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有価証券報告書-第64期(2025/07/01-2026/06/30)

【提出】
2026/09/24 15:39
【資料】
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【項目】
153項目
(2)戦略
事業を通じて社会課題を解決するという視点から、下表の通り「経済・社会価値を生み出す製品開発力」「顧客ニーズを迅速に実現する対応力」「持続可能なサプライチェーン」「人材を活かす組織体制・風土」「持続可能性に配慮したガバナンス体制」をマテリアリティ(重要課題)として特定し、その実現に向けた活動を推進しています。
経済・社会価値を生み出す製品開発力当社が生み出す価値の源泉は、当社のもつ製品開発力にあると言っても過言ではありません。常に新しい事業の開発を目指すこと、そのためにイノベーションを生み出す開発・製造体制を構築・維持・向上することは、当社にとっての最重要課題と言えます。そして、「事業を通じて社会課題の解決に貢献する」という視点から、環境に配慮した製品の実現も極めて重要であると認識しています。
顧客ニーズを迅速に実現する対応力当社が製品開発を通じて社会貢献するためには、市場のニーズに応えた製品をタイムリーに提供する対応力を有することが重要です。そのためには、既存ビジネスにおいて顧客ニーズに応え続けること、そして新たな顧客ニーズをいち早く把握する努力が不可欠です。また、当社顧客の大半が海外顧客であることから、安心して製品を使用していただくため、グローバルサポート体制を構築・維持・増強することが重要です。
持続可能なサプライチェーン当社は自社の経営資源を研究開発に集中投下し、製品製造については外部の協力会社に委託するファブライト戦略を採用しております。その実現のためには、当社が求める高度な技術を有する協力会社さま、サプライヤーさまとのパートナーシップが不可欠です。また、当社製品の製造のために持続可能な形で原材料を調達するとともに、サプライチェーンにおける人権や環境問題への取り組み状況を把握し、必要であれば改善することも重要であると認識しています。
人材を活かす組織体制・風土当社の製品開発力を実現するには、研究開発に携わる人材の育成と確保が極めて重要なことは言うまでもありません。また、お客さまに素早くソリューションを提供するには、迅速な決断と実行を可能にするフラットで柔軟な組織風土を醸成し、維持することも同様に重要です。そして、当社の成長を支える従業員の健康と安全は当社にとっての最重要課題の一つです。当社はグローバルにオペレーションを展開しており、それぞれの地域のビジネスに精通したローカル人材を登用しております。従業員の多様性や人権への配慮も欠かすことができない課題と認識しています。
持続可能性に配慮したガバナンス体制地球温暖化などの環境問題の解決に寄与するため、当社製品の製造過程で消費するエネルギーの管理体制を構築していきます。当社が直面する可能性のあるESGリスクを抽出し、モニタリングと開示に努めます。当社の成長と社会の発展を持続的に実現するため、リスクマネジメントとコンプライアンスを軸としたガバナンス体制を維持し、常に向上に努めることが重要であると認識しています。

