有価証券報告書-第55期(2022/04/01-2023/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の行動制限が緩和される一方、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化によりエネルギーや原材料価格の高騰、物流の混乱に拍車がかかりました。インフレ鎮静化に向け、米国ではハイペースの利上げが進み、欧州も金融引き締めに動くなか、一部銀行の破綻により信用不安が表面化しました。中国ではゼロコロナ政策が解除され経済活動が正常化に向いましたが、金融緩和の続く日本では数十年ぶりの水準となった円安が輸入物価を押し上げるなど、景気後退への懸念が高まりました。
半導体業界におきましては、中国経済の失速などからパソコンやスマートフォン向け需要が落ち込みましたが、車載向けなどで需要が増加しているパワーデバイスは堅調に推移しました。全体として半導体市況は悪化したものの、米国による対中半導体輸出規制等、戦略物資としての半導体のサプライチェーンのあり方が各国で意識されるなか、半導体メーカーの中長期的な投資意欲は継続しました。
このような状況のなか、顧客ニーズに応える製品の開発や投入に注力するとともに、パワーデバイス用テスタやMAPハンドラ、自重ハンドラなどを軸として、顧客基盤拡大に向けた受注活動を展開しました。生産面では、電子部品を中心とした調達難が解消せず、一部出荷計画の遅延や納期要因による失注が発生したことから、部材等の先行発注を増やすとともに、代替品利用のための設計変更や複数社購買を進めました。
以上の結果、受注高は85億85百万円(前期比20.6%減)、売上高は87億43百万円(同16.4%増)、期末受注残高は60億42百万円となりました。製品別売上高はハンドラ46億60百万円(同17.1%増)、テスタ26億20百万円(同23.4%増)、パーツ等14億62百万円(同3.8%増)となりました。
損益面は、原材料価格の高騰に伴う影響があったものの、為替が円安に動いたことから利益率が上昇し、営業利益は21億33百万円(同22.0%増)、外貨建て資産の評価に係る為替差益の計上により、経常利益は25億13百万円(同21.7%増)となりました。また、繰延税金資産および法人税等調整額の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は22億55百万円(同30.9%増)と、22年ぶりに最高益を更新しました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、受取手形および売掛金の回収が進む一方、棚卸資産が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ14億46百万円増加し、143億37百万円となりました。
負債は、仕入増により買掛金が増加した一方、繰延税金負債が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ1億60百万円減少し、14億29百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴い、利益剰余金が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ16億7百万円増加し、129億7百万円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、下記の各キャッシュ・フローによる増減により、前連結会計年度末に比べ8億14百万円増加し、30億48百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、14億45百万円のプラス(前期は1億17百万円のマイナス)となりました。これは主に、棚卸資産の増加額、法人税等の支払額などのマイナスを、税金等調整前当期純利益の計上、売上債権の減少額などのプラスが上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1億17百万円のマイナス(同8億25百万円のマイナス)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、6億76百万円のマイナス(同58百万円のマイナス)となりました。これは主に、配当金の支払および自己株式の取得によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、半導体検査装置の製造・販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当社グループは、半導体検査装置の製造・販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)金額は販売価格によっております。
c.販売実績
当社グループは、半導体検査装置の製造・販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(注)総販売実績に対する割合が10%未満となる連結会計年度の販売実績及び総販売実績に対する割合は、記載を省略しております。
2.金額は販売価格によっております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 3.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
財務諸表の作成に必要な見積りは、過去の実績、見通し、その他状況に応じて合理的であると考えられる様々な仮定に基づき実施しておりますが、本質的に不確実な事項についての見積りを行う必要性の結果として、困難で主観的な判断が要求されることから、実際の業績は大きく異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。なお、繰延税金資産の回収可能性の検討に際しては、半導体製造市場および当社固有のリスク、過去の業績推移等を踏まえ、評価性引当額の必要性を判断しております。
②経営成績に重要な影響を与える要因
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における売上高は、前期比16%増の87億43百万円となりました。
ハンドラにつきましては、単価とロットの大きさ、顧客構成の違いから、テスタよりも業績の変動が大きくなる傾向があります。受注高は同3割減となりましたが、大手海外半導体メーカーの投資が概ね高水準で継続し、売上高は同17.1%増の46億60百万円となりました。出荷地域別では、国内はほとんどなく、海外割合が非常に高くなっております。欧米資本の顧客でも納入地はアジア地域が多く、当連結会計年度はマレーシアが6割、米州が2割を占めました。
