有価証券報告書-第156期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 16:05
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当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、消費税率引き上げなどで勢いが弱まったものの、個人消費を中心に全体としては緩やかな回復基調でした。一方、世界経済は、米中貿易摩擦等の影響で先進国、後進国ともに減速傾向にありました。
更に、年度末より発生し感染が拡大している新型コロナウイルスの影響により、世界の経済活動が停滞し、国内外ともに先行きが見通せない厳しい状況にあります。
このような中、当社グループは「成長事業」、「収益基盤事業」、「新たな成長事業」の3つの事業領域において戦略的な投資を推し進める事で、「中期経営計画2020」の施策を着実に進めてまいりました。
当連結会計年度の連結業績への新型コロナウイルスの影響は比較的軽微に留まり、その結果、営業利益は過去最高となり、営業利益率5%を達成いたしました。
当連結会計年度(以下「当期」)の経営成績は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
2019年3月期
実績
2020年3月期
実績
増減額増減率(%)
売 上 高245,033255,74810,7154.4
営 業 利 益10,33612,7252,38923.1
経 常 利 益10,12811,4811,35313.4
親会社株主に帰属する
当期純利益
7,6538,2085547.2

当期の営業利益は12,725百万円となり前連結会計年度(以下「前期」)と比較し2,389百万円増加しております。
当期の営業外損益につきましては、営業外収益が1,485百万円、営業外費用が2,729百万円となりました。
営業外収益の主な内訳は、受取利息及び配当金624百万円であります。営業外費用の主な内訳は、支払利息621百万円、訴訟関連費用656百万円であります。この結果、経常利益は11,481百万円となり前期と比較して1,353百万円増加し、売上高経常利益率は4.5%となっております。
当期の特別損益につきましては、特別利益が366百万円、特別損失が407百万円となりました。
特別利益の主な内訳は、段階取得に係る差益365百万円であります。特別損失の主な内訳は、投資有価証券評価損367百万円、固定資産除却損32百万円であります。
この結果、税金等調整前当期純利益は11,441百万円となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額合計で3,062百万円計上、及び非支配株主に帰属する当期純利益170百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は8,208百万円となっております。また、1株当たり当期純利益は180円91銭、自己資本利益率は9.6%となっております。
なお、各事業分野における営業活動の状況は次のとおりであります。売上高につきましては、セグメント間の取引を含んでおります。
① 社会インフラ事業セグメント
売上高は前期比6.2%増の146,074百万円、営業利益は3,761百万円改善の3,654百万円となりました。
電力エネルギー分野と水インフラシステム分野は、前年度からの工期延期案件の売上計上等に加え、原価改善による利益率向上を図り、前期比で増収増益となりました。
社会システム分野は、内需が堅調に推移した事に加え、前年度に海外民需案件で発生した原価悪化の解消等により、前期比で増収増益となりました。
電鉄システム分野は、国内外大型案件減少の影響により、前期比で減収となりました。
② 産業システム事業セグメント
売上高は前期比1.2%増の65,885百万円、営業利益は2,350百万円悪化の3,272百万円となりました。
EV分野は、PHEV・EV用モータ・インバータの堅調な売上や沼津インバータ工場の新ライン稼働等により前期比で増収となりましたが、新設備における量産開始に向けた先行費用の発生等により、前期比で減益となりました。
電動力分野は、射出成型機用の需要減速等により、減収減益となりました。
電子機器分野は、前期比では減収減益となりましたが、半導体市場は調整局面からの回復傾向にあります。
動力計測システム分野は、自動車業界全体の落込み影響を受けたものの、生産性向上により、前期比で減収増益となりました。
③ 保守・サービス事業セグメント
BCPや省エネ対応、設備延命化需要の高まりを背景に、電気設備の保守・点検、維持・運転管理までを一括して請け負うワンストップサービスが堅調に推移し、また、AR・VRなどを取り入れた人財の即戦力強化に取り組んだ結果、売上高は前期比5.1%増の38,857百万円、営業利益は1,311百万円改善の5,654百万円となりました。
④ 不動産事業セグメント
売上高は前期並みの3,481百万円、営業利益は66百万円悪化の1,353百万円となりました。
⑤ その他
売上高は前期比3.8%増の19,311百万円、営業利益は93百万円改善の891百万円となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
社会インフラ事業134,56299.1
産業システム事業63,160104.0
保守・サービス事業36,650101.3
不動産事業--
その他2,53897.4
合計236,912100.7

(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2.金額は販売価格であり、消費税等を含んでおりません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
社会インフラ事業132,878101.3174,28395.2
産業システム事業61,145102.017,65292.9
保守・サービス事業37,706106.96,16391.9
不動産事業3,219102.1249100.1
その他9,23185.81,72766.3
合計244,180101.6200,07794.6

