有価証券報告書-第98期(2023/04/01-2024/03/31)
② 戦略
2030年度連結売上高2,000億円企業を目指し、既存事業の拡大とともに、これまでの概念にとらわれず、“「はかる」を超える” 新規事業領域の開拓に取り組むという経営戦略のもと、GLP2026で人材戦略を策定し、人的資本を最大化するための取組を進めています。
GLP2026 人材戦略
(2024年4月公表 中期経営計画 GLP2026資料より抜粋)
<成長事業・重点領域の人材確保と育成>当社は、GLP2026において「新領域ビジネス(産業計測、EV/電池、医薬品/医療)の重点的な拡大」を掲げており、そのための人材確保と育成を人材戦略の最重要課題としています。これまで人員計画は各カンパニーが主体となって策定し、経営層および人事部門が調整・承認する形式でしたが、今後は経営層、経営戦略部門、人事部門が一体となり、トップダウンで経営戦略からカンパニー横断の人員計画を策定する「人財戦略レビュー」を実施し、より戦略的な人材確保、配置、育成を実行します。
また、新領域でのビジネス拡大に向けた人材育成強化を目的として、2024年4月に「Anritsu SKILLs training center(A-SKILLs)」を立ち上げました。A-SKILLsは、EV/電池や汎用計測器に関する技術知識および販売スキルを向上するための教育の企画・実行を担い、3年間で新領域ビジネス人材を2倍に増強することを目指しています(図1)。
このほか、開発力強化を目的としてエンジニア育成を専門とする組織を2024年4月に立ち上げました。AI活用等の新技術獲得に向けた育成施策の企画と全社展開やリスキリング施策導入などを担い、より戦略的にエンジニアを育成していきます。
(図1)Anritsu SKILLs training center(A-SKILLs)について
(2024年4月公表 中期経営計画 GLP2026資料より抜粋)
<若年/リーダー層の積極採用と育成、シニア層活用強化>当社は新卒採用数の変動が大きかったことにより、現在の人員構成は30代後半~40代前半が最も少なく、50代が最も多い状況となっています。そのため2030年に向けて事業推進のコアとなるリーダー/管理職層の不足、60代以上のシニア層の増大が予測されており、「若年/リーダー層の積極採用と育成」によるコア人材の確保と「シニア層活用強化」による事業推進力の維持・向上を重要課題としています。
「若年/リーダー層の積極採用と育成」においては、これまでリーダー層から管理職層をターゲットとしていた経験者採用を若年~中堅層にも広げ、積極的な採用活動を推進していきます。育成では、階層別研修により段階的育成を行う仕組みづくりを行っていることに加え、「若手ソフトウエアエンジニア育成プログラム」によりソフトウエアエンジニアを目指す新入社員に対し3年間の集中的な育成を行っています。
「シニア層活用強化」においては、50代の従業員を対象としたキャリア研修を導入し、60代以降のありたい姿や貢献領域を考えるプログラムを実施しています。今後もリスキリング施策の導入や配置転換を進め、従業員が長く生き生きと活躍するための取組を推進します。
○階層別研修
リーダー研修とサブリーダー研修は、ステップアップの動機づけと成長支援を目的としています。当社グループ合同で実施しており、組織を超えた横のつながりを作り、お互いに触発しあう機会としています(図2)。
2024年度は次世代リーダーと部下育成にフォーカスした新たな管理職研修を導入し、管理職昇進後も段階的な成長を支援する育成プログラムを構築します。
(図2)キャリアパスと教育プログラム全体像

○若手ソフトウエアエンジニア育成プログラム
変化する事業環境の中で、さまざまな製品開発に対応できる経験を積んだエンジニアが必要であり、「若手ソフトウエアエンジニア育成プログラム」を導入しています。
