有価証券報告書-第82期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
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連結財務諸表注記事項(US GAAP)
連結財務諸表注記事項
Ⅰ 重要な会計方針の概要
A 事業内容および連結財務諸表の作成基準
1 事業内容
当社は先進的なコンピュータ、コミュニケーションおよびコントロール技術により、自動化機器、部品、システムなどを国際的に製造・販売している。当社の活動は世界30ヶ国以上に及んでおり、米国、オランダ、中国、シンガポール、韓国の5ヶ所にエリア統轄会社を設置している。
当社の商品は、タイプおよび市場等により区分され、以下のとおりのオペレーティング・セグメントにて取り扱っている。
インダストリアルオートメーションビジネスでは、プログラマブルコントローラ、モーションコントロール機器、センサ機器、産業用カメラ・コードリーダ機器、検査装置、セーフティ用機器、産業用ロボット、制御専用機器など世界の主要な製造業の幅広いお客様に対し、センシング技術とコントロール技術を活用したオートメーション機器およびサービスで、ものづくりを支援している。
エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスでは、リレー、スイッチ、コネクタ、アミューズメント機器用部品・ユニット、汎用センサ、顔認識ソフトウェア、画像センシングコンポ、MEMSセンサなど汎用アプリ(民生)機器、車載機器、環境/エネルギー機器、産業機器に内蔵する制御コンポーネントやモバイル機器に内蔵するコンポーネントなど幅広い分野で、グローバルに電子部品を提供している。
オートモーティブエレクトロニックコンポーネンツビジネスでは、ボディ電装制御コントローラ、電動パワーステアリングコントローラ、パッシブエントリープッシュエンジンスタートシステム、キーレスエントリーシステム、パワーウインドウスイッチ・各種車載用スイッチ、電気自動車向け電力変換ユニットなど、安全で、人と環境にやさしいクルマを目指してカーエレクトロニクスの新たな領域にチャレンジし、世界の自動車メーカー、電装品メーカーに対し、車載用電装品に特化した設計、生産、販売活動を行っている。
ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネスでは、駅務システム、交通管理・道路管理システム、カード決済ソリューション、安心・安全ソリューション、エネルギーマネジメント事業、IoT(電
源保護・データ保護)ソリューション、関連メンテナンス事業など、安心・安全で快適な社会の実現に向け、センシング&コントロール技術およびソフトウェア、メンテナンスのトータルサービスでソリューションを構築し、お客様とともにより良い社会づくりに貢献している。
ヘルスケアビジネスでは、電子血圧計、ネブライザ、低周波治療器、心電計、酸素発生器、電子体温計、体重体組成計、歩数計・活動量計、電動歯ブラシ、マッサージャ、血糖計、動脈硬化検査装置、内臓脂肪計など、家庭で測る身近なものから医療機器まで、生活習慣病の予防・改善、疾病管理に役立つ数多くの商品・サービスをグローバルに提供し、人々の健康とすこやかな生活への貢献をしている。データサービスにおいては、様々な健康・医療関連の他社アプリケーションとデータ連携が可能な「Omron Connect(オムロン コネクト)」を提供し、人々の健康管理をサポートしている。
その他は、事業の育成・強化や新規事業の探索・育成を目的とした事業を、本社直轄で担当しており、ソーラーパワーコンディショナ、蓄電システム、電力量計測機器、電力保護機器、液晶用高品質バックライトユニットなどを提供している。
2 連結財務諸表の作成基準
当連結財務諸表は、欧州において発行した預託証券にかかる要求に基づき、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成している。
当社は、欧州にて1970年2月7日、香港にて1973年10月13日、時価発行による公募増資を実施した。この時の預託契約に基づき、1967年3月31日に終了した連結会計年度より米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成していたことを事由として、1978年3月30日に「連結財務諸表規則取扱要領第86に基づく承認申請書」を大蔵大臣へ提出し、同年3月31日付の蔵証第496号により、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成することにつき承認を受けている。そのため、連結財務諸表については1978年3月31日に終了した連結会計年度より継続して、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を開示している。
なお、当社は米国証券取引委員会への登録は行っていない。
B 我国の連結財務諸表原則及び連結財務諸表規則に準拠して作成する場合との主要な相違の内容
1 投資
提出会社の財務諸表では、有価証券の評価について「金融商品に関する会計基準」を適用している。当連結財務諸表では、財務会計基準審議会(FASB)会計基準書第321号「投資-持分証券」を適用している。法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第81期36百万円(損失)、第82期785百万円(損失)である。
2 退職給付引当金
提出会社の財務諸表では、「退職給付に係る会計基準」を適用している。当連結財務諸表では、FASB会計基準書第715号「報酬-退職給付」の規定に従って計上している。法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第81期1,538百万円(利益)、第82期1,599百万円(利益)である。
3 有給休暇の処理
当連結財務諸表では、FASB会計基準書第710号-10-25「報酬-有給休暇」に基づいて従業員の未使用有給休暇に対応する人件費負担相当額を未払計上している。法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第81期99百万円(利益)、第82期718百万円(損失)である。
4 のれんおよびその他の無形資産
当連結財務諸表では、FASB会計基準書第350号「無形資産-のれん及びその他」により、のれんおよび耐用年数の特定できない無形資産については償却に替え少なくとも年1回の減損判定を実施している。我国の連結財務諸表原則および連結財務諸表規則に準拠してのれん(持分法適用会社に発生したものを含む)の償却期間を5年とした場合と比較して、法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第81期6,930百万円(利益)、第82期7,982百万円(利益)である。
5 長期性資産
提出会社の財務諸表では、土地は「土地の再評価に関する法律」(平成10年3月31日公布法律第34号)および「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(平成13年6月29日公布法律第94号)を適用している。また、固定資産の減損については、「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 平成14年8月9日))および「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準委員会 平成15年10月31日企業会計基準適用指針第6号)を適用している。当連結財務諸表ではFASB会計基準書第360号「有形固定資産」に基づいて、長期性資産および特定の識別できる無形資産について帳簿価額を回収できない恐れのある事象または状況の変化が起きた場合には、減損についての検討を行い、減損が生じていると考えられる場合には、帳簿価額が公正価額を上回る額を減損額として認識している。法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第81期17百万円(利益)、第82期14百万円(利益)である。
6 株式報酬
提出会社の財務諸表では、「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第30号 平成25年12月25日、平成27年3月26日改正)を適用している。
連結財務諸表では、FASB会計基準書第718号「報酬-株式報酬」を適用している。法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第81期208百万円(利益)、第82期19百万円(損失)である。
7 1株当たり株主資本
我国の連結財務諸表規則において開示が要求されている1株当たり株主資本は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準では要求されていないが、第81期末現在2,400円37銭、第82期末現在2,455円24銭である。
8 未認識税務ベネフィット
当連結財務諸表では、FASB会計基準書第740号「法人税」に基づき、税務調査を受けることを前提に50%超の可能性をもって認められない税務ベネフィットの影響を認識している。また、未認識の税務ベネフィットに関連する利息および課徴金については、連結損益計算書の法人税等に含めている。
C 連結の方針および範囲
当連結財務諸表は、当社および子会社の勘定を含んでいる。当社および子会社間のすべての重要な取引ならびに債権債務は相殺消去されている。
関連会社(20%~50%所有会社)に対する投資は、持分法を適用し計上している。
当連結財務諸表には、全ての子会社(第81期末165社、第82期末150社)が含まれている。
なお、第81期より当社および子会社は役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託を活用した株式報酬制度を導入している。信託を通じて当社株式を株式市場から購入し、役位および業績目標達成度等に応じて取締役および執行役員に当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭を交付および給付する。
当社および子会社は信託の制度設計を通じて信託に対して最も重要な影響を与える活動を指示する権限を有している。また、必要に応じて信託に追加で金銭を信託し、本信託により当社株式を追加取得する可能性があることから潜在的に義務を有している。従って、当社および子会社は当事業体の主たる受益者であると判断し、当事業体を変動持分事業体として連結範囲に含めているが、連結子会社数に含めてはいない。
第81期末および第82期末の連結貸借対照表において、当事業体が保有する現金及び現金同等物をそれぞれ62百万円、113百万円、自己株式を4,213百万円、4,194百万円計上している。
我国の連結財務諸表規則によった場合と比較して重要な差はない。なお、主要な連結子会社の会社名、主要な事業内容、議決権に対する所有割合等は、「第1 企業の概況」の「4 関係会社の状況」に記載している。
D 持分法の適用
全ての関連会社に対する投資額は、持分法によって計上している。
我国の連結財務諸表規則によった場合と比較して重要な差はない。なお、主要な持分法適用関連会社の会社名、主要な事業内容、議決権に対する所有割合等は、「第1 企業の概況」の「4 関係会社の状況」に記載している。
E 子会社の事業年度
事業年度の末日が連結決算日と異なる子会社は第82期36社(第81期42社)であり、これらのうち34社(第81期40社)については、連結決算日の財務諸表を用い、それ以外の子会社については子会社の決算日の財務諸表を用いて連結財務諸表を作成している。第81期および第82期においてこの決算日の相違により生じた重要な取引の差異はない。
F 会計処理基準
1 会計上の見積り
米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠した連結財務諸表作成に当たり、期末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示および報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いており、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合がある。
2 現金及び現金同等物
現金同等物は取得日から3ヶ月以内に満期日の到来する流動性の高い投資から成っており、定期預金、コマーシャル・ペーパー、現先短期貸付金および追加型公社債投資信託の受益証券等を含んでいる。
3 貸倒引当金
貸倒引当金は主として当社および子会社の過去の貸倒損失実績および債権残高に対する潜在的損失の評価に基づいて、妥当と判断される額を計上している。
4 投資
当社および子会社の保有する市場性のある持分証券は、未実現損益を反映させた公正価値で評価し、未実現損益は「投資有価証券評価益」または「投資有価証券評価損」に表示している。当社および子会社の保有する容易に算定可能な公正価値がない市場性のない持分証券は、減損による評価下げ後の帳簿価額に同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動を加減算する方法、その他の合理的な方法により評価し、未実現損益は「投資有価証券評価益」または「投資有価証券評価損」に表示している。売却原価の算定は、移動平均法によっている。
5 たな卸資産
たな卸資産は国内では主として先入先出法による低価法、海外では主として移動平均法による低価法で計上している。
6 有形固定資産
有形固定資産は取得原価で計上している。減価償却費はその資産の見積耐用年数をもとに、主として定率法(ただし、海外子会社の一部は定額法)で算出している。建物及び構築物の見積耐用年数は概ね3年から50年、機械その他の見積耐用年数は概ね2年から15年である。減価償却費の金額は、第81期23,014百万円、第82期23,992百万円である。
7 のれんおよびその他の無形資産
FASB会計基準書第350号「無形資産-のれん及びその他」を適用している。当基準書は、のれんの会計処理について償却に替え、少なくとも年1回の減損判定を行うことを要求している。また、認識された無形資産について、それぞれの見積耐用年数で償却し、減損判定を行うことを要求している。認識された無形資産のうち耐用年数の特定できないものは、償却は行われず、少なくとも年1回の減損判定が行われる。
8 長期性資産
長期性資産について、当該資産の帳簿価額を回収できない恐れのある事象または状況の変化が起きた場合には、減損についての検討を行っている。保有して使用する資産の回収可能性は、当該資産の帳簿価額を当該資産から生み出されると期待される現在価値への割引前のキャッシュ・フロー純額と比較することにより判断している。減損が生じていると考えられる場合には、帳簿価額が公正価額を上回る額を減損額として認識することになる。売却以外の方法により処分する資産については、処分するまで保有かつ使用するとみなされる。売却により処分する資産については、帳簿価額または売却費用控除後の公正価額のいずれか低い価額で評価している。
9 退職給付引当金
退職給付引当金は、FASB会計基準書第715号「報酬-退職給付」に準拠し、従業員の退職給付に備えるため、当期末における予測給付債務および年金資産の公正価値に基づき計上および開示している。また、退職給付引当金には当社および子会社の取締役および監査役に対する退職給付に備える引当額を含んでいる。
10 収益の認識
顧客との契約から生じる収益は、次の5ステップアプローチに基づき、製品またはサービスの支配が顧客に移転した時点で、または移転するにつれて認識する。ステップ1: 顧客との契約を識別する。
ステップ2: 契約における履行義務を識別する。
ステップ3: 取引価格を算定する。
ステップ4: 取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。
ステップ5: 履行義務の充足時に(または充足するにつれて)収益を認識する。 売上高は、顧客との契約により約束された対価で測定され、値引きや販売数量等に応じたリベート等を控除している。変動対価は、過去、現在および将来の予測を含む利用可能なすべての情報を用いて合理的に見積もっている。 また、契約開始時に、製品またはサービスを顧客に移転する時点から、顧客が当該製品またはサービスの対価を支払う時点の間の期間が1年以内と見込まれる場合は、FASB会計基準書第606号「顧客との契約から生じる収益」に基づく実務的な簡便法を適用し、対価に係る金融要素の調整をしていない。
11 広告宣伝費
広告宣伝費は発生時に費用認識しており、「販売費及び一般管理費」に含めて表示している。広告宣伝費の金額は、第81期10,320百万円、第82期11,391百万円である。
12 発送費および取扱手数料
発送費および取扱手数料は、「販売費及び一般管理費」に含めて表示している。発送費および取扱手数料の金額は、第81期10,015百万円、第82期9,706百万円である。
13 法人税等
繰延税金は税務上と会計上との間の資産および負債の一時的差異、ならびに繰越欠損金および繰越税額控除に関連する将来の見積税効果を反映している。繰越欠損金や繰越税額控除に対する税効果は、将来において実現可能性があると認められる部分について認識している。税率の変更に伴う繰延税金資産および負債への影響は、その税率変更に関する法律の制定日の属する連結会計年度において損益認識している。
FASB会計基準書第740号「法人税等の不確実性に関する会計処理」を適用している。税務ポジションに関連する税務ベネフィットは、決算日において入手可能な情報に基づき、50%超の可能性で実現が期待される金額を計上している。
当社および一部の国内子会社は、日本の税法において認められる連結納税制度を適用している。
14 消費税等
消費税等については、税抜方式による会計処理を行っている。
15 製品保証
製品保証費の見積りによる負債は、収益認識がなされた時点でその他の流動負債として計上している。この負債は、過去の実績、頻度、製品保証の平均費用に基づいている。
16 デリバティブ
FASB会計基準書第815号「デリバティブ及びヘッジ」を適用している。当基準書は、デリバティブ商品およびヘッジに関する会計処理および開示の基準を規定しており、すべてのデリバティブ商品を公正価額で連結貸借対照表上、資産または負債として認識することを要求している。
為替予約取引、通貨オプション取引および商品スワップ取引について、デリバティブ契約締結時点において、当社および子会社では予定取引に対するヘッジあるいは認識された資産または負債に関する受取または支払のキャッシュ・フローに対するヘッジ(キャッシュ・フロー・ヘッジ)に指定する。当社および子会社では、リスクマネジメントの目的およびさまざまなヘッジ取引に対する戦略と同様に、ヘッジ手段とヘッジ対象の関係も正式に文書化している。この手順は、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されたすべてのデリバティブ商品を連結貸借対照表上の特定の資産および負債または特定の確定契約あるいは予定取引に関連付けることを含んでいる。当社および子会社の方針によると、すべての為替予約取引、通貨オプション取引および商品スワップ取引は、ヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動を相殺することに対し、高度に有効でなくてはならない。
ヘッジが高度に有効であり、かつ、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定および認定されたデリバティブ商品の公正価額の変動は、指定されたヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動が損益に影響を与えるまで、「その他の包括利益(△損失)累計額」に計上される。
17 現金配当額
現金配当額は、翌事業年度の当初において開催される定時株主総会まで未承認であっても、それぞれの事業年度の利益処分として提示される額に従って連結財務諸表に計上している。その結果、未払配当金は連結貸借対照表上、その他の流動負債に含めて表示している。
18 株式報酬
株式に基づく報酬の会計処理について、FASB会計基準書第718号「報酬-株式報酬」を適用している。当基準書に従い、株式に基づく報酬費用は付与日の公正価値法に基づいて測定している。その費用は、権利確定期間にわたって認識している。
19 海外子会社の財務諸表項目の本邦通貨への換算
海外子会社の財務諸表は、FASB会計基準書第830号「外貨に関する事項」に基づいて資産・負債項目は決算日の為替相場、損益項目は期中平均為替相場によって換算している。なお、換算によって生じた換算差額は、為替換算調整額として「その他の包括利益(△損失)累計額」に計上している。
20 包括損益
FASB会計基準書第220号「包括利益」を適用している。包括損益は当社株主に帰属する当期純損益および、為替換算調整額の変動、退職年金債務調整額の変動、売却可能有価証券未実現損益の変動ならびに、デリバティブ純損益の変動からなり、連結包括損益計算書に記載している。
G 新会計基準
1.新たに適用した会計基準
第82期よりFASB会計基準更新第2014-09「顧客との契約から生じる収益」を適用している。当会計基準更新は、財務諸表の利用者の、顧客との契約から生じる収益とキャッシュ・フローの性質、取引量、取引タイミング、そして取引の不確実性についての理解に資するための、定量的・定性的情報の開示を要求している。当会計基準更新の適用による期首その他の剰余金への累積影響額に重要性はない。
