有価証券報告書-第45期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/29 13:11
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1.経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①当連結会計年度の概況
当連結会計年度の経済環境は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、経済活動が大きく制限されたことにより、世界的な景気の停滞が続き、総じて厳しい状況で推移いたしました。
当社グループの主要なお客さまであるエレクトロニクス製造業、自動車関連・産業機器製造業におきましては、先行きの不透明感から、設備投資に慎重な姿勢が続いているものの、IT投資への意欲は高い状態が継続しております。
このような中にあって、当社グループは、世界のモノづくり企業に向けて最適なソリューションを提供していく「真のグローバルカンパニー」を目指し、コロナ禍においても、事業活動の効率化を推進し、また、主力製品の機能拡充や新製品開発に注力してまいりました。当連結会計年度の主な取り組みは、次のとおりであります。
(ⅰ) コロナ禍における事業活動
当社グループは、Webツールの活用やリモートワークへの対応にいち早く取り組み、コロナ禍においても業務への影響を最小限に抑えつつ、収束した後も見据えて業務のさらなる効率化を推進してまいりました。
営業面につきましては、対面での活動が制限されることによる影響はあったものの、1対1の個別対応に最適化させた新たなWebコミュニケーションツール「ZUKEN digital」を導入することで、前期に匹敵する活発な商談を実現し、受注や売上を着実に積み上げてまいりました。また、開発面においては、従来から日本と海外拠点で連携して製品開発を行い、リモート開発のノウハウを蓄積してきたことや、在宅における環境整備に早期に取り組んだことから、コロナ禍の影響を受けることなく製品開発を進めることができました。
(ⅱ) 主力製品の機能拡充と新製品開発
エレクトロニクス製造業向けの主力製品「CR-8000」シリーズにおいて、AIの活用や解析機能の拡充を図るとともに、リモートによる設計の利便性を高めるなど、製品力のさらなる強化に努めてまいりました。また、自動車関連・産業機器製造業に向けて、日本とドイツの製品を統合し進化させた新たなワイヤハーネスの設計システム「E3.infinite」およびこれに対応するデータ管理システム「DS-E3.infinite」の開発を加速させてまいりました。
さらに、MBSE分野で最先端の技術を持つ米国子会社の製品「GENESYS」と「CR-8000」シリーズとの連携を図り、この新しい設計手法の普及に注力してまいりました。
※MBSEは、モデルベースシステムズエンジニアリングの略で、航空・宇宙、自動車関連等の複雑で高い品質が求められる製品に使われ始めた次世代の設計手法です。この手法には、電気・機械・ソフトウェアなど複数の分野の技術者が共通認識できるモデルを使うことにより、様々な技術が複雑に関連し合う製品開発を構想企画段階で最適化するねらいがあります。
②当連結会計年度の業績
(連結業績)
売上高:288億1千9百万円(前期比 1.6%減)
経常利益:31億5千3百万円(前期比 9.6%減)
親会社株主に帰属する
当期純利益
:21億3千7百万円(前期比 17.7%減)

以上の取り組みにより、当連結会計年度の売上高は前期を下回ったものの、厳しい環境下においても、過去最高を記録した前期に次ぐ結果となりました。特に、ネットワークセキュリティやクラウド環境の需要の高まりを背景に、国内子会社のネットワークセキュリティ関連製品やストレージ製品の販売が好調に推移し、ITソリューションの売上が伸長いたしました。
また、利益面につきましては、コロナ禍によって活動が制限されたことから経費が減少したものの、売上高の減少により減益となりました。
基板設計ソリューションの主な製品CR-8000 Design Force
CR-8000 DFM Center
CADSTAR
eCADSTAR
CR-5000 Board Designer
回路設計ソリューションの主な製品CR-8000 Design Gateway
CR-8000 System Planner
E3.series
Cabling Designer
Harness Designer
CR-5000 System Designer
ITソリューションの主な製品プリサイト ビジュアル ボム
PreSight visual BOM
DS-CR
エクスプレッソ
DS-2 Expresso
DS-E3
GENESYS