ソフトウエアエンジニアを目指す新入社員は、エンジニアリング本部(各カンパニーのソフトウエア開発、AI/クラウド/データ分析等の先端技術開発を担当するカンパニー横断のシェアード開発部門)に配属され、3年間さまざまな製品開発プロジェクトで経験を積み、ソフトウエアエンジニアとしての基礎知識とスキルを身に付けます。カンパニー横断の開発業務に携わることで、各カンパニー内技術のサイロ化防止とイノベーション創出、将来的な人脈づくりにつなげていきます。育成プログラムはOJTと集合教育で構成され、当社独自のスキル標準で成長目標を明確化し、一人ひとりの育成計画をデザインしています。OJTは、原則1年ごとに担当をローテーションし、技術指導担当のトレーナーと会社生活全般の相談役となるメンターがサポートします。集合教育は、実践に役立つ技術教育、先輩社員を交えたコミュニケーションやリーダーシップ等の研修のほか、有志の勉強会も開催されており、同世代エンジニアと学び・教えあう交流の場にもなっています。育成プログラム修了後、各人の適性やキャリア志向に応じてカンパニー等への配属先を決定するため、働きやすさや働きがいの向上にもつながると考えています(図3)。
(図3)若手ソフトウエアエンジニア育成プログラム構成

<経営/人材ビジョン実現に向けた職場風土醸成>ⅰ 成長・挑戦の促進
“自らの壁を取り払い、新たな領域に好奇心を持って取り組む人材、ステークホルダーや他社と共に社会課題の解決を目指す人材を育成する。”を掲げる人材育成方針のもと、経営ビジョンおよび経営戦略の実現に向けて目標・期待役割共有の徹底による挑戦・成長意欲の向上をはかっています。
そのための取組として、2022年度に「役割共有面談」制度を導入し、部門方針・課題と各人の役割・期待を共有する面談を年2回実施しています。
また、階層別研修のリーダー研修およびサブリーダー研修に「経営方針・キャリアパス教育」を組み込み、各階層で会社方針と期待役割の理解促進を行っています。
従業員一人ひとりが自発的に自らの強みを一層磨き、壁を取り払い、レベルアップし、会社とともに成長していく風土・環境づくりを推進していきます。
ⅱ 多様性の受容促進
“価値観や考え方も含め多様性を持つバラエティに富んだ人材が混ざり合い、多様な視点と強みを活かし新たな価値を創造する。”を掲げる人材多様性推進方針のもと、女性活躍推進、経験者採用強化、障がい者雇用推進などを重点的に進めています。これらの活動は一定の成果を上げていますが、引き続き「多様性の受容度の向上」を重要課題とし、経験者採用時のオンボーディングをはじめとした、多様な人材の受入体制強化を行います。LGBTQに関する対応や取組も強化し、同性パートナーシップ制度を始めとした各種制度整備、社内研修等による理解促進、社内コミュニティ活用推進などを実施していきます。
○女性活躍推進・経験者採用に関する取組
女性活躍推進においては、新卒採用、経験者採用の強化に取り組むとともに、生活と仕事を両立しながら働き、事業の成長と企業価値向上に貢献できるキャリア形成支援に継続して注力しています。自分のライフステージ、ライフスタイルに合わせて働くことができる管理職コースや、妊娠、出産、育児期間中の在宅勤務制度の導入により、ライフワークバランスをより重視したキャリア形成が可能となっています。管理職に占める女性の割合は、2023年度末で国内3.8%、連結11.2%であり、GLP2023の目標値である「連結15.0%以上」は未達となりました(表1)。しかしながら、前述の取組により2024年4月1日付で新たに10名の女性が管理職に昇進し、女性管理職比率は国内5.7%、連結12.1%となりました。「女性管理職比率連結15.0%以上」の目標はGLP2026で継続し、採用活動の更なる推進やリーダー育成により目標達成を目指します。
これまでの取組の成果として、女性活躍に関する取組状況が優良な企業であることを示す「えるぼし(3段階目)」の認定を2023年3月に取得しています。
経験者採用は、多様なバックグラウンドを持つ外部人材、新規事業領域に取り組む人材の獲得、ならびに、女性管理職および管理職候補の採用を目的として2020年度より活動を強化しています。2023年度は、2022年度より新規採用者に占める経験者採用比率は減少しましたが、女性経験者比率は70.6%と大幅に増加しました(表2)。
(表1)管理職に占める女性の割合 (女性管理職数÷全管理職数)(単位:%)
