有価証券報告書-第100期(2025/06/01-2026/05/31)

【提出】
2026/08/26 12:53
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165項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
なお、中間連結会計期間において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較分析にあたっては暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益、雇用情勢・所得環境において改善の動きが続くなかで、設備投資および個人消費にも持ち直しの動きがみられ、また、公共投資も堅調に推移しており、緩やかに回復しております。しかしながら、物価動向、金融市場の変動や米国の通商政策、中東情勢の影響等、わが国の景気を下押しするリスクに留意する必要があり、景気の先行きは不透明な状況が続きました。
当社グループの主要な受注先の造船業界では、海上輸送量の増加や、過去に大量に建造された船舶の代替需要等を背景として、次世代燃料船を含む新造船需要が改善し、国内外の造船所は手持ち工事量を十分に確保しております。また、日米両国が「日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の造船についての協力に関する覚書」に署名し協力を促進、さらに政府は日本造船業を再生するための「造船業再生ロードマップ」を策定しました。当社は40,000㎥型液化水素運搬船に搭載される低温用バタフライ弁の受注を獲得する等、需要が拡大している舶用関連に加え、発電プラント等陸用関連においても、生成AI需要によるデータセンター建設に伴う電力需要案件等、国内外で積極的な営業活動を行い、顧客ニーズの掘り起こしに努める提案型営業活動を展開し、受注獲得に努め、修理やメンテナンス関連の部品注文獲得にも注力しました。
当連結会計年度における受注高は、32,063百万円(対前連結会計年度比8.9%増)となり、2,618百万円前連結会計年度を上回りました。品種別にみますと、自動調節弁8,966百万円、バタフライ弁16,797百万円、遠隔操作装置6,300百万円となり、対前連結会計年度比では、バタフライ弁は5,222百万円の増加となったものの、自動調節弁は1,975百万円、遠隔操作装置は628百万円の減少となりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ3,284百万円増加し、39,736百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べ638百万円増加し、11,634百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比べ2,646百万円増加し、28,102百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高では29,254百万円(対前連結会計年度比23.1%増)、営業利益は1,561百万円(対前連結会計年度比34.9%増)、経常利益は2,265百万円(対前連結会計年度比56.5%増)と前連結会計年度を上回ったものの、親会社株主に帰属する当期純利益は1,724百万円(対前連結会計年度比0.3%減)と前連結会計年度を下回りました。
なお、当社グループはバルブ及び遠隔操作装置製造・販売事業の単一セグメントであるため、上記経営成績についてはセグメント情報に関連付けて記載はしておりません。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて610百万円減少し、当連結会計年度末の資金残高は4,880百万円(対前連結会計年度比11.1%減)となりました。
また、当連結会計年度中における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は290百万円(対前連結会計年度比88.4%減)となりました。
これは主として、税金等調整前当期純利益が2,265百万円(対前連結会計年度比6.2%減)であり、減価償却費361百万円(対前連結会計年度比31.7%増)、売上債権の減少による収入159百万円(前連結会計年度は売上債権の増加による支出3,411百万円)、受取利息及び配当金の受取額の増加による収入103百万円(対前連結会計年度比15.2%減)があった一方、棚卸資産の増加による支出752百万円(対前連結会計年度比22.7%減)、仕入債務の減少による支出1,863百万円(前連結会計年度は仕入債務の増加による収入867百万円)、法人税等の支払額677百万円(対前連結会計年度比5.2%減)があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は1,885百万円(前連結会計年度は2,175百万円の収入)となりました。
これは主として、投資有価証券の償還による収入500百万円(対前連結会計年度比80.8%減)があった一方、有形及び無形固定資産の取得による支出2,281百万円(対前連結会計年度比163.2%増)、関係会社出資金の払込による支出100百万円(前連結会計年度は同額)があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は1,565百万円(対前連結会計年度比53.5%増)となりました。
これは、短期借入金の純増加額800百万円(対前連結会計年度比50%減)、長期借入れによる収入1,500百万円があった一方、長期借入金の返済による支出367百万円(対前連結会計年度比157.6%増)、配当金の支払額365百万円(対前連結会計年度比15.1%増)があったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、バルブ及び遠隔操作装置製造・販売事業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の実績についてはセグメント別に代えて品種別に示しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品種別に示すと下表のとおりであります。
品種別当連結会計年度
(2025.6~2026.5)(千円)
前年同期比(%)
自動調節弁9,772,218111.4
バタフライ弁14,389,037150.1
遠隔操作装置5,983,645111.9
30,144,901127.2

(注) 1.金額は販売価額で表示しております。
2.上記の生産実績には、協力工場よりの製品の仕入高が以下のとおり含まれております。
当連結会計年度
(2025.6~2026.5)(千円)
前年同期比(%)
7,938,677103.3

b.受注実績
当連結会計年度における品種別の受注実績は次のとおりであります。
品種別当連結会計年度
(2025.6~2026.5)
受注高(千円)
前年同期比(%)当連結会計年度末
(2026.5.31現在)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
自動調節弁8,966,45281.96,937,56090.0
バタフライ弁16,797,295145.114,867,714128.9
遠隔操作装置6,300,11890.95,638,324106.8
32,063,866108.927,443,598111.9

