有価証券報告書-第79期(2024/04/01-2025/03/31)
② 戦略
(ⅰ)リスクと機会の抽出
リスクと機会を以下の分類に従い抽出いたします。
気候変動に関連するリスクと機会の特定を行うにあたっては、以下の短期的・中期的・長期的観点に立って検討いたします。

(ⅱ)リスクと機会の評価方法
抽出したリスクと機会を以下の評価方法で定量化いたします。
・影響度:「量的影響」と「質的影響」について、合計を算出(1~30点)
・発生度:「可能性が非常に高い」~「可能性が低い」の範囲を4段階で判断(5~30点)

このような定量化を行って、リスクと機会の分布状況を確認いたします。強度が高いところから1から5までのランク付けを行い、3までの枠内を当社グループのリスクと機会として特定いたします。
(ⅲ)対応計画の策定、対応実績のとりまとめ
当社グループは、2025年3月期のリスクと機会への対応計画を策定し、その対応実績を取りまとめました。
また、2024年3月期に特定したリスクと機会について、シナリオ分析を行い、気候変動による当社財務への影響を推計いたしました。
(注)4℃シナリオ:産業革命前からの平均気温上昇が4℃上昇するシナリオ
1.5℃シナリオ:産業革命前からの平均気温上昇が1.5℃に抑えられているシナリオ
シナリオ分析の結果によると、気候変動に伴う激甚な気象災害が水害リスクとして当社の財務に大きな影響を及ぼす可能性が示唆されております。当社は、2011年にタイの中部で発生した洪水により、当時タイに所有していた5工場のうち2工場が操業停止した経験を有しており、それ以来、水害リスクに対して、BCPの策定、防水堤や工場敷地のかさ上げ等の物理的対策を講じております。現在では、水害リスクのある工場では、リスクの程度に応じた適切な対策が講じられていると評価しておりますが、引き続き、水害リスクが具体化しないよう、対策状況のフォローアップ、改善向上に努めてまいります。
このシナリオ分析結果を踏まえ、2026年3月期のリスクと機会への対応計画を策定いたしました。
(ⅰ)リスクと機会の抽出
リスクと機会を以下の分類に従い抽出いたします。
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気候変動に関連するリスクと機会の特定を行うにあたっては、以下の短期的・中期的・長期的観点に立って検討いたします。

(ⅱ)リスクと機会の評価方法
抽出したリスクと機会を以下の評価方法で定量化いたします。
・影響度:「量的影響」と「質的影響」について、合計を算出(1~30点)
・発生度:「可能性が非常に高い」~「可能性が低い」の範囲を4段階で判断(5~30点)

