有価証券報告書-第157期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染拡大による社会経済活動への影響が大きく、極めて厳しい状況にありました。
一方、世界経済は、新型コロナウイルス感染拡大による景気の落ち込みに加え、米中貿易摩擦や半導体供給不足などもあり、国内同様厳しい環境下にありました。
このような中、当社グループは、新型コロナウイルス感染予防のための出勤率抑制等働き方の見直しをはじめとした各種施策、及び業績への影響を極力抑えるための費用抑制策等を展開するとともに、「中期経営計画2020」にて掲げた「成長事業」、「収益基盤事業」、「新たな成長事業」の3つの事業領域における戦略的な投資などを推し進めてまいりました。
当連結会計年度(以下「当期」)の経営成績は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
当期の営業利益は8,384百万円となり前連結会計年度(以下「前期」)と比較し4,341百万円減少しております。
当期の営業外損益につきましては、営業外収益が1,480百万円、営業外費用が1,399百万円となりました。
営業外収益の主な内訳は、受取利息及び配当金568百万円であります。営業外費用の主な内訳は、支払利息484百万円、訴訟関連費用187百万円であります。この結果、経常利益は8,465百万円となり前期と比較して3,016百万円減少し、売上高経常利益率は3.7%となっております。
当期の特別損益につきましては、特別利益が4,046百万円、特別損失が1,208百万円となりました。
特別利益の主な内訳は、固定資産売却益3,270百万円であります。特別損失の主な内訳は、新型コロナウイルス感染症による損失583百万円、固定資産除却損317百万円であります。
この結果、税金等調整前当期純利益は11,303百万円となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額合計で3,747百万円計上、及び非支配株主に帰属する当期純利益252百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は7,303百万円となっております。また、1株当たり当期純利益は160円98銭、自己資本利益率は8.0%となっております。
各事業分野における営業活動の状況は次のとおりであります。売上高につきましては、セグメント間の取引を含んでおります。
なお、当社は2020年4月1日付で明電ナノプロセス・イノベーション株式会社を設立したことに伴い、当該事業のセグメント区分の変更を行っております。以下、前年同期比較につきましては、当該変更を反映した前年同期の数値を用いております。
① 社会インフラ事業セグメント
売上高は前期比8.2%減の134,041百万円、営業利益は477百万円悪化の3,177百万円となりました。
国内事業においては、新型コロナウイルスによる影響を現地工事で発生させないよう鋭意努力・展開を図り、電力エネルギー分野や水インフラシステム分野などにおいて、大型案件を着実に進行させることができました。一方、発変電分野や電鉄分野を中心とした海外事業につきましては、各国における活動制限や需要の減少などにより、前年度の実績を下回る業績となりました。
② 産業システム事業セグメント
売上高は前期比20.5%減の52,401百万円、営業損失は3,558百万円悪化の286百万円となりました。
半導体産業の好調を受けた電子機器分野は、年間を通じて高い水準の需要があったものの、EV事業や自動車産業の設備投資の動向に左右されやすい電動力事業及び動力計測事業は、前年度の実績を大きく下回る業績となりました。
③ 保守・サービス事業セグメント
売上高は前期比1.2%増の38,766百万円、営業利益は90百万円改善の5,778百万円となりました。
BCPや省エネ対応、設備延命化といった保守・サービスに関わる需要は、コロナ禍においても堅調であり、過去最高となった前期実績をさらに上回る業績となりました。
④ 不動産事業セグメント
売上高は前期並みの3,443百万円、営業利益は3百万円悪化の1,349百万円となりました。
⑤ その他
報告セグメントに含まれない事業において、新型コロナウイルスの影響に伴い事業環境が悪化したこと等から、売上高は前期比16.5%減の16,567百万円、営業利益722百万円悪化の135百万円となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2.金額は販売価格であり、消費税等を含んでおりません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2.金額は販売価格であり、消費税等を含んでおりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2.金額は販売価格であり、消費税等を含んでおりません。
(2)財政状態
当連結会計年度末(以下「当期末」)の総資産は、前連結会計年度末(以下「前期末」)比8,648百万円(3.2%)増加し、279,059百万円となりました。
流動資産は、現金及び預金の増加により、前期末比624百万円(0.4%)増加の157,183百万円となりました。
