有価証券報告書-第155期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/25 16:19
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有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループの企業理念は、「より豊かな未来をひらく」ことを企業使命とし、「お客様の安心と喜びのために」を提供価値としております。当社グループは、より豊かで住みよい未来社会の実現に貢献するため、新しい技術と価値の創造にチャレンジし続けるとともに、お客様の安心と喜びのために、環境への配慮と丁寧なサポートを徹底し、品質の高い製品・サービスを通じてお客様の課題解決や夢の実現をお手伝いします。
(2) 会社の対処すべき課題
①中期経営計画2020基本方針

当社グループは、「中期経営計画2020」(2018~2020年度)において、更なる飛躍に向けた『力強いステップ』を踏むフェーズとして、『成長事業』『収益基盤事業』『新たな成長事業』の3つの事業領域で、設備・人財・研究開発・パートナーシップ強化などの投資や施策を推進しております。
これらの投資や施策により、事業を拡大させていくとともに、営業利益率やROE(自己資本利益率)、ROIC(投下資本利益率)等の財務指標の改善に取り組んでまいります。
収益目標につきましては、「中期経営計画2020」の最終年度である2020年度目標として、売上高2,800億円、営業利益140億円、経常利益135億円、親会社株主に帰属する当期純利益94億円の達成を目指しております。「中期経営企画2020」の最終年度目標である営業利益率5%を着実に達成し、次の成長に向けた基盤を固め、「JUMP」のフェーズである次期中期経営計画の期間における収益拡大を目指しております。
財務体質につきましては、利益目標を着実に達成することで、2020年度に自己資本1,000億円に積増すことで、財務安定性の確保を図っております。ROEにつきましては、自己資本の拡充と収益性のバランスを図り、中長期的に「10%」の確保を目指しております。
また、「中期経営計画2020」の3年間は、飛躍に向けた「力強いステップ」として、設備・人財・研究開発・パートナーシップ強化などの投資・施策を積極的に行うフェーズと位置付けており、3年間合計で、設備投資300億円、研究開発費300億円、及びPHEV・EV用モータ・インバータ関連をはじめとする「成長投資」200億円を実施しております。投資の実行と業績拡大の両立を図るために、投資の効率性を確保することが重要であるため、財務目標の主要指標としてROICを選定し、投下資本に対する利益を測っております。
②重点施策及び対処すべき課題

Ⅰ.成長事業
アジア新興国を中心に市場拡大が見込まれる海外変電事業や、車の電動化・デジタル化の進展が著しい自動車関連事業を『成長事業』と位置付け、積極的にリソースを投入し、事業規模拡大を目指しております。
海外変電事業のうち、海外電力分野では、東南アジア現地企業とのパートナーシップ進展による現地電力市場への参入を早期に実現させるために、更なる人財リソースを投入してまいります。また、インド変圧器製造会社Prime Meiden Ltd.(PML)を中心としたインド電力市場への進出、及び日本市場へのPML製品適用などの戦略を加速してまいります。
海外鉄道分野では、シンガポール南北線・東西線更新事業をはじめとする大型プロジェクト完遂に向けて、人財リソースを拡充し、プロジェクト管理を強化してまいります。
自動車関連事業のうち、EV事業では、新たな量産案件の受注獲得に向け、量産設備の増強に着工しました。更に、AIを用いたEV用モータの設計支援プログラムによる開発効率向上や、開発人財の拡充など、競争力強化に注力しております。
動力計測システム事業では、ドイツの自動車エンジニアリング会社FEVグループのFEVジャパンと業務提携いたしました。シミュレーション・解析技術の強化により、製品販売拡大及びエンジニアリングサービスの展開を目指してまいります。併せて、EV用モータ・インバータ事業との相乗効果を発揮してまいります。
Ⅱ.収益基盤事業
国内の水処理・公共インフラ事業、電力・再生エネルギー事業、保守・サービス事業などを『収益基盤事業』と位置付け、人口減少、自治体財政難に伴う設備延命化や省エネルギー化、インフラサービスの広域化、官民連携などが進む中で、ビジネスモデルの変革と生産性向上による収益力強化を図っております。
水処理・公共インフラ事業、電力・再生エネルギー事業では、部門横断の「インフラソリューションプロジェクト」を立ち上げ、電力会社や自治体に対し、エネルギー、水処理といった領域を横断したソリューション提案活動を推進しております。また、群馬東部地域の上水道包括事業をはじめとする官民連携事業(PPP)にも取り組んでおり、今後も、パートナーシップを活用した新たなビジネスモデルの創出に注力してまいります。
国内製造業向け事業では、ライフサイクル・エンジニアリング強化のため、製品販売と保守・サービスが一体で活動する体制を構築いたしました。多数の国内拠点を持つ保守・サービス事業の機動力を生かし、保守・サービスと老朽化設備の更新受注を拡大し、収益力向上を目指してまいります。
Ⅲ.新たな成長事業
セラミック平膜事業や半導体関連事業など『新たな成長事業』において、新しい市場開拓や新製品開発を進めております。
セラミック平膜事業では、シーメンス社の新しい水処理システム向けに初受注いたしました(石油化学メーカ製造工程排水処理用)。今後も、受注拡大に向け、製品の用途開発を進めてまいります。
