有価証券報告書-第160期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/25 14:56
【資料】
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【項目】
159項目
②人的資本
<人的資本に関する基本的な考え方>当社グループは、前述のマテリアリティの認識のもと、それらへの対応の遅れは企業運営や事業継続に関わる重要リスクとなるため、人財を価値創造の源泉である人的資本として捉え、強化に取り組んでおります。
<課題認識/従業員意識調査の結果>当社グループは、従業員エンゲージメントの向上に向け、従業員エンゲージメント指標(eNPS)をKPIとして設定し、毎年実施している従業員意識調査結果に起因する要因を分析することで、現状の課題を把握し施策の実行に繋げております。
2022年度に実施した従業員意識調査においては、組織の柔軟性や達成・挑戦志向を示す「風土」カテゴリ、評価制度や報酬制度を示す「各種制度」カテゴリ、人財育成や採用・配置を示す「人財活用」カテゴリの肯定率が前年度比1%以上マイナスとなる結果となりました。
特に「風土」カテゴリでは、オープンな風土・コミュニケーション・エンゲージメントの項目の数値が低下し、達成・挑戦志向も他社平均と比較して大きく下回る結果となりました。また、「各種制度」カテゴリでは昇格制度・人財育成制度等のすべての項目において低下、「人財活用」カテゴリでは人財育成において低下がみられました。

◆従業員エンゲージメントの影響要因
カテゴリ影響要因
ビジョン理念・ビジョン、戦略の浸透など
風土オープンな風土、コミュニケーション、達成・挑戦志向、エンゲージメント(会社の未来への 希望)など
労働環境生産性、ワークライフバランスなど
各種制度評価・報酬・昇格・人財育成制度など
人財活用エンパワメント(仕事へのやりがい)、人財採用・配置など

◆従業員意識調査の結果

※eNPSの単位を%とし、記載しております。
また、eNPSの対象は、提出会社と㈱明電エンジニアリングです。
<求める人財像の定義と各種取組みの展開>急速に変化する時代の中で、その変化に対応し、価値提供のあり方を見直しながら世の中が抱える課題を解決していくためには、主体的に新しい社会づくりに取り組み、新たな価値を創造し続けることのできる人財が必要不可欠であります。
求める人財像を「自ら考え、自ら行動できる(考動)、多様な個を受け入れ、新しい価値を生み出すことができる(共動)、そして個とチームが共に育成・成長し合える(共育)人財」と定義し、これに基づく人財を獲得・育成していくための取組みを推進しております。

具体的には、各々の能力(A)とモチベーション(M)を高め、全ての従業員が活躍できる機会・環境を整備する(O)ことで企業パフォーマンスを最大化するAMOフレームワークを当社グループにおける人的資本強化の考え方のベースとして、「経営課題を解決する人財の獲得・育成」、「個を尊重した組織への転換」を軸に各種取組みを推進しております。

