有価証券報告書-第61期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/24 12:00
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【項目】
135項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限の緩和により、経済活動は緩やかな回復基調となってまいりました。しかしながら、中国の不動産市場の低迷に伴う景気停滞、長期化するロシア・ウクライナ紛争や中東情勢の緊迫化、円安に起因する材料エネルギー価格の高騰など収益性低下の要因は引き続き解消されておらず、当社を取り巻く環境には、依然として厳しいものがありました。
このような状況の中、当社グループは、中期経営計画(VISION2025)の3年目として、低炭素社会の実現に資する関連製品の生産・開発拠点となる浜松工場の稼働開始及びBCP(事業継続計画)強化として設立したフィリピン子会社における生産品目の増大など、中期経営計画の実現に向けた取組を強化してまいりました。
当社グループの当連結会計年度の業績は、民生産業機器の販売減少により売上高は63,607百万円(前期比2.0%減)となりましたが、車載電装品の販売増加による付加価値の増加、生産及び物流の安定化に伴う生産性の向上等により、営業利益は2,234百万円(同18.0%増)となりました。経常利益は、円安により海外子会社における資産・負債の為替換算に伴う為替差益805百万円の発生により、3,081百万円(同47.1%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、2023年5月に稼働を開始した浜松工場に対する補助金278百万円の計上等により、2,695百万円(同78.2%増)となりました。
提出会社の売上高は36,826百万円(前期比6.1%減)、営業利益は736百万円(同42.1%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(車載電装品)
車載電装品では、主に海外拠点における各種電子制御ユニット等の販売増により、売上高は21,742百万円(前期比20.0%増)、営業利益667百万円(同47.9%増)となりました。
(民生産業機器)
民生産業機器では、通信用スイッチユニット及び洗濯機用電子制御基板等の販売減により、売上高は17,575百万円(前期比18.6%減)、営業利益は24百万円(同91.2%減)となりました。
(ワイヤーハーネス)
ワイヤーハーネスでは、四輪用及び船舶用ワイヤーハーネスの販売減により、売上高は24,174百万円(前期比3.6%減)、営業利益は1,613百万円(同12.5%増)となりました。
(その他)
その他では、売上高は115百万円(前期比36.1%増)、営業損失は117百万円(前期は279百万円の営業損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末に比べ58百万円減少し、2,779百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動による資金の取得は、3,223百万円(前期は4,911百万円の取得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3,368百万円、減価償却費2,272百万円及び法人税等の支払額1,055百万円を反映したものであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、車載電装品の売上高の増加による付加価値の増加及びワイヤーハーネスの生産性向上等により当期純利益が増加したことにより、大きく資金を取得する結果となりました。翌期においては客先からの受注変動による生産性の悪化等が懸念されますが、国内外における販売活動の強化・安定稼働のための体制作り及び在庫削減に努め、営業キャッシュ・フローの増加に努めてまいります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金の支出は、1,959百万円(前期は4,980百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,756百万円を反映したものであります。
国内においては、新工場の生産インフラの整備及び生産設備の更新等による設備投資を実施いたしました。海外においては、フィリピンの生産能力増強のための設備投資を実施しております。翌期については、主にインドにおいて工場刷新投資及び生産設備の増強など、グループの成長のために必要な投資を中心に投資活動を実施していく考えであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金の支出は、1,626百万円(前期は890百万円の取得)となりました。これは主に、借入金の減少1,250百万円を反映したものであります。
当期においては、設備投資については重要なものに絞って実施した結果、営業活動によるキャッシュ・フローによる資金の取得により、借入金を返済に充当することで負債の削減を図ってまいりました。翌期においては、受注変動に対応した材料購買の実施により在庫水準の減少を図り、設備投資資金を捻出してまいります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
前年同期比
千円%
車載電装品25,211,47229.9
民生産業機器18,579,208△18.7
ワイヤーハーネス29,644,818△0.5
報告セグメント計73,435,4981.9
その他288,59230.4
合計73,724,0912.0

(注)金額は販売価格で表示しており、最終工程の生産実績をセグメント別に集計し、連結会社間取引消去前の数値によっております。
(b)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
車載電装品25,988,22137.92,433,45464.7
民生産業機器18,666,799△16.13,334,7343.0
ワイヤーハーネス30,166,0024.32,209,68716.2
報告セグメント計74,821,0236.97,977,87520.6
その他283,30326.02,752△65.0
合計75,104,3266.97,980,62720.5

(注)金額は販売価格で表示しております。
(c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
前年同期比
千円%
車載電装品21,742,78320.0
民生産業機器17,575,364△18.6
ワイヤーハーネス24,174,020△3.6
報告セグメント計63,492,168△2.0
その他115,80736.1
合計63,607,975△2.0

