有価証券報告書-第38期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/16 14:10
【資料】
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【項目】
190項目

有報資料


文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、以下の経営理念のもと、経営を遂行しております。
① 個人の尊重
当社は、社員一人一人の権利を尊重し、個人が意義のある文化的な人生と、生き甲斐を追求できる企業でありたい。一人一人の向上心を信じ、自立的な活動を援助し、仕事を通して能力が最大限に発揮できる環境を作り、能力や業績に報う企業とする。
② 存在意義のある企業
当社は、存在意義のある、優れた企業として認められることを望む。独創性を発揮し、個性と特徴をもち、経営の基盤を、絶えることのない研究開発活動と品質優先に置く経営を貫く。全ての組織が全力を尽くすことに生き甲斐を感ずる企業とする。
③ 共存共栄
当社は、社員、顧客、株主、材料部品の購入先、協力会社、取引先などの多くの人々に支えられている。当社は、これら関係者の全てに満足してもらえるように魅力ある製品、サービス、報酬、環境、取引関係を作り上げるよう最善の努力を払う。
④ 社会への貢献
当社は、社会の良き一員として企業活動を通じ、広く社会や産業界に貢献して行く。我々が提供する製品やサービスが、直接的間接的に広く社会の向上に役立ち、属する地域社会の環境や質の向上に役立つ企業を目指す。
(2)当社グループの事業と製品
当社グループは、トータル・モーション・コントロールを提供する技術・技能集団として、技術者・技能者という人的資源を中核に、トータル・モーション・コントロールを構成するコア技術を高度に応用することによって、お客様が求める“動き”の実現に貢献できる製品を提供しております。
当社グループでは、ハーモニックドライブ®、アキュドライブ®、ハーモニックプラネタリ®といった高精度減速機に、モーター、センサーなどを組み合わせたアクチュエーター、さらにはその性能を引き出すドライバー、コントローラー、その他システム要素を組み合わせ、他社製品とは差別化された高付加価値製品を提供しております。
(3)当社グループの強みや特長
① 波動歯車装置に係る技術・技能の蓄積
当社グループは、波動歯車装置との運命的な出会いを契機に、創業以来50年以上にわたって無限に広がるこの減速装置の可能性を追求してきました。これまでに蓄積した開発技術、生産技術、加工・組立の技能、生産システムは、当社グループのかけがえのない財産であり、最大の強みと考えております。
② 小型・軽量・高精度を提供する製品群
当社グループが製造・販売するメカトロニクス製品と減速装置は、高度なモーションコントロールや各種装置のコンパクト化・軽量化を求めるお客様にご採用いただいております。なかでも、小型、軽量、高精度を特長とするハーモニックドライブ®は、自動車、デジタル機器、半導体ウェハー、フラットパネルディスプレイなどの製造工程で使われる産業用ロボットの関節部に組み込まれ、世界市場で高いシェアを獲得しています。さらに、工作機械、計測試験装置、人工衛星、先進医療機器、車載などの幅広い用途において、他の機構では実現の難しい差別化された付加価値を提供しています。
③ 「トータル・モーション・コントロール」の提供を可能とするコア技術
当社グループは、減速機のほか、モーター、センサー、ドライバー、コントローラー、その他システム要素に関する研究開発とものづくりを通じて、これらの技術・技能を蓄積してきました。このようにして培ったコア技術に係る有形・無形の技術と技能は、お客様が求める高度なモーションコントロールを提供するために不可欠なものであり、当社グループの競争力の源泉と考えております。
④ 営業・製造・開発が一体となった事業運営
当社グループは、お客様のニーズをものづくりや製品開発に生かすため、営業部門、製造部門、技術・開発部門が密接な関係をもった事業運営を行っています。例えば、長野県の安曇野市にこれらの主要部門を集中させ、引合いから技術検討、試作、受注、製造、出荷までの業務プロセスを効率的に進める体制を構築しています。お客様のニーズや技術者の発想を素早くものづくりに反映し、新たなモーションコントロールをタイムリーに提供できる体制も当社グループの強みのひとつと考えております。
⑤ 国際的な事業展開
当社グループは、日本、米国、ドイツ、韓国、中国、台湾に事業拠点を展開し、各地域の特性に合わせた事業戦略を推進するとともに、各拠点が相互に連携しながら世界的に広がるお客様に対し最適な製品・サービスの提供を進めております。
(4)中長期的な当社グループの経営戦略
