有価証券報告書-第84期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)【人材戦略に関する基本方針等】
①人財戦略
当社グループは、半導体産業が「複雑性の時代」に入る中、人的資本を重要な戦略資本と位置づけ、経営戦略と一体化した人財戦略を推進しています。人的資本への継続的な投資は、第3期中期経営計画(MTP3)が掲げる成長戦略とオペレーショナル・エクセレンスを支え、長期的な競争優位と企業価値向上を実現する基盤であり、その詳細は以下のとおりです。
当社グループは、経営理念「先端技術を先端で支える」のもと、ビジョンとして、「半導体バリューチェーンで最も信頼され、最も価値あるテスト・ソリューション・カンパニーへ」を掲げています。現在は、AI技術の急速な成長などに対応するために半導体デバイスの複雑性が増すとともに、地政学的リスクの上昇などにより半導体関連サプライチェーンの複雑性も増し、それらの相乗効果によって半導体産業の「複雑性の時代」が続いています。この「複雑性の時代」に当社グループがマーケットリーダーであり続けるためには、顧客やサプライヤーとのパートナーシップを強化し、業界のトレンドや課題を先回りして捉え、投資を継続することが必要です。そして、それらの基盤となるのが、当社グループの人的資本です。
中長期経営方針「グランドデザイン」では、ステークホルダーへの提供価値をバランスよく多面的に拡大することを長期経営目標としています。従業員は、株主・資本市場、従業員、顧客、サプライヤー、パートナー、地球環境という当社グループの6つの主要なステークホルダーの1つであり、当社グループは、従業員に従業員満足度及び従業員エンゲージメントの向上という価値を提供することで、ステークホルダーからさらなる信頼を勝ち得ることを目指します。すなわち、当社グループにとって人的資本は、研究開発力、顧客対応力、オペレーション効率といった競争力の源泉を生み出す戦略資本です。人的資本への投資は、短期的な費用ではなく、中長期的な収益力と資本効率を高める先行投資と位置づけています。
また、MTP3では、以下の4つの戦略を掲げています。
1.コア市場の成長率を上回る成長実現
2.近縁市場・新規事業領域への展開
3.オペレーショナル・エクセレンスへの取り組みを推進
4.サステナビリティの取り組み強化
MTP3において、人的資本戦略は以下の役割を担います。
1.高度化・複雑化する顧客ニーズに応える専門人財の確保・育成
2.変化適応力と挑戦マインドを備えた人財の登用
3.グローバル標準化を担う人財・組織基盤の整備
4.エンゲージメント向上による持続的な価値創出
このように、経営戦略と人的資本戦略は密接に関係しており、人的資本戦略を確実に遂行するため、CHO(Chief Human Capital Officer)を中心とした推進体制を構築しています。取り組みの一つである「Global Human Capital Transformation」では、人事のシステムやプロセスのグローバルでの標準化を進めていますが、単なる人事制度やその運用の改革ではなく、MTP3が掲げるオペレーショナル・エクセレンスを人的側面から実現するための経営基盤整備です。
当社グループが複雑化の進む環境を乗り越えていくには、イノベーションを推進できるスキルや柔軟性、マインドセットを備えた人財が必要です。また、私たちは、従業員が当社とともに歩むキャリアの全段階で一貫した支援を受けられる環境を整えることを信念としています。そこで、「Advantest Employee Lifecycle」という包括的な戦略を確立しました。これは、Attraction(引きつけ)、Recruiting(採用)、Onboarding(受け入れ)、Development(育成)、Rewards(報酬)、Retention(定着)、Transition(退職)というキャリア全段階をカバーする包括的枠組みです。このライフサイクル戦略により、採用から育成、定着に至るまでの一貫性を高め、人財の獲得や戦力化までのリードタイム短縮、離職コストの抑制といった経営効果を生み出すことを狙っています。

当社グループでは、Gallup社の従業員エンゲージメントサーベイを通じ、「対話」「期待の明確化」「成長機会提供」を重視する施策を展開しています。これは単なる働きやすさ向上ではなく、戦略実行力を高めるための経営投資であり、MTP3が掲げる収益成長・資本効率向上の「見えないインフラ」として機能しています。
以上の人的資本戦略を貫く価値基準はコア・バリューである「INTEGRITY」です。「INTEGRITY」は単なる標語ではなく、地域・文化・組織を超えた信頼と協働を支える基盤となっています。この「INTEGRITY」を核とした企業文化の浸透は、グローバルで一貫した顧客価値の提供を可能にし、当社グループの競争優位の源泉となっています。
②従業員の報酬(賞与を含む。)その他の給付の額及び内容の決定に関する方針
当社グループは、優秀な人財の確保及び継続的な動機付けを目的として、外部市場との競争力と社内の公平性を重視した報酬制度を構築しています。従業員の基本報酬については、外部調査会社が実施する従業員報酬サーベイデータを参照し、各国におけるテクノロジー企業の基本報酬水準の50パーセンタイルを目安として水準を設定します。
昇給率については、外部調査会社による国・地域別の昇給率予測を参考に、各国の労働市場環境や経済状況を踏まえて国別に決定します。個人別の昇給(降給)額は、当該国・地域において定められた昇給率及び各従業員の考課結果、賃金規程等に基づき決定され、原則として年1回昇降給を実施します。
賞与については、アドバンテストグループ全体の業績との連動性を重視し、営業利益率を基準としてグローバルで共通の算定方法により支給水準を決定します。賞与の支給水準は、営業利益率が20%に達した場合に最大となる設計としています。賞与についても各従業員の考課結果等を反映させています。