(注)1.セグメント間の取引につきましては相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
千円%千円%
ヤマハ発動機㈱8,453,44313.08,328,05113.1
スズキ㈱7,737,41111.97,353,04111.6
㈱シマノ(注)36,533,44510.1--

3.当連結会計年度においては、当該割合が10%未満であったため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。
当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。当連結会計年度末においては、将来の事業計画等の見込数値については、期末時点で入手可能な情報をもとに検証等を行っております。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度は、中期経営計画「VISION2025」の3年目として、「低炭素社会の実現に資する電子ユニット」「重要電子機器をつなぐワイヤーハーネス」「新規事業」「海外における受注生産事業」の4つの重点分野に集中的に取組んでまいりました。
具体的には、「低炭素社会の実現に資する電子ユニット」について、世界的な脱炭素化の流れが加速している中で、当社のパワーエレクトロニクス製品の開発を加速すべく、ベトナム・ダナン、インド・ハリアナにR&D部門を設置し、自社製品の開発・営業活動を進めてまいりました。また、浜松市北部に低炭素社会に適応した浜松工場の稼働を開始し、ゼロエミッション工場として低炭素化の推進を進めております。
「重要電子機器をつなぐワイヤーハーネス」につきましては、BCP対応として設立したフィリピン子会社での生産体制を構築し、生産能力の増強を図っております。
「新規事業」につきましては、メディカル関連・超音波関連の新製品の開発・製造に注力、メディカル関連では薬液ムダが少ない注射器の販売拡大に努めております。
「海外における受注生産事業」につきましては、新規製品の受注による海外生産の拡大を図るとともに、品質管理体制の強化にも注力しております。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ1,275百万円減少し、63,607百万円(前期比2.0%減)となりました。部品不足の影響が緩和され主に海外における得意先企業の好調な受注の影響から特に車載電装品で販売増となりましたが、アウトドア系需要の減少により民生産業機器での販売減少が大きく影響し、売上減となりました。各セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、車載電装品が34.2%、民生産業機器が27.6%、ワイヤーハーネスが38.0%、その他が0.2%となりました。
提出会社の売上高は、36,826百万円(同6.1%減)となり、連結売上高よりも大きな減少となりました。新型コロナウイルス感染症の影響縮小により生産活動の海外移転が活性化してきていることが背景にあります。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ787百万円増加し、7,175百万円(前期比12.3%増)となりました。売上総利益率は、前連結会計年度において新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けたベトナム子会社における生産の安定化及び国際物流の正常化に伴う物流費用の減少により、前連結会計年度に比べ1.5ポイント増加の11.3%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ447百万円増加し、4,941百万円(前期比10.0%増)となりました。
提出会社の営業利益は736百万円(同42.1%減)となり、賃上げに伴う労務費の増加及び新工場稼働に伴う減価償却費の増加により、前期比減少となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ340百万円増加し、2,234百万円(同18.0%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ為替差益が大きく発生したことにより、前連結会計年度に比べ661百万円増加し、1,071百万円(前期比161.7%増)となりました。
営業外費用は、円安に伴うデリバティブ評価損の発生により、前連結会計年度に比べ16百万円増加し、224百万円(同7.9%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ986百万円増加し、3,081百万円(同47.1%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、浜松工場に対する補助金収入278百万円の発生により、前連結会計年度に比べ305百万円増加し、309百万円(前期比8,569.1%増)となりました。特別損失は、前期と同程度の固定資産処分損の発生があり、22百万円(同13.6%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ1,182百万円増加し、2,695百万円(同78.2%増)となりました。
新型コロナウイルス感染症の影響は落ち着き生産活動は正常化しておりますが、ロシア・ウクライナ紛争及び中東情勢の緊迫化により世界経済は当面予断を許さない状況が続くと想定されるため、受注の変動に対応できる生産体制の合理化、省人化等に注力してまいります。中期的には、販売先の多角化が必須な状況であり、新規顧客の開拓、新規商品の開発及び販売拡大を進めてまいります。
財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、30,918百万円(前年度末比7.1%増)となりました。原材料及び貯蔵品の増加1,255百万円(同10.7%増)が主な要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、17,091百万円(前年度末比2.3%減)となりました。磐田工場及び浜松倉庫の売却に伴う建物の減少196百万円(同2.6%減)及び土地の減少162百万円(同5.8%減)が主な要因であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、14,131百万円(前年度末比5.3%減)となりました。短期借入金の減少406百万円(同5.9%減)が主な要因であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、9,560百万円(前年度末比7.5%減)となりました。長期借入金の減少821百万円(同8.2%減)が主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、24,318百万円(前年度末比15.2%増)となりました。利益剰余金の増加2,414百万円(同16.3%増)が主な要因であります。
キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は15,723百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,779百万円となっております。

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