固定資産は、設備投資による機械装置の増加、保有する上場株式の市場価値上昇に伴う投資有価証券の増加により、前期末比8,024百万円(7.0%)増加の121,876百万円となりました。
負債合計は、有利子負債が増加したものの、支払手形及び買掛金の減少により、前期末比970百万円(0.5%)減少して179,322百万円となりました。
純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上及びその他有価証券評価差額金の増加により、前期末比9,618百万円(10.7%)増加して99,736百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前期末の32.2%から34.6%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当期末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、前期末に比べ443百万円増加し、13,064百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は14,601百万円(前年同期は10,416百万円の獲得)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益11,303百万円、減価償却費9,918百万円、売上債権の増減額2,945百万円であり、支出の主な内訳は、仕入債務の減少額6,529百万円、法人税等の支払額3,747百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は13,117百万円(前年同期は13,700百万円の使用)となりました。
これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出15,615百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,402百万円(前年同期は3,735百万円の獲得)となりました。
支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出4,370百万円、配当金の支払額2,041百万円であり、収入の主な内訳は、長期借入れによる収入3,503百万円、コマーシャル・ペーパーの発行による収入2,000百万円であります。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当連結会計年度における資金調達は、主として借入金及びコマーシャル・ペーパーをもって行いました。調達においては、長期・短期のバランスと安定性を考慮し、長期の借入も実施しております。
その結果、借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債の残高は、前期比1,603百万円増の47,598百万円となりました。
また、既存のコミットメントラインを5,000百万円増額して30,000百万円とし、金融上のリスクに対応するために新たに20,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。
(4) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは「中期経営計画2020」の3年間を、飛躍に向けた「力強いステップ」のフェーズと位置づけ、海外変電事業やEVを中心とした成長事業への積極的な投資を実施し、最終年度である2020年度目標の達成を目指してまいりました。
投資につきましては、3年間合計で、設備投資27,998百万円、研究開発費29,394百万円、及びPHEV・EV用モータ・インバータ関連をはじめとする「成長投資」14,189百万円を実施し、ビジネスモデルの変革・生産性向上を通じた収益基盤事業の強化、半導体向け事業などの新たな成長事業の創出を着実に進めてまいりました。
しかしながら、新型コロナウイルスの影響により「中期経営計画2020」当初計画に対して、大きく下回る結果となりました。売上高は当初計画比17.4%減の231,254百万円、営業利益は当初計画比40.1%減の8,384百万円、経常利益は当初計画比37.3%減の8,465百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は当初計画比22.3%減の7,303百万円となりました。当初目標値を達成することはできませんでしたが、2019年度に過去最高益を達成するなど、この3年間を通じて、着実に『稼ぐ力』の強化は進んだと考えております。
新中期経営計画「中期経営計画2024」(2021~2024 年度)においては、この4年間を「JUMP」のフェーズと位置づけ、これまでの投資や取組みの成果の創出を実現させます。また、事業規模拡大と均衡のとれた事業構成、利益率向上による「質の高い」成長の実現、世界的な気候変動による環境問題の深刻化を踏まえてESGを軸とした経営・事業戦略への深化、そして両利きの経営を推進することで、2024 年度以降における持続的な成長の実現に努めてまいります。
