有価証券報告書-第101期(2023/04/01-2024/03/31)
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、変化の速いグローバル市場での長期的な企業業績の維持・向上を図るため、コーポレート・ガバナンスの確立を重要課題として認識し、その強化に取り組んでいます。監査役制度採用の下、会社の機関として株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人等の法律上の機能に加え、様々なガバナンスの仕組みを整備するとともに、株主・投資家の皆様と経営状況についての情報共有・対話を継続して行うことで、健全性、効率性、透明性の高い経営を実践しています。この考え方は、当社のコーポレート・ガバナンス基本方針の中にも反映されています。
コーポレート・ガバナンス基本方針
ⅰ) 株主の権利・平等性の確保
株主の権利行使のために必要な情報を適時・的確に提供するとともに、議決権行使の環境整備に努め、実質株主を含む外国人株主、その他少数株主等様々な株主の権利・平等性の確保に配慮する。
ⅱ) 株主以外のステークホルダーとの適切な協働
・社会課題と向き合い、その解決に向けて積極的に働きかけていくことで、ステークホルダーから信頼・共感され、ともに持続的に成長・発展する善の循環を生み出すことを目指す。
・ステークホルダーと価値観を共有し、連携していくため、ステークホルダーとの対話を大切にするとともに適切な情報開示に努める。
ⅲ) 適切な情報開示と透明性の確保
・法令に基づき、四半期ごとに会社の財政状態・経営成績等の財務情報を開示するとともに、経営戦略・経営計画等の非財務情報を策定ごとに適切に開示する。
・とりわけ非財務情報については、ステークホルダーの理解を得るべく、統合報告書・ウェブサイト・展示会等による直接的な情報発信、ニュースリリース等によるマスメディアへの情報発信等様々な方法により行う。
ⅳ) 取締役会の責務の遂行
・「デンソー基本理念」を踏まえ、今後5~10年の目指す方向を示す経営の羅針盤としての「長期経営方針」及び3~5年先までの目標・活動を具体化した戦略としての「中期方針」により、会社の戦略的な方向付けを行う。
・経営(意思決定・監督)を担当する取締役と、業務の執行を担当する副社長・経営役員の役割を区分・明確化する役員制度により、スピーディな意思決定とオペレーションを実現する。また、状況に応じて副社長・経営役員が取締役を兼務することで、取締役会全体としての知識・経験・能力のバランスを確保する。
・外部からの客観的・中立的な経営監視を重視し、社外での豊富な経験や幅広い見識を当社の意思決定や監査に反映させることができる方を社外取締役・社外監査役として登用する。
ⅴ) 株主との対話
・経営戦略・財務情報等充実した情報の提供と、担当の取締役、副社長、経営役員による積極的な対話参加により、株主・投資家の皆様と当社との双方向の良好なコミュニケーションを図る。
・対話の結果を取締役会へ報告し、株主意見を当社の経営に活かす。
② コーポレート・ガバナンスの体制
ⅰ) 概要及び当該体制を採用する理由
コーポレート・ガバナンスの体制としては、的確な意思決定と迅速な業務執行を行う一方で、適正な監督及び監視を可能とする経営体制を整備しています。
業務執行の意思決定の体制としては、法定事項及び重要案件を決議する「決議機関」としての取締役会(構成員は社内取締役5名、社外取締役3名、常勤監査役2名、社外監査役2名の計12名)に加えて、中長期視点の戦略議論を行う経営戦略会議及び全社的な視点から案件の審議を行い取締役会へ上程する「審議機関」としての経営審議会(構成員は社長、副社長、全社機能長、事業グループ長、常勤監査役)を設置しています。
また、経営(意思決定・監督)を担当する取締役と、業務の執行を担当する副社長・経営役員の役割を区分・明確化する役員制度により、取締役数をスリム化するとともに、経営環境の変化に対応した機動的な経営体制の構築、事業年度における経営責任の一層の明確化を目的に、取締役任期を1年としています。
取締役候補者、監査役候補者の選任について、社長及び役員人事担当取締役が中心となり、各方面より意見を聞き、業績、人格、知見等を総合的に勘案して、その責務にふさわしい人物を選定し、独立社外取締役が議長を務め、かつ独立社外取締役が半数を占める「役員指名報酬会議」にて選任案を立案します。選任案は、取締役会での内定の決議を踏まえ、株主総会で審議した上で決定します。なお、監査役の選任案は、監査役会の同意も取得します。
また、「役員指名報酬会議」は、2019年度から独立社外取締役の櫛田誠希を議長とし、会長の有馬浩二、社長の林新之助、独立社外取締役の三屋裕子、独立社外取締役のJoseph P. Schmelzeis, Jr.を構成員として開催しています。当事業年度は、役員指名報酬会議を7回開催し、サクセッションプランや役員報酬制度見直し等を中心に議論を行いました。
経営監視機能としては、社外取締役3名を含む取締役8名、常勤監査役2名及び社外監査役2名が取締役の職務執行並びに当社及び国内外グループ会社の業務や財政状況を監督・監査しています。コーポレート・ガバナンスにおいては、外部からの客観的・中立的な経営監視の機能が重要と考えており、社外での豊富な経験や幅広い見識を当社の意思決定や監査に反映することを基準に社外取締役・社外監査役を選任しています。
なお、当社と社外取締役を含む非業務執行取締役及び社外監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は法令が定める額を限度としています。ただし、当該責任限定が認められるのは、当該社外取締役を含む非業務執行取締役及び社外監査役が責任の原因となった職務の遂行について、善意かつ重大な過失のない時に限られます。
