有価証券報告書-第93期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)
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連結財務諸表注記事項(IFRS)
1.報告企業
株式会社デンソー(以下、「当社」)は、日本に所在する株式会社です。当社及び国内外の連結子会社(以下、まとめて「連結会社」)は、「日本」、「北米」、「欧州」、「アジア」、「その他」の各セグメントで、主に自動車部品におけるパワトレイン機器、電子機器、熱機器、情報安全機器、モータ及び産業機器、生活関連機器を生産、販売しています。連結会社の概要については「第一部 企業情報 第1 企業の概況 4 関係会社の状況」をご参照ください。
2.作成の基礎
(1) IFRSに準拠している旨
本連結財務諸表は、連結財務諸表規則 第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件をすべて満たすことから、同規則第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しています。
本連結財務諸表は、2016年6月21日に取締役社長 有馬浩二によって承認されています。
(2) 測定の基礎
本連結財務諸表は、注記3「重要な会計方針の要約」に記載している公正価値で測定する金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しています。
(3) 機能通貨及び表示通貨
本連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、百万円単位で表示しています。
(4) 重要な会計上の判断、見積り及び仮定
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っています。実際の業績は、これらの見積りと異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直しています。会計上の見積りの見直しによる影響は、その見積りを見直した会計期間と将来の会計期間において認識されます。
見積り及び判断を行った項目のうち、以下は当期及び翌期以降の連結財務諸表の金額に重要な影響を与えています。
・連結の範囲-注記3「重要な会計方針の要約 (1)連結の基礎」
・収益-注記3「重要な会計方針の要約 (16)収益」
・非金融資産の減損-注記10「有形固定資産」及び注記11「無形資産」
・繰延税金資産の回収可能性-注記12「法人所得税」
・製品保証引当金-注記15「引当金」
・確定給付制度債務の測定-注記16「退職後給付」
・金融商品の公正価値測定-注記25「金融商品」
(5) 会計方針の変更
連結会社は、当連結会計年度末より強制適用となった基準書及び解釈指針を適用しています。これらの基準書及び解釈指針の適用が、連結財務諸表に与える重要な影響はありません。
3.重要な会計方針の要約
(1) 連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社により支配されている企業であり、子会社の財務諸表は、連結会社が支配を獲得した日から支配を終了した日までの間、当社の連結財務諸表に含まれています。子会社が適用する会計方針が連結会社の適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表を修正しています。連結会社内の債権債務残高及び取引、並びに連結会社内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表上消去しています。包括利益は非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者に帰属する持分と非支配持分に帰属させています。
連結財務諸表には、子会社の所在する現地法制度上、親会社と異なる決算日が要請されていることにより、決算日を親会社の決算日に統一することが実務上不可能であり、親会社の決算日と異なる日を決算日とする子会社の財務諸表が含まれています。当該子会社の決算日と親会社の決算日の差異は3ヶ月を超えることはありません。
連結財務諸表の作成に用いる子会社の財務諸表を当社と異なる決算日で作成する場合、その子会社の決算日と当社の決算日との間に生じた重要な取引又は事象については必要な調整を行っています。
② 関連会社及び共同支配企業
関連会社とは、連結会社が財務及び営業の方針に重要な影響力を有しているが支配はしていない企業であり、連結会社が重要な影響力を有することとなった日から喪失する日まで、持分法により処理しています。
共同支配企業とは、複数の当事者が共同支配により重要な経済活動を行う契約上の取決めに基づいている企業であり、持分法により処理しています。
関連会社及び共同支配企業の会計方針は、連結会社が適用する会計方針と整合させるため、必要に応じて修正しています。
連結財務諸表には、他の株主との関係等により、決算日を統一することが実務上不可能であるため、決算日が異なる関連会社及び共同支配企業への投資が含まれています。決算日の差異により生じる期間の重要な取引又は事象については必要な調整を行っています。
持分法の下では、投資額は当初は原価で測定し、それ以後は、関連会社及び共同支配企業の純資産に対する連結会社の持分の取得後の変動に応じて投資額を変動させています。その際、関連会社及び共同支配企業の純損益のうち連結会社の持分相当額は連結会社の純損益に計上しています。また、関連会社及び共同支配企業のその他の包括利益のうち連結会社の持分相当額は連結会社のその他の包括利益に計上しています。関連会社及び共同支配企業の損失に対する持分相当額が投資額(実質的に関連会社又は共同支配企業に対する連結会社の正味投資の一部を構成する長期の持分を含みます)を超過するまで当該持分相当額は純損益に計上し、さらなる超過額は連結会社が損失を負担する法的又は推定的義務を負うあるいは企業が関連会社又は共同支配企業に代わって支払う範囲内で損失として計上しています。重要な内部取引に係る利益は、関連会社及び共同支配企業に対する持分比率に応じて相殺消去しています。
関連会社及び共同支配企業の、取得日に認識した資産、負債及び偶発負債の正味の公正価値に対する持分を取得対価が超える額はのれん相当額として認識し投資の帳簿価額に含めており、償却はしていません。
③ 共同支配事業
共同支配事業とは、共同支配の取決めのうち、共同支配を行う参加者が契約上の取決めに関連する資産に対する権利及び負債に係る義務を有するものをいいます。共同支配事業に係る投資については、共同支配の営業活動から生じる資産、負債、収益及び費用のうち、連結会社の持分相当額のみを認識しています。重要な内部取引並びに債権債務は、持分比率に応じて相殺消去しています。
(2) 企業結合及びのれん
企業結合は取得法を用いて会計処理しています。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債及び連結会社が発行する資本性金融商品の取得日の公正価値の合計として測定されます。発生した取得関連コストは費用として処理しています。
現在の所有持分であり、清算時に企業の純資産に対する比例的な持分を保有者に与えている非支配持分は、公正価値若しくは被取得企業の識別可能純資産の認識金額に対する非支配持分の比例的な取り分で当初測定しています。この測定方法の選択は、取引ごとに行っています。その他の非支配持分は、公正価値若しくは他のIFRSが適用される場合は、他のIFRSに基づき、測定しています。
取得日において、識別可能な資産及び負債は、以下を除き、取得日における公正価値で測定しています。
・繰延税金資産(又は繰延税金負債)及び従業員給付契約に関連する負債(又は資産)は、それぞれIAS第 12号「法人所得税」及びIAS第19号「従業員給付」に従って認識し測定しています。
・IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的に分類される資産又は処分グループは、当該基準書に従って認識し、測定しています。
・被取得企業の株式に基づく報酬取引に係る負債若しくは資本性金融商品、又は被取得企業の株式に基づく報酬取引の連結会社の株式に基づく報酬取引への置換えに係る負債若しくは資本性金融商品は、IFRS第2号「株式に基づく報酬」に従って測定しています。
取得対価が識別可能な資産及び負債の公正価値を超過する場合は、連結財政状態計算書においてのれんとして資産計上しています。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において利得として計上しています。なお、支配獲得後の非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しており、当該取引からのれんは認識していません。
のれんは企業結合時に決定した測定額から減損損失累計額を控除した価額で、連結財政状態計算書の「無形資産」に計上しています。のれんは償却を行わず、毎年又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しています。のれんの減損損失は連結損益計算書において認識され、その後の戻入は行っていません。
企業結合が発生した報告期間末までに企業結合の当初の会計処理が完了しない場合、連結会社は、未完了の項目については暫定的な金額で報告します。それらが判明していた場合には取得日に認識された金額に影響を与えたと考えられる、取得日に存在していた事実や状況に関して得た新しい情報を反映するために、暫定的な金額を測定期間(最長で1年間)の間に修正するか、又は追加の資産又は負債を認識しています。
(3) 外貨換算
連結会社の各企業の財務諸表は、その企業が営業活動を行う主たる経済環境の通貨(機能通貨)で作成され、各企業の機能通貨以外の通貨(外貨)での取引の換算については、取引日又はそれに近似する為替レートが使用されます。
報告期間末に、外貨建の貨幣項目は、決算日の為替レートで換算され、外貨建非貨幣項目は、取得原価で測定されているものは取引日の為替レート、公正価値で測定されているものは、公正価値が決定された日の為替レートで換算されます。
換算又は決済により生じる換算差額は、その期間の損益として認識され、連結損益計算書において「為替差損益」に計上しています。
連結財務諸表は、親会社の機能通貨であり、連結財務諸表の表示通貨である日本円で表示されます。連結財務諸表を表示するために、在外営業活動体の資産及び負債は、決算日の為替レート、収益及び費用については著しい変動の無い限り期中平均レートを使用して日本円に換算しています。換算差額が生じた場合、その他の包括利益に「在外営業活動体の換算差額」として認識され、累積額は資本の「その他の資本の構成要素」に分類されます。在外営業活動体が処分され、支配が喪失された場合には、累積換算差額を処分した期に純損益に振り替えています。
在外営業活動体の取得により生じたのれん及び公正価値修正は、報告期間末時点で当該活動体の資産及び負債として換算替を行い、換算差額は「その他の資本の構成要素」に分類されます。
(4) 金融商品
連結会社は、金融商品に係る会計処理について、IFRS第9号「金融商品」(2010年10月改訂)を早期適用しています。
① 金融資産
ⅰ) 当初認識及び測定
連結会社は、金融資産を償却原価で測定する金融資産、公正価値で測定する金融資産にその性質・目的により分類しており、当初認識時において分類を決定しています。通常の方法による金融資産の売買は、取引日において認識又は認識の中止を行っています。
a) 償却原価で測定する金融資産
金融資産は、次の条件がともに満たされる場合に償却原価で測定する金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている場合
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる場合
償却原価で測定する金融資産は、公正価値に取得に直接起因する取引コストを加えた額で当初測定しています。
b) 公正価値で測定する金融資産
上記の償却原価で測定する場合を除き、金融資産は純損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
資本性金融商品については公正価値で測定し、売買目的で保有する金融資産はその変動を純損益で認識すること及びそれ以外はその変動をその他の包括利益を通じて認識することに指定し(取消不能)、当該指定を継続的に適用しています。
資本性金融商品を除く金融資産で償却原価で測定する区分の要件を満たさないものは、公正価値で測定しその変動を純損益を通じて認識しています。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値で測定し、取引コストは発生時に純損益で認識しています。その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産は、公正価値に取得に直接起因する取引コストを加えた額で当初測定しています。
ⅱ) 事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しています。
a) 償却原価で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産の帳簿価額については、実効金利法を用いて測定しています。実効金利は、当該金融資産の予想残存期間を通じての、将来の現金受取額の見積額を、正味帳簿価額まで正確に割り引く利率です。利息収益は純損益に認識し、連結損益計算書上「金融収益」に含めて計上しています。償却原価で測定する金融資産の認識を中止した場合、資産の帳簿価額と受け取った対価又は受取可能な対価との差額は純損益に認識しています。
b) 公正価値で測定する金融資産
公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動額は純損益に計上しています。ただし、資本性金融商品のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては、当該金融資産の処分又は公正価値評価から生じる利得又は損失は、純損益に認識せずその他の包括利益に認識し、「その他の資本の構成要素」項目に累積します。認識を中止した場合には、利益剰余金に振り替えています。なお、資本性金融商品に係る配当金は、配当金を受領する権利が確定した時点で純損益に認識され、連結損益計算書上「金融収益」に含めて計上しています。純損益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては、当該金融資産から生じる利得又は損失の純額は、連結損益計算書上「金融収益」又は「金融費用」項目(注記25「金融商品」)に計上されています。また、負債性金融商品の利息収益は、上記の利得又は損失の純額に含まれます。
ⅲ) 償却原価で測定する金融資産の減損
償却原価で測定する金融資産については、報告期間末ごとに減損していることを示す客観的証拠の有無を評価しています。減損の証拠には、債務者による支払不履行又は滞納、連結会社が債務者に対して、そのような状況でなければ実施しなかったであろう条件で行った債権の回収期限の延長、債務者又は発行企業が破産する兆候、活発な市場の消滅等が含まれています。
減損が発生しているという客観的な証拠が存在する場合、減損損失は、当該資産の帳簿価額と見積将来キャッシュ・フローの現在価値の差額として認識し、測定しています。
減損が認識された償却原価で測定する金融資産の帳簿価額は貸倒引当金を通じて減額され、連結損益計算書上「その他の費用」として計上しており、将来の回収を見込めず、すべての担保が実現又は連結会社に移転された時に、直接減額しています。減損認識後に生じた事象により、翌年度以降に減損損失の見積額が変動した場合には、過年度に認識された減損損失は貸倒引当金を用いて調整しています。
ⅳ) 金融資産の認識の中止
連結会社は、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した時、又は、当該金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんどすべてが移転した時にのみ、当該金融資産の認識を中止しています。連結会社がリスクと経済価値のほとんどすべてを移転しないが保持もせず、譲渡された資産を支配し続ける場合には、連結会社は資産に対する留保持分及び関連して支払う可能性がある負債を認識しています。
② 金融負債
ⅰ) 当初認識及び測定
連結会社は、金融負債を償却原価で測定する金融負債、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類しており、当初認識時において分類を決定しています。すべての金融負債は公正価値で当初測定していますが、償却原価で測定する金融負債については、公正価値から発行に直接起因する取引コストを控除した金額で測定しています。
ⅱ) 事後測定
金融負債の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しています。
a) 償却原価で測定する金融負債
売買目的で保有せず、純損益を通じて公正価値で測定するものに指定しない金融負債は、当初認識後、実効金利法による償却原価で測定しています。利息費用は連結損益計算書上「金融費用」に含めて計上しています。実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得又は損失は、連結損益計算書上「金融収益」又は「金融費用」として計上しています。
b) 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
売買目的保有又は当初認識時に純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、当初認識後、公正価値で測定し、その変動については当期の純損益として認識しています。
ⅲ) 金融負債の認識の中止
連結会社は、金融負債が消滅した時、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、又は失効となった時に認識を中止しています。
③ ヘッジ会計及びデリバティブ
連結会社は、金利及び為替の変動リスクをヘッジするために、通貨スワップ、金利スワップ、為替予約等のデリバティブをヘッジ手段として利用しています。これらのデリバティブは、契約締結時点の公正価値で当初測定し、その後も各報告期間末の公正価値で再測定しています。
連結会社には、ヘッジ目的で保有しているデリバティブのうち、ヘッジ会計の要件を満たしていないものがあります。これらのデリバティブの公正価値の変動はすべて即時に純損益で認識しています。
連結会社は、ヘッジの開始時に、リスク管理目的や様々なヘッジ取引を行うための戦略に従い、ヘッジ手段とヘッジ対象の関係について文書化しています。さらに、ヘッジの開始時及びヘッジ期間中に、ヘッジ手段がヘッジされるリスクに起因するヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動を相殺するのにきわめて有効であるかどうかを四半期ごとに評価しています。予定取引に対してキャッシュ・フロー・ヘッジを適用するのは、当該予定取引の発生可能性が非常に高い場合に限ります。
キャッシュ・フロー・ヘッジ
連結会社は、ヘッジ会計の手法としてキャッシュ・フロー・ヘッジのみを採用しています。
ヘッジ手段に係る利得又は損失のうち、有効部分は連結包括利益計算書においてその他の包括利益として認識し、非有効部分は連結損益計算書において即時に純損益として認識しています。
その他の包括利益に計上されたヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響を与える時点で純損益に振り替えています。
ヘッジがヘッジ会計の要件を満たさない場合、ヘッジ手段が失効、売却、終了又は行使された場合、あるいはヘッジ指定が取り消された場合には、ヘッジ会計の適用を将来に向けて中止しています。
ヘッジ会計を中止した場合、連結会社は、すでにその他の包括利益で認識したキャッシュ・フロー・ヘッジに係るその他の包括利益の残高を、予定取引が純損益に影響を与えるまで引き続き計上しています。予定取引の発生が予想されなくなった場合は、キャッシュ・フロー・ヘッジに係るその他の包括利益の残高は、即時に純損益で認識されます。
④ 金融資産及び金融負債の相殺表示
金融資産及び金融負債は、連結会社が残高を相殺する強制可能な法的権利を有し、純額で決済するか、又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しています。
(5) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっています。
(6) 棚卸資産
棚卸資産は取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い金額で測定しています。棚卸資産は、購入原価、加工費及び棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに発生したその他のすべてのコストを含んでおり、原価の算定にあたっては、主として総平均法を使用しています。また、正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から、完成に要する見積原価及び販売に要する見積費用を控除して算定しています。
(7) 有形固定資産
連結会社は、有形固定資産の測定に「原価モデル」を採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した帳簿価額で表示しています。
土地及び建設仮勘定以外の有形固定資産の減価償却費は、以下の見積耐用年数にわたり、主として定額法で計上されます。
見積耐用年数、減価償却方法等は、各報告期間末に見直されます。
建物及び構築物 6-50年
機械装置及び運搬具 3-10年
その他 2-10年
有形固定資産は、処分時、若しくは継続的な使用又は処分から将来の経済的便益が期待されなくなった時に認識を中止しています。有形固定資産の認識の中止から生じる利得又は損失は、当該資産の認識の中止時に純損益に含めています。
(8) 投資不動産
連結会社は、投資不動産の測定に「原価モデル」を採用しており、有形固定資産に準じた見積耐用年数及び減価償却方法を使用しています。
(9) 無形資産
① 個別に取得した無形資産
耐用年数を確定できる個別に取得した無形資産は、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した帳簿価額で表示しています。償却は、見積耐用年数に従い定額法に基づいています。
見積耐用年数及び償却方法は、各報告期間末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
耐用年数を確定できない個別に取得した無形資産は、償却を行わず減損テストの上、取得原価から減損損失累計額を控除した帳簿価額で表示しています。減損テストは、毎年又は減損の兆候が存在する場合はその都度、個別に又は各資金生成単位で実施しています。
② 自己創設無形資産
研究活動の支出は、発生した年度に連結損益計算書上の費用として認識しています。
開発過程(又は内部プロジェクトの開発段階)で発生したコストは、以下のすべてを立証できる場合に限り、資産計上しています。
ⅰ) 使用又は売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性
ⅱ) 無形資産を完成させ、さらにそれを使用又は売却するという企業の意図
ⅲ) 無形資産を使用又は売却する能力
ⅳ) 無形資産が可能性の高い将来の経済的便益を創出する方法
ⅴ) 無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用又は売却するために必要となる、適切な技術上、財務上及びその他の資源の利用可能性
ⅵ) 開発期間中に無形資産に起因する支出を、信頼性をもって測定できる能力
自己創設無形資産の当初認識額は、無形資産が上記の認識条件のすべてを初めて満たした日から開発完了までに発生した費用の合計です。自己創設無形資産が認識されない場合は、開発コストは発生した年度に連結損益計算書上の費用として認識しています。
当初認識後、自己創設無形資産は、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で計上しています。
③ 企業結合で取得した無形資産
企業結合で取得した無形資産の取得原価は、取得日現在における公正価値で測定しています。
当初認識後、企業結合で取得した無形資産は、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で計上しています。
④ 無形資産の償却
耐用年数を確定できる無形資産は、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却しています。
主な見積耐用年数は以下のとおりです。
・ソフトウエア 3-5年
・開発費 3年
⑤ 無形資産の認識の中止
無形資産は、処分時、若しくは継続的な使用又は処分から将来の経済的便益が期待されなくなった時に認識を中止しています。無形資産の認識の中止から生じる利得又は損失は、当該資産の認識の中止時に純損益に含めています。
(10) リース
リース取引は、資産の所有に伴うリスクと経済価値を実質的にすべて借手に移転する場合には、ファイナンス・リース取引に分類し、その他すべての場合には、オペレーティング・リース取引に分類しています。
契約がリースであるか否か、又は契約にリースが含まれているか否かについては、法的にはリースの形態をとらないものであっても、IFRIC第4号「契約にリースが含まれているか否かの判断」に従い、契約の実質に基づいて判断しています。
① 連結会社が借手の場合
ファイナンス・リース取引によるリース資産及びリース負債は、リース期間の起算日に算定したリース物件の公正価値と最低支払リース料総額の現在価値のいずれか低い金額で連結財政状態計算書に計上しています。リース資産は、その資産に適用される会計方針に基づいて、定額法で減価償却を行っています。
オペレーティング・リース取引によるリース料支払額は、リース期間にわたって定額法で費用として認識しています。
② 連結会社が貸手の場合
ファイナンス・リース取引によるリース債権は、対象リース取引の正味リース投資未回収額を債権として計上しています。
(11) 借入コスト
連結会社は、意図した使用又は販売が可能となるまでに相当の期間を必要とする資産、つまり適格資産の取得、建設又は生産に直接起因する借入コストは、その資産が実質的に意図した使用又は販売を可能にする時まで、それらの資産の取得原価に加算しています。
上記以外のすべての借入コストは、発生した期間に純損益に認識しています。
(12) 非金融資産の減損
連結会社は各年度において、各資産についての減損の兆候の有無の判定を行い、兆候が存在する場合又は毎年減損テストが要求されている場合、その資産の回収可能価額を見積もっています。個々の資産について回収可能価額を見積もることができない場合には、その資産の属する資金生成単位ごとに回収可能価額を見積もっています。連結会社の減損会計適用にあたっての資産のグルーピングは、継続的に損益の把握を実施している管理会計上の単位である事業グループ別に行っています。そのほかに、物件を最小の単位として賃貸物件グループと遊休資産グループにグルーピングしています。また本社、福利厚生施設等については、独立したキャッシュ・フローを生み出さないことから全社資産としています。
