有価証券報告書-第72期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/28 15:23
【資料】
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【項目】
148項目
(2)戦略
TCFD提言の「戦略」の項目においては、「2℃以下シナリオを含む様々な気候関連シナリオに基づく検討を踏まえ、組織戦略のレジリエンスを説明する」こととなっております。当社は、2℃シナリオと4℃シナリオの2つの気候変動シナリオ分析を実施しておりますが、不確実な世界へのレジリエンスを確保するためには、より移行リスクが大きくなる1.5℃シナリオを検討する必要があると判断し、世界観を再構築し、1.5℃シナリオと4℃シナリオを用いて2030年度時点のシナリオ分析を実施しております。
気候変動が当社の事業に及ぼす影響を以下のプロセスで検討しております。
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①リスク・機会の抽出、重要性評価
2030年までに影響を及ぼす気候変動関連項目のリスクと機会を抽出し評価しております。
TCFDで示されているリスク・機会の分類により、下表の項目が事業に一定の影響を与えると考えております。
リスクの分類リスク想定されるインパクト
リスク移行政策/法規制炭素税生産
(自社生産)
「Green Plan 2030」の達成に向け、企業活動のあらゆる側面から温室効果ガスの排出量削減に取り組むことで、炭素税が導入された場合には一定の影響はあるものの中程度の財務インパクトと想定される。
素材
(Scope3)
サプライチェーン排出量の1割を占めるScope3のCat.1のうち、製品の素材となる金属材料等は製錬でCO₂を排出することから、炭素税が導入された場合、調達コストへの影響が大きいと想定される。
エネルギーミックスの変化地熱発電やバイオマス発電の拡大は売上増加への寄与が大きいと想定されるが、火力発電の減少は売上に対してマイナスの影響になると想定される。
技術電子機器の需要増加効率化・自動化のために半導体等の需給バランスが崩れ、生産の遅延等が発生した場合は、案件失注による財務インパクトが想定される。
市場材料価格の高騰鉄鋼やレアメタルの需要増加による材料価格の高騰が、調達コストに大きな影響を与えると想定される。
顧客行動の変化環境意識の高まりが、顧客の製品選択に影響を与えるため、従来品の売上に影響する可能性がある。
物理慢性平均気温の上昇気温上昇に伴う労働環境の悪化による離職率の増加や対策費用の増加が想定される。
降水パターンの変化降雨強度の増加により洪水リスクの上昇し、対策費用の増加が想定される。
海面上昇海面上昇により沿岸付近の施設では高潮対策が必要となり、対策費用の増加が想定される。
急性異常気象の激甚化近年多発している豪雨や台風の被害がさらに深刻化した場合、バリューチェーンが甚大な被害を受け、事業継続が難しくなる可能性がある。

機会の分類機会想定されるインパクト
機会製品・サービス降雨強度増加への対応降雨強度が見直されることで、官民のあらゆる排水設備について更新や機能強化のための需要増加が想定される。
増加する電源への対応新たなエネルギーミックスにて増加する地熱発電やバイオマス発電での真空機器の需要増加が想定される。
市場顧客行動の変化環境意識の高まりにより、省エネや節水に貢献する製品の需要が高まると想定される。
CO₂回収技術の進展CCUS施設にて真空機器の使用が想定され、CCUSの進展とともに市場が拡大していくと想定される。
エネルギー源再エネ導入・省エネ対策の推進需要増加に繋がる評判上のメリットがあると想定される。
レジリエンス部品の共通化・内製化気候変動等によるサプライヤーの部品供給停止のリスクを下げることで企業の信頼性の向上と損失の回避が可能になると想定される。

