有価証券報告書-第98期(2023/01/01-2023/12/31)

【提出】
2024/03/28 15:38
【資料】
PDFをみる
【項目】
158項目
(3) 【監査の状況】
①監査役監査の状況
(ⅰ)組織・人員
当社は、監査役会設置会社であり、監査役会は常勤社内監査役1名、非常勤社内監査役1名及び非常勤社外監査役2名で構成されております。常勤監査役 金子昭一(監査役会議長)は、情報システム及び監査領域における企画・管理等の豊富な経験・見識を有し、特に内部統制・内部監査に精通しています。また欧州における業務を経験し、グローバルな観点での業務の知見を有しております。非常勤社内監査役 孫佳慧は、長年にわたって監査、財務及び経営分析の業務に従事し、各分野で幅広い知識と経験を有しています。社外監査役 井村正彦は、金融機関における長年の勤務経験により、証券に関する業務経験を有しています。社外監査役 遠山高英は、公認会計士の資格を有しており、自動車産業に関しての知識と経験を有しています。
なお、監査職務を円滑に遂行する為に監査ユニットに兼任の監査役スタッフを1名配置しております。
(ⅱ)監査役会の活動状況
(開催頻度・出席状況)
当事業年度において当社は監査役会を原則月1回開催しており、個々の監査役の出席状況については、次のとおりであります。1回あたりの所要時間は約3時間21分でした。
氏名開催回数出席回数
金子 昭一16回16回(100%)
孫 佳慧16回10回(63%)
井村 正彦16回16回(100%)
加藤 克彦9回3回(33%)
遠山 高英7回7回(100%)

