有価証券報告書-第95期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/30 16:26
【資料】
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【項目】
146項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、経営理念に「時代のニーズを先取りし、失敗を恐れぬチャレンジ精神の溢れた前向きの企業たることを期す」ことを掲げ、同じく「優れた製品を社会に提供し、社会に貢献する」ことを実現すべく、長年培ってきた電気通信技術・高周波応用技術に関する豊富な知識と経験に基づき、毎年策定される経営重点方針のもと、たゆまぬ技術開発の推進と品質性能の向上を目標とした各施策を行うことにより、企業価値を高め、株主の皆様や顧客各位のご期待に応えることを経営上の最大基本方針と位置づけております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、経営基盤の安定的拡大に重点を置いて効率的な経営及び事業の拡大を図ってまいりたいと考え、自己資本当期純利益率5%以上を目標とし、中長期的にはさらなる向上を目指して努力してまいりたいと考えております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は、経営環境の変化に迅速に対応し、事業の継続性と安定した収益の確保を目指すとともに企業価値の増大を図ることを基本としています。当社の中長期的な経営戦略としては、2021年3月に開示いたしました「中長期経営戦略」に記載しておりますが、社会貢献への積極的関与と企業価値の向上・成長の実現により、当社グループのありたい姿である「未来の当たり前をつくる企業」の実現を目標としており、そのための成長戦略としては、「新規事業の創出」、「既存事業の更なる拡大」、「経営基盤の強化」の3つの戦略を掲げ、取り組んでまいります。
新規事業の創出においては、ビジネススタイルの変革や顧客層の拡大・差別化の追求により、これまでの事業とは異なる新たな収益の源泉を創出してまいります。新規事業としては、ローカル5Gに加え、高周波関連事業における自動車関連業界以外の新市場の開拓に注力する取り組みを推進してまいります。ローカル5Gは、これまでとは違うお客様を我々が自ら開拓することができる可能性を秘めており、当社のこれまでの技術に基づいた強みを活かして市場を開拓することができる有力な市場と捉えています。高周波関連事業の新市場の開拓としては、例えば食品業界への取り組みなど、既存の自動車関連業界以外の市場の開拓に注力してまいります。
一方、既存事業についても引き続き重要であり、柱としております移動通信関連、固定無線関連、放送関連、高周波関連を中心にその周辺分野への事業拡大を視野に入れ、新規技術を有した製品を投入し、安定的な収益基盤の拡大を図ってまいります。適宜設備投資を行うことを図りながら、経営資源を投入し、企業価値の増大に努めてまいりたいと考えております。
また、これら事業における成長戦略の達成に向け、経営基盤の強化を図ってまいります。当社が属する情報通信関連業界及び自動車関連を中心とした高周波応用機器業界は技術革新による大きな変革の時期が訪れております。先の時代を見据えた研究開発を一層と強化することにより、事業の拡大と社会インフラのさらなる発展に寄与してまいります。また、当社が有する資本を最大限活用するための資本政策・財務戦略を実施し、経営資源を的確に投入してまいります。
経営基盤の強化としては、企業統治の観点も不可欠であり、経営の透明性と健全性を確保することにより、企業の社会的信用性を高め、企業価値の増大を図ることを、コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方としております。取締役会の実効性評価や政策保有株式の縮減など、急速に変化する時代において、持続的成長に向けた施策を継続して実施してまいります。
(4)経営環境
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により急速に悪化した後に一部持ち直しの動きをみせておりましたが、年度末にかけて再度弱い動きをみせております。企業による生産活動及び企業収益は、国内外の需要の落ち込みやサプライチェーンの寸断などから大幅に減少した後、世界的な経済活動の再開を受けて一部で持ち直しの動きがみられておりますが、設備投資や雇用環境においては影響が継続しております。また、新型コロナウイルス感染症は更なる拡大の様相を呈しており、わが国経済の先行きは依然として予断を許さない状況にあります。
当社グループの関係しております電気通信関連業界におきましては、移動通信関連分野では、5G向けのアンテナ需要が新たに発生しております。また、固定無線関連分野においては防災行政無線の需要が高水準で継続しており、放送関連分野では放送事業者による設備更新・メンテナンス需要が発生しておりますが、いずれの分野においても新型コロナウイルス感染症の影響により、入札・工事の遅延等が発生しております。高周波応用機器業界におきましては、自動車関連分野における設備投資需要が大幅に落ち込んでおります。なお、電気通信関連業界・高周波応用機器業界ともに価格競争が激化していることから、受注を巡る環境は一層厳しいものとなっております。
(5)会社の対処すべき課題
当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症による影響に加え、スピーディに変化する事業環境や価格競争の激化から、引き続き厳しいものとなることが想定されます。
以上のような当社グループを取り巻く環境の中、移動通信関連分野においては、5G向けのアンテナ需要が継続される見通しであることから、需要の取り込みを積極的に図ってまいります。また、移動通信鉄塔のメンテナンス需要の獲得にも取り組んでまいります。固定無線関連分野については、防災行政無線の需要が落ち着いた推移をみせることが想定されますが、引き続き需要獲得に注力いたします。放送関連分野については、放送事業者による放送設備の更新・メンテナンス需要の取り込みを図ってまいります。このほか、新規事業であるLED航空障害灯やサーマルカメラシステム等の需要開拓にも引き続き注力いたします。高周波関連事業においては、事業環境を注視した上で、海外拠点との連携強化を図り、日系自動車関連メーカーを始めとした設備投資需要の取り込みを強化するとともに、新たな需要獲得に向けた自動車関連以外の分野への取り組みも積極的に進めてまいります。
同時に、当社グループの既存の事業分野においては、受注型産業であるために、顧客の設備投資の動向が当社グループの業績に影響する等の課題があるものと認識しております。そこで、当社は、そのような課題の解決とともに当社のありたい姿「未来の当たり前をつくる企業」の実現に向けて、新規事業の創出をはじめとした成長戦略について取り纏めた中長期経営戦略を策定いたしました。当社グループは、中長期経営戦略に基づき、グループガバナンスの強化、コンプライアンス体制の拡充、研究開発の強化、財務戦略の実施等による「経営基盤の強化」を図ってまいります。この経営基盤に基づき安全・品質管理を引き続き徹底することに加えて、長期的な視点で技術革新の実現に向けて最先端の技術開発を推進し、新技術を有した製品を投入し、「既存事業の更なる拡大」による安定的な収益基盤の拡大と「新規事業の創出」による新たな収益の源泉の創出を図ってまいります。これらの3つの戦略を中心として、顧客の信頼向上につなげ、収益の最大化、社会貢献への積極的関与と企業価値の向上・成長の実現に努めてまいります。

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