*EMEA(Europe, Middle East and Africa):欧州・中近東・アフリカ地域
(表2)新規採用者に占める経験者の割合および女性の割合 (単位:%)
※1 経験者採用比率:経験者採用数÷新規採用数
※2 女性経験者比率:経験者採用のうちの女性採用数÷経験者採用数
ⅲ ライフワークバランス、就業環境整備
「働き方改革」を経営戦略の一つとしており、“「生活と仕事のバランスを考えて、働きやすく人生を楽しめる会社」と「労働生産性が高く働きがいがある会社」の両立に向けた制度・環境を整備する”という環境整備方針のもと、多様な従業員が生活と仕事を両立しながら、生産性を高めることができる環境づくりを推進しています。労使による「両立支援推進委員会」を適時開催し、在宅勤務制度の導入、育児・介護などによる在宅勤務の日数拡大、男性の育児休業利用推進、ライフイベントに応じて柔軟な勤務が可能な管理職コースの新設など、働き方やキャリアの多様化に向けた施策を行っています。
○育児に対する支援
妊娠中・育児中の従業員に対し、法定を上回る休暇・休業・短時間勤務制度の提供や在宅勤務日数の拡大等を行っており、育児と仕事を両立できる環境を整備しています。
近年は男性の育児休業利用促進に注力しており、「産後パパ育休」の施行に合わせ、2022年度に4週間の育児休業取得者に対し給与を実質100%補償する制度を導入しました。制度導入にあたり、全管理職に対して研修を実施し、男性育児休業取得推進の意識づけを行っています。これらの取組の結果、2022年度に45.2%だった男性の育児休業取得率は2023年度に90.3%となりました。今後も男性も当たり前に育児休業を取得できる環境づくりに努めていきます。
当社は2015年、2018年、2020年に厚生労働大臣から「子育てサポート企業」と認定され、通算3回「くるみんマーク」を取得しています。
○エンゲージメント調査による状況把握
当社および国内子会社では、全従業員に対するエンゲージメント調査を毎年実施し、「働きやすさ」と「働きがい」の現状把握、組織課題の抽出を行っています。調査結果は社内イントラネットで全従業員に公開するとともに、各部門にフィードバックし改善に活用しています(表3)。
(表3) エンゲージメント調査の結果 (単位:%)
○健康経営の推進
「働き方改革」の基盤を従業員の健康と考え、「アンリツグループ健康経営方針」のもと健康経営を推進しています。
アンリツグループ健康経営方針
アンリツグループは、社員一人ひとりが健康で活き活きと働いていることが、企業価値の源泉であると考えています。全ての社員が健康について関心を持ち、自身の健康上の課題を認識し、健康保持・増進に向けて自律的な取組を進めている状態を目指し、アンリツグループ各社とアンリツ健康保険組合が一体となり、健康経営の実現に向けた活動を進めます。
具体的な取組として、年1回の定期健康診断における法定項目を超える検査の実施、集団歯科検診や女性特有疾患検診の実施など、各種検査の拡充を行っています。また、定期健康診断結果のフォローアップを重視し、精密検査対象者の受診促進、高リスク者への個別面談等を実施しています。これらの取組により疾患の早期発見に繋げ、予防に向けた施策を拡充することにより、従業員の健康リスク低減をはかっています。
当社は、2022年度に続いて2023年度も経済産業省と日本健康会議が主催する健康経営優良法人認定制度の大規模法人部門における「健康経営優良法人2024(ホワイト500)」に認定されました。本制度が開始された2016年度から通算6回目の認定となります。
2030年度連結売上高2,000億円企業を目指し、既存事業の拡大とともに、これまでの概念にとらわれず、“「はかる」を超える” 新規事業領域の開拓に取り組むという経営戦略のもと、GLP2026で人材戦略を策定し、人的資本を最大化するための取組を進めています。
GLP2026 人材戦略