(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2.金額は販売価格であり、消費税等を含んでおりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
社会インフラ事業142,979106.1
産業システム事業62,485101.8
保守・サービス事業36,977103.6
不動産事業3,219100.0
その他10,087101.2
合計255,748104.4

(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2.金額は販売価格であり、消費税等を含んでおりません。
(2)財政状態
当連結会計年度末(以下「当期末」)の総資産は、前連結会計年度末(以下「前期末」)比4,824百万円(1.8%)増加し、270,410百万円となりました。
流動資産は、売上債権の増加により、前期末比2,827百万円(1.8%)増加の156,558百万円となりました。
固定資産は、EV用部品の生産ラインの増強及びイームル工業株式会社の連結に伴う有形固定資産の増加により、前期末比1,997百万円(1.8%)増加の113,852百万円となりました。
負債合計は、未払金及び長期借入金等債務の減少により、前期末比795百万円(0.4%)減少して180,292百万円となりました。
純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、前期末比5,620百万円(6.7%)増加して90,117百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前期末の31.5%から32.2%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当期末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、前期末に比べ187百万円増加し、12,621百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は10,416百万円(前年同期は14,365百万円の獲得)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益11,441百万円、減価償却費9,200百万円であり、支出の主な内訳は、仕入債務の減少額4,707百万円、売上債権の増加額4,407百万円、法人税等の支払額3,808百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は13,700百万円(前年同期は8,074百万円の使用)となりました。
支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出14,908百万円であり、収入の主な内訳は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入1,649百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は3,735百万円(前年同期は3,101百万円の使用)となりました。
収入の主な内訳は、社債の発行による収入6,000百万円、コマーシャル・ペーパーの発行による収入3,000百万円、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出3,096百万円、配当金の支払額2,267百万円であります。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当連結会計年度における資金調達は、主として借入金及びコマーシャル・ペーパーをもって行いました。調達においては、長期・短期のバランスと安定性を考慮し、長期の借入も実施しております。社債では、EV用モータ・インバータの量産設備資金を使途とするグリーンボンドを発行しました。
その結果、借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債の残高は、前期比6,472百万円増の45,995百万円となりました。
また、既存のコミットメントラインとは別に、2020年6月には、金融上のリスクに対応するために新たに20,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。
(4) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
収益目標につきましては、「中期経営計画2020」の最終年度である2020年度目標として、売上高280,000百万円、営業利益14,000百万円、経常利益13,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益9,400百万円の達成を目指しております。「中期経営計画2020」の最終年度目標である営業利益率5%を着実に達成し、次の成長に向けた基盤を固め、「JUMP」のフェーズである次期中期経営計画の期間における収益拡大を目指しております。
財務体質につきましては、利益目標を着実に達成することで、2020年度に自己資本100,000百万円に積増すことで、財務安定性の確保を図っております。ROEにつきましては、自己資本の拡充と収益性のバランスを図り、中長期的に「10%」の確保を目指しております。
また、「中期経営計画2020」の3年間は、飛躍に向けた「力強いステップ」として、設備・人財・研究開発・パートナーシップ強化などの投資・施策を積極的に行うフェーズと位置付けており、3年間合計で、設備投資30,000百万円、研究開発費30,000百万円、及びPHEV・EV用モータ・インバータ関連をはじめとする「成長投資」20,000百万円を実施しております。投資の実行と業績拡大の両立を図るために、投資の効率性を確保することが重要であるため、財務目標の主要指標としてROICを選定し、投下資本に対する利益を測っております。
2020年度における数値目標に対する2019年度の実績につきましては、売上高、営業利益、経常利益ともに過去最高値を達成し、ROE・ROIC等の指標についても、ROEは最終利益の増益により前期比0.3%改善、ROICは前期比1%改善しました。財務目標は中期経営計画の目標に向けて、着実に改善したと評価しております。
また、本中期経営計画は投資を行うフェーズと位置付けており、EV事業の成長投資による有形固定資産の増加等により総資産が増加しましたが、利益の増大により自己資本比率は過去最高の32.2%と拡大しました。
ROE・ROIC等の2020年度目標達成に向けては営業利益の確保が第一であるため、中期経営計画最終年度では、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)会社の対処すべき課題」に記載の各施策を推進していくことにより、各指標の目標達成に努めてまいります。
「中期経営計画2020」の最終年度である2020年度における数値目標に対する2019年度の実績
指標2019年度(実績)2020年度(目標)
売上高 (百万円)255,748280,000
営業利益 (百万円)12,72514,000
経常利益 (百万円)11,48113,500
親会社株主に帰属する
当期純利益 (百万円)
8,2089,400