第82期よりFASB会計基準更新第2016-01「金融資産および金融負債の認識および測定」およびFASB会計基準更新第2018-03「金融資産および金融負債の認識および測定に対する技術的修正および改善」を適用している。当会計基準更新は、持分証券の分類および測定、また、公正価値で評価される一部の金融負債の公正価値変動の表示の改訂を要求している。さらに、当会計基準更新は、一部の金融商品の公正価値に関する開示の改訂を要求している。当会計基準更新の適用による当社および子会社への影響のうち、売却可能有価証券について、その他の包括利益累計額として認識していた税効果調整後の未実現利益7,426百万円を期首その他の剰余金への累積影響額として調整している。また、市場性のない持分証券について、224百万円を期首その他の剰余金への累積影響額として調整している。
第82期よりFASB会計基準更新第2017-07「期間年金費用および期間退職後給付費用の表示の改善」を適用している。当会計基準更新は、期間年金費用及び期間退職後給付費用につき、勤務費用とそれ以外の要素に区分し、勤務費用については他の人件費と同じ損益計算書項目に表示し、勤務費用以外の構成要素については、勤務費用から区分して表示することを要求している。また、期間年金費用及び期間退職後給付費用のうち、勤務費用のみが棚卸資産等への資産計上が認められる。当会計基準更新のうち、勤務費用とそれ以外の要素に区分表示する規定は遡及適用され、資産計上が認められる費用を勤務費用に限定する規定は将来に向かって適用される。勤務費用とそれ以外の要素に区分表示する規定の適用により、第81期の連結損益計算書上、売上原価から127百万円、販売費及び一般管理費から160百万円、試験研究開発費から57百万円を「その他費用-純額-」に組み替えて表示している。なお、資産計上が認められる費用を勤務費用に限定する規定の適用が、当社および子会社の経営成績および財政状態に与える重要な影響はない。
2.未適用の新会計基準
2016年2月に、FASBは、FASB会計基準更新第2016-02「リース」を公表した。FASB会計基準更新第2016-02は、現行の米国基準においてオペレーティング・リースに分類されるリース取引について、一部の例外を除いて、貸借対照表上にリース資産、リース負債を認識することを要求している。また、2018年7月に、FASBは、FASB会計基準更新第2018-11「リース」を公表した。FASB会計基準更新第2018-11は、リースに関する規定(ASU2016-02)の適用による累積影響額を適用年度の期首の利益剰余金に調整することを認めるものである。当社においては、2019年4月1日より開始する事業年度より適用し、新基準適用時の比較年度の表示・開示を修正再表示しない。この基準に関連する免除措置について、当社は基準適用日にすでに終了している、あるいは存在する契約に対し、リースに該当するか否かの検討、リースの分類、初期直接費用の資産化について再評価しないという一連の免除措置、短期リースの例外措置を適用する。2019年4月1日現在のオペレーティング・リースに係る使用権資産およびリース負債は約450億円であり、当社の連結貸借対照表の資産および負債に認識される。当社は、この基準の適用が当社の連結損益計算書、および連結キャッシュフロー計算書に与える影響に重要性はないと考えている。
2017年1月に、FASBは、FASB会計基準更新第2017-04「のれん減損テストの簡便化」を公表した。FASB会計基準更新第2017-04は、現行の米国基準において、のれん減損テストの際に求められる2段階テストのステップ2を廃止し、報告単位の帳簿価額がその公正価値を上回る場合に、当該報告単位に割り当てられたのれん総額を上限として、その上回る額を減損額として認識することを要求している。当社においては、2021年4月1日より開始する事業年度より適用となる。この規定の適用による当社および子会社への影響について現在検討している。
2017年8月に、FASBは、FASB会計基準更新第2017-12「ヘッジ活動に関する会計処理の限定的改善」を公表した。FASB会計基準更新第2017-12は、適切にヘッジ関係及びヘッジ結果を表示するために、ヘッジ会計の認識と測定のガイダンスを変更している。また、ヘッジ手段のすべての変動を、ヘッジ対象の損益影響が示される損益計算書の科目と同じ科目に表示することを要求している。当社においては、2019年4月1日より開始する事業年度より適用となる。この規定の適用が当社の連結財務諸表に与える重要な影響はないと考えている。
Ⅱ 主な科目の内訳および内容の説明
A 収益
1 売上高の内訳
第81期および第82期の売上高の内訳については以下のとおりである。
(注)日本以外の区分に属する主な国または地域など
(1) 米州………………米国・カナダ・ブラジル・メキシコ
(2) 欧州………………オランダ・英国・ドイツ・フランス・イタリア・スペイン
(3) 中華圏……………中国・香港・台湾
(4) 東南アジア他……シンガポール・韓国・インド・豪州
(5) 直接輸出…………直送輸出取引
SSBおよびその他セグメントに含まれる環境ビジネス以外のビジネスについては、概ね同一国内における販売は、契約上別段の定めのない限り、顧客に製品が到着した時点、輸出販売は、インコタームズ等に定められた貿易条件に基づきリスク負担が顧客に移転する時点で履行義務が充足されると判断し、当該履行義務の充足時点で収益を認識している。
なお、一部の取引については、当社製品の販売促進を目的として、関連する製品の販売数量等に基づき顧客にリベートを支払うことがある。これらリベートは対価から控除するため、対価の額に変動性がある。顧客に支払うリベートの額は合理的に見積り可能なことから、重大な戻し入れが生じることはなく、変動対価の見積りが制限されることはないと判断している。取引の対価は、履行義務充足後、概ね3ケ月以内に受領しており、当社グループの販売する製品には、顧客が返品権を有するものは含まれていない。
SSBおよびその他セグメントに含まれる環境ビジネスは、概ね顧客の検収を得ることができた時点で、当該履行義務が充足したと考える販売がある。取引の対価は、履行義務充足後、概ね3ケ月以内に受領している。
なお、一部の取引については、長期にわたり保守サービスを提供することにより、履行義務の充足に応じて一定期間にわたり収益を認識している販売がある。取引の対価は、履行義務充足後、概ね3ケ月以内に受領しており、契約によっては、顧客から契約期間全部または一部の前受金を受領することがある。その場合は、契約負債としてその他の流動負債もしくはその他の固定負債に計上している。
2 契約残高
第82期における期首および期末における契約残高は、以下のとおりである。
第82期において、期首の契約負債から認識した収益は、1,552百万円である。
3 未履行の履行義務に配分した取引価格
第82期末における未履行あるいは一部未履行の履行義務は、主として1年から10年で収益認識することを予定している。また、予想される当初の契約期間が1年未満である契約については、未充足の履行義務に関する注記を省略している。
B たな卸資産
たな卸資産の内訳は、次のとおりである。
C 投資
第82期における、連結貸借対照表の投資有価証券に含めている持分証券に係る実現損益及び未実現損益は以下のとおりである。
第81期末では、市場性のない持分証券について原価法による評価を実施しており、それらの持分証券に対する投資額は6,396百万円である。第82期より、容易に算定可能な公正価値がない市場性のない持分証券の一部について、減損による評価下げ後の帳簿価額に同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動を加減算する方法により測定している。第82期において当社および子会社は減損を計上しておらず、同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動として、第82期末に利益として48百万円計上している。第82期末におけるこれらの投資の帳簿価額は4,738百万円である。
D 受取手形及び売掛金
当社および子会社は、関連会社と通常の営業過程でさまざまな取引を行っている。第81期末および第82期末現在において関連会社との取引に係る債権残高はそれぞれ2,173百万円および1,808百万円である。
E のれんおよびその他の無形資産
のれんを除く無形資産は以下のとおりである。
第82期の償却費合計は6,467百万円(第81期6,451百万円)である。次期以降5年間における見積り償却費は、第83期6,099百万円、第84期4,996百万円、第85期3,996百万円、第86期3,185百万円、第87期2,065百万円である。
第81期末および第82期末現在における非償却無形資産の金額には重要性がない。
第81期におけるオペレーティング・セグメント別のれんの帳簿価額の変動は次のとおりである。
第82期におけるオペレーティング・セグメント別のれんの帳簿価額の変動は次のとおりである。
FASB会計基準書第350号「無形資産-のれん及びその他」に基づき、第81期および第82期における減損損失はない。なお、報告単位の公正価値は将来キャッシュ・フローの割引現在価値を使用して見積っている。
F 長期性資産の減損
第81期にエレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスにおけるマイクロデバイス関連事業の収益性低下により73百万円、ヘルスケアビジネスにおいて一部のサービス事業の終息により5百万円、その他のセグメントにおけるバックライト事業の収益性低下により163百万円、消去調整他における一部の設備の遊休化により670百万円の長期性資産にかかる減損損失を計上した。
第82期に、エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスにおける一部の設備の遊休化により99百万円、その他のセグメントにおけるバックライト事業の収益性低下により97百万円の長期性資産にかかる減損損失を計上した。
当該減損損失は連結損益計算書上、「その他費用―純額―」に含まれている。
なお、グルーピングした資産の公正価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値を使用して見積もっている。
G リース
当社および子会社は、重要なキャピタル・リース契約は行っていない。
当社および子会社は、主として事務所および設備を対象に、さまざまな期間のオペレーティング・リースを行っている。リース期間が満了すれば、通常、更新または他のリースにより借り替えがなされる。期末における、解約不能残存期間が1年を超える契約について解約不能リースの将来最小賃借料支払額に関する情報は次のとおりである。
第82期の賃借料の総額は、13,139百万円(第81期13,776百万円)である。
H 退職給付関連費用
当社および国内子会社は、大部分の国内従業員を対象として退職一時金および退職年金制度を採用している(以下、日本における拠出型給付制度)。給付額は、主として担当職務およびその実績に基づいて毎年従業員に付与されるポイントの累計値によって計算される。通常、退職一時金について、退職事由が会社都合の場合は、自己都合の場合に比べ増額される。
当社および国内子会社は、これらの退職給付に備え一定部分について、年金制度への拠出を行っている。年金制度への拠出額は、日本の法人税法において認められる年金数理計算により算出される。
(1) 予測給付債務と年金資産の状況
退職一時金および退職年金制度を採用している会社の保険数理に基づいて計算された予測給付債務および年金資産の公正価額の期首残高と期末残高の調整表は、以下のとおりである。
第81期末および第82期末現在の連結貸借対照表における認識額は次のとおりである。
第81期末および第82期末現在の連結貸借対照表におけるその他の包括利益(△損失)累計額(税効果考慮前)の認識額の内訳は次のとおりである。
第81期末および第82期末現在の累積給付債務は次のとおりである。
(2) 期間純年金費用の構成
当該制度を採用している退職給付制度に係る期間退職給付費用は、次の項目により構成されている。
未認識過去勤務収益は、15年による定額法により費用処理している。未認識保険数理差異は、予測給付債務と年金資産のいずれか多い額の10%を超える差異金額を15年による定額法により費用処理している。
第83期において、その他の包括利益(△損失)累計額から期間純年金費用に計上されると見込まれる未認識保険数理差異および未認識過去勤務収益の償却額は、次のとおりである。
(3) 測定日
退職給付および年金制度の大部分を占める当社および一部の国内子会社は、3月31日を測定日としている。
(4) 前提条件
第81期末および第82期末時点での給付債務の数理計算に用いた基本的な前提条件は、以下のとおりである。
第81期および第82期の退職給付費用の数理計算に用いた基本的な前提条件は、以下のとおりである。
当社は、将来収益に対する予測や過去の運用実績、経済動向に基づき長期期待収益率を設定している。
(5) 年金資産
当社の投資政策は、受給権者に対する将来の年金給付に対応できる十分な年金資産を確保すべく策定されている。また当社は、年金資産の長期期待収益率を考慮した上で、持分証券および負債証券の最適な組み合わせからなる基本ポートフォリオを算定している。
当社は、この基本ポートフォリオを修正する必要があるかどうかを判断するため、年金資産の長期期待収益と実際の運用収益との乖離幅を毎年検証している。また、年金資産の長期期待収益率を達成する為に、基本ポートフォリオの見直しが必要だと考えられる場合は、必要な範囲で基本ポートフォリオを見直している。
年金資産の目標配分割合は、持分証券が15.5%、負債証券および生保一般勘定が59.5%、その他が25.0%であり、持分証券は、主に証券取引所に上場している株式であり、投資対象企業の経営について精査し、業種・銘柄など適切な分散投資を行っている。負債証券は、主に国債・公債・社債から構成されており、格付・利率・償還日などの発行条件を精査し、適切な分散投資を行っている。生保一般勘定は、一定の予定利率と元本が保証されている。その他は、オルタナティブを中心とした合同運用信託であり、適切な分散投資を行っている。
第81期末における資産カテゴリー別の年金資産の公正価値の金額は次のとおりである。
(注)1 持分証券の国内株式に含まれる当社株式は無い。
2 退職給付信託33,422百万円が含まれている。
3 純資産価値(またはその同等物)で公正価値を測定する特定の投資は、公正価値ヒエラルキーに分類していない。この表の公正価値は、公正価値ヒエラルキーの金額を連結貸借対照表上の表示額に調整するために表示している。
4 持分証券の合同運用信託は、上場株式を対象として、国内株式に約10%・外国株式に90%の割合で投資している。
5 負債証券の合同運用信託は、日本国債に約30%・外国国債に約70%の割合で投資している。
レベル1に該当する資産は、主に株式であり活発な市場における修正されていない市場価格で評価してい
る。
レベル2に該当する資産は、主に生保一般勘定であり予定利率と元本に基づき評価している。
合同運用信託は運用機関により計算された純資産価値により評価している。
第82期末における資産カテゴリー別の年金資産の公正価値の金額は次のとおりである。
(注)1 持分証券の国内株式に含まれる当社株式は無い。
2 退職給付信託である。
3 純資産価値(またはその同等物)で公正価値を測定する特定の投資は、公正価値ヒエラルキーに分類していない。この表の公正価値は、公正価値ヒエラルキーの金額を連結貸借対照表上の表示額に調整するために表示している。
4 持分証券の合同運用信託は、上場株式を対象として、国内株式に約10%・外国株式に90%の割合で投資している。
5 負債証券の合同運用信託は、日本国債に約10%・外国国債に約90%の割合で投資している。
レベル1に該当する資産は、主に預金および株式であり、株式は活発な市場における修正されていない市 場価格で評価している。
レベル2に該当する資産は、主に生保一般勘定であり予定利率と元本に基づき評価している。
合同運用信託は運用機関により計算された純資産価値により評価している。
(6) キャッシュ・フロー
拠出
第82期中における国内の退職給付および年金制度に対する拠出予定額として、第81期末においては2,417百万円としていたが、第82期末現在においては2,374百万円となった。当社および子会社は、第83期中に国内の退職給付および年金制度に対して、792百万円の拠出を予定している。
給付
予想される将来の勤務を反映させた給付額の見込みは次のとおりである。
日本における拠出型給付制度以外の制度にかかる退職給付引当金の残高は、第81期末現在3,695百万円、第82期末現在4,262百万円である。また、これらの制度にかかる退職給付関連費用は、第81期563百万円、第82期
351百万円である。
日本における拠出型給付制度以外の退職一時金および退職年金制度には、欧州子会社の一部の従業員を対象とした確定給付型年金制度、ならびに当社および子会社のその他の退職給付制度が含まれる。確定給付型年金制度にかかる予測給付債務および年金資産の公正価額の残高は、第81期末現在、それぞれ9,078百万円、8,178百万円、第82期末現在、それぞれ8,932百万円、8,175百万円であり、その他の退職給付制度にかかる予測給付債務および年金資産の公正価額の残高に重要性はない。その他の退職給付制度では、従業員の退職時に退職一時金が支給される。
I 資本
会社法では、すべての株式は無額面で発行され、払込価額の少なくとも50%を資本金に組み入れ、残りの額を資本剰余金の一部である資本準備金へ組み入れることを規定している。また、取締役会の決議に基づき、株式分割を行い、既存株主に対し払込金無しで新株を割り当てることができる。このような株式分割による株主資本の総額の変化は、一般的にない。
会社法では、支払配当金の10%を、利益準備金と資本準備金の合計額が資本金の25%に達するまで、利益準備金または資本準備金(資本剰余金の一部)に繰り入れることが規定されている。さらに、会社法の規定では、資本金、利益準備金、資本準備金、その他の資本剰余金および利益剰余金について、株主総会の決議に基づいて、これらの科目間で振り替えることも可能である。
会社法では、取締役会の決議に基づいて自己株式の取得や処分を行うことが可能である。自己株式の買取額については、一定の計算式により算出される分配可能額を超えることはできない。
会社法では、株主総会決議に基づく期末配当に加え、事業年度内の任意の時期に配当を支払うことが可能である。一定の条件として、(1)取締役会があること、(2)独立監査人がいること、(3)監査役会があること、および(4)定款において取締役の任期を通常の2年ではなく1年と規定していることを満たす会社は、定款の規定により取締役会が配当支払(現物配当は除く)を決定することができる。当社はこの基準を満たしている。
会社法では、一定の制限および追加的要請を満たす場合、株主に対して現物(非現金資産)配当を行うことも可能である。
定款に規定していれば、取締役会の決議に基づいて、年1回の中間配当を支払うことも可能である。会社法には、配当可能額および自己株式の取得額については一定の制限がある。その制限は、株主への分配可能額として定義されているが、配当支払後の純資産は3百万円を下回ることはできない。2019年3月31日現在、親会社の帳簿に基づき、会社法に規定される配当可能額は82,825百万円である。
J その他費用―純額―
第81期および第82期のその他費用―純額―の内訳は、次のとおりである。
(注) 第81期の連結損益計算書の組み替えを行っている。詳細については、(注記Ⅰ-G-1)に記載している。
K 法人税等
第81期および第82期の法人税等の内訳は次のとおりである。
米国における税制改正が2017年12月22日に成立したことに伴い、第81期より適用される法人税率が変更された。これにより、第81期において繰延税金の取崩が396百万円生じ、法人税等が同額増加している。
第81期および第82期の法人税等の総額は次の項目に配分される。
当社および国内子会社は、利益に対してさまざまな税金が課せられる。日本の法定実効税率は、第81期において31.0%、第82期において31.0%である。当社および子会社の税効果会計適用後の法人税等の負担率は、次の事由により日本の法定実効税率とは異なっている。
第81期末および第82期末の繰延税金資産および負債計上の原因となった一時差異および繰越欠損金等の主なものは、次のとおりである。
評価性引当金は、第81期において980百万円減少し、第82期において3,559百万円減少した。
当社および子会社が有している税務上、将来所得と相殺できる繰越欠損金は、第82期末現在、日本では約37,741百万円、海外では約35,132百万円である。その多くは日本では2027年までに控除期限が到来し、海外では2038年までに控除期限が到来する。
当社は、子会社の留保利益について、再投資を予定している限りにおいて、繰延税金負債を計上していない。この結果、繰延税金負債を計上していない海外子会社の留保利益は、第82期末現在で53,875百万円(第81期末現在128,373百万円)である。国内子会社から受け取る配当金については、概ね非課税である。
第81期および第82期における未認識税務ベネフィットの期首残高と期末残高の調整は次のとおりである。
未認識税務ベネフィットのうち、認識された場合、実効税率に影響を与える金額は第81期は1,124百万円、第82期は1,124百万円である。