また、幹部従業員等に対しては、対象者のインセンティブを高め、中長期的企業価値の向上を株主と共有するため、譲渡制限付株式報酬制度を導入しています。
①人財戦略
当社グループは、半導体産業が「複雑性の時代」に入る中、人的資本を重要な戦略資本と位置づけ、経営戦略と一体化した人財戦略を推進しています。人的資本への継続的な投資は、第3期中期経営計画(MTP3)が掲げる成長戦略とオペレーショナル・エクセレンスを支え、長期的な競争優位と企業価値向上を実現する基盤であり、その詳細は以下のとおりです。
当社グループは、経営理念「先端技術を先端で支える」のもと、ビジョンとして、「半導体バリューチェーンで最も信頼され、最も価値あるテスト・ソリューション・カンパニーへ」を掲げています。現在は、AI技術の急速な成長などに対応するために半導体デバイスの複雑性が増すとともに、地政学的リスクの上昇などにより半導体関連サプライチェーンの複雑性も増し、それらの相乗効果によって半導体産業の「複雑性の時代」が続いています。この「複雑性の時代」に当社グループがマーケットリーダーであり続けるためには、顧客やサプライヤーとのパートナーシップを強化し、業界のトレンドや課題を先回りして捉え、投資を継続することが必要です。そして、それらの基盤となるのが、当社グループの人的資本です。
中長期経営方針「グランドデザイン」では、ステークホルダーへの提供価値をバランスよく多面的に拡大することを長期経営目標としています。従業員は、株主・資本市場、従業員、顧客、サプライヤー、パートナー、地球環境という当社グループの6つの主要なステークホルダーの1つであり、当社グループは、従業員に従業員満足度及び従業員エンゲージメントの向上という価値を提供することで、ステークホルダーからさらなる信頼を勝ち得ることを目指します。すなわち、当社グループにとって人的資本は、研究開発力、顧客対応力、オペレーション効率といった競争力の源泉を生み出す戦略資本です。人的資本への投資は、短期的な費用ではなく、中長期的な収益力と資本効率を高める先行投資と位置づけています。
また、MTP3では、以下の4つの戦略を掲げています。
1.コア市場の成長率を上回る成長実現
2.近縁市場・新規事業領域への展開
3.オペレーショナル・エクセレンスへの取り組みを推進
4.サステナビリティの取り組み強化
MTP3において、人的資本戦略は以下の役割を担います。
1.高度化・複雑化する顧客ニーズに応える専門人財の確保・育成
2.変化適応力と挑戦マインドを備えた人財の登用
3.グローバル標準化を担う人財・組織基盤の整備
4.エンゲージメント向上による持続的な価値創出
このように、経営戦略と人的資本戦略は密接に関係しており、人的資本戦略を確実に遂行するため、CHO(Chief Human Capital Officer)を中心とした推進体制を構築しています。取り組みの一つである「Global Human Capital Transformation」では、人事のシステムやプロセスのグローバルでの標準化を進めていますが、単なる人事制度やその運用の改革ではなく、MTP3が掲げるオペレーショナル・エクセレンスを人的側面から実現するための経営基盤整備です。
当社グループが複雑化の進む環境を乗り越えていくには、イノベーションを推進できるスキルや柔軟性、マインドセットを備えた人財が必要です。また、私たちは、従業員が当社とともに歩むキャリアの全段階で一貫した支援を受けられる環境を整えることを信念としています。そこで、「Advantest Employee Lifecycle」という包括的な戦略を確立しました。これは、Attraction(引きつけ)、Recruiting(採用)、Onboarding(受け入れ)、Development(育成)、Rewards(報酬)、Retention(定着)、Transition(退職)というキャリア全段階をカバーする包括的枠組みです。このライフサイクル戦略により、採用から育成、定着に至るまでの一貫性を高め、人財の獲得や戦力化までのリードタイム短縮、離職コストの抑制といった経営効果を生み出すことを狙っています。

当社グループでは、Gallup社の従業員エンゲージメントサーベイを通じ、「対話」「期待の明確化」「成長機会提供」を重視する施策を展開しています。これは単なる働きやすさ向上ではなく、戦略実行力を高めるための経営投資であり、MTP3が掲げる収益成長・資本効率向上の「見えないインフラ」として機能しています。
以上の人的資本戦略を貫く価値基準はコア・バリューである「INTEGRITY」です。「INTEGRITY」は単なる標語ではなく、地域・文化・組織を超えた信頼と協働を支える基盤となっています。この「INTEGRITY」を核とした企業文化の浸透は、グローバルで一貫した顧客価値の提供を可能にし、当社グループの競争優位の源泉となっています。
②従業員の報酬(賞与を含む。)その他の給付の額及び内容の決定に関する方針
当社グループは、優秀な人財の確保及び継続的な動機付けを目的として、外部市場との競争力と社内の公平性を重視した報酬制度を構築しています。従業員の基本報酬については、外部調査会社が実施する従業員報酬サーベイデータを参照し、各国におけるテクノロジー企業の基本報酬水準の50パーセンタイルを目安として水準を設定します。
昇給率については、外部調査会社による国・地域別の昇給率予測を参考に、各国の労働市場環境や経済状況を踏まえて国別に決定します。個人別の昇給(降給)額は、当該国・地域において定められた昇給率及び各従業員の考課結果、賃金規程等に基づき決定され、原則として年1回昇降給を実施します。
賞与については、アドバンテストグループ全体の業績との連動性を重視し、営業利益率を基準としてグローバルで共通の算定方法により支給水準を決定します。賞与の支給水準は、営業利益率が20%に達した場合に最大となる設計としています。賞与についても各従業員の考課結果等を反映させています。
また、幹部従業員等に対しては、対象者のインセンティブを高め、中長期的企業価値の向上を株主と共有するため、譲渡制限付株式報酬制度を導入しています。