当社は、「事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献していくこと」を経営課題として位置づけ、2018年に「デンソーグループサステナビリティ方針」を制定し、サステナビリティ経営の浸透を図っています。また、「社会から信頼・共感されるための基盤は、各国・地域の法令遵守はもとより、グループ社員一人ひとりが高い倫理観を持って公正・誠実に行動すること」と考え、2006年に社員一人ひとりの行動規範を明示した「デンソーグループ社員行動指針」を制定し、研修や職場懇談会等において、社員の意識啓発に活用しています(国内グループ会社を含む)。また、海外グループ会社でも、地域本社が各国・地域の法令・慣習を反映した「地域版社員行動指針」を作成し、コンプライアンスの徹底に努めています。
当社は、現地・現物を重視した経営判断を行うことに加え、その経営判断がステークホルダーの期待に沿い、信頼を得られるものになっているかといった点、ガバナンスの観点から問題ないかといった点をチェックできる体制を構築することが重要であると考えています。当社としては、社外取締役を含む取締役会と、社外監査役を含む監査役会により、業務執行を監督・監査する現体制が最適であると考えています。また、当社が、業績・企業価値の向上に向け、より良い経営判断を行うことが出来るよう、社外取締役には、会社経営に関する豊富な見識を持つ方が就任し、それぞれの見識をもとに、意思決定・監督にあたっています。
<コーポレート・ガバナンス体制>
ⅱ) 内部統制システムの整備の状況
当社が取締役会において決議した内部統制に関する基本方針は以下のとおりです。
a) 取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
ア) 取締役は、その言動や文書を通じて、デンソー基本理念・デンソースピリット等の普遍的な価値観・倫理観・信念を徹底する。
イ) 取締役会・経営審議会・経営戦略会議で構成する役員会議体に加えて、各種会議や委員会等、組織を横断した会議体により意思決定を行い、取締役の相互牽制を図る。
ウ) 適正な財務報告の確保に取り組むほか、適時適正な情報開示を行う。
b) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
重要な情報は社内規程に従って適切に保存及び管理する。取締役会議事録は永年保存とする。
c) 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
ア) 事業や投資に関わるリスクは、社内規程に従って、取締役会・経営審議会等の役員会議体において全社的に管理するとともに、全社機能長・事業グループ長が担当領域について管理する。
イ) その他リスクマネジメントは、リスクマネジメント会議が全社的な体制を整備・管理し、各責任部署がリスク項目ごとに管理する。
d) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
ア) 経営役員制度により、取締役数をスリム化した効率的な経営を実施する。
イ) 取締役の職務の執行に必要な組織及び組織の管理、職務権限については、社内規程に従って定め、業務の組織的かつ能率的な運営を図る。
ウ) 中長期の経営方針及び年度ごとのグループ方針の下で年度計画を立案し、社内の意思統一を図る。目標・計画の達成状況及び各部業務の進捗状況については、社内規程に従って管理し、定期的に報告する。
e) 使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
ア) 経営審議会が行動指針を制定・改定し、必要な啓蒙及び提言を行う。
イ) コンプライアンス教育により、行動指針を周知徹底する。
ウ) 内部通報制度として、社内主管部署若しくは社外の弁護士に直接通報が可能な「企業倫理ホットライン」を運用する。
エ) 業務の適法性・妥当性・効率性については、内部監査部門が社内規程に従って内部監査を行い、その指摘に基づいて各部にて業務管理・運営制度を整備・充実する。
f) 当社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
ア) グループ各社の自主性を最大限に尊重するため、グループ会社の意思決定は社内規程に従って留保権限方式により運営する。
イ) グループの方針・計画は、中長期の経営方針及び年度グループ方針の下、連結ベースで立案し、グループの意思統一を図る。目標・計画の達成状況は社内規程に従って管理し、定期的に報告する。
ウ) グループ会社のリスクマネジメント及びコンプライアンスについては、当社からグループ各社へ指針やガイドラインを提示し、グループ全体の体制構築及び運用を推進する。また、「デンソーグループ社員行動指針」をグループで共有し、その周知徹底を図る。
エ) 事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献していくことを経営課題と位置付け、当社の各専門機関がグループ会社の活動の方向付けやフォローアップを行う。
オ) グループ会社向けの内部通報制度「国内グループ会社企業倫理ホットライン」を運用する。
カ) 各部門は、グループ会社との情報交換により、グループ会社の業務の適正確保に向けた助言・支援を行う。
キ) 各主管部署による、グループ会社の業務の適正に関する監視・検証を実施する。
g) 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項及び当該使用人の取締役からの独立性に関する事項
ア) 専任組織として設置した監査役室が、監査役の職務を補助する。
イ) 監査役室の人事及び組織変更については、事前に監査役会又は監査役会の定める常勤監査役の同意を得る。