このような定量化を行って、リスクと機会の分布状況を確認いたします。強度が高いところから1から5までのランク付けを行い、3までの枠内を当社グループのリスクと機会として特定いたします。(ⅲ)対応計画の策定、対応実績のとりまとめ
当社グループは、2025年3月期のリスクと機会への対応計画を策定し、その対応実績を取りまとめました。
| 事項 | リスク | 機会 | 2025年3月期 対応計画 | 2025年3月期 対応実績 |
| 水リスク 対応 | 洪水、台風、高潮、干ばつ等による工場の操業停止 | レジリエンスを高めることによる顧客からの信頼の確保 | ・共通の帳票でのリスク管理を検討 ・リスクサーベイの継続実施 ・好対策事例のヨコテン(横展開)、対策レベル平準化 | ・主要拠点における共通帳票の運用開始 ・リスクサーベイを国内/海外 計15拠点に実施し、防災体制強化等の活動に反映 ・事例を共有する会合開催、拠点訪問による展開 |
| 輸送を含めた生産性・資源エネルギー効率の向上 | 原材料や電力料金の高騰、炭素税等による収益の悪化 | 省エネ、低炭素、省資源の生産活動による収益の向上 | ⦅生産効率向上⦆ ・製造工程の自動化・生産性改善・省エネ設備の導入 ・スクラップ削減・再資源化など ⦅輸送効率向上⦆ ・梱包あたりの充填率・コンテナあたりの積載量(パレット2段積み等)の改善 ・地産地消の推進 ・航空便から船便へのモーダルシフト | ・多くの事業部において、自動化や工程見直しによる電気使用量削減、スクラップ削減 ・パレット段積み、コンテナ積載率、梱包の改善等 ・輸送先に近い工場への生産移管 |
| 製品性能の向上、新製品の提供 | 省エネ性能、LCA、CFP(カーボンフットプリント)等の新指標による市場淘汰 | 省エネ、低炭素、省資源の製品提供による市場の獲得 | ⦅製品性能の向上⦆ ・省エネ、低炭素、省資源の各種デバイスの開発、販売 ・相合製品の創出 ⦅市場開拓⦆ ・EV/HEV向け販売拡大 ・ロボット、医療向け販売拡大 ・相合による市場獲得 | ・低消費電力製品の販売拡大 ・低炭素材を使用した製品の開発推進、顧客への技術説明を開始 ・アクセスソリューションズ事業本部内の相合により、世界の自動車メーカーから受注獲得 ・医療用センサー開発開始 |
| 顧客・国からの要求への対応 | 再エネ導入、CFP削減等の顧客要求の不履行によるビジネス喪失 | 脱炭素に向けた顧客要求の誠実な履行による受注の確保 | ・SBT認定取得を目指す ・再生可能エネルギーの導入 ・サステナビリティ報告 | 顧客からの要求に対応 ・SBT認定取得 ・太陽光発電やオンサイト・オフサイトPPA(電力購入契約)による再エネ導入を推進中 ・CSRD(企業サステナビリティ報告指令)に向けた準備開始 ・CFPの算定 |
| PFC、SF6の排出抑制 | 温室効果の強いPFC、SF6の規制に伴いガス代替化、除害設備導入による、投資額増大 | PFC、SF6排出量削減への積極的な対応により、顧客からの信頼確保 | ・半導体生産工程における除害装置の設置 ・マグネシウム鋳造成形時のSF6排出量削減 | ・新規除害設備の導入、更新 ・除害設備の保守点検実施 ・マグネシウム鋳造成形時における、まとめ生産による稼働時間短縮と非稼働時停止 |
また、2024年3月期に特定したリスクと機会について、シナリオ分析を行い、気候変動による当社財務への影響を推計いたしました。
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(注)4℃シナリオ:産業革命前からの平均気温上昇が4℃上昇するシナリオ
1.5℃シナリオ:産業革命前からの平均気温上昇が1.5℃に抑えられているシナリオ
シナリオ分析の結果によると、気候変動に伴う激甚な気象災害が水害リスクとして当社の財務に大きな影響を及ぼす可能性が示唆されております。当社は、2011年にタイの中部で発生した洪水により、当時タイに所有していた5工場のうち2工場が操業停止した経験を有しており、それ以来、水害リスクに対して、BCPの策定、防水堤や工場敷地のかさ上げ等の物理的対策を講じております。現在では、水害リスクのある工場では、リスクの程度に応じた適切な対策が講じられていると評価しておりますが、引き続き、水害リスクが具体化しないよう、対策状況のフォローアップ、改善向上に努めてまいります。
このシナリオ分析結果を踏まえ、2026年3月期のリスクと機会への対応計画を策定いたしました。
| 事項 | リスク | 機会 | 2026年3月期対応計画 |
| 水リスク 対応 | 洪水、台風、高潮、干ばつ等による工場の操業停止 | レジリエンスを高めることによる顧客からの信頼の確保 | ・共通の帳票でのリスク管理を拡大 ・リスクサーベイの継続実施 ・好対策事例のヨコテン、対策レベル平準化 |
| 輸送を含めた生産性・資源エネルギー効率の向上 | 原材料や電力料金の高騰、炭素に係る規制等による収益の悪化 | 省エネ、低炭素、省資源の生産活動による収益の向上 | ⦅生産効率向上⦆ ・製造工程の自動化・高効率・チョコ停撲滅・DX等 ・スクラップ削減・再資源化等 ⦅輸送効率向上⦆ ・梱包充填率、コンテナ積載率の改善 ・地産地消、ミルクラン(巡回集荷)の実施 ・航空便から船便へのモーダルシフト |
| 製品性能の向上、新製品の提供 | 省エネ性能、LCA、CFP等の新指標による市場淘汰 | 省エネ、低炭素、省資源の製品提供による市場の獲得 | ・省電力、高効率製品の開発 ・小型、軽量化による原材料の削減 ・リサイクル樹脂材の使用 ・市場開拓:HEV/EV向け、自動運転技術、データセンター、スマートシティ、ヘルス・介護、電動自転車、住宅分野、空調等 |
| 顧客要求への対応 | 再エネ導入、CFP削減等の顧客要求の不履行によるビジネス喪失 | 脱炭素に向けた顧客要求の誠実な履行による受注の確保 | ・再エネの調達(自家発電、PPA等) ・再生材の使用 ・第三者格付け調査への回答対応 ・CFPの算定 |
| PFC、SF6の排出抑制 | 温室効果の強いPFC、SF6の規制に伴いガス代替化、除害設備導入による、投資額増大 | PFC、SF6排出量削減への積極的な対応により、顧客からの信頼確保 | ・半導体生産工程の除害装置の設置 ・マグネシウム鋳造成形時のSF6削減 |



