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有価証券報告書-第122期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/27 15:00
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21.退職後給付
(1)採用している退職給付制度の概要
当社グループは従業員の退職給付制度として国内及び英国、ドイツ等において確定給付制度を設けており、国内においてはその一部がリスク分担型企業年金となっております。また、英国及び国内、ドイツ等において確定拠出制度を設けております。なお、当社及び一部の国内子会社において退職給付信託を設定しております。
退職給付制度の国内における主要な制度は当社及び一部の国内子会社が加入する富士通企業年金基金が運営する外部積立型の年金制度及び退職金制度であります。富士通企業年金基金は厚生労働大臣の認可により設立された特別法人で、確定給付企業年金法に基づき運営されております。議決機関として代議員会が、執行機関として理事会が設置されており、代議員及び理事の人数は会社側で選定する者と従業員側で互選する者がそれぞれ同数となっております。
富士通企業年金基金の年金制度として、会社が掛金を拠出する制度及び従業員が掛金を拠出する制度を設けております。給付額は制度加入期間における給与累計額及び制度加入期間、その他の要素に基づき決定され、給付期間は主に60歳から80歳までの20年間ですが、一部の受給者については生涯に亘る年金給付を保証しております。また、退職金制度として、1999年3月以前に入社した従業員が加入する制度及び1999年4月以降に入社した従業員が加入する制度を設けており、そのうち1999年4月以降に入社した従業員が加入する制度はキャッシュバランス・プラン及び確定拠出制度から構成されております。給付額は勤続年数を含めた会社への貢献度を反映した退職時までのポイント累計、その他の要素に基づき決定されますが、加えてキャッシュバランス・プランの給付額は制度加入期間の市場金利にも基づいて決定されます。
会社が掛金を拠出する年金制度及び1999年3月以前に入社した従業員が加入する退職金制度については、現役従業員を対象として2018年6月21日に、リスク分担型企業年金(我が国における確定給付企業年金法(平成13年法律第50号)に基づいて実施される企業年金のうち、確定給付企業年金法施行規則(平成14年厚生労働省令第22号)第1条第3号にて規定)へ移行し、あわせて、より持続可能な制度を目指すべく、運用リスクを軽減させた年金資産ポートフォリオへの見直しを行いました。また、従業員が掛金を拠出する年金制度及び受給者については従来型の確定給付制度(リスク分担型企業年金でない確定給付企業年金)を設けております。
なお、当社が導入したリスク分担型企業年金は労使でリスクを分担するしくみであり、事業主は当該制度への移行時点の積立不足分(特別掛金)及び労使合意により定められたリスクへの対応分(リスク対応掛金)を含む固定の掛金を拠出することにより一定のリスクを負い、加入者も財政バランスが崩れた場合には給付調整が行われることで一定のリスクを負います。従来型の確定給付制度は、積立不足が生じた時に事業主に追加の掛金負担が生じますが、リスク分担型企業年金は、あらかじめ将来発生するリスクを測定し労使合意によりその範囲内でリスク対応掛金を拠出し平準的な拠出とするものです。基金規約に定められた特別掛金相当額の総額を制度改訂日以降3年定額で、また、移行時に算定された財政悪化リスク相当額の水準を踏まえ定めたリスク対応掛金相当額を制度改訂日以降4年定率で拠出し、これら拠出の完了後、追加的な掛金は発生しません。退職給付に係る会計処理において、リスク分担型企業年金のうち、企業が追加掛金の拠出義務を実質的に負っていないものは確定拠出制度に分類され、そのため、当社グループが導入したリスク分担型企業年金は確定拠出制度に分類されます。
このほかに、一部の国内子会社は従業員と合意した年金規約に基づき会社が主体となり運営する規約型の確定給付企業年金を設けているほか、内部積立型の退職一時金制度を設けている子会社も一部あります。
海外における主要な退職給付制度は英国のFujitsu Services Holdings PLC(その連結子会社を含む、以下、FS)及びドイツのFujitsu Technology Solutions(Holding)B.V.(その連結子会社を含む、以下、FTS)の確定給付プランであります。FSの確定給付プランは英国年金監督機構のガイドラインに従い、会社及び従業員の代表者、独立した外部専門家により構成されるトラスティボードにより運営されております。FSの確定給付プランの給付額は退職時の給与の額及び制度加入期間のほか物価指数に基づいており、また、制度加入者の生涯に亘る年金給付を保証しております。FSは2000年に外部積立型の確定給付プランの新規加入を停止し、それ以降に加入する従業員に対しては確定拠出プランを設けております。2010年には確定給付プランに加入する従業員を対象に将来勤務に対して発生する給付について確定拠出プランへの移行を開始し、2011年に完了いたしました。また、確定給付プランの積立不足(確定給付制度債務から制度資産を控除した額)に充当するため、2013年3月に1,143億円の特別掛金を拠出いたしました。あわせて、確定給付制度債務とマッチングした制度資産の運用を行うため債券を中心としたポートフォリオへの見直しを行いました。FTSは主として内部積立型の確定給付制度を設けておりましたが、1999年に新規加入を停止し、それ以降に加入する従業員に対しては確定拠出制度を設けております。
(2)確定給付制度
① 確定給付制度の関連するリスク
当社グループの確定給付制度は、以下のようなリスクに晒されております。
(ⅰ)投資リスク
確定給付制度債務の現在価値は、期末日の優良社債の市場利回りに基づき決定される割引率により算定されます。制度資産の運用利回りが割引率を下回る場合、積立状況が悪化することにより資本が減少するリスクがあります。制度資産は、短期的には運用収益の変動の影響を受ける可能性があります。なお、制度資産の構成については年金及び退職金の給付を将来に亘り確実に行うために、必要な収益を長期的に確保することを目的として定期的に見直しております。
(ⅱ)金利リスク
優良社債の市場利回りの下落に伴い割引率が引下げられる場合、確定給付制度債務の現在価値が増加し積立状況が悪化することにより資本が減少するリスクがあります。
(ⅲ)長寿リスク
制度加入者の平均余命が伸びた場合、確定給付制度債務の現在価値が増加し積立状況が悪化することにより資本が減少するリスクがあります。
(ⅳ)インフレリスク
英国及びドイツの制度は給付額の一部が物価指数に連動して決定されるため、インフレーションが進行する場合、確定給付制度債務の現在価値が増加し積立状況が悪化することにより資本が減少するリスクがあります。
② 財務諸表上の金額
(ⅰ)確定給付制度債務及び制度資産の期末残高と連結財政状態計算書に認識された確定給付負債(資産)の純額の調整表
前年度末
(2021年3月31日)
当年度末
(2022年3月31日)
百万円百万円
確定給付制度債務の現在価値△1,604,732△1,577,660
制度資産の公正価値1,565,5351,601,231
連結財政状態計算書に認識された
確定給付負債(資産)の純額
△39,19723,571
退職給付に係る資産 (注)1110,797139,543
退職給付に係る負債△149,994△115,972
連結財政状態計算書に認識された
確定給付負債(資産)の純額
△39,19723,571

