有価証券報告書-第93期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/28 10:16
【資料】
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【項目】
165項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、経営理念に「時代のニーズを先取りし、失敗を恐れぬチャレンジ精神の溢れた前向きの企業たることを期す」ことを掲げ、同じく「優れた製品を社会に提供し、社会に貢献する」ことを実現すべく、長年培ってきた電気通信技術・高周波応用技術に関する豊富な知識と経験に基づき、毎年策定される経営重点方針のもと、たゆまぬ技術開発の推進と品質性能の向上を目標とした各施策を行うことにより、企業価値を高め、株主の皆様や顧客各位のご期待に応えることを経営上の最大基本方針と位置づけております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、経営基盤の安定的拡大に重点を置いて効率的な経営及び事業の拡大を図ってまいりたいと考え、中長期的には売上高営業利益率8%以上を目標とし、株主資本利益率の向上を目指して努力してまいりたいと考えております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は、経営環境の変化に迅速に対応し、事業の継続性と安定した収益の確保を目指すとともに企業価値の増大を図ることを基本とし、「徹底した能力育成と意識改革による人材力の向上」、「積極的な挑戦による業務範囲の拡大と新規領域の獲得」、「スピード感ある業務遂行と部門間連携の強化」、「未来を創造する研究開発の推進と独自技術の探求」、「内部統制および安全・品質管理の遵守徹底」の5方針からなる経営重点方針を策定し、全体目標である「挑戦と変革」に向けて事業活動を展開しております。
上記方針の周知と徹底を図り、グループが一体となって、受注活動の強化を図ってまいります。電気通信関連事業は、移動通信業界における通信品質向上のための設備投資需要や5Gによる通信方式に向けた設備投資需要への対応を積極的に推進し、固定無線においては防災行政無線、放送業界においては放送設備の更新・メンテナンス需要等の獲得に取り組んでまいります。また、高周波関連事業は、自動車関連業界等の設備投資需要に加え、周辺分野を含めた自動車以外の分野への展開を図ってまいります。将来の成長実現に向けて、両事業分野ともグループを挙げて市場のニーズを的確に把握し、次世代を見据えた新たな需要の開拓による事業領域の拡大に取り組んでまいります。
(4)経営環境
当連結会計年度におけるわが国経済は、好調な企業収益に伴う設備投資の回復や雇用環境の改善を背景に緩やかな回復基調が継続いたしました。一方で、米中の貿易摩擦を始めとした政策に伴う影響が各国にて表面化し、海外経済の減速を背景とした輸出の減少が明確となっていることから、わが国経済の先行きは不透明感が増しております。
当社グループの関係しております電気通信関連業界におきましては、移動通信関連分野ではLTE及びLTE-Advancedのサービス拡充に伴うアンテナ需要が増加しております。また、固定無線関連分野においては防災行政無線の需要が継続しており、放送関連分野では放送事業者による設備更新・メンテナンス需要が発生しております。高周波応用機器業界におきましては、自動車関連分野における設備投資需要が国内向けを中心に回復しております。なお、電気通信関連業界・高周波応用機器業界ともに価格競争が激化していることから、受注を巡る環境は厳しいものとなっております。
(5)会社の対処すべき課題
当社グループを取り巻く経営環境は、スピーディに変化する事業環境や価格競争の激化から、引き続き厳しいものとなることが想定されます。
このような状況のもとで、当社グループは、環境の変化に対応できる人材育成を進め、積極的な姿勢のもとスピード感をもって、業務範囲の拡大と新規領域の獲得を図ってまいります。さらに、長期的な視点で独自技術による需要の創出に向けた研究開発を推進します。併せて内部統制・安全・品質管理の徹底によって事業基盤の強化、顧客の信頼向上を図ってまいります。
2018年12月に受けた税務調査の過程で、当社は、当社の一拠点について不適切な会計処理の可能性を認識し、その後関係者に対して行った調査の結果、当該拠点において、原価の付替えによる不適切な会計処理が行われていたことが発見されました。
当社では、かかる不適切な会計処理の内容を明らかにするとともに、同種の事案が発生していないかを明らかにするため、当社の他の拠点に対する社内自主点検を行いました。その結果、複数の拠点で原価の付替えによる不適切な会計処理が行われていたことが発見されました。
このため、当社が、外部専門家を含めた調査チームを設置し、調査を行ったところ、更に複数の事例が判明いたしました。