① 環境
環境については、以下の中長期ビジョンの実現を目指し、さまざまな環境保全活動を推進しています。
・ 半導体、FPD等の性能向上と低消費電力化、歩留り改善に役立つ革新的な検査・計測装置の開発を行い、世界中で使用されている電子機器や産業機器の省エネルギー化に貢献する
・ SiCやGaNを使った次世代パワー半導体の実用化及び電気自動車の普及に不可欠なリチウムイオン電池などの二次電池の性能と安全性の向上に貢献する
・ 生成AI、IoT、5G/6G、データセンターなど半導体の用途が広がり、当社製品の市場は中長期的に大きく成長することが期待されます。一方、これに比例して当社の生産・営業活動による温室効果ガス排出量が増加しないよう、排出量を売上原単位で管理して低減させる
・ 製造を委託している協力会社さま及びサプライヤーさまとのパートナーシップにより、サプライチェーンを通して持続可能な社会づくりに貢献する
中長期ビジョンの実現に向けた取組みの一つとして、当社では以下の環境配慮型製品の開発方針のもと製品開発を推進しています。
・ 半導体の微細化と製造工程での歩留り向上に貢献する最先端の検査・計測装置を開発し続けることにより、消費電力の削減並びに環境負荷の低減に貢献することを基本方針とします
・ 製品の開発、設計、製造、販売にあたっては、省エネルギー化、省資源化に配慮し、廃棄物削減とリサイクルを推進します
また、気候変動が及ぼすリスクと機会について、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に基づき脱炭素社会の実現を目指す1.5℃シナリオと気候変動対策がされず物理的リスクが顕在化する4℃シナリオを想定し、気候変動関連のリスク及び機会の検討・分析を行い、さまざまな対応策を講じるとともに継続的な情報開示に努めてまいります。
1.5℃シナリオ
重要なリスクと機会
分類項目当社グループへの影響
リスク移行リスク政策・
法規制リスク
GHG排出価格の上昇炭素税の導入による燃料使用に係るコストが増加する。
排出量の報告義務の強化Scope3の報告が義務化された場合、調査にかかる人件費や委託費などのコストが増加する。
技術リスク新技術への投資失敗新製品投入に失敗すれば、競合に市場シェアを奪われ、大きな損失となる。
市場リスク顧客行動の変化省エネ性能の追求など顧客嗜好の新しい変化に当社が応えられない場合、インパクトは極めて大きい。
原材料コストの上昇原材料コストの上昇が収益を圧迫する。
機会製品とサービスサービス開発低排出商品及びサービスの開発/事業領域拡張最先端半導体用EUVマスク検査装置、エネルギー効率を向上させるSiCウェハ検査装置など新製品の開発が進むことで、収益が増加する。
イノベーション研究開発とイノベーションによる新製品/サービスの開発新たな顧客ニーズを発掘し、それに合致した新製品を開発することにより収益が増加する。
消費者動向消費者嗜好の変化

社会変化と対応策の検討
財務影響として、最先端半導体やパワー半導体関連装置の市場拡大による機会獲得が見込める一方、GHG排出コストの増加や原材料コスト・エネルギーコストの増加が想定されます。これらへの対応策としては、GHG排出量削減のための空調設備の切り替えや再生可能エネルギー由来の電力への切り替え、原材料コスト削減のための製品の小型化・簡略化を進めることが考えられます。また、新製品開発による付加価値の向上と市場シェアの拡大を実現することが考えられます。これらの対応策を講ずることにより、移行リスクによる事業への影響を緩和し、新たな機会を獲得することが期待されます。
4℃シナリオ
重要なリスクと機会
分類項目当社グループへの影響
リスク移行リスク技術リスク新技術への投資失敗新製品投入に失敗すれば、競合に市場シェアを奪われ、大きな損失となる。
市場リスク原材料コストの上昇原材料コストの上昇が収益を圧迫する。
物理的リスク急性的台風や洪水などの極端な気象事象の過酷さの増加輸送の困難、サプライチェーンの断絶により事業が停止し、利益の減少が発生する。
適切に労働力を確保できない場合、製品供給やサービスの低下につながる。
慢性的降水パターンの変化と気象パターンの極端な変動クリーンルームなどの空調コストが増加する。
機会製品とサービスサービス開発低排出商品およびサービスの開発/事業領域拡張最先端半導体用EUVマスク検査装置、エネルギー効率を向上させるSiCウェハ検査装置など新製品の開発が進むことで、収益が増加する。
イノベーション研究開発とイノベーションによる新製品/サービスの開発新たな顧客ニーズを発掘し、それに合致した新製品を開発することにより収益が増加する。
消費者動向消費者嗜好の変化