最終年度の収益目標につきましては、売上高300,000百万円、営業利益18,000百万円の営業利益率6.0%、財務目標につきましては、ROIC8.0%、ROE10%を目標とします。また、利益目標を着実に達成することで、2024年度に自己資本120,000百万円まで引き上げ財務安定性の確保を図り、ネットD/Eレシオは0.3以内とすることを目指します。
「中期経営計画2024」の初年度の収益目標につきましては、売上高245,000百万円、営業利益10,000百万円、経常利益10,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益7,000百万円としております。
「中期経営計画2020」当初計画に対する2020年度実績と「中期経営計画2024」目標
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、連結貸借対照表上の資産、負債の計上額、及び連結損益計算書上の収益、費用の計上額に影響を与える見積りを行う必要があります。
会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成に当たり採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。
①有形固定資産及び無形固定資産の減損
当社グループは、有形固定資産及び無形固定資産について、見積耐用年数にわたり、主として定率法または定額法により償却しております。これらの有形固定資産及び無形固定資産について、帳簿価額が回収できない可能性を示す事象や状況の変化が生じた場合に、減損の判定を行っております。減損が生じていると判断した場合、当該資産の帳簿価額が回収可能価額を上回る金額を、減損損失として計上しております。
回収可能価額は、使用価値と正味売却価額のうち、いずれか高い金額としております。使用価値の算定においては、見積り将来キャッシュ・フローを、貨幣の時間価値及び資産固有のリスクを反映した割引率を用いて現在価値に割り引いて算出しております。
なお、一部の子会社の買収時に発生したのれんの価値算定においては、過去実績、収益と費用の予測、将来の市場の成長度合、経営者により承認された事業計画の実現可能性度合、適切な市場における比較対象等の前提条件を使用しております。また、割引率の算定にあたっては、独立した外部の評価機関を利用しております。
2021年3月31日時点における評価において、連結財務諸表では減損損失の計上はありませんが、個別財務諸表において当社のインド子会社PRIME MEIDEN LIMITEDの株式の評価損を2,540百万円計上しております。
これらの前提条件の見積りに関する評価は合理的であると判断しておりますが、予測不能な前提条件の変化等により回収可能価額の評価に関する見積りが変化した場合には、更に減損損失の計上が必要となる可能性があります。
また、会計上の見積り及び仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
②繰延税金資産
当社グループは、将来の課税所得の見込みにより、回収可能と判断した部分につきましては評価性引当額を認識しておらず、繰延税金資産を計上しております。
繰延税金資産の回収可能性を評価するに際しては、過去実績、将来の課税所得及びタックス・プランニング等を考慮し、慎重に検討しておりますが、予測不能な前提条件の変化等により回収可能性の評価に関する見積りが変化した場合には、繰延税金資産の修正が必要となる可能性があります。
③受注損失引当金
当社グループは、受注契約に係る将来の損失に備えるため、翌連結会計年度以降の損失発生見込額を計上しております。実際の発生原価が見積りと異なる場合、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
④製品保証引当金
当社グループは、納入した製品の無償補修費用の支出に備えるため、無償補修費用を個別に見積り算出した額を計上しております。実際の補修費用が見積りと異なる場合、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
⑤退職給付に係る負債
従業員の退職給付債務及び費用は、割引率、昇給率、退職率、死亡率、長期期待運用収益率等の前提条件を用いた年金数理計算により見積られます。特に割引率及び長期期待運用収益率は、退職給付債務及び費用を決定する上で重要な前提条件であります。
割引率は、測定日時点における従業員への給付が実行されるまでの予想平均期間に応じた優良債券の利回りに基づき決定しております。長期期待運用収益率は、債券及び株式等の投資対象資産グループ別の長期期待運用収益の加重平均に基づき決定しております。
当社グループは、年金数理計算上用いられる前提条件と方法は適切であると判断しておりますが、前提条件と実際の結果が異なる場合、又は前提条件の変更がある場合には、当社グループの退職給付債務及び費用に影響を与える可能性があります。
なお、割引率及び長期期待運用収益率がそれぞれ0.5%変動した場合の連結財務諸表への影響は以下のとおりであります。
⑥工事進行基準
当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事につきましては、工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を適用しております。