調査の結果、今回の不適切な会計処理の原因として、コンプライアンス意識の鈍麻や欠如、原価計上ルールの不徹底、教育の不十分さ等、多くの改善すべき事項が認められました。今後は、再発の防止に取り組んでまいります。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
(1)基本方針の内容
当社は、上場会社である以上、当社株式に係る大規模な買付行為を行おうとする者が現れた場合、かかる買付者に対して株式を売却するか否かの判断や、買付者に対して会社の経営を委ねることの是非に関する判断は、基本的には、個々の株主様のご意思に委ねられるべきものだと考えております。
しかしながら、近時の大量の株式の買付行為の中には、会社の企業価値又は株主の皆様の共同の利益に対して回復困難な損害を与える可能性のあるものも少なくありません。
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者が、当社の企業価値の源泉及びかかる源泉の中長期的な観点からの維持・強化の重要性についての認識を共有しない場合には、当社の企業価値又は株主の皆様の共同の利益の最大化を妨げるような結果が生じるばかりでなく、様々なステークホルダーの方々の信頼関係を含む有形無形の会社の経営資源が毀損されることになりかねないものと考えております。
上記の観点から、当社は、2015年5月15日開催の当社取締役会において、当社株式の大規模買付行為に関する対応方針を一部変更・修正のうえ継続すること(以下「旧プラン」といいます。)を決議し、特定の者又はグループが当社の総株主の議決権の20%以上に相当する議決権を有する株式を取得すること等により、当社の企業価値の源泉が長期的に見て毀損されるおそれがある場合等、当社の企業価値又は株主の皆様の共同の利益の最大化が妨げられるおそれが存する場合には、かかる特定の者又はグループは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であるものとして、法令及び当社定款によって許容される限度において、場合により、当社の企業価値及び株主の皆様の共同の利益の最大化のために相当の措置を講じることとしているところです。
なお、旧プランは、2018年6月30日をもって有効期間の満了を迎えたことから、当社は、同年5月18日開催の当社取締役会において、旧プランに変更を加えた上で(以下変更後のプランを「本プラン」といいます。)、同年7月1日より継続することを決議し、同年6月28日開催の当社第92回定時株主総会においてご承認を得ております。本プランの概要につきましては、以下(3)記載の「基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み」をご覧ください。
(2)基本方針の実現に資する特別な取組み
当社及び当社子会社(以下「当社グループ」といいます。)の事業は、電気通信関連事業及び高周波関連事業から成り立っております。
電気通信関連事業におきましては、情報通信関連業界の中で、通信用、放送用各種アンテナ・鉄塔の設計、製作及びその建方工事を主に行っております。
高周波関連事業におきましては、高周波応用機器業界に属し、高周波による誘導加熱装置の設計、製作と加熱装置を利用した焼入受託加工を行っております。
当社は、1950年の創業以来一貫して、得意先各位に満足いただけるような製品の提供をすることをモットーに、経営理念に「時代のニーズを先取りし、失敗を恐れぬチャレンジ精神の溢れた前向きの企業たることを期す」を掲げ、同じく「優れた製品を社会に提供し、社会に貢献する」ことを実現すべく、常に業界での最高水準の技術を維持していくことを目標の一つとして、たゆまぬ努力をしてまいりました。
このことが今日、当社グループが業界、とりわけ取引先から絶大の信頼と支持をいただいている所以だと確信しております。
また、中長期的には、柱としております移動通信関連、固定無線関連、放送関連、高周波関連を中心にその周辺分野への事業拡大を視野に入れ、適宜設備投資を行うことを図りながら、経営資源を投入し、企業価値の増大に努めてまいりたいと考えております。また、新規事業の開拓に関しましては、新規事業に特化した新たな専門部署を設置し、これまで以上に開拓を推進するための組織体制へと変更しております。
そして、当社グループが継続的に企業価値を高めていくためには、こうした経営計画の基盤である経営理念に掲げる基本的な考え方を今後も引き続き実践し、当社グループ発展のために必要不可欠な得意先をはじめとするステークホルダーの皆様との長期的な信頼関係を重視した経営を行うことがきわめて重要であると考えております。
(3)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