ROE (%)9.610
ROIC (%)6.97
営業利益率 (%)5.05
自己資本額 (百万円)87,111100,000

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、連結貸借対照表上の資産、負債の計上額、および連結損益計算書上の収益、費用の計上額に影響を与える見積りを行う必要があります。
会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成に当たり採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。
①有形固定資産及び無形固定資産の減損
当社グループは、有形固定資産及び無形固定資産について、見積耐用年数にわたり、主として定率法又は定額法により償却しております。これらの有形固定資産及び無形固定資産について、帳簿価額が回収できない可能性を示す事象や状況の変化が生じた場合に、減損の判定を行っております。減損が生じていると判断した場合、当該資産の帳簿価額が回収可能価額を上回る金額を、減損損失として計上しております。
回収可能価額は、使用価値と正味売却価額のうち、いずれか高い金額としております。使用価値の算定においては、見積り将来キャッシュ・フローを、貨幣の時間価値及び資産固有のリスクを反映した割引率を用いて現在価値に割り引いて算出しております。
なお、一部の子会社の買収時に発生したのれんを含む固定資産の使用価値の算定においては、過去実績、収益と費用の予測、将来の市場の成長度合、経営者により承認された事業計画の実現可能性度合、適切な市場における比較対象等の前提条件を使用しております。また、割引率の算定にあたっては、独立した外部の評価機関を利用しております。
2020年3月31日時点における評価において、連結財務諸表では減損損失の計上はありませんが、個別財務諸表において当社のインド子会社Prime Meiden Ltd.社株式の評価損を4,670百万円計上しております。これは、インド経済状況の減速や新型コロナウイルス感染症の発生等を起因とした、将来見通しの不確実性の高まりに伴う事業計画の引き下げによる、同社株式の実質価額の低下によるものです。
これらの前提条件の見積りに関する評価は合理的であると判断しておりますが、予測不能な前提条件の変化等により回収可能価額の評価に関する見積りが変化した場合には、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
②繰延税金資産
当社グループは、将来の課税所得の見込みにより、回収可能と判断した部分については評価性引当額を認識しておらず、繰延税金資産を計上しております。
繰延税金資産の回収可能性を評価するに際しては、過去実績、将来の課税所得及びタックス・プランニング等を考慮し、慎重に検討しておりますが、予測不能な前提条件の変化等により回収可能性の評価に関する見積りが変化した場合には、繰延税金資産の修正が必要となる可能性があります。
③受注損失引当金
当社グループは、受注契約に係る将来の損失に備えるため、翌連結会計年度以降の損失発生見込額を計上しております。実際の発生原価が見積りと異なる場合、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
④製品保証引当金
当社グループは、納入した製品の無償補修費用の支出に備えるため、無償補修費用を個別に見積り算出した額を計上しております。実際の補修費用が見積りと異なる場合、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
⑤退職給付に係る負債
従業員の退職給付債務及び費用は、割引率、昇給率、退職率、死亡率、長期期待運用収益率等の前提条件を用いた年金数理計算により見積られます。特に割引率及び長期期待運用収益率は、退職給付債務及び費用を決定する上で重要な前提条件であります。
割引率は、測定日時点における従業員への給付が実行されるまでの予想平均期間に応じた優良債券の利回りに基づき決定しております。長期期待運用収益率は、債券及び株式等の投資対象資産グループ別の長期期待運用収益の加重平均に基づき決定しております。
当社グループは、年金数理計算上用いられる前提条件と方法は適切であると判断しておりますが、前提条件と実際の結果が異なる場合、又は前提条件の変更がある場合には、当社グループの退職給付債務及び費用に影響を与える可能性があります。
なお、割引率及び長期期待運用収益率がそれぞれ0.5%低下した場合の連結財務諸表への影響は以下のとおりであります。
退職給付費用退職給付債務
割引率0.5%低下78百万円の増加2,926百万円の増加
長期期待運用収益率0.5%低下39百万円の増加

⑥工事進行基準
当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事につきましては、工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を適用しております。
工事進行基準による完成工事高の計上は、工事原価総額の見積りにより収益及び損益の額に影響を与えます。工事原価総額の見積りは当初は実行予算によって行っております。実行予算作成時には、作成時点で入手可能な情報に基づいた仕様や材料価格について仮定を設定し、作業効率等を勘案して各工事毎に詳細に積み上げることによって工事原価総額を見積ります。着工後は、プロジェクト毎に実際の発生原価と対比して適時・適切に工事原価総額の見直しを行っております。
工事原価総額の見積りに用いられる前提は適切であると判断しておりますが、想定していなかった原価の発生等により工事進捗度が変動した場合は、完成工事高及び完成工事原価の修正が必要となる可能性があります。

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