四半期報告書-第48期第3四半期(令和2年10月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/02/04 16:04
【資料】
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【項目】
40項目
(重要な後発事象)
<重要な子会社等の株式の売却>2021年1月22日の取締役会にて連結子会社であるSDI Media Group, Inc.(以下、SDI)の全株式をIYUNO Media Group(以下、IYUNO)に譲渡することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。なお、当該譲渡の実行は、届け出が必要とされる国の関連当局の許認可後となります。
1.株式譲渡の理由
当社は、現在「新中期経営戦略『総合力 2021』」において既に発表している「新たなグローバル戦略の構築」を基本戦略の1つとして取り組んでおります。ここ数年の動画配信プラットフォームの躍進により、ローカライズ(字幕・吹替)事業における競争が加速する中、昨年10月には、ローカライズ事業だけでなくディストリビューションサービスを統合したE2Eサービス(注1)を提供できる Pixelogic Holdings, LLC(以下、Pixelogic)を連結子会社化し、当社連結子会社の株式会社IMAGICA Lab.と一体経営を進めることにより、グループとしてグローバルにE2Eサービスの拡大に努めて参りました。
このグローバルE2Eサービスの事業をグループの成長と収益の柱として位置づけ、Pixelogicと株式会社IMAGICA Lab.を中心に事業運営を推進する中で、今般、ローカライズ事業を中心とするSDIをメディア・ローカライズ業界における最大手の1社であるIYUNOへ譲渡することといたしました。
(注1)E2Eサービス:End to End。劇場映画やテレビドラマ作品などの映像コンテンツを編集等により作品として完成させた後に提供するサービス全般を言い、主にローカライズ(吹替、字幕付)とディストリビューション(注2)を統合したサービスを言う。
(注2)ディストリビューション:各メディア(劇場、VODやDVD/BDなど)へ映像コンテンツを配信するため、完成した作品の原版から、それぞれのメディア用にデータを作成、データチェック、納品の作業、及びその工程管理・素材管理を包括的に行うサービスを言う。
2.譲渡する相手会社の名称
Iyuno Sweden Holding ⅡAB
3.譲渡の時期
株式譲渡実行日は届け出が必要とされる国の関連当局の許認可後になるため、現時点では未定となります
4.当該子会社等の名称、事業内容及び会社との取引内容
名称SDI Media Group, Inc.
事業内容映像コンテンツを中心とした吹替えや字幕付け等のメディア・ローカライゼーションサービスを全世界の28ヶ国、80カ国語以上の言語で提供
当社との取引内容当該会社は当社の連結子会社であるPixelogicにローカライズサービスを提供しております。

5.譲渡する株式の数、譲渡価額、譲渡損益及び譲渡後の持分比率
譲渡する株式の数66.7株(所有割合 100%)
譲渡価額株式譲渡日において、譲渡価格調整等の影響により譲渡価額が変動することから、現時点では未確定です。
譲渡損益譲渡益が発生する見込みですが、2021年3月期通期業績予想に与える影響は現時点では未確定です。
譲渡後の持分比率0%