当社グループは、「モーションコントロール技術で社会の技術革新に貢献する」というミッションのもと、事業活動を推進しております。当社グループが手掛けるメカトロニクス製品及び減速装置は、産業用機械のみならず、先進医療機器やモビリティ分野など、「社会の技術革新」に大きく貢献しており、今後もその需要は拡大していくことが予想されます。また、世界的な人手不足を背景に、生産現場を中心に、自動化・省人化の動きが加速しており、協働ロボットに加え、新たな成長領域としてAIロボットへの期待が高まっております。しかしながら、AIロボット市場については中長期的な成長期待に変わりはないものの、現時点においては創成期にあることから、2024年5月13日に公表した中期経営計画(2024年度~2026年度)策定時に想定していた前提条件と比べ、社会実装の進展ペースについて想定との差異が生じつつある状況となっております。当社グループといたしましては、こうした環境変化を踏まえ、より実効性と柔軟性の高い成長戦略を構築すべく、現行中期経営計画を発展的に見直し、2026年度を起点とする新たな中期経営計画(2026年度~2030年度)を策定することといたしました。
新中期経営計画においては、「AIロボット」「航空・宇宙・防衛」「eモビリティ」を注力する成長領域と位置付け、各分野における成長機会に果敢に挑戦する方針です。また、将来の成長機会を確実に取り込むため、マーケティング機能の強化、並びに新製品創出力及びモノづくり力の一層の向上に取り組んでまいります。あわせて、成長戦略を着実に推進するための経営基盤の強化を図り、グループ一体となった経営を通じて、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。当社グループは、ミッション及びビジョンの達成に向け、環境変化に柔軟に対応しつつ、攻めと守りのバランスを意識した経営戦略を遂行することにより、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
■サステナビリティ基本方針
私たちは、「個人の尊重」「存在意義のある企業」「共存共栄」「社会への貢献」という4つの柱で構成された経営理念に基づき、トータル・モーション・コントロールを提供する技術・技能集団として、社会をより良くするための技術革新に貢献することで、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指します。
■当社グループのミッション
モーションコントロール技術で社会の技術革新に貢献する
■ビジョン
未来と調和するトータル・モーション・コントロールのベストプロバイダー
■マテリアリティ
・人的資本の価値最大化
・お客様の期待値に応えるQCDSの実現
・環境の変化に適合した新技術・新技能への挑戦と創出
・企業活動を通じて持続可能な社会に貢献する
・時代に調和した経営基盤の構築
■中期経営計画(2026年度〜2030年度)
~「価値創出と変革」への挑戦~
(基本方針)
① 収益性を重視した全事業の持続的な成長
・新たな成長ドライバーの開拓
・顧客期待値に応えるQCDS+Speedの徹底
② 環境変化に適合できる経営資源(ひと、もの、かね、情報)の強化
・個の成長と多様な脳力が発揮され、尊重される組織の実現
・資本効率を意識した成長投資
・財務基盤及びガバナンス強化
③ 未来に続く企業価値向上への取り組み
・ネットゼロの推進
・多様な人財の登用、採用
・お客様の環境負荷低減を促進する製品の開発
(5)経営環境と対処すべき課題
2026年度の当社グループの事業環境は、労働人口減少を背景とした自動化投資の拡大や、データセンター投資の拡大及び生成AIの普及に伴う先端半導体需要の増加に伴い、関連する設備投資が引き続き底堅く推移することから、当社グループの受注高についても回復の動きが継続するものと見込んでいます。一方で、ウクライナ情勢に加え中東地域における地政学的リスクの高まりを受け、原油をはじめとする資源価格・原材料価格の上昇や、為替相場の変動などにより、世界経済は一層不透明感が増し、当社グループを取り巻く事業環境は予断を許さない状況が続くものと予想されます。このような経営環境のもと、(4)中長期的な当社グループの経営戦略も踏まえ、当社グループは2026年度において、以下の項目を重点課題として位置付け、取り組んでまいります。
① 収益性を重視した全事業の持続的な成長
・競争力の再定義(高品質、スピード、適正価格)
・開発スピードと新製品創出力の向上
・成長市場・期待用途への参入に向けた新製品企画力の強化
・質と量を両立できるモノづくり力の強化
② 環境変化に適合できる経営資源(ひと、もの、かね、情報)の強化
・人財・組織構造の抜本的な見直し

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