ウ) 取締役は、監査役室が監査役の指示に基づき、監査役監査の業務に必要な情報を社内及びグループ会社から収集できるよう協力する。
h) 取締役及び使用人が監査役に報告するための体制、その他の監査役への報告に関する体制
ア) 取締役及びグループ会社の取締役・監査役は、主な業務の執行状況について、担当部署を通じて適宜適切に監査役に報告するほか、会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見した時は直ちに監査役に報告を実施する。
イ) 当社及びグループ会社の取締役・監査役・副社長・経営役員・上席執行幹部・執行幹部・使用人は、監査役又は監査役室の求めに応じ、定期的又は随時業務報告を実施する。
i) その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
ア) 取締役は、監査役監査の実効性を高めるため、監査役による取締役会・各種委員会等公式会議体への出席や業務決裁書等重要書類の閲覧、さらに社内各部門・グループ会社の監査、会計監査人との会合等の監査活動に協力する。
イ) 取締役は、監査役がその職務を行うために要する費用及び必要に応じた外部人材の直接任用等を確保する。
ウ) 監査役は、内部監査部門・会計監査人・内部統制部門と定期的又は随時情報交換を実施する。
エ) 当社及びグループ会社の取締役は、監査役に報告した者が当該報告をしたことを理由として不利な扱いを受けないことを担保する。
ⅲ) 内部統制システムの運用状況
当期の業務の適正を確保するための体制の運用状況のうち、主なものは次のとおりです。
a) 職務の執行の効率性確保に関する取り組みの状況
ア) 経営(意思決定・監督)を担当する取締役と、業務の執行を担当する副社長・経営役員の役割を区分・明確化する役員制度により、取締役数をスリム化し、スピーディな意思決定とオペレーションを実現しています。
イ) 職務権限規則、組織管理規則、役員会議体規則、会議・委員会規則を定めており、業務の組織的かつ能率的な運営を図っています。
ウ) デンソーグループ2030年長期方針を定め、グループの意思統一を図っています。
エ) 売上・利益・生産性等の目標・計画の達成状況は、毎月の経営審議会で報告し、必要なアクションの展開を行っています。
b) リスク管理に関する取り組みの状況
ア) 事業や投資に係る重要なリスクは取締役会、経営審議会、経営戦略会議で対応を審議・決定しています。当期は取締役会を13回、経営審議会を41回、経営戦略会議を22回開催しました。
イ) グループのリスク対応力強化を目的としたリスクマネジメント会議を設置しており、重点課題の設定とフォローアップを行いました。
ウ) リスクアセスメントに基づき、全社で管理すべきリスク項目を選定し、労働災害、品質問題、情報セキュリティ等の項目を定めており、各責任部署が全社を統括し、必要な実地診断や教育・訓練を行いました。例えば、品質向上に向けた体質強化活動の確認・指導の場であるQC診断を6事業部・8グループ会社で行いました。
エ) グループ全体のリスク管理強化・推進のため、CRO(Chief Risk Officer)とリスクマネジメント統括組織を設置しています。
c) コンプライアンスに関する取り組みの状況
ア) 取締役会・経営審議会・経営戦略会議で構成する役員会議体に加え、生産供給戦略会議やM&A審議会等、組織を横断した公式会議体により意思決定を行い、取締役の相互牽制を図っています。
イ) 各公式会議体が信頼される企業行動の実践・定着を目的とした重点課題の設定とフォローアップを行いました。
ウ) 新任役職者を対象としたコンプライアンス教育を実施したほか、各職場での話し合いや、イントラネットを活用したコンプライアンステストを行いました。
エ) 贈収賄防止に関する教育等、個別のコンプライアンス違反防止のための施策を行いました。
オ) 独占禁止法違反を防止するため、競合他社との会合や社外へのメールに対するチェックや、独占禁止法遵守教育等の施策を行いました。
カ) 取引先との価格決定において明示的協議を明確化する等、下請法・適正取引についての教育を実施・強化しました。
キ) 内部通報制度である「企業倫理ホットライン」の周知に努め、通報・相談に対しては、社内主管部署が責任を持って対応しました。
ク) 内部監査部門が、年間の監査計画に基づき、社内29機能部・5事業部及び3つのテーマに基づく監査を行いました。また、国内外グループ会社42社の監査を行いました。
d) グループ統制に関する取り組みの状況
ア) 留保権限方式によるグループ会社の意思決定の仕組みを定めた「デンソーマネジメントマニュアル」を整備し、高額な設備投資や重要な契約等、グループ会社の裁量を超える業務については、主管部署とグループ会社との協議の上で、意思決定を行っています。
イ) 「リスクマネジメント規程」や「情報セキュリティ基本方針」等、リスクやコンプライアンスに関する指針やガイドラインをグループ会社へ提示し、グループ全体の体制構築・運用を推進しています。
ウ) 事業グループ・機能センター/本部ごとにグローバル会議を開催し、グループ会社との情報交換や業務の適正確保に向けた助言・支援を行いました。
e) 監査役監査の実効性確保に関する取り組みの状況
ア) 年間の監査計画に基づき、社内53部署及び国内外グループ会社49社に対する監査役監査を行いました。
イ) 監査役は、取締役会・経営審議会・経営戦略会議等の公式会議体への出席や重要な業務の意思決定を行う業務決裁書の閲覧を行い、必要な指摘を行いました。
ウ) 監査役の職務を補助する組織として監査役室を設置しており、3名を配置しています。
エ) 監査役は、取締役・副社長・経営役員・上席執行幹部・執行幹部と意見交換会を適宜行うとともに、監査役会にて業務執行状況のヒアリングを行いました。また、経理部・人事部・法務部等から監査役に対し業務の適正に関する定期的な報告を行いました。