6.その他重要な事項
当該取引の完了をもってSDIは当社の連結対象から除外されますが、取引完了日が未定であることから、除外される時期は確定しておりません。
<重要な子会社の設立、重要な会社分割、重要な合併、大量の希望退職者の募集>2021年1月22日の取締役会において、グループの成長と収益力向上を目的として、新たに子会社2社(株式会社IMAGICAエンタテインメント メディアサービス、株式会社IMAGICA Lab.(注))を設立し、映像制作サービス事業の構造改革とグループ事業再編を実施することを決議いたしました。(注)現在の株式会社IMAGICA Lab.(以下「現IMAGICA Lab.」)の名称を継承
また、現IMAGICA Lab.は下記の通り希望退職の募集を行うことを決定いたしました。
1.目的と概要
当社グループはこれまで、中期経営戦略「総合力2021」の5つの基本戦略に基づき事業を推進してまいりました。
2020年度におきましては、4つの重点施策として1.新たなグローバル戦略の構築、2.新たなエンタテインメントの在り方を提案、3.映像制作改革への挑戦、4.産業界での映像活用の取り組みを展開し、グループの変革を推進継続しております。
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う当社グループ経営への影響は大きく、且つ経営環境は引き続き厳しいものと認識していますが、一方で「映像」を活用する新たなビジネスチャンスが拡大しており、その取り組みを強化するとともに、グループ全体の事業構造を改革する機会であると捉えております。
そのような状況の中、4つの重点施策のうち「新たなグローバル戦略の構築」と「映像制作改革への挑戦」を実現するために、新会社2社の設立と映像制作サービス事業の構造改革、グループ事業再編を実施することといたしました。具体的内容は以下の通りです。
(1)新たなグローバル戦略の構築
海外事業については、2020年10月にPixelogic Holdings, LLC(以下「Pixelogic」)を連結子会社化し、また2021年1月22日付けでSDI Media Group,Inc.の株式譲渡契約を締結いたしました。
今回、エンタテインメント事業等(注)を展開する新会社(株式会社IMAGICAエンタテインメント メディアサービス)を設立、この新会社を核にPixelogicと一体経営を行うことでグローバル経営体制を確立し、当社連結子会社のPPC Creative Limited(本社:英国ロンドン、クリエイティブプロダクションエージェンシー)と共に、グローバルE2Eサービスを拡大させ、グループの成長と収益の柱としてまいります。
(注)エンタテインメント事業等:映画・ドラマ・アニメ等の映像コンテンツ制作及び流通関連技術サービス配給・配信・パッケージ・ローカライズ等、並びにフィルム関連サービス事業
(2)映像制作改革への挑戦
①テレビ番組、テレビCM等ポスポロ事業の収益力向上
テレビ番組、テレビCMのポストプロダクションサービス事業に特化した新会社(株式会社IMAGICA Lab.)を設立、高い技術サービス力により、顧客満足度の最大化を図り、作業工程のクラウド化やリモート制作の促進等、事業環境の変化に対応できる新しいポストプロダクションに生まれ変わることで、経営体質を改革し、収益力の向上を目指します。
②グループ事業会社のコア事業の明確化
グループの総合力をさらに発揮できる体制を目指し、各事業会社のコアコンピタンスに基づいて関連事業を再編いたします。
1)当社連結子会社の株式会社イマジカデジタルスケープにおいて、成長事業であるゲーム事業領域のソリューションサービス事業を更に強化すべく現IMAGICA Lab.のゲーム・グラフィック関連事業を吸収分割いたします。
2)現IMAGICA Lab.の撮影技術、映像制作事業を、当社連結子会社の株式会社コスモ・スペースへ吸収分割いたします。人材リソースの集中により今後ニーズが拡大する企業向け映像の撮影や企画制作サービスを強化し、競争力向上と事業拡大を目指してまいります。
③グループ技術開発部門の設置・統合
新たなビジネスモデルへの転換と新規事業創出の鍵となる技術開発力を高めるため、当社連結子会社である株式会社フォトロン(以下「フォトロン」)にグループとしての技術開発部門を新設いたします。
またグループの技術開発リソースを集中し、新しい技術の開発や事業化の加速を目指すため、映像制作やコンテンツ流通をサポートするためのプラットフォームを開発する現IMAGICA Lab.の技術研究開発本部をフォトロンへ吸収合併いたします。
このことにより、技術プラットフォームを活用した新しいサービスをお客様に提供するとともに、グループ内の映像制作やコンテンツ流通を促進するクラウドシステムの拡充と最新テクノロジーを駆使した新たな映像表現を提案してまいります。
2.新たに設立する子会社について
子会社①
名称株式会社IMAGICAエンタテインメント メディアサービス
(2021年4月1日付けで、現名称の「IMAGICA ET」から変更予定)
承継する事業現IMAGICA Lab.のエンタテインメント事業等(注)
代表者森田 正和(2021年4月1日付にて中村昌志が就任予定)
設立日2021年1月15日
資本金1百万円(2021年4月1日付けで100百万円に増資予定)
取得株式数100株
決算期3月31日
大株主及び持株比率当社100%

子会社②
名称株式会社IMAGICA Lab.
(2021年4月1日付けで、現名称の「IMAGICA CT」から変更予定)
承継する事業現IMAGICA Lab.のテレビ番組、テレビCMのポストプロダクションサービス事業
代表者森田 正和(2021年4月1日付にて佐野清が就任予定)
設立日2021年1月15日
資本金1百万円(2021年4月1日付けで100百万円に増資予定)
取得株式数100株
決算期3月31日
大株主及び持株比率当社100%

