有価証券報告書-第124期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要、並びに、経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
①財政状態の状況
資産合計は297億3千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ20億5千3百万円増加いたしました。
この内、流動資産は162億3千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億8千9百万円増加いたしました。
これは主に電子記録債権の増加3億6千6百万円、現金及び預金の増加2億4千8百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加1億1千万円によるものであります。
固定資産は134億9千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億6千3百万円増加いたしました。
これは主に有形固定資産の増加10億9千5百万円、投資有価証券の増加2億9千2百万円によるものであります。
負債合計は122億8千万円となり、前連結会計年度末に比べ5億4千8百万円増加いたしました。
これは主に、契約負債の増加6億2千9百万円、繰延税金負債の増加2億4百万円、借入金の減少2億6千2百万円によるものであります。
純資産合計は174億5千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億4百万円増加いたしました。
これは主に、利益剰余金の増加10億8千9百万円、その他有価証券評価差額金の増加4億1千5百万円によるものであります。
②経営成績の状況
ⅰ「鈴与スカイ・パートナーズ投資事業有限責任組合」に係る運用損失の背景及び要因
A 情報開示に関する基本姿勢
当連結会計年度において営業外費用に計上した本組合に係る運用損失2億9千1百万円について、ステークホルダーに対する誠実な情報開示及び投資家の適正な状況把握に資するため、当該投資の性格及び損失発生の客観的事実を以下に開示いたします。
B 本件投資の戦略的特殊性と経済的実態
本投資は、その組成の背景、契約上の拘束力及び保有目的において、一般的な財務運用目的の投資事業有限責任組合(LPS)とは異なる以下の固有の構造を有しております。
・目的の非経常性:本組合契約に定められたとおり、本組合の目的は「スカイマーク株式会社の株式(単一銘柄)の中長期保有」です。これは財務活動とは異なり、地域航空事業の維持及び出資各社との連携強化を意図した戦略的拠出です。
・不可逆的拘束性:本組合契約に基づき、本組合は原則として「組合員の任意脱退不能」、かつ「持分の譲渡制限」という法的拘束、長期的な事業基盤と連動した資産として拠出された実態を有します。
C 外部環境の変化による影響の検証
当連結会計年度の運用損失は、当社の経営管理の範疇を超えた航空業界を取り巻く以下の外部環境の急激な変化に起因しております。
・マクロ経済要因:想定を超えた円安進行、及び原油価格高騰に伴う航空燃料コストの構造的な圧迫。
・地政学要因:国際情勢の緊迫化に伴う航空経路の制限と、それに付随する運行コストの増大。
・需要構造の変化:訪日観光客の動態変化や国内ビジネス利用の推移に伴う航空需要の予測困難な変化。
これら複合的な外部要因により本組合保有資産の評価が下落し連結業績に影響いたしました。当社の「本業における経常的な収益力」と、これら外部要因による損失の性質を識別していただくために、本件に関する事実関係を開示いたします。
ⅱ 当社グループは、長期ビジョンとして「創業100周年に向けて、持続的成長(サステナビリティ経営)をめざす」を掲げ、2025年3月期を始期とする5カ年の中期経営計画を推進しております。既存事業の安定した収益基盤の維持・拡大を図るとともに、「省エネ」「省人化」「省資源」「カーボンニュートラル」をキーワードとした成長分野への再投資により、事業ポートフォリオの強靭化と収益力の向上を図ってまいります。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益の改善やインバウンド需要の回復が景気を下支えした一方、物価高騰による個人消費の抑制や国際情勢の緊迫化などを背景に、依然として先行き不透明な状況で推移しました。
当社の主要取引先である製造業各分野においても、変化する外部環境への適応が進められました。自動車分野では、米国による追加関税措置の施行や環境規制の緩和方針が具体化したことで、各メーカーは北米を中心とした生産・販売体制の再構築を余儀なくされました。特に、世界的なEVシフトの減速とハイブリッド車への需要集中が鮮明となり、サプライチェーン全体で生産ラインの柔軟な組み換えが加速しました。食品・化粧品分野では、高付加価値商品を求めるインバウンド需要が高い水準で継続し、生産活動は堅調に推移しました。一方で、円安による原材料・エネルギーコストの負担を吸収するため、自動化や省力化への投資が進みました。FA・FA機器分野では、次世代半導体及びデータセンター向けの需要が拡大期に入ったものの、自動車関連の設備投資抑制が響き、業種間での需要動向に差が生じる展開となりました。建設業界では、都市再開発の大型案件や防災投資、既存建物の脱炭素化リニューアル需要が堅調でした。しかしながら、資材価格の高止まりに加え、深刻な技能者不足が工期の長期化を招いており、DX等を活用した施工効率化へのニーズが更に高まっています。
このような環境下、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、産業機械事業における大型案件の獲得や車両関係事業の伸長により、売上高は前年同期比12.0%増の448億9千5百万円となりました。