前年度末:確定給付制度債務の現在価値のうち、国内制度は△711,144百万円、海外制度は△893,588百万円であります。また、制度資産の公正価値のうち、国内制度は675,889百万円、海外制度は889,646百万円であります。
当年度末:確定給付制度債務の現在価値のうち、国内制度は△663,838百万円、海外制度は△913,822百万円であります。また、制度資産の公正価値のうち、国内制度は663,486百万円、海外制度は937,745百万円であります。
(注)1. 退職給付に係る資産は表示の明瞭性を高めるため当年度より連結財政状態計算書において独立掲記しております。それに伴い、前年度の「その他の非流動資産」に含めていた110,797百万円を「退職給付に係る資産」として組み替えております。
(ⅱ)確定給付費用の内訳
前年度
(自 2020年4月 1日
至 2021年3月31日)
当年度
(自 2021年4月 1日
至 2022年3月31日)
百万円百万円
当期勤務費用
(制度加入者掛金控除後)(注)2
13,24912,254
利息純額△264211
過去勤務費用及び清算損益147△2,355
合計13,13210,110

(注)2.複数事業主制度に係る確定給付費用を含めております。
(ⅲ)期首残高から期末残高への調整表
確定給付制度債務の現在価値前年度
(自 2020年4月 1日
至 2021年3月31日)
当年度
(自 2021年4月 1日
至 2022年3月31日)
百万円百万円
期首残高△1,455,890△1,604,732
当期勤務費用△19,574△18,844
利息費用△22,008△22,439
確定給付制度の再測定
財務上の仮定の変更により生じた
数理計算上の差異
△98,76158,965
人口統計上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異4,073△37,930
過去勤務費用及び清算損益△1472,355
制度からの支払
事業主からの支払7,0977,068
制度資産からの支払70,35374,584
清算に関する支払-14,161
企業結合及び処分の影響額3,348270
外国為替レートの変動の影響△93,735△51,118
売却目的で保有する資産に直接
関連する負債への振替
512-
期末残高△1,604,732△1,577,660

制度資産の公正価値前年度
(自 2020年4月 1日
至 2021年3月31日)
当年度
(自 2021年4月 1日
至 2022年3月31日)
百万円百万円
期首残高1,391,0271,565,535
利息収益22,27222,228
確定給付制度の再測定
制度資産に係る収益
(利息収益に含まれる金額を除く)
100,28421,737
制度への拠出
事業主による拠出15,43522,199
制度加入者による拠出6,3256,590
制度からの支払
制度資産からの支払△70,353△74,584
清算に関する支払-△14,161
企業結合及び処分の影響額△2,628△33
外国為替レートの変動の影響103,58151,720
売却目的で保有する資産に直接
関連する負債への振替
△408-
期末残高1,565,5351,601,231