減損損失は連結損益計算書上の「その他の費用」に計上しています。減損の判定は資産、資金生成単位又はそのグループごとに実施しています。回収可能価額は、資産又は資金生成単位(又はそのグループ)の売却コスト控除後の公正価値とその使用価値のうち高い方の金額で算定しています。資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超える場合は、その資産について減損を認識し、回収可能価額まで評価減しています。また、売却コスト控除後の公正価値の算定にあたっては、利用可能な公正価値指標に裏づけられた適切な評価モデルを使用しています。使用価値の評価における見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間価値に関する現在の市場評価等を反映した割引率を使用して、算定しています。
のれん以外の資産に関しては、過年度に認識された減損損失について、その回収可能価額の算定に使用した想定事項に変更が生じた場合等、損失の減少の可能性を示す兆候が存在しているかについて評価を行っています。そのような兆候が存在する場合は、当該資産又は資金生成単位の回収可能価額の見積りを行い、その回収可能価額が、資産又は資金生成単位の帳簿価額を超える場合、算定した回収可能価額と過年度で減損損失が認識されなかった場合の減価償却控除後の帳簿価額とのいずれか低い方を上限として、減損損失を戻し入れています。ただし、のれんに関する減損損失は戻し入れしません。
(13) 売却目的で保有する非流動資産
継続的な使用ではなく、売却により回収が見込まれる資産及び資産グループのうち、1年以内に売却する可能性が非常に高く、かつ現在の状態で即時に売却可能で、連結会社の経営者が売却を確約している場合には、売却目的で保有する非流動資産及び処分グループとして分類し、非流動資産は減価償却又は償却は行わず、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のうち、いずれか低い方の金額で測定しています。
(14) 引当金
過去の事象の結果として、現在の法的債務又は推定的債務が存在し、連結会社が当該債務の決済をするために経済的便益をもつ資源の流出が必要となる可能性が高く、その債務の金額を信頼性をもって見積ることができる場合に、引当金を認識しています。
貨幣の時間価値の影響に重要性がある場合には、見積られた将来キャッシュ・フローを、貨幣の時間価値と当該負債に固有のリスクについての現在の市場の評価を反映した税引前の割引率で割り引いた現在価値で測定しています。時の経過に伴う割引額の割戻しは、連結損益計算書上の「金融費用」として認識しています。
主な引当金の計上方法は以下のとおりです。
製品保証引当金
製品のアフターサービスの費用に備えるために、過去の実績を基礎にして製品保証費用、経済的便益の流出時期を見積り、認識しています。
独占禁止法関連損失引当金
一部自動車部品についての独占禁止法違反に関する和解金等の支出に備えるために、将来発生しうる損失の見積額を計上しています。
(15) 従業員給付
① 退職後給付
ⅰ) 確定給付型制度
連結会社では、確定給付型の退職年金及び退職一時金制度を設けています。
確定給付型制度は、確定拠出型制度(下記ⅱ)参照)以外の退職後給付制度です。確定給付型制度に関連する連結会社の純債務は、制度ごとに区別して、従業員が過年度及び当年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額を見積り、当該金額を現在価値に割り引くことによって算定しています。この計算は、毎年、年金数理人によって予測単位積増方式を用いて行っています。制度資産の公正価値は当該算定結果から差し引いています。
割引率は、連結会社の確定給付制度債務と概ね同じ満期日を有するもので、期末日において信用格付AAの債券の利回りです。制度の改訂による従業員の過去の勤務に係る確定給付制度債務の増減は、純損益として認識しています。連結会社は、確定給付型制度の給付債務及び制度資産の再測定による債務の増減をその他の包括利益で認識し、累積額は直ちに利益剰余金に振り替えています。
ⅱ) 確定拠出型制度
確定拠出型制度は、雇用主が一定額の掛金を他の独立した企業に拠出し、その拠出額以上の支払について法的又は推定的債務を負わない退職後給付制度です。確定拠出型制度の拠出は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識しています。
② その他の長期従業員給付
永年勤続表彰等の長期従業員給付制度については、連結会社が、従業員から過去に提供された労働の結果として支払うべき現在の推定的債務を負っており、かつその金額を信頼性をもって見積ることができる場合に、それらの制度に基づいて見積られる将来給付額を現在価値に割り引くことによって算定しています。
割引率は、連結会社の債務と概ね同じ満期日を有するもので、期末日において信用格付AAの債券の利回りです。
③ 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として計上しています。
賞与については、連結会社が、従業員から過去に提供された労働の結果として支払うべき現在の法的又は推定的債務を負っており、かつその金額を信頼性をもって見積ることができる場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる額を負債として認識しています。
(16) 収益
物品の所有に伴う重要なリスクと経済価値が顧客に移転し、物品に対する継続的な管理上の関与も実質的な支配もなく、その取引に関連する経済的便益が流入する可能性が高く、その取引に関連して発生した原価と収益の金額を信頼性をもって測定できる場合に、収益を認識しています。
売上関連の税金、リベート等は収益より控除しており、これらを除いた経済的便益の流入額を収益として計上しています。
製品及び商品の販売において、契約の主たる義務者として、客先から発注を受ける前の一般的な在庫リスク等を負担して販売を実施した場合は、収益を総額で連結損益計算書上に計上しています。
(17) 政府補助金
補助金交付のための条件を満たし、補助金を受領することに合理的な保証がある場合は、補助金収入を公正価値で測定し、認識しています。発生した費用に対する補助金は、費用の発生と同じ連結会計年度に収益として計上しています。資産の取得に対する補助金は、資産の取得原価から補助金の額を控除して、資産の帳簿価額を算定しています。
(18) 法人所得税
法人所得税費用は当期法人所得税費用及び繰延法人所得税費用の合計として表示しています。これらは、企業結合に関連するもの及び直接資本の部又はその他の包括利益に認識する項目から生じる税金を除き、純損益として認識しています。
当期法人所得税費用は、税務当局に対する納付又は税務当局から還付が予想される金額で算定しています。税額は、決算日までに制定又は実質的に制定された税率及び税法により算定しています。
繰延法人所得税費用は、決算日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異に対して計上しています。繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、繰延税金負債は、原則として将来加算一時差異について認識しています。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を計上していません。
・のれんの当初認識から生じる場合
・企業結合でない取引で、かつ取引時に会計上の利益にも課税所得(欠損金)にも影響を与えない取引におけ る資産又は負債の当初認識から生じる場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配企業に対する持分に係る将来減算一時差異に関しては、予測可能な将来に当該一時差異が解消する可能性が低い場合、又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が低い場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配企業に対する持分に係る将来加算一時差異に関しては、一時差異の解消の時点をコントロールすることができ、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産及び負債は、決算日までに制定又は実質的に制定されている税率に基づいて、当該資産が実現される又は負債が決済される年度の税率を見積り、算定しています。
繰延税金資産は各報告期間末に見直され、繰延税金資産の全額又は一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分について減額しています。未認識の繰延税金資産は各報告期間末に再評価され、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識されます。
連結会社は、法人所得税の不確実な税務ポジションについて、税法上の解釈に基づき税務ポジションが発生する可能性が高い場合には、合理的な見積額を資産又は負債として認識しています。
繰延税金資産及び負債は、当期税金資産及び当期税金負債を相殺する法律上の強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、相殺しています。
(19) 資本
普通株式 当社が発行した資本性金融商品は、発行価額を「資本金」及び「資本剰余金」に計上し、直接発 行費用(税効果考慮後)は「資本剰余金」から控除しています。
自己株式 自己株式を取得した場合は、直接取引費用を含む税効果考慮後の支払対価を、資本の控除項目として認識しています。ストック・オプション行使に伴う自己株式の処分を含め、自己株式を売却した場合は、処分差損益を「資本剰余金」として認識しています。
(20) 公正価値の測定
特定の資産・負債は、公正価値によって計上することが求められています。当該資産・負債の公正価値は、市場価格等の市場の情報や、マーケット・アプローチ、インカム・アプローチ、コスト・アプローチ等の算出手順に基づき、決定されています。公正価値の測定に使用されるインプットは、以下の3つのレベルがあります。
① レベル1
測定日現在で連結会社がアクセスできる活発な市場(十分な売買頻度と取引量が継続的に確保されている市場)における同一資産又は負債の市場価格を、調整を入れずにそのまま使用しています。
② レベル2
活発な市場における類似の資産又は負債の公表価格、活発でない市場における同一の資産又は負債の公表価格、資産又は負債の観察可能な公表価格以外のインプット及び相関その他の手法により、観察可能な市場データによって主に算出又は裏付けられたインプットを含んでいます。
③ レベル3
限られた市場のデータしか存在しないために、市場参加者が資産又は負債の価格を決定する上で使用している前提条件についての連結会社の判断を反映した観察不能なインプットを使用しています。連結会社は、連結会社自身のデータを含め、入手可能な最良の情報に基づき、インプットを算定しています。
公正価値の測定は、連結会社の評価方針及び手続きに従い経理部門によって行われており、金融商品の個々の性質、特徴並びにリスクを最も適切に反映できる評価モデルにて実施しています。また、公正価値の変動に影響を与える重要な指標の推移を継続的に検証しています。検証の結果、金融商品の公正価値の変動が著しい際は、経理部門責任者への報告及び承認を行っています。
(21) 株式報酬
連結会社は、株式に基づく報酬費用を、権利付与日の公正価値に基づき算定しており、当社の取締役、常務役員、従業員等及び当社子会社の取締役等が対価としてサービスを提供する期間にわたって定額法で費用計上し、対応する金額を資本として計上しています。ストック・オプションの公正価値は、ブラック・ショールズのオプション価格モデルにて算定しています。
(22) 賦課金
連結会社は、政府に対する債務が確定した時点で、支払が見込まれる金額を負債として認識しています。
(23) 1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しています。希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有する潜在株式の影響を調整して計算しています。
(24) 配当
配当金については、期末配当は株主総会により承認された日、中間配当については取締役会により承認された日の属する期間の負債として認識しています。
4.未適用の新基準
連結財務諸表の承認日までに公表されている主な基準書及び解釈指針の新設又は改訂は次のとおりであり、2016年3月31日現在において連結会社はこれを適用していません。連結会社は、新たな基準書及び解釈指針の適用による影響を判定するため、現在、当該基準書及び解釈指針の規定を検討中です。
5.事業セグメント
(1) 一般情報
連結会社の報告セグメントは、連結会社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社取締役社長が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
連結会社は、主に自動車部品等を生産・販売しており、国内並びに北米、欧州、アジア地域の担当役員を配置しています。日本、北米、欧州、アジアの各地域の現地法人は、地域の顧客に対する営業活動を通じて獲得した受注に対し、製品の最適生産、供給の観点から製造拠点の新規設立又は拡大等を事業部門と連携のうえ立案する等、独立した経営単位として事業活動を展開しています。
国内においては当社が、北米については米国、カナダと地理的近接度によりメキシコを加えデンソー・インターナショナル・アメリカ社が、欧州(主にオランダ、イギリス、イタリア、スペイン、ハンガリー、チェコ等)についてはデンソー・ヨーロッパ社が担当しています。アジア(主にタイ、マレーシア、インドネシア、インド、台湾、中国、韓国等)については、最適生産・供給体制の両面から地域に密着した体制強化のため、デンソー・インターナショナル・アジア社(タイランド)、デンソー・インターナショナル・アジア社(シンガポール)、電装(中国)投資有限公司の3社が連携し担当しており、これらを1つのマネジメント単位として管理しています。
したがって、連結会社は、生産・販売体制を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、「日本」、「北米」、「欧州」及び「アジア」の4つを報告セグメントとしています。各報告セグメントでは、主として自動車部品等を生産・販売しています。
セグメントの会計処理の方法は、注記3「重要な会計方針の要約」における記載と同一です。
なお、セグメント間の内部取引における価額は、外部顧客との取引価額に準じています。
報告セグメントの利益は、連結損益計算書上の営業利益ベースの数値です。金融収益、金融費用、為替差損益、持分法による投資利益、法人所得税費用は当社取締役社長が検討するセグメント利益に含まれていないため、セグメント業績から除外しています。
(2) セグメントごとの売上収益、利益又は損失、その他の重要な項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
(注) 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、南米等の現地法人の事業活動を含んでいます。
その他の重要な項目
(注1) 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、南米等の現地法人の事業活動を含んでいます。
(注2) 非流動資産は、有形固定資産及び無形資産の合計です。
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(注) 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、南米等の現地法人の事業活動を含んでいます。
その他の重要な項目
(注1) 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、南米等の現地法人の事業活動を含んでいます。
(注2) 非流動資産は、有形固定資産及び無形資産の合計です。
(3) セグメントごとの資産の金額に関する情報
(注1) 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、南米等の現地法人の事業活動を含んでいます。
(注2) 全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない資金等です。
(4) 製品及びサービスに関する情報
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
自動車部品の外部顧客への売上収益が連結損益計算書の売上収益のほとんどを占めているため、記載を省略しています。
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
自動車部品の外部顧客への売上収益が連結損益計算書の売上収益のほとんどを占めているため、記載を省略しています。
(5) 地域に関する情報
① 売上収益
(注) 1.連結決算上重要性のある国を個別開示しています。
2.売上収益は顧客の所在地に応じて算定しています。
② 非流動資産
(注) 1.連結決算上重要性のある国を個別開示しています。
2.上記の非流動資産(有形固定資産及び無形資産の合計)は資産の所在地に応じて算定しています。
(6) 主要な顧客に関する情報
主要な顧客はトヨタ自動車㈱グループであり、全てのセグメント(日本、北米、欧州、アジア)において売上収益を計上しています。
6.現金及び現金同等物
「現金及び現金同等物」の内訳は以下のとおりです。
7.営業債権及びその他の債権
「営業債権及びその他の債権」の内訳は以下のとおりです。
(注) 営業債権及びその他の債権は償却原価で測定する金融資産に分類しています。
連結会社は、営業債権及びその他の債権が減損した場合、減損を資産の帳簿価額から直接減額せず、貸倒引当金勘定により処理しています。貸倒引当金の増減は以下のとおりです。
連結会社は、期日を変更した債権も含めて回収が懸念される取引先の信用状態について、継続的にモニタリングしています。そのモニタリングした信用状態に基づき、売上債権等の回収可能性を検討し、貸倒引当金を設定しています。また、特定取引先の信用状態悪化による連鎖的な信用リスクへの影響は僅少です。したがって、信用リスク集中を考慮した貸倒引当金を追加的に計上することはしていません。
減損は生じていないものの期日が経過している営業債権及びその他の債権の年齢分析は次のとおりです。
下記は、保険の付保や担保の取得により回収が見込まれる金額を含んでいます。現時点において、減損の必要性はないと判断しています。
8.棚卸資産
「棚卸資産」の内訳は以下のとおりです。
(注) 期中に原価として認識された棚卸資産の正味実現価額への評価減の金額は当連結会計年度において8,998百万円(前連結会計年度8,778百万円)です。
9.その他の金融資産
(1) 「その他の金融資産」の内訳は以下のとおりです。
(注1) 預金、譲渡性預金及び債券は償却原価で測定する金融資産に分類しています。
(注2) 株式はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資産に分類しています。
(注3) デリバティブ資産はヘッジ会計を適用しているものを除き、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
(2) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の主な銘柄及び公正価値等は以下のとおりです。
株式は主に政策投資目的で保有しているため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しています。
前連結会計年度及び当連結会計年度において保有する、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関し、前連結会計年度及び当連結会計年度に認識した受取配当金はそれぞれ、18,934百万円及び26,769百万円です。
保有資産の効率化及び有効活用を図るため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の売却(認識の中止)を行っています。
認識の中止時の公正価値、資本でその他の包括利益として認識されていた累計損益及び受取配当金は、以下のとおりです。
(注4) 資本でその他の包括利益として認識されていた累計損益は、売却した時点で利益剰余金に振り替えています。利益剰余金への振替額は税引後です。なお、△は損失を表します。
10.有形固定資産
(1) 「有形固定資産」の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減及び帳簿価額は、以下のとおりです。
(注1) 建設仮勘定には、建設中の有形固定資産に関する支出額が含まれています。
(注2) 「その他」には建設仮勘定から本勘定への振替等が含まれています。
(注) 有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれてい
ます。
(2) 負債の担保の用に供されている有形固定資産の帳簿価額
負債の担保の用に供されている有形固定資産の金額に重要性はないため、記載を省略しています。
(3) コミットメント
有形固定資産の取得に関する契約上のコミットメントは、以下のとおりです。
(4) 減損損失
連結会社は以下の資産について減損損失を計上しました。
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
前連結会計年度において、一部の地域の事業環境は依然厳しく、当初想定していた収益が見込めなくなったことから未償却残高を全額減損し、当該減少額を減損損失として210百万円計上しました。減損損失は、連結損益計算書の「その他の費用」に含まれています。
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
当連結会計年度において、当初の設備投資計画に変更が生じ、遊休となった建物及び構築物を全額減損し、当該減少額を減損損失として202百万円計上しました。
また、一部の地域の事業環境は依然厳しく、当初想定していた収益が見込めなくなったことから、生産設備の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として1,055百万円計上しました。なお、回収可能価額は、売却コスト控除後の公正価値により測定しています。当該公正価値は観察不能なインプットを含む評価技法から算定された公正価値であり、そのヒエラルキーはレベル3です。
減損損失は、連結損益計算書の「その他の費用」に含まれています。
11.無形資産
(1) 「無形資産」の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額の増減及び帳簿価額は、以下のとおりです。
(注) 「無形資産」の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれています。
前連結会計年度及び当連結会計年度において純損益に認識した研究開発支出は、それぞれ395,372百万円及び399,004 百万円です。これらは、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれています。
(2) 減損損失
連結会社は以下の資産について減損損失を計上しました。
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
前連結会計年度において、一部の地域の事業環境は依然厳しく、当初想定していた収益が見込めなくなったことから残高を全額減損し、当該減少額を減損損失として1,502百万円計上しました。減損損失は、連結損益計算書の「その他の費用」に含まれています。
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
該当事項はありません。
(3) 重要な無形資産
連結財政状態計算書に計上されている無形資産について、前連結会計年度及び当連結会計年度において、個別に重要なものはありません。
(4) のれんの減損テスト
のれんが配分されている資金生成単位(又はそのグループ)については、毎報告期間末、さらに減損の兆候がある場合には都度、減損テストを行っています。
のれんが配分された資金生成単位(又はそのグループ)の回収可能価額は、過去の経験と外部からの情報を反映させて作成され、経営陣によって承認された、最長で5年間の予測を基礎とする使用価値に基づき算定しています。
当該5年間を超えるキャッシュ・フローの予測は、一定又は逓減する成長率を適用し、以降の年度分を推測して延長することによって見積もっています。使用価値は当該資金生成単位(又はそのグループ)の帳簿価額を十分に上回っており、使用価値算定に用いた割引率及び成長率について合理的な範囲で変動があった場合にも、使用価値が帳簿価額を下回る可能性は低いと考えています。
12.法人所得税
(1) 法人所得税費用
「法人所得税費用」の内訳は次のとおりです。
日本における、前連結会計年度の適用税率は34.94%、当連結会計年度の適用税率は32.43%です。
前連結会計年度について、日本の「所得税法等の一部を改正する法律」及び「地方税法等の一部を改正する法律」が2015年3月31日に国会で成立したことに伴い、当連結会計年度の繰延税金資産及び繰延税金負債の計算(ただし、2015年4月1日以降解消されるものに限る)に使用した適用税率は、前連結会計年度の34.94%から、回収又は支払が見込まれる期間が2015年4月1日から2016年3月31日までのものは32.43%、2016年4月1日以降のものについては31.65%にそれぞれ変更されています。
当連結会計年度について、日本の「所得税法等の一部を改正する法律」及び「地方税法等の一部を改正する等の法律」が2016年3月29日に国会で成立したことに伴い、当連結会計年度の繰延税金資産及び繰延税金負債の計算(ただし、2016年4月1日以降解消されるものに限る)に使用した適用税率は、前連結会計年度の31.65%から、回収又は支払が見込まれる期間が2016年4月1日から2018年3月31日までのものは30.29%、2018年4月1日以降のものについては30.07%にそれぞれ変更されています。
他の納税管轄地における税額は、それぞれの管轄地において一般的な税率をもって計算しています。
2008年3月期及び2009年3月期、並びに、2010年3月期及び2011年3月期について、名古屋国税局よりタックスヘイブン対策税制の適用除外要件を満たしていないとして、それぞれ2010年6月28日及び2012年6月22日に更正処分を受けました。当該更正処分による追徴税額(地方税等を含む)は、2008年3月期及び2009年3月期1,188百万円、2010年3月期及び2011年3月期6,101百万円ですが、当社として到底承服できるものではないため、処分の取消しを求めて、国内法に基づく救済手続き(不服申立・訴訟)を進めています。このうち、先行する2008年3月期及び2009年3月期分の訴訟については、2014年9月4日、名古屋地方裁判所より適用除外要件を満たすとする当社の主張をほぼ認める判決が出された後、2016年2月10日、名古屋高等裁判所からは、当社の主張を認めない判決が出された為、現在、最高裁判所による上告手続き(上告及び上告受理申立て)へ進んでいます。今後、訴訟手続きにおいて、更正処分を受けた全期間について、当社の主張が全面的に認められるものと判断していることから、当該支払額7,289百万円を法人所得税費用に含めず、非流動資産の「その他」に計上しています。