◆経営課題を解決する人財の獲得・育成
当社グループの目指す姿の実現には、多様な経営課題を解決できる人財の獲得・育成が必要不可欠であります。従業員の多様な能力(Ability)を高めるため、以下のような取組みを進めております。
ⅰ 採用
多様化する社会課題や経営課題の解決に必要な人財の獲得を目指した採用活動を進めております。
各事業における現状課題や労務構成の歪みなどを踏まえ、その解決に資する多様な技術・技能を持つ人財の獲得を重視し、新卒採用と併せて積極的なキャリア採用を進めております。また、並行してリスキリング・学び直しによる社内の人財活用も進めております。
ⅱ 人財育成
● 職種別スキルの整理と公開
自ら考え行動できる、自律性をもった人財の育成を目指し、自らが目指すキャリアの実現に向けた学びや組織間連携を促進するため、職種ごとに必要なスキルマップを整理・公開しました。スキルマップを活用して自身に足りていないスキルを発見し、自発的な学びに繋げられる取組みを進めております。
● ICT教育
DXの実現には、全従業員のICTリテラシー向上が必要との考えから、新入社員向けに、事務系・技術系問わず、ドローン等の実機を用いたICT技術に直接触れる機会を設け、2023年度より全社員向けに、ITパスポートの資格取得支援としてe-Learningを導入し、強化を図っております。
● 社内インターンシップ制度新設
2023年10月より、若手従業員を対象とした社内インターンシップ制度を新設し、自発的に他部門の業務を体験できる取組みを開始しました。新しい体験や人財交流を通じた視野の拡大、新たな知見の習得を図ると共に、個人のキャリアや適性を考える機会を提供しております。2024年度は対象者の範囲を広げ、更なる活性化を図ってまいります。
● 外国人幹部育成
多様な人財による価値創造を強化するため、海外現地法人におけるナショナルスタッフの幹部登用は必要不可欠であるとの考えから、各社の統括役員による定期的な幹部候補者面談を行い、経営マインドの醸成を実施しております。併せて、コーチングプログラムを展開し、幹部候補者のマネジメント能力の向上も図っております。また、一部の海外現地法人において、ナショナルスタッフの幹部候補へのキャリアパスを構築・明示しました。2024年度以降、他の海外現地法人へも同様に展開する計画であります。
<個を尊重した組織への転換>従業員のウェルビーイングを向上させ、当社グループの中長期的な価値創造に繋げていくためには、「個を尊重した組織への転換」が必要不可欠であります。従業員の能力を高めるだけでなく、働くモチベーションを高め、多様なバックグラウンドを持つ従業員が活躍できる機会や環境を整備することで、従業員それぞれが「個の力」を最大限に発揮でき、組織パフォーマンスの最大化に繋がると考えております。
ⅰ 従業員のモチベーション(Motivation)向上
● 各種制度見直し
2022年4月に労使制度検討委員会を立ち上げ、「人事処遇制度」と「福利厚生制度」の見直しについて検討を重ねております。2024年4月には役割に応じた適正な処遇を目的に「役職人事処遇制度」を一部見直すとともに、適所適材を実現するために優秀な人財を早期に登用・抜擢できるよう「昇格制度」を見直しました。2024年度は「一般職人事処遇制度」の改定に向け検討を進めております。
● エンゲージメント・やりがいの向上、オープンかつ未来志向な社内文化づくり
従業員のエンゲージメント・やりがいの向上を目的に、「Myビジョン」「Myチャレンジ」の取組みを進めております。また、オープンかつ未来志向な社内文化に変革していくために、2022年度から、経営層と従業員の双方向で「Myビジョン」「Myチャレンジ」について対話をする場「明電みらいミーティング」、2023年度から、「社長タウンホールミーティング」の取組みを開始しております。「社長タウンホールミーティング」では、新しい社会づくり・時代にあった価値を提供できる企業、一人ひとりの従業員を大切にする企業であり続けるために、社長自らが一連の取組みの打ち出しと「Myビジョン」を語り、より人を大切にする経営を推進していく覚悟を示しました。また「明電みらいミーティング」では、部門毎に各担当役員が自らの「Myビジョン」を語り、部門の従業員と対話をすることにより、自分の思いをもって挑戦することが当たり前という空気の醸成を進めております。
● キャリアデザイン
2023年1月に相談窓口を開設以降、約40名の従業員が利用しております。20代から60代までの幅広い年代、様々な職種や勤務地で働いている当社グループ従業員から、キャリアやライフプランの立案支援、転機、キャリアアップ、スキルアップ、社内制度に関する相談など、多岐にわたる相談が寄せられております。多様化する価値観の中、キャリア意識も受動型から自律型に変化してきており、従業員一人ひとりが自分の力をさらに発揮し活躍できる支援を強化しております。
ⅱ すべての従業員が活躍できる機会(Opportunity)の創出
● 誰もが活躍できる組織と意識の変革(DEI推進)
2023年4月、ダイバーシティ推進室をDEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)推進室と名称変更し、「D(誰もが)、E(遠慮しないさせない環境の下)、I(イキイキと)」個々の力を発揮し、活躍する組織作りと風土醸成に取り組んでおります。2023年度は、DEI全般に関する方針・施策の決定及び推進強化のため、社長を委員長とした伴走機関「DEIコミッティ」を設立しました。また、ボトムアップによるDEIの自分事化を図るため、DEI浸透のための啓発ツールの構築や、社内コミュニケーション活性化及び心理的安全性を体現する場として、ランチタイムを活用した「DEI MeetUP!」を実行し、600名を超える従業員が参加しました。
● 多様な人財が活躍できる環境づくり
女性従業員の更なる活躍に向け、女性管理職比率目標値(2030年度12%)を設定し、目標達成に向けた施策を実行しております。
・若手・中堅クラス向け:2022年度より開始したサポーター役員制度により、役員のサポートやディスカッションを通して、対象者のマインド向上、行動変革を図っております。また、対象者の所属部門と連携し、能力を引き上げるためのサポートや配置転換等の育成計画を策定・実行できる仕組みづくりを推進しております。
・管理職クラス向け:外部機関におけるトップマネジメント研修を実施し、実力とスキルアップに向けた教育を実施しております。
また、障がい者雇用、男性育児休暇取得促進、性的マイノリティであるLGBTQへの理解促進活動を実施しております。
● 新たな挑戦を応援する風土醸成
従業員一人ひとりの思いを尊重し、組織として新しいことへの挑戦を応援する風土づくりの一環として、2022年度よりアイデアコンテスト「MEIANチャレンジ」を開催しております。2023年度は、「カーボンニュートラル」と「ウェルビーイング」に関連するアイデアを募集し、最終発表会では240名を超える従業員が参加しました。部門の垣根を越え、共通の興味を持った従業員同士がチームとなり、自らが「実現したい未来」をイメージしながらアイデアを具現化しております。本活動は、従業員同士のつながり力や、自らがやってみたいと思うチャレンジ精神の醸成にも繋がっております。
<従業員の安全意識向上と健康経営の促進>● 安全に関する取組み
従業員一人ひとりの危険感受性を向上させ、自身の働く職場の危険を正確に把握・理解し、対策するために、安全体感車を活用し、国内の各製造拠点にて安全体感教育(VR含む)を展開しております。また、労災風化防止のために、過去の労災の事実を従業員に伝え、二度と同じ労災を繰り返してはならないと心に刻み、語り合う場として安全伝承館を設立しました。
● 健康経営の促進
「健康は、なにものにも代え難い財産」という思いのもと、「健康経営戦略マップ」を作成し、計画的に健康経営を推進しております。また、メンタルヘルス教育、ストレスチェック、相談窓口設置など、「心の健康づくり」も強化しております。2023年度はストレスチェック結果を有効活用するため、部門長や個人に対し、結果の見方・活用方法について改めて教育を実施しました。

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