利益面においては、増収効果に加え、生産性向上による原価低減に取り組んだ結果、営業利益は前年同期比25.0%増の17億8千6百万円となりました。経常利益は前年同期比3.4%増の16億2千9百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式の売却益を計上したことにより、前年同期比17.8%増の12億3千1百万円となりました。
セグメントの業績は以下のとおりです。
[産業機械事業]
包装機械においては、かねてより実施しておりました人的資本への積極的な投資が奏功し、営業体制の強化による既存顧客の深耕により受注が拡大しました。労働力不足や人件費・エネルギーコストの高止まりを背景に、顧客企業のニーズが省人化・生産効率の向上へとシフトしており、これに伴い主力である食品業界向けの大型液体充填ラインの受注が堅調に推移しました。また、多様化する消費者ニーズにより、化粧品・医薬品業界等で需要が高まっている多品種少量生産に適した中型・小型の充填・包装機械も、顧客の柔軟な生産体制への寄与により受注が伸長しました。これらの結果、売上高は前年同期比27.3%増の95億2千7百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は工場の高稼働維持に加え、生産性向上や内部効率化を通じた原価低減によりコスト上昇を吸収し、収益性が向上した結果、前年同期比41.3%増の15億2百万円となりました。
[冷間鍛造事業]
機械工具部品は、主要納入先の減産による調整の影響を受け、前年同期の実績を下回る結果となりました。自動車部品及び産業機械部品については、納入先の輸出停滞という下押し要因はあったものの、期後半の一部需要の回復に伴う増産対応により、前年同期並みの実績となりました。また、次世代モデルの開発案件に伴う試作・金型の受注が堅調に推移し、前年同期の実績を上回りました。これらの結果、売上高は前年同期比3.7%減の15億5千7百万円、セグメント利益(営業利益)は、前年同期比10.7%減の1億3千2百万円となりました。
[電機機器事業]
主力のFA関連におきましては、主要納入先における設備投資需要の低下が継続し、システム案件の受注が低調となり、前年同期の実績を下回る結果となりました。一方で、企業の環境経営やリスク管理への意識の高まりを背景に、空調・設備機器は省エネ性能に優れた機器やBCP対応を目的とした大型の設備更新案件により、前年同期の実績を上回りました。空調周辺部材及び冷熱機器の販売も年間を通じて堅調に推移し、業績を下支えしました。これらの結果、売上高は前年同期比7.5%増の87億6百万円、セグメント利益(営業利益)は、将来の成長を牽引するセールス・エンジニア等の人的資本への積極的な投資により、前年同期比1.8%減の6億3千2百万円となりました。
[車両関係事業]
スバル新車販売は、期後半の新型フォレスターが牽引し、前年同期の実績を上回りました。中古車販売についても、下取査定の強化による在庫の確保と堅調な中古車需要により、前年同期の実績を上回りました。サービス部門では、車検・点検の入庫促進に加え、付加価値の高いメンテナンス商品の提案強化が奏功し、前年同期の実績を上回りました。輸入車販売についても前年同期の実績を上回りました。これらの結果、売上高は前年同期比9.5%増の249億5千9百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比13.3%増の4億3千2百万円となりました。
[不動産等賃貸事業]
売上高は前年同期比25.2%増の1億4千5百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比30.4%減の1億5千7百万円となりました。なお、営業利益にはセグメント間取引の売上総利益1億1千5百万円が含まれております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2億4千8百万円の資金が増加し、71億8千4百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、27億8千4百万円(前連結会計年度は31億1千6百万円の資金の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益及び減価償却費の計上による資金の増加等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、21億3千2百万円(前連結会計年度は24億2千6百万円の資金の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による資金の減少等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、4億1千3百万円(前連結会計年度は22億3千5百万円の資金の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による資金の減少等によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、仕入価格によっております。
c. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営に影響を与える大きな要因は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
産業機械事業
産業機械事業は、主要な販売先である食品やトイレタリー業界の設備需要の変動に影響を受けやすい事業であると認識しております。このような環境のなか、当社グループでは、機械の標準化やIT化の推進など生産効率の向上に取り組むとともに、お客さまの生産現場における設備保全機能をサポートするため、予防保全の観点にたった品質重視の取り組み及び保守メンテナンスサービスの拡充にも努めてまいります。