適用税率と、連結損益計算書における平均実際負担税率との差異要因は次のとおりです。
(2) 繰延税金資産及び繰延税金負債
「繰延税金資産」及び「繰延税金負債」の増減内訳は次のとおりです。
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(注) 繰延税金資産の認識にあたり、将来加算一時差異の十分性、将来課税所得の十分性及びタックスプランニングを考慮しています。
連結財政状態計算書上の「繰延税金資産」及び「繰延税金負債」は次のとおりです。
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異は以下のとおりです。
繰延税金資産を認識していない繰越欠損金の繰越期限別の金額は以下のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、当社は子会社に対する投資に係る将来加算一時差異については、報告期間末において配当することが予定されている未分配利益に係るものを除き、繰延税金負債を認識していません。これは、当社が一時差異の取崩しの時期をコントロールする立場にあり、このような差異を予測可能な期間内に取崩さないことが確実であるためです。前連結会計年度及び当連結会計年度において、繰延税金負債を認識していない子会社に対する投資に係る将来加算一時差異はそれぞれ、696,663百万円及び689,866百万円です。
13.社債及び借入金
「社債及び借入金」の内訳は以下のとおりです。
なお、当連結会計年度末の一部の借入金について、財務制限条項が付されています。当社は当連結会計年度において当該条項を遵守しています。当該条項については、必要とされる水準を維持するようにモニタリングしています。
(注1) 平均利率については、借入金の期末残高に対する加重平均利率を記載しています。
(注2) 当借入金は、南米子会社における借入金です。
(注3) 社債の内訳は以下のとおりです。
(注) 当連結会計年度欄の(内書)は、1年内償還予定の金額です。
14.営業債務及びその他の債務
「営業債務及びその他の債務」の内訳は以下のとおりです。
(注1) 「営業債務及びその他の債務」における金融負債は償却原価で測定しています。
(注2) その他には、主に未払費用や設備未払金等が含まれます。
15.引当金
「引当金」は、連結財政状態計算書上、流動負債及び非流動負債に計上しています。
前連結会計年度及び当連結会計年度における引当金の増減の内訳は以下のとおりです。
(注1) 製品保証引当金については、その金額の一部が仕入先との合意により補填される見込です。補填される金額の見込は前連結会計年度2,863百万円及び当連結会計年度4,459百万円であり、「営業債権及びその他の債権」の中に含まれています。
(注2) 独占禁止法関連損失引当金については、注記29「偶発事象」参照。
16.退職後給付
連結会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型、非積立型の確定給付型制度及び確定拠出型制度を採用しています。確定給付型制度における給付額は、勤続した各年に稼得したポイントや勤務年数及びその他の条件に基づき設定されています。また、将来の給付に備え、賃金及び給与の一定比率により年金数理計算したものを掛金として拠出し、積み立てています。なお、従業員の退職等に際して、IFRSに準拠した数理計算による確定給付制度債務の対象とされない割増退職金を支払う場合があります。
積立型の確定給付型制度は、法令に従い、連結会社と法的に分離された年金基金により運営されています。年金基金の理事会及び年金運用受託機関は、制度加入者の利益を最優先にして行動することが法令により求められており、所定の方針に基づき制度資産の運用を行う責任を負っています。
(1) 確定給付型制度
確定給付制度債務の現在価値及び制度資産の公正価値の変動は以下のとおりです。
① 確定給付制度債務の増減
② 制度資産の増減
(注) 前連結会計年度及び当連結会計年度において、当社の制度資産が確定給付制度債務に対して積立超過の状況にあり、その状況が継続すると見込まれることから、制度資産のうち退職給付信託として拠出していた株式の一部の返還を実施しています。
③ 確定給付制度債務及び制度資産の調整表
投資方針
連結会社の確定給付型年金制度の制度資産の投資方針としては、そのリスク許容度を適切に活用し、資本性金融商品、負債性金融商品及び保険契約等にバランスよく分散したポートフォリオを構成し、将来の給付義務を全うできる水準の収益を長期的・安定的に目指しています。
なお、投資方針については、確定給付型年金制度の財政状況や運用環境を勘案しながら、必要に応じて見直しを行うこととしています。
また、各資産の運用を実行する際にも、連結会社は戦略・ファンドマネージャーに係るリスク分散に留意し、継続的なモニタリングを通じて運用面の効率性を追及することとしています。
制度資産の主な内訳
前連結会計年度及び当連結会計年度の制度資産の公正価値は以下のとおりです。
前連結会計年度(2015年3月31日)
(注1) 保険契約には、主として元本と予定利率が保証される生保一般勘定が含まれています。
(注2) その他には、主として現金同等物等が含まれています。
当連結会計年度(2016年3月31日)
(注1) 保険契約には、主として元本と予定利率が保証される生保一般勘定が含まれています。
(注2) その他には、主として現金同等物等が含まれています。
各連結会計年度の数理計算の仮定の主要なものは、以下のとおりです。
数理計算のために使用した主要な仮定が変動した場合に想定される確定給付制度債務に与える影響は次のとおりです。なお、以下の分析は主要な仮定における感応度の概要を提供するものであり、予測されるキャッシュ・フロー情報のすべての影響は考慮していません。
連結会社の2016年4月1日から2017年3月31日までに予定される、会社拠出掛金の金額は22,578百万円です。
確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、前連結会計年度は16年、当連結会計年度は16年です。
(2) 確定拠出型制度
前連結会計年度及び当連結会計年度における確定拠出型制度に関して費用として認識した金額は、それぞれ9,235百万円及び9,698百万円です。
17.資本及びその他の資本項目
(1) 資本金及び資本剰余金
日本の会社法(以下、「会社法」)では、株式の発行に対しての払込又は給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることができると規定されています。また、会社法では、資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
前連結会計年度及び当連結会計年度における授権株式数は、1,500,000,000株です。
全額払込済みの発行済株式数の期中における変動内訳は以下のとおりです。
当社の発行する株式は、すべて権利内容に制限のない無額面の普通株式です。
(2) 利益剰余金
会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されています。積み立てられた利益準備金は、欠損補填に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができることとされています。
(3) 自己株式
会社法では、株主総会の決議により分配可能額の範囲内で、取得する株式数、取得価格の総額等を決定し、自己株式を取得することができると規定されています。また、市場取引又は公開買付による場合には、定款の定めにより、会社法上定められた要件の範囲内で、取締役会の決議により自己株式を取得することができます。
自己株式の期中における変動内訳は以下のとおりです。
(4) その他の資本の構成要素
① 新株予約権
ストック・オプション制度に係る新株予約権です。
② FVTOCIに指定した資本性金融商品への投資による損益
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融商品に係る評価損益の累計額です。
③ 確定給付制度の再測定
確定給付制度の再測定は、期首時点の数理計算上の仮定と実際の結果との差異による影響額及び数理計算上の仮定の変更による影響額です。これについては、発生時にその他の包括利益で認識し、その他の資本の構成要素から利益剰余金に直ちに振り替えています。
④ 在外営業活動体の換算差額
連結会社の在外営業活動体の財務諸表をそれらの機能通貨から連結会社の表示通貨である日本円に換算することによって生じた換算差額です。
⑤ キャッシュ・フロー・ヘッジ損益
キャッシュ・フロー・ヘッジに係るヘッジ手段の公正価値の変動から生じた利得又は損失のうち、ヘッジ有効部分の累計額です。
18.配当
前連結会計年度及び当連結会計年度における配当金支払額は以下のとおりです。
基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となる配当金の総額は以下のと
おりです。
19.その他の収益
「その他の収益」の内訳は以下のとおりです。
20.販売費及び一般管理費及びその他の費用
「販売費及び一般管理費」の内訳は以下のとおりです。
「その他の費用」の内訳は以下のとおりです。
(注) 前連結会計年度の「その他」には、一部自動車部品についての独占禁止法違反に関する和解金等である、独占禁止法関連損失21,890百万円、オーストラリアでの生産事業撤退に伴い将来発生が見込まれる退職関連費用である、事業整理損2,783百万円が含まれています。
当連結会計年度の「その他」には、一部自動車部品についての独占禁止法違反に関する和解金等である、独占禁止法関連損失45,930百万円(注記29「偶発事象」参照)が含まれています。
21.金融商品に係る収益及び費用
「金融収益」の内訳は以下のとおりです。
(注) 前連結会計年度及び当連結会計年度に認識された、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産からの配当収益には、各報告期間において、認識の中止を行ったその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産からの配当収益(注記9「その他の金融資産」参照)が含まれています。
「金融費用」の内訳は以下のとおりです。
22.1株当たり利益
(1) 基本的1株当たり当期利益の算定上の基礎
① 親会社の所有者に帰属する当期利益
② 普通株式の期中平均株式数
(2) 希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎
① 希薄化後の親会社の所有者に帰属する当期利益
② 希薄化後普通株式の期中平均株式数
23.その他の包括利益
その他の包括利益(非支配持分を含む)の各項目の内訳は以下のとおりです。
その他の包括利益(非支配持分に帰属)の各項目の内訳(税効果後)は以下のとおりです。
24.重要な非資金取引
重要な非資金取引の内容
(1) ファイナンス・リース取引に係る資産及び債務の額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(2) 退職給付信託として拠出していた株式の一部返還により取得した株式の額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
25.金融商品
(1) 資本管理
連結会社は、健全な財務体質を確保しながら、持続的成長のために必要な設備投資、研究開発、M&A等に資金を活用するとともに、長期安定的に株主還元を継続することにより、持続的な企業価値向上を目指します。そのために必要な事業資金は、連結会社の収益力・キャッシュ創出力を維持強化することにより、営業キャッシュ・フローで賄うことを基本とし、必要に応じて有利子負債(社債・借入等)で補充します。また、財務健全性を長期安定的に維持するための資金も確保します。なお、連結会社は2016年3月31日現在、外部から資本規制を受けていません。
(2) 金融商品から生じるリスクの内容及び程度
① リスク管理方針
連結会社は、営業活動に係わる財務リスク(信用リスク・市場リスク・流動性リスク)に晒されており、当該リスクの影響を回避又は低減するために、一定の方針に基づくリスク管理を行っています。資金運用及びデリバティブ取引の方針については、主として毎期初に当社取締役会の承認を受け、また期中の取引及びリスク管理については、主に社内管理規程に基づいて実施しています。
デリバティブは、後述するリスクを回避するために利用しており、投機的な取引は行わない方針です。
ⅰ) 信用リスク
連結会社の営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されています。営業債権については、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行っており、特に信用リスクの懸念される取引先については、その状況を定期的にモニタリングする事で財務状況の悪化等による回収懸念を早期に把握し、個別に保全策を検討・実施しています。連結会社の当連結会計年度の連結決算日現在における営業債権のうち、28%がトヨタ自動車㈱グループに対するものです。
負債性金融商品における短期債券型投資信託、公社債は、資金運用管理規程に従い、格付けの高い金融機関、商品、発行体を対象としている為、信用リスクは僅少です。
デリバティブ取引の利用にあたっては、カウンター・パーティ・リスクを軽減するために、格付の高い金融機関とのみ取引を行っています。
連結財務諸表に表示されている金融資産の減損後の帳簿価額は、獲得した担保の評価額を考慮に入れない、当社の金融資産に対するエクスポージャーの最大値です。
ⅱ) 市場リスク
為替変動リスク
連結会社は、グローバルに事業を展開していることから外貨建の取引を行っており、損益及びキャッシュ・フロー等が為替変動の影響を受けるリスクに晒されています。連結会社は、為替変動のリスクを回避するために、外貨建の営業債権債務については主として先物為替予約を、外貨建借入金については通貨スワップをデリバティブ取引として利用しています。当社経理部は、取引権限や限度額等を定めたデリバティブ取引管理規程に基づいてリスク管理を実施しており、月次の取引実績を経理部所管の役員に報告しています。連結子会社についても、当該デリバティブ取引管理規程に準じた管理を行っています。
通貨デリバティブの詳細は以下のとおりです。
ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引はありません。
為替感応度分析
以下の表は、関連する外国為替に対して日本円が1%増減した場合に純損益及び資本に与える影響を示す連結会社の感応度分析です。本分析は報告期間末の外国為替レートに1%の変動を調整して換算しており、その他の変動要因(残高、金利等)は一定であることを前提としています。
金利変動リスク
連結会社は、固定金利と変動金利双方で資金を借り入れているため、金利変動リスクに晒されています。有利子負債の殆どは固定金利により調達された社債及び借入金ですが、変動金利性借入金については、原則として金利スワップ契約により実質的に固定金利性借入金と同等の効果を得ています。
当社経理部は、取引権限や限度額等を定めたデリバティブ取引管理規程に基づいてリスク管理を実施しており、月次の取引実績を経理部所管の役員に報告しています。連結子会社についても、当該デリバティブ取引管理規程に準じた管理を行っています。
金利デリバティブの詳細は、以下のとおりです。
ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
変動金利を固定金利に交換する金利通貨スワップ契約は、連結会社の変動金利性借入金のキャッシュ・フローの変動を軽減するため、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されています。金利スワップと借入金の金利の支払は同時であり、資本に累積した金額は、変動金利の支払が純損益に影響を及ぼす期間にわたって純損益に振り替えられます。
金利感応度分析
以下の表は、報告期間末において金利が1%上昇した場合に、金利変動の影響を受ける金融商品が純損益及び資本に与える影響を示しています。本分析は、報告期間末に連結会社が保有する正味の変動金利性金融商品残高に1%を乗じて算出しており、将来にわたる残高の増減、為替変動の影響等その他の全ての変動要因は一定であることを前提としています。
ⅲ) 流動性リスク
連結会社は、借入金及び社債により資金を調達していますが、資金調達環境の悪化等により支払期日にその支払いを実施できなくなる流動性リスクに晒されています。連結会社は、各部署からの報告に基づき経理部が適時に資金計画を作成・更新するとともに、手許流動性を連結売上収益の1か月分相当以上に維持すること等により、流動性リスクを管理しています。
当社の金融負債の残存契約満期金額は次のとおりです。
前連結会計年度(2015年3月31日)
当連結会計年度(2016年3月31日)
ⅳ) 資本性金融商品の価格変動リスク
連結会社は、資本性金融商品(株式)から生じる株価変動リスクに晒されています。短期トレーディング目的で保有する資本性金融商品はなく、取引先企業との事業提携・連携強化を目的に保有しており、これらの投資を活発に売却することは致しません。資本性金融商品については、定期的に公正価値や発行体(取引先企業)の財務状況等を把握し、取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しています。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、株価が1%上昇又は下落すると仮定した場合、資本合計の増加額又は減少額はそれぞれ7,636百万円及び6,381百万円です。なお、連結会社が保有する市場性のある株式の大部分はFVTOCIの金融資産として指定しているため、株価が1%上昇又は下落すると仮定した場合の純損益に与える影響額に重要性はありません。
非上場株式、その他の持分証券の公正価値で用いている重要な観察不能なインプットは、非流動性ディスカウントです。これらのディスカウントの著しい上昇(下降)は公正価値の著しい低下(上昇)を生じさせることとなります。
(3) 公正価値測定
① 償却原価で測定する金融商品
前連結会計年度及び当連結会計年度における償却原価で測定する金融商品の帳簿価額と公正価値ヒエラルキーは、以下のとおりです。
前連結会計年度(2015年3月31日)
(注) 1年内返済及び償還予定の残高を含んでいます。
当連結会計年度(2016年3月31日)
(注) 1年内返済及び償還予定の残高を含んでいます。
償却原価で測定する短期金融資産、短期金融負債については、公正価値は帳簿価額と近似しているため、注記を省略しています。
長期借入金の公正価値は、元利金の合計額を、新規に同様の借入を行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定しています。
② 経常的に公正価値で測定する金融資産及び金融負債の公正価値
前連結会計年度及び当連結会計年度における公正価値で測定する金融商品の公正価値ヒエラルキーは、以下のとおりです。
前連結会計年度(2015年3月31日)
当連結会計年度(2016年3月31日)
デリバティブは主に為替予約、金利スワップ、金利通貨スワップに係る取引です。
為替予約の公正価値は、先物為替相場等に基づき算定しています。金利スワップ、金利通貨スワップの公正価値は、取引先金融機関等から提示された金利等観察可能な市場データに基づき算定しています。
非上場株式、その他の持分証券の公正価値測定は、修正時価純資産方式により、必要に応じてPBRによる時価修正等を加え算出しています。また、重要性のない銘柄は簿価純資産方式により算出しています。
非上場株式、その他の持分証券の公正価値測定で用いている重要な観察不能なインプットである非流動性ディスカウントは、30%で算定しています。
各報告期間における、レベル3に分類された金融商品の増減は、以下のとおりです。
(注1) 前連結会計年度の損益に含まれている利得及び損失は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものです。これらの損益は連結損益計算書上「金融収益」及び「金融費用」に含まれています。
(注2) その他の包括利益に含まれている利得及び損失は、決算日時点のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものです。これらの損益は連結包括利益計算書上「FVTOCIに指定した資本性金融商品への投資による損益」に含まれています。
(4) 金融資産と金融負債の相殺
連結会社のデリバティブ取引は、マスター・ネッティング契約又はそれに類似する契約に基づいて行われており、契約当事者間で決済の不履行が起きた場合は、取引相手先の債権債務を純額で決済することとなっています。前連結会計年度及び当連結会計年度における、同一取引相手先に対して認識した金融資産及び金融負債の相殺に関する情報は次のとおりです。
(注) 連結財政状態計算書において、金融資産と金融負債の相殺の要件に従って、既に相殺している金額に重要性はありません。
26.リース取引
(1) 借手としてのリース取引
① ファイナンス・リース債務
ファイナンス・リース債務の内訳は以下のとおりです。
リース債務の残高は、連結財政状態計算書の「営業債務及びその他の債務」及び「その他の金融負債」に含まれています。主として金型に係るリース取引であり、支払期間は主として2年です。当該金型取引については、サブリース契約を実施しており、サブリース契約に基づく最低受取サブリース料総額は、(2)貸手としてのリース取引のファイナンス・リース債権の残高と同額です。
また、更新又は購入選択権、変動リース料及びエスカレーション条項(リース契約金額の引き上げを定めた条項)並びにリース契約によって課された制限(配当、追加借入及び追加リースに関する制限等)はありません。
② 解約不能オペレーティング・リース契約
解約不能オペレーティング・リースに基づく将来の最低リース料総額の内訳は以下のとおりです。
車両及び情報機器等を賃借しており、主としていくつかの契約には更新する権利を含んでいます。また、購入選択権、サブリース契約及びエスカレーション条項(リース契約金額の引き上げを定めた条項)並びにリース契約によって課された制限(配当、追加借入及び追加リースに関する制限等)はありません。
③ 当該期間の費用に認識されたオペレーティング・リース料
当該期間の費用に認識されたオペレーティング・リース料は以下のとおりです。
(2) 貸手としてのリース取引
ファイナンス・リース債権
ファイナンス・リース債権の内訳は以下のとおりです。
リース債権の残高は、連結財政状態計算書の「営業債権及びその他の債権」及び「その他の金融資産」に含まれています。主に金型に係るリース取引であり、回収期間は主として2年です。リース期間経過後の残存価値はありません。また、当該取引において、未稼得金融収益、貸手の利益となる無保証残存価値、回収不能な受取最低リース料総額に対する引当累計額、期中に収益として認識した変動リース料はありません。
27.関連当事者
(1) 関連当事者との取引
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
上記取引に対する未決済残高と未決済残高に関する貸倒引当金は以下のとおりです。
(2) 主要な経営幹部の報酬
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
28.株式報酬
連結会社は、ストック・オプション制度を採用しており、その内容は以下のとおりです。ストック・オプションについては、2009年8月1日より後に新たなストック・オプションを付与しておらず、すべてIFRS移行日前に権利確定しています。
前連結会計年度及び当連結会計年度に存在したストック・オプションは以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
(注1) 期中に権利が行使されたストック・オプションの権利行使日時点の加重平均株価は5,090円です。
(注2) 期末時点で残っているストック・オプションの行使価格は2,920円であり、残存契約年数の加重平均は4ヶ月です。
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(注1) 期中に権利が行使されたストック・オプションの権利行使日時点の加重平均株価は6,207円です。
29.偶発事象
当連結会計年度における偶発債務の内容は以下のとおりです。
独占禁止法関連
(1) 国及び競争法当局による調査
一部の国において当局による調査に対応しています。
(2) 集団訴訟及び州法務長官による訴訟への対応
当社及び一部の子会社は、一部の自動車部品の取引に関する独占禁止法違反の疑いについて、現在米国及びカナダにおいて損害賠償を求める複数の集団訴訟(クラスアクション)の被告の一社となっています。
米国においては、特定の自動車部品ごとに、①直接購入者(例えば、自動車メーカー及びそれらへの一次供給者)、②カーディーラー、③商業用・大型トラック及び重機のディーラー、④車両の最終購入者より、当社及び一部の子会社に対して訴訟が提起されています。また、いくつかの州法務長官がこれらの州の政府機関及び/または住民を代表して同様の訴訟を提起しています。これらの訴訟は1件(ミシシッピ州裁判所に提起された州法務長官による訴訟)を除く全てがミシガン州東部連邦裁判所における、複数裁判地訴訟(multi district litigation)(注)で手続が併合審理されています。
最初の4件の製品の訴訟(自動車ワイヤーハーネスシステム、計器盤クラスター、フューエルセンダー及びヒーターコントロールパネル)については、ディスカバリー(訴訟当事者間で相互に訴訟に関係する書類等の証拠を開示し合う手続き)が進められています。追って提起された訴訟のうち多くの件においては、被告のうち何社かにつき、却下の申立てについての裁判所の裁定が下ったか、それよりも手続き上、早期の段階にあります。これらの集団訴訟においてディスカバリーが完了した後、裁判所はそれぞれの訴訟について集団適格についての原告側の申立てを審理し、その後に各々の訴訟についての本案審理に入ることになります。なお、いずれかの段階において原告側と和解交渉を始めることもありえます。
カナダにおいては、オンタリオ州、ケベック州、ブリティッシュ・コロンビア州、マニトバ州及びサスカチュワン州において複数の暫定集団訴訟が提起されています。米国における集団訴訟と同様、自動車部品ごとに別個の訴訟が提起されています。これらの暫定集団訴訟は全て、直接購入者(例えば、自動車メーカー)及び間接購入者(例えば、ディーラー及び車両の最終購入者)から当社(及び訴訟によっては子会社の一部)に対して提起されており、いずれの訴訟も初期段階です。いくつかの訴訟については集団適格に関する審理が2016年末または2017年初めに行われる見込みです。
(注)複数裁判地訴訟(multi district litigation)とは、ディスカバリーや共通の法律問題についての判断等、本案前の効率的審理のために、複数の訴訟を単一の裁判官に併合・集約して行う手続です。
(3) 個別の和解交渉
当社は、一部の自動車部品の取引に関する独占禁止法違反の疑いに関連して、主要顧客(自動車メーカー)との間で個別に交渉を行っています。