②シナリオ分析
TCFD提言に基づく情報開示では、2℃以下を含む複数のシナリオ分析が求められております。
当社のシナリオ分析では、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)によるSSP1-1.9(1.5℃以下シナリオ)、SSP3-7.0(4℃シナリオ)、IEA(国際エネルギー機関)によるシナリオや日本政府資料を参照し、1.5℃シナリオと4℃シナリオを設定・検討しております。
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③財務インパクト評価、④対応策設定
炭素税や被災リスクなどのコントロールができない費用リスクと当社の利益機会となる水害関連やエネルギー
関連の項目を重要項目として、インパクト評価しております。
リスク財務インパクト対応策時間軸
炭素税導入による生産への影響生産におけるCO₂排出量は、企業成長に伴って増加するため、炭素税が課された際には減益インパクトが大きくなります。当社は自社の生産におけるCO₂排出量を2030年時点で50%削減することを環境長期目標「Green Plan 2030」で掲げており、太陽光発電設備の導入や再エネの利用拡大等の施策により、目標の達成と炭素税導入時の減益抑制を図ります。
また、炭素税の導入は仕入材料のコスト増加に繋がる可能性があります。この対応策としては、自社技術・サプライチェーンを含めた低炭素化の推進、環境面や供給の安定性を含めて調達手法を見直していくなどの取り組みを行います。
短~長期
浸水被害等による
生産拠点の操業停止・サプライチェーン寸断
2030年度時点(約1.5℃の気温上昇)での洪水発生頻度は約2倍と予測され、洪水被害額は各生産拠点の売上高とハザードマップでの想定最大規模から、当社および主要サプライヤーの洪水被害リスクのインパクト評価を行っております。
洪水被害リスクへの対応策としては、自社・工場における電気設備のレジリエンス強化や部品の共用化・内製化の推進、継続的なBCMの実施・維持などの取り組みを行います。
短~中期

機会財務インパクト対応策時間軸
降雨強度増加による販売機会の増加2030年度時点(約1.5℃の気温上昇)での強度変化は1.1倍と予測され、国の降雨強度の基準に影響を与える可能性があります。この影響は、雨水排水設備の更新・機能強化の案件数/発注金額の増加といった、受注しやすい環境への好転に繋がります。レンタル業界において、雨水関連工事や雨水暫定対策、浸水被害復興向けの増加も考えられるため、増加するニーズを獲得していくための製品開発やS&S体制の整備などを行います。短~中期
エネルギーミックスによる販売機会の増加エネルギーミックスによって化石燃料への依存の縮小と再エネ利用の拡大が予想されます。これに伴い、火力発電への依存度低下により国内営業部・VP営業部の両部門は減益インパクトを受けることが想定される一方で、地熱・バイオマス発電への真空ポンプ需要や太陽光発電に付随する雨水調整池への水中ポンプ需要、原子力発電向けの製品需要などが増益インパクトとして想定されます。
また、東南アジアでの地熱発電の増加はVP営業部の販売機会を増加させるものと想定しております。
中~長期


⑤人的資本への取り組み
・人材育成方針
職務遂行に必要な「意識」と「スキル」を段階的に高めることで、当社の持続的な発展を担う基幹人材を中長期的に育成・輩出していく方針です。さらに管理専門職に必要な多面的視点を養うため、若手・中堅社員におけるジョブローテーションを積極的に展開してまいります。
具体的には、市場と価値観の変化に応じたテーマで視座を高め、ディスカッションを通じた交流を促す「階層別研修」と各職種それぞれの専門知識を高める「技術・生産系教育」を軸に、システム要員向けのデジタル研修、資格取得や自己研鑽を促す通信教育、豊かな人生設計を啓発するDC継続教育など各種プログラムを織り交ぜる形で、1人1人の「成長を動機づける」人材育成に取り組みます。又、人事考課のフィードバックを通じた「成長の確認」を行うことで、エンゲージメントの一層の向上を目指します。
・ダイバーシティ&インクルージョン
当社グループが継続的に発展していくため、ダイバーシティ&インクルージョンを重要な課題と捉え、働きがいも含めた職場の価値を高める活動として女性活躍の推進・ワークライフバランスの実現・障がい者雇用等を促進しております。
具体的には、女性活躍の推進として女性社員が就業意欲をもって長く働き続け、その個性と能力を十分に発揮できるような組織を整備することで、女性活躍推進法に基づく行動計画の実現を目指します。
また、ワークライフバランスの実現として、社員がやりがいを感じながら職務を果たす一方で、子育て・介護・地域社会、自己啓発等との両立をサポートするため、次世代育成支援対策法に基づく行動計画の実現を目指します。
さらには、2021年4月1日に設立した特例子会社ツルミテクノロジーサービスのビジネスサポート部に、様々な業務に従事できる環境を整備することで、障がい者の自立と社会参加をより確かなものとする雇用促進に努めております。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
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  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

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