本プランは、大規模買付行為(以下に定義されます。)を行おうとし、又は現に行っている者(以下「大規模買付者」といいます。)に対して事前に大規模買付行為に関する必要な情報の提供及び考慮・交渉のための期間の確保を求めることによって、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを当社株主の皆様が適切に判断されること、当社取締役会が企業価値委員会(以下に定義されます。)の勧告を受けて当該大規模買付行為に対する賛否の意見又は当該大規模買付者が提示する買収提案や事業計画等に代替する事業計画等(以下「代替案」といいます。)を当社株主の皆様に対して提示すること、あるいは、当社株主の皆様のために大規模買付者と交渉を行うこと等を可能とし、もって当社の企業価値及び当社株主の皆様の共同の利益の最大化を目的としております。当社は、①当社が発行者である株券等に関する大規模買付者の株券等保有割合が20%以上となる当該株券等の買付けその他の取得、②当社が発行者である株券等に関する大規模買付者の株券等所有割合とその特別関係者の株券等所有割合との合計が20%以上となる当該株券等の買付けその他の取得、及び③上記①又は②に規定される各行為の実施の有無にかかわらず、当社の特定の株主が、当社の他の株主(複数である場合を含みます。)との間で、当該他の株主が当該特定の株主の共同保有者に該当するに至るような合意その他の行為、又は当該特定の株主と当該他の株主との間にその一方が他方を実質的に支配し若しくはそれらの者が共同ないし協調して行動する関係を樹立する行為(但し、当社が発行者である株券等につき当該特定の株主と当該他の株主の株券等保有割合の合計が20%以上となるような場合に限ります。)のいずれかに該当する行為又はその可能性のある行為(以下「大規模買付行為」といいます。)を行おうとする者に対して、大規模買付行為の前に、当社取締役会に対して十分な情報提供をすること及び当社取締役会が大規模買付行為を評価し、意見形成、代替案立案、交渉を行うための期間を設定することを要請するルールを設定しました。このルールが遵守されない場合等には、株主の皆様の共同の利益を保護する目的で、対抗措置を発動することがあります。当社が本プランに基づき発動する大規模買付行為に対する対抗措置は、原則として、新株予約権の無償割当てによるものといたしますが、法令等及び当社の定款上認められるその他の対抗措置を発動することが適切と判断された場合には、その他の対抗措置が用いられることもあります。
なお、本プランによる買収防衛策の継続に当たり、対抗措置の発動等に関する当社取締役会の恣意的判断を排除するため、当社の社外取締役及び社外監査役(それらの補欠者を含みます。)並びに社外有識者(弁護士、公認会計士、大学教授等)の中の3名以上から構成される企業価値委員会(以下「企業価値委員会」といいます。)を設置しております。企業価値委員会は、大規模買付行為を行おうとする者から提供された買付説明書をはじめとする買付内容等の検討に必要な諸情報を検討した上、当社取締役会に対し、本プランに基づく対抗措置の発動の適否を勧告いたします。また、企業価値委員会は、対抗措置を発動することの可否を問うための株主総会(以下「株主意思確認株主総会」といいます。)を開催すべきと判断した場合には、当社取締役会に対し、株主意思確認株主総会を開催することが適当である旨の勧告をすることができるものとします。
当社取締役会は、企業価値委員会の勧告を最大限尊重した上で、対抗措置の発動、不発動又は中止の決議を行うものといたします。また、企業価値委員会が株主意思確認株主総会を開催することが適当である旨の勧告を行った場合には、当社取締役会は、株主意思確認株主総会を招集し、株主の皆様に対抗措置の発動の可否をご判断いただくことができるものとします。なお、株主意思確認株主総会が招集された場合、当社取締役会は、対抗措置の発動の可否について株主意思確認株主総会の決議に従うものとします。かかる決議を行った場合、当社は、当社取締役会の意見その他適切と認められる情報を適用ある法令等及び金融商品取引所規則に従って適時適切に株主の皆様に開示いたします。
なお、本プランの詳細については当社ウェブサイト( http://www.denkikogyo.co.jp/ir/ir/pdf/2018/20180518
_release3.pdf) に掲載の「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)の継続に関するお知らせ」をご覧ください。
(4)上記(2)及び(3)の取組みについての当社取締役会の判断及び理由
上記(2)及び(3)に記載したとおり、本プランは、当社の企業価値及び当社株主の皆様の共同の利益の最大化を目的に継続されたものであり、上記(1)の基本方針に沿うものであります。
また、本プランの継続については株主総会において承認が得られていること、対抗措置の発動に際しては企業価値委員会の勧告が最大限尊重されることとされており、取締役会の判断の公正性が担保されるべき措置が採られていること、有効期間が2021年6月30日までとされており、当社の株主総会決議又は取締役会決議によりいつでも廃止することができるものとされていること等により、その公正性・客観性が担保されており、当社株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。

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