有価証券報告書-第97期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 11:20
【資料】
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【項目】
135項目

対処すべき課題

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、コーティング・ラミネーティング技術と乾燥技術及び走行制御技術を柱に、高精密・高精度の製造装置を市場に供給することで、社会の進歩発展に貢献する事を基本理念としております。
また、株主・取引先・社員など全てのステークホルダーの信頼と期待に応える事を行動指針として、業務活動を行っております。
(2)経営戦略等
当社グループは、最先端技術分野への高精密・高精度な製造装置メーカーとしてリーディングカンパニーを目指し、「顧客満足度の向上」・「環境エネルギー市場への拡販」・「コスト競争力の強化」を最優先に各業界へ技術革新に対応した最新機器を提供すべく製品開発を行い、グローバルな活動を推進してまいります。
営業及び開発・設計・製造さらに据付からアフターサービスに至るまで、グループ一体となり更なる企業価値向上を目指し、「より高い精度の製品を供給し続けること」を念頭におき活動してまいります。
詳細の公表は控えておりますが、2021年度は新中期経営計画の初年度であり、スローガンを「今から100年継続できる会社にしよう」としております。1.生産力の飛躍的向上、2.顧客満足度の向上、3.人材育成、4.新技術の確立、5.環境とコンプライアンス、6.インフラの整備の6項目を経営計画の骨子として、一層強固な経営基盤の確立に取り組んでまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社及び当社グループは、持続的な成長を継続させ企業価値を向上させるという観点から株主資本効率及び株主還元の適切なバランスを検討し、経常利益率を重要な指標としております。経常利益率10%以上を確保すると共に、キャッシュ・フローを重視した経営を進めてまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
米中貿易摩擦や新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による影響により、国内外の景気は下振れリスクが懸念されます。また、足元では新型コロナウイルスの変異種等により感染症が再拡大しており、今後の拡大と長期化の状況によっては更なる深刻な状況も懸念され、景気の先行きは見通せず、極めて厳しい状況が続くものと思われます。
当社グループといたしましては、従業員及び関係する皆さまの安全確保など、新型コロナウイルスの感染拡大の防止に注力し、機械メーカーとして生産設備を確実に供給するため、生産体制を見直すとともに、取引先及び納入先(顧客)との調整を行い順次製品・部品及びサービスの提供に努めてまいります。
このような状況のもと、重点分野である電気・電子部材関連やエネルギー関連分野へ積極的に営業を展開するとともに、新市場開拓をグローバルに行い様々なリスクの回避に努めてまいります。
市場のニーズが急速に変化する環境においては、新技術の開発を必要不可欠と考え、積極的に技術開発を推し進め、更なる企業価値向上を目指してまいります。
具体的には、当社のコア技術である「高クリーン・超薄膜コーティング技術」及び「ウェットコーティングとドライコーティングの融合」を軸に新技術の開発を行ってまいります。
また、安定した技術の継続的な提供や市場ニーズに対する最適な新技術の開発は、今後当社グループが成長発展するうえで重要であります。その為には次代を担う優秀な人材の育成は必須であると考えており、継続的な人材採用を進めるとともに、OJTや研修等による人材育成を積極的に実施し、経営層及び技術者の人材の更なる強化を図ってまいります。
財務上の課題としましては、グローバル市場の中、近年、輸出案件が増加傾向にあります。世界情勢は不安定要素も多く景気の先行きは大きく左右される可能性があり、与信限度管理と売掛金の回収の強化は重要な課題であります。営業部門における契約時の回収条件の設定や経理部門における債権管理を徹底し、早期回収及び貸倒れの発生防止に努めてまいります。