(2024年4月公表 中期経営計画 GLP2026資料より抜粋)<成長事業・重点領域の人材確保と育成>当社は、GLP2026において「新領域ビジネス(産業計測、EV/電池、医薬品/医療)の重点的な拡大」を掲げており、そのための人材確保と育成を人材戦略の最重要課題としています。これまで人員計画は各カンパニーが主体となって策定し、経営層および人事部門が調整・承認する形式でしたが、今後は経営層、経営戦略部門、人事部門が一体となり、トップダウンで経営戦略からカンパニー横断の人員計画を策定する「人財戦略レビュー」を実施し、より戦略的な人材確保、配置、育成を実行します。
また、新領域でのビジネス拡大に向けた人材育成強化を目的として、2024年4月に「Anritsu SKILLs training center(A-SKILLs)」を立ち上げました。A-SKILLsは、EV/電池や汎用計測器に関する技術知識および販売スキルを向上するための教育の企画・実行を担い、3年間で新領域ビジネス人材を2倍に増強することを目指しています(図1)。
このほか、開発力強化を目的としてエンジニア育成を専門とする組織を2024年4月に立ち上げました。AI活用等の新技術獲得に向けた育成施策の企画と全社展開やリスキリング施策導入などを担い、より戦略的にエンジニアを育成していきます。
(図1)Anritsu SKILLs training center(A-SKILLs)について
(2024年4月公表 中期経営計画 GLP2026資料より抜粋)<若年/リーダー層の積極採用と育成、シニア層活用強化>当社は新卒採用数の変動が大きかったことにより、現在の人員構成は30代後半~40代前半が最も少なく、50代が最も多い状況となっています。そのため2030年に向けて事業推進のコアとなるリーダー/管理職層の不足、60代以上のシニア層の増大が予測されており、「若年/リーダー層の積極採用と育成」によるコア人材の確保と「シニア層活用強化」による事業推進力の維持・向上を重要課題としています。
「若年/リーダー層の積極採用と育成」においては、これまでリーダー層から管理職層をターゲットとしていた経験者採用を若年~中堅層にも広げ、積極的な採用活動を推進していきます。育成では、階層別研修により段階的育成を行う仕組みづくりを行っていることに加え、「若手ソフトウエアエンジニア育成プログラム」によりソフトウエアエンジニアを目指す新入社員に対し3年間の集中的な育成を行っています。
「シニア層活用強化」においては、50代の従業員を対象としたキャリア研修を導入し、60代以降のありたい姿や貢献領域を考えるプログラムを実施しています。今後もリスキリング施策の導入や配置転換を進め、従業員が長く生き生きと活躍するための取組を推進します。
○階層別研修
リーダー研修とサブリーダー研修は、ステップアップの動機づけと成長支援を目的としています。当社グループ合同で実施しており、組織を超えた横のつながりを作り、お互いに触発しあう機会としています(図2)。
2024年度は次世代リーダーと部下育成にフォーカスした新たな管理職研修を導入し、管理職昇進後も段階的な成長を支援する育成プログラムを構築します。
(図2)キャリアパスと教育プログラム全体像

○若手ソフトウエアエンジニア育成プログラム
変化する事業環境の中で、さまざまな製品開発に対応できる経験を積んだエンジニアが必要であり、「若手ソフトウエアエンジニア育成プログラム」を導入しています。
ソフトウエアエンジニアを目指す新入社員は、エンジニアリング本部(各カンパニーのソフトウエア開発、AI/クラウド/データ分析等の先端技術開発を担当するカンパニー横断のシェアード開発部門)に配属され、3年間さまざまな製品開発プロジェクトで経験を積み、ソフトウエアエンジニアとしての基礎知識とスキルを身に付けます。カンパニー横断の開発業務に携わることで、各カンパニー内技術のサイロ化防止とイノベーション創出、将来的な人脈づくりにつなげていきます。育成プログラムはOJTと集合教育で構成され、当社独自のスキル標準で成長目標を明確化し、一人ひとりの育成計画をデザインしています。OJTは、原則1年ごとに担当をローテーションし、技術指導担当のトレーナーと会社生活全般の相談役となるメンターがサポートします。集合教育は、実践に役立つ技術教育、先輩社員を交えたコミュニケーションやリーダーシップ等の研修のほか、有志の勉強会も開催されており、同世代エンジニアと学び・教えあう交流の場にもなっています。育成プログラム修了後、各人の適性やキャリア志向に応じてカンパニー等への配属先を決定するため、働きやすさや働きがいの向上にもつながると考えています(図3)。
