有価証券報告書-第160期(2024/04/01-2025/03/31)
②戦略
当社グループは、2015年パリ協定締結や日本政府のカーボンニュートラル宣言など、社外動向に沿う形で、自社のみならずサプライヤーから顧客までバリューチェーン全体において、気候変動により想定される移行及び物理的なリスク・機会について、シナリオ分析を行いました。このシナリオ分析結果は、「Nittoグループカーボンニュートラル2050」を含む2030年経営指標や中期経営計画「Nitto for Everyone 2025」に組み込まれており、脱溶剤化や省エネルギー化、再生可能エネルギーの利用、環境貢献製品の創出などの取組みは、リスクの最小化及び機会の最大化を可能とし、戦略の有用性を確認しました。
気候変動に伴う事業環境変化が、自社の事業や経営に与える影響を予想し、想定される世界観(シナリオ)を作成しています。2050年を見据え、世界の平均気温の上昇を産業革命以前に比べて1.5℃に抑えることを目標とした「1.5℃シナリオ」、及び世界平均気温が、工業化以前と比べて3.2~5.4℃上昇する可能性の高い「4℃シナリオ」について検討をしています。
各シナリオにて想定される事業環境下での短期(3年未満)、中期(3-6年未満)、長期(6年以上)のリスク・機会を把握しています。短期・中期におけるリスク・機会は、中期経営計画へ反映し、長期におけるリスク・機会は各シナリオが実現した際の事業への影響(財務影響)を把握するために財務的な定量評価を行いました。長期における事業への影響については以下のとおりであります。
金額影響 小:30億円未満、中:30~100億円未満、大:100億円以上、(-)事業影響は極めて小さいものと想定し評価対象外
リスクへの対応策(リスクの最小化)
1.5℃シナリオでは、リスクの最小化を図るために脱溶剤化による製造工程の省エネルギー化を進めるとともに、インフラ・ユーティリティ高効率化の推進に伴う省エネルギー化、100%再生可能エネルギーの利用に取り組みます。さらには、サプライヤーと協働したリサイクル材料開発の推進によりサステナブル材料の効果的な調達や資源の有効利用による原材料使用量の削減を進めます。
4℃シナリオでは、リスクの最小化を図るために資源の有効利用による原材料使用量の削減やNittoグループ拠点の事業継続マネジメント(BCM)推進による未然防止対策などに取り組みます。
機会への対応策(機会の最大化)
1.5℃シナリオでは、機会の最大化を図るために環境貢献製品(PlanetFlagsTM認定製品)の拡充に取り組み、リサイクル製品など低炭素製品の需要増加による売上増加を見込んでいます。
4℃シナリオにおいても、人類貢献製品(HumanFlagsTM認定製品)の拡充に取り組み、平均気温上昇に伴う感染症などの健康被害増加による医療関連製品の売上増加を見込んでいます。
当社グループは、2015年パリ協定締結や日本政府のカーボンニュートラル宣言など、社外動向に沿う形で、自社のみならずサプライヤーから顧客までバリューチェーン全体において、気候変動により想定される移行及び物理的なリスク・機会について、シナリオ分析を行いました。このシナリオ分析結果は、「Nittoグループカーボンニュートラル2050」を含む2030年経営指標や中期経営計画「Nitto for Everyone 2025」に組み込まれており、脱溶剤化や省エネルギー化、再生可能エネルギーの利用、環境貢献製品の創出などの取組みは、リスクの最小化及び機会の最大化を可能とし、戦略の有用性を確認しました。
気候変動に伴う事業環境変化が、自社の事業や経営に与える影響を予想し、想定される世界観(シナリオ)を作成しています。2050年を見据え、世界の平均気温の上昇を産業革命以前に比べて1.5℃に抑えることを目標とした「1.5℃シナリオ」、及び世界平均気温が、工業化以前と比べて3.2~5.4℃上昇する可能性の高い「4℃シナリオ」について検討をしています。
各シナリオにて想定される事業環境下での短期(3年未満)、中期(3-6年未満)、長期(6年以上)のリスク・機会を把握しています。短期・中期におけるリスク・機会は、中期経営計画へ反映し、長期におけるリスク・機会は各シナリオが実現した際の事業への影響(財務影響)を把握するために財務的な定量評価を行いました。長期における事業への影響については以下のとおりであります。