工事進行基準による完成工事高の計上は、工事原価総額の見積りにより収益及び損益の額に影響を与えます。工事原価総額の見積りは当初は実行予算によって行っております。実行予算作成時には、作成時点で入手可能な情報に基づいた仕様や材料価格について仮定を設定し、作業効率等を勘案して各工事毎に詳細に積み上げることによって工事原価総額を見積ります。着工後は、プロジェクト毎に実際の発生原価と対比して適時・適切に工事原価総額の見直しを行っております。
工事原価総額の見積りに用いられる前提は適切であると判断しておりますが、想定していなかった原価の発生等により工事進捗度が変動した場合は、完成工事高及び完成工事原価の修正が必要となる可能性があります。
また、会計上の見積り及び仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染拡大による社会経済活動への影響が大きく、極めて厳しい状況にありました。
一方、世界経済は、新型コロナウイルス感染拡大による景気の落ち込みに加え、米中貿易摩擦や半導体供給不足などもあり、国内同様厳しい環境下にありました。
このような中、当社グループは、新型コロナウイルス感染予防のための出勤率抑制等働き方の見直しをはじめとした各種施策、及び業績への影響を極力抑えるための費用抑制策等を展開するとともに、「中期経営計画2020」にて掲げた「成長事業」、「収益基盤事業」、「新たな成長事業」の3つの事業領域における戦略的な投資などを推し進めてまいりました。
当連結会計年度(以下「当期」)の経営成績は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
| 2020年3月期 実績 | 2021年3月期 実績 | 増減額 | 増減率(%) | |
| 売 上 高 | 255,748 | 231,254 | △24,494 | △9.6 |
| 営 業 利 益 | 12,725 | 8,384 | △4,341 | △34.1 |
| 経 常 利 益 | 11,481 | 8,465 | △3,016 | △26.3 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 8,208 | 7,303 | △904 | △11.0 |
当期の営業利益は8,384百万円となり前連結会計年度(以下「前期」)と比較し4,341百万円減少しております。
当期の営業外損益につきましては、営業外収益が1,480百万円、営業外費用が1,399百万円となりました。
営業外収益の主な内訳は、受取利息及び配当金568百万円であります。営業外費用の主な内訳は、支払利息484百万円、訴訟関連費用187百万円であります。この結果、経常利益は8,465百万円となり前期と比較して3,016百万円減少し、売上高経常利益率は3.7%となっております。
当期の特別損益につきましては、特別利益が4,046百万円、特別損失が1,208百万円となりました。
特別利益の主な内訳は、固定資産売却益3,270百万円であります。特別損失の主な内訳は、新型コロナウイルス感染症による損失583百万円、固定資産除却損317百万円であります。
この結果、税金等調整前当期純利益は11,303百万円となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額合計で3,747百万円計上、及び非支配株主に帰属する当期純利益252百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は7,303百万円となっております。また、1株当たり当期純利益は160円98銭、自己資本利益率は8.0%となっております。
各事業分野における営業活動の状況は次のとおりであります。売上高につきましては、セグメント間の取引を含んでおります。
なお、当社は2020年4月1日付で明電ナノプロセス・イノベーション株式会社を設立したことに伴い、当該事業のセグメント区分の変更を行っております。以下、前年同期比較につきましては、当該変更を反映した前年同期の数値を用いております。
① 社会インフラ事業セグメント
売上高は前期比8.2%減の134,041百万円、営業利益は477百万円悪化の3,177百万円となりました。
国内事業においては、新型コロナウイルスによる影響を現地工事で発生させないよう鋭意努力・展開を図り、電力エネルギー分野や水インフラシステム分野などにおいて、大型案件を着実に進行させることができました。一方、発変電分野や電鉄分野を中心とした海外事業につきましては、各国における活動制限や需要の減少などにより、前年度の実績を下回る業績となりました。
② 産業システム事業セグメント
売上高は前期比20.5%減の52,401百万円、営業損失は3,558百万円悪化の286百万円となりました。
半導体産業の好調を受けた電子機器分野は、年間を通じて高い水準の需要があったものの、EV事業や自動車産業の設備投資の動向に左右されやすい電動力事業及び動力計測事業は、前年度の実績を大きく下回る業績となりました。
③ 保守・サービス事業セグメント
売上高は前期比1.2%増の38,766百万円、営業利益は90百万円改善の5,778百万円となりました。