オ) 監査役は、内部監査部門・会計監査人・内部統制部門と定期的又は随時情報交換を行いました。
カ) 監査役は、グループ会社監査役連絡会を定期的に開催したほか、個別にグループ会社監査役と適宜会合を持ち情報交換を行いました。
キ) 監査役報告規程の中で、監査役に報告した者に対する不利益な取扱いを禁止しています。
③ 取締役会の活動状況
ⅰ) 取締役会の概況
取締役会では、法律上定められた案件及び会社として重要な意思決定が必要な案件について決議を行います。また、可能な限り業務執行側に権限を委譲することによって、執行のスピードアップを図ると同時に、経営方針や経営戦略の議論により多くの時間を充てています。取締役会は原則、月1回開催しており、社内取締役5名、社外取締役3名、常勤監査役2名、社外監査役2名の計12名で構成されています。当社では、社外取締役及び社外監査役の独立性について、金融商品取引所が定める独立性基準を満たすことを前提とし、企業経営や法務・会計・財務等の専門領域における豊富な経験や知識を有し、経営課題について積極的に提言・提案や意見表明を行うことができることを要件としています。独立役員としては5名(社外取締役3名、社外監査役2名)を選出しています。決議には取締役の過半数が出席し、出席取締役の過半数をもって行います。決議にあたり、生産的で効率的な取締役会運営を実施するため、社外役員へのサポート体制も強化しています。取締役会の前には、資料の事前配布及び議案の詳細な事前説明を行っています。また、当日欠席となる取締役に対しては、議案への了解を取得の上で取締役会を開催しています。
ⅱ) 取締役会における具体的な検討内容
2023年度に開催した取締役会での主な審議テーマ・付議報告件数は以下のとおりです。
当期は重点テーマとして中長期的な企業価値向上に向けた事業ポートフォリオの見直しに関する戦略について多くの議論・報告を実施しています。
<2023年度 取締役会での主な審議テーマ・付議報告件数>
ⅲ)取締役会の構成員及び出席状況
(注1)上記取締役会の開催回数のほか、当事業年度において、会社法第370条及び当社定款第24条に基づく取締役会決議があったとみなす書面決議が1回ありました。
(注2)2023年6月取締役就任以降の回数
(注3)2023年6月取締役退任以前の回数
④ 役員指名報酬会議の活動状況
「(4) 役員の報酬等」をご参照ください。
⑤ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、当社の取締役、監査役、副社長、経営役員並びに当社の子会社の役員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に定める役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約は、被保険者が会社の役員としての業務につき行った行為(不作為を含む)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等を補償するものです。ただし、贈収賄等の犯罪行為や意図的に違法行為を行った役員自身の損害等は補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じています。なお、保険料は全額当社負担としています。
⑥ 取締役に関する事項
ⅰ) 取締役の定数
当社の取締役は20名以内とする旨定款に定めています。
ⅱ) 取締役の選任の要件
当社は、取締役の選任決議について、総株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めています。
⑦ 株主総会決議に関する事項
ⅰ) 株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
当社は、以下について株主総会の決議によらず、取締役会で決議することができる旨定款に定めています。
a) 会社法第165条第2項の規定により、自己株式を買い受けることができる旨
(機動的な対応を可能とするため)
b) 会社法第426条第1項の規定により、取締役の責任を免除することができる旨
(職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため)
c) 会社法第426条第1項の規定により、監査役の責任を免除することができる旨
(職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため)
d) 会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日とした中間配当を行うことができる旨
(株主への機動的な利益還元を行うため)
e) 会社法第459条第1項の規定により、剰余金の配当等、同法同条同項に掲げる事項を定めることができる旨
(株主への機動的な利益還元を行うため)
ⅱ) 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、総株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めています。
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、変化の速いグローバル市場での長期的な企業業績の維持・向上を図るため、コーポレート・ガバナンスの確立を重要課題として認識し、その強化に取り組んでいます。監査役制度採用の下、会社の機関として株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人等の法律上の機能に加え、様々なガバナンスの仕組みを整備するとともに、株主・投資家の皆様と経営状況についての情報共有・対話を継続して行うことで、健全性、効率性、透明性の高い経営を実践しています。この考え方は、当社のコーポレート・ガバナンス基本方針の中にも反映されています。