冷間鍛造事業
冷間鍛造事業では、調達の最適化による海外生産移転などお客さまの経営方針の変更や在庫調整の影響を受けやすい事業であると認識しております。このような環境のなか、展示会出展など積極的な営業活動や製品の品質・付加価値の向上に取り組み、新規顧客の獲得並びに既存顧客の維持・受注量の拡大を目指すとともに、段取り時間短縮など生産性向上の取り組みを進めてまいります。
電機機器事業
電機機器事業は、主に三菱電機株式会社の静岡県内の販売代理店としてメーカーの商品戦略、また、お客さまの設備投資需要に影響を受けやすい事業と認識しております。このような環境のなか、新商材の拡大やシステム案件のご提案など商品力の向上、並びにお客さまのご要望にお応えできる営業力・提案力の強化を図り、販売代理店としての価値を高める取り組みを進めてまいります。
車両関係事業
車両関係事業は、主に株式会社SUBARUの静岡県内の販売特約店として新型車両の投入などメーカーの商品戦略、また、個人消費の動向に影響を受けやすい事業と認識しております。このような環境のなか、接遇レベルの向上やフォロー活動の充実、作業効率の向上によりお客さまをお待たせしない体制の整備などお客さまに満足していただけるサービスの提供に努め、既存顧客とのつながりの強化を図ってまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費のほか、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、株主資本を適切な水準に維持するとともに、内部資金の活用及び金融機関からの借入を行うことを資本政策の基本的な方針としております。調達方法は、当社グループの資金需要を踏まえて決定しております。
短期運転資金は自己資金より充当し、不足が生じた場合は金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は26億5千万円となっております。
また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は71億8千4百万円となっております。
③経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画2年目の2026年3月期の達成・進捗状況は以下のとおりです。
売上高は448億9千5百万円、営業利益は17億8千6百万円、EBITDAは28億3千2百万円となり、1株当たり配当金は26円となる予定です。
売上面では、各事業とも順調に推移しました。
利益面では、産業機械事業の原価低減によるコスト上昇吸収、車両関係事業・電機機器事業の増収により、堅調に推移しました。
EBITDAは、営業利益が堅調に推移したことに加え、減価償却費が前連結会計年度と同水準で推移したことにより、堅調に推移しました。減価償却費については、ポルシェセンター浜松その他車両関係事業での店舗の建設・改修等、及び車両関係事業における社用車の取得等、継続的な設備投資を実施したことによるものです。
1株当たり配当金は、2026年6月25日開催の第124回定時株主総会において、当連結会計年度の業績を勘案し、1株につき14円を予定しております。なお中間配当金として1株につき12円をお支払いしておりますので、年間の配当金は1株につき26円(前期の年間配当金から6円の増配)となる予定です。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、当社は決算日における資産・負債の金額、並びに報告期間における収益・費用の金額のうち、見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績・現在の状況を勘案して可能な限り正確な見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これら見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、連結財務諸表作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要、並びに、経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
①財政状態の状況
資産合計は297億3千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ20億5千3百万円増加いたしました。
この内、流動資産は162億3千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億8千9百万円増加いたしました。
これは主に電子記録債権の増加3億6千6百万円、現金及び預金の増加2億4千8百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加1億1千万円によるものであります。
固定資産は134億9千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億6千3百万円増加いたしました。
これは主に有形固定資産の増加10億9千5百万円、投資有価証券の増加2億9千2百万円によるものであります。
負債合計は122億8千万円となり、前連結会計年度末に比べ5億4千8百万円増加いたしました。
これは主に、契約負債の増加6億2千9百万円、繰延税金負債の増加2億4百万円、借入金の減少2億6千2百万円によるものであります。
純資産合計は174億5千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億4百万円増加いたしました。