BCPや省エネ対応、設備延命化といった保守・サービスに関わる需要は、コロナ禍においても堅調であり、過去最高となった前期実績をさらに上回る業績となりました。
④ 不動産事業セグメント
売上高は前期並みの3,443百万円、営業利益は3百万円悪化の1,349百万円となりました。
⑤ その他
報告セグメントに含まれない事業において、新型コロナウイルスの影響に伴い事業環境が悪化したこと等から、売上高は前期比16.5%減の16,567百万円、営業利益722百万円悪化の135百万円となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 社会インフラ事業 | 126,667 | 94.1 |
| 産業システム事業 | 50,467 | 79.9 |
| 保守・サービス事業 | 36,862 | 102.1 |
| 不動産事業 | - | - |
| その他 | 2,647 | 86.2 |
| 合計 | 216,645 | 91.4 |
(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2.金額は販売価格であり、消費税等を含んでおりません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 社会インフラ事業 | 124,116 | 93.4 | 173,143 | 99.3 |
| 産業システム事業 | 45,805 | 74.9 | 13,313 | 75.4 |
| 保守・サービス事業 | 38,020 | 102.1 | 6,685 | 109.9 |
| 不動産事業 | 3,190 | 99.1 | 248 | 99.4 |
| その他 | 10,231 | 105.3 | 3,124 | 172.8 |
| 合計 | 221,364 | 90.7 | 196,515 | 98.2 |
(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2.金額は販売価格であり、消費税等を含んでおりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 社会インフラ事業 | 131,662 | 92.1 |
| 産業システム事業 | 50,141 | 80.2 |
| 保守・サービス事業 | 37,358 | 102.5 |
| 不動産事業 | 3,192 | 99.2 |
| その他 | 8,899 | 83.8 |
| 合計 | 231,254 | 90.4 |
(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2.金額は販売価格であり、消費税等を含んでおりません。
(2)財政状態
当連結会計年度末(以下「当期末」)の総資産は、前連結会計年度末(以下「前期末」)比8,648百万円(3.2%)増加し、279,059百万円となりました。
流動資産は、現金及び預金の増加により、前期末比624百万円(0.4%)増加の157,183百万円となりました。
固定資産は、設備投資による機械装置の増加、保有する上場株式の市場価値上昇に伴う投資有価証券の増加により、前期末比8,024百万円(7.0%)増加の121,876百万円となりました。
負債合計は、有利子負債が増加したものの、支払手形及び買掛金の減少により、前期末比970百万円(0.5%)減少して179,322百万円となりました。
純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上及びその他有価証券評価差額金の増加により、前期末比9,618百万円(10.7%)増加して99,736百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前期末の32.2%から34.6%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当期末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、前期末に比べ443百万円増加し、13,064百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は14,601百万円(前年同期は10,416百万円の獲得)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益11,303百万円、減価償却費9,918百万円、売上債権の増減額2,945百万円であり、支出の主な内訳は、仕入債務の減少額6,529百万円、法人税等の支払額3,747百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は13,117百万円(前年同期は13,700百万円の使用)となりました。
これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出15,615百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,402百万円(前年同期は3,735百万円の獲得)となりました。