当社は、上記事案のいくつかについて、支出の可能性のある金額を見積もった上、引当金を計上しており、45,930百万円を「その他の費用」に含めています(注記15「引当金」及び注記20「販売費及び一般管理費及びその他の費用」参照)。
なお、IAS第37号に従い、当社の立場が不利になる可能性があるため、これらの係争の全般的な内容を開示していません。
30.子会社及び関連会社等
「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、個々に重要性のある非支配持分を有する子会社、関連会社及び共同支配企業は該当ありません。
なお、連結会社は㈱アドヴィックスの20%未満の持分割合を保有しており、株主総会での議決権も20%未満ですが、当該会社の取締役会への参加により重要な影響力があるため、関連会社としています。
支配の喪失とならない連結子会社の所有持分の変動による資本剰余金への影響
(単位:百万円)
前連結会計年度及び当連結会計年度において、連結子会社の支配喪失に伴う所有持分の変動について認識した損益は、ありません。
31.後発事象
連結会社は、後発事象を2016年6月21日まで評価しています。2016年6月21日現在、記載すべき後発事象はありません。
株式会社デンソー(以下、「当社」)は、日本に所在する株式会社です。当社及び国内外の連結子会社(以下、まとめて「連結会社」)は、「日本」、「北米」、「欧州」、「アジア」、「その他」の各セグメントで、主に自動車部品におけるパワトレイン機器、電子機器、熱機器、情報安全機器、モータ及び産業機器、生活関連機器を生産、販売しています。連結会社の概要については「第一部 企業情報 第1 企業の概況 4 関係会社の状況」をご参照ください。
2.作成の基礎
(1) IFRSに準拠している旨
本連結財務諸表は、連結財務諸表規則 第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件をすべて満たすことから、同規則第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しています。
本連結財務諸表は、2016年6月21日に取締役社長 有馬浩二によって承認されています。
(2) 測定の基礎
本連結財務諸表は、注記3「重要な会計方針の要約」に記載している公正価値で測定する金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しています。
(3) 機能通貨及び表示通貨
本連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、百万円単位で表示しています。
(4) 重要な会計上の判断、見積り及び仮定
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っています。実際の業績は、これらの見積りと異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直しています。会計上の見積りの見直しによる影響は、その見積りを見直した会計期間と将来の会計期間において認識されます。
見積り及び判断を行った項目のうち、以下は当期及び翌期以降の連結財務諸表の金額に重要な影響を与えています。
・連結の範囲-注記3「重要な会計方針の要約 (1)連結の基礎」
・収益-注記3「重要な会計方針の要約 (16)収益」
・非金融資産の減損-注記10「有形固定資産」及び注記11「無形資産」
・繰延税金資産の回収可能性-注記12「法人所得税」
・製品保証引当金-注記15「引当金」
・確定給付制度債務の測定-注記16「退職後給付」
・金融商品の公正価値測定-注記25「金融商品」
(5) 会計方針の変更
連結会社は、当連結会計年度末より強制適用となった基準書及び解釈指針を適用しています。これらの基準書及び解釈指針の適用が、連結財務諸表に与える重要な影響はありません。
3.重要な会計方針の要約
(1) 連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社により支配されている企業であり、子会社の財務諸表は、連結会社が支配を獲得した日から支配を終了した日までの間、当社の連結財務諸表に含まれています。子会社が適用する会計方針が連結会社の適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表を修正しています。連結会社内の債権債務残高及び取引、並びに連結会社内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表上消去しています。包括利益は非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者に帰属する持分と非支配持分に帰属させています。
連結財務諸表には、子会社の所在する現地法制度上、親会社と異なる決算日が要請されていることにより、決算日を親会社の決算日に統一することが実務上不可能であり、親会社の決算日と異なる日を決算日とする子会社の財務諸表が含まれています。当該子会社の決算日と親会社の決算日の差異は3ヶ月を超えることはありません。
連結財務諸表の作成に用いる子会社の財務諸表を当社と異なる決算日で作成する場合、その子会社の決算日と当社の決算日との間に生じた重要な取引又は事象については必要な調整を行っています。
② 関連会社及び共同支配企業
関連会社とは、連結会社が財務及び営業の方針に重要な影響力を有しているが支配はしていない企業であり、連結会社が重要な影響力を有することとなった日から喪失する日まで、持分法により処理しています。
共同支配企業とは、複数の当事者が共同支配により重要な経済活動を行う契約上の取決めに基づいている企業であり、持分法により処理しています。
関連会社及び共同支配企業の会計方針は、連結会社が適用する会計方針と整合させるため、必要に応じて修正しています。
連結財務諸表には、他の株主との関係等により、決算日を統一することが実務上不可能であるため、決算日が異なる関連会社及び共同支配企業への投資が含まれています。決算日の差異により生じる期間の重要な取引又は事象については必要な調整を行っています。
持分法の下では、投資額は当初は原価で測定し、それ以後は、関連会社及び共同支配企業の純資産に対する連結会社の持分の取得後の変動に応じて投資額を変動させています。その際、関連会社及び共同支配企業の純損益のうち連結会社の持分相当額は連結会社の純損益に計上しています。また、関連会社及び共同支配企業のその他の包括利益のうち連結会社の持分相当額は連結会社のその他の包括利益に計上しています。関連会社及び共同支配企業の損失に対する持分相当額が投資額(実質的に関連会社又は共同支配企業に対する連結会社の正味投資の一部を構成する長期の持分を含みます)を超過するまで当該持分相当額は純損益に計上し、さらなる超過額は連結会社が損失を負担する法的又は推定的義務を負うあるいは企業が関連会社又は共同支配企業に代わって支払う範囲内で損失として計上しています。重要な内部取引に係る利益は、関連会社及び共同支配企業に対する持分比率に応じて相殺消去しています。
関連会社及び共同支配企業の、取得日に認識した資産、負債及び偶発負債の正味の公正価値に対する持分を取得対価が超える額はのれん相当額として認識し投資の帳簿価額に含めており、償却はしていません。
③ 共同支配事業
共同支配事業とは、共同支配の取決めのうち、共同支配を行う参加者が契約上の取決めに関連する資産に対する権利及び負債に係る義務を有するものをいいます。共同支配事業に係る投資については、共同支配の営業活動から生じる資産、負債、収益及び費用のうち、連結会社の持分相当額のみを認識しています。重要な内部取引並びに債権債務は、持分比率に応じて相殺消去しています。
(2) 企業結合及びのれん
企業結合は取得法を用いて会計処理しています。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債及び連結会社が発行する資本性金融商品の取得日の公正価値の合計として測定されます。発生した取得関連コストは費用として処理しています。
現在の所有持分であり、清算時に企業の純資産に対する比例的な持分を保有者に与えている非支配持分は、公正価値若しくは被取得企業の識別可能純資産の認識金額に対する非支配持分の比例的な取り分で当初測定しています。この測定方法の選択は、取引ごとに行っています。その他の非支配持分は、公正価値若しくは他のIFRSが適用される場合は、他のIFRSに基づき、測定しています。
取得日において、識別可能な資産及び負債は、以下を除き、取得日における公正価値で測定しています。
・繰延税金資産(又は繰延税金負債)及び従業員給付契約に関連する負債(又は資産)は、それぞれIAS第 12号「法人所得税」及びIAS第19号「従業員給付」に従って認識し測定しています。
・IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的に分類される資産又は処分グループは、当該基準書に従って認識し、測定しています。
・被取得企業の株式に基づく報酬取引に係る負債若しくは資本性金融商品、又は被取得企業の株式に基づく報酬取引の連結会社の株式に基づく報酬取引への置換えに係る負債若しくは資本性金融商品は、IFRS第2号「株式に基づく報酬」に従って測定しています。
取得対価が識別可能な資産及び負債の公正価値を超過する場合は、連結財政状態計算書においてのれんとして資産計上しています。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において利得として計上しています。なお、支配獲得後の非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しており、当該取引からのれんは認識していません。
のれんは企業結合時に決定した測定額から減損損失累計額を控除した価額で、連結財政状態計算書の「無形資産」に計上しています。のれんは償却を行わず、毎年又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しています。のれんの減損損失は連結損益計算書において認識され、その後の戻入は行っていません。
企業結合が発生した報告期間末までに企業結合の当初の会計処理が完了しない場合、連結会社は、未完了の項目については暫定的な金額で報告します。それらが判明していた場合には取得日に認識された金額に影響を与えたと考えられる、取得日に存在していた事実や状況に関して得た新しい情報を反映するために、暫定的な金額を測定期間(最長で1年間)の間に修正するか、又は追加の資産又は負債を認識しています。
(3) 外貨換算
連結会社の各企業の財務諸表は、その企業が営業活動を行う主たる経済環境の通貨(機能通貨)で作成され、各企業の機能通貨以外の通貨(外貨)での取引の換算については、取引日又はそれに近似する為替レートが使用されます。
報告期間末に、外貨建の貨幣項目は、決算日の為替レートで換算され、外貨建非貨幣項目は、取得原価で測定されているものは取引日の為替レート、公正価値で測定されているものは、公正価値が決定された日の為替レートで換算されます。
換算又は決済により生じる換算差額は、その期間の損益として認識され、連結損益計算書において「為替差損益」に計上しています。
連結財務諸表は、親会社の機能通貨であり、連結財務諸表の表示通貨である日本円で表示されます。連結財務諸表を表示するために、在外営業活動体の資産及び負債は、決算日の為替レート、収益及び費用については著しい変動の無い限り期中平均レートを使用して日本円に換算しています。換算差額が生じた場合、その他の包括利益に「在外営業活動体の換算差額」として認識され、累積額は資本の「その他の資本の構成要素」に分類されます。在外営業活動体が処分され、支配が喪失された場合には、累積換算差額を処分した期に純損益に振り替えています。
在外営業活動体の取得により生じたのれん及び公正価値修正は、報告期間末時点で当該活動体の資産及び負債として換算替を行い、換算差額は「その他の資本の構成要素」に分類されます。
(4) 金融商品
連結会社は、金融商品に係る会計処理について、IFRS第9号「金融商品」(2010年10月改訂)を早期適用しています。
① 金融資産
ⅰ) 当初認識及び測定
連結会社は、金融資産を償却原価で測定する金融資産、公正価値で測定する金融資産にその性質・目的により分類しており、当初認識時において分類を決定しています。通常の方法による金融資産の売買は、取引日において認識又は認識の中止を行っています。
a) 償却原価で測定する金融資産
金融資産は、次の条件がともに満たされる場合に償却原価で測定する金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている場合
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる場合
償却原価で測定する金融資産は、公正価値に取得に直接起因する取引コストを加えた額で当初測定しています。
b) 公正価値で測定する金融資産
上記の償却原価で測定する場合を除き、金融資産は純損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
資本性金融商品については公正価値で測定し、売買目的で保有する金融資産はその変動を純損益で認識すること及びそれ以外はその変動をその他の包括利益を通じて認識することに指定し(取消不能)、当該指定を継続的に適用しています。
資本性金融商品を除く金融資産で償却原価で測定する区分の要件を満たさないものは、公正価値で測定しその変動を純損益を通じて認識しています。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値で測定し、取引コストは発生時に純損益で認識しています。その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産は、公正価値に取得に直接起因する取引コストを加えた額で当初測定しています。
ⅱ) 事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しています。
a) 償却原価で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産の帳簿価額については、実効金利法を用いて測定しています。実効金利は、当該金融資産の予想残存期間を通じての、将来の現金受取額の見積額を、正味帳簿価額まで正確に割り引く利率です。利息収益は純損益に認識し、連結損益計算書上「金融収益」に含めて計上しています。償却原価で測定する金融資産の認識を中止した場合、資産の帳簿価額と受け取った対価又は受取可能な対価との差額は純損益に認識しています。
b) 公正価値で測定する金融資産
公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動額は純損益に計上しています。ただし、資本性金融商品のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては、当該金融資産の処分又は公正価値評価から生じる利得又は損失は、純損益に認識せずその他の包括利益に認識し、「その他の資本の構成要素」項目に累積します。認識を中止した場合には、利益剰余金に振り替えています。なお、資本性金融商品に係る配当金は、配当金を受領する権利が確定した時点で純損益に認識され、連結損益計算書上「金融収益」に含めて計上しています。純損益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては、当該金融資産から生じる利得又は損失の純額は、連結損益計算書上「金融収益」又は「金融費用」項目(注記25「金融商品」)に計上されています。また、負債性金融商品の利息収益は、上記の利得又は損失の純額に含まれます。
ⅲ) 償却原価で測定する金融資産の減損
償却原価で測定する金融資産については、報告期間末ごとに減損していることを示す客観的証拠の有無を評価しています。減損の証拠には、債務者による支払不履行又は滞納、連結会社が債務者に対して、そのような状況でなければ実施しなかったであろう条件で行った債権の回収期限の延長、債務者又は発行企業が破産する兆候、活発な市場の消滅等が含まれています。
減損が発生しているという客観的な証拠が存在する場合、減損損失は、当該資産の帳簿価額と見積将来キャッシュ・フローの現在価値の差額として認識し、測定しています。
減損が認識された償却原価で測定する金融資産の帳簿価額は貸倒引当金を通じて減額され、連結損益計算書上「その他の費用」として計上しており、将来の回収を見込めず、すべての担保が実現又は連結会社に移転された時に、直接減額しています。減損認識後に生じた事象により、翌年度以降に減損損失の見積額が変動した場合には、過年度に認識された減損損失は貸倒引当金を用いて調整しています。
ⅳ) 金融資産の認識の中止
連結会社は、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した時、又は、当該金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんどすべてが移転した時にのみ、当該金融資産の認識を中止しています。連結会社がリスクと経済価値のほとんどすべてを移転しないが保持もせず、譲渡された資産を支配し続ける場合には、連結会社は資産に対する留保持分及び関連して支払う可能性がある負債を認識しています。
② 金融負債
ⅰ) 当初認識及び測定
連結会社は、金融負債を償却原価で測定する金融負債、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類しており、当初認識時において分類を決定しています。すべての金融負債は公正価値で当初測定していますが、償却原価で測定する金融負債については、公正価値から発行に直接起因する取引コストを控除した金額で測定しています。
ⅱ) 事後測定
金融負債の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しています。
a) 償却原価で測定する金融負債
売買目的で保有せず、純損益を通じて公正価値で測定するものに指定しない金融負債は、当初認識後、実効金利法による償却原価で測定しています。利息費用は連結損益計算書上「金融費用」に含めて計上しています。実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得又は損失は、連結損益計算書上「金融収益」又は「金融費用」として計上しています。
b) 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
売買目的保有又は当初認識時に純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、当初認識後、公正価値で測定し、その変動については当期の純損益として認識しています。
ⅲ) 金融負債の認識の中止
連結会社は、金融負債が消滅した時、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、又は失効となった時に認識を中止しています。
③ ヘッジ会計及びデリバティブ
連結会社は、金利及び為替の変動リスクをヘッジするために、通貨スワップ、金利スワップ、為替予約等のデリバティブをヘッジ手段として利用しています。これらのデリバティブは、契約締結時点の公正価値で当初測定し、その後も各報告期間末の公正価値で再測定しています。
連結会社には、ヘッジ目的で保有しているデリバティブのうち、ヘッジ会計の要件を満たしていないものがあります。これらのデリバティブの公正価値の変動はすべて即時に純損益で認識しています。
連結会社は、ヘッジの開始時に、リスク管理目的や様々なヘッジ取引を行うための戦略に従い、ヘッジ手段とヘッジ対象の関係について文書化しています。さらに、ヘッジの開始時及びヘッジ期間中に、ヘッジ手段がヘッジされるリスクに起因するヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動を相殺するのにきわめて有効であるかどうかを四半期ごとに評価しています。予定取引に対してキャッシュ・フロー・ヘッジを適用するのは、当該予定取引の発生可能性が非常に高い場合に限ります。
キャッシュ・フロー・ヘッジ
連結会社は、ヘッジ会計の手法としてキャッシュ・フロー・ヘッジのみを採用しています。
ヘッジ手段に係る利得又は損失のうち、有効部分は連結包括利益計算書においてその他の包括利益として認識し、非有効部分は連結損益計算書において即時に純損益として認識しています。
その他の包括利益に計上されたヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響を与える時点で純損益に振り替えています。
ヘッジがヘッジ会計の要件を満たさない場合、ヘッジ手段が失効、売却、終了又は行使された場合、あるいはヘッジ指定が取り消された場合には、ヘッジ会計の適用を将来に向けて中止しています。
ヘッジ会計を中止した場合、連結会社は、すでにその他の包括利益で認識したキャッシュ・フロー・ヘッジに係るその他の包括利益の残高を、予定取引が純損益に影響を与えるまで引き続き計上しています。予定取引の発生が予想されなくなった場合は、キャッシュ・フロー・ヘッジに係るその他の包括利益の残高は、即時に純損益で認識されます。
④ 金融資産及び金融負債の相殺表示
金融資産及び金融負債は、連結会社が残高を相殺する強制可能な法的権利を有し、純額で決済するか、又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しています。
(5) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっています。
(6) 棚卸資産
棚卸資産は取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い金額で測定しています。棚卸資産は、購入原価、加工費及び棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに発生したその他のすべてのコストを含んでおり、原価の算定にあたっては、主として総平均法を使用しています。また、正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から、完成に要する見積原価及び販売に要する見積費用を控除して算定しています。
(7) 有形固定資産
連結会社は、有形固定資産の測定に「原価モデル」を採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した帳簿価額で表示しています。
土地及び建設仮勘定以外の有形固定資産の減価償却費は、以下の見積耐用年数にわたり、主として定額法で計上されます。
見積耐用年数、減価償却方法等は、各報告期間末に見直されます。
建物及び構築物 6-50年
機械装置及び運搬具 3-10年
その他 2-10年
有形固定資産は、処分時、若しくは継続的な使用又は処分から将来の経済的便益が期待されなくなった時に認識を中止しています。有形固定資産の認識の中止から生じる利得又は損失は、当該資産の認識の中止時に純損益に含めています。
(8) 投資不動産
連結会社は、投資不動産の測定に「原価モデル」を採用しており、有形固定資産に準じた見積耐用年数及び減価償却方法を使用しています。
(9) 無形資産
① 個別に取得した無形資産
耐用年数を確定できる個別に取得した無形資産は、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した帳簿価額で表示しています。償却は、見積耐用年数に従い定額法に基づいています。
見積耐用年数及び償却方法は、各報告期間末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
耐用年数を確定できない個別に取得した無形資産は、償却を行わず減損テストの上、取得原価から減損損失累計額を控除した帳簿価額で表示しています。減損テストは、毎年又は減損の兆候が存在する場合はその都度、個別に又は各資金生成単位で実施しています。
② 自己創設無形資産
研究活動の支出は、発生した年度に連結損益計算書上の費用として認識しています。
開発過程(又は内部プロジェクトの開発段階)で発生したコストは、以下のすべてを立証できる場合に限り、資産計上しています。
ⅰ) 使用又は売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性
ⅱ) 無形資産を完成させ、さらにそれを使用又は売却するという企業の意図
ⅲ) 無形資産を使用又は売却する能力
ⅳ) 無形資産が可能性の高い将来の経済的便益を創出する方法
ⅴ) 無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用又は売却するために必要となる、適切な技術上、財務上及びその他の資源の利用可能性
ⅵ) 開発期間中に無形資産に起因する支出を、信頼性をもって測定できる能力
自己創設無形資産の当初認識額は、無形資産が上記の認識条件のすべてを初めて満たした日から開発完了までに発生した費用の合計です。自己創設無形資産が認識されない場合は、開発コストは発生した年度に連結損益計算書上の費用として認識しています。
当初認識後、自己創設無形資産は、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で計上しています。
③ 企業結合で取得した無形資産
企業結合で取得した無形資産の取得原価は、取得日現在における公正価値で測定しています。
当初認識後、企業結合で取得した無形資産は、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で計上しています。
④ 無形資産の償却
耐用年数を確定できる無形資産は、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却しています。
主な見積耐用年数は以下のとおりです。
・ソフトウエア 3-5年
・開発費 3年
⑤ 無形資産の認識の中止
無形資産は、処分時、若しくは継続的な使用又は処分から将来の経済的便益が期待されなくなった時に認識を中止しています。無形資産の認識の中止から生じる利得又は損失は、当該資産の認識の中止時に純損益に含めています。
(10) リース
リース取引は、資産の所有に伴うリスクと経済価値を実質的にすべて借手に移転する場合には、ファイナンス・リース取引に分類し、その他すべての場合には、オペレーティング・リース取引に分類しています。
契約がリースであるか否か、又は契約にリースが含まれているか否かについては、法的にはリースの形態をとらないものであっても、IFRIC第4号「契約にリースが含まれているか否かの判断」に従い、契約の実質に基づいて判断しています。
① 連結会社が借手の場合
ファイナンス・リース取引によるリース資産及びリース負債は、リース期間の起算日に算定したリース物件の公正価値と最低支払リース料総額の現在価値のいずれか低い金額で連結財政状態計算書に計上しています。リース資産は、その資産に適用される会計方針に基づいて、定額法で減価償却を行っています。
オペレーティング・リース取引によるリース料支払額は、リース期間にわたって定額法で費用として認識しています。
② 連結会社が貸手の場合
ファイナンス・リース取引によるリース債権は、対象リース取引の正味リース投資未回収額を債権として計上しています。
(11) 借入コスト
連結会社は、意図した使用又は販売が可能となるまでに相当の期間を必要とする資産、つまり適格資産の取得、建設又は生産に直接起因する借入コストは、その資産が実質的に意図した使用又は販売を可能にする時まで、それらの資産の取得原価に加算しています。