(注) 金額は販売価額で表示しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品種別に示すと、次のとおりであります。
当社グループの製品は直接販売(メーカーへの直納)が主でありますが、一部は商社を通しても販売しております。
品種別当連結会計年度
(2025.6~2026.5)
販売高(千円)
前年同期比(%)販売構成比(%)
自動調節弁9,736,950112.633.3
バタフライ弁13,574,197137.746.4
遠隔操作装置5,943,010112.920.3
29,254,158123.1100.0

(注) 1.金額は販売価額で表示しております。
2.当連結会計年度の主要な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する比率
相手先前連結会計年度
(2024.6~2025.5)
当連結会計年度
(2025.6~2026.5)
金額(千円)比率(%)金額(千円)比率(%)
三菱重工業㈱2,384,66510.03,214,92211.0


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ3,284百万円増加の39,736百万円となりました。これは主として、棚卸資産が774百万円、建物(純額)が497百万円、土地が1,096百万円、無形固定資産のその他が340百万円、投資有価証券が912百万円、退職給付に係る資産が478百万円それぞれ増加したものの、現金及び預金が611百万円、売上債権が140百万円、前渡金が106百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末と比べ638百万円増加の11,634百万円となりました。これは主として、短期借入が800百万円、1年内返済予定の長期借入金が300百万円、長期借入金が832百万円、繰延税金負債が564百万円それぞれ増加したものの、仕入債務が1,840百万円、未払法人税等が130百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
純資産合計は、前連結会計年度末と比べ2,646百万円増加の28,102百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益が1,724百万円、配当金の支払366百万円により、利益剰余金が23,941百万円(前連結会計年度末と比べ1,358百万円の増加)となったこと、また、その他有価証券評価差額金が2,038百万円(前連結会計年度末と比べ965百万円の増加)となったこと等によるものであります。
売上高では、29,254百万円(対前連結会計年度比23.1%増)となり、5,486百万円前連結会計年度を上回りました。品種別にみますと、自動調節弁9,736百万円、バタフライ弁13,574百万円、遠隔操作装置5,943百万円となり、対前連結会計年度比では、自動調節弁は1,088百万円、バタフライ弁は3,719百万円、遠隔操作装置は678百万円の増加となりました。輸出関連の売上高は、4,885百万円となり、前連結会計年度を1,224百万円上回りました。当連結会計年度末の受注残高は期首に比べて2,916百万円増の27,443百万円となりました。
利益面では、営業利益は1,561百万円(対前連結会計年度比34.9%増)、経常利益は2,265百万円(対前連結会計年度比56.5%増)と前連結会計年度を上回ったものの、親会社株主に帰属する当期純利益は1,724百万円(対前連結会計年度比0.3%減)と前連結会計年度を下回りました。
なお、当社グループはバルブ及び遠隔操作装置製造・販売事業の単一セグメントであるため、上記経営成績についてはセグメント別に代えて品種別に示しております。
当社グループの業績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載のとおりであります。
なお、当連結会計年度の売上高27,000百万円、営業利益1,100百万円、経常利益1,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,230百万円の業績目標に対して、売上高29,254百万円、営業利益1,561百万円、経常利益2,265百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,724百万円の結果となり、業績目標は上回りました。
その結果、当連結会計年度の売上高営業利益率は、5.34%となりました。
注) 売上高営業利益率=営業利益/売上高×100
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金需要のうち主なものは、材料の購入費用のほか、製造費(製造に係る労務費・経費)、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要のうち主なものは、設備投資によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、設備投資や運転資金の調達については、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金の残高は5,010百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,880百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のほか、以下のとおりであります。
a.固定資産の減損
固定資産については、製造事業関連資産と賃貸関連資産とにグルーピングし、各関連資産ごとに将来キャッシュ・フローを見積り、これをもとにして減損の兆候を判定しております。減損の兆候がみられる場合には、減損損失の認識を行うかどうかを判定し、減損損失計上の検討を行います。
b.繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の課税所得を十分に確保できることを検討した上で、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、繰延税金資産が減少した場合、税金費用が計上される可能性があります。
c.棚卸資産の評価
棚卸資産については、主として商品及び製品、仕掛品については期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合は、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。主として原材料及び貯蔵品については期末における再調達原価が取得原価よりも下落している場合は、当該再調達原価をもって貸借対照表価額としております。
正味売却価額は、受注先との契約に基づく販売価額、または、期末において見込まれる将来販売時点の販売価額に基づいて見積もっております。
なお、棚卸資産は、今後の市況や需要動向等によっては、追加の評価減が必要となる可能性があります。
d.のれん及び顧客関連資産の評価
企業結合等により発生したのれんについては、被取得企業の今後の事業展開によって期待される将来の超過収益力として、企業結合日における当該株式の取得原価と識別可能な資産及び負債に配分された純額との差額から算出しております。この超過収益力は、被取得企業の取得時点及び将来の事業計画を前提とした外部の専門家の評価を基礎としております。また、顧客関連資産の識別・測定については、外部の専門家を利用し、既存顧客との継続的な取引関係を加味した事業計画を基礎とした超過収益法により算定しており、顧客減少率を重要な仮定としております。
将来の事業計画は市場環境の変化等による不確実性を伴うものであり、見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、被取得企業の業績が悪化した場合等には、翌連結会計年度の連結財務諸表においてのれん及び顧客関連資産の金額に影響を及ぼす可能性があります。

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