コーポレート・ガバナンス基本方針
ⅰ) 株主の権利・平等性の確保
株主の権利行使のために必要な情報を適時・的確に提供するとともに、議決権行使の環境整備に努め、実質株主を含む外国人株主、その他少数株主等様々な株主の権利・平等性の確保に配慮する。
ⅱ) 株主以外のステークホルダーとの適切な協働
・社会課題と向き合い、その解決に向けて積極的に働きかけていくことで、ステークホルダーから信頼・共感され、ともに持続的に成長・発展する善の循環を生み出すことを目指す。
・ステークホルダーと価値観を共有し、連携していくため、ステークホルダーとの対話を大切にするとともに適切な情報開示に努める。
ⅲ) 適切な情報開示と透明性の確保
・法令に基づき、四半期ごとに会社の財政状態・経営成績等の財務情報を開示するとともに、経営戦略・経営計画等の非財務情報を策定ごとに適切に開示する。
・とりわけ非財務情報については、ステークホルダーの理解を得るべく、統合報告書・ウェブサイト・展示会等による直接的な情報発信、ニュースリリース等によるマスメディアへの情報発信等様々な方法により行う。
ⅳ) 取締役会の責務の遂行
・「デンソー基本理念」を踏まえ、今後5~10年の目指す方向を示す経営の羅針盤としての「長期経営方針」及び3~5年先までの目標・活動を具体化した戦略としての「中期方針」により、会社の戦略的な方向付けを行う。
・経営(意思決定・監督)を担当する取締役と、業務の執行を担当する副社長・経営役員の役割を区分・明確化する役員制度により、スピーディな意思決定とオペレーションを実現する。また、状況に応じて副社長・経営役員が取締役を兼務することで、取締役会全体としての知識・経験・能力のバランスを確保する。
・外部からの客観的・中立的な経営監視を重視し、社外での豊富な経験や幅広い見識を当社の意思決定や監査に反映させることができる方を社外取締役・社外監査役として登用する。
ⅴ) 株主との対話
・経営戦略・財務情報等充実した情報の提供と、担当の取締役、副社長、経営役員による積極的な対話参加により、株主・投資家の皆様と当社との双方向の良好なコミュニケーションを図る。
・対話の結果を取締役会へ報告し、株主意見を当社の経営に活かす。
② コーポレート・ガバナンスの体制
ⅰ) 概要及び当該体制を採用する理由
コーポレート・ガバナンスの体制としては、的確な意思決定と迅速な業務執行を行う一方で、適正な監督及び監視を可能とする経営体制を整備しています。
業務執行の意思決定の体制としては、法定事項及び重要案件を決議する「決議機関」としての取締役会(構成員は社内取締役5名、社外取締役3名、常勤監査役2名、社外監査役2名の計12名)に加えて、中長期視点の戦略議論を行う経営戦略会議及び全社的な視点から案件の審議を行い取締役会へ上程する「審議機関」としての経営審議会(構成員は社長、副社長、全社機能長、事業グループ長、常勤監査役)を設置しています。
また、経営(意思決定・監督)を担当する取締役と、業務の執行を担当する副社長・経営役員の役割を区分・明確化する役員制度により、取締役数をスリム化するとともに、経営環境の変化に対応した機動的な経営体制の構築、事業年度における経営責任の一層の明確化を目的に、取締役任期を1年としています。
取締役候補者、監査役候補者の選任について、社長及び役員人事担当取締役が中心となり、各方面より意見を聞き、業績、人格、知見等を総合的に勘案して、その責務にふさわしい人物を選定し、独立社外取締役が議長を務め、かつ独立社外取締役が半数を占める「役員指名報酬会議」にて選任案を立案します。選任案は、取締役会での内定の決議を踏まえ、株主総会で審議した上で決定します。なお、監査役の選任案は、監査役会の同意も取得します。
また、「役員指名報酬会議」は、2019年度から独立社外取締役の櫛田誠希を議長とし、会長の有馬浩二、社長の林新之助、独立社外取締役の三屋裕子、独立社外取締役のJoseph P. Schmelzeis, Jr.を構成員として開催しています。当事業年度は、役員指名報酬会議を7回開催し、サクセッションプランや役員報酬制度見直し等を中心に議論を行いました。
経営監視機能としては、社外取締役3名を含む取締役8名、常勤監査役2名及び社外監査役2名が取締役の職務執行並びに当社及び国内外グループ会社の業務や財政状況を監督・監査しています。コーポレート・ガバナンスにおいては、外部からの客観的・中立的な経営監視の機能が重要と考えており、社外での豊富な経験や幅広い見識を当社の意思決定や監査に反映することを基準に社外取締役・社外監査役を選任しています。
なお、当社と社外取締役を含む非業務執行取締役及び社外監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は法令が定める額を限度としています。ただし、当該責任限定が認められるのは、当該社外取締役を含む非業務執行取締役及び社外監査役が責任の原因となった職務の遂行について、善意かつ重大な過失のない時に限られます。
当社は、「事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献していくこと」を経営課題として位置づけ、2018年に「デンソーグループサステナビリティ方針」を制定し、サステナビリティ経営の浸透を図っています。また、「社会から信頼・共感されるための基盤は、各国・地域の法令遵守はもとより、グループ社員一人ひとりが高い倫理観を持って公正・誠実に行動すること」と考え、2006年に社員一人ひとりの行動規範を明示した「デンソーグループ社員行動指針」を制定し、研修や職場懇談会等において、社員の意識啓発に活用しています(国内グループ会社を含む)。また、海外グループ会社でも、地域本社が各国・地域の法令・慣習を反映した「地域版社員行動指針」を作成し、コンプライアンスの徹底に努めています。