第82期末現在において、当社および子会社が入手可能な情報に基づく限り、今後12か月以内の未認識税務ベネフィットの変動は当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすことはない。
未認識税務ベネフィットに関連する利息および課徴金については、連結損益計算書の法人税等に含めている。
当社および子会社は、日本および海外で税務申告を行っている。日本においては、いくつかの例外を除き、第80期以前の事業年度について税務調査が終了している。また、海外においては、いくつかの例外を除き、第70期以前の事業年度について税務調査が終了している。
L 株式報酬
業績連動型株式報酬制度の内容
第81期より、当社および子会社は、取締役および執行役を対象に、業績連動型株式報酬制度を導入している。
当該株式報酬制度として役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託を採用している。役員報酬BIP信託とは、欧米の業績連動型株式報酬(Performance Share)制度および譲渡制限付株式報酬(Restricted Stock)制度と同様に、役位および業績目標達成度等に応じて取締役および執行役員に当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭を交付および給付する、役員向けの株式報酬制度である。株式付与ESOP信託とは、米国のESOP制度を参考にした信託型インセンティブプランである。なお、役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託が保有する当社株式は、自己株式として会計処理している。
当該株式報酬制度では、当社の掲げる中期経営計画の対象となる各事業年度の末日に取締役等として在任していることなど所定の受益者要件を満たしていることを条件として、毎年、役位などに応じたポイント(1ポイント=1株)受給権が付与される。なお、業績連動ポイントは対象期間終了後に、非業績連動ポイントは対象期間にわたって年度ごとに付与される。これらのポイント数は、所定の受益者確定手続きを経た上で、相当する当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭の交付及び給付を受けることができる。
権利未確定ポイントの変動および加重平均付与日公正価値は次のとおりである。
(注) 加重平均付与日公正価値は、当社株式の市場価格に予想配当を考慮に入れて修正し、算出している。
株式に基づく報酬費用
連結損益計算書に含まれている株式に基づく報酬費用として認識した額は、第81期は444百万円、第82期は664百万円である。
M 1株当たり情報
当社は1株当たり利益の算出にあたり、FASB会計基準書第260号「1株当たり利益」を適用している。「当社株主に帰属する1株当たり当期純利益」算出における分子、分母は次のとおりである。
なお、第81期および第82期においては、潜在株式が存在しないため希薄化効果はない。
分子
分母
(注)役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託として保有する当社株式は、1株当たり情報の計算上、期中
平均株式数の算定において控除する自己株式に含めている。(第81期473,908株、第82期767,253株)
N その他の包括損益
第81期および第82期における非支配持分を含むその他の包括損益の項目別の税効果の影響額および組替修正額は、次のとおりである。
(注) FASB会計基準更新第2016-01および2018-03の適用による影響を表示している。詳細については、(注記Ⅰ-
G-1)に記載している。
なお、売却可能有価証券未実現損益の実現額の当期損益への組替修正額は、「その他費用―純額―」に含まれている。退職年金債務調整額の実現額の当期損益への組替修正額は、退職給付費用および「その他費用―純額―」に含まれている。デリバティブ純損益の実現額の当期損益への組替修正額は、「売上原価」および「その他費用―純額―」に含まれている。為替換算調整額の実現額の当期損益への組替修正額は、「その他費用―純額―」に含まれている。税効果については、「法人税等」に含まれている。
O 金融商品及びリスク管理
金融商品の公正価額
第81期末および第82期末現在、当社および子会社の有する金融商品の帳簿価額および見積公正価額は、次のとおりである。
それぞれの金融商品の公正価額の見積りにあたって、実務的には次の方法および仮定を用いている。
なお、公正価値の階層分類である、レベル1・レベル2およびレベル3のそれぞれの定義については、(注記
Ⅱ-R)に記載している。
(デリバティブ取引)
デリバティブ取引の公正価額は、当該取引契約を連結会計年度末に解約した場合に当社および子会社が受領するまたは支払う見積り額を反映しており、この見積り額には未実現利益または損失が含まれている。当社および子会社のデリバティブ取引の大半については、ディーラー取引価格が利用可能であるが、そうでないものについては、公正価額の見積りに当たり評価モデルを使用している。
なお、当社および子会社では、トレーディング目的のためのデリバティブ取引は行っていない。
また、デリバティブ取引の公正価値のレベル別情報は、(注記Ⅱ-R)に記載している。
(デリバティブ取引以外)
(1) 現金及び現金同等物、受取手形及び売掛金、施設借用保証金、支払手形及び買掛金・未払金
これらの公正価額は帳簿価額とほぼ等しいと見積っている。なお、これらの公正価値について、現金及び現金同等物はレベル1、それ以外はレベル2にそれぞれ分類している。
(2) 投資有価証券
市場性のある持分証券の公正価値は時価で評価し、容易に算定可能な公正価値がない市場性のない持分証券については、減損による評価下げ後の帳簿価額に同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価額の変動を加減算する方法、その他の合理的な方法により見積り評価している。なお、投資有価証券の公正価値およびレベル別情報は、(注記Ⅱ-R)に記載している。
P 金融派生商品とヘッジ活動
当社および子会社は、為替変動(主に米ドル、ユーロ)をヘッジするために為替予約取引を、原材料価格変動(銅・銀)をヘッジするために商品スワップ取引を利用している。なお、当社および子会社は、トレーディング目的のためのデリバティブ取引は行っていない。また、当社および子会社は、デリバティブの契約相手による契約不履行の場合に生じる信用リスクにさらされているが、契約相手の信用度が高いため、そのような信用リスクは小さいと考えている。
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定および認定された為替予約取引および商品スワップ取引の公正価額の変動は、「その他の包括利益(△損失)累計額」として報告している。これらの金額は、ヘッジ対象資産・負債が損益に影響を与えるのと同一期間において、為替予約取引については「その他費用―純額―」として、商品スワップ取引については「売上原価」として損益に組替えられる。第82期末現在、デリバティブ取引に関連して「その他の包括利益(△損失)累計額」に計上されたほぼ全額は今後12ヶ月以内に損益に組替えられると見込まれる。
第81期末および第82期末における為替予約取引の残高(想定元本)は、次のとおりである。
第81期末および第82期末におけるデリバティブの公正価値は次のとおりである。
ヘッジ指定のデリバティブ
資産
負債
第81期におけるデリバティブの連結損益計算書への影響額(税効果考慮後)は次のとおりである。
ヘッジ指定のデリバティブ
キャッシュ・フロー・ヘッジ
なお、ヘッジ効果が有効でない金額に重要性はない。
第82期におけるデリバティブの連結損益計算書への影響額(税効果考慮後)は次のとおりである。
ヘッジ指定のデリバティブ
キャッシュ・フロー・ヘッジ
なお、ヘッジ効果が有効でない金額に重要性はない。
Q コミットメントおよび偶発債務
コミットメント
当社および子会社におけるコミットメント残高は、主として情報処理運用業務における業務委託契約に関するものであり、その金額は第81期が1,826百万円、第82期が1,277百万円である。
信用リスクの集中
当社および子会社にとって、信用リスク集中の恐れがある金融商品は、主として短期投資および受取手形及び売掛金である。短期投資については、取引相手を信用度の高い金融機関としている。また、受取手形及び売掛金に関しては、売上高の約40%が日本国内に集中しているが、顧客の大半は優良で、業種も多岐にわたっているため、信用リスク集中の恐れは限られている。
保証債務
当社は従業員の銀行借入金について、それらの信用補完のために債務保証を行っている。債務不履行が発生した場合の最高支払額は、第81期末現在および第82期末現在においてなしである。
環境対策費
当社および子会社は、環境対策に関する費用について、債務発生の可能性が確からしく、かつ金額を合理的に見積ることができる場合に負債に計上している。第81期末現在および第82期末現在において該当する環境対策費としてそれぞれ377百万円および520百万円を負債に計上している。
製品保証
当社および子会社は、ある一定期間において、提供した製品およびサービスに対する保証を行っている。第81期および第82期における製品保証引当金の変動は以下のとおりである。
前受収益
当社および子会社は特定の製品について延長保証業務を提供しており、保証期間にわたって定額法により収益を認識している。当該延長保証業務に関して発生した費用は、発生時に処理している。第81期および第82期において繰延べた収益の残高はそれぞれ8,449百万円および9,828百万円であり、「その他の流動負債」および「その他の固定負債」に計上されている。
訴訟事項
当社および一部の子会社は、通常の事業活動から生じるいくつかの法的な申立ておよび訴訟を受けている。しかし、当社および当社の弁護人が現時点で入手しうる情報に基づくと、当社の取締役会はこれらの申立ておよび訴訟が連結財務諸表に重要な影響を与えることはないと考えている。
R 公正価値の測定
FASB会計基準書第820号「公正価値の測定と開示」は、公正価値を測定日において市場参加者の間の秩序のある取引により資産を売却して受け取るであろう価格、または負債を移転するために支払うであろう価格と定義している。同基準書は、公正価値を測定するために使用するインプットを以下の3つのレベルに優先順位を付け、公正価値の階層を分類している。
レベル1・・活発な市場における同一の資産または負債の市場価格。
レベル2・・活発な市場における類似資産または負債の市場価格。活発でない市場における同一または類似
の資産・負債の市場価格、観察可能な市場価格以外のインプットおよび相関関係またはその他
の方法により観察可能な市場データから主として得られた、または裏付けられたインプット。
レベル3・・資産または負債の公正価値測定に重要なインプットで、観察不能なインプット。
継続的に公正価値で測定される資産または負債
第81期末現在における継続的に公正価値で測定される資産および負債は以下のとおりである。
投資有価証券
投資有価証券は、主に上場株式である。活発な市場における同一資産の市場価格で公正価値を評価しており、観察可能であるためレベル1に分類している。
金融派生商品
金融派生商品は、主に為替予約である。外国為替レートなど観察可能な市場データを利用して公正価値を評価しているためレベル2に分類している。
非継続的に公正価値で測定される資産または負債
第81期末現在における非継続的に公正価値で測定される資産および負債は以下のとおりである。
第81期において、当社は、上記の資産に係る減損損失の認識に伴い、大部分の資産を観察不能なインプットに基づき評価しているため、当該資産をレベル3に分類している。投資有価証券および長期性資産の公正価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値等を使用して評価している。
継続的に公正価値で測定される資産または負債
第82期末現在における継続的に公正価値で測定される資産および負債は以下のとおりである。
投資有価証券
投資有価証券は、株式である。上場株式については活発な市場における同一資産の市場価格で公正価値を評価しており、観察可能であるためレベル1に分類している。非上場株式については、主に投資先企業から入手したデータに非流動性を考慮して公正価値を評価しており、レベル3に分類している。
金融派生商品
金融派生商品は、主に為替予約である。外国為替レートなど観察可能な市場データを利用して公正価値を評価しているためレベル2に分類している。
レベル3に分類された継続的に公正価値により評価される資産の調整表は次のとおりである。
非継続的に公正価値で測定される資産または負債
第82期末現在における非継続的に公正価値で測定される資産および負債は以下のとおりである。
第82期において、当社は、上記の投資有価証券の公正価値測定に当たり、減損による評価下げ後の帳簿価額に同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動を加減算する方法を用いており、当該資産をレベル2に分類している。また、上記の長期性資産に係る減損損失の認識に伴い、大部分の資産を観察不能なインプットに基づき評価しているため、当該資産をレベル3に分類している。これらのうち主な資産の公正価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値を使用して評価している。
S セグメント情報
【オペレーティング・セグメント情報】
FASB会計基準書第280号は、企業のオペレーティング・セグメントに関する情報の開示を規定している。オペレ
ーティング・セグメントは、企業の最高経営意思決定者が経営資源の配分や業績評価を行うにあたり通常使用して
おり、財務情報が入手可能な企業の構成単位として定義されている。
当社は取扱製品の性質や社内における事業の位置付け等を考慮した上で、オペレーティング・セグメントに関す
る情報として、IAB、EMC、AEC、SSBおよびHCBの5つのオペレーティング・セグメントを区分して開示している。
また、その他のオペレーティング・セグメントは「その他」に集約して開示している。
各セグメントの主要な製品は次のとおりである。
(1) IAB:インダストリアルオートメーションビジネス(制御機器事業)
……プログラマブルコントローラ、モーションコントロール機器、センサ機器、産業用カメラ・コードリーダ機器、検査装置、セーフティ用機器、産業用ロボット、制御専用機器等
(2) EMC:エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネス(電子部品事業)
……リレー、スイッチ、コネクタ、アミューズメント機器用部品・ユニット、汎用センサ、顔認識ソフトウェア、画像センシングコンポ、MEMS(※)センサ等
(3) AEC:オートモーティブエレクトロニックコンポーネンツビジネス(車載事業)
……ボディ電装制御コントローラ、電動パワーステアリングコントローラ、パッシブエントリープッシュエンジンスタートシステム、キーレスエントリーシステム、パワーウインドウスイッチ・各種車載用スイッチ、電気自動車向け電力変換ユニット等
(4) SSB:ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(社会システム事業)
……駅務システム、交通管理・道路管理システム、カード決済ソリューション、安心・安全ソリューション、エネルギーマネジメント事業、IOT(電源保護・データ保護)ソリューション、関連メンテナンス事業等
(5) HCB:ヘルスケアビジネス(ヘルスケア事業)
……電子血圧計、ネブライザ、低周波治療器、心電計、酸素発生器、電子体温計、体重体組成計、歩数計・活動量計、電動歯ブラシ、マッサージャ、血糖計、動脈硬化検査装置、内臓脂肪計等
(6) その他
……ソーラーパワーコンディショナ、蓄電システム、電力量計測機器、電力保護機器、液晶用高品質バックライトユニット等
((※)MEMS:マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システムズの略称)
セグメント情報の会計方針は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従っている。
各オペレーティング・セグメントに直接関わる収益および費用は、それぞれのセグメントの業績数値に含め表示している。特定のセグメントに直接帰属しない収益および費用は、経営者がセグメントの業績評価に用いる当社の配分方法に基づき、各オペレーティング・セグメントに配分されるかあるいは「消去調整他」に含めて表示している。
なお、「セグメント利益またはセグメント損失(△)」は、「売上高」から「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「試験研究開発費」を控除したものを表示している。
第81期(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) (単位:百万円)
(注)1 セグメント間の内部取引における価額は、外部顧客との取引価額に準じている。
2 「消去調整他」には、配賦不能費用、セグメント間の内部取引消去などが含まれている。
3 経営管理区分の見直しにより、第82期より「その他」傘下の一部を「EMC」の事業セグメント
および「消去調整他」に含めて開示している。また、2018年10月における経営管理区分の見直しにより、「その他」傘下の一部を「SSB」の事業セグメントに含めて開示している。これに伴い、第81期を新管理区
分に組み替えて表示している。
4 第81期連結損益計算書の組み替えを行っている。組み替え額については「消去調整他」に含めて開示している。詳細については、(注記Ⅰ-G-1)に記載している。
第82期(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) (単位:百万円)
(注)1 セグメント間の内部取引における価額は、外部顧客との取引価額に準じている。
2 「消去調整他」には、配賦不能費用、セグメント間の内部取引消去などが含まれている。
3 2018年10月における経営管理区分の見直しにより、「その他」傘下の一部を「SSB」の事業セグメントに含めて開示している。これに伴い、第82期第2四半期連結累計期間を新管理区分に組み替えて表示している。
第81期および第82期におけるセグメント利益の合計額と法人税等、持分法投資損益控除前当期純利益との調整表は次のとおりである。
【地域別情報】
第81期および第82期における当社および子会社の地域別に分類した外部顧客に対する売上高ならびに有形固定資産は次のとおりである。
第81期(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) (単位:百万円)
第82期(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) (単位:百万円)
(注)1 国または地域の区分は、地理的近接度による。
2 日本以外の区分に属する主な国または地域等
(1) 米州………………米国・カナダ・ブラジル・メキシコ
(2) 欧州………………オランダ・英国・ドイツ・フランス・イタリア・スペイン
(3) 中華圏……………中国・香港・台湾
(4) 東南アジア他……シンガポール・韓国・インド・豪州
(5) 直接輸出…………直送輸出取引
3 売上高および有形固定資産において、日本を除いて独立して開示すべき重要な国はない。
4 第81期および第82期において、開示すべき重要な単一の外部顧客に対する売上高はない。
5 経営管理区分の見直しにより、第82期より各地域における外部顧客に対する売上高の一部を
「直接輸出」に含めて開示している。これに伴い、第81期を新管理区分に組み替えて表示している。
T 企業結合等
第81期における企業結合は次のとおりである。
(1)センテック株式会社グループ
当社は2017年7月3日に当社の子会社であるオムロンセンテック株式会社を通じ、傘下7社の発行済株式100%を含むセンテック株式会社の産業用カメラ事業の一部資産および負債(以下ST社産業用カメラ事業)を、現金3,193百万円を対価とする方法で取得した。なお、ST社産業用カメラ事業の取得に関連して発生した費用(被取得企業の調査費用等)は重要ではない。
ST社産業用カメラ事業取得は、制御機器事業においてST社の高画質・高速伝送・小型化カメラ設計技術を取り込むことにより、当社のファクトリーオートメーションの技術をさらに進化させることを目的としている。取得した資産および負債の取得日における公正価額は次のとおりである。
投資その他の資産には、この買収により計上したのれんおよび識別可能な無形資産がそれぞれ26百万円および1,455百万円含まれている。この買収に関して計上したのれんは、インダストリアルオートメーションビジネスに含まれている。第81期連結財務諸表に含まれているST社産業用カメラ事業の損益、当該企業結合のプロフォーマ情報については、重要ではない。
(2)Microscan Systems, Inc.グループ
当社は2017年10月2日に当社の子会社であるOmron Management Center of Americaを通じ、傘下3社を含むMicroscan Systems, Inc. (以下 MSグループ)の発行済株式100%を、現金17,478百万円を対価とする方法で取得した。なお、MSグループ株式の取得に関連して発生した費用(被取得企業の調査費用等)は重要ではない。