支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出4,370百万円、配当金の支払額2,041百万円であり、収入の主な内訳は、長期借入れによる収入3,503百万円、コマーシャル・ペーパーの発行による収入2,000百万円であります。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当連結会計年度における資金調達は、主として借入金及びコマーシャル・ペーパーをもって行いました。調達においては、長期・短期のバランスと安定性を考慮し、長期の借入も実施しております。
その結果、借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債の残高は、前期比1,603百万円増の47,598百万円となりました。
また、既存のコミットメントラインを5,000百万円増額して30,000百万円とし、金融上のリスクに対応するために新たに20,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。
(4) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは「中期経営計画2020」の3年間を、飛躍に向けた「力強いステップ」のフェーズと位置づけ、海外変電事業やEVを中心とした成長事業への積極的な投資を実施し、最終年度である2020年度目標の達成を目指してまいりました。
投資につきましては、3年間合計で、設備投資27,998百万円、研究開発費29,394百万円、及びPHEV・EV用モータ・インバータ関連をはじめとする「成長投資」14,189百万円を実施し、ビジネスモデルの変革・生産性向上を通じた収益基盤事業の強化、半導体向け事業などの新たな成長事業の創出を着実に進めてまいりました。
しかしながら、新型コロナウイルスの影響により「中期経営計画2020」当初計画に対して、大きく下回る結果となりました。売上高は当初計画比17.4%減の231,254百万円、営業利益は当初計画比40.1%減の8,384百万円、経常利益は当初計画比37.3%減の8,465百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は当初計画比22.3%減の7,303百万円となりました。当初目標値を達成することはできませんでしたが、2019年度に過去最高益を達成するなど、この3年間を通じて、着実に『稼ぐ力』の強化は進んだと考えております。
新中期経営計画「中期経営計画2024」(2021~2024 年度)においては、この4年間を「JUMP」のフェーズと位置づけ、これまでの投資や取組みの成果の創出を実現させます。また、事業規模拡大と均衡のとれた事業構成、利益率向上による「質の高い」成長の実現、世界的な気候変動による環境問題の深刻化を踏まえてESGを軸とした経営・事業戦略への深化、そして両利きの経営を推進することで、2024 年度以降における持続的な成長の実現に努めてまいります。
最終年度の収益目標につきましては、売上高300,000百万円、営業利益18,000百万円の営業利益率6.0%、財務目標につきましては、ROIC8.0%、ROE10%を目標とします。また、利益目標を着実に達成することで、2024年度に自己資本120,000百万円まで引き上げ財務安定性の確保を図り、ネットD/Eレシオは0.3以内とすることを目指します。
「中期経営計画2024」の初年度の収益目標につきましては、売上高245,000百万円、営業利益10,000百万円、経常利益10,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益7,000百万円としております。
「中期経営計画2020」当初計画に対する2020年度実績と「中期経営計画2024」目標
| 指標 | 2020年度(実績) | 2020年度(当初計画) | 2024年度(目標) |
| 売上高 (百万円) | 231,254 | 280,000 | 300,000 |
| 営業利益 (百万円) | 8,384 | 14,000 | 18,000 |
| 経常利益 (百万円) | 8,465 | 13,500 | 17,500 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 (百万円) | 7,303 | 9,400 | 12,000 |
| ROE (%) | 8.0 | 10.0 | 10.0 |
| ROIC (%) | 4.2 | 7.0 | 8.0 |
| 営業利益率 (%) | 3.6 | 5.0 | 6.0 |
| 自己資本額 (百万円) | 96,535 | 100,000 | 120,000 |
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、連結貸借対照表上の資産、負債の計上額、及び連結損益計算書上の収益、費用の計上額に影響を与える見積りを行う必要があります。
会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成に当たり採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。
①有形固定資産及び無形固定資産の減損