当社は、現地・現物を重視した経営判断を行うことに加え、その経営判断がステークホルダーの期待に沿い、信頼を得られるものになっているかといった点、ガバナンスの観点から問題ないかといった点をチェックできる体制を構築することが重要であると考えています。当社としては、社外取締役を含む取締役会と、社外監査役を含む監査役会により、業務執行を監督・監査する現体制が最適であると考えています。また、当社が、業績・企業価値の向上に向け、より良い経営判断を行うことが出来るよう、社外取締役には、会社経営に関する豊富な見識を持つ方が就任し、それぞれの見識をもとに、意思決定・監督にあたっています。
<コーポレート・ガバナンス体制>

ⅱ) 内部統制システムの整備の状況
当社が取締役会において決議した内部統制に関する基本方針は以下のとおりです。
a) 取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
ア) 取締役は、その言動や文書を通じて、デンソー基本理念・デンソースピリット等の普遍的な価値観・倫理観・信念を徹底する。
イ) 取締役会・経営審議会・経営戦略会議で構成する役員会議体に加えて、各種会議や委員会等、組織を横断した会議体により意思決定を行い、取締役の相互牽制を図る。
ウ) 適正な財務報告の確保に取り組むほか、適時適正な情報開示を行う。
b) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
重要な情報は社内規程に従って適切に保存及び管理する。取締役会議事録は永年保存とする。
c) 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
ア) 事業や投資に関わるリスクは、社内規程に従って、取締役会・経営審議会等の役員会議体において全社的に管理するとともに、全社機能長・事業グループ長が担当領域について管理する。
イ) その他リスクマネジメントは、リスクマネジメント会議が全社的な体制を整備・管理し、各責任部署がリスク項目ごとに管理する。
d) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
ア) 経営役員制度により、取締役数をスリム化した効率的な経営を実施する。
イ) 取締役の職務の執行に必要な組織及び組織の管理、職務権限については、社内規程に従って定め、業務の組織的かつ能率的な運営を図る。
ウ) 中長期の経営方針及び年度ごとのグループ方針の下で年度計画を立案し、社内の意思統一を図る。目標・計画の達成状況及び各部業務の進捗状況については、社内規程に従って管理し、定期的に報告する。
e) 使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
ア) 経営審議会が行動指針を制定・改定し、必要な啓蒙及び提言を行う。
イ) コンプライアンス教育により、行動指針を周知徹底する。
ウ) 内部通報制度として、社内主管部署若しくは社外の弁護士に直接通報が可能な「企業倫理ホットライン」を運用する。
エ) 業務の適法性・妥当性・効率性については、内部監査部門が社内規程に従って内部監査を行い、その指摘に基づいて各部にて業務管理・運営制度を整備・充実する。
f) 当社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
ア) グループ各社の自主性を最大限に尊重するため、グループ会社の意思決定は社内規程に従って留保権限方式により運営する。
イ) グループの方針・計画は、中長期の経営方針及び年度グループ方針の下、連結ベースで立案し、グループの意思統一を図る。目標・計画の達成状況は社内規程に従って管理し、定期的に報告する。
ウ) グループ会社のリスクマネジメント及びコンプライアンスについては、当社からグループ各社へ指針やガイドラインを提示し、グループ全体の体制構築及び運用を推進する。また、「デンソーグループ社員行動指針」をグループで共有し、その周知徹底を図る。
エ) 事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献していくことを経営課題と位置付け、当社の各専門機関がグループ会社の活動の方向付けやフォローアップを行う。
オ) グループ会社向けの内部通報制度「国内グループ会社企業倫理ホットライン」を運用する。
カ) 各部門は、グループ会社との情報交換により、グループ会社の業務の適正確保に向けた助言・支援を行う。
キ) 各主管部署による、グループ会社の業務の適正に関する監視・検証を実施する。
g) 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項及び当該使用人の取締役からの独立性に関する事項
ア) 専任組織として設置した監査役室が、監査役の職務を補助する。
イ) 監査役室の人事及び組織変更については、事前に監査役会又は監査役会の定める常勤監査役の同意を得る。
ウ) 取締役は、監査役室が監査役の指示に基づき、監査役監査の業務に必要な情報を社内及びグループ会社から収集できるよう協力する。
h) 取締役及び使用人が監査役に報告するための体制、その他の監査役への報告に関する体制
ア) 取締役及びグループ会社の取締役・監査役は、主な業務の執行状況について、担当部署を通じて適宜適切に監査役に報告するほか、会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見した時は直ちに監査役に報告を実施する。
イ) 当社及びグループ会社の取締役・監査役・副社長・経営役員・上席執行幹部・執行幹部・使用人は、監査役又は監査役室の求めに応じ、定期的又は随時業務報告を実施する。