MSグループ取得は、制御機器事業におけるファクトリーオートメーション技術の開発と販売能力強化を主な目的としている。取得した資産および負債の取得日における公正価額は次のとおりである。
投資その他の資産には、この買収により計上したのれんおよび識別可能な無形資産がそれぞれ10,694百万円および6,179百万円含まれている。この買収に関して計上したのれんは、インダストリアルオートメーションビジネスに含まれている。また、こののれんは税務上損金に算入されない。第81期連結財務諸表に含まれているMSグループの損益、当該企業結合のプロフォーマ情報については、重要ではない。
第82期において重要な該当事項はない。
U 事業売却
第81期における事業売却は次のとおりである。
オムロンクレジットサービス株式会社
当社は2017年5月15日に当社の子会社であるオムロンクレジットサービス株式会社の全株式を、愛のタクシーチケット株式会社に譲渡する株式譲渡契約書を締結した。2017年8月1日当該株式譲渡が完了したが、この売却に伴い発生する損益は軽微である。なお、オムロンクレジットサービス株式会社は、セグメント情報の消去調整他に含まれていた。
第82期における事業売却は次のとおりである。
オムロン直方株式会社
当社は2018年10月26日に当社の保有するオムロン直方株式会社の株式80%を、研華股份有限公司グループに譲渡する株式譲渡契約書を締結し、2019年2月1日に当該株式譲渡が完了した。第82期中の譲渡完了を予定していたため、オムロン直方株式会社の資産および負債を、第82期中において四半期連結貸借対照表上、売却予定資産および負債としてその他の流動資産および負債に分類していた。これらについて、第82期の連結損益計算書上、「その他費用―純額―」に370百万円の事業売却益が計上されている。なお、オムロン直方株式会社は、セグメント情報のその他に含まれていた。
V 重要な後発事象
当社はFASB会計基準書第855号「後発事象」に基づき、後発事象の評価を行っている。
(1)株式譲渡契約の締結
当社は、2019年4月16日開催の取締役会において、当社のオペレーティング・セグメントであるオートモーティブエレクトロニックコンポーネンツビジネス(以下、AECという。)、すなわち当社の連結子会社であるオムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社(以下、OAEという。)の全株式(注1)および当社の特定子会社であるOMRON AUTOMOTIVE ELECTRONICS de Mexico, S. de R.L. de C.V.を含む当社の連結子会社2社の全株式等ならびに当社の連結子会社3社の車載電装部品事業を、譲渡対価総額約1,000億円(注2)で日本電産株式会社グループへ譲渡すること(以下、本取引という。)を決議し、同日に株式等譲渡契約(以下、本譲渡契約という。)を締結した。
なお、本取引の完了は2019年10月末を目途としているが、各国競争法当局における競争法上の認可等が得られることを条件としているため、本取引の実行日は未確定である。
以上の取引条件より、現時点において本取引による財務への影響額見積りが困難であるため、本有価証券報告書には財務への影響見積り額は記載していない。
また、本取引により、AECは非継続事業に分類して開示する予定である。
(注1)OAEの子会社9社についても、当社の連結子会社から異動することとなる。
(注2)譲渡対価総額は、財務数値等を含む本譲渡契約記載の条件に基づき最終決定される予定であり、上記の金額から変動する可能性がある。
(2)確定拠出年金制度への移行
当社および一部の国内子会社は、第83期第1四半期に、現行の確定給付年金制度および退職一時金制度について、2019年7月1日以降の積立分(「将来分」)を確定拠出年金制度へ移行することを決定した。
また、2019年6月30日以前分(「過去分」)について、法令で要求される年数にわたり一部を確定拠出年金制度へ移管するとともに制度改定を行っている。
米国で一般に公正妥当と認められた会計原則においては、この決定に伴い、過去の制度改定により減少した退職給付債務の全額を損益として一括して認識することが要求されている。
また、当該確定拠出年金制度への移管に伴い、減少する退職給付債務と移管に伴う支出の差額を、損益として認識するとともに移行以前の確定給付年金制度および退職一時金制度の制度改定に伴う退職給付債務の変動は退職年金債務調整額に計上することが要求される。
これにより、第83期の連結損益計算書に与える重要な影響は無い。
上記事項以外に、本有価証券報告書が発行可能な状態となった2019年6月19日現在、該当事項はない。
Ⅰ 重要な会計方針の概要
A 事業内容および連結財務諸表の作成基準
1 事業内容
当社は先進的なコンピュータ、コミュニケーションおよびコントロール技術により、自動化機器、部品、システムなどを国際的に製造・販売している。当社の活動は世界30ヶ国以上に及んでおり、米国、オランダ、中国、シンガポール、韓国の5ヶ所にエリア統轄会社を設置している。
当社の商品は、タイプおよび市場等により区分され、以下のとおりのオペレーティング・セグメントにて取り扱っている。
インダストリアルオートメーションビジネスでは、プログラマブルコントローラ、モーションコントロール機器、センサ機器、産業用カメラ・コードリーダ機器、検査装置、セーフティ用機器、産業用ロボット、制御専用機器など世界の主要な製造業の幅広いお客様に対し、センシング技術とコントロール技術を活用したオートメーション機器およびサービスで、ものづくりを支援している。
エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスでは、リレー、スイッチ、コネクタ、アミューズメント機器用部品・ユニット、汎用センサ、顔認識ソフトウェア、画像センシングコンポ、MEMSセンサなど汎用アプリ(民生)機器、車載機器、環境/エネルギー機器、産業機器に内蔵する制御コンポーネントやモバイル機器に内蔵するコンポーネントなど幅広い分野で、グローバルに電子部品を提供している。
オートモーティブエレクトロニックコンポーネンツビジネスでは、ボディ電装制御コントローラ、電動パワーステアリングコントローラ、パッシブエントリープッシュエンジンスタートシステム、キーレスエントリーシステム、パワーウインドウスイッチ・各種車載用スイッチ、電気自動車向け電力変換ユニットなど、安全で、人と環境にやさしいクルマを目指してカーエレクトロニクスの新たな領域にチャレンジし、世界の自動車メーカー、電装品メーカーに対し、車載用電装品に特化した設計、生産、販売活動を行っている。
ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネスでは、駅務システム、交通管理・道路管理システム、カード決済ソリューション、安心・安全ソリューション、エネルギーマネジメント事業、IoT(電
源保護・データ保護)ソリューション、関連メンテナンス事業など、安心・安全で快適な社会の実現に向け、センシング&コントロール技術およびソフトウェア、メンテナンスのトータルサービスでソリューションを構築し、お客様とともにより良い社会づくりに貢献している。
ヘルスケアビジネスでは、電子血圧計、ネブライザ、低周波治療器、心電計、酸素発生器、電子体温計、体重体組成計、歩数計・活動量計、電動歯ブラシ、マッサージャ、血糖計、動脈硬化検査装置、内臓脂肪計など、家庭で測る身近なものから医療機器まで、生活習慣病の予防・改善、疾病管理に役立つ数多くの商品・サービスをグローバルに提供し、人々の健康とすこやかな生活への貢献をしている。データサービスにおいては、様々な健康・医療関連の他社アプリケーションとデータ連携が可能な「Omron Connect(オムロン コネクト)」を提供し、人々の健康管理をサポートしている。
その他は、事業の育成・強化や新規事業の探索・育成を目的とした事業を、本社直轄で担当しており、ソーラーパワーコンディショナ、蓄電システム、電力量計測機器、電力保護機器、液晶用高品質バックライトユニットなどを提供している。
2 連結財務諸表の作成基準
当連結財務諸表は、欧州において発行した預託証券にかかる要求に基づき、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成している。
当社は、欧州にて1970年2月7日、香港にて1973年10月13日、時価発行による公募増資を実施した。この時の預託契約に基づき、1967年3月31日に終了した連結会計年度より米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成していたことを事由として、1978年3月30日に「連結財務諸表規則取扱要領第86に基づく承認申請書」を大蔵大臣へ提出し、同年3月31日付の蔵証第496号により、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成することにつき承認を受けている。そのため、連結財務諸表については1978年3月31日に終了した連結会計年度より継続して、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を開示している。
なお、当社は米国証券取引委員会への登録は行っていない。
B 我国の連結財務諸表原則及び連結財務諸表規則に準拠して作成する場合との主要な相違の内容
1 投資
提出会社の財務諸表では、有価証券の評価について「金融商品に関する会計基準」を適用している。当連結財務諸表では、財務会計基準審議会(FASB)会計基準書第321号「投資-持分証券」を適用している。法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第81期36百万円(損失)、第82期785百万円(損失)である。
2 退職給付引当金
提出会社の財務諸表では、「退職給付に係る会計基準」を適用している。当連結財務諸表では、FASB会計基準書第715号「報酬-退職給付」の規定に従って計上している。法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第81期1,538百万円(利益)、第82期1,599百万円(利益)である。
3 有給休暇の処理
当連結財務諸表では、FASB会計基準書第710号-10-25「報酬-有給休暇」に基づいて従業員の未使用有給休暇に対応する人件費負担相当額を未払計上している。法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第81期99百万円(利益)、第82期718百万円(損失)である。
4 のれんおよびその他の無形資産
当連結財務諸表では、FASB会計基準書第350号「無形資産-のれん及びその他」により、のれんおよび耐用年数の特定できない無形資産については償却に替え少なくとも年1回の減損判定を実施している。我国の連結財務諸表原則および連結財務諸表規則に準拠してのれん(持分法適用会社に発生したものを含む)の償却期間を5年とした場合と比較して、法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第81期6,930百万円(利益)、第82期7,982百万円(利益)である。
5 長期性資産
提出会社の財務諸表では、土地は「土地の再評価に関する法律」(平成10年3月31日公布法律第34号)および「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(平成13年6月29日公布法律第94号)を適用している。また、固定資産の減損については、「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 平成14年8月9日))および「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準委員会 平成15年10月31日企業会計基準適用指針第6号)を適用している。当連結財務諸表ではFASB会計基準書第360号「有形固定資産」に基づいて、長期性資産および特定の識別できる無形資産について帳簿価額を回収できない恐れのある事象または状況の変化が起きた場合には、減損についての検討を行い、減損が生じていると考えられる場合には、帳簿価額が公正価額を上回る額を減損額として認識している。法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第81期17百万円(利益)、第82期14百万円(利益)である。
6 株式報酬
提出会社の財務諸表では、「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」(実務対応報告第30号 平成25年12月25日、平成27年3月26日改正)を適用している。
連結財務諸表では、FASB会計基準書第718号「報酬-株式報酬」を適用している。法人税等、持分法投資損益控除前当期純損益影響額は、第81期208百万円(利益)、第82期19百万円(損失)である。
7 1株当たり株主資本
我国の連結財務諸表規則において開示が要求されている1株当たり株主資本は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準では要求されていないが、第81期末現在2,400円37銭、第82期末現在2,455円24銭である。
8 未認識税務ベネフィット
当連結財務諸表では、FASB会計基準書第740号「法人税」に基づき、税務調査を受けることを前提に50%超の可能性をもって認められない税務ベネフィットの影響を認識している。また、未認識の税務ベネフィットに関連する利息および課徴金については、連結損益計算書の法人税等に含めている。
C 連結の方針および範囲
当連結財務諸表は、当社および子会社の勘定を含んでいる。当社および子会社間のすべての重要な取引ならびに債権債務は相殺消去されている。
関連会社(20%~50%所有会社)に対する投資は、持分法を適用し計上している。
当連結財務諸表には、全ての子会社(第81期末165社、第82期末150社)が含まれている。
なお、第81期より当社および子会社は役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託を活用した株式報酬制度を導入している。信託を通じて当社株式を株式市場から購入し、役位および業績目標達成度等に応じて取締役および執行役員に当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭を交付および給付する。
当社および子会社は信託の制度設計を通じて信託に対して最も重要な影響を与える活動を指示する権限を有している。また、必要に応じて信託に追加で金銭を信託し、本信託により当社株式を追加取得する可能性があることから潜在的に義務を有している。従って、当社および子会社は当事業体の主たる受益者であると判断し、当事業体を変動持分事業体として連結範囲に含めているが、連結子会社数に含めてはいない。
第81期末および第82期末の連結貸借対照表において、当事業体が保有する現金及び現金同等物をそれぞれ62百万円、113百万円、自己株式を4,213百万円、4,194百万円計上している。
我国の連結財務諸表規則によった場合と比較して重要な差はない。なお、主要な連結子会社の会社名、主要な事業内容、議決権に対する所有割合等は、「第1 企業の概況」の「4 関係会社の状況」に記載している。
D 持分法の適用
全ての関連会社に対する投資額は、持分法によって計上している。
| 持分法適用関連会社: | 第81期末…………… | 日立オムロンターミナルソリューションズ㈱ほか | 計17社 | |
| 第82期末…………… | 日立オムロンターミナルソリューションズ㈱ほか | 計20社 |
我国の連結財務諸表規則によった場合と比較して重要な差はない。なお、主要な持分法適用関連会社の会社名、主要な事業内容、議決権に対する所有割合等は、「第1 企業の概況」の「4 関係会社の状況」に記載している。
E 子会社の事業年度
事業年度の末日が連結決算日と異なる子会社は第82期36社(第81期42社)であり、これらのうち34社(第81期40社)については、連結決算日の財務諸表を用い、それ以外の子会社については子会社の決算日の財務諸表を用いて連結財務諸表を作成している。第81期および第82期においてこの決算日の相違により生じた重要な取引の差異はない。
F 会計処理基準
1 会計上の見積り
米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠した連結財務諸表作成に当たり、期末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示および報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いており、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合がある。
2 現金及び現金同等物
現金同等物は取得日から3ヶ月以内に満期日の到来する流動性の高い投資から成っており、定期預金、コマーシャル・ペーパー、現先短期貸付金および追加型公社債投資信託の受益証券等を含んでいる。
3 貸倒引当金
貸倒引当金は主として当社および子会社の過去の貸倒損失実績および債権残高に対する潜在的損失の評価に基づいて、妥当と判断される額を計上している。
4 投資
当社および子会社の保有する市場性のある持分証券は、未実現損益を反映させた公正価値で評価し、未実現損益は「投資有価証券評価益」または「投資有価証券評価損」に表示している。当社および子会社の保有する容易に算定可能な公正価値がない市場性のない持分証券は、減損による評価下げ後の帳簿価額に同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動を加減算する方法、その他の合理的な方法により評価し、未実現損益は「投資有価証券評価益」または「投資有価証券評価損」に表示している。売却原価の算定は、移動平均法によっている。
5 たな卸資産
たな卸資産は国内では主として先入先出法による低価法、海外では主として移動平均法による低価法で計上している。
6 有形固定資産
有形固定資産は取得原価で計上している。減価償却費はその資産の見積耐用年数をもとに、主として定率法(ただし、海外子会社の一部は定額法)で算出している。建物及び構築物の見積耐用年数は概ね3年から50年、機械その他の見積耐用年数は概ね2年から15年である。減価償却費の金額は、第81期23,014百万円、第82期23,992百万円である。
7 のれんおよびその他の無形資産
FASB会計基準書第350号「無形資産-のれん及びその他」を適用している。当基準書は、のれんの会計処理について償却に替え、少なくとも年1回の減損判定を行うことを要求している。また、認識された無形資産について、それぞれの見積耐用年数で償却し、減損判定を行うことを要求している。認識された無形資産のうち耐用年数の特定できないものは、償却は行われず、少なくとも年1回の減損判定が行われる。
8 長期性資産
長期性資産について、当該資産の帳簿価額を回収できない恐れのある事象または状況の変化が起きた場合には、減損についての検討を行っている。保有して使用する資産の回収可能性は、当該資産の帳簿価額を当該資産から生み出されると期待される現在価値への割引前のキャッシュ・フロー純額と比較することにより判断している。減損が生じていると考えられる場合には、帳簿価額が公正価額を上回る額を減損額として認識することになる。売却以外の方法により処分する資産については、処分するまで保有かつ使用するとみなされる。売却により処分する資産については、帳簿価額または売却費用控除後の公正価額のいずれか低い価額で評価している。
9 退職給付引当金
退職給付引当金は、FASB会計基準書第715号「報酬-退職給付」に準拠し、従業員の退職給付に備えるため、当期末における予測給付債務および年金資産の公正価値に基づき計上および開示している。また、退職給付引当金には当社および子会社の取締役および監査役に対する退職給付に備える引当額を含んでいる。
10 収益の認識
顧客との契約から生じる収益は、次の5ステップアプローチに基づき、製品またはサービスの支配が顧客に移転した時点で、または移転するにつれて認識する。ステップ1: 顧客との契約を識別する。
ステップ2: 契約における履行義務を識別する。
ステップ3: 取引価格を算定する。
ステップ4: 取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。
ステップ5: 履行義務の充足時に(または充足するにつれて)収益を認識する。 売上高は、顧客との契約により約束された対価で測定され、値引きや販売数量等に応じたリベート等を控除している。変動対価は、過去、現在および将来の予測を含む利用可能なすべての情報を用いて合理的に見積もっている。 また、契約開始時に、製品またはサービスを顧客に移転する時点から、顧客が当該製品またはサービスの対価を支払う時点の間の期間が1年以内と見込まれる場合は、FASB会計基準書第606号「顧客との契約から生じる収益」に基づく実務的な簡便法を適用し、対価に係る金融要素の調整をしていない。
11 広告宣伝費
広告宣伝費は発生時に費用認識しており、「販売費及び一般管理費」に含めて表示している。広告宣伝費の金額は、第81期10,320百万円、第82期11,391百万円である。
12 発送費および取扱手数料
発送費および取扱手数料は、「販売費及び一般管理費」に含めて表示している。発送費および取扱手数料の金額は、第81期10,015百万円、第82期9,706百万円である。
13 法人税等