当社グループは、有形固定資産及び無形固定資産について、見積耐用年数にわたり、主として定率法または定額法により償却しております。これらの有形固定資産及び無形固定資産について、帳簿価額が回収できない可能性を示す事象や状況の変化が生じた場合に、減損の判定を行っております。減損が生じていると判断した場合、当該資産の帳簿価額が回収可能価額を上回る金額を、減損損失として計上しております。
回収可能価額は、使用価値と正味売却価額のうち、いずれか高い金額としております。使用価値の算定においては、見積り将来キャッシュ・フローを、貨幣の時間価値及び資産固有のリスクを反映した割引率を用いて現在価値に割り引いて算出しております。
なお、一部の子会社の買収時に発生したのれんの価値算定においては、過去実績、収益と費用の予測、将来の市場の成長度合、経営者により承認された事業計画の実現可能性度合、適切な市場における比較対象等の前提条件を使用しております。また、割引率の算定にあたっては、独立した外部の評価機関を利用しております。
2021年3月31日時点における評価において、連結財務諸表では減損損失の計上はありませんが、個別財務諸表において当社のインド子会社PRIME MEIDEN LIMITEDの株式の評価損を2,540百万円計上しております。
これらの前提条件の見積りに関する評価は合理的であると判断しておりますが、予測不能な前提条件の変化等により回収可能価額の評価に関する見積りが変化した場合には、更に減損損失の計上が必要となる可能性があります。
また、会計上の見積り及び仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
②繰延税金資産
当社グループは、将来の課税所得の見込みにより、回収可能と判断した部分につきましては評価性引当額を認識しておらず、繰延税金資産を計上しております。
繰延税金資産の回収可能性を評価するに際しては、過去実績、将来の課税所得及びタックス・プランニング等を考慮し、慎重に検討しておりますが、予測不能な前提条件の変化等により回収可能性の評価に関する見積りが変化した場合には、繰延税金資産の修正が必要となる可能性があります。
③受注損失引当金
当社グループは、受注契約に係る将来の損失に備えるため、翌連結会計年度以降の損失発生見込額を計上しております。実際の発生原価が見積りと異なる場合、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
④製品保証引当金
当社グループは、納入した製品の無償補修費用の支出に備えるため、無償補修費用を個別に見積り算出した額を計上しております。実際の補修費用が見積りと異なる場合、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
⑤退職給付に係る負債
従業員の退職給付債務及び費用は、割引率、昇給率、退職率、死亡率、長期期待運用収益率等の前提条件を用いた年金数理計算により見積られます。特に割引率及び長期期待運用収益率は、退職給付債務及び費用を決定する上で重要な前提条件であります。
割引率は、測定日時点における従業員への給付が実行されるまでの予想平均期間に応じた優良債券の利回りに基づき決定しております。長期期待運用収益率は、債券及び株式等の投資対象資産グループ別の長期期待運用収益の加重平均に基づき決定しております。
当社グループは、年金数理計算上用いられる前提条件と方法は適切であると判断しておりますが、前提条件と実際の結果が異なる場合、又は前提条件の変更がある場合には、当社グループの退職給付債務及び費用に影響を与える可能性があります。
なお、割引率及び長期期待運用収益率がそれぞれ0.5%変動した場合の連結財務諸表への影響は以下のとおりであります。
| 退職給付費用 | 退職給付債務 | ||
| 割引率 | 0.5%上昇 | 98百万円の減少 | 2,663百万円の減少 |
| 0.5%低下 | 103百万円の増加 | 2,913百万円の増加 | |
| 長期期待運用収益率 | 0.5%上昇 | 34百万円の減少 | ― |
| 0.5%低下 | 34百万円の増加 | ― |
⑥工事進行基準
当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事につきましては、工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を適用しております。
工事進行基準による完成工事高の計上は、工事原価総額の見積りにより収益及び損益の額に影響を与えます。工事原価総額の見積りは当初は実行予算によって行っております。実行予算作成時には、作成時点で入手可能な情報に基づいた仕様や材料価格について仮定を設定し、作業効率等を勘案して各工事毎に詳細に積み上げることによって工事原価総額を見積ります。着工後は、プロジェクト毎に実際の発生原価と対比して適時・適切に工事原価総額の見直しを行っております。
工事原価総額の見積りに用いられる前提は適切であると判断しておりますが、想定していなかった原価の発生等により工事進捗度が変動した場合は、完成工事高及び完成工事原価の修正が必要となる可能性があります。
また、会計上の見積り及び仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。