(ⅳ)制度資産の公正価値の内訳
前年度末
(2021年3月31日)
当年度末
(2022年3月31日)
活発な市場における公表市場価格活発な市場における公表市場価格
有無有無
百万円百万円百万円百万円
現金及び現金同等物59,506-46,080-
資本性金融商品
日本44,93512,58946,73811,270
海外22,67981,93517,86794,849
負債性金融商品
日本5,008146,3664,055138,093
海外580,053101,965567,977140,530
生命保険一般勘定-257,549-263,328
Liability Driven Investment(LDI)(注)5,043190,5712,445207,035
その他6,92450,4123,96457,000
合計724,148841,387689,126912,105

(注)金利変動やインフレ等による確定給付制度債務の現在価値の変動に制度資産を連動させるため、主として債券やスワップ商品等で運用しております。
(ⅴ)確定給付制度債務の現在価値の算定に用いた重要な数理計算上の仮定
前年度末
(2021年3月31日)
当年度末
(2022年3月31日)
国内制度海外制度(注)1国内制度海外制度(注)1
割引率0.54%2.15%0.66%2.75%
平均余命(注)223.6年22.4年23.6年23.0年
インフレーション率-3.20%-3.70%

(注)1.海外制度は英国子会社が採用する確定給付制度の数値を記載しております。
(注)2.国内制度は現在60歳の男性、海外制度は現在65歳の男性の平均余命であります。
③ 将来キャッシュ・フローの金額、時期及び不確実性
(ⅰ)重要な数理計算上の仮定についての感応度分析
重要な数理計算上の仮定についての感応度分析は下記のとおりであります。下記の分析は重要な数理計算上の仮定の1つが合理的な範囲で変動した場合における確定給付制度債務への影響を示しており、その他の全ての仮定が一定であることを前提に行っておりますが、実際には仮定の1つが独立して変動するとは限りません。なお、マイナスは確定給付制度債務の減少を、プラスは確定給付制度債務の増加を表しております。
前年度末
(2021年3月31日)
当年度末
(2022年3月31日)
百万円百万円
割引率0.1%上昇した場合(注)△21,159△20,423
0.1%下落した場合(注)21,71920,703
平均余命1年増加した場合46,12944,044
インフレーション率0.1%上昇した場合9,1337,796
0.1%下落した場合△8,913△7,474

(注)英国子会社の確定給付プランにおいては、確定給付制度債務とマッチングした制度資産運用を行っている
ため、割引率の変動による積立状況への影響は限定的であります。
(ⅱ)制度資産の積立及び運用方針
当社グループにおける確定給付制度への拠出は、会社の財政状況、制度資産の積立状態、数理計算等の様々な要因を考慮の上行われます。富士通企業年金基金においては、確定給付企業年金法に基づき5年に1度財政再計算を実施するなど定期的に拠出額の見直しを行っております。
当社グループにおける制度資産の運用は、受給者(将来の受給者を含む)に対する給付を確保するために、許容されるリスクの範囲内で制度資産の価値の増大を図ることを目的として行っております。
富士通企業年金基金における制度資産の運用にあたっては、基金の理事及び代議員から選定した委員のほか、当社の財務、人事の責任者が参加する資産運用委員会を定期的に開催しております。投資対象資産の期待収益率及びリスクを考慮した上で基本資産配分や資産種類毎のリバランスルール(変化幅)を設定しその範囲内で運用することによりリスクを抑制しております。基本資産配分及びリバランスルールについては、最善の状態を確実に維持することを目的に市場環境や積立状況の変化に対応して定期的に見直しを行っております。
英国子会社のFSにおいては、金利変動やインフレ等による確定給付制度債務の現在価値の変動に制度資産を連動させるため、主として債券やスワップ商品等で運用しております。これにより市況変動リスクを抑制しております。
(ⅲ)確定給付制度への予想拠出額
当社グループでは、翌年度の確定給付制度への事業主による拠出額は23,462百万円と見込んでおります。
(ⅳ)確定給付制度債務の満期分析
前年度末
(2021年3月31日)
当年度末
(2022年3月31日)
確定給付制度債務の加重平均デュレーション14.4年14.0年

(3)確定拠出制度及び公的制度
前年度
(自 2020年4月 1日
至 2021年3月31日)
当年度
(自 2021年4月 1日
至 2022年3月31日)
百万円百万円
確定拠出制度における費用19,76620,980
リスク分担型企業年金における費用(注)27,95727,413
公的制度における費用73,28875,733

(注)リスク分担型企業年金における費用には、標準掛金のほかリスク対応掛金が前年度5,352百万円、当年度
4,955百万円含まれております。

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