繰延税金は税務上と会計上との間の資産および負債の一時的差異、ならびに繰越欠損金および繰越税額控除に関連する将来の見積税効果を反映している。繰越欠損金や繰越税額控除に対する税効果は、将来において実現可能性があると認められる部分について認識している。税率の変更に伴う繰延税金資産および負債への影響は、その税率変更に関する法律の制定日の属する連結会計年度において損益認識している。
FASB会計基準書第740号「法人税等の不確実性に関する会計処理」を適用している。税務ポジションに関連する税務ベネフィットは、決算日において入手可能な情報に基づき、50%超の可能性で実現が期待される金額を計上している。
当社および一部の国内子会社は、日本の税法において認められる連結納税制度を適用している。
14 消費税等
消費税等については、税抜方式による会計処理を行っている。
15 製品保証
製品保証費の見積りによる負債は、収益認識がなされた時点でその他の流動負債として計上している。この負債は、過去の実績、頻度、製品保証の平均費用に基づいている。
16 デリバティブ
FASB会計基準書第815号「デリバティブ及びヘッジ」を適用している。当基準書は、デリバティブ商品およびヘッジに関する会計処理および開示の基準を規定しており、すべてのデリバティブ商品を公正価額で連結貸借対照表上、資産または負債として認識することを要求している。
為替予約取引、通貨オプション取引および商品スワップ取引について、デリバティブ契約締結時点において、当社および子会社では予定取引に対するヘッジあるいは認識された資産または負債に関する受取または支払のキャッシュ・フローに対するヘッジ(キャッシュ・フロー・ヘッジ)に指定する。当社および子会社では、リスクマネジメントの目的およびさまざまなヘッジ取引に対する戦略と同様に、ヘッジ手段とヘッジ対象の関係も正式に文書化している。この手順は、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されたすべてのデリバティブ商品を連結貸借対照表上の特定の資産および負債または特定の確定契約あるいは予定取引に関連付けることを含んでいる。当社および子会社の方針によると、すべての為替予約取引、通貨オプション取引および商品スワップ取引は、ヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動を相殺することに対し、高度に有効でなくてはならない。
ヘッジが高度に有効であり、かつ、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定および認定されたデリバティブ商品の公正価額の変動は、指定されたヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動が損益に影響を与えるまで、「その他の包括利益(△損失)累計額」に計上される。
17 現金配当額
現金配当額は、翌事業年度の当初において開催される定時株主総会まで未承認であっても、それぞれの事業年度の利益処分として提示される額に従って連結財務諸表に計上している。その結果、未払配当金は連結貸借対照表上、その他の流動負債に含めて表示している。
18 株式報酬
株式に基づく報酬の会計処理について、FASB会計基準書第718号「報酬-株式報酬」を適用している。当基準書に従い、株式に基づく報酬費用は付与日の公正価値法に基づいて測定している。その費用は、権利確定期間にわたって認識している。
19 海外子会社の財務諸表項目の本邦通貨への換算
海外子会社の財務諸表は、FASB会計基準書第830号「外貨に関する事項」に基づいて資産・負債項目は決算日の為替相場、損益項目は期中平均為替相場によって換算している。なお、換算によって生じた換算差額は、為替換算調整額として「その他の包括利益(△損失)累計額」に計上している。
20 包括損益
FASB会計基準書第220号「包括利益」を適用している。包括損益は当社株主に帰属する当期純損益および、為替換算調整額の変動、退職年金債務調整額の変動、売却可能有価証券未実現損益の変動ならびに、デリバティブ純損益の変動からなり、連結包括損益計算書に記載している。
G 新会計基準
1.新たに適用した会計基準
第82期よりFASB会計基準更新第2014-09「顧客との契約から生じる収益」を適用している。当会計基準更新は、財務諸表の利用者の、顧客との契約から生じる収益とキャッシュ・フローの性質、取引量、取引タイミング、そして取引の不確実性についての理解に資するための、定量的・定性的情報の開示を要求している。当会計基準更新の適用による期首その他の剰余金への累積影響額に重要性はない。
第82期よりFASB会計基準更新第2016-01「金融資産および金融負債の認識および測定」およびFASB会計基準更新第2018-03「金融資産および金融負債の認識および測定に対する技術的修正および改善」を適用している。当会計基準更新は、持分証券の分類および測定、また、公正価値で評価される一部の金融負債の公正価値変動の表示の改訂を要求している。さらに、当会計基準更新は、一部の金融商品の公正価値に関する開示の改訂を要求している。当会計基準更新の適用による当社および子会社への影響のうち、売却可能有価証券について、その他の包括利益累計額として認識していた税効果調整後の未実現利益7,426百万円を期首その他の剰余金への累積影響額として調整している。また、市場性のない持分証券について、224百万円を期首その他の剰余金への累積影響額として調整している。
第82期よりFASB会計基準更新第2017-07「期間年金費用および期間退職後給付費用の表示の改善」を適用している。当会計基準更新は、期間年金費用及び期間退職後給付費用につき、勤務費用とそれ以外の要素に区分し、勤務費用については他の人件費と同じ損益計算書項目に表示し、勤務費用以外の構成要素については、勤務費用から区分して表示することを要求している。また、期間年金費用及び期間退職後給付費用のうち、勤務費用のみが棚卸資産等への資産計上が認められる。当会計基準更新のうち、勤務費用とそれ以外の要素に区分表示する規定は遡及適用され、資産計上が認められる費用を勤務費用に限定する規定は将来に向かって適用される。勤務費用とそれ以外の要素に区分表示する規定の適用により、第81期の連結損益計算書上、売上原価から127百万円、販売費及び一般管理費から160百万円、試験研究開発費から57百万円を「その他費用-純額-」に組み替えて表示している。なお、資産計上が認められる費用を勤務費用に限定する規定の適用が、当社および子会社の経営成績および財政状態に与える重要な影響はない。
2.未適用の新会計基準
2016年2月に、FASBは、FASB会計基準更新第2016-02「リース」を公表した。FASB会計基準更新第2016-02は、現行の米国基準においてオペレーティング・リースに分類されるリース取引について、一部の例外を除いて、貸借対照表上にリース資産、リース負債を認識することを要求している。また、2018年7月に、FASBは、FASB会計基準更新第2018-11「リース」を公表した。FASB会計基準更新第2018-11は、リースに関する規定(ASU2016-02)の適用による累積影響額を適用年度の期首の利益剰余金に調整することを認めるものである。当社においては、2019年4月1日より開始する事業年度より適用し、新基準適用時の比較年度の表示・開示を修正再表示しない。この基準に関連する免除措置について、当社は基準適用日にすでに終了している、あるいは存在する契約に対し、リースに該当するか否かの検討、リースの分類、初期直接費用の資産化について再評価しないという一連の免除措置、短期リースの例外措置を適用する。2019年4月1日現在のオペレーティング・リースに係る使用権資産およびリース負債は約450億円であり、当社の連結貸借対照表の資産および負債に認識される。当社は、この基準の適用が当社の連結損益計算書、および連結キャッシュフロー計算書に与える影響に重要性はないと考えている。
2017年1月に、FASBは、FASB会計基準更新第2017-04「のれん減損テストの簡便化」を公表した。FASB会計基準更新第2017-04は、現行の米国基準において、のれん減損テストの際に求められる2段階テストのステップ2を廃止し、報告単位の帳簿価額がその公正価値を上回る場合に、当該報告単位に割り当てられたのれん総額を上限として、その上回る額を減損額として認識することを要求している。当社においては、2021年4月1日より開始する事業年度より適用となる。この規定の適用による当社および子会社への影響について現在検討している。
2017年8月に、FASBは、FASB会計基準更新第2017-12「ヘッジ活動に関する会計処理の限定的改善」を公表した。FASB会計基準更新第2017-12は、適切にヘッジ関係及びヘッジ結果を表示するために、ヘッジ会計の認識と測定のガイダンスを変更している。また、ヘッジ手段のすべての変動を、ヘッジ対象の損益影響が示される損益計算書の科目と同じ科目に表示することを要求している。当社においては、2019年4月1日より開始する事業年度より適用となる。この規定の適用が当社の連結財務諸表に与える重要な影響はないと考えている。
Ⅱ 主な科目の内訳および内容の説明
A 収益
1 売上高の内訳
第81期および第82期の売上高の内訳については以下のとおりである。
| 第81期(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | (単位:百万円) | ||||||||
| セグメント | IAB | EMC | AEC | SSB | HCB | その他 | 計 | 消去 調整他 | 連結 |
| 売上高 | |||||||||
| 外部顧客に対する売上高 | 396,140 | 104,362 | 131,152 | 70,289 | 108,489 | 44,377 | 854,809 | 5,173 | 859,982 |
| セグメント間の内部売上高 | 6,724 | 57,765 | 2,034 | 5,273 | 306 | 7,849 | 79,951 | △79,951 | ― |
| 計 | 402,864 | 162,127 | 133,186 | 75,562 | 108,795 | 52,226 | 934,760 | △74,778 | 859,982 |
| 主たる地域市場(外部顧客) | |||||||||
| 日本 | 151,975 | 24,283 | 17,274 | 69,424 | 26,034 | 35,460 | 324,450 | 4,065 | 328,515 |
| 米州 | 35,282 | 17,532 | 41,891 | ― | 23,785 | ― | 118,490 | ― | 118,490 |
| 欧州 | 77,725 | 16,945 | 2,794 | ― | 20,962 | ― | 118,426 | ― | 118,426 |
| 中華圏 | 77,660 | 31,035 | 28,638 | 295 | 26,796 | 8,524 | 172,948 | ― | 172,948 |
| 東南アジア他 | 53,073 | 14,452 | 33,252 | ― | 10,327 | ― | 111,104 | ― | 111,104 |
| 直接輸出 | 425 | 115 | 7,303 | 570 | 585 | 393 | 9,391 | 1,108 | 10,499 |
| 計 | 396,140 | 104,362 | 131,152 | 70,289 | 108,489 | 44,377 | 854,809 | 5,173 | 859,982 |
| 第82期(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | (単位:百万円) | ||||||||
| セグメント | IAB | EMC | AEC | SSB | HCB | その他 | 計 | 消去 調整他 | 連結 |
| 売上高 | |||||||||
| 外部顧客に対する売上高 | 391,826 | 99,703 | 130,471 | 75,023 | 115,493 | 41,739 | 854,255 | 5,227 | 859,482 |
| セグメント間の内部売上高 | 6,426 | 54,535 | 402 | 5,805 | 172 | 7,114 | 74,454 | △74,454 | ― |
| 計 | 398,252 | 154,238 | 130,873 | 80,828 | 115,665 | 48,853 | 928,709 | △69,227 | 859,482 |
| 主たる地域市場(外部顧客) | |||||||||
| 日本 | 154,726 | 21,612 | 18,207 | 73,765 | 26,909 | 35,510 | 330,729 | 4,437 | 335,166 |
| 米州 | 34,980 | 17,883 | 38,535 | ― | 23,612 | ― | 115,010 | ― | 115,010 |
| 欧州 | 79,851 | 17,742 | 2,110 | ― | 22,668 | ― | 122,371 | ― | 122,371 |
| 中華圏 | 78,169 | 30,443 | 23,486 | 435 | 30,968 | 6,136 | 169,637 | ― | 169,637 |
| 東南アジア他 | 43,771 | 11,949 | 41,969 | ― | 10,696 | ― | 108,385 | ― | 108,385 |
| 直接輸出 | 329 | 74 | 6,164 | 823 | 640 | 93 | 8,123 | 790 | 8,913 |
| 計 | 391,826 | 99,703 | 130,471 | 75,023 | 115,493 | 41,739 | 854,255 | 5,227 | 859,482 |
(注)日本以外の区分に属する主な国または地域など
(1) 米州………………米国・カナダ・ブラジル・メキシコ
(2) 欧州………………オランダ・英国・ドイツ・フランス・イタリア・スペイン
(3) 中華圏……………中国・香港・台湾
(4) 東南アジア他……シンガポール・韓国・インド・豪州
(5) 直接輸出…………直送輸出取引
SSBおよびその他セグメントに含まれる環境ビジネス以外のビジネスについては、概ね同一国内における販売は、契約上別段の定めのない限り、顧客に製品が到着した時点、輸出販売は、インコタームズ等に定められた貿易条件に基づきリスク負担が顧客に移転する時点で履行義務が充足されると判断し、当該履行義務の充足時点で収益を認識している。
なお、一部の取引については、当社製品の販売促進を目的として、関連する製品の販売数量等に基づき顧客にリベートを支払うことがある。これらリベートは対価から控除するため、対価の額に変動性がある。顧客に支払うリベートの額は合理的に見積り可能なことから、重大な戻し入れが生じることはなく、変動対価の見積りが制限されることはないと判断している。取引の対価は、履行義務充足後、概ね3ケ月以内に受領しており、当社グループの販売する製品には、顧客が返品権を有するものは含まれていない。
SSBおよびその他セグメントに含まれる環境ビジネスは、概ね顧客の検収を得ることができた時点で、当該履行義務が充足したと考える販売がある。取引の対価は、履行義務充足後、概ね3ケ月以内に受領している。
なお、一部の取引については、長期にわたり保守サービスを提供することにより、履行義務の充足に応じて一定期間にわたり収益を認識している販売がある。取引の対価は、履行義務充足後、概ね3ケ月以内に受領しており、契約によっては、顧客から契約期間全部または一部の前受金を受領することがある。その場合は、契約負債としてその他の流動負債もしくはその他の固定負債に計上している。
2 契約残高
第82期における期首および期末における契約残高は、以下のとおりである。
| 受取手形及び売掛金 (百万円) | 契約負債 | |||
| その他の流動負債 (百万円) | その他の固定負債 (百万円) | 合計 (百万円) | ||
| 第82期首残高 | 174,065 | 1,685 | 7,360 | 9,045 |
| 第82期末残高 | 171,196 | 1,710 | 8,543 | 10,253 |
第82期において、期首の契約負債から認識した収益は、1,552百万円である。
3 未履行の履行義務に配分した取引価格
第82期末における未履行あるいは一部未履行の履行義務は、主として1年から10年で収益認識することを予定している。また、予想される当初の契約期間が1年未満である契約については、未充足の履行義務に関する注記を省略している。
B たな卸資産
たな卸資産の内訳は、次のとおりである。
| 第81期末(百万円) | 第82期末(百万円) | |
| 製品 | 77,006 | 76,708 |
| 仕掛品 | 14,804 | 15,411 |
| 材料・貯蔵品 | 37,771 | 37,964 |
| 合計 | 129,581 | 130,083 |
C 投資
第82期における、連結貸借対照表の投資有価証券に含めている持分証券に係る実現損益及び未実現損益は以下のとおりである。
| 第82期末(百万円) | |
| 持分証券の損益合計 | 563 |
| 持分証券の売却による当期の実現益 | △36 |
| 持分証券の未実現損 | 599 |
第81期末では、市場性のない持分証券について原価法による評価を実施しており、それらの持分証券に対する投資額は6,396百万円である。第82期より、容易に算定可能な公正価値がない市場性のない持分証券の一部について、減損による評価下げ後の帳簿価額に同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動を加減算する方法により測定している。第82期において当社および子会社は減損を計上しておらず、同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動として、第82期末に利益として48百万円計上している。第82期末におけるこれらの投資の帳簿価額は4,738百万円である。
D 受取手形及び売掛金
当社および子会社は、関連会社と通常の営業過程でさまざまな取引を行っている。第81期末および第82期末現在において関連会社との取引に係る債権残高はそれぞれ2,173百万円および1,808百万円である。
E のれんおよびその他の無形資産
のれんを除く無形資産は以下のとおりである。
| 第81期末(百万円) | 第82期末(百万円) | |||
| 取得原価 | 償却累計額 | 取得原価 | 償却累計額 | |
| 償却対象無形資産: | ||||
| ソフトウエア | 52,808 | 42,510 | 60,917 | 48,752 |
| 顧客関連資産 | 5,628 | 509 | 5,835 | 811 |
| 技術 | 6,622 | 838 | 6,808 | 1,485 |
| その他 | 5,851 | 1,998 | 5,743 | 1,678 |
| 合計 | 70,909 | 45,855 | 79,303 | 52,726 |
第82期の償却費合計は6,467百万円(第81期6,451百万円)である。次期以降5年間における見積り償却費は、第83期6,099百万円、第84期4,996百万円、第85期3,996百万円、第86期3,185百万円、第87期2,065百万円である。
第81期末および第82期末現在における非償却無形資産の金額には重要性がない。
第81期におけるオペレーティング・セグメント別のれんの帳簿価額の変動は次のとおりである。
| インダストリアルオートメーションビジネス (百万円) | エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネス (百万円) | オートモーティブエレクトロニックコンポーネンツビジネス (百万円) | ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス (百万円) | ヘルスケアビジネス (百万円) | その他 (百万円) | 合計 (百万円) | |
| 期首残高 | |||||||
| のれん | 33,083 | 425 | 588 | - | 6,615 | 1,475 | 42,186 |
| 減損損失累計額 | △9,406 | △332 | △588 | - | - | △1,475 | △11,801 |
| 合計 | 23,677 | 93 | - | - | 6,615 | - | 30,385 |
| 当期取得 | 10,720 | - | - | - | - | - | 10,720 |
| 当期減損 | - | - | - | - | - | - | - |
| 事業売却 | - | - | - | - | - | - | - |
| 為替換算調整額等 | △1,777 | 4 | - | - | △627 | - | △2,400 |
| 期末残高 | |||||||
| のれん | 42,026 | 429 | 588 | - | 5,988 | 1,475 | 50,506 |
| 減損損失累計額 | △9,406 | △332 | △588 | - | - | △1,475 | △11,801 |
| 合計 | 32,620 | 97 | - | - | 5,988 | - | 38,705 |
第82期におけるオペレーティング・セグメント別のれんの帳簿価額の変動は次のとおりである。