これは主に、利益剰余金の増加10億8千9百万円、その他有価証券評価差額金の増加4億1千5百万円によるものであります。
②経営成績の状況
ⅰ「鈴与スカイ・パートナーズ投資事業有限責任組合」に係る運用損失の背景及び要因
A 情報開示に関する基本姿勢
当連結会計年度において営業外費用に計上した本組合に係る運用損失2億9千1百万円について、ステークホルダーに対する誠実な情報開示及び投資家の適正な状況把握に資するため、当該投資の性格及び損失発生の客観的事実を以下に開示いたします。
B 本件投資の戦略的特殊性と経済的実態
本投資は、その組成の背景、契約上の拘束力及び保有目的において、一般的な財務運用目的の投資事業有限責任組合(LPS)とは異なる以下の固有の構造を有しております。
・目的の非経常性:本組合契約に定められたとおり、本組合の目的は「スカイマーク株式会社の株式(単一銘柄)の中長期保有」です。これは財務活動とは異なり、地域航空事業の維持及び出資各社との連携強化を意図した戦略的拠出です。
・不可逆的拘束性:本組合契約に基づき、本組合は原則として「組合員の任意脱退不能」、かつ「持分の譲渡制限」という法的拘束、長期的な事業基盤と連動した資産として拠出された実態を有します。
C 外部環境の変化による影響の検証
当連結会計年度の運用損失は、当社の経営管理の範疇を超えた航空業界を取り巻く以下の外部環境の急激な変化に起因しております。
・マクロ経済要因:想定を超えた円安進行、及び原油価格高騰に伴う航空燃料コストの構造的な圧迫。
・地政学要因:国際情勢の緊迫化に伴う航空経路の制限と、それに付随する運行コストの増大。
・需要構造の変化:訪日観光客の動態変化や国内ビジネス利用の推移に伴う航空需要の予測困難な変化。
これら複合的な外部要因により本組合保有資産の評価が下落し連結業績に影響いたしました。当社の「本業における経常的な収益力」と、これら外部要因による損失の性質を識別していただくために、本件に関する事実関係を開示いたします。
ⅱ 当社グループは、長期ビジョンとして「創業100周年に向けて、持続的成長(サステナビリティ経営)をめざす」を掲げ、2025年3月期を始期とする5カ年の中期経営計画を推進しております。既存事業の安定した収益基盤の維持・拡大を図るとともに、「省エネ」「省人化」「省資源」「カーボンニュートラル」をキーワードとした成長分野への再投資により、事業ポートフォリオの強靭化と収益力の向上を図ってまいります。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益の改善やインバウンド需要の回復が景気を下支えした一方、物価高騰による個人消費の抑制や国際情勢の緊迫化などを背景に、依然として先行き不透明な状況で推移しました。
当社の主要取引先である製造業各分野においても、変化する外部環境への適応が進められました。自動車分野では、米国による追加関税措置の施行や環境規制の緩和方針が具体化したことで、各メーカーは北米を中心とした生産・販売体制の再構築を余儀なくされました。特に、世界的なEVシフトの減速とハイブリッド車への需要集中が鮮明となり、サプライチェーン全体で生産ラインの柔軟な組み換えが加速しました。食品・化粧品分野では、高付加価値商品を求めるインバウンド需要が高い水準で継続し、生産活動は堅調に推移しました。一方で、円安による原材料・エネルギーコストの負担を吸収するため、自動化や省力化への投資が進みました。FA・FA機器分野では、次世代半導体及びデータセンター向けの需要が拡大期に入ったものの、自動車関連の設備投資抑制が響き、業種間での需要動向に差が生じる展開となりました。建設業界では、都市再開発の大型案件や防災投資、既存建物の脱炭素化リニューアル需要が堅調でした。しかしながら、資材価格の高止まりに加え、深刻な技能者不足が工期の長期化を招いており、DX等を活用した施工効率化へのニーズが更に高まっています。
このような環境下、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、産業機械事業における大型案件の獲得や車両関係事業の伸長により、売上高は前年同期比12.0%増の448億9千5百万円となりました。
利益面においては、増収効果に加え、生産性向上による原価低減に取り組んだ結果、営業利益は前年同期比25.0%増の17億8千6百万円となりました。経常利益は前年同期比3.4%増の16億2千9百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式の売却益を計上したことにより、前年同期比17.8%増の12億3千1百万円となりました。
セグメントの業績は以下のとおりです。
| 区 分 | 売上高(千円) | 構成比(%) |
| 産業機械事業 | 9,527,236 | 21.2 |
| 冷間鍛造事業 | 1,557,164 | 3.5 |
| 電機機器事業 | 8,706,771 | 19.4 |
| 車両関係事業 | 24,959,068 | 55.6 |
| 不動産等賃貸事業 | 145,184 | 0.3 |
| 合 計 | 44,895,426 | 100.0 |
[産業機械事業]
包装機械においては、かねてより実施しておりました人的資本への積極的な投資が奏功し、営業体制の強化による既存顧客の深耕により受注が拡大しました。労働力不足や人件費・エネルギーコストの高止まりを背景に、顧客企業のニーズが省人化・生産効率の向上へとシフトしており、これに伴い主力である食品業界向けの大型液体充填ラインの受注が堅調に推移しました。また、多様化する消費者ニーズにより、化粧品・医薬品業界等で需要が高まっている多品種少量生産に適した中型・小型の充填・包装機械も、顧客の柔軟な生産体制への寄与により受注が伸長しました。これらの結果、売上高は前年同期比27.3%増の95億2千7百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は工場の高稼働維持に加え、生産性向上や内部効率化を通じた原価低減によりコスト上昇を吸収し、収益性が向上した結果、前年同期比41.3%増の15億2百万円となりました。