| リスク・機会の種類 | 事象 | 想定されるリスク・機会 | インパクト算出対象 | 1.5℃ | 4℃ | |||
| 2030 | 2050 | 2030 | 2050 | |||||
| 移行 リスク | 政策及び 法規制 | 低炭素規制強化 | 低GHG排出原材料への切替えコスト(原材料コスト)の上昇 | サステナブル材料への原材料切替えコスト増加額 | 大 | 大 | - | - |
| 再生可能エネルギーの普及による再生可能エネルギー調達費(再エネ調達コスト)の高騰 | 再エネ調達コスト増加額 | 小 | 小 | - | - | |||
| 再生可能エネルギーの普及による設備投資費(再エネ設備導入コスト)の増加 | 再エネ設備導入による設備投資コスト増加額 | 小 | 小 | - | - | |||
| GHG排出価格の上昇 | 炭素税、炭素賦課金の導入拡大による税制コスト(操業コスト)の上昇 | 租税賦課の増加による操業コスト増加額 | 大 | 大 | 小 | 中 | ||
| 技術 | 新規技術投資による低炭素製品への移行 | エネルギー効率の高い技術の開発や導入による設備投資費(高効率設備導入コスト)の高騰 | 高効率設備導入による設備投資コスト増加額 | 中 | 大 | - | - | |
| 業界/市場 | 原材料価格の高騰 | 化石燃料の高騰により石油由来原材料調達コストの上昇 | 石油由来原材料価格高騰による調達コスト増加額 | 中 | 大 | 大 | 大 | |
| バリューチェーンの上流における炭素税等の課税が原材料に価格転嫁されることによる石油由来原材料コストの上昇 | ||||||||
| 化石燃料の高騰によりエネルギー価格の上昇 | 化石燃料価格のエネルギーコスト増加額 | - | - | 中 | 中 | |||
| 物理的 リスク | 急性的 | 異常気象や自然災害の発生(急性) | 洪水や高潮などによる自社工場の建屋・設備・インフラなどの損傷や工場停止、及び機会の損失(売上減少) | 設備やインフラの損傷や停止による資産被害額 | 中 | 中 | 中 | 大 |
| 洪水や高潮などで主要サプライヤーが被災することによる自社工場の稼働停止、及び機会の損失(売上減少) | 設備やインフラの損傷や停止による機会損失額 | 小 | 小 | 小 | 小 | |||
| 機会 | 製品とサービス | 低炭素製品の需要増加 (嗜好の変化) | リサイクル製品の需要増加により、環境貢献製品の売上増加 | 環境貢献製品売上増加額 | 中 | 大 | - | - |
| 医療関連製品の需要増加 (感染症への対応) | 平均気温上昇に伴う感染症などの健康被害増加により、医療関連製品の売上増加 | 医療関連製品売上増加額 | - | - | 大 | 大 | ||
金額影響 小:30億円未満、中:30~100億円未満、大:100億円以上、(-)事業影響は極めて小さいものと想定し評価対象外
リスクへの対応策(リスクの最小化)
1.5℃シナリオでは、リスクの最小化を図るために脱溶剤化による製造工程の省エネルギー化を進めるとともに、インフラ・ユーティリティ高効率化の推進に伴う省エネルギー化、100%再生可能エネルギーの利用に取り組みます。さらには、サプライヤーと協働したリサイクル材料開発の推進によりサステナブル材料の効果的な調達や資源の有効利用による原材料使用量の削減を進めます。
4℃シナリオでは、リスクの最小化を図るために資源の有効利用による原材料使用量の削減やNittoグループ拠点の事業継続マネジメント(BCM)推進による未然防止対策などに取り組みます。
機会への対応策(機会の最大化)
1.5℃シナリオでは、機会の最大化を図るために環境貢献製品(PlanetFlagsTM認定製品)の拡充に取り組み、リサイクル製品など低炭素製品の需要増加による売上増加を見込んでいます。
4℃シナリオにおいても、人類貢献製品(HumanFlagsTM認定製品)の拡充に取り組み、平均気温上昇に伴う感染症などの健康被害増加による医療関連製品の売上増加を見込んでいます。