i) その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
ア) 取締役は、監査役監査の実効性を高めるため、監査役による取締役会・各種委員会等公式会議体への出席や業務決裁書等重要書類の閲覧、さらに社内各部門・グループ会社の監査、会計監査人との会合等の監査活動に協力する。
イ) 取締役は、監査役がその職務を行うために要する費用及び必要に応じた外部人材の直接任用等を確保する。
ウ) 監査役は、内部監査部門・会計監査人・内部統制部門と定期的又は随時情報交換を実施する。
エ) 当社及びグループ会社の取締役は、監査役に報告した者が当該報告をしたことを理由として不利な扱いを受けないことを担保する。
ⅲ) 内部統制システムの運用状況
当期の業務の適正を確保するための体制の運用状況のうち、主なものは次のとおりです。
a) 職務の執行の効率性確保に関する取り組みの状況
ア) 経営(意思決定・監督)を担当する取締役と、業務の執行を担当する副社長・経営役員の役割を区分・明確化する役員制度により、取締役数をスリム化し、スピーディな意思決定とオペレーションを実現しています。
イ) 職務権限規則、組織管理規則、役員会議体規則、会議・委員会規則を定めており、業務の組織的かつ能率的な運営を図っています。
ウ) デンソーグループ2030年長期方針を定め、グループの意思統一を図っています。
エ) 売上・利益・生産性等の目標・計画の達成状況は、毎月の経営審議会で報告し、必要なアクションの展開を行っています。
b) リスク管理に関する取り組みの状況
ア) 事業や投資に係る重要なリスクは取締役会、経営審議会、経営戦略会議で対応を審議・決定しています。当期は取締役会を13回、経営審議会を41回、経営戦略会議を22回開催しました。
イ) グループのリスク対応力強化を目的としたリスクマネジメント会議を設置しており、重点課題の設定とフォローアップを行いました。
ウ) リスクアセスメントに基づき、全社で管理すべきリスク項目を選定し、労働災害、品質問題、情報セキュリティ等の項目を定めており、各責任部署が全社を統括し、必要な実地診断や教育・訓練を行いました。例えば、品質向上に向けた体質強化活動の確認・指導の場であるQC診断を6事業部・8グループ会社で行いました。
エ) グループ全体のリスク管理強化・推進のため、CRO(Chief Risk Officer)とリスクマネジメント統括組織を設置しています。
c) コンプライアンスに関する取り組みの状況
ア) 取締役会・経営審議会・経営戦略会議で構成する役員会議体に加え、生産供給戦略会議やM&A審議会等、組織を横断した公式会議体により意思決定を行い、取締役の相互牽制を図っています。
イ) 各公式会議体が信頼される企業行動の実践・定着を目的とした重点課題の設定とフォローアップを行いました。
ウ) 新任役職者を対象としたコンプライアンス教育を実施したほか、各職場での話し合いや、イントラネットを活用したコンプライアンステストを行いました。
エ) 贈収賄防止に関する教育等、個別のコンプライアンス違反防止のための施策を行いました。
オ) 独占禁止法違反を防止するため、競合他社との会合や社外へのメールに対するチェックや、独占禁止法遵守教育等の施策を行いました。
カ) 取引先との価格決定において明示的協議を明確化する等、下請法・適正取引についての教育を実施・強化しました。
キ) 内部通報制度である「企業倫理ホットライン」の周知に努め、通報・相談に対しては、社内主管部署が責任を持って対応しました。
ク) 内部監査部門が、年間の監査計画に基づき、社内29機能部・5事業部及び3つのテーマに基づく監査を行いました。また、国内外グループ会社42社の監査を行いました。
d) グループ統制に関する取り組みの状況
ア) 留保権限方式によるグループ会社の意思決定の仕組みを定めた「デンソーマネジメントマニュアル」を整備し、高額な設備投資や重要な契約等、グループ会社の裁量を超える業務については、主管部署とグループ会社との協議の上で、意思決定を行っています。
イ) 「リスクマネジメント規程」や「情報セキュリティ基本方針」等、リスクやコンプライアンスに関する指針やガイドラインをグループ会社へ提示し、グループ全体の体制構築・運用を推進しています。
ウ) 事業グループ・機能センター/本部ごとにグローバル会議を開催し、グループ会社との情報交換や業務の適正確保に向けた助言・支援を行いました。
e) 監査役監査の実効性確保に関する取り組みの状況
ア) 年間の監査計画に基づき、社内53部署及び国内外グループ会社49社に対する監査役監査を行いました。
イ) 監査役は、取締役会・経営審議会・経営戦略会議等の公式会議体への出席や重要な業務の意思決定を行う業務決裁書の閲覧を行い、必要な指摘を行いました。
ウ) 監査役の職務を補助する組織として監査役室を設置しており、3名を配置しています。
エ) 監査役は、取締役・副社長・経営役員・上席執行幹部・執行幹部と意見交換会を適宜行うとともに、監査役会にて業務執行状況のヒアリングを行いました。また、経理部・人事部・法務部等から監査役に対し業務の適正に関する定期的な報告を行いました。
オ) 監査役は、内部監査部門・会計監査人・内部統制部門と定期的又は随時情報交換を行いました。
カ) 監査役は、グループ会社監査役連絡会を定期的に開催したほか、個別にグループ会社監査役と適宜会合を持ち情報交換を行いました。
キ) 監査役報告規程の中で、監査役に報告した者に対する不利益な取扱いを禁止しています。
③ 取締役会の活動状況
ⅰ) 取締役会の概況