半導体関連事業では、半導体の微細化やメモリの多積層化に対応した真空コンデンサの高電圧化や静電容量増加を図るとともに、次世代通信規格に対応した可変真空コンデンサなどの新製品の投入を進めてまいります。更に、X線検査装置の小型・軽量化が可能となるカーボンナノ系冷陰極X線管の製品化など、新たな成長につながる事業の創出に努めております。
Ⅳ.事業活動基盤のQuality向上

当社グループは、企業スローガン「Quality connecting the next」に込めた想いを実現してまいります。
製品・システム・サービスの継続的な品質向上に加え、労働災害の撲滅やコーポレート・ガバナンス強化、温室効果ガス排出量削減、更に従業員の働き方改革など、事業活動基盤のQuality向上に積極的に取り組んでおります。
(品質)
量産製品における画像処理技術を活用した検査工程の自動化や、IoT・AIを用いたスマート工場化や設計自動化などにより、生産性向上と品質向上を実現してまいります。また、海外EPC案件では、事前のリスク抽出の仕組み構築など、管理体制の強化に注力しております。
(安全)
労働災害撲滅に向けた安全体感教育にも力を入れております。感電などを実際に体感することのできる装置や、高所作業における危険性を体感できるVRコンテンツなどによる安全意識の向上を図っております。
(コーポレート・ガバナンス)
任意の指名・報酬委員会の設置や、経営課題や戦略をテーマとした意見交換会の実施等による社外取締役・社外監査役の有用な活動を通じ、更なる取締役会の実効性向上、及び適切かつ透明性のある情報開示に努めてまいります。
(環境)
「第一次明電環境ビジョン」を掲げ、2030年度までに事業活動に伴う温室効果ガス排出量を30%削減(2017年度比)することを目指しております。また、環境省「企業版2℃目標ネットワーク」に加盟し、事業活動のみならず、製品・サービスによる温室効果ガス排出量の削減にも取り組んでおります。EV用モータ・インバータや真空製品といった環境対応製品の拡販、エネルギー効率向上のためのソリューション創出に注力してまいります。
(働き方改革)
実行計画である「スマートワーク2020」に基づき、RPA活用等による業務改革に注力するとともに、法規制強化に対応する残業時間削減や有給休暇取得推進の制度化を行っております。また、ダイバーシティの実現に向け、育児・介護支援をはじめとする各種施策を展開し、働きやすい環境の整備に努めております。更に、「健康は、何物にも代え難い財産である」という価値観を社内で共有し、「明電グループ 健康経営宣言」を策定しました。従業員の自発的な健康活動に対する積極的な支援などを推進してまいります。
(当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)
1.基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量取得であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株式の大量取得の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量取得の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社株式の大量取得を行う者が、当社の企業価値の源泉を理解したうえで、それを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量取得を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量取得に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
2.基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要
当社グループでは今後も着実に事業を展開していくため、「中期経営計画2020」を推進しております。本中期経営計画においては、更なる飛躍に向けた『力強いステップ』を踏むフェーズとして、設備・人財・研究開発・パートナーシップ強化などの投資・施策を積極的に行ってまいります。
(「中期経営計画」の詳細につきましては、当社の2018年5月14日付プレスリリースをご参照ください。)
また、当社は執行役員制を導入し、取締役会における意思決定機能・監督機能と執行役員への権限を委譲した業務執行機能を分離させるとともに、取締役会を構成する取締役10名のうち2名を独立性のある社外取締役とすることで、経営の透明性を確保し、取締役会による業務執行に対する監督機能を充実させ、コーポレート・ガバナンスを強化しております。
3.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要
当社は、「当社株式の大量取得行為に関する対応策」(買収防衛策)につきまして、2017年5月12日開催の取締役会及び2017年6月28日開催の当社第153期定時株主総会の各決議に基づき、その内容を一部改定したうえで更新いたしました。(以下、改定後の買収防衛策を「本プラン」といいます。)
本プランによる、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの具体的内容の概要は、次のとおりであります。
(1) 本プランの目的