(セグメントの業績)
報告セグメントの業績につきましては、次のとおりであります。
・日本
ネットワークセキュリティ関連製品を中心にITソリューション及びクライアントサービスの売上が順調に推移しましたが、基板設計ソリューション及び回路設計ソリューションの売上が減少したことなどから、売上高は前連結会計年度と同水準の221億1千1百万円(前年同期比 0.8%減)となりました。営業利益につきましては、外部仕入品の売上増加により売上高総利益率が低下したことなどから23億5千9百万円(前年同期比 11.2%減)となりました。
・欧州
回路設計ソリューションの売上が減少したことなどから、売上高は54億3千2百万円(前年同期比 3.1%減)となり、営業利益につきましては、売上高の減少などから6千2百万円(前年同期比 74.1%減)となりました。
・米国
前連結会計年度において新たに連結となった子会社の業績が第1四半期連結累計期間の期首より寄与しましたが、回路設計ソリューションの売上が減少したことなどから、売上高は20億8百万円(前年同期比 5.3%減)となりました。営業利益につきましては、営業費用の減少などから1億3千4百万円(前年同期比 15.9%増)となりました。
・アジア
東南アジア地域で基板設計ソリューションの売上が減少したことなどから、売上高は13億6千3百万円(前年同期比 5.8%減)となり、営業利益は3億3千9百万円(前年同期比 9.0%減)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動で26億6千1百万円の収入、投資活動で11億6千8百万円、財務活動で7億4千9百万円の支出となったことから、前連結会計年度末に比べ11億5百万円増加し、当連結会計年度末は214億1千2百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、26億6千1百万円(前期比 15億4千6百万円減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益29億7千8百万円(前期比 6億4千万円減)の計上、前受金の増加額7億7千2百万円(前期比 5億4千9百万円減)、減価償却費7億1百万円(前期比 7百万円増)などの増加要因と、法人税等の支払額10億5千3百万円(前期比 5百万円減)などの減少要因との差引合計によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、11億6千8百万円(前期比 1億3千4百万円増)となりました。これは主に固定資産の取得による支出6億1千3百万円(前期比 1億8百万円減)、投資有価証券の取得による支出4億9千9百万円(前期比 3億9千9百万円増)などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、7億4千9百万円(前期比 5千7百万円減)となりました。これは主に配当金の支払額6億9千7百万円(前期比 4千6百万円増)によるものであります。
(3) 生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当社グループの売上高は、受注に基づくソフトウェア及びそれに付随するコンサルティングが主体であり、生産高と極めて近似しております。従って、セグメント別生産実績については、有用性が乏しいとの判断から記載を省略しております。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
日 本22,358,992101.28,913,096116.3
欧 州4,663,53598.02,015,861119.6
米 国1,861,37086.71,339,92194.1
ア ジ ア1,328,20591.5534,471121.6
合 計30,212,10299.212,803,350114.2

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっており、消費税等を含んでおりません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
日 本21,108,65199.4
欧 州4,497,33096.6
米 国1,958,05094.9
ア ジ ア1,255,23292.9
合 計28,819,26598.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等を含んでおりません。
(参考)製品区分別実績は次のとおりであります。
①受注実績
当連結会計年度における受注実績を製品区分ごとに示すと、次のとおりであります。
製品区分受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
基板設計ソリューション4,249,75386.5835,729102.9
回路設計ソリューション6,247,18686.01,430,141131.9
ITソリューション7,242,890118.21,190,389121.0
クライアントサービス12,465,606102.79,346,289112.2
その他6,66667.3800235.3
合計30,212,10299.212,803,350114.2

(注)金額は販売価格によっており、消費税等を含んでおりません。
②販売実績
当連結会計年度における販売実績を製品区分ごとに示すと、次のとおりであります。
製品区分金額(千円)前期比(%)
基板設計ソリューション4,248,20188.8
回路設計ソリューション5,926,04880.5
ITソリューション7,042,313113.7
クライアントサービス11,596,494105.9
その他6,20658.5
合計28,819,26598.4

