有価証券報告書-第63期(2025/04/01-2026/03/31)
c.戦略
ⅰ.気候変動シナリオの選択
IEA(国際エネルギー機関)等が公表している気候変動シナリオから1.5-2℃シナリオ、及び4℃シナリオを選択し、2050年における気候変動の影響を分析しました。
ⅱ.分析のプロセス
各事業へ影響する主な気候変動リスク・機会を外部情報に基づいて整理し、それぞれのリスク・機会に関する将来予測データを収集しました。これに基づいて、脱炭素社会への移行に伴うリスク・機会と気候変動に起因する物理リスクについて事業影響を試算し、当社事業に2050年までに影響を与えうる重要なリスクと機会を特定しています。

ⅲ.シナリオ分析結果
重要度の高いリスク・機会の財務影響を分析した結果、特に気温が上昇する4℃シナリオにおいては、拠点が洪水等で被災することによる影響が大きいことを特定しました。併せて、該当する生産拠点への適切な保険手配により、気候変動リスクが財務へ与える影響を軽減できることを確認しました。
<気候変動領域における主なリスク・機会>
*1 IEAによる炭素価格の予測値と当社の各国におけるGHG排出量から試算
*2 時間軸 短期:1年以内、中期:1~3年、長期:3年以上
*3 財務への影響度 高:売上1,000億円以上、中:売上100億円~1,000億円、低:売上100億円未満
ⅳ.機会創出
当社グループは、「5つの経営のフォーカス」の一つとして「社会課題を解決する『光』イノベーション事業の創出」を掲げております。そのマテリアリティに基づき、技術本部では「新たな価値の創造と提供を通じて社会課題を解決する」というミッションを掲げる、当社グループが持つ「光」及びその周辺技術を活用したソリューションの提案を推進しております。さらに、既存製品を含む今後市場に提供する製品において環境配慮型製品の開発を追求するとともに、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現に向けた取り組みを強化し、持続可能な社会の構築に貢献してまいります。
ⅰ.気候変動シナリオの選択
IEA(国際エネルギー機関)等が公表している気候変動シナリオから1.5-2℃シナリオ、及び4℃シナリオを選択し、2050年における気候変動の影響を分析しました。
ⅱ.分析のプロセス
各事業へ影響する主な気候変動リスク・機会を外部情報に基づいて整理し、それぞれのリスク・機会に関する将来予測データを収集しました。これに基づいて、脱炭素社会への移行に伴うリスク・機会と気候変動に起因する物理リスクについて事業影響を試算し、当社事業に2050年までに影響を与えうる重要なリスクと機会を特定しています。

ⅲ.シナリオ分析結果
重要度の高いリスク・機会の財務影響を分析した結果、特に気温が上昇する4℃シナリオにおいては、拠点が洪水等で被災することによる影響が大きいことを特定しました。併せて、該当する生産拠点への適切な保険手配により、気候変動リスクが財務へ与える影響を軽減できることを確認しました。
<気候変動領域における主なリスク・機会>
| リスク・機会の種類 | 時間軸*2 | リスク・機会の概要・ 財務影響*3 | リスク・機会の対応策 | ||||
| リスク | 移行リスク | 炭素価格、各国の炭素排出目標・政策 | 炭素税負担 | 中期 | GHG排出への炭素税の賦課により、操業コストが1.5℃シナリオでは2.0億円、2℃シナリオでは1.6億円増加する。*1 | 再エネ導入などによるGHG削減 | |
| 原材料価格の上昇 | 銅価格 | 長期 | 低炭素技術(太陽光発電やEVバッテリー等)に関連する需要の増加に伴い、各鉱物の需給が逼迫。その結果、各鉱物の価格が上昇し、原材料コストが増加する。 | サプライチェーン管理の強化 | |||
| 亜鉛価格 | |||||||
| モリブデン価格 | |||||||
| 物理リスク | 水不足 | 渇水による逸失利益 | 中期 | 水不足に伴う取水制限により、製品生産が遅延・停止し、逸失利益が発生する。 | 水不足リスクのある一部拠点での循環水採用 | ||
| 異常気象の激甚化 | 洪水による物損・逸失利益 | 短中期 | 洪水により生産拠点が被災し、製品生産が遅延・停止。物損コスト及び逸失利益が4℃シナリオでは66.8億円発生する一方で、被害額のうち66.7億円は保険により補填可能。 | 事業継続計画(BCP)の構築によるレジリエンス強化 | |||
| 保険料の増加 | 短中期 | 洪水・台風の激甚化による生産拠点の被災リスクの増加に伴い、保険料が上昇。保険コストが増加する。 | 状況に応じた保険内容の見直し | ||||
| 機会 | 製品・ サービス | 事業創出本部 | 短中期 | 製品の環境性能向上、及びカーボンフットプリント削減に係る関心の高まりと需要増加により、環境配慮製品開発が拡大する。 | 高い地球温暖化係数を持つN20ガス分解システムの開発 | ||
| Industrial Process事業 | 短中期 | 財務影響度 | GHG排出量の削減に貢献する環境対応車(EV車等)や家電製品、電子機器に使用される半導体の需要拡大に伴った関連製品の販売が拡大する。 | 半導体関連製品(パッケージ向け露光装置、超高圧UVランプ等)の開発と提供 | |||
| 高 | |||||||
| Visual Imaging事業 | 短中期 | 中 | 省エネ需要の高まりにより電力効率の高い光源への切り替え、新規導入が拡大する。 | より良い電力効率製品への改善に向けた取り組み、開発 | |||
| 資源の効率化 | 短中期 | 製造プロセス、流通プロセスの効率化によるエネルギーコストの削減 | ・エネルギー目標の達成 ・高効率設備や輸送手段の切り替え、新規導入 | ||||
| エネルギー源 | 短中期 | 省エネ推進による再生可能エネルギーの低コスト化と活用機会の拡大 | ・再生可能エネルギーへの切り替え ・自社工場の太陽光発電の設置 | ||||
| その他 | 短中期 | 脱炭素に取り組む企業として社会的評価が高まることによる投資機会の増加 | ・GHG排出削減量の開示 ・規制動向や関連機関の動向への対応 | ||||
*1 IEAによる炭素価格の予測値と当社の各国におけるGHG排出量から試算
*2 時間軸 短期:1年以内、中期:1~3年、長期:3年以上
*3 財務への影響度 高:売上1,000億円以上、中:売上100億円~1,000億円、低:売上100億円未満
ⅳ.機会創出
当社グループは、「5つの経営のフォーカス」の一つとして「社会課題を解決する『光』イノベーション事業の創出」を掲げております。そのマテリアリティに基づき、技術本部では「新たな価値の創造と提供を通じて社会課題を解決する」というミッションを掲げる、当社グループが持つ「光」及びその周辺技術を活用したソリューションの提案を推進しております。さらに、既存製品を含む今後市場に提供する製品において環境配慮型製品の開発を追求するとともに、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現に向けた取り組みを強化し、持続可能な社会の構築に貢献してまいります。