当社取締役会は、基本方針に定めるとおり、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない当社株式の大量取得を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。本プランは、こうした不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値・株主共同の利益に反する当社株式の大量取得を抑止するために、当社株式に対する大量取得が行われる際に、当社取締役会が株主のみなさまに代替案を提案すること、あるいは株主のみなさまがかかる大量取得に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主のみなさまのために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。
(2) 本プランの概要
本プランは、以下の①若しくは②に該当する行為又はこれに類似する行為(これらの提案を含みます。)(当社取締役会が本プランを適用しない旨別途決定したものを除くものとし、以下「買付等」といいます。)がなされる場合を適用対象とします。
①当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付その他の取得
②当社が発行者である株式等について、公開買付けを行う者の株式等所有割合及びその特別関係者の株券等
所有割合の合計が20%以上となる公開買付け
買付等を行おうとする者(以下「買付者等」といいます。)には、予め本プランに定められる手続に従うものとし、本プランに従い当社取締役会が新株予約権の無償割当ての不実施に関する決議を行い、又は当社株主総会において本新株予約権の無償割当ての実施に係る議案が否決されるまでの間、買付等を実行してはならないものとします。
買付者等は、買付等の開始又は実行に先立ち、本プランの手続を遵守する旨の誓約文言等を含む法的拘束力のある意向表明書及び買付等の内容の検討に必要な所定の情報等を記載した買付説明書を、当社に対して提出していただきます。また、独立委員会は、当社取締役会に対しても、買付等の内容に対する意見や代替案(もしあれば)等の情報を提供するよう要求することができます。
独立委員会は、当該買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉等を行い、かかる検討等の結果、当該買付等が本プランに定める手続を遵守しない買付等である場合又は当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある場合等であって、かつ本プランに定める新株予約権の無償割当てを実施することに相当性が存し、本プラン所定の発動事由に該当すると判断した場合には、当社取締役会に対して、買付者等による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権の無償割当てを実施することを勧告します。他方、独立委員会は、買付者等による買付等が本プラン所定の発動事由に該当しないと判断した場合には、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施すべきでない旨の勧告を行います。
また、独立委員会による本新株予約権の無償割当ての実施に際して株主総会の承認を得るべき旨の留保を付した場合等、本プラン所定の場合には、株主総会(以下「株主意思確認総会」といいます。)を招集します。
当社取締役会は、株主意思確認総会の決議又は(株主意思確認総会の決議がない場合)独立委員会の上記勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施又は不実施等に関する会社法上の機関としての決議を行うものとします。
本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買付者等以外の株主のみなさまに当社株式が交付された場合には、1個の新株予約権につき、原則として1株の当社株式が発行されることから、買付者等の有する当社の議決権割合は、最大50%まで希釈化される可能性があります。本プランの有効期間は、原則として、2017年6月28日開催の第153期定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとされております。
4.具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の「中期経営計画2020」及びコーポレート・ガバナンスの強化等の各施策は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、当社株式に対する買付等がなされた際に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。特に、本プランにつきましては、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性の原則)を充足していること、第153期定時株主総会において株主のみなさまの承認を得て更新されており、有効期間が約3年間と定められていること、本プランの発動の是非について株主のみなさまの意思の確認がなされることがあること、また当社の株主総会又は取締役会によりいつでも本プランを廃止できるとされていること等、株主のみなさまの意思を重視するものとなっております。また、これらに加え、当社経営陣から独立した弁護士・会計士等の専門家、社外有識者から構成される独立委員会が設置され、本プランの発動等に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で専門家等を利用し助言を受けることができるとされていること等により、その判断の公正さ・客観性が担保されており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

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