上記以外のすべての借入コストは、発生した期間に純損益に認識しています。
(12) 非金融資産の減損
連結会社は各年度において、各資産についての減損の兆候の有無の判定を行い、兆候が存在する場合又は毎年減損テストが要求されている場合、その資産の回収可能価額を見積もっています。個々の資産について回収可能価額を見積もることができない場合には、その資産の属する資金生成単位ごとに回収可能価額を見積もっています。連結会社の減損会計適用にあたっての資産のグルーピングは、継続的に損益の把握を実施している管理会計上の単位である事業グループ別に行っています。そのほかに、物件を最小の単位として賃貸物件グループと遊休資産グループにグルーピングしています。また本社、福利厚生施設等については、独立したキャッシュ・フローを生み出さないことから全社資産としています。
減損損失は連結損益計算書上の「その他の費用」に計上しています。減損の判定は資産、資金生成単位又はそのグループごとに実施しています。回収可能価額は、資産又は資金生成単位(又はそのグループ)の売却コスト控除後の公正価値とその使用価値のうち高い方の金額で算定しています。資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超える場合は、その資産について減損を認識し、回収可能価額まで評価減しています。また、売却コスト控除後の公正価値の算定にあたっては、利用可能な公正価値指標に裏づけられた適切な評価モデルを使用しています。使用価値の評価における見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間価値に関する現在の市場評価等を反映した割引率を使用して、算定しています。
のれん以外の資産に関しては、過年度に認識された減損損失について、その回収可能価額の算定に使用した想定事項に変更が生じた場合等、損失の減少の可能性を示す兆候が存在しているかについて評価を行っています。そのような兆候が存在する場合は、当該資産又は資金生成単位の回収可能価額の見積りを行い、その回収可能価額が、資産又は資金生成単位の帳簿価額を超える場合、算定した回収可能価額と過年度で減損損失が認識されなかった場合の減価償却控除後の帳簿価額とのいずれか低い方を上限として、減損損失を戻し入れています。ただし、のれんに関する減損損失は戻し入れしません。
(13) 売却目的で保有する非流動資産
継続的な使用ではなく、売却により回収が見込まれる資産及び資産グループのうち、1年以内に売却する可能性が非常に高く、かつ現在の状態で即時に売却可能で、連結会社の経営者が売却を確約している場合には、売却目的で保有する非流動資産及び処分グループとして分類し、非流動資産は減価償却又は償却は行わず、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のうち、いずれか低い方の金額で測定しています。
(14) 引当金
過去の事象の結果として、現在の法的債務又は推定的債務が存在し、連結会社が当該債務の決済をするために経済的便益をもつ資源の流出が必要となる可能性が高く、その債務の金額を信頼性をもって見積ることができる場合に、引当金を認識しています。
貨幣の時間価値の影響に重要性がある場合には、見積られた将来キャッシュ・フローを、貨幣の時間価値と当該負債に固有のリスクについての現在の市場の評価を反映した税引前の割引率で割り引いた現在価値で測定しています。時の経過に伴う割引額の割戻しは、連結損益計算書上の「金融費用」として認識しています。
主な引当金の計上方法は以下のとおりです。
製品保証引当金
製品のアフターサービスの費用に備えるために、過去の実績を基礎にして製品保証費用、経済的便益の流出時期を見積り、認識しています。
独占禁止法関連損失引当金
一部自動車部品についての独占禁止法違反に関する和解金等の支出に備えるために、将来発生しうる損失の見積額を計上しています。
(15) 従業員給付
① 退職後給付
ⅰ) 確定給付型制度
連結会社では、確定給付型の退職年金及び退職一時金制度を設けています。
確定給付型制度は、確定拠出型制度(下記ⅱ)参照)以外の退職後給付制度です。確定給付型制度に関連する連結会社の純債務は、制度ごとに区別して、従業員が過年度及び当年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額を見積り、当該金額を現在価値に割り引くことによって算定しています。この計算は、毎年、年金数理人によって予測単位積増方式を用いて行っています。制度資産の公正価値は当該算定結果から差し引いています。
割引率は、連結会社の確定給付制度債務と概ね同じ満期日を有するもので、期末日において信用格付AAの債券の利回りです。制度の改訂による従業員の過去の勤務に係る確定給付制度債務の増減は、純損益として認識しています。連結会社は、確定給付型制度の給付債務及び制度資産の再測定による債務の増減をその他の包括利益で認識し、累積額は直ちに利益剰余金に振り替えています。
ⅱ) 確定拠出型制度
確定拠出型制度は、雇用主が一定額の掛金を他の独立した企業に拠出し、その拠出額以上の支払について法的又は推定的債務を負わない退職後給付制度です。確定拠出型制度の拠出は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識しています。
② その他の長期従業員給付
永年勤続表彰等の長期従業員給付制度については、連結会社が、従業員から過去に提供された労働の結果として支払うべき現在の推定的債務を負っており、かつその金額を信頼性をもって見積ることができる場合に、それらの制度に基づいて見積られる将来給付額を現在価値に割り引くことによって算定しています。
割引率は、連結会社の債務と概ね同じ満期日を有するもので、期末日において信用格付AAの債券の利回りです。
③ 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として計上しています。
賞与については、連結会社が、従業員から過去に提供された労働の結果として支払うべき現在の法的又は推定的債務を負っており、かつその金額を信頼性をもって見積ることができる場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる額を負債として認識しています。
(16) 収益
物品の所有に伴う重要なリスクと経済価値が顧客に移転し、物品に対する継続的な管理上の関与も実質的な支配もなく、その取引に関連する経済的便益が流入する可能性が高く、その取引に関連して発生した原価と収益の金額を信頼性をもって測定できる場合に、収益を認識しています。
売上関連の税金、リベート等は収益より控除しており、これらを除いた経済的便益の流入額を収益として計上しています。
製品及び商品の販売において、契約の主たる義務者として、客先から発注を受ける前の一般的な在庫リスク等を負担して販売を実施した場合は、収益を総額で連結損益計算書上に計上しています。
(17) 政府補助金
補助金交付のための条件を満たし、補助金を受領することに合理的な保証がある場合は、補助金収入を公正価値で測定し、認識しています。発生した費用に対する補助金は、費用の発生と同じ連結会計年度に収益として計上しています。資産の取得に対する補助金は、資産の取得原価から補助金の額を控除して、資産の帳簿価額を算定しています。
(18) 法人所得税
法人所得税費用は当期法人所得税費用及び繰延法人所得税費用の合計として表示しています。これらは、企業結合に関連するもの及び直接資本の部又はその他の包括利益に認識する項目から生じる税金を除き、純損益として認識しています。
当期法人所得税費用は、税務当局に対する納付又は税務当局から還付が予想される金額で算定しています。税額は、決算日までに制定又は実質的に制定された税率及び税法により算定しています。
繰延法人所得税費用は、決算日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異に対して計上しています。繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、繰延税金負債は、原則として将来加算一時差異について認識しています。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を計上していません。
・のれんの当初認識から生じる場合
・企業結合でない取引で、かつ取引時に会計上の利益にも課税所得(欠損金)にも影響を与えない取引におけ る資産又は負債の当初認識から生じる場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配企業に対する持分に係る将来減算一時差異に関しては、予測可能な将来に当該一時差異が解消する可能性が低い場合、又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が低い場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配企業に対する持分に係る将来加算一時差異に関しては、一時差異の解消の時点をコントロールすることができ、予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産及び負債は、決算日までに制定又は実質的に制定されている税率に基づいて、当該資産が実現される又は負債が決済される年度の税率を見積り、算定しています。
繰延税金資産は各報告期間末に見直され、繰延税金資産の全額又は一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分について減額しています。未認識の繰延税金資産は各報告期間末に再評価され、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識されます。
連結会社は、法人所得税の不確実な税務ポジションについて、税法上の解釈に基づき税務ポジションが発生する可能性が高い場合には、合理的な見積額を資産又は負債として認識しています。
繰延税金資産及び負債は、当期税金資産及び当期税金負債を相殺する法律上の強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、相殺しています。
(19) 資本
普通株式 当社が発行した資本性金融商品は、発行価額を「資本金」及び「資本剰余金」に計上し、直接発 行費用(税効果考慮後)は「資本剰余金」から控除しています。
自己株式 自己株式を取得した場合は、直接取引費用を含む税効果考慮後の支払対価を、資本の控除項目として認識しています。ストック・オプション行使に伴う自己株式の処分を含め、自己株式を売却した場合は、処分差損益を「資本剰余金」として認識しています。
(20) 公正価値の測定
特定の資産・負債は、公正価値によって計上することが求められています。当該資産・負債の公正価値は、市場価格等の市場の情報や、マーケット・アプローチ、インカム・アプローチ、コスト・アプローチ等の算出手順に基づき、決定されています。公正価値の測定に使用されるインプットは、以下の3つのレベルがあります。
① レベル1
測定日現在で連結会社がアクセスできる活発な市場(十分な売買頻度と取引量が継続的に確保されている市場)における同一資産又は負債の市場価格を、調整を入れずにそのまま使用しています。
② レベル2
活発な市場における類似の資産又は負債の公表価格、活発でない市場における同一の資産又は負債の公表価格、資産又は負債の観察可能な公表価格以外のインプット及び相関その他の手法により、観察可能な市場データによって主に算出又は裏付けられたインプットを含んでいます。
③ レベル3
限られた市場のデータしか存在しないために、市場参加者が資産又は負債の価格を決定する上で使用している前提条件についての連結会社の判断を反映した観察不能なインプットを使用しています。連結会社は、連結会社自身のデータを含め、入手可能な最良の情報に基づき、インプットを算定しています。
公正価値の測定は、連結会社の評価方針及び手続きに従い経理部門によって行われており、金融商品の個々の性質、特徴並びにリスクを最も適切に反映できる評価モデルにて実施しています。また、公正価値の変動に影響を与える重要な指標の推移を継続的に検証しています。検証の結果、金融商品の公正価値の変動が著しい際は、経理部門責任者への報告及び承認を行っています。
(21) 株式報酬
連結会社は、株式に基づく報酬費用を、権利付与日の公正価値に基づき算定しており、当社の取締役、常務役員、従業員等及び当社子会社の取締役等が対価としてサービスを提供する期間にわたって定額法で費用計上し、対応する金額を資本として計上しています。ストック・オプションの公正価値は、ブラック・ショールズのオプション価格モデルにて算定しています。
(22) 賦課金
連結会社は、政府に対する債務が確定した時点で、支払が見込まれる金額を負債として認識しています。
(23) 1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しています。希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有する潜在株式の影響を調整して計算しています。
(24) 配当
配当金については、期末配当は株主総会により承認された日、中間配当については取締役会により承認された日の属する期間の負債として認識しています。
4.未適用の新基準
連結財務諸表の承認日までに公表されている主な基準書及び解釈指針の新設又は改訂は次のとおりであり、2016年3月31日現在において連結会社はこれを適用していません。連結会社は、新たな基準書及び解釈指針の適用による影響を判定するため、現在、当該基準書及び解釈指針の規定を検討中です。
基準書 | 基準名 | 強制適用時期 (以降開始年度) | 当社適用年度 | 新設・改訂の概要 |
IFRS第9号 | 金融商品 | 2018年1月1日 | 2018年度 | 負債性金融商品の分類及び測定、予想信用損失モデルの導入 |
IFRS第15号 | 顧客との契約から 生じる収益 | 2018年1月1日 | 2018年度 | 収益の認識に関する会計処理及び開示要求 |
IFRS第16号 | リース | 2019年1月1日 | 2019年度 | リースに関する会計処理及び開示要求 |
5.事業セグメント
(1) 一般情報
連結会社の報告セグメントは、連結会社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社取締役社長が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
連結会社は、主に自動車部品等を生産・販売しており、国内並びに北米、欧州、アジア地域の担当役員を配置しています。日本、北米、欧州、アジアの各地域の現地法人は、地域の顧客に対する営業活動を通じて獲得した受注に対し、製品の最適生産、供給の観点から製造拠点の新規設立又は拡大等を事業部門と連携のうえ立案する等、独立した経営単位として事業活動を展開しています。
国内においては当社が、北米については米国、カナダと地理的近接度によりメキシコを加えデンソー・インターナショナル・アメリカ社が、欧州(主にオランダ、イギリス、イタリア、スペイン、ハンガリー、チェコ等)についてはデンソー・ヨーロッパ社が担当しています。アジア(主にタイ、マレーシア、インドネシア、インド、台湾、中国、韓国等)については、最適生産・供給体制の両面から地域に密着した体制強化のため、デンソー・インターナショナル・アジア社(タイランド)、デンソー・インターナショナル・アジア社(シンガポール)、電装(中国)投資有限公司の3社が連携し担当しており、これらを1つのマネジメント単位として管理しています。
したがって、連結会社は、生産・販売体制を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、「日本」、「北米」、「欧州」及び「アジア」の4つを報告セグメントとしています。各報告セグメントでは、主として自動車部品等を生産・販売しています。
セグメントの会計処理の方法は、注記3「重要な会計方針の要約」における記載と同一です。
なお、セグメント間の内部取引における価額は、外部顧客との取引価額に準じています。
報告セグメントの利益は、連結損益計算書上の営業利益ベースの数値です。金融収益、金融費用、為替差損益、持分法による投資利益、法人所得税費用は当社取締役社長が検討するセグメント利益に含まれていないため、セグメント業績から除外しています。
(2) セグメントごとの売上収益、利益又は損失、その他の重要な項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
(単位:百万円) | ||||||||
報告セグメント | その他(注) | 消去又は 全社 | 連結 | |||||
日本 | 北米 | 欧州 | アジア | 計 | ||||
売上収益 | ||||||||
外部顧客への 売上収益 | 1,838,448 | 942,251 | 524,754 | 930,792 | 4,236,245 | 73,542 | - | 4,309,787 |
セグメント間の内部 売上収益 | 826,077 | 24,206 | 29,999 | 118,933 | 999,215 | 261 | △999,476 | - |
計 | 2,664,525 | 966,457 | 554,753 | 1,049,725 | 5,235,460 | 73,803 | △999,476 | 4,309,787 |
セグメント利益又は損失 | 196,872 | 39,491 | 16,823 | 80,916 | 334,102 | 269 | △2,995 | 331,376 |
金融収益 | 27,446 | |||||||
金融費用 | △9,376 | |||||||
為替差損益 | 16,513 | |||||||
持分法による投資利益 | 5,956 | |||||||
税引前利益 | 371,915 |
(注) 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、南米等の現地法人の事業活動を含んでいます。
その他の重要な項目
(単位:百万円) | ||||||||
報告セグメント | その他 (注1) | 消去又は 全社 | 連結 | |||||
日本 | 北米 | 欧州 | アジア | 計 | ||||
減価償却費及び償却費 | 137,116 | 23,458 | 17,528 | 43,291 | 221,393 | 3,591 | - | 224,984 |
減損損失 | - | - | - | 1,712 | 1,712 | - | - | 1,712 |
減損損失の戻入 | - | - | - | - | - | - | - | - |
持分法で会計処理されている投資 | 49,348 | 6,509 | 1,266 | 15,070 | 72,193 | - | △374 | 71,819 |
非流動資産の増加額(注2) | 190,337 | 48,497 | 30,199 | 84,480 | 353,513 | 4,483 | - | 357,996 |
(注1) 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、南米等の現地法人の事業活動を含んでいます。
(注2) 非流動資産は、有形固定資産及び無形資産の合計です。
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円) | ||||||||
報告セグメント | その他(注) | 消去又は全社 | 連結 | |||||
日本 | 北米 | 欧州 | アジア | 計 | ||||
売上収益 | ||||||||
外部顧客への 売上収益 | 1,801,547 | 1,081,058 | 568,183 | 1,014,708 | 4,465,496 | 59,026 | - | 4,524,522 |
セグメント間の内部 売上収益 | 845,023 | 31,625 | 25,394 | 146,525 | 1,048,567 | 474 | △1,049,041 | - |
計 | 2,646,570 | 1,112,683 | 593,577 | 1,161,233 | 5,514,063 | 59,500 | △1,049,041 | 4,524,522 |
セグメント利益又は損失 | 154,531 | 47,706 | 14,417 | 96,585 | 313,239 | △2,005 | 4,494 | 315,728 |
金融収益 | 34,267 | |||||||
金融費用 | △8,797 | |||||||
為替差損益 | 965 | |||||||
持分法による投資利益 | 5,130 | |||||||
税引前利益 | 347,293 |
(注) 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、南米等の現地法人の事業活動を含んでいます。
その他の重要な項目
(単位:百万円) | ||||||||
報告セグメント | その他 (注1) | 消去又 全社 | 連結 | |||||
日本 | 北米 | 欧州 | アジア | 計 | ||||
減価償却費及び償却費 | 138,669 | 28,101 | 19,887 | 52,998 | 239,655 | 3,104 | - | 242,759 |
減損損失 | 202 | 1,055 | - | - | 1,257 | - | - | 1,257 |
減損損失の戻入 | - | - | - | - | - | - | - | - |
持分法で会計処理されている投資 | 49,761 | 6,511 | 439 | 14,640 | 71,351 | - | △255 | 71,096 |
非流動資産の増加額(注2) | 198,407 | 45,467 | 31,528 | 65,809 | 341,211 | 1,683 | - | 342,894 |
(注1) 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、南米等の現地法人の事業活動を含んでいます。
(注2) 非流動資産は、有形固定資産及び無形資産の合計です。
(3) セグメントごとの資産の金額に関する情報
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
日本 | 2,999,440 | 2,822,407 |
北米 | 457,064 | 448,573 |
欧州 | 376,082 | 379,654 |
アジア | 896,015 | 859,928 |
その他 (注1) | 60,202 | 48,202 |
全社資産 (注2) | 494,454 | 484,132 |
連結 | 5,283,257 | 5,042,896 |
(注1) 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、南米等の現地法人の事業活動を含んでいます。
(注2) 全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない資金等です。
(4) 製品及びサービスに関する情報
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
自動車部品の外部顧客への売上収益が連結損益計算書の売上収益のほとんどを占めているため、記載を省略しています。
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
自動車部品の外部顧客への売上収益が連結損益計算書の売上収益のほとんどを占めているため、記載を省略しています。
(5) 地域に関する情報
① 売上収益
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
日本 | 1,772,550 | 1,744,241 |
アメリカ | 816,282 | 932,003 |
その他 | 1,720,955 | 1,848,278 |
合計 | 4,309,787 | 4,524,522 |
(注) 1.連結決算上重要性のある国を個別開示しています。
2.売上収益は顧客の所在地に応じて算定しています。
② 非流動資産
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
日本 | 773,622 | 824,940 |
その他 | 641,722 | 621,783 |
合計 | 1,415,344 | 1,446,723 |
(注) 1.連結決算上重要性のある国を個別開示しています。
2.上記の非流動資産(有形固定資産及び無形資産の合計)は資産の所在地に応じて算定しています。
(6) 主要な顧客に関する情報
主要な顧客はトヨタ自動車㈱グループであり、全てのセグメント(日本、北米、欧州、アジア)において売上収益を計上しています。
(単位:百万円) | |
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) |
2,009,730 | 2,077,584 |
6.現金及び現金同等物
「現金及び現金同等物」の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
現金及び預金 | 498,405 | 503,530 |
短期投資 | 294,009 | 168,952 |
合計 | 792,414 | 672,482 |
7.営業債権及びその他の債権
「営業債権及びその他の債権」の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
受取手形及び売掛金 | 688,670 | 699,377 |
その他 | 121,000 | 129,080 |
貸倒引当金(控除) | △2,001 | △1,770 |
合計 | 807,669 | 826,687 |
(注) 営業債権及びその他の債権は償却原価で測定する金融資産に分類しています。
連結会社は、営業債権及びその他の債権が減損した場合、減損を資産の帳簿価額から直接減額せず、貸倒引当金勘定により処理しています。貸倒引当金の増減は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
期首残高 | 1,527 | 2,001 |
期中増加額 | 929 | 219 |
期中減少額(目的使用) | △7 | △14 |
期中減少額(戻入) | △618 | △449 |
外貨換算差額 | 170 | 13 |
期末残高 | 2,001 | 1,770 |
連結会社は、期日を変更した債権も含めて回収が懸念される取引先の信用状態について、継続的にモニタリングしています。そのモニタリングした信用状態に基づき、売上債権等の回収可能性を検討し、貸倒引当金を設定しています。また、特定取引先の信用状態悪化による連鎖的な信用リスクへの影響は僅少です。したがって、信用リスク集中を考慮した貸倒引当金を追加的に計上することはしていません。
減損は生じていないものの期日が経過している営業債権及びその他の債権の年齢分析は次のとおりです。
下記は、保険の付保や担保の取得により回収が見込まれる金額を含んでいます。現時点において、減損の必要性はないと判断しています。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
90日以内 | 20,511 | 20,774 |
90日超1年以内 | 3,235 | 2,820 |
1年超 | 825 | 545 |