(図3)若手ソフトウエアエンジニア育成プログラム構成

<経営/人材ビジョン実現に向けた職場風土醸成>ⅰ 成長・挑戦の促進
“自らの壁を取り払い、新たな領域に好奇心を持って取り組む人材、ステークホルダーや他社と共に社会課題の解決を目指す人材を育成する。”を掲げる人材育成方針のもと、経営ビジョンおよび経営戦略の実現に向けて目標・期待役割共有の徹底による挑戦・成長意欲の向上をはかっています。
そのための取組として、2022年度に「役割共有面談」制度を導入し、部門方針・課題と各人の役割・期待を共有する面談を年2回実施しています。
また、階層別研修のリーダー研修およびサブリーダー研修に「経営方針・キャリアパス教育」を組み込み、各階層で会社方針と期待役割の理解促進を行っています。
従業員一人ひとりが自発的に自らの強みを一層磨き、壁を取り払い、レベルアップし、会社とともに成長していく風土・環境づくりを推進していきます。
ⅱ 多様性の受容促進
“価値観や考え方も含め多様性を持つバラエティに富んだ人材が混ざり合い、多様な視点と強みを活かし新たな価値を創造する。”を掲げる人材多様性推進方針のもと、女性活躍推進、経験者採用強化、障がい者雇用推進などを重点的に進めています。これらの活動は一定の成果を上げていますが、引き続き「多様性の受容度の向上」を重要課題とし、経験者採用時のオンボーディングをはじめとした、多様な人材の受入体制強化を行います。LGBTQに関する対応や取組も強化し、同性パートナーシップ制度を始めとした各種制度整備、社内研修等による理解促進、社内コミュニティ活用推進などを実施していきます。
○女性活躍推進・経験者採用に関する取組
女性活躍推進においては、新卒採用、経験者採用の強化に取り組むとともに、生活と仕事を両立しながら働き、事業の成長と企業価値向上に貢献できるキャリア形成支援に継続して注力しています。自分のライフステージ、ライフスタイルに合わせて働くことができる管理職コースや、妊娠、出産、育児期間中の在宅勤務制度の導入により、ライフワークバランスをより重視したキャリア形成が可能となっています。管理職に占める女性の割合は、2023年度末で国内3.8%、連結11.2%であり、GLP2023の目標値である「連結15.0%以上」は未達となりました(表1)。しかしながら、前述の取組により2024年4月1日付で新たに10名の女性が管理職に昇進し、女性管理職比率は国内5.7%、連結12.1%となりました。「女性管理職比率連結15.0%以上」の目標はGLP2026で継続し、採用活動の更なる推進やリーダー育成により目標達成を目指します。
これまでの取組の成果として、女性活躍に関する取組状況が優良な企業であることを示す「えるぼし(3段階目)」の認定を2023年3月に取得しています。
経験者採用は、多様なバックグラウンドを持つ外部人材、新規事業領域に取り組む人材の獲得、ならびに、女性管理職および管理職候補の採用を目的として2020年度より活動を強化しています。2023年度は、2022年度より新規採用者に占める経験者採用比率は減少しましたが、女性経験者比率は70.6%と大幅に増加しました(表2)。
(表1)管理職に占める女性の割合 (女性管理職数÷全管理職数)(単位:%)
| 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
| 日本 | 1.8 | 2.3 | 2.8 | 3.1 | 3.8 |
| 米州 | 18.3 | 17.9 | 21.6 | 17.4 | 22.7 |
| EMEA * | 21.6 | 24.2 | 20.3 | 20.3 | 17.3 |
| アジア他 | 23.4 | 24.0 | 23.7 | 22.3 | 21.6 |
| 連結 | 10.4 | 10.8 | 10.9 | 10.5 | 11.2 |
*EMEA(Europe, Middle East and Africa):欧州・中近東・アフリカ地域
(表2)新規採用者に占める経験者の割合および女性の割合 (単位:%)