3.グループ事業再編の要旨
(1)再編の内容
現IMAGICA Lab.の事業を以下の通り再編し、新設する子会社2社と当社の連結子会社3社に吸収分割並びに吸収合併いたします。
事業及び会社名吸収分割承継もしくは合併会社方式
エンタテインメント事業等(注)株式会社IMAGICAエンタテインメント メディアサービス吸収分割
テレビ番組、テレビCMのポストプロダクションサービス事業株式会社IMAGICA Lab.吸収分割
ゲーム・グラフィック関連事業株式会社イマジカデジタルスケープ吸収分割
撮影技術、映像制作事業株式会社コスモ・スペース吸収分割
現IMAGICA Lab.
(技術研究開発並びに上記事業以外の機能)
株式会社フォトロン吸収合併


(2)日程
会社分割・吸収合併取締役会決議日(当社)2021年1月22日
会社分割・吸収合併契約締結日2021年1月26日
効力発生日2021年4月1日(予定)

(3)当該組織再編の当事会社の概要
(2020年3月31日現在)
吸収分割会社吸収分割承継会社
名称株式会社IMAGICA Lab.株式会社イマジカデジタルスケープ
所在地東京都品川区東五反田二丁目14番1号東京都渋谷区道玄坂一丁目10番8号
代表者の役職・氏名代表取締役社長 大林克己代表取締役社長 篠原淳
事業内容各種映像技術サービス人材サービス、デジタルコンテンツ事業など
資本金100百万円100百万円
設立年月日2006年2月2日1995年10月4日
従業員数787人525人
決算期3月31日3月31日
大株主及び
持株比率
当社 100%当社 100%
総資産7,179百万円2,520百万円
総負債4,838百万円1,328百万円
純資産2,340百万円1,192百万円

吸収分割承継会社吸収合併会社
名称株式会社コスモ・スペース株式会社フォトロン
所在地東京都千代田区四番町5番地6東京都千代田区神田神保町一丁目105番地
代表者の役職・氏名代表取締役社長 市川精也代表取締役社長 瀧水隆
事業内容テレビ番組や企業プロモーション映像の企画制作、番組・イベントの撮影収録技術、放送局への技術者派遣民生用および産業用電子応用システム(CAD関連ソフトウェア、高速度カメラ・画像処理システム、放送用映像機器、映像情報関連システム、その他)の開発、製造、販売、輸出入
資本金30百万円100百万円
設立年月日1979年6月5日1968年7月10日
従業員数233人264人
決算期3月31日3月31日
大株主及び
持株比率
現IMAGICA Lab.80%
株式会社日テレ・テクニカル・リソーシズ 20%
当社 100%
総資産1,456百万円7,774百万円
総負債526百万円2,294百万円
純資産930百万円5,480百万円

(4)分割・承継する事業の経営成績
事業名称2020年3月期売上高
現IMAGICA Lab. エンタテインメント事業等(注)5,643百万円
現IMAGICA Lab. テレビ番組、テレビCMのポストプロダクションサービス事業6,540百万円
現IMAGICA Lab. ゲーム・グラフィック関連事業1,149百万円
現IMAGICA Lab. 撮影技術、映像制作事業981百万円


(5)本合併契約の要旨
①本吸収合併の方法
効力発生日に株式会社フォトロンを吸収合併存続会社として現IMAGICA Lab.を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行うことを予定しています。
②引継資産・負債の状況
効力発生日をもって、吸収合併消滅会社である現IMAGICA Lab.の一切の資産、負債および権利義務は吸収合併存続会社である株式会社フォトロンに引き継がれます。
③本吸収合併に係る割当の内容
本吸収合併は無対価合併とし、株式その他金銭等の割当ておよび交付は行いません。
4.希望退職募集について
(1)理由
当社グループが属する映像業界においては、映像業界の改革が進む一方、新型コロナウイルス感染症拡大により、国内映像市場において厳しい事業状況が続くと予測されています。
当社グループといたしましては、管理部門の統合による業務効率化の推進、グループ全体での不要不急の投資抑制に加え、上記の通り新会社設立、グループ事業再編など、様々な対策を講じておりますが、今後持続的な成長並びに業績回復を実現するためには、更に抜本的な構造改革が不可欠であると考え、その一環として変化に適応できる組織・人員体制の構築を目指し、現IMAGICA Lab.にて希望退職の募集を決定いたしました。
(2)概要
①募集人数 90名程度
②退職日 2021年3月31日
③優遇措置 割増退職金や再就職支援サービスなどの優遇措置を提供
(3)希望退職による損失の見込み額
希望退職実施による影響額につきましては、現時点では応募者及びその内訳が未確定であるため未定であります。
5.その他重要な事項
今回の再編に関する当事会社は、いずれも当社の連結子会社であるため、当社連結業績への影響は軽微です。
希望退職実施による影響額につきましては、現時点では応募者及びその内訳が未確定であるため未定です。