合計 | 24,571 | 24,139 |
8.棚卸資産
「棚卸資産」の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
商品及び製品 | 157,885 | 153,418 |
仕掛品 | 187,091 | 187,243 |
原材料及び貯蔵品 | 134,551 | 135,913 |
合計 (注) | 479,527 | 476,574 |
(注) 期中に原価として認識された棚卸資産の正味実現価額への評価減の金額は当連結会計年度において8,998百万円(前連結会計年度8,778百万円)です。
9.その他の金融資産
(1) 「その他の金融資産」の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
預金 (注1) | 136,599 | 192,182 |
譲渡性預金 (注1) | 15,000 | 12,050 |
債券 (注1) | 56,985 | 144,977 |
株式 (注2) | 1,208,650 | 993,821 |
デリバティブ資産 (注3) | 52,778 | 37,993 |
その他 | 16,307 | 13,464 |
合計 | 1,486,319 | 1,394,487 |
流動資産 | 183,580 | 356,815 |
非流動資産 | 1,302,739 | 1,037,672 |
合計 | 1,486,319 | 1,394,487 |
(注1) 預金、譲渡性預金及び債券は償却原価で測定する金融資産に分類しています。
(注2) 株式はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資産に分類しています。
(注3) デリバティブ資産はヘッジ会計を適用しているものを除き、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
(2) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の主な銘柄及び公正価値等は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
銘柄 | 前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) |
トヨタ自動車㈱ | 694,797 | 517,001 |
㈱豊田自動織機 | 203,978 | 150,018 |
東和不動産㈱ | 74,060 | 64,499 |
アイシン精機㈱ | 12,927 | 54,971 |
㈱小糸製作所 | 24,268 | 34,237 |
㈱ジェイテクト | 34,465 | 26,822 |
㈱東海理化電機製作所 | 24,796 | 18,830 |
トヨタ紡織㈱ | 15,329 | 18,692 |
KDDI㈱ | 14,026 | 15,498 |
本田技研工業㈱ | 17,169 | 13,575 |
株式は主に政策投資目的で保有しているため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しています。
前連結会計年度及び当連結会計年度において保有する、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関し、前連結会計年度及び当連結会計年度に認識した受取配当金はそれぞれ、18,934百万円及び26,769百万円です。
保有資産の効率化及び有効活用を図るため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の売却(認識の中止)を行っています。
認識の中止時の公正価値、資本でその他の包括利益として認識されていた累計損益及び受取配当金は、以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
公正価値 | - | 118 |
資本でその他の包括利益として認識されていた累計損益 (税引前)(注4) | - | △1,617 |
受取配当金 | - | 2 |
(注4) 資本でその他の包括利益として認識されていた累計損益は、売却した時点で利益剰余金に振り替えています。利益剰余金への振替額は税引後です。なお、△は損失を表します。
10.有形固定資産
(1) 「有形固定資産」の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減及び帳簿価額は、以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||||||
取得原価 | 建物及び 構築物 | 機械装置及び 運搬具 | 土地 | 建設仮勘定 (注1) | その他 | 合計 |
2014年4月1日残高 | 811,118 | 2,376,785 | 176,269 | 126,511 | 604,783 | 4,095,466 |
取得 | 25,791 | 114,996 | 4,532 | 171,014 | 33,521 | 349,854 |
処分 | △5,218 | △86,965 | △1,107 | △1,343 | △20,609 | △115,242 |
外貨換算差額 | 16,108 | 54,010 | 2,336 | 6,641 | 13,548 | 92,643 |
その他(注2) | 24,487 | 128,254 | 432 | △171,726 | 27,811 | 9,258 |
2015年3月31日残高 | 872,286 | 2,587,080 | 182,462 | 131,097 | 659,054 | 4,431,979 |
取得 | 15,801 | 128,474 | 860 | 155,173 | 34,236 | 334,544 |
処分 | △5,025 | △95,523 | △388 | △335 | △26,570 | △127,841 |
外貨換算差額 | △20,328 | △72,934 | △3,118 | △5,683 | △19,020 | △121,083 |
その他(注2) | 12,770 | 120,979 | 114 | △161,314 | 24,326 | △3,125 |
2016年3月31日残高 | 875,504 | 2,668,076 | 179,930 | 118,938 | 672,026 | 4,514,474 |
(注1) 建設仮勘定には、建設中の有形固定資産に関する支出額が含まれています。
(注2) 「その他」には建設仮勘定から本勘定への振替等が含まれています。
(単位:百万円) | ||||||
減価償却累計額及び 減損損失累計額 | 建物及び 構築物 | 機械装置及び 運搬具 | 土地 | 建設仮勘定 | その他 | 合計 |
2014年4月1日残高 | 497,580 | 1,849,550 | 1,025 | - | 517,390 | 2,865,545 |
減価償却費(注) | 25,998 | 153,258 | - | - | 40,856 | 220,112 |
減損損失 | - | 189 | - | - | 21 | 210 |
処分 | △3,631 | △82,030 | - | - | △18,969 | △104,630 |
外貨換算差額 | 7,359 | 35,710 | △9 | - | 10,346 | 53,406 |
その他 | 235 | 412 | - | - | 983 | 1,630 |
2015年3月31日残高 | 527,541 | 1,957,089 | 1,016 | - | 550,627 | 3,036,273 |
減価償却費(注) | 26,818 | 161,496 | - | - | 48,531 | 236,845 |
減損損失 | 202 | - | - | 1,055 | - | 1,257 |
処分 | △4,058 | △88,894 | - | - | △25,032 | △117,984 |
外貨換算差額 | △8,329 | △45,165 | △3 | - | △14,016 | △67,513 |
その他 | △142 | △1,619 | - | - | 1,790 | 29 |
2016年3月31日残高 | 542,032 | 1,982,907 | 1,013 | 1,055 | 561,900 | 3,088,907 |
(注) 有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれてい
ます。
(単位:百万円) | ||||||
帳簿価額 | 建物及び 構築物 | 機械装置及び 運搬具 | 土地 | 建設仮勘定 | その他 | 合計 |
2014年4月1日残高 | 313,538 | 527,235 | 175,244 | 126,511 | 87,393 | 1,229,921 |
2015年3月31日残高 | 344,745 | 629,991 | 181,446 | 131,097 | 108,427 | 1,395,706 |
2016年3月31日残高 | 333,472 | 685,169 | 178,917 | 117,883 | 110,126 | 1,425,567 |
(2) 負債の担保の用に供されている有形固定資産の帳簿価額
負債の担保の用に供されている有形固定資産の金額に重要性はないため、記載を省略しています。
(3) コミットメント
有形固定資産の取得に関する契約上のコミットメントは、以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
有形固定資産の取得に関するコミットメント | 95,146 | 84,125 |
(4) 減損損失
連結会社は以下の資産について減損損失を計上しました。
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
事業グループ | セグメント | 用途 | 種類 | 減損金額 (百万円) |
情報安全 | アジア | 情報安全生産設備 | 機械装置等 | 210 |
前連結会計年度において、一部の地域の事業環境は依然厳しく、当初想定していた収益が見込めなくなったことから未償却残高を全額減損し、当該減少額を減損損失として210百万円計上しました。減損損失は、連結損益計算書の「その他の費用」に含まれています。
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
事業グループ | セグメント | 用途 | 種類 | 減損金額 (百万円) |
共用資産 | 日本 | 未利用 | 建物及び構築物 | 202 |
モータ | 北米 | モータ生産設備 | 建設仮勘定 | 1,055 |
当連結会計年度において、当初の設備投資計画に変更が生じ、遊休となった建物及び構築物を全額減損し、当該減少額を減損損失として202百万円計上しました。
また、一部の地域の事業環境は依然厳しく、当初想定していた収益が見込めなくなったことから、生産設備の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として1,055百万円計上しました。なお、回収可能価額は、売却コスト控除後の公正価値により測定しています。当該公正価値は観察不能なインプットを含む評価技法から算定された公正価値であり、そのヒエラルキーはレベル3です。
減損損失は、連結損益計算書の「その他の費用」に含まれています。
11.無形資産
(1) 「無形資産」の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額の増減及び帳簿価額は、以下のとおりです。
(単位:百万円) | |||||
取得原価 | ソフトウエア | 開発費 | のれん | その他 | 合計 |
2014年4月1日残高 | 39,785 | 6 | 2,002 | 5,972 | 47,765 |
個別取得 | 5,377 | - | 651 | 1,253 | 7,281 |
自己創設 | 376 | 1,068 | - | 428 | 1,872 |
除却 | △338 | - | - | △1 | △339 |
外貨換算差額 | 14 | - | 289 | 43 | 346 |
その他の増減 | △72 | - | - | △2,062 | △2,134 |
2015年3月31日残高 | 45,142 | 1,074 | 2,942 | 5,633 | 54,791 |
個別取得 | 5,153 | - | 712 | 2,266 | 8,131 |
自己創設 | 340 | 234 | - | 803 | 1,377 |
除却 | △2,261 | - | - | △10 | △2,271 |
外貨換算差額 | △847 | - | △126 | 223 | △750 |
その他の増減 | △155 | - | - | △1,561 | △1,716 |
2016年3月31日残高 | 47,372 | 1,308 | 3,528 | 7,354 | 59,562 |
(単位:百万円) | |||||
償却累計額及び 減損損失累計額 | ソフトウエア | 開発費 | のれん | その他 | 合計 |
2014年4月1日残高 | 27,404 | - | - | 2,059 | 29,463 |
償却費 (注) | 4,593 | - | - | 279 | 4,872 |
減損損失 | - | - | 1,502 | - | 1,502 |
除却 | △277 | - | - | - | △277 |
外貨換算差額 | △98 | - | - | △11 | △109 |
その他の増減 | 34 | - | - | △331 | △297 |
2015年3月31日残高 | 31,656 | - | 1,502 | 1,996 | 35,154 |
償却費 (注) | 5,047 | 304 | - | 563 | 5,914 |
減損損失 | - | - | - | - | - |
除却 | △2,253 | - | - | - | △2,253 |
外貨換算差額 | △541 | - | - | 286 | △255 |
その他の増減 | 49 | - | - | △203 | △154 |
2016年3月31日残高 | 33,958 | 304 | 1,502 | 2,642 | 38,406 |
(注) 「無形資産」の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれています。
(単位:百万円) | |||||
帳簿価額 | ソフトウエア | 開発費 | のれん | その他 | 合計 |
2014年4月1日残高 | 12,381 | 6 | 2,002 | 3,913 | 18,302 |
2015年3月31日残高 | 13,486 | 1,074 | 1,440 | 3,637 | 19,637 |
2016年3月31日残高 | 13,414 | 1,004 | 2,026 | 4,712 | 21,156 |
前連結会計年度及び当連結会計年度において純損益に認識した研究開発支出は、それぞれ395,372百万円及び399,004 百万円です。これらは、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれています。
(2) 減損損失
連結会社は以下の資産について減損損失を計上しました。
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
事業グループ | セグメント | 種類 | 減損金額 (百万円) |
情報安全 | アジア | のれん | 1,502 |
前連結会計年度において、一部の地域の事業環境は依然厳しく、当初想定していた収益が見込めなくなったことから残高を全額減損し、当該減少額を減損損失として1,502百万円計上しました。減損損失は、連結損益計算書の「その他の費用」に含まれています。
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
該当事項はありません。
(3) 重要な無形資産
連結財政状態計算書に計上されている無形資産について、前連結会計年度及び当連結会計年度において、個別に重要なものはありません。
(4) のれんの減損テスト
のれんが配分されている資金生成単位(又はそのグループ)については、毎報告期間末、さらに減損の兆候がある場合には都度、減損テストを行っています。
のれんが配分された資金生成単位(又はそのグループ)の回収可能価額は、過去の経験と外部からの情報を反映させて作成され、経営陣によって承認された、最長で5年間の予測を基礎とする使用価値に基づき算定しています。
当該5年間を超えるキャッシュ・フローの予測は、一定又は逓減する成長率を適用し、以降の年度分を推測して延長することによって見積もっています。使用価値は当該資金生成単位(又はそのグループ)の帳簿価額を十分に上回っており、使用価値算定に用いた割引率及び成長率について合理的な範囲で変動があった場合にも、使用価値が帳簿価額を下回る可能性は低いと考えています。
12.法人所得税
(1) 法人所得税費用
「法人所得税費用」の内訳は次のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
当期法人所得税費用 | ||
当年度 | 83,361 | 90,345 |
過年度 | △148 | 1,080 |
当期法人所得税費用 計 | 83,213 | 91,425 |
繰延法人所得税費用 | ||
一時差異等の発生と解消 | 10,942 | △9,737 |
税率の変更 | 9,638 | 4,984 |
従前は未認識であった繰延税金資産の計上 | △8,630 | △268 |
過年度に計上した繰延税金資産の取消額 | 43 | 324 |
繰延法人所得税費用 計 | 11,993 | △4,697 |
法人所得税費用 合計 | 95,206 | 86,728 |
その他の包括利益に係る法人所得税 | 94,442 | △120,542 |
日本における、前連結会計年度の適用税率は34.94%、当連結会計年度の適用税率は32.43%です。
前連結会計年度について、日本の「所得税法等の一部を改正する法律」及び「地方税法等の一部を改正する法律」が2015年3月31日に国会で成立したことに伴い、当連結会計年度の繰延税金資産及び繰延税金負債の計算(ただし、2015年4月1日以降解消されるものに限る)に使用した適用税率は、前連結会計年度の34.94%から、回収又は支払が見込まれる期間が2015年4月1日から2016年3月31日までのものは32.43%、2016年4月1日以降のものについては31.65%にそれぞれ変更されています。
当連結会計年度について、日本の「所得税法等の一部を改正する法律」及び「地方税法等の一部を改正する等の法律」が2016年3月29日に国会で成立したことに伴い、当連結会計年度の繰延税金資産及び繰延税金負債の計算(ただし、2016年4月1日以降解消されるものに限る)に使用した適用税率は、前連結会計年度の31.65%から、回収又は支払が見込まれる期間が2016年4月1日から2018年3月31日までのものは30.29%、2018年4月1日以降のものについては30.07%にそれぞれ変更されています。
他の納税管轄地における税額は、それぞれの管轄地において一般的な税率をもって計算しています。
2008年3月期及び2009年3月期、並びに、2010年3月期及び2011年3月期について、名古屋国税局よりタックスヘイブン対策税制の適用除外要件を満たしていないとして、それぞれ2010年6月28日及び2012年6月22日に更正処分を受けました。当該更正処分による追徴税額(地方税等を含む)は、2008年3月期及び2009年3月期1,188百万円、2010年3月期及び2011年3月期6,101百万円ですが、当社として到底承服できるものではないため、処分の取消しを求めて、国内法に基づく救済手続き(不服申立・訴訟)を進めています。このうち、先行する2008年3月期及び2009年3月期分の訴訟については、2014年9月4日、名古屋地方裁判所より適用除外要件を満たすとする当社の主張をほぼ認める判決が出された後、2016年2月10日、名古屋高等裁判所からは、当社の主張を認めない判決が出された為、現在、最高裁判所による上告手続き(上告及び上告受理申立て)へ進んでいます。今後、訴訟手続きにおいて、更正処分を受けた全期間について、当社の主張が全面的に認められるものと判断していることから、当該支払額7,289百万円を法人所得税費用に含めず、非流動資産の「その他」に計上しています。
適用税率と、連結損益計算書における平均実際負担税率との差異要因は次のとおりです。
(単位:%) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
適用税率 | 34.94 | 32.43 |
海外子会社の適用税率差異 | △4.68 | △4.22 |
試験研究費控除 | △3.14 | △3.80 |
従前は未認識であった繰延税金資産の計上 | △2.32 | △0.08 |
適用税率引下げによる繰延税金資産の取崩し | 2.59 | 1.43 |
その他 | △1.79 | △0.79 |
平均実際負担税率 | 25.60 | 24.97 |
(2) 繰延税金資産及び繰延税金負債
「繰延税金資産」及び「繰延税金負債」の増減内訳は次のとおりです。
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
(単位:百万円) | |||||
期首残高 | 純損益を通じて 認識 | その他の包括 利益において 認識 | 在外営業活動体 の換算差額 | 期末残高 | |
繰延税金資産 | |||||
未払賞与 | 20,961 | 94 | - | 130 | 21,185 |
製品保証引当金 | 16,275 | △2,032 | - | 132 | 14,375 |
退職給付に係る負債 | 58,698 | △8,651 | 11,757 | 82 | 61,886 |
有給休暇に係る負債 | 17,168 | 1,643 | - | 33 | 18,844 |
その他 | 96,891 | △6,548 | 31 | 1,470 | 91,844 |
繰延税金資産 計 | 209,993 | △15,494 | 11,788 | 1,847 | 208,134 |
繰延税金負債 | |||||
資本性金融商品投資 | 178,065 | △1,227 | 81,338 | - | 258,176 |
減価償却費 | 23,173 | △1,183 | - | 1,129 | 23,119 |
退職給付に係る資産 | 33,677 | △6,220 | 24,892 | - | 52,349 |
その他 | 5,817 | 5,129 | - | 391 | 11,337 |
繰延税金負債 計 | 240,732 | △3,501 | 106,230 | 1,520 | 344,981 |
純額 | △30,739 | △11,993 | △94,442 | 327 | △136,847 |
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円) | |||||
期首残高 | 純損益を通じて 認識 | その他の包括 利益において 認識 | 在外営業活動体 の換算差額 | 期末残高 | |
繰延税金資産 | |||||
未払賞与 | 21,185 | △1,379 | - | △133 | 19,673 |
製品保証引当金 | 14,375 | △4,907 | - | △191 | 9,277 |
退職給付に係る負債 | 61,886 | △4,708 | 5,167 | △180 | 62,165 |
有給休暇に係る負債 | 18,844 | △252 | - | △42 | 18,550 |
その他 | 91,844 | 15,507 | 116 | △2,887 | 104,580 |
繰延税金資産 計 | 208,134 | 4,261 | 5,283 | △3,433 | 214,245 |
繰延税金負債 | |||||
資本性金融商品投資 | 258,176 | 400 | △100,428 | - | 158,148 |
減価償却費 | 23,119 | 6,359 | - | △679 | 28,799 |
退職給付に係る資産 | 52,349 | △3,757 | △14,831 | - | 33,761 |
その他 | 11,337 | △3,438 | - | △409 | 7,490 |
繰延税金負債 計 | 344,981 | △436 | △115,259 | △1,088 | 228,198 |
純額 | △136,847 | 4,697 | 120,542 | △2,345 | △13,953 |
(注) 繰延税金資産の認識にあたり、将来加算一時差異の十分性、将来課税所得の十分性及びタックスプランニングを考慮しています。
連結財政状態計算書上の「繰延税金資産」及び「繰延税金負債」は次のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
繰延税金資産 | 44,457 | 40,464 |
繰延税金負債 | 181,304 | 54,417 |
純額 | △136,847 | △13,953 |
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
将来減算一時差異 | 10,219 | 9,707 |
繰延税金資産を認識していない繰越欠損金の繰越期限別の金額は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
1年目 | 305 | 256 |
2年目 | 1,324 | 1,489 |
3年目 | 562 | 2,377 |
4年目 | 53 | 841 |
5年目以降 | 25,494 | 19,637 |
繰越欠損金合計 | 27,738 | 24,600 |
前連結会計年度及び当連結会計年度において、当社は子会社に対する投資に係る将来加算一時差異については、報告期間末において配当することが予定されている未分配利益に係るものを除き、繰延税金負債を認識していません。これは、当社が一時差異の取崩しの時期をコントロールする立場にあり、このような差異を予測可能な期間内に取崩さないことが確実であるためです。前連結会計年度及び当連結会計年度において、繰延税金負債を認識していない子会社に対する投資に係る将来加算一時差異はそれぞれ、696,663百万円及び689,866百万円です。
13.社債及び借入金
「社債及び借入金」の内訳は以下のとおりです。
なお、当連結会計年度末の一部の借入金について、財務制限条項が付されています。当社は当連結会計年度において当該条項を遵守しています。当該条項については、必要とされる水準を維持するようにモニタリングしています。
前連結会計年度 (2015年3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) (百万円) | 平均利率 (%) (注1) | 返済期限 | |
担保付 | ||||
短期借入金 | - | - | - | - |
1年以内に返済予定の長期借入金(注2) | 39 | 7 | 23.08 | - |
長期借入金(注2) | 14 | - | - | - |
無担保 | ||||
短期借入金 | 73,262 | 56,068 | 3.21 | - |
1年以内に償還予定の社債(注3) | - | 50,000 | - | - |
1年以内に返済予定の長期借入金 | 25,658 | 155,898 | 0.61 | - |
