有価証券報告書-第59期(平成28年7月1日-平成29年6月30日)

【提出】
2017/09/28 9:41
【資料】
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【項目】
111項目

業績等の概要

(1) 経営成績(当期の概況)
当連結会計年度における我が国経済は、米国経済が順調に推移したのに加え、減速が懸念された中国経済や政治の混乱が不安視された欧州経済も特に波乱が起こらず海外経済が全般的に順調に推移したこと、為替も緩やかな円安だったこと等より企業業績が好調で、これに引っ張られる形で年度を通じて拡大基調で推移しました。
当社グループとしましては、我が国の経済成長が低位で推移する一方、企業の海外生産移管が加勢されることを予測し、これに対する対応として15年以上前から海外ネットワークの構築に積極的に取組んだことで、この海外ネットワークを活かした海外ビジネスを拡大させる一方、IT技術とFA技術との融合領域が守備範囲である当社グループにとってIoTを始めとする新規イノベーションが活発化し、新たに生まれた設備投資需要が絶好のビジネスチャンスとなったこと、半導体基板検査装置、省エネ・省力化関連の製品も好調に推移したため、減収とはなりましたが、大幅な増益となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は309億40百万円(前期比1.1%の減)となり、損益面としましては営業利益が13億83百万円(同14.8%の増)、経常利益が14億50百万円(同23.9%の増)、親会社株主に帰属する当期純利益が10億64百万円(同40.4%の増)となり、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の全利益項目において、過去最高の金額となりました。
なお、当社グループのセグメント別概況は次のとおりです。
(インテリジェントFAシステム事業)
インテリジェントFAシステム事業では、半導体基板検査装置ビジネスが好調で利益率が大きく改善したこと、さらにエアコンを中心とした家電業界向の検査装置ビジネスや省力化システム等が好調に推移したことから、売上高は111億84百万円(前期比3.5%の増)、営業利益は6億12百万円(前期比93.9%の増)と大幅な増益となりました。
(IT制御・科学測定事業)
当事業のうちIT制御は主として製造業の合理化・研究開発の自動化等を目的とした設備投資の対象であるため、比較的景況の影響を受け易い傾向があります。一方、当事業の中でも科学測定分野は科学分析・計測機器等に代表される企業の新製品開発を目的とする部門や品質管理部門を対象とするため、景気の動向に左右されにくく安定的な分野であります。当連結会計年度においては小型の計測機器やバルブが比較的好調でしたが、前年度好調だったメカトロ取引が減少したため、売上高は196億86百万円(前期比3.5%の減)、営業利益は11億4百万円(前期比10.8%の減)と減収・減益となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動及び投資活動により得られた資金の合計額が財務活動により支出された資金を下回ったため、前連結会計年度末に比べ18百万円減少し、17億32百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、8億74百万円(前期は11億58百万円の収入)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益が17億30百万円、法人税等の支払額が6億11百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、10億63百万円(前期は4億45百万円の支出)となりました。これは主として有形固定資産の売却による収入が12億3百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、19億79百万円(前期は3億42百万円の支出)となりました。これは主として短期借入金の減少が18億円あったこと等によるものであります。