| インダストリアルオートメーションビジネス (百万円) | エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネス (百万円) | オートモーティブエレクトロニックコンポーネンツビジネス (百万円) | ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス (百万円) | ヘルスケアビジネス (百万円) | その他 (百万円) | 合計 (百万円) | |
| 期首残高 | |||||||
| のれん | 42,026 | 429 | 588 | - | 5,988 | 1,475 | 50,506 |
| 減損損失累計額 | △9,406 | △332 | △588 | - | - | △1,475 | △11,801 |
| 合計 | 32,620 | 97 | - | - | 5,988 | - | 38,705 |
| 当期取得 | - | - | - | - | 1,203 | - | 1,203 |
| 当期減損 | - | - | - | - | - | - | - |
| 事業売却 | - | - | - | - | - | - | - |
| 為替換算調整額等 | 1,324 | △4 | - | - | △696 | - | 624 |
| 期末残高 | |||||||
| のれん | 39,683 | 425 | 588 | - | 6,495 | 1,475 | 48,666 |
| 減損損失累計額 | △5,739 | △332 | △588 | - | - | △1,475 | △8,134 |
| 合計 | 33,944 | 93 | - | - | 6,495 | - | 40,532 |
FASB会計基準書第350号「無形資産-のれん及びその他」に基づき、第81期および第82期における減損損失はない。なお、報告単位の公正価値は将来キャッシュ・フローの割引現在価値を使用して見積っている。
F 長期性資産の減損
第81期にエレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスにおけるマイクロデバイス関連事業の収益性低下により73百万円、ヘルスケアビジネスにおいて一部のサービス事業の終息により5百万円、その他のセグメントにおけるバックライト事業の収益性低下により163百万円、消去調整他における一部の設備の遊休化により670百万円の長期性資産にかかる減損損失を計上した。
第82期に、エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスにおける一部の設備の遊休化により99百万円、その他のセグメントにおけるバックライト事業の収益性低下により97百万円の長期性資産にかかる減損損失を計上した。
当該減損損失は連結損益計算書上、「その他費用―純額―」に含まれている。
なお、グルーピングした資産の公正価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値を使用して見積もっている。
G リース
当社および子会社は、重要なキャピタル・リース契約は行っていない。
当社および子会社は、主として事務所および設備を対象に、さまざまな期間のオペレーティング・リースを行っている。リース期間が満了すれば、通常、更新または他のリースにより借り替えがなされる。期末における、解約不能残存期間が1年を超える契約について解約不能リースの将来最小賃借料支払額に関する情報は次のとおりである。
| 第82期末(百万円) | |
| 第83期 | 2,795 |
| 第84期 | 2,394 |
| 第85期 | 896 |
| 第86期 | 712 |
| 第87期 | 517 |
| 第88期以降 | 602 |
| 合計 | 7,916 |
第82期の賃借料の総額は、13,139百万円(第81期13,776百万円)である。
H 退職給付関連費用
当社および国内子会社は、大部分の国内従業員を対象として退職一時金および退職年金制度を採用している(以下、日本における拠出型給付制度)。給付額は、主として担当職務およびその実績に基づいて毎年従業員に付与されるポイントの累計値によって計算される。通常、退職一時金について、退職事由が会社都合の場合は、自己都合の場合に比べ増額される。
当社および国内子会社は、これらの退職給付に備え一定部分について、年金制度への拠出を行っている。年金制度への拠出額は、日本の法人税法において認められる年金数理計算により算出される。
(1) 予測給付債務と年金資産の状況
退職一時金および退職年金制度を採用している会社の保険数理に基づいて計算された予測給付債務および年金資産の公正価額の期首残高と期末残高の調整表は、以下のとおりである。
| 第81期(百万円) | 第82期(百万円) | |
| 予測給付債務の変動: | ||
| 期首予測給付債務 | 230,770 | 239,898 |
| 勤務費用 | 6,917 | 7,364 |
| 利息費用 | 1,846 | 1,799 |
| 保険数理差異 | 7,921 | 9,362 |
| 給付支払 | △6,716 | △8,155 |
| 清算支払 | △775 | △821 |
| 連結範囲の異動 | △65 | △591 |
| 期末予測給付債務 | 239,898 | 248,856 |
| 年金資産の変動: | ||
| 期首年金資産公正価額 | 158,786 | 164,006 |
| 年金資産の実際収益 | 5,771 | 1,679 |
| 事業主拠出 | 3,706 | 2,375 |
| 退職給付信託からの拠出 | 2,297 | 2,029 |
| 給付支払 | △5,733 | △5,821 |
| 清算支払 | △775 | △821 |
| 連結範囲の異動 | △46 | △199 |
| 期末年金資産公正価額 | 164,006 | 163,248 |
| 期首退職給付信託資産公正価額 | 31,273 | 36,167 |
| 信託資産の実際収益 | 7,191 | △3,867 |
| 年金資産への拠出 | △2,297 | △2,029 |
| 期末退職給付信託資産公正価額 | 36,167 | 30,271 |
| 年金資産を上回る予測給付債務 | △39,725 | △55,337 |
第81期末および第82期末現在の連結貸借対照表における認識額は次のとおりである。
| 第81期(百万円) | 第82期(百万円) | |
| その他の流動負債 | △1,078 | △1,267 |
| 退職給付引当金 | △38,647 | △54,070 |
| 合計 | △39,725 | △55,337 |
第81期末および第82期末現在の連結貸借対照表におけるその他の包括利益(△損失)累計額(税効果考慮前)の認識額の内訳は次のとおりである。
| 第81期(百万円) | 第82期(百万円) | |
| 未認識保険数理差異 | 90,473 | 102,060 |
| 未認識過去勤務収益 | △1,853 | △559 |
| 合計 | 88,620 | 101,501 |
第81期末および第82期末現在の累積給付債務は次のとおりである。
| 第81期(百万円) | 第82期(百万円) | |
| 累積給付債務 | 229,875 | 237,927 |
(2) 期間純年金費用の構成
当該制度を採用している退職給付制度に係る期間退職給付費用は、次の項目により構成されている。
| 第81期(百万円) | 第82期(百万円) | |
| 勤務費用 | 6,917 | 7,364 |
| 予測給付債務に係る利息費用 | 1,846 | 1,799 |
| 年金資産の期待収益 | △4,860 | △5,063 |
| 償却費用 | 3,358 | 3,520 |
| 合計 | 7,261 | 7,620 |
未認識過去勤務収益は、15年による定額法により費用処理している。未認識保険数理差異は、予測給付債務と年金資産のいずれか多い額の10%を超える差異金額を15年による定額法により費用処理している。
第83期において、その他の包括利益(△損失)累計額から期間純年金費用に計上されると見込まれる未認識保険数理差異および未認識過去勤務収益の償却額は、次のとおりである。
| 第83期(百万円) | ||
| 未認識保険数理差異 | 4,825 | |
| 未認識過去勤務収益 | △559 |
(3) 測定日
退職給付および年金制度の大部分を占める当社および一部の国内子会社は、3月31日を測定日としている。
(4) 前提条件
第81期末および第82期末時点での給付債務の数理計算に用いた基本的な前提条件は、以下のとおりである。
| 第81期 | 第82期 | |
| 割引率 | 0.75% | 0.60% |
| 将来の昇給率 | 2.00% | 2.00% |
第81期および第82期の退職給付費用の数理計算に用いた基本的な前提条件は、以下のとおりである。
| 第81期 | 第82期 | |
| 割引率 | 0.80% | 0.75% |
| 将来の昇給率 | 2.00% | 2.00% |
| 年金資産の長期期待収益率 | 3.00% | 3.00% |
当社は、将来収益に対する予測や過去の運用実績、経済動向に基づき長期期待収益率を設定している。
(5) 年金資産
当社の投資政策は、受給権者に対する将来の年金給付に対応できる十分な年金資産を確保すべく策定されている。また当社は、年金資産の長期期待収益率を考慮した上で、持分証券および負債証券の最適な組み合わせからなる基本ポートフォリオを算定している。
当社は、この基本ポートフォリオを修正する必要があるかどうかを判断するため、年金資産の長期期待収益と実際の運用収益との乖離幅を毎年検証している。また、年金資産の長期期待収益率を達成する為に、基本ポートフォリオの見直しが必要だと考えられる場合は、必要な範囲で基本ポートフォリオを見直している。
年金資産の目標配分割合は、持分証券が15.5%、負債証券および生保一般勘定が59.5%、その他が25.0%であり、持分証券は、主に証券取引所に上場している株式であり、投資対象企業の経営について精査し、業種・銘柄など適切な分散投資を行っている。負債証券は、主に国債・公債・社債から構成されており、格付・利率・償還日などの発行条件を精査し、適切な分散投資を行っている。生保一般勘定は、一定の予定利率と元本が保証されている。その他は、オルタナティブを中心とした合同運用信託であり、適切な分散投資を行っている。
第81期末における資産カテゴリー別の年金資産の公正価値の金額は次のとおりである。
| 公正価値による測定額 | ||||
| レベル1 (百万円) | レベル2 (百万円) | レベル3 (百万円) | 合計 (百万円) | |
| 持分証券 | ||||
| 国内株式(注)1、2 | 37,211 | - | - | 37,211 |
| 合同運用信託(注)3、4 | - | - | - | 28,989 |
| 負債証券 | ||||
| 合同運用信託(注)3、5 | - | - | - | 40,840 |
| その他資産 | ||||
| 生保一般勘定 | - | 30,965 | - | 30,965 |
| 合同運用信託(注)3 | - | - | - | 59,409 |
| その他 | 275 | 2,484 | - | 2,759 |
| 合計 | 37,486 | 33,449 | - | 200,173 |
(注)1 持分証券の国内株式に含まれる当社株式は無い。
2 退職給付信託33,422百万円が含まれている。
3 純資産価値(またはその同等物)で公正価値を測定する特定の投資は、公正価値ヒエラルキーに分類していない。この表の公正価値は、公正価値ヒエラルキーの金額を連結貸借対照表上の表示額に調整するために表示している。
4 持分証券の合同運用信託は、上場株式を対象として、国内株式に約10%・外国株式に90%の割合で投資している。
5 負債証券の合同運用信託は、日本国債に約30%・外国国債に約70%の割合で投資している。
レベル1に該当する資産は、主に株式であり活発な市場における修正されていない市場価格で評価してい
る。
レベル2に該当する資産は、主に生保一般勘定であり予定利率と元本に基づき評価している。
合同運用信託は運用機関により計算された純資産価値により評価している。
第82期末における資産カテゴリー別の年金資産の公正価値の金額は次のとおりである。
| 公正価値による測定額 | ||||
| レベル1 (百万円) | レベル2 (百万円) | レベル3 (百万円) | 合計 (百万円) | |
| 持分証券 | ||||
| 国内株式(注)1、2 | 27,946 | - | - | 27,946 |
| 合同運用信託(注)3、4 | - | - | - | 26,250 |
| 負債証券 | ||||
| 合同運用信託(注)3、5 | - | - | - | 38,281 |
| その他資産 | ||||
| 生保一般勘定 | - | 31,389 | - | 31,389 |
| 合同運用信託(注)3 | - | - | - | 67,330 |
| その他 | 2,275 | 48 | - | 2,323 |
| 合計 | 30,221 | 31,437 | - | 193,519 |
(注)1 持分証券の国内株式に含まれる当社株式は無い。
2 退職給付信託である。
3 純資産価値(またはその同等物)で公正価値を測定する特定の投資は、公正価値ヒエラルキーに分類していない。この表の公正価値は、公正価値ヒエラルキーの金額を連結貸借対照表上の表示額に調整するために表示している。
4 持分証券の合同運用信託は、上場株式を対象として、国内株式に約10%・外国株式に90%の割合で投資している。
5 負債証券の合同運用信託は、日本国債に約10%・外国国債に約90%の割合で投資している。
レベル1に該当する資産は、主に預金および株式であり、株式は活発な市場における修正されていない市 場価格で評価している。
レベル2に該当する資産は、主に生保一般勘定であり予定利率と元本に基づき評価している。
合同運用信託は運用機関により計算された純資産価値により評価している。
(6) キャッシュ・フロー
拠出
第82期中における国内の退職給付および年金制度に対する拠出予定額として、第81期末においては2,417百万円としていたが、第82期末現在においては2,374百万円となった。当社および子会社は、第83期中に国内の退職給付および年金制度に対して、792百万円の拠出を予定している。
給付
予想される将来の勤務を反映させた給付額の見込みは次のとおりである。
| (百万円) | ||
| 第83期 | 8,461 | |
| 第84期 | 8,969 | |
| 第85期 | 9,221 | |
| 第86期 | 9,712 | |
| 第87期 | 9,887 | |
| 第88期~第92期 | 50,212 |
日本における拠出型給付制度以外の制度にかかる退職給付引当金の残高は、第81期末現在3,695百万円、第82期末現在4,262百万円である。また、これらの制度にかかる退職給付関連費用は、第81期563百万円、第82期
351百万円である。
日本における拠出型給付制度以外の退職一時金および退職年金制度には、欧州子会社の一部の従業員を対象とした確定給付型年金制度、ならびに当社および子会社のその他の退職給付制度が含まれる。確定給付型年金制度にかかる予測給付債務および年金資産の公正価額の残高は、第81期末現在、それぞれ9,078百万円、8,178百万円、第82期末現在、それぞれ8,932百万円、8,175百万円であり、その他の退職給付制度にかかる予測給付債務および年金資産の公正価額の残高に重要性はない。その他の退職給付制度では、従業員の退職時に退職一時金が支給される。
I 資本
会社法では、すべての株式は無額面で発行され、払込価額の少なくとも50%を資本金に組み入れ、残りの額を資本剰余金の一部である資本準備金へ組み入れることを規定している。また、取締役会の決議に基づき、株式分割を行い、既存株主に対し払込金無しで新株を割り当てることができる。このような株式分割による株主資本の総額の変化は、一般的にない。
会社法では、支払配当金の10%を、利益準備金と資本準備金の合計額が資本金の25%に達するまで、利益準備金または資本準備金(資本剰余金の一部)に繰り入れることが規定されている。さらに、会社法の規定では、資本金、利益準備金、資本準備金、その他の資本剰余金および利益剰余金について、株主総会の決議に基づいて、これらの科目間で振り替えることも可能である。
会社法では、取締役会の決議に基づいて自己株式の取得や処分を行うことが可能である。自己株式の買取額については、一定の計算式により算出される分配可能額を超えることはできない。
会社法では、株主総会決議に基づく期末配当に加え、事業年度内の任意の時期に配当を支払うことが可能である。一定の条件として、(1)取締役会があること、(2)独立監査人がいること、(3)監査役会があること、および(4)定款において取締役の任期を通常の2年ではなく1年と規定していることを満たす会社は、定款の規定により取締役会が配当支払(現物配当は除く)を決定することができる。当社はこの基準を満たしている。
会社法では、一定の制限および追加的要請を満たす場合、株主に対して現物(非現金資産)配当を行うことも可能である。
定款に規定していれば、取締役会の決議に基づいて、年1回の中間配当を支払うことも可能である。会社法には、配当可能額および自己株式の取得額については一定の制限がある。その制限は、株主への分配可能額として定義されているが、配当支払後の純資産は3百万円を下回ることはできない。2019年3月31日現在、親会社の帳簿に基づき、会社法に規定される配当可能額は82,825百万円である。
J その他費用―純額―
第81期および第82期のその他費用―純額―の内訳は、次のとおりである。
| 第81期(百万円) | 第82期(百万円) | |
| 固定資産除売却損(△益)(純額) | 949 | △1,098 |
| 長期性資産の減損 | 911 | 196 |
| 品質対応費 | 1,068 | 606 |
| 投資有価証券評価損 | - | 563 |
| 投資有価証券売却益(純額) | △3,003 | - |
| 投資有価証券の減損 | 155 | - |
| 事業売却損(△益)(純額) | 14 | △407 |
| 災害損失 | - | 2,478 |
| 受取保険金 | - | △2,535 |
| 受取利息(純額) | △697 | △590 |
| 為替差損(純額) | 3,328 | 2,933 |
| 受取配当 | △749 | △772 |
| その他(純額) | 911 | △173 |
| 合計 | 2,887 | 1,201 |
(注) 第81期の連結損益計算書の組み替えを行っている。詳細については、(注記Ⅰ-G-1)に記載している。
K 法人税等
第81期および第82期の法人税等の内訳は次のとおりである。
| 第81期(百万円) | 第82期(百万円) | |
| 当期税額 | 24,222 | 19,246 |
| 繰延税額(以下の項目を除く) | △4,389 | 1,010 |
| 評価性引当金の変更影響額 | 1,386 | △1,393 |
| 米国の法定実効税率の変更影響額 | 396 | - |
| 合計 | 21,615 | 18,863 |
米国における税制改正が2017年12月22日に成立したことに伴い、第81期より適用される法人税率が変更された。これにより、第81期において繰延税金の取崩が396百万円生じ、法人税等が同額増加している。
第81期および第82期の法人税等の総額は次の項目に配分される。
| 第81期(百万円) | 第82期(百万円) | |
| 連結損益計算書「法人税等」 | 21,615 | 18,863 |
| その他包括利益(△損失)累計額 | ||
| 為替換算調整額 | 93 | △83 |
| 退職年金債務調整額 | 1,259 | △4,023 |
| 売却可能有価証券未実現純損益 | 746 | - |
| デリバティブ純損益 | 182 | △18 |
| 合計 | 23,895 | 14,739 |
当社および国内子会社は、利益に対してさまざまな税金が課せられる。日本の法定実効税率は、第81期において31.0%、第82期において31.0%である。当社および子会社の税効果会計適用後の法人税等の負担率は、次の事由により日本の法定実効税率とは異なっている。
| 第81期(%) | 第82期(%) | |
| 日本の法定実効税率 | 31.0 | 31.0 |
| 増加(△減少)理由 | ||
| 永久的損金不算入項目 | 0.7 | 0.8 |
| 税額控除試験研究費等 | △4.2 | △3.6 |
| 税効果が認識されていない子会社の当期損失 | 2.0 | 1.8 |
| 海外子会社の税率差 | △3.0 | △3.8 |
| 評価性引当金の変更影響 | △0.3 | △3.6 |
| 税効果未認識項目の認容 | △1.9 | △0.3 |
| 米国の法定実効税率変更の影響 | 0.5 | ― |
| 海外子会社の留保利益 | 0.0 | 3.6 |
| その他(純額) | 1.1 | △0.9 |
| 税効果会計適用後の法人税等の負担率 | 25.9 | 25.0 |
第81期末および第82期末の繰延税金資産および負債計上の原因となった一時差異および繰越欠損金等の主なものは、次のとおりである。
| 第81期(百万円) | 第82期(百万円) | |||
| 繰延税金資産 | 繰延税金負債 | 繰延税金資産 | 繰延税金負債 | |
| たな卸資産の評価 | 6,930 | - | 8,267 | - |
| 未払賞与及び有給休暇費用 | 6,060 | - | 6,102 | - |