社会変化と対応策の検討
財務影響として、移行リスクの面では原材料コスト・エネルギーコストの増加が生じるほか、物理的リスクの面では自然災害による設備への被害増加による改修コストの増加や事業の停止による売上高の減少が想定されます。これらへの対応策としては、原材料コスト削減のための製品の小型化・簡略化、輸送コスト削減のためのモーダルシフトの推進が考えられます。また、事業の継続性を強化し、物理的リスクに備える観点から、製造拠点の分散化や本社機能を補完する開発製造拠点の新設、洪水対策の強化が考えられます。加えて、新製品開発による市場シェアの拡大が考えられます。これらの対応策を講ずることで移行リスク及び物理的リスクによる事業への影響を緩和し、新たな機会を獲得することが期待されます。今後、環境変化を継続的にモニタリングしながら、定量分析の拡充や見直しを適宜進めることで、気候変動に対するレジリエンスを高めるとともに、環境変化に対応した価値創造を実現してまいります。
環境に関する取組みの詳細については、当社ウェブサイトをご参照ください。
② 人的資本
当社グループは、多様な人材の育成及び社内環境整備に関する方針を掲げています。
(多様な働き方・多様な人材の活躍の支援に関する基本的な考え方)
グローバルに事業を展開する当社グループでは、様々な国や地域で多様な人材が活躍しています。「人材」が企業における最大の経営資源、成長の源泉であるという考えのもと、多様な人材が働きがいと働きやすさを両立し、それぞれの能力と専門性を最大限に発揮できる環境づくりに努めています。
また、当社グループでは、持続的な成長を実現するために、求める人材像を以下のとおり定義しています。
・ 世界初に挑戦する気がいのある人
・ 目的の達成に向けて、主体的に行動できる人
・ 多様な価値観を認め、他者と協働できる人
2025年6月期から2030年6月期の6カ年を対象として策定した、中期経営計画においても「さらなる成長へ向けた研究開発の推進と体制づくり」の施策の一つとして「人材採用の強化と職場環境の整備」に取り組んでいます。
a. 人材育成
当社の製品開発力の維持・向上には、研究開発に携わる人材の確保と育成が極めて重要です。
当社は、「スピード開発」を促進する複数の技術領域に精通した人材を確保・育成するため、以下の取組みを通じてさまざまな実践的な教育の場を提供しています。
取組例概要
開発会議開発案件の経過や結果、新しい技術情報、その他技術本部内で共有すべき事項について発表する場
Design Review新機能や新技術の開発検討の際に、様々な部署のエンジニアが議論に参加してアイデアを交換することで、多角的な視点を有する人材を育成し、製品開発力を高める場

b. 多様性の確保
当社グループはグローバルにオペレーションを展開し、それぞれの地域のビジネスに精通したローカル人材を登用しています。
また、社内に異なる経験・技能を有する人材が存在することが、多様な課題や社会変化に柔軟に対応するために必須であると認識しており、当社では下記のように多様な人材の採用・活用を積極的に推進しています。
・ 女性社員の採用・登用
・ グローバル人材の採用・登用
・ シニア人材の積極活用
・ 新規採用における新卒・中途のバランス
また、それぞれの専門性を活かせるキャリアパスを用意し、多様な人材が活躍できる場を提供しています。
以下は人材確保のための当社の取組例です。
・ 「学術機関の機械・電気系の学生サークルへの継続的な支援」「展示会へのブース出展」「学生・新社会人向けイベントへの協力」「業界団体や学会への協賛」を行い、有望な人材と積極的に接触し、人材パイプライン構築に努めています
・ 人材が能力を発揮し、仕事にやりがいを感じるには適切なワークライフバランスが不可欠です。具体的には、フレックスタイム制度、在宅勤務制度を導入するとともに、有給休暇取得率の向上、残業時間の抑制に努めています。また、出産・育児・介護休職後の職場復帰がしやすいよう配慮しています
・ 従業員満足度やエンゲージメントの上位概念である幸福度の調査を2023年8月より定期的に実施しています。調査結果を踏まえ、幸福度向上につながるさまざまな施策に取り組んでいます
人的資本に関する取組みの詳細については、当社ウェブサイトをご参照ください。
(注)女性社員に関する指標・目標を除いた、グローバル人材の採用・登用、シニア人材の積極活用、新規採用における新卒・中途のバランス、有給休暇取得や幸福度調査などに関連する指標及び目標については、現在その有用性等を検証中であり、確定次第、開示する方針です。

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