社債(注3) | 100,000 | 80,000 | - | - |
長期借入金 | 248,227 | 134,638 | 0.59 | 2017年~ 2023年 |
合計 | 447,200 | 476,611 | - | - |
(注1) 平均利率については、借入金の期末残高に対する加重平均利率を記載しています。
(注2) 当借入金は、南米子会社における借入金です。
(注3) 社債の内訳は以下のとおりです。
会社名 | 銘柄 | 発行年月日 | 前連結会計年度 (2015年3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) (百万円) | 利率 (%) | 担保 | 償還期限 |
当社 | 第7回 無担保社債 | 2011年6月16日 | 50,000 | 50,000 (50,000) | 0.55 | なし | 2016年 6月20日 |
第8回 無担保社債 | 2013年7月24日 | 30,000 | 30,000 | 0.35 | なし | 2018年 6月20日 | |
第9回 無担保社債 | 2014年7月16日 | 20,000 | 20,000 | 0.20 | なし | 2019年 6月20日 | |
第10回 無担保社債 | 2015年9月8日 | - | 20,000 | 0.18 | なし | 2020年 9月18日 | |
第11回 無担保社債 | 2015年9月8日 | - | 10,000 | 0.27 | なし | 2022年 9月20日 | |
合計 | - | - | 100,000 | 130,000 (50,000) | - | - | - |
(注) 当連結会計年度欄の(内書)は、1年内償還予定の金額です。
14.営業債務及びその他の債務
「営業債務及びその他の債務」の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
支払手形及び買掛金(注1) | 518,244 | 525,589 |
その他(注2) | 286,572 | 287,347 |
合計 | 804,816 | 812,936 |
(注1) 「営業債務及びその他の債務」における金融負債は償却原価で測定しています。
(注2) その他には、主に未払費用や設備未払金等が含まれます。
15.引当金
「引当金」は、連結財政状態計算書上、流動負債及び非流動負債に計上しています。
前連結会計年度及び当連結会計年度における引当金の増減の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||||
製品保証引当金(注1) | 独占禁止法関連損失 引当金(注2) | その他 | 合計 | |
2014年4月1日残高 | 55,025 | - | 6,780 | 61,805 |
期中増加額 | 15,676 | - | 1,426 | 17,102 |
期中減少額(目的使用) | △18,499 | - | △413 | △18,912 |
期中減少額(戻入) | △7,702 | - | △1,427 | △9,129 |
外貨換算差額 | 1,244 | - | 693 | 1,937 |
2015年3月31日残高 | 45,744 | - | 7,059 | 52,803 |
期中増加額 | 13,373 | 45,930 | 3,400 | 62,703 |
期中減少額(目的使用) | △14,637 | - | △678 | △15,315 |
期中減少額(戻入) | △10,005 | - | △588 | △10,593 |
外貨換算差額 | 66 | - | △762 | △696 |
2016年3月31日残高 | 34,541 | 45,930 | 8,431 | 88,902 |
(注1) 製品保証引当金については、その金額の一部が仕入先との合意により補填される見込です。補填される金額の見込は前連結会計年度2,863百万円及び当連結会計年度4,459百万円であり、「営業債権及びその他の債権」の中に含まれています。
(注2) 独占禁止法関連損失引当金については、注記29「偶発事象」参照。
16.退職後給付
連結会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型、非積立型の確定給付型制度及び確定拠出型制度を採用しています。確定給付型制度における給付額は、勤続した各年に稼得したポイントや勤務年数及びその他の条件に基づき設定されています。また、将来の給付に備え、賃金及び給与の一定比率により年金数理計算したものを掛金として拠出し、積み立てています。なお、従業員の退職等に際して、IFRSに準拠した数理計算による確定給付制度債務の対象とされない割増退職金を支払う場合があります。
積立型の確定給付型制度は、法令に従い、連結会社と法的に分離された年金基金により運営されています。年金基金の理事会及び年金運用受託機関は、制度加入者の利益を最優先にして行動することが法令により求められており、所定の方針に基づき制度資産の運用を行う責任を負っています。
(1) 確定給付型制度
確定給付制度債務の現在価値及び制度資産の公正価値の変動は以下のとおりです。
① 確定給付制度債務の増減
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
確定給付制度債務の期首残高 | 703,970 | 763,973 |
勤務費用 | 30,355 | 34,377 |
確定給付制度債務に対する利息費用 | 12,393 | 8,521 |
制度改訂 | △1,178 | △504 |
数理計算上の差異(人口統計上) | △31,960 | △8,698 |
数理計算上の差異(財務上) | 72,956 | 53,920 |
給付支払額 | △26,355 | △27,903 |
在外営業活動体の換算差額 | 3,792 | △3,709 |
確定給付制度債務の期末残高 | 763,973 | 819,977 |
② 制度資産の増減
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
制度資産の期首残高 | 630,492 | 637,476 |
制度資産に対する利息収益 | 10,761 | 6,750 |
制度改訂 | △399 | △9 |
利息以外の制度資産に係る収益 | 88,128 | △18,435 |
連結会社の年金拠出額 | 26,651 | 22,844 |
給付支払額 | △15,521 | △17,138 |
制度資産の一部返還(注) | △105,690 | △14,648 |
在外営業活動体の換算差額 | 3,054 | △2,192 |
制度資産の期末残高 | 637,476 | 614,648 |
(注) 前連結会計年度及び当連結会計年度において、当社の制度資産が確定給付制度債務に対して積立超過の状況にあり、その状況が継続すると見込まれることから、制度資産のうち退職給付信託として拠出していた株式の一部の返還を実施しています。
③ 確定給付制度債務及び制度資産の調整表
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
確定給付制度債務の期末残高 | 763,973 | 819,977 |
制度資産の期末残高 | 637,476 | 614,648 |
確定給付制度債務及び資産の純額 | 126,497 | 205,329 |
退職給付に係る負債 | 219,173 | 231,120 |
退職給付に係る資産 | 92,676 | 25,791 |
連結財政状態計算書に計上された 確定給付制度債務及び資産の純額 | 126,497 | 205,329 |
投資方針
連結会社の確定給付型年金制度の制度資産の投資方針としては、そのリスク許容度を適切に活用し、資本性金融商品、負債性金融商品及び保険契約等にバランスよく分散したポートフォリオを構成し、将来の給付義務を全うできる水準の収益を長期的・安定的に目指しています。
なお、投資方針については、確定給付型年金制度の財政状況や運用環境を勘案しながら、必要に応じて見直しを行うこととしています。
また、各資産の運用を実行する際にも、連結会社は戦略・ファンドマネージャーに係るリスク分散に留意し、継続的なモニタリングを通じて運用面の効率性を追及することとしています。
制度資産の主な内訳
前連結会計年度及び当連結会計年度の制度資産の公正価値は以下のとおりです。
前連結会計年度(2015年3月31日)
(単位:百万円) | |||
資産分類 | 活発な市場における 公表市場価格があるもの | 活発な市場における 公表市場価格がないもの | 合計 |
資本性金融商品 | |||
国内株式 | 78,889 | 37 | 78,926 |
海外株式 | 35 | 6 | 41 |
合同運用(国内) | - | 40,455 | 40,455 |
合同運用(海外) | - | 51,357 | 51,357 |
資本性金融商品合計 | 78,924 | 91,855 | 170,779 |
負債性金融商品 | |||
国内債券 | - | 8,270 | 8,270 |
海外債券 | 26,257 | 5,174 | 31,431 |
合同運用(国内) | - | 150,410 | 150,410 |
合同運用(海外) | - | 101,144 | 101,144 |
その他 | 5,630 | 3,476 | 9,106 |
負債性金融商品合計 | 31,887 | 268,474 | 300,361 |
保険契約(注1) | - | 114,875 | 114,875 |
その他(注2) | 15,073 | 36,388 | 51,461 |
合計 | 125,884 | 511,592 | 637,476 |
(注1) 保険契約には、主として元本と予定利率が保証される生保一般勘定が含まれています。
(注2) その他には、主として現金同等物等が含まれています。
当連結会計年度(2016年3月31日)
(単位:百万円) | |||
資産分類 | 活発な市場における 公表市場価格があるもの | 活発な市場における 公表市場価格がないもの | 合計 |
資本性金融商品 | |||
国内株式 | 49,399 | 20 | 49,419 |
海外株式 | 42 | 6 | 48 |
合同運用(国内) | - | 30,283 | 30,283 |
合同運用(海外) | - | 46,692 | 46,692 |
資本性金融商品合計 | 49,441 | 77,001 | 126,442 |
負債性金融商品 | |||
国内債券 | 2,794 | - | 2,794 |
海外債券 | 19,597 | 5,155 | 24,752 |
合同運用(国内) | - | 30,483 | 30,483 |
合同運用(海外) | - | 89,945 | 89,945 |
その他 | 115 | 430 | 545 |
負債性金融商品合計 | 22,506 | 126,013 | 148,519 |
保険契約(注1) | - | 117,870 | 117,870 |
その他(注2) | 52,828 | 168,989 | 221,817 |
合計 | 124,775 | 489,873 | 614,648 |
(注1) 保険契約には、主として元本と予定利率が保証される生保一般勘定が含まれています。
(注2) その他には、主として現金同等物等が含まれています。
各連結会計年度の数理計算の仮定の主要なものは、以下のとおりです。
(単位:%) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
割引率 | 0.95 | 0.51 |
数理計算のために使用した主要な仮定が変動した場合に想定される確定給付制度債務に与える影響は次のとおりです。なお、以下の分析は主要な仮定における感応度の概要を提供するものであり、予測されるキャッシュ・フロー情報のすべての影響は考慮していません。
当連結会計年度末における確定給付制度債務への影響額 | |
割引率が0.5%下降すると | 66,472百万円の増加 |
割引率が0.5%上昇すると | 61,104百万円の減少 |
連結会社の2016年4月1日から2017年3月31日までに予定される、会社拠出掛金の金額は22,578百万円です。
確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、前連結会計年度は16年、当連結会計年度は16年です。
(2) 確定拠出型制度
前連結会計年度及び当連結会計年度における確定拠出型制度に関して費用として認識した金額は、それぞれ9,235百万円及び9,698百万円です。
17.資本及びその他の資本項目
(1) 資本金及び資本剰余金
日本の会社法(以下、「会社法」)では、株式の発行に対しての払込又は給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることができると規定されています。また、会社法では、資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
前連結会計年度及び当連結会計年度における授権株式数は、1,500,000,000株です。
全額払込済みの発行済株式数の期中における変動内訳は以下のとおりです。
株式数 (株) | 資本金 (百万円) | 資本剰余金 (百万円) | |
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 884,068,713 | 187,457 | 268,611 |
増減 | - | - | △971 |
当連結会計年度 (2016年3月31日) | 884,068,713 | 187,457 | 267,640 |
当社の発行する株式は、すべて権利内容に制限のない無額面の普通株式です。
(2) 利益剰余金
会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されています。積み立てられた利益準備金は、欠損補填に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができることとされています。
(3) 自己株式
会社法では、株主総会の決議により分配可能額の範囲内で、取得する株式数、取得価格の総額等を決定し、自己株式を取得することができると規定されています。また、市場取引又は公開買付による場合には、定款の定めにより、会社法上定められた要件の範囲内で、取締役会の決議により自己株式を取得することができます。
自己株式の期中における変動内訳は以下のとおりです。
株式数 (株) | 金額 (百万円) | |
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 86,371,777 | 218,942 |
増減 | 4,905,327 | 27,544 |
当連結会計年度 (2016年3月31日) | 91,277,104 | 246,486 |
(4) その他の資本の構成要素
① 新株予約権
ストック・オプション制度に係る新株予約権です。
② FVTOCIに指定した資本性金融商品への投資による損益
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融商品に係る評価損益の累計額です。
③ 確定給付制度の再測定
確定給付制度の再測定は、期首時点の数理計算上の仮定と実際の結果との差異による影響額及び数理計算上の仮定の変更による影響額です。これについては、発生時にその他の包括利益で認識し、その他の資本の構成要素から利益剰余金に直ちに振り替えています。
④ 在外営業活動体の換算差額
連結会社の在外営業活動体の財務諸表をそれらの機能通貨から連結会社の表示通貨である日本円に換算することによって生じた換算差額です。
⑤ キャッシュ・フロー・ヘッジ損益
キャッシュ・フロー・ヘッジに係るヘッジ手段の公正価値の変動から生じた利得又は損失のうち、ヘッジ有効部分の累計額です。
18.配当
前連結会計年度及び当連結会計年度における配当金支払額は以下のとおりです。
決議 | 株式の種類 | 配当金の総額 (百万円) | 1株当たり 配当額(円) | 基準日 | 効力発生日 |
2014年6月19日 定時株主総会 | 普通株式 | 46,241 | 58 | 2014年3月31日 | 2014年6月20日 |
2014年10月31日 取締役会 | 普通株式 | 37,484 | 47 | 2014年9月30日 | 2014年11月26日 |
2015年6月19日 定時株主総会 | 普通株式 | 50,257 | 63 | 2015年3月31日 | 2015年6月22日 |
2015年10月30日 取締役会 | 普通株式 | 47,720 | 60 | 2015年9月30日 | 2015年11月26日 |
基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となる配当金の総額は以下のと
おりです。
決議 | 株式の種類 | 配当の原資 | 配当金の総額 (百万円) | 1株当たり 配当額(円) | 基準日 | 効力発生日 |
2016年4月28日 取締役会 | 普通株式 | 利益剰余金 | 47,569 | 60 | 2016年3月31日 | 2016年5月30日 |
19.その他の収益
「その他の収益」の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
固定資産賃貸料 | 2,460 | 2,518 |
固定資産売却益 | 2,974 | 2,778 |
その他 | 7,363 | 7,157 |
合計 | 12,797 | 12,453 |
20.販売費及び一般管理費及びその他の費用
「販売費及び一般管理費」の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
荷造運搬費 | 40,419 | 42,221 |
従業員給付費用 | 164,790 | 170,398 |
製品保証引当金繰入 | 10,201 | 482 |
減価償却費 | 18,683 | 20,732 |
福利厚生費 | 26,956 | 28,359 |
その他 | 138,415 | 149,823 |
合計 | 399,464 | 412,015 |
「その他の費用」の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
固定資産除売却損 | 5,836 | 7,484 |
減損損失 | 1,712 | 1,257 |
その他 (注) | 32,004 | 53,180 |
合計 | 39,552 | 61,921 |
(注) 前連結会計年度の「その他」には、一部自動車部品についての独占禁止法違反に関する和解金等である、独占禁止法関連損失21,890百万円、オーストラリアでの生産事業撤退に伴い将来発生が見込まれる退職関連費用である、事業整理損2,783百万円が含まれています。
当連結会計年度の「その他」には、一部自動車部品についての独占禁止法違反に関する和解金等である、独占禁止法関連損失45,930百万円(注記29「偶発事象」参照)が含まれています。
21.金融商品に係る収益及び費用
「金融収益」の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
受取利息 | ||
償却原価で測定する金融資産(預金等) | 8,021 | 7,215 |
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 (金利デリバティブ) | - | - |
受取配当金 | ||
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する 金融資産(注) | 18,934 | 26,769 |
その他 | 491 | 283 |
合計 | 27,446 | 34,267 |
(注) 前連結会計年度及び当連結会計年度に認識された、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産からの配当収益には、各報告期間において、認識の中止を行ったその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産からの配当収益(注記9「その他の金融資産」参照)が含まれています。
「金融費用」の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
支払利息及び割引料 | ||
償却原価で測定する金融負債(社債・借入金等) | 5,335 | 5,599 |
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 (金利デリバティブ) | 2,291 | 1,222 |
確定給付制度の純利息 | 1,632 | 1,771 |
その他 | 118 | 205 |
合計 | 9,376 | 8,797 |
22.1株当たり利益
(1) 基本的1株当たり当期利益の算定上の基礎
① 親会社の所有者に帰属する当期利益
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
親会社の所有者に帰属する当期利益 | 258,382 | 244,251 |
② 普通株式の期中平均株式数
(単位:千株) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
普通株式の期中平均株式数 | 797,459 | 795,105 |
(2) 希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎
① 希薄化後の親会社の所有者に帰属する当期利益
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
希薄化後の親会社の所有者に帰属する当期利益 | 258,382 | 244,251 |
② 希薄化後普通株式の期中平均株式数
(単位:千株) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
普通株式の期中平均株式数 | 797,459 | 795,105 |
希薄化効果のある株式等 | 193 | 24 |
希薄化後普通株式の期中平均株式数 | 797,652 | 795,129 |
23.その他の包括利益
その他の包括利益(非支配持分を含む)の各項目の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
その他の包括利益 | ||
純損益に振り替えられることのない項目 | ||
FVTOCIに指定した資本性金融商品への投資による損益 | ||
当期発生額 | 309,001 | △293,145 |
法人所得税 | △81,338 | 100,428 |
合計 | 227,663 | △192,717 |
確定給付制度の再測定 | ||
当期発生額 | 47,132 | △63,657 |
法人所得税 | △13,135 | 19,998 |
合計 | 33,997 | △43,659 |
純損益に振り替えられる可能性のある項目 | ||
在外営業活動体の換算差額 | ||
当期発生額 | 96,710 | △99,214 |
純損益への組替額 | - | 64 |
合計 | 96,710 | △99,150 |
キャッシュ・フロー・ヘッジ損益 | ||
当期発生額 | 130 | 130 |
純損益への組替額 | △252 | △530 |
税引前 | △122 | △400 |
法人所得税 | 31 | 116 |
合計 | △91 | △284 |
その他の包括利益合計 | 358,279 | △335,810 |
その他の包括利益(非支配持分に帰属)の各項目の内訳(税効果後)は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
FVTOCIに指定した資本性金融商品への投資による損益 | 205 | △152 |
確定給付制度の再測定 | △32 | △890 |
在外営業活動体の換算差額 | 10,582 | △12,797 |
キャッシュ・フロー・ヘッジ損益 | - | - |
合計 | 10,755 | △13,839 |
24.重要な非資金取引
重要な非資金取引の内容
(1) ファイナンス・リース取引に係る資産及び債務の額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
ファイナンス・リース取引に係る資産及び債務の額 | 11,647 | 12,054 |
(2) 退職給付信託として拠出していた株式の一部返還により取得した株式の額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
退職給付信託の一部返還により取得した株式の額 | 105,690 | 14,648 |
25.金融商品
(1) 資本管理
連結会社は、健全な財務体質を確保しながら、持続的成長のために必要な設備投資、研究開発、M&A等に資金を活用するとともに、長期安定的に株主還元を継続することにより、持続的な企業価値向上を目指します。そのために必要な事業資金は、連結会社の収益力・キャッシュ創出力を維持強化することにより、営業キャッシュ・フローで賄うことを基本とし、必要に応じて有利子負債(社債・借入等)で補充します。また、財務健全性を長期安定的に維持するための資金も確保します。なお、連結会社は2016年3月31日現在、外部から資本規制を受けていません。
(2) 金融商品から生じるリスクの内容及び程度
① リスク管理方針
連結会社は、営業活動に係わる財務リスク(信用リスク・市場リスク・流動性リスク)に晒されており、当該リスクの影響を回避又は低減するために、一定の方針に基づくリスク管理を行っています。資金運用及びデリバティブ取引の方針については、主として毎期初に当社取締役会の承認を受け、また期中の取引及びリスク管理については、主に社内管理規程に基づいて実施しています。
デリバティブは、後述するリスクを回避するために利用しており、投機的な取引は行わない方針です。
ⅰ) 信用リスク
連結会社の営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されています。営業債権については、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行っており、特に信用リスクの懸念される取引先については、その状況を定期的にモニタリングする事で財務状況の悪化等による回収懸念を早期に把握し、個別に保全策を検討・実施しています。連結会社の当連結会計年度の連結決算日現在における営業債権のうち、28%がトヨタ自動車㈱グループに対するものです。
負債性金融商品における短期債券型投資信託、公社債は、資金運用管理規程に従い、格付けの高い金融機関、商品、発行体を対象としている為、信用リスクは僅少です。
デリバティブ取引の利用にあたっては、カウンター・パーティ・リスクを軽減するために、格付の高い金融機関とのみ取引を行っています。
連結財務諸表に表示されている金融資産の減損後の帳簿価額は、獲得した担保の評価額を考慮に入れない、当社の金融資産に対するエクスポージャーの最大値です。
ⅱ) 市場リスク
為替変動リスク
連結会社は、グローバルに事業を展開していることから外貨建の取引を行っており、損益及びキャッシュ・フロー等が為替変動の影響を受けるリスクに晒されています。連結会社は、為替変動のリスクを回避するために、外貨建の営業債権債務については主として先物為替予約を、外貨建借入金については通貨スワップをデリバティブ取引として利用しています。当社経理部は、取引権限や限度額等を定めたデリバティブ取引管理規程に基づいてリスク管理を実施しており、月次の取引実績を経理部所管の役員に報告しています。連結子会社についても、当該デリバティブ取引管理規程に準じた管理を行っています。