| 退職給付引当金 | 18,273 | - | 23,870 | - |
| 市場性のある有価証券 | - | 2,251 | - | 3,028 |
| 有形固定資産 | 3,623 | - | 3,559 | - |
| 海外子会社の留保利益 | - | 3,730 | - | 6,338 |
| その他の一時差異 | 11,944 | 2,303 | 7,598 | 1,542 |
| 繰越欠損金 | 11,566 | - | 11,180 | - |
| 計 | 58,396 | 8,284 | 60,576 | 10,908 |
| 評価性引当金 | △10,870 | - | △7,311 | - |
| 評価性引当金控除後計 | 47,526 | 8,284 | 53,265 | 10,908 |
評価性引当金は、第81期において980百万円減少し、第82期において3,559百万円減少した。
当社および子会社が有している税務上、将来所得と相殺できる繰越欠損金は、第82期末現在、日本では約37,741百万円、海外では約35,132百万円である。その多くは日本では2027年までに控除期限が到来し、海外では2038年までに控除期限が到来する。
当社は、子会社の留保利益について、再投資を予定している限りにおいて、繰延税金負債を計上していない。この結果、繰延税金負債を計上していない海外子会社の留保利益は、第82期末現在で53,875百万円(第81期末現在128,373百万円)である。国内子会社から受け取る配当金については、概ね非課税である。
第81期および第82期における未認識税務ベネフィットの期首残高と期末残高の調整は次のとおりである。
| 第81期(百万円) | 第82期(百万円) | |
| 期首残高 | 282 | 1,483 |
| 当期の税務ポジションに関連する増加 | 1,483 | 44 |
| 過年度の税務ポジションに関連する増加 | 183 | - |
| 過年度の税務ポジションに関連する減少 | △465 | - |
| 期末残高 | 1,483 | 1,527 |
未認識税務ベネフィットのうち、認識された場合、実効税率に影響を与える金額は第81期は1,124百万円、第82期は1,124百万円である。
第82期末現在において、当社および子会社が入手可能な情報に基づく限り、今後12か月以内の未認識税務ベネフィットの変動は当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすことはない。
未認識税務ベネフィットに関連する利息および課徴金については、連結損益計算書の法人税等に含めている。
当社および子会社は、日本および海外で税務申告を行っている。日本においては、いくつかの例外を除き、第80期以前の事業年度について税務調査が終了している。また、海外においては、いくつかの例外を除き、第70期以前の事業年度について税務調査が終了している。
L 株式報酬
業績連動型株式報酬制度の内容
第81期より、当社および子会社は、取締役および執行役を対象に、業績連動型株式報酬制度を導入している。
当該株式報酬制度として役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託を採用している。役員報酬BIP信託とは、欧米の業績連動型株式報酬(Performance Share)制度および譲渡制限付株式報酬(Restricted Stock)制度と同様に、役位および業績目標達成度等に応じて取締役および執行役員に当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭を交付および給付する、役員向けの株式報酬制度である。株式付与ESOP信託とは、米国のESOP制度を参考にした信託型インセンティブプランである。なお、役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託が保有する当社株式は、自己株式として会計処理している。
当該株式報酬制度では、当社の掲げる中期経営計画の対象となる各事業年度の末日に取締役等として在任していることなど所定の受益者要件を満たしていることを条件として、毎年、役位などに応じたポイント(1ポイント=1株)受給権が付与される。なお、業績連動ポイントは対象期間終了後に、非業績連動ポイントは対象期間にわたって年度ごとに付与される。これらのポイント数は、所定の受益者確定手続きを経た上で、相当する当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭の交付及び給付を受けることができる。
権利未確定ポイントの変動および加重平均付与日公正価値は次のとおりである。
| 第81期 | 第82期 | |||
| ポイント数 | 加重平均 付与日公正価値 (円) | ポイント数 | 加重平均 付与日公正価値 (円) | |
| 期首権利未確定ポイント | - | - | 121,012 | 5,044 |
| 付与 | 121,012 | 5,044 | 119,803 | 5,103 |
| 権利確定 | - | - | △3,417 | 4,974 |
| 期末権利未確定ポイント | 121,012 | 5,044 | 237,398 | 5,075 |
(注) 加重平均付与日公正価値は、当社株式の市場価格に予想配当を考慮に入れて修正し、算出している。
株式に基づく報酬費用
連結損益計算書に含まれている株式に基づく報酬費用として認識した額は、第81期は444百万円、第82期は664百万円である。
M 1株当たり情報
当社は1株当たり利益の算出にあたり、FASB会計基準書第260号「1株当たり利益」を適用している。「当社株主に帰属する1株当たり当期純利益」算出における分子、分母は次のとおりである。
なお、第81期および第82期においては、潜在株式が存在しないため希薄化効果はない。
分子
| 第81期(百万円) | 第82期(百万円) | |
| 当社株主に帰属する当期純利益 | 63,159 | 54,323 |
| 希薄化後当社株主に帰属する当期純利益 | - | - |
分母
| 第81期(株式数) | 第82期(株式数) | |
| 加重平均による期中平均発行済普通株式数 | 212,766,401 | 208,306,026 |
| 希薄化効果:新株予約権の発行 | - | - |
| 希薄化後発行済普通株式数 | - | - |
(注)役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託として保有する当社株式は、1株当たり情報の計算上、期中
平均株式数の算定において控除する自己株式に含めている。(第81期473,908株、第82期767,253株)
N その他の包括損益
第81期および第82期における非支配持分を含むその他の包括損益の項目別の税効果の影響額および組替修正額は、次のとおりである。
| 第81期(百万円) | 第82期(百万円) | |||||
| 税効果 考慮前 | 税効果 | 税効果 考慮後 | 税効果 考慮前 | 税効果 | 税効果 考慮後 | |
| 為替換算調整額 | ||||||
| 期首 | △6,058 | △269 | △6,327 | △2,814 | △362 | △3,176 |
| 当期発生為替換算調整額 | 3,246 | △93 | 3,153 | △4,502 | 83 | △4,419 |
| 実現額の当期損益への組替修正額 | - | - | - | △109 | - | △109 |
| 当期純変動額 | 3,246 | △93 | 3,153 | △4,611 | 83 | △4,528 |
| 非支配持分に帰属する その他の包括利益(△損失) | △2 | - | △2 | 17 | - | 17 |
| 期末 | △2,814 | △362 | △3,176 | △7,408 | △279 | △7,687 |
| 退職年金債務調整額 | ||||||
| 期首 | △93,358 | 36,787 | △56,571 | △89,313 | 35,528 | △53,785 |
| 当期発生退職年金債務調整額 | 661 | △210 | 451 | △16,590 | 5,171 | △11,419 |
| 実現額の当期損益への組替修正額 | 3,384 | △1,049 | 2,335 | 3,704 | △1,148 | 2,556 |
| 当期純変動額 | 4,045 | △1,259 | 2,786 | △12,886 | 4,023 | △8,863 |
| 期末 | △89,313 | 35,528 | △53,785 | △102,199 | 39,551 | △62,648 |
| 売却可能有価証券未実現損益 | ||||||
| 期首 | 12,598 | △6,833 | 5,765 | 15,005 | △7,579 | 7,426 |
| 基準書2016-01の適用による累積的影響額(注) | - | - | - | △15,005 | 7,579 | △7,426 |
| 未実現利益(△損失)当期発生額 | 5,355 | △1,660 | 3,695 | - | - | - |
| 実現額の当期損益への組替修正額 | △2,948 | 914 | △2,034 | - | - | - |
| 当期純変動額 | 2,407 | △746 | 1,661 | - | - | - |
| 期末 | 15,005 | △7,579 | 7,426 | - | - | - |
| デリバティブ純損益 | ||||||
| 期首 | △319 | 89 | △230 | 269 | △93 | 176 |
| 未実現利益(△損失)当期発生額 | △745 | 231 | △514 | 46 | △14 | 32 |
| 実現額の当期損益への組替修正額 | 1,333 | △413 | 920 | △105 | 32 | △73 |
| 当期純変動額 | 588 | △182 | 406 | △59 | 18 | △41 |
| 期末 | 269 | △93 | 176 | 210 | △75 | 135 |
| 合計(その他の包括利益(△損失)累計額) | ||||||
| 期首 | △87,137 | 29,774 | △57,363 | △76,853 | 27,494 | △49,359 |
| 基準書2016-01の適用による累積的影響額(注) | - | - | - | △15,005 | 7,579 | △7,426 |
| 未実現利益(△損失)当期発生額 | 8,517 | △1,732 | 6,785 | △21,046 | 5,240 | △15,806 |
| 実現額の当期損益への組替修正額 | 1,769 | △548 | 1,221 | 3,490 | △1,116 | 2,374 |
| 当期純変動額 | 10,286 | △2,280 | 8,006 | △17,556 | 4,124 | △13,432 |
| 非支配持分に帰属する その他の包括利益(△損失) | △2 | - | △2 | 17 | - | 17 |
| 期末 | △76,853 | 27,494 | △49,359 | △109,397 | 39,197 | △70,200 |
(注) FASB会計基準更新第2016-01および2018-03の適用による影響を表示している。詳細については、(注記Ⅰ-
G-1)に記載している。
なお、売却可能有価証券未実現損益の実現額の当期損益への組替修正額は、「その他費用―純額―」に含まれている。退職年金債務調整額の実現額の当期損益への組替修正額は、退職給付費用および「その他費用―純額―」に含まれている。デリバティブ純損益の実現額の当期損益への組替修正額は、「売上原価」および「その他費用―純額―」に含まれている。為替換算調整額の実現額の当期損益への組替修正額は、「その他費用―純額―」に含まれている。税効果については、「法人税等」に含まれている。
O 金融商品及びリスク管理
金融商品の公正価額
第81期末および第82期末現在、当社および子会社の有する金融商品の帳簿価額および見積公正価額は、次のとおりである。
| 第81期(百万円) | 第82期(百万円) | |||
| 帳簿価額 | 見積公正価額 | 帳簿価額 | 見積公正価額 | |
| (デリバティブ取引) | ||||
| 為替予約取引: | ||||
| その他の流動資産 | 3,409 | 3,409 | 769 | 769 |
| その他の流動負債 | △285 | △285 | △1,897 | △1,897 |
それぞれの金融商品の公正価額の見積りにあたって、実務的には次の方法および仮定を用いている。
なお、公正価値の階層分類である、レベル1・レベル2およびレベル3のそれぞれの定義については、(注記
Ⅱ-R)に記載している。
(デリバティブ取引)
デリバティブ取引の公正価額は、当該取引契約を連結会計年度末に解約した場合に当社および子会社が受領するまたは支払う見積り額を反映しており、この見積り額には未実現利益または損失が含まれている。当社および子会社のデリバティブ取引の大半については、ディーラー取引価格が利用可能であるが、そうでないものについては、公正価額の見積りに当たり評価モデルを使用している。
なお、当社および子会社では、トレーディング目的のためのデリバティブ取引は行っていない。
また、デリバティブ取引の公正価値のレベル別情報は、(注記Ⅱ-R)に記載している。
(デリバティブ取引以外)
(1) 現金及び現金同等物、受取手形及び売掛金、施設借用保証金、支払手形及び買掛金・未払金
これらの公正価額は帳簿価額とほぼ等しいと見積っている。なお、これらの公正価値について、現金及び現金同等物はレベル1、それ以外はレベル2にそれぞれ分類している。
(2) 投資有価証券
市場性のある持分証券の公正価値は時価で評価し、容易に算定可能な公正価値がない市場性のない持分証券については、減損による評価下げ後の帳簿価額に同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価額の変動を加減算する方法、その他の合理的な方法により見積り評価している。なお、投資有価証券の公正価値およびレベル別情報は、(注記Ⅱ-R)に記載している。
P 金融派生商品とヘッジ活動
当社および子会社は、為替変動(主に米ドル、ユーロ)をヘッジするために為替予約取引を、原材料価格変動(銅・銀)をヘッジするために商品スワップ取引を利用している。なお、当社および子会社は、トレーディング目的のためのデリバティブ取引は行っていない。また、当社および子会社は、デリバティブの契約相手による契約不履行の場合に生じる信用リスクにさらされているが、契約相手の信用度が高いため、そのような信用リスクは小さいと考えている。
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定および認定された為替予約取引および商品スワップ取引の公正価額の変動は、「その他の包括利益(△損失)累計額」として報告している。これらの金額は、ヘッジ対象資産・負債が損益に影響を与えるのと同一期間において、為替予約取引については「その他費用―純額―」として、商品スワップ取引については「売上原価」として損益に組替えられる。第82期末現在、デリバティブ取引に関連して「その他の包括利益(△損失)累計額」に計上されたほぼ全額は今後12ヶ月以内に損益に組替えられると見込まれる。
第81期末および第82期末における為替予約取引の残高(想定元本)は、次のとおりである。
| 第81期末(百万円) | 第82期末(百万円) | |
| 為替予約取引 | 103,606 | 87,613 |
第81期末および第82期末におけるデリバティブの公正価値は次のとおりである。
ヘッジ指定のデリバティブ
資産
| 科目 | 第81期(百万円) | 第82期(百万円) | |
| 為替予約 | その他の流動資産 | 3,409 | 769 |
負債
| 科目 | 第81期(百万円) | 第82期(百万円) | |
| 為替予約 | その他の流動負債 | △285 | △1,897 |
第81期におけるデリバティブの連結損益計算書への影響額(税効果考慮後)は次のとおりである。
ヘッジ指定のデリバティブ
キャッシュ・フロー・ヘッジ
| その他の包括利益(△損失) に計上された未実現損益 (百万円) (ヘッジ有効部分) | その他の包括利益(△損失)累計額 から損益への振替(百万円) (ヘッジ有効部分) | |
| 為替予約 | △523 | 929 |
| 商品スワップ | 9 | △9 |
なお、ヘッジ効果が有効でない金額に重要性はない。
第82期におけるデリバティブの連結損益計算書への影響額(税効果考慮後)は次のとおりである。
ヘッジ指定のデリバティブ
キャッシュ・フロー・ヘッジ
| その他の包括利益(△損失) に計上された未実現損益 (百万円) (ヘッジ有効部分) | その他の包括利益(△損失)累計額 から損益への振替(百万円) (ヘッジ有効部分) | |
| 為替予約 | 50 | △79 |
| 商品スワップ | △18 | 6 |
なお、ヘッジ効果が有効でない金額に重要性はない。
Q コミットメントおよび偶発債務
コミットメント
当社および子会社におけるコミットメント残高は、主として情報処理運用業務における業務委託契約に関するものであり、その金額は第81期が1,826百万円、第82期が1,277百万円である。
信用リスクの集中
当社および子会社にとって、信用リスク集中の恐れがある金融商品は、主として短期投資および受取手形及び売掛金である。短期投資については、取引相手を信用度の高い金融機関としている。また、受取手形及び売掛金に関しては、売上高の約40%が日本国内に集中しているが、顧客の大半は優良で、業種も多岐にわたっているため、信用リスク集中の恐れは限られている。
保証債務
当社は従業員の銀行借入金について、それらの信用補完のために債務保証を行っている。債務不履行が発生した場合の最高支払額は、第81期末現在および第82期末現在においてなしである。
環境対策費
当社および子会社は、環境対策に関する費用について、債務発生の可能性が確からしく、かつ金額を合理的に見積ることができる場合に負債に計上している。第81期末現在および第82期末現在において該当する環境対策費としてそれぞれ377百万円および520百万円を負債に計上している。
製品保証
当社および子会社は、ある一定期間において、提供した製品およびサービスに対する保証を行っている。第81期および第82期における製品保証引当金の変動は以下のとおりである。
| 第81期(百万円) | 第82期(百万円) | ||
| 期首残高 | 3,395 | 3,983 | |
| 繰入額 | 1,976 | 2,053 | |
| 取崩額(目的使用等) | △1,388 | △3,552 | |
| その他の変動 | - | △50 | |
| 期末残高 | 3,983 | 2,434 |
前受収益
当社および子会社は特定の製品について延長保証業務を提供しており、保証期間にわたって定額法により収益を認識している。当該延長保証業務に関して発生した費用は、発生時に処理している。第81期および第82期において繰延べた収益の残高はそれぞれ8,449百万円および9,828百万円であり、「その他の流動負債」および「その他の固定負債」に計上されている。
訴訟事項
当社および一部の子会社は、通常の事業活動から生じるいくつかの法的な申立ておよび訴訟を受けている。しかし、当社および当社の弁護人が現時点で入手しうる情報に基づくと、当社の取締役会はこれらの申立ておよび訴訟が連結財務諸表に重要な影響を与えることはないと考えている。
R 公正価値の測定
FASB会計基準書第820号「公正価値の測定と開示」は、公正価値を測定日において市場参加者の間の秩序のある取引により資産を売却して受け取るであろう価格、または負債を移転するために支払うであろう価格と定義している。同基準書は、公正価値を測定するために使用するインプットを以下の3つのレベルに優先順位を付け、公正価値の階層を分類している。
レベル1・・活発な市場における同一の資産または負債の市場価格。
レベル2・・活発な市場における類似資産または負債の市場価格。活発でない市場における同一または類似
の資産・負債の市場価格、観察可能な市場価格以外のインプットおよび相関関係またはその他
の方法により観察可能な市場データから主として得られた、または裏付けられたインプット。
レベル3・・資産または負債の公正価値測定に重要なインプットで、観察不能なインプット。
継続的に公正価値で測定される資産または負債
第81期末現在における継続的に公正価値で測定される資産および負債は以下のとおりである。
| 公正価値による測定額 | ||||
| レベル1(百万円) | レベル2(百万円) | レベル3(百万円) | 計(百万円) | |
| 資産 | ||||
| 投資有価証券 | ||||
| 持分証券 | 21,358 | - | - | 21,358 |
| 金融派生商品 | ||||
| 為替予約 | - | 3,409 | - | 3,409 |
| 負債 | ||||
| 金融派生商品 | ||||
| 為替予約 | - | 285 | - | 285 |
投資有価証券
投資有価証券は、主に上場株式である。活発な市場における同一資産の市場価格で公正価値を評価しており、観察可能であるためレベル1に分類している。
金融派生商品
金融派生商品は、主に為替予約である。外国為替レートなど観察可能な市場データを利用して公正価値を評価しているためレベル2に分類している。
非継続的に公正価値で測定される資産または負債
第81期末現在における非継続的に公正価値で測定される資産および負債は以下のとおりである。
