有価証券報告書-第31期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/24 15:01
【資料】
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【項目】
156項目

対処すべき課題


文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
2019年度における当社グループの事業環境は、中国を中心に足下の設備投資に慎重な姿勢が見られることや、当社のお客様や代理店各社における在庫調整に今しばらくの時間を要する見通しであることから、厳しい状況で推移することが予想されます。
このように、当面は厳しい事業環境が見込まれますが、当社グループはこの逆風を変革の好機と捉え、環境の変化に対応可能な、より筋肉質な経営体質の構築と、次に訪れる拡大期への備えに傾注してまいります。
このため、グループ全体にわたり営業・開発・生産をはじめとした全部門の連携を強化し、業務革新の実践による業務効率の改善とコストダウンを実現するとともに、生産量の変化に適応可能な柔軟な体制の整備を進めてまいります。また、お客様への課題解決力の向上、新製品の早期開発と市場投入、品質・納期面における顧客満足の引き上げに注力してまいります。
当社グループは、中期経営計画(2018年度〜2020年度)を策定し、当社創立50周年にあたる2020年度への飛躍を目指しております。上述のように、足下の事業環境は厳しい状況を余儀なくされる見込みでありますが、当社が手掛けるメカトロニクス製品、精密減速装置の市場は、新興諸国における製造業の自動化、省力化投資に加え、先進国でも人手不足への対応や生産性向上の観点から産業用ロボット、協働型ロボットの需要増加が見込まれることから、中長期にわたり高い成長機会があるとの見通しに変化はありません。
従いまして、短期的な事業環境の変化にも柔軟に対応する一方で、長期ビジョン、中期経営計画に掲げた方針にもとづく戦略の実行にも留意するなど、攻めと守りのバランスを勘案した経営戦略を遂行し、中長期的な企業価値向上を図ってまいります。
■経営理念
1. 個人の尊重
2. 存在意義のある企業
3. 共存共栄
4. 社会への貢献
■当社グループの事業領域と使命
「トータル・モーション・コントロール」の提供
■長期ビジョン
(ありたい姿)
価値ある製品とサービスの提供によって、モーション・コントロール業界において唯一無二の存在であり続ける
(目指すポジション)
・独創的な技術で信頼されるアクチュエーターメーカー
・精密減速機分野のリーディングカンパニー
■中期経営計画(2018年度~2020年度)
~会社創立50周年~
急拡大する成長機会を着実にとらえ、一段上のステージへ
(基本方針と戦略)
① グローバル生産能力の大幅な引き上げ
日本、米国、ドイツ、韓国に展開する各生産拠点の生産能力の引き上げ
② グループ各社の能力を引き上げ、総合力を強化
グループ各社の経営基盤を強化し、企業価値向上を実現
③ QCDS能力引き上げによるお客様満足度の向上
(メカトロニクス製品)
・独創的な製品とサービスによって新市場、新用途を開拓
・サービス・サポート体制の強化
・新製品開発とコア技術の向上
(精密遊星減速機)
・地域毎の特性にもとづく販売戦略の展開
・開発・生産技術の強化
(波動歯車装置)
・製品リードタイムの短縮
・高付加価値製品と課題解決力により差別化された価値を提供
④ 成長を支える経営基盤を強化
健全な成長に見合った人材の獲得と育成の推進
ITを活用した経営プラットフォームの充実
環境、社会、ガバナンスを考慮した経営の推進
⑤ 将来に向けた成長の布石
創造的破壊にも挑戦し、変化に対応できる組織風土を醸成