| 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
| 経験者採用比率 ※1 | 6.9 | 20.9 | 44.2 | 36.5 | 28.8 |
| 女性経験者比率 ※2 | 0.0 | 11.1 | 32.4 | 30.4 | 70.6 |
※1 経験者採用比率:経験者採用数÷新規採用数
※2 女性経験者比率:経験者採用のうちの女性採用数÷経験者採用数
ⅲ ライフワークバランス、就業環境整備
「働き方改革」を経営戦略の一つとしており、“「生活と仕事のバランスを考えて、働きやすく人生を楽しめる会社」と「労働生産性が高く働きがいがある会社」の両立に向けた制度・環境を整備する”という環境整備方針のもと、多様な従業員が生活と仕事を両立しながら、生産性を高めることができる環境づくりを推進しています。労使による「両立支援推進委員会」を適時開催し、在宅勤務制度の導入、育児・介護などによる在宅勤務の日数拡大、男性の育児休業利用推進、ライフイベントに応じて柔軟な勤務が可能な管理職コースの新設など、働き方やキャリアの多様化に向けた施策を行っています。
○育児に対する支援
妊娠中・育児中の従業員に対し、法定を上回る休暇・休業・短時間勤務制度の提供や在宅勤務日数の拡大等を行っており、育児と仕事を両立できる環境を整備しています。
近年は男性の育児休業利用促進に注力しており、「産後パパ育休」の施行に合わせ、2022年度に4週間の育児休業取得者に対し給与を実質100%補償する制度を導入しました。制度導入にあたり、全管理職に対して研修を実施し、男性育児休業取得推進の意識づけを行っています。これらの取組の結果、2022年度に45.2%だった男性の育児休業取得率は2023年度に90.3%となりました。今後も男性も当たり前に育児休業を取得できる環境づくりに努めていきます。
当社は2015年、2018年、2020年に厚生労働大臣から「子育てサポート企業」と認定され、通算3回「くるみんマーク」を取得しています。
○エンゲージメント調査による状況把握
当社および国内子会社では、全従業員に対するエンゲージメント調査を毎年実施し、「働きやすさ」と「働きがい」の現状把握、組織課題の抽出を行っています。調査結果は社内イントラネットで全従業員に公開するとともに、各部門にフィードバックし改善に活用しています(表3)。
(表3) エンゲージメント調査の結果 (単位:%)
| 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
| 回答率 | 92 | 98 | 98 | 97 | 98 | 97 |
| 働きやすさ満足度 | 88 | 87 | 90 | 90 | 90 | 89 |
| 働きがい満足度 | 70 | 70 | 75 | 75 | 72 | 71 |
○健康経営の推進
「働き方改革」の基盤を従業員の健康と考え、「アンリツグループ健康経営方針」のもと健康経営を推進しています。
アンリツグループ健康経営方針
アンリツグループは、社員一人ひとりが健康で活き活きと働いていることが、企業価値の源泉であると考えています。全ての社員が健康について関心を持ち、自身の健康上の課題を認識し、健康保持・増進に向けて自律的な取組を進めている状態を目指し、アンリツグループ各社とアンリツ健康保険組合が一体となり、健康経営の実現に向けた活動を進めます。
具体的な取組として、年1回の定期健康診断における法定項目を超える検査の実施、集団歯科検診や女性特有疾患検診の実施など、各種検査の拡充を行っています。また、定期健康診断結果のフォローアップを重視し、精密検査対象者の受診促進、高リスク者への個別面談等を実施しています。これらの取組により疾患の早期発見に繋げ、予防に向けた施策を拡充することにより、従業員の健康リスク低減をはかっています。
当社は、2022年度に続いて2023年度も経済産業省と日本健康会議が主催する健康経営優良法人認定制度の大規模法人部門における「健康経営優良法人2024(ホワイト500)」に認定されました。本制度が開始された2016年度から通算6回目の認定となります。