| 損益計上額(百万円) | 公正価値による測定額 | ||||
| レベル1(百万円) | レベル2(百万円) | レベル3(百万円) | 計(百万円) | ||
| 資産 | |||||
| 投資有価証券 | △155 | - | - | 58 | 58 |
| 長期性資産 | △911 | - | - | 1,243 | 1,243 |
第81期において、当社は、上記の資産に係る減損損失の認識に伴い、大部分の資産を観察不能なインプットに基づき評価しているため、当該資産をレベル3に分類している。投資有価証券および長期性資産の公正価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値等を使用して評価している。
継続的に公正価値で測定される資産または負債
第82期末現在における継続的に公正価値で測定される資産および負債は以下のとおりである。
| 公正価値による測定額 | ||||
| レベル1(百万円) | レベル2(百万円) | レベル3(百万円) | 計(百万円) | |
| 資産 | ||||
| 投資有価証券 | ||||
| 持分証券 | 20,403 | - | 2,042 | 22,445 |
| 金融派生商品 | ||||
| 為替予約 | - | 769 | - | 769 |
| 負債 | ||||
| 金融派生商品 | ||||
| 為替予約 | - | 1,897 | - | 1,897 |
投資有価証券
投資有価証券は、株式である。上場株式については活発な市場における同一資産の市場価格で公正価値を評価しており、観察可能であるためレベル1に分類している。非上場株式については、主に投資先企業から入手したデータに非流動性を考慮して公正価値を評価しており、レベル3に分類している。
金融派生商品
金融派生商品は、主に為替予約である。外国為替レートなど観察可能な市場データを利用して公正価値を評価しているためレベル2に分類している。
レベル3に分類された継続的に公正価値により評価される資産の調整表は次のとおりである。
| 投資有価証券 持分証券(百万円) | |
| FASB会計基準変更第2016-01および2018-03の適用による期首残高 | 2,062 |
| 当期純利益に含まれる額 | |
| その他費用-純額- | 12 |
| 購入 | 18 |
| 売却 | △50 |
| 期末残高 | 2,042 |
非継続的に公正価値で測定される資産または負債
第82期末現在における非継続的に公正価値で測定される資産および負債は以下のとおりである。
| 損益計上額(百万円) | 公正価値による測定額 | ||||
| レベル1(百万円) | レベル2(百万円) | レベル3(百万円) | 計(百万円) | ||
| 資産 | |||||
| 投資有価証券 | 48 | - | 691 | - | 691 |
| 長期性資産 | △196 | - | - | 22 | 22 |
第82期において、当社は、上記の投資有価証券の公正価値測定に当たり、減損による評価下げ後の帳簿価額に同一発行体の同一または類似する投資に関する秩序ある取引における観察可能な価格の変動を加減算する方法を用いており、当該資産をレベル2に分類している。また、上記の長期性資産に係る減損損失の認識に伴い、大部分の資産を観察不能なインプットに基づき評価しているため、当該資産をレベル3に分類している。これらのうち主な資産の公正価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値を使用して評価している。
S セグメント情報
【オペレーティング・セグメント情報】
FASB会計基準書第280号は、企業のオペレーティング・セグメントに関する情報の開示を規定している。オペレ
ーティング・セグメントは、企業の最高経営意思決定者が経営資源の配分や業績評価を行うにあたり通常使用して
おり、財務情報が入手可能な企業の構成単位として定義されている。
当社は取扱製品の性質や社内における事業の位置付け等を考慮した上で、オペレーティング・セグメントに関す
る情報として、IAB、EMC、AEC、SSBおよびHCBの5つのオペレーティング・セグメントを区分して開示している。
また、その他のオペレーティング・セグメントは「その他」に集約して開示している。
各セグメントの主要な製品は次のとおりである。
(1) IAB:インダストリアルオートメーションビジネス(制御機器事業)
……プログラマブルコントローラ、モーションコントロール機器、センサ機器、産業用カメラ・コードリーダ機器、検査装置、セーフティ用機器、産業用ロボット、制御専用機器等
(2) EMC:エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネス(電子部品事業)
……リレー、スイッチ、コネクタ、アミューズメント機器用部品・ユニット、汎用センサ、顔認識ソフトウェア、画像センシングコンポ、MEMS(※)センサ等
(3) AEC:オートモーティブエレクトロニックコンポーネンツビジネス(車載事業)
……ボディ電装制御コントローラ、電動パワーステアリングコントローラ、パッシブエントリープッシュエンジンスタートシステム、キーレスエントリーシステム、パワーウインドウスイッチ・各種車載用スイッチ、電気自動車向け電力変換ユニット等
(4) SSB:ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(社会システム事業)
……駅務システム、交通管理・道路管理システム、カード決済ソリューション、安心・安全ソリューション、エネルギーマネジメント事業、IOT(電源保護・データ保護)ソリューション、関連メンテナンス事業等
(5) HCB:ヘルスケアビジネス(ヘルスケア事業)
……電子血圧計、ネブライザ、低周波治療器、心電計、酸素発生器、電子体温計、体重体組成計、歩数計・活動量計、電動歯ブラシ、マッサージャ、血糖計、動脈硬化検査装置、内臓脂肪計等
(6) その他
……ソーラーパワーコンディショナ、蓄電システム、電力量計測機器、電力保護機器、液晶用高品質バックライトユニット等
((※)MEMS:マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システムズの略称)
セグメント情報の会計方針は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従っている。
各オペレーティング・セグメントに直接関わる収益および費用は、それぞれのセグメントの業績数値に含め表示している。特定のセグメントに直接帰属しない収益および費用は、経営者がセグメントの業績評価に用いる当社の配分方法に基づき、各オペレーティング・セグメントに配分されるかあるいは「消去調整他」に含めて表示している。
なお、「セグメント利益またはセグメント損失(△)」は、「売上高」から「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「試験研究開発費」を控除したものを表示している。
第81期(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) (単位:百万円)
| IAB | EMC | AEC | SSB | HCB | その他 | 計 | 消去 調整他 | 連結 | |
| Ⅰ 売上高及び セグメント損益 | |||||||||
| ① 外部顧客に対する売上高 | 396,140 | 104,362 | 131,152 | 70,289 | 108,489 | 44,377 | 854,809 | 5,173 | 859,982 |
| ② セグメント間の 内部売上高 | 6,724 | 57,765 | 2,034 | 5,273 | 306 | 7,849 | 79,951 | △79,951 | - |
| 計 | 402,864 | 162,127 | 133,186 | 75,562 | 108,795 | 52,226 | 934,760 | △74,778 | 859,982 |
| セグメント利益 またはセグメント 損失(△) | 73,980 | 12,474 | 5,816 | 4,823 | 11,211 | △1,158 | 107,146 | △20,892 | 86,254 |
| Ⅱ 資産、減価償却費 及び資本的支出 | |||||||||
| 資産 | 384,926 | 145,770 | 89,048 | 81,041 | 92,024 | 37,760 | 830,569 | △85,617 | 744,952 |
| 減価償却費 | 5,216 | 7,745 | 5,150 | 1,504 | 3,037 | 704 | 23,356 | 6,109 | 29,465 |
| 資本的支出 | 9,322 | 10,100 | 5,825 | 1,646 | 3,152 | 753 | 30,798 | 8,054 | 38,852 |
(注)1 セグメント間の内部取引における価額は、外部顧客との取引価額に準じている。
2 「消去調整他」には、配賦不能費用、セグメント間の内部取引消去などが含まれている。
3 経営管理区分の見直しにより、第82期より「その他」傘下の一部を「EMC」の事業セグメント
および「消去調整他」に含めて開示している。また、2018年10月における経営管理区分の見直しにより、「その他」傘下の一部を「SSB」の事業セグメントに含めて開示している。これに伴い、第81期を新管理区
分に組み替えて表示している。
4 第81期連結損益計算書の組み替えを行っている。組み替え額については「消去調整他」に含めて開示している。詳細については、(注記Ⅰ-G-1)に記載している。
第82期(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) (単位:百万円)
| IAB | EMC | AEC | SSB | HCB | その他 | 計 | 消去 調整他 | 連結 | |
| Ⅰ 売上高及び セグメント損益 | |||||||||
| ① 外部顧客に対する売上高 | 391,826 | 99,703 | 130,471 | 75,023 | 115,493 | 41,739 | 854,255 | 5,227 | 859,482 |
| ② セグメント間の 内部売上高 | 6,426 | 54,535 | 402 | 5,805 | 172 | 7,114 | 74,454 | △74,454 | - |
| 計 | 398,252 | 154,238 | 130,873 | 80,828 | 115,665 | 48,853 | 928,709 | △69,227 | 859,482 |
| セグメント利益 またはセグメント 損失(△) | 62,895 | 8,165 | 6,323 | 5,763 | 13,033 | △473 | 95,706 | △19,073 | 76,633 |
| Ⅱ 資産、減価償却費 及び資本的支出 | |||||||||
| 資産 | 397,921 | 132,488 | 91,831 | 83,656 | 95,335 | 34,768 | 835,999 | △86,121 | 749,878 |
| 減価償却費 | 6,863 | 7,612 | 5,104 | 1,498 | 2,826 | 627 | 24,530 | 5,929 | 30,459 |
| 資本的支出 | 7,430 | 11,998 | 6,200 | 1,875 | 4,024 | 875 | 32,402 | 9,459 | 41,861 |
(注)1 セグメント間の内部取引における価額は、外部顧客との取引価額に準じている。
2 「消去調整他」には、配賦不能費用、セグメント間の内部取引消去などが含まれている。
3 2018年10月における経営管理区分の見直しにより、「その他」傘下の一部を「SSB」の事業セグメントに含めて開示している。これに伴い、第82期第2四半期連結累計期間を新管理区分に組み替えて表示している。
第81期および第82期におけるセグメント利益の合計額と法人税等、持分法投資損益控除前当期純利益との調整表は次のとおりである。
| 第81期 (百万円) | 第82期 (百万円) | |
| セグメント利益の合計額 | 107,146 | 95,706 |
| その他費用―純額― | 2,887 | 1,201 |
| 消去調整他 | △20,892 | △19,073 |
| 法人税等、持分法投資損益控除前 当期純利益 | 83,367 | 75,432 |
【地域別情報】
第81期および第82期における当社および子会社の地域別に分類した外部顧客に対する売上高ならびに有形固定資産は次のとおりである。
第81期(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) (単位:百万円)
| 日本 | 米州 | 欧州 | 中華圏 | 東南 アジア他 | 直接輸出 | 連結 | |
| 外部顧客に対する売上高 | 328,515 | 118,490 | 118,426 | 172,948 | 111,104 | 10,499 | 859,982 |
| 有形固定資産 | 68,793 | 13,580 | 4,863 | 34,375 | 13,492 | - | 135,103 |
第82期(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) (単位:百万円)
| 日本 | 米州 | 欧州 | 中華圏 | 東南 アジア他 | 直接輸出 | 連結 | |
| 外部顧客に対する売上高 | 335,166 | 115,010 | 122,371 | 169,637 | 108,385 | 8,913 | 859,482 |
| 有形固定資産 | 72,542 | 14,443 | 4,755 | 36,908 | 14,064 | - | 142,712 |
(注)1 国または地域の区分は、地理的近接度による。
2 日本以外の区分に属する主な国または地域等
(1) 米州………………米国・カナダ・ブラジル・メキシコ
(2) 欧州………………オランダ・英国・ドイツ・フランス・イタリア・スペイン
(3) 中華圏……………中国・香港・台湾
(4) 東南アジア他……シンガポール・韓国・インド・豪州
(5) 直接輸出…………直送輸出取引
3 売上高および有形固定資産において、日本を除いて独立して開示すべき重要な国はない。
4 第81期および第82期において、開示すべき重要な単一の外部顧客に対する売上高はない。
5 経営管理区分の見直しにより、第82期より各地域における外部顧客に対する売上高の一部を
「直接輸出」に含めて開示している。これに伴い、第81期を新管理区分に組み替えて表示している。
T 企業結合等
第81期における企業結合は次のとおりである。
(1)センテック株式会社グループ
当社は2017年7月3日に当社の子会社であるオムロンセンテック株式会社を通じ、傘下7社の発行済株式100%を含むセンテック株式会社の産業用カメラ事業の一部資産および負債(以下ST社産業用カメラ事業)を、現金3,193百万円を対価とする方法で取得した。なお、ST社産業用カメラ事業の取得に関連して発生した費用(被取得企業の調査費用等)は重要ではない。
ST社産業用カメラ事業取得は、制御機器事業においてST社の高画質・高速伝送・小型化カメラ設計技術を取り込むことにより、当社のファクトリーオートメーションの技術をさらに進化させることを目的としている。取得した資産および負債の取得日における公正価額は次のとおりである。
| 公正価額 (百万円) | |
| 流動資産 | 3,013 |
| 有形固定資産 | 18 |
| 投資その他の資産 | 1,561 |
| 流動負債 | △1,366 |
| 固定負債 | △33 |
| 純資産 | △3,193 |
投資その他の資産には、この買収により計上したのれんおよび識別可能な無形資産がそれぞれ26百万円および1,455百万円含まれている。この買収に関して計上したのれんは、インダストリアルオートメーションビジネスに含まれている。第81期連結財務諸表に含まれているST社産業用カメラ事業の損益、当該企業結合のプロフォーマ情報については、重要ではない。
(2)Microscan Systems, Inc.グループ
当社は2017年10月2日に当社の子会社であるOmron Management Center of Americaを通じ、傘下3社を含むMicroscan Systems, Inc. (以下 MSグループ)の発行済株式100%を、現金17,478百万円を対価とする方法で取得した。なお、MSグループ株式の取得に関連して発生した費用(被取得企業の調査費用等)は重要ではない。
MSグループ取得は、制御機器事業におけるファクトリーオートメーション技術の開発と販売能力強化を主な目的としている。取得した資産および負債の取得日における公正価額は次のとおりである。
| 公正価額 (百万円) | |
| 流動資産 | 2,343 |
| 有形固定資産 | 126 |
| 投資その他の資産 | 17,173 |
| 流動負債 | △921 |
| 固定負債 | △1,243 |
| 純資産 | △17,478 |
投資その他の資産には、この買収により計上したのれんおよび識別可能な無形資産がそれぞれ10,694百万円および6,179百万円含まれている。この買収に関して計上したのれんは、インダストリアルオートメーションビジネスに含まれている。また、こののれんは税務上損金に算入されない。第81期連結財務諸表に含まれているMSグループの損益、当該企業結合のプロフォーマ情報については、重要ではない。
第82期において重要な該当事項はない。
U 事業売却
第81期における事業売却は次のとおりである。
オムロンクレジットサービス株式会社
当社は2017年5月15日に当社の子会社であるオムロンクレジットサービス株式会社の全株式を、愛のタクシーチケット株式会社に譲渡する株式譲渡契約書を締結した。2017年8月1日当該株式譲渡が完了したが、この売却に伴い発生する損益は軽微である。なお、オムロンクレジットサービス株式会社は、セグメント情報の消去調整他に含まれていた。
第82期における事業売却は次のとおりである。
オムロン直方株式会社
当社は2018年10月26日に当社の保有するオムロン直方株式会社の株式80%を、研華股份有限公司グループに譲渡する株式譲渡契約書を締結し、2019年2月1日に当該株式譲渡が完了した。第82期中の譲渡完了を予定していたため、オムロン直方株式会社の資産および負債を、第82期中において四半期連結貸借対照表上、売却予定資産および負債としてその他の流動資産および負債に分類していた。これらについて、第82期の連結損益計算書上、「その他費用―純額―」に370百万円の事業売却益が計上されている。なお、オムロン直方株式会社は、セグメント情報のその他に含まれていた。
V 重要な後発事象
当社はFASB会計基準書第855号「後発事象」に基づき、後発事象の評価を行っている。
(1)株式譲渡契約の締結
当社は、2019年4月16日開催の取締役会において、当社のオペレーティング・セグメントであるオートモーティブエレクトロニックコンポーネンツビジネス(以下、AECという。)、すなわち当社の連結子会社であるオムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社(以下、OAEという。)の全株式(注1)および当社の特定子会社であるOMRON AUTOMOTIVE ELECTRONICS de Mexico, S. de R.L. de C.V.を含む当社の連結子会社2社の全株式等ならびに当社の連結子会社3社の車載電装部品事業を、譲渡対価総額約1,000億円(注2)で日本電産株式会社グループへ譲渡すること(以下、本取引という。)を決議し、同日に株式等譲渡契約(以下、本譲渡契約という。)を締結した。
なお、本取引の完了は2019年10月末を目途としているが、各国競争法当局における競争法上の認可等が得られることを条件としているため、本取引の実行日は未確定である。
以上の取引条件より、現時点において本取引による財務への影響額見積りが困難であるため、本有価証券報告書には財務への影響見積り額は記載していない。
また、本取引により、AECは非継続事業に分類して開示する予定である。
(注1)OAEの子会社9社についても、当社の連結子会社から異動することとなる。
(注2)譲渡対価総額は、財務数値等を含む本譲渡契約記載の条件に基づき最終決定される予定であり、上記の金額から変動する可能性がある。
(2)確定拠出年金制度への移行
当社および一部の国内子会社は、第83期第1四半期に、現行の確定給付年金制度および退職一時金制度について、2019年7月1日以降の積立分(「将来分」)を確定拠出年金制度へ移行することを決定した。
また、2019年6月30日以前分(「過去分」)について、法令で要求される年数にわたり一部を確定拠出年金制度へ移管するとともに制度改定を行っている。
米国で一般に公正妥当と認められた会計原則においては、この決定に伴い、過去の制度改定により減少した退職給付債務の全額を損益として一括して認識することが要求されている。
また、当該確定拠出年金制度への移管に伴い、減少する退職給付債務と移管に伴う支出の差額を、損益として認識するとともに移行以前の確定給付年金制度および退職一時金制度の制度改定に伴う退職給付債務の変動は退職年金債務調整額に計上することが要求される。
これにより、第83期の連結損益計算書に与える重要な影響は無い。
上記事項以外に、本有価証券報告書が発行可能な状態となった2019年6月19日現在、該当事項はない。