通貨デリバティブの詳細は以下のとおりです。
ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
(単位:百万円) | ||||||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |||||
契約額等 | うち1年超 | 公正価値 | 契約額等 | うち1年超 | 公正価値 | |
為替予約取引 | ||||||
買建 | 28,684 | - | 44 | 18,828 | - | △1,405 |
売建 | 77,093 | - | △30 | 56,950 | - | 443 |
通貨スワップ取引 | ||||||
買建 | 113,538 | 68,568 | 17,927 | 119,170 | 66,723 | 8,545 |
売建 | 24,727 | 14,534 | △1,548 | 13,406 | 7,383 | △620 |
合計 | 244,042 | 83,102 | 16,393 | 208,354 | 74,106 | 6,963 |
ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引はありません。
為替感応度分析
以下の表は、関連する外国為替に対して日本円が1%増減した場合に純損益及び資本に与える影響を示す連結会社の感応度分析です。本分析は報告期間末の外国為替レートに1%の変動を調整して換算しており、その他の変動要因(残高、金利等)は一定であることを前提としています。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
純損益 | 539 | 630 |
資本 | 539 | 630 |
金利変動リスク
連結会社は、固定金利と変動金利双方で資金を借り入れているため、金利変動リスクに晒されています。有利子負債の殆どは固定金利により調達された社債及び借入金ですが、変動金利性借入金については、原則として金利スワップ契約により実質的に固定金利性借入金と同等の効果を得ています。
当社経理部は、取引権限や限度額等を定めたデリバティブ取引管理規程に基づいてリスク管理を実施しており、月次の取引実績を経理部所管の役員に報告しています。連結子会社についても、当該デリバティブ取引管理規程に準じた管理を行っています。
金利デリバティブの詳細は、以下のとおりです。
ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
(単位:百万円) | ||||||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |||||
契約額等 | うち1年超 | 公正価値 | 契約額等 | うち1年超 | 公正価値 | |
金利スワップ取引 | ||||||
受取変動・支払固定 | 45,955 | 45,095 | △972 | 49,382 | 34,633 | △841 |
受取変動・支払変動 | 58,026 | 33,026 | 1,175 | 31,902 | 15,000 | 1,693 |
金利通貨スワップ取引 | ||||||
受取変動・支払固定 | 1,091 | 1,091 | 213 | 1,091 | - | 345 |
受取固定・支払固定 | 28,161 | 17,738 | △2,440 | 22,023 | 15,367 | 689 |
合計 | 133,233 | 96,950 | △2,024 | 104,398 | 65,000 | 1,886 |
ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(単位:百万円) | ||||||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |||||
契約額等 | うち1年超 | 公正価値 | 契約額等 | うち1年超 | 公正価値 | |
金利通貨スワップ取引 | ||||||
受取変動・支払固定 | 69,605 | 69,605 | 28,754 | 84,109 | 32,001 | 21,478 |
合計 | 69,605 | 69,605 | 28,754 | 84,109 | 32,001 | 21,478 |
変動金利を固定金利に交換する金利通貨スワップ契約は、連結会社の変動金利性借入金のキャッシュ・フローの変動を軽減するため、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されています。金利スワップと借入金の金利の支払は同時であり、資本に累積した金額は、変動金利の支払が純損益に影響を及ぼす期間にわたって純損益に振り替えられます。
金利感応度分析
以下の表は、報告期間末において金利が1%上昇した場合に、金利変動の影響を受ける金融商品が純損益及び資本に与える影響を示しています。本分析は、報告期間末に連結会社が保有する正味の変動金利性金融商品残高に1%を乗じて算出しており、将来にわたる残高の増減、為替変動の影響等その他の全ての変動要因は一定であることを前提としています。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
純損益 | 5,052 | 5,476 |
資本 | 5,899 | 6,316 |
ⅲ) 流動性リスク
連結会社は、借入金及び社債により資金を調達していますが、資金調達環境の悪化等により支払期日にその支払いを実施できなくなる流動性リスクに晒されています。連結会社は、各部署からの報告に基づき経理部が適時に資金計画を作成・更新するとともに、手許流動性を連結売上収益の1か月分相当以上に維持すること等により、流動性リスクを管理しています。
当社の金融負債の残存契約満期金額は次のとおりです。
前連結会計年度(2015年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
1年以内 | 1年超5年以内 | 5年超 | 合計 | |
非デリバティブ金融負債 | ||||
社債及び借入金 | 98,959 | 332,036 | 16,204 | 447,199 |
営業債務及びその他の債務 | 580,078 | 4,759 | 468 | 585,305 |
デリバティブ金融負債 | ||||
デリバティブ | 2,693 | 6,835 | 174 | 9,702 |
当連結会計年度(2016年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
1年以内 | 1年超5年以内 | 5年超 | 合計 | |
非デリバティブ金融負債 | ||||
社債及び借入金 | 261,973 | 200,363 | 14,275 | 476,611 |
営業債務及びその他の債務 | 589,535 | 4,772 | 679 | 594,986 |
デリバティブ金融負債 | ||||
デリバティブ | 2,087 | 4,389 | 242 | 6,718 |
ⅳ) 資本性金融商品の価格変動リスク
連結会社は、資本性金融商品(株式)から生じる株価変動リスクに晒されています。短期トレーディング目的で保有する資本性金融商品はなく、取引先企業との事業提携・連携強化を目的に保有しており、これらの投資を活発に売却することは致しません。資本性金融商品については、定期的に公正価値や発行体(取引先企業)の財務状況等を把握し、取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しています。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、株価が1%上昇又は下落すると仮定した場合、資本合計の増加額又は減少額はそれぞれ7,636百万円及び6,381百万円です。なお、連結会社が保有する市場性のある株式の大部分はFVTOCIの金融資産として指定しているため、株価が1%上昇又は下落すると仮定した場合の純損益に与える影響額に重要性はありません。
非上場株式、その他の持分証券の公正価値で用いている重要な観察不能なインプットは、非流動性ディスカウントです。これらのディスカウントの著しい上昇(下降)は公正価値の著しい低下(上昇)を生じさせることとなります。
(3) 公正価値測定
① 償却原価で測定する金融商品
前連結会計年度及び当連結会計年度における償却原価で測定する金融商品の帳簿価額と公正価値ヒエラルキーは、以下のとおりです。
前連結会計年度(2015年3月31日)
(単位:百万円) | |||||
帳簿価額 | 公正価値 | ||||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||
金融資産 | |||||
債券等 | 74,647 | 74,785 | - | - | 74,785 |
金融負債 | |||||
長期借入金 (注) | 273,938 | - | - | 274,079 | 274,079 |
社債 (注) | 100,000 | 100,444 | - | - | 100,444 |
(注) 1年内返済及び償還予定の残高を含んでいます。
当連結会計年度(2016年3月31日)
(単位:百万円) | |||||
帳簿価額 | 公正価値 | ||||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||
金融資産 | |||||
債券等 | 49,925 | 50,165 | - | - | 50,165 |
金融負債 | |||||
長期借入金 (注) | 290,544 | - | - | 290,528 | 290,528 |
社債 (注) | 130,000 | 130,411 | - | - | 130,411 |
(注) 1年内返済及び償還予定の残高を含んでいます。
償却原価で測定する短期金融資産、短期金融負債については、公正価値は帳簿価額と近似しているため、注記を省略しています。
長期借入金の公正価値は、元利金の合計額を、新規に同様の借入を行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定しています。
② 経常的に公正価値で測定する金融資産及び金融負債の公正価値
前連結会計年度及び当連結会計年度における公正価値で測定する金融商品の公正価値ヒエラルキーは、以下のとおりです。
前連結会計年度(2015年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
デリバティブ資産 | - | 52,778 | - | 52,778 |
株式等 | ||||
上場株式 | 1,117,261 | - | - | 1,117,261 |
非上場株式 | - | - | 91,389 | 91,389 |
その他の持分証券 | - | - | 2,806 | 2,806 |
合計 | 1,117,261 | 52,778 | 94,195 | 1,264,234 |
デリバティブ負債 | - | 9,655 | - | 9,655 |
合計 | - | 9,655 | - | 9,655 |
当連結会計年度(2016年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |
デリバティブ資産 | - | 37,993 | - | 37,993 |
株式等 | ||||
上場株式 | 912,529 | - | - | 912,529 |
非上場株式 | - | - | 81,292 | 81,292 |
その他の持分証券 | - | - | 2,446 | 2,446 |
合計 | 912,529 | 37,993 | 83,738 | 1,034,260 |
デリバティブ負債 | - | 6,736 | - | 6,736 |
合計 | - | 6,736 | - | 6,736 |
デリバティブは主に為替予約、金利スワップ、金利通貨スワップに係る取引です。
為替予約の公正価値は、先物為替相場等に基づき算定しています。金利スワップ、金利通貨スワップの公正価値は、取引先金融機関等から提示された金利等観察可能な市場データに基づき算定しています。
非上場株式、その他の持分証券の公正価値測定は、修正時価純資産方式により、必要に応じてPBRによる時価修正等を加え算出しています。また、重要性のない銘柄は簿価純資産方式により算出しています。
非上場株式、その他の持分証券の公正価値測定で用いている重要な観察不能なインプットである非流動性ディスカウントは、30%で算定しています。
各報告期間における、レベル3に分類された金融商品の増減は、以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
期首残高 | 76,757 | 94,195 |
利得及び損失合計 | ||
損益 (注1) | △26 | - |
その他の包括利益 (注2) | 17,108 | △8,860 |
購入 | 356 | 70 |
除売却 | - | △1,667 |
期末残高 | 94,195 | 83,738 |
(注1) 前連結会計年度の損益に含まれている利得及び損失は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものです。これらの損益は連結損益計算書上「金融収益」及び「金融費用」に含まれています。
(注2) その他の包括利益に含まれている利得及び損失は、決算日時点のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものです。これらの損益は連結包括利益計算書上「FVTOCIに指定した資本性金融商品への投資による損益」に含まれています。
(4) 金融資産と金融負債の相殺
連結会社のデリバティブ取引は、マスター・ネッティング契約又はそれに類似する契約に基づいて行われており、契約当事者間で決済の不履行が起きた場合は、取引相手先の債権債務を純額で決済することとなっています。前連結会計年度及び当連結会計年度における、同一取引相手先に対して認識した金融資産及び金融負債の相殺に関する情報は次のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
連結財政状態計算書に表示 されている金融資産 | 52,778 | 37,993 |
マスター・ネッティング契約等 に基づいて将来相殺される 可能性がある金額 | △2,872 | △3,079 |
預り現金担保 | - | - |
純額 | 49,906 | 34,914 |
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
連結財政状態計算書に表示 されている金融負債 | 9,655 | 6,736 |
マスター・ネッティング契約等 に基づいて将来相殺される 可能性がある金額 | △2,872 | △3,079 |
差入現金担保 | - | - |
純額 | 6,783 | 3,657 |
(注) 連結財政状態計算書において、金融資産と金融負債の相殺の要件に従って、既に相殺している金額に重要性はありません。
26.リース取引
(1) 借手としてのリース取引
① ファイナンス・リース債務
ファイナンス・リース債務の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
最低支払リース料総額 | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
1年以内 | 9,179 | 10,410 |
1年超5年以内 | 4,759 | 4,772 |
5年超 | 468 | 679 |
合計 | 14,406 | 15,861 |
リース債務の残高は、連結財政状態計算書の「営業債務及びその他の債務」及び「その他の金融負債」に含まれています。主として金型に係るリース取引であり、支払期間は主として2年です。当該金型取引については、サブリース契約を実施しており、サブリース契約に基づく最低受取サブリース料総額は、(2)貸手としてのリース取引のファイナンス・リース債権の残高と同額です。
また、更新又は購入選択権、変動リース料及びエスカレーション条項(リース契約金額の引き上げを定めた条項)並びにリース契約によって課された制限(配当、追加借入及び追加リースに関する制限等)はありません。
② 解約不能オペレーティング・リース契約
解約不能オペレーティング・リースに基づく将来の最低リース料総額の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
最低支払リース料総額 | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
1年以内 | 2,005 | 1,934 |
1年超5年以内 | 2,994 | 2,064 |
5年超 | 2 | 341 |
合計 | 5,001 | 4,339 |
車両及び情報機器等を賃借しており、主としていくつかの契約には更新する権利を含んでいます。また、購入選択権、サブリース契約及びエスカレーション条項(リース契約金額の引き上げを定めた条項)並びにリース契約によって課された制限(配当、追加借入及び追加リースに関する制限等)はありません。
③ 当該期間の費用に認識されたオペレーティング・リース料
当該期間の費用に認識されたオペレーティング・リース料は以下のとおりです。
(単位:百万円) | |
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) |
7,883 | 8,081 |
(2) 貸手としてのリース取引
ファイナンス・リース債権
ファイナンス・リース債権の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
最低受取リース料総額 | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
1年以内 | 9,034 | 9,092 |
1年超5年以内 | 4,223 | 3,050 |
5年超 | - | - |
合計 | 13,257 | 12,142 |
リース債権の残高は、連結財政状態計算書の「営業債権及びその他の債権」及び「その他の金融資産」に含まれています。主に金型に係るリース取引であり、回収期間は主として2年です。リース期間経過後の残存価値はありません。また、当該取引において、未稼得金融収益、貸手の利益となる無保証残存価値、回収不能な受取最低リース料総額に対する引当累計額、期中に収益として認識した変動リース料はありません。
27.関連当事者
(1) 関連当事者との取引
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
(単位:百万円) | |||
種類 | 会社等の名称又は氏名 | 取引内容 | 取引金額 |
重要な影響力を 有する企業 | トヨタ自動車㈱グループ | 各種自動車部品の販売 | 2,009,730 |
各種自動車部品の購入 | 44,854 | ||
従業員のための 企業年金 | デンソー企業年金基金 | 退職給付信託の一部返還 | 105,690 |
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円) | |||
種類 | 会社等の名称又は氏名 | 取引内容 | 取引金額 |
重要な影響力を 有する企業 | トヨタ自動車㈱グループ | 各種自動車部品の販売 | 2,077,584 |
各種自動車部品の購入 | 36,945 | ||
従業員のための 企業年金 | デンソー企業年金基金 | 退職給付信託の一部返還 | 14,648 |
上記取引に対する未決済残高と未決済残高に関する貸倒引当金は以下のとおりです。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2015年3月31日) | 当連結会計年度 (2016年3月31日) | |
売掛金 | 186,305 | 172,050 |
電子記録債権 | 40,158 | 35,375 |
未収入金 | 83 | 170 |
貸倒引当金 | - | - |
買掛金 | 4,073 | 3,915 |
未払費用 | 319 | 324 |
(2) 主要な経営幹部の報酬
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
報酬等の総額 | 報酬等の種類別の総額 | |||
基本報酬 | ストック・オプション | 賞与 | ||
主要な経営幹部 | 883 | 538 | - | 345 |
当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円) | ||||
報酬等の総額 | 報酬等の種類別の総額 | |||
基本報酬 | ストック・オプション | 賞与 | ||
主要な経営幹部 | 906 | 555 | - | 351 |
28.株式報酬
連結会社は、ストック・オプション制度を採用しており、その内容は以下のとおりです。ストック・オプションについては、2009年8月1日より後に新たなストック・オプションを付与しておらず、すべてIFRS移行日前に権利確定しています。
付与対象者 | 当社の取締役、常務役員、従業員等又は当社子会社の取締役等 |
権利確定条件 | 付与日以降、権利確定日まで継続して勤務していること。ただし、権利確定日前に退任又は退職した場合は、退任日又は退職の日から1年以内(権利行使可能期間中に限る)に限り、権利を行使することができる。 |
対象勤務期間 | 付与日から2年間 |
権利行使期間 | 権利確定後4年以内。ただし、権利確定後退任又は退職した場合は、退任又は退職の日から1年以内(権利行使期間中に限る)に限り、権利を行使することができる。 |
前連結会計年度及び当連結会計年度に存在したストック・オプションは以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
オプションの数(株) | 加重平均行使価格(円) | |
期首残高 | 794,500 | 3,141 |
失効 | 132,900 | 3,438 |
行使 | 474,800 | 3,145 |
期末残高 | 186,800 | 2,920 |
期末現在の行使可能残高 | 186,800 | 2,920 |
(注1) 期中に権利が行使されたストック・オプションの権利行使日時点の加重平均株価は5,090円です。
(注2) 期末時点で残っているストック・オプションの行使価格は2,920円であり、残存契約年数の加重平均は4ヶ月です。
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
オプションの数(株) | 加重平均行使価格(円) | |
期首残高 | 186,800 | 2,920 |
失効 | 74,500 | 2,920 |
行使 | 112,300 | 2,920 |
期末残高 | - | - |
期末現在の行使可能残高 | - | - |
(注1) 期中に権利が行使されたストック・オプションの権利行使日時点の加重平均株価は6,207円です。
29.偶発事象
当連結会計年度における偶発債務の内容は以下のとおりです。
独占禁止法関連
(1) 国及び競争法当局による調査
一部の国において当局による調査に対応しています。
(2) 集団訴訟及び州法務長官による訴訟への対応
当社及び一部の子会社は、一部の自動車部品の取引に関する独占禁止法違反の疑いについて、現在米国及びカナダにおいて損害賠償を求める複数の集団訴訟(クラスアクション)の被告の一社となっています。
米国においては、特定の自動車部品ごとに、①直接購入者(例えば、自動車メーカー及びそれらへの一次供給者)、②カーディーラー、③商業用・大型トラック及び重機のディーラー、④車両の最終購入者より、当社及び一部の子会社に対して訴訟が提起されています。また、いくつかの州法務長官がこれらの州の政府機関及び/または住民を代表して同様の訴訟を提起しています。これらの訴訟は1件(ミシシッピ州裁判所に提起された州法務長官による訴訟)を除く全てがミシガン州東部連邦裁判所における、複数裁判地訴訟(multi district litigation)(注)で手続が併合審理されています。
最初の4件の製品の訴訟(自動車ワイヤーハーネスシステム、計器盤クラスター、フューエルセンダー及びヒーターコントロールパネル)については、ディスカバリー(訴訟当事者間で相互に訴訟に関係する書類等の証拠を開示し合う手続き)が進められています。追って提起された訴訟のうち多くの件においては、被告のうち何社かにつき、却下の申立てについての裁判所の裁定が下ったか、それよりも手続き上、早期の段階にあります。これらの集団訴訟においてディスカバリーが完了した後、裁判所はそれぞれの訴訟について集団適格についての原告側の申立てを審理し、その後に各々の訴訟についての本案審理に入ることになります。なお、いずれかの段階において原告側と和解交渉を始めることもありえます。
カナダにおいては、オンタリオ州、ケベック州、ブリティッシュ・コロンビア州、マニトバ州及びサスカチュワン州において複数の暫定集団訴訟が提起されています。米国における集団訴訟と同様、自動車部品ごとに別個の訴訟が提起されています。これらの暫定集団訴訟は全て、直接購入者(例えば、自動車メーカー)及び間接購入者(例えば、ディーラー及び車両の最終購入者)から当社(及び訴訟によっては子会社の一部)に対して提起されており、いずれの訴訟も初期段階です。いくつかの訴訟については集団適格に関する審理が2016年末または2017年初めに行われる見込みです。
(注)複数裁判地訴訟(multi district litigation)とは、ディスカバリーや共通の法律問題についての判断等、本案前の効率的審理のために、複数の訴訟を単一の裁判官に併合・集約して行う手続です。
(3) 個別の和解交渉
当社は、一部の自動車部品の取引に関する独占禁止法違反の疑いに関連して、主要顧客(自動車メーカー)との間で個別に交渉を行っています。
当社は、上記事案のいくつかについて、支出の可能性のある金額を見積もった上、引当金を計上しており、45,930百万円を「その他の費用」に含めています(注記15「引当金」及び注記20「販売費及び一般管理費及びその他の費用」参照)。
なお、IAS第37号に従い、当社の立場が不利になる可能性があるため、これらの係争の全般的な内容を開示していません。
30.子会社及び関連会社等
「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、個々に重要性のある非支配持分を有する子会社、関連会社及び共同支配企業は該当ありません。
なお、連結会社は㈱アドヴィックスの20%未満の持分割合を保有しており、株主総会での議決権も20%未満ですが、当該会社の取締役会への参加により重要な影響力があるため、関連会社としています。
支配の喪失とならない連結子会社の所有持分の変動による資本剰余金への影響
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | |
資本剰余金変動額 | 4,419 | △1,104 |
前連結会計年度及び当連結会計年度において、連結子会社の支配喪失に伴う所有持分の変動について認識した損益は、ありません。
31.後発事象
連結会社は、後発事象を2016年6月21日まで評価しています。2016年6月21日現在、記載すべき後発事象はありません。