(注)1.監査役加藤克彦氏は、2023年6月28日に権利義務監査役を退任するまでの出席回数を記載しております。
2.監査役遠山高英氏は、2023年6月29日開催の臨時株主総会にて、選任された後の監査役会への出席回数を記載しております。
年間を通じ次のような決議、報告、審議・協議がなされました。
決議10件:年度の監査役監査方針・監査計画・職務分担、会計監査人再任の適否、会計監査人解任・不再任の方針、監査報告書案、会計監査人の監査報酬の同意等
報告28件:部門状況報告、子会社監査役監査状況報告、決算報告、決算レビュー報告、会計監査報告等
協議3件:監査役監査報告書案、監査役報酬、会計監査人とのディスカッション
(具体的な検討内容)
監査役会は、当期の監査方針、監査計画、職務の分担等を定め、各監査役から監査の実施状況及び結果について報告を受けるほか、取締役等(当社各部門の責任者)や会計監査人から職務の執行状況について報告を受け、その遵法性と適正性について協議し、コーポレート・ガバナンスが有効に機能しているか等経営を監視しております。当期においては、①経営計画(事業再生計画(中期計画)・実行計画・投資計画・R&D投資計画等)の遂行状況 ②企業集団のリスクマネジメント、内部統制の運営状況(特に、グループガバナンス・コンプライアンスの状況)③経営の重要案件に対する執行の取り組み状況を重点監査項目と定め監査してまいりました。
(活動状況)
各監査役は、監査役会が定めた監査役監査基準に準拠し、当期の監査計画等に従い、取締役会やその他重要な会議に出席し、取締役及び使用人等からその職務の執行状況について報告を受け、内部統制システムの整備・運用状況を監視及び検証する他、グループガバナンスが有効に機能しているか経営を監視しております。加えて監査役会は代表取締役及び社外取締役と意見交換を行い、内部監査部門及び会計監査人と連携し、監査役監査の実効性を高めております。
それに加えて常勤監査役は、上記以外の会社の重要な会議に出席、社内決裁文書等重要な文書を閲覧、部門監査を実施、また部門責任者等との面談や意見交換を通じて、必要に応じて提言を行っています。更に、当期はCOVID-19感染症の世界的流行の収束に伴い、海外子会社への往査を再開いたしました。また、法務本部・経営財務管理本部・人事本部及び監査ユニットとは監査役連絡会を設置し、定期的な情報交換・意見交換を行い監査役監査の実効性を高めております。
なお、当期、監査計画に従った監査を実施するにあたって予算が不足する事態はありませんでした。
②内部監査の状況
当社内部監査部門である監査ユニットは、当社及び当社グループ会社を対象として、「内部監査規程」に基づき、業務の適正性を監査するとともに、財務報告に係る内部統制を含めた内部統制システム・プロセスの整備、運用状況の経営者評価を実施しております。監査ユニットは、社員5名で構成されております。
当事業年度は、当社及び複数の海外子会社を対象に、内部統制・資金管理・技術改善投資などの業務分野に係る監査プロジェクトを総計8件実施しました。
財務報告に係る内部統制の評価は、当社並びに連結子会社11社及び持分法適用会社1社を対象として全社的な内部統制の評価を行い、当社及び連結子会社4社を対象として業務プロセスに係る内部統制の評価を行いました。
これら内部監査の結果については、当社の取締役会及び監査役会に報告しております。更に毎月開催している監査役及び当社のグループ内部統制機能を所轄する本部部門長との連絡会において、内部監査結果及び改善の報告を実施し、相互連携を図りました。
③会計監査の状況
a.監査法人の名称
Mazars有限責任監査法人
b.継続監査期間
2021年以降
c.業務を執行した公認会計士
大矢 昇太
北尾 俊樹
後藤 正尚
d.監査業務に係る補助者の構成
当連結会計年度の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士8名、その他7名であります。
e.監査法人の選定方針と理由
当社の監査公認会計士等の選定方針は、当社からの独立性が確保されている事、監査の品質管理体制を構築・運用している事、当社グループ監査を実施する為のグローバルネットワークを持っている事と定めております。また、「会計監査人の解任又は不再任の決定の方針」として、監査役会が会社法第340条1項各号に該当すると判断したときは、監査公認会計士等を解任する事、監査公認会計士等の職務執行状況等を勘案し、再任・不再任の決定を行う事と定めております。
監査役会は、監査公認会計士等、執行部門(経営財務管理本部)から必要な資料を入手しかつ報告を受け、監査公認会計士等の再任の適否について検討しております。
具体的には、監査公認会計士等による四半期決算レビュー報告・監査結果報告、監査公認会計士等との意見交換会、執行部門報告(経理部門、内部監査部門)等を通じたコミュニケーションや、監査役会が実施した会計監査人再任に係る適格性評価結果等を踏まえ、監査公認会計士等の職務の執行状況、品質管理体制、外部検査、レビュー結果報告等を総合的に評価し選定しております。
f.監査役及び監査役会による監査法人の評価
当社の監査役会は監査公認会計士等の評価を実施しております。具体的には、毎年度監査役会が定めた「会計監査人再任に係る評価」に従って、①監査公認会計士等の品質管理、②監査チーム、③監査報酬等(当社グループへの報酬依存の度合いも含む)、④監査役等とのコミュニケーション、⑤経営者等との関係、⑥グループ監査、⑦不正リスク等の各項目について検証しております。当期におきましても同様に監査役会において検討した結果、監査公認会計士等が独立の立場を確保しており、かつ、適正な職務を実施していると判断致しました。
④監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬
区分前連結会計年度当連結会計年度
監査証明業務に
基づく報酬(百万円)
非監査業務に
基づく報酬(百万円)
監査証明業務に
基づく報酬(百万円)
非監査業務に
基づく報酬(百万円)
提出会社11851205
連結子会社
11851205

(注) 非監査業務に基づく報酬は、親会社の監査人の依頼に基づく作業に対する報酬であります。
b.監査公認会計士等と同一のネットワーク(Mazars)に対する報酬(a.を除く)
区 分前連結会計年度当連結会計年度
監査証明業務に
基づく報酬(百万円)
非監査業務に
基づく報酬(百万円)
監査証明業務に
基づく報酬(百万円)
非監査業務に
基づく報酬(百万円)
提出会社
連結子会社830910
830910

(注) 主に税務申告に関する助言業務に対する報酬を、非監査業務に基づく報酬として支払っております。
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d.監査報酬の決定方針
当社の監査公認会計士等に対する監査報酬の決定方針は、公益又は投資者保護の観点から独立した第三者による信頼性のある監査を行うため必要かつ適切な報酬を支払うこととしております。具体的には監査公認会計士等から監査内容の提示を受け、過去の監査契約の推移、所要時間等により報酬金額の妥当性を検討します。その検討結果について監査役会に提案し、監査役会の同意を経て監査報酬を決定しております。
e.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、執行部門より、監査公認会計士等から受領した監査報酬案をもとに、①会計監査計画の監査日数及び前年の監査実績との比較検証と評価、②報酬の前提となる見積もりの算出根拠の精査結果について説明を受け、前年度監査公認会計士等の監査遂行状況と比較し、協議した結果、監査公認会計士等に対する監査報酬に同意いたしました。