取締役会では、法律上定められた案件及び会社として重要な意思決定が必要な案件について決議を行います。また、可能な限り業務執行側に権限を委譲することによって、執行のスピードアップを図ると同時に、経営方針や経営戦略の議論により多くの時間を充てています。取締役会は原則、月1回開催しており、社内取締役5名、社外取締役3名、常勤監査役2名、社外監査役2名の計12名で構成されています。当社では、社外取締役及び社外監査役の独立性について、金融商品取引所が定める独立性基準を満たすことを前提とし、企業経営や法務・会計・財務等の専門領域における豊富な経験や知識を有し、経営課題について積極的に提言・提案や意見表明を行うことができることを要件としています。独立役員としては5名(社外取締役3名、社外監査役2名)を選出しています。決議には取締役の過半数が出席し、出席取締役の過半数をもって行います。決議にあたり、生産的で効率的な取締役会運営を実施するため、社外役員へのサポート体制も強化しています。取締役会の前には、資料の事前配布及び議案の詳細な事前説明を行っています。また、当日欠席となる取締役に対しては、議案への了解を取得の上で取締役会を開催しています。
ⅱ) 取締役会における具体的な検討内容
2023年度に開催した取締役会での主な審議テーマ・付議報告件数は以下のとおりです。
当期は重点テーマとして中長期的な企業価値向上に向けた事業ポートフォリオの見直しに関する戦略について多くの議論・報告を実施しています。
<2023年度 取締役会での主な審議テーマ・付議報告件数>
| 分類 | 付議報告件数 |
| 経営戦略 | 13件 |
| ガバナンス・リスクマネジメント・内部統制 | 10件 |
| 決算・財務 | 7件 |
| 人事 | 4件 |
| 方針・計画 | 1件 |
| 個別案件 | 7件 |
ⅲ)取締役会の構成員及び出席状況
| 氏名 | 役職名 | 出席/開催回数(注1) |
| 有馬 浩二 | 取締役会長(議長) | 13/13回 |
| 林 新之助 | 取締役社長 | 10/10回(注2) |
| 篠原 幸弘 | 取締役副社長 | 3/3回(注3) |
| 松井 靖 | 取締役副社長 | 13/13回 |
| 伊藤 健一郎 | 取締役・経営役員 | 13/13回 |
| 豊田 章男 | 取締役 | 11/13回 |
| 櫛田 誠希 | 社外取締役 | 13/13回 |
| 三屋 裕子 | 社外取締役 | 12/13回 |
| Joseph P. Schmelzeis, Jr. | 社外取締役 | 13/13回 |
| 桑村 信吾 | 常勤監査役 | 13/13回 |
| 丹羽 基実 | 常勤監査役 | 13/13回 |
| 後藤 靖子 | 社外監査役 | 13/13回 |
| 喜多村 晴雄 | 社外監査役 | 13/13回 |
(注1)上記取締役会の開催回数のほか、当事業年度において、会社法第370条及び当社定款第24条に基づく取締役会決議があったとみなす書面決議が1回ありました。
(注2)2023年6月取締役就任以降の回数
(注3)2023年6月取締役退任以前の回数
④ 役員指名報酬会議の活動状況
「(4) 役員の報酬等」をご参照ください。
⑤ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、当社の取締役、監査役、副社長、経営役員並びに当社の子会社の役員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に定める役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約は、被保険者が会社の役員としての業務につき行った行為(不作為を含む)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等を補償するものです。ただし、贈収賄等の犯罪行為や意図的に違法行為を行った役員自身の損害等は補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じています。なお、保険料は全額当社負担としています。
⑥ 取締役に関する事項
ⅰ) 取締役の定数
当社の取締役は20名以内とする旨定款に定めています。
ⅱ) 取締役の選任の要件
当社は、取締役の選任決議について、総株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めています。
⑦ 株主総会決議に関する事項
ⅰ) 株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
当社は、以下について株主総会の決議によらず、取締役会で決議することができる旨定款に定めています。
a) 会社法第165条第2項の規定により、自己株式を買い受けることができる旨
(機動的な対応を可能とするため)
b) 会社法第426条第1項の規定により、取締役の責任を免除することができる旨
(職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため)
c) 会社法第426条第1項の規定により、監査役の責任を免除することができる旨
(職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするため)
d) 会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日とした中間配当を行うことができる旨
(株主への機動的な利益還元を行うため)
e) 会社法第459条第1項の規定により、剰余金の配当等、同法同条同項に掲げる事項を定めることができる旨
(株主への機動的な利益還元を行うため)
ⅱ) 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、総株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めています。