(注)上記金額には、消費税等を含んでおりません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析等
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析等の内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より57億2千2百万円増加して571億6千8百万円(前期比 11.1%増)となりました。流動資産は22億4百万円増加して392億7千6百万円(前期比 5.9%増)、固定資産は35億1千7百万円増加して178億9千1百万円(前期比 24.5%増)となりました。流動資産の増加の主な要因は、現金及び預金が11億1千8百万円、前払費用が6億9千3百万円増加したことなどであります。固定資産の増加の主な要因は、投資有価証券が37億2千8百万円増加したことなどであります。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末より18億9千3百万円増加して183億2千5百万円(前期比 11.5%増)となりました。流動負債は6億3千万円増加して126億5千万円(前期比 5.2%増)、固定負債は12億6千3百万円増加して56億7千5百万円(前期比 28.6%増)となりました。流動負債の増加の主な要因は、前受金が9億5百万円増加したことなどであります。固定負債の増加の主な要因は、繰延税金負債が10億1千6百万円増加したことなどであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より38億2千8百万円増加して388億4千2百万円(前期比 10.9%増)となりました。株主資本は14億4千2百万円増加して343億7千6百万円となりましたが、この増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を21億3千7百万円計上したことと、配当金6億9千7百万円支払いの差し引き合計で、利益剰余金が14億3千9百万円増加したことであります。その他の包括利益累計額は、その他有価証券評価差額金が22億4千3百万円増加したことなどから、24億7千9百万円の増加となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の67.2%から0.2ポイント増加し、67.4%となりました。
(2) 経営成績の分析
当連結会計年度の業績につきましては、コロナウイルスの感染拡大に伴い事業活動が制限されていましたが、国内子会社のネットワークセキュリティ関連製品を中心にITソリューション及びクライアントサービスの売上が順調に推移しました。基板設計ソリューション及び回路設計ソリューションの売上が減少したものの、売上高は288億1千9百万円(前期比 1.6%減)となり、厳しい環境下においても過去最高を記録した前連結会計年度に次ぐ結果となりました。利益面につきましては、原価率の高い外部仕入品の売上割合が増加したことなどにより売上原価が増加したため、売上総利益は200億4千4百万円(前期比 3.5%減)となりました。販売費及び一般管理費は、コロナ禍によって活動が制限されたことにより経費が減少したため171億5千3百万円(前期比 1.3%減)となりましたが、売上総利益の減少により営業利益は28億9千1百万円(前期比 14.7%減)と、前連結会計年度を下回りました。
営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、2億6千1百万円の収益の計上となりました。これは主に、営業外収益として受取配当金が6千7百万円、助成金収入が6千5百万円、為替差益が4千9百万円計上されたことなどによります。
以上の結果、経常利益は31億5千3百万円(前期比 9.6%減)となりました。
特別利益から特別損失を差し引いた純額は、1億7千4百万円の損失の計上となりました。これは主に、特別損失として契約解除損が1億2千7百万円計上されたことなどによります。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は29億7千8百万円となり、法人税等と非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は21億3千7百万円(前期比 17.7%減)となりました。また、1株当たり当期純利益は91円92銭(前期は111円65銭)となりました。
なお、セグメントごとの分析につきましては、「1.経営成績等の状況の概要(1)財政状態及び経営成績の状況 (セグメントの業績)」を参照願います。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における当社グループの資金(連結キャッシュ・フロー計算書の「現金及び現金同等物」)残高は、前連結会計年度末より11億5百万円増加して214億1千2百万円となり、当社グループの流動性は、十分な水準にあると考えられます。また、財務状態につきましては、流動比率は310.5%、自己資本比率は67.4%であり、健全な財務状態であると認識しております。
将来の事業活動に必要な運転資金及び設備投資資金並びに株主還元等につきましては、営業活動により得られた資金及び内部資金より調達しております。また、資金の運用につきましては、信用リスク、金利等を考慮し、安全性を第一と考え、元本割れの可能性が極めて低いと思われる金融商品で行っております。
なお、キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「1.経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フロー」を参照願います。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りや評価が含まれております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、収束時期の見通しは立っていないものの、現時点において連結財務諸表作成における重要な見積りの判断等に与える重要な影響は認識しておりません。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、設計・製造の効率化という課題の解決に向けたソリューションビジネスを展開しております。エレクトロニクス製造業、自動車関連・産業機器製造業を主要な市場とするほか、ソリューションを拡充し、設計・製造プロセス全体の最適化を提供していくこと等により、新たな市場、技術領域への取り組みを積極的に展開し、事業基盤のさらなる拡大を図っております。そのため、各種ソリューションの開発・強化の進捗やその品質・信用性の向上、エレクトロニクス、自動車関連・産業機器を中心に製造業における設備投資の動向、さらには有力企業や関連会社との良好な協業・連携の維持といった要因が経営成績に重要な影響を与えるものと思われます。詳細につきましては、「2.事業等のリスク」を参照願います。
(6) 今後の見通し
今後の経済環境につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が見通せない中、厳しい状況が続いていくものと思われます。
このような中にあって、当社グループは、お客さまの次世代のモノづくりに貢献する最適なソリューションを提供し、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。詳細につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」を参照願います。

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