[冷間鍛造事業]
機械工具部品は、主要納入先の減産による調整の影響を受け、前年同期の実績を下回る結果となりました。自動車部品及び産業機械部品については、納入先の輸出停滞という下押し要因はあったものの、期後半の一部需要の回復に伴う増産対応により、前年同期並みの実績となりました。また、次世代モデルの開発案件に伴う試作・金型の受注が堅調に推移し、前年同期の実績を上回りました。これらの結果、売上高は前年同期比3.7%減の15億5千7百万円、セグメント利益(営業利益)は、前年同期比10.7%減の1億3千2百万円となりました。
[電機機器事業]
主力のFA関連におきましては、主要納入先における設備投資需要の低下が継続し、システム案件の受注が低調となり、前年同期の実績を下回る結果となりました。一方で、企業の環境経営やリスク管理への意識の高まりを背景に、空調・設備機器は省エネ性能に優れた機器やBCP対応を目的とした大型の設備更新案件により、前年同期の実績を上回りました。空調周辺部材及び冷熱機器の販売も年間を通じて堅調に推移し、業績を下支えしました。これらの結果、売上高は前年同期比7.5%増の87億6百万円、セグメント利益(営業利益)は、将来の成長を牽引するセールス・エンジニア等の人的資本への積極的な投資により、前年同期比1.8%減の6億3千2百万円となりました。
[車両関係事業]
スバル新車販売は、期後半の新型フォレスターが牽引し、前年同期の実績を上回りました。中古車販売についても、下取査定の強化による在庫の確保と堅調な中古車需要により、前年同期の実績を上回りました。サービス部門では、車検・点検の入庫促進に加え、付加価値の高いメンテナンス商品の提案強化が奏功し、前年同期の実績を上回りました。輸入車販売についても前年同期の実績を上回りました。これらの結果、売上高は前年同期比9.5%増の249億5千9百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比13.3%増の4億3千2百万円となりました。
[不動産等賃貸事業]
売上高は前年同期比25.2%増の1億4千5百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比30.4%減の1億5千7百万円となりました。なお、営業利益にはセグメント間取引の売上総利益1億1千5百万円が含まれております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2億4千8百万円の資金が増加し、71億8千4百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、27億8千4百万円(前連結会計年度は31億1千6百万円の資金の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益及び減価償却費の計上による資金の増加等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、21億3千2百万円(前連結会計年度は24億2千6百万円の資金の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による資金の減少等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、4億1千3百万円(前連結会計年度は22億3千5百万円の資金の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による資金の減少等によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度(千円) (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 産業機械事業 | 5,624,658 | 6.7 |
| 冷間鍛造事業 | 1,573,712 | △3.7 |
| 合計 | 7,198,370 | 4.2 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度(千円) (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 産業機械事業 | 2,730,792 | 64.6 |
| 電機機器事業 | 5,317,808 | 7.6 |
| 車両関係事業 | 20,788,626 | 6.7 |
| 合計 | 28,837,228 | 10.6 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、仕入価格によっております。
c. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (千円) | 前年同期比(%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比(%) |
| 産業機械事業 | 11,321,682 | 31.4 | 6,428,063 | 38.7 |
| 冷間鍛造事業 | 1,591,565 | △0.2 | 442,204 | 8.4 |
| 合計 | 12,913,248 | 26.4 | 6,870,267 | 36.3 |
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度(千円) (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 産業機械事業 | 9,527,236 | 27.3 |
| 冷間鍛造事業 | 1,557,164 | △3.7 |
| 電機機器事業 | 8,706,771 | 7.5 |
| 車両関係事業 | 24,959,068 | 9.5 |
| 不動産等賃貸事業 | 145,184 | 25.2 |
| 合計 | 44,895,426 | 12.0 |
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営に影響を与える大きな要因は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
産業機械事業
産業機械事業は、主要な販売先である食品やトイレタリー業界の設備需要の変動に影響を受けやすい事業であると認識しております。このような環境のなか、当社グループでは、機械の標準化やIT化の推進など生産効率の向上に取り組むとともに、お客さまの生産現場における設備保全機能をサポートするため、予防保全の観点にたった品質重視の取り組み及び保守メンテナンスサービスの拡充にも努めてまいります。
冷間鍛造事業
冷間鍛造事業では、調達の最適化による海外生産移転などお客さまの経営方針の変更や在庫調整の影響を受けやすい事業であると認識しております。このような環境のなか、展示会出展など積極的な営業活動や製品の品質・付加価値の向上に取り組み、新規顧客の獲得並びに既存顧客の維持・受注量の拡大を目指すとともに、段取り時間短縮など生産性向上の取り組みを進めてまいります。
電機機器事業
電機機器事業は、主に三菱電機株式会社の静岡県内の販売代理店としてメーカーの商品戦略、また、お客さまの設備投資需要に影響を受けやすい事業と認識しております。このような環境のなか、新商材の拡大やシステム案件のご提案など商品力の向上、並びにお客さまのご要望にお応えできる営業力・提案力の強化を図り、販売代理店としての価値を高める取り組みを進めてまいります。
車両関係事業
車両関係事業は、主に株式会社SUBARUの静岡県内の販売特約店として新型車両の投入などメーカーの商品戦略、また、個人消費の動向に影響を受けやすい事業と認識しております。このような環境のなか、接遇レベルの向上やフォロー活動の充実、作業効率の向上によりお客さまをお待たせしない体制の整備などお客さまに満足していただけるサービスの提供に努め、既存顧客とのつながりの強化を図ってまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費のほか、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、株主資本を適切な水準に維持するとともに、内部資金の活用及び金融機関からの借入を行うことを資本政策の基本的な方針としております。調達方法は、当社グループの資金需要を踏まえて決定しております。
短期運転資金は自己資金より充当し、不足が生じた場合は金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は26億5千万円となっております。
また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は71億8千4百万円となっております。
③経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画2年目の2026年3月期の達成・進捗状況は以下のとおりです。
売上高は448億9千5百万円、営業利益は17億8千6百万円、EBITDAは28億3千2百万円となり、1株当たり配当金は26円となる予定です。
売上面では、各事業とも順調に推移しました。
利益面では、産業機械事業の原価低減によるコスト上昇吸収、車両関係事業・電機機器事業の増収により、堅調に推移しました。
EBITDAは、営業利益が堅調に推移したことに加え、減価償却費が前連結会計年度と同水準で推移したことにより、堅調に推移しました。減価償却費については、ポルシェセンター浜松その他車両関係事業での店舗の建設・改修等、及び車両関係事業における社用車の取得等、継続的な設備投資を実施したことによるものです。
1株当たり配当金は、2026年6月25日開催の第124回定時株主総会において、当連結会計年度の業績を勘案し、1株につき14円を予定しております。なお中間配当金として1株につき12円をお支払いしておりますので、年間の配当金は1株につき26円(前期の年間配当金から6円の増配)となる予定です。
| 指標 | 2029年3月期 (目標) | 2026年3月期 | 2026年3月期 (進捗率) |
| 売上高 (億円) | 515 | 448 | 87.0% |
| 営業利益 (億円) | 21 | 17 | 81.7% |
| EBITDA (億円) | 36 | 28 | 78.7% |
| 1株当たり配当金(予定) (円) | 30 | 26 | 86.7% |
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、当社は決算日における資産・負債の金額、並びに報告期間における収益・費用の金額のうち、見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績・現在の状況を勘案して可能な限り正確な見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これら見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、連結財務諸表作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。