テスタにつきましては、部品調達難が解消せず、納期要因で失注するケースもありましたが、受注高は前期に続き30億円を超える高水準となりました。一方、リードタイムが長期化するなか、売上高は同23.4%増の26億20百万円となりました。当社はパワーデバイス向けテスタを手掛けておりますが、日本には有力なパワーデバイスメーカーが多いことから、国内売上が一定割合を占めております。成長が見込まれる中国、欧米市場への拡販も進めており、当連結会計年度は国内が4割、中国と米州が2割ずつを占めました。
パーツ等につきましては、ハンドラ改造用のチェンジキットの受注が落ち着いたことから、受注高は同3割減となりましたが、売上高は前期並みの14億62百万円となりました。出荷地域は、マレーシアなどハンドラの既納入地が中心となっております。
損益面は、円安による増益効果が固定費増やモデルミックスによる減益影響を吸収し、営業利益は前期比22%増の21億33百万円となりました。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備資金とも基本的には内部資金により賄っておりますが、資金需要が急増した場合等は銀行借入により調達しております。当社は、運転資金の効率的な調達を行うため、主要取引金融機関と10億円の貸出コミットメントライン契約を締結しておりますが、当連結会計年度末における借入実行残高はありません。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の行動制限が緩和される一方、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化によりエネルギーや原材料価格の高騰、物流の混乱に拍車がかかりました。インフレ鎮静化に向け、米国ではハイペースの利上げが進み、欧州も金融引き締めに動くなか、一部銀行の破綻により信用不安が表面化しました。中国ではゼロコロナ政策が解除され経済活動が正常化に向いましたが、金融緩和の続く日本では数十年ぶりの水準となった円安が輸入物価を押し上げるなど、景気後退への懸念が高まりました。
半導体業界におきましては、中国経済の失速などからパソコンやスマートフォン向け需要が落ち込みましたが、車載向けなどで需要が増加しているパワーデバイスは堅調に推移しました。全体として半導体市況は悪化したものの、米国による対中半導体輸出規制等、戦略物資としての半導体のサプライチェーンのあり方が各国で意識されるなか、半導体メーカーの中長期的な投資意欲は継続しました。
このような状況のなか、顧客ニーズに応える製品の開発や投入に注力するとともに、パワーデバイス用テスタやMAPハンドラ、自重ハンドラなどを軸として、顧客基盤拡大に向けた受注活動を展開しました。生産面では、電子部品を中心とした調達難が解消せず、一部出荷計画の遅延や納期要因による失注が発生したことから、部材等の先行発注を増やすとともに、代替品利用のための設計変更や複数社購買を進めました。
以上の結果、受注高は85億85百万円(前期比20.6%減)、売上高は87億43百万円(同16.4%増)、期末受注残高は60億42百万円となりました。製品別売上高はハンドラ46億60百万円(同17.1%増)、テスタ26億20百万円(同23.4%増)、パーツ等14億62百万円(同3.8%増)となりました。
損益面は、原材料価格の高騰に伴う影響があったものの、為替が円安に動いたことから利益率が上昇し、営業利益は21億33百万円(同22.0%増)、外貨建て資産の評価に係る為替差益の計上により、経常利益は25億13百万円(同21.7%増)となりました。また、繰延税金資産および法人税等調整額の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は22億55百万円(同30.9%増)と、22年ぶりに最高益を更新しました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、受取手形および売掛金の回収が進む一方、棚卸資産が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ14億46百万円増加し、143億37百万円となりました。
負債は、仕入増により買掛金が増加した一方、繰延税金負債が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ1億60百万円減少し、14億29百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴い、利益剰余金が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ16億7百万円増加し、129億7百万円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、下記の各キャッシュ・フローによる増減により、前連結会計年度末に比べ8億14百万円増加し、30億48百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、14億45百万円のプラス(前期は1億17百万円のマイナス)となりました。これは主に、棚卸資産の増加額、法人税等の支払額などのマイナスを、税金等調整前当期純利益の計上、売上債権の減少額などのプラスが上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1億17百万円のマイナス(同8億25百万円のマイナス)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、6億76百万円のマイナス(同58百万円のマイナス)となりました。これは主に、配当金の支払および自己株式の取得によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、半導体検査装置の製造・販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| 品目 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 対前期増減率(%) |
| ハンドラ(百万円) | 4,581 | 17.6 |
| テスタ(百万円) | 2,193 | △1.5 |
| パーツ等(百万円) | 1,340 | 3.3 |
| 合計(百万円) | 8,114 | 9.4 |
(注)金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当社グループは、半導体検査装置の製造・販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| 品目 | 受注高 | 対前期増減率(%) | 受注残高 | 対前期増減率(%) |
| ハンドラ(百万円) | 4,172 | △29.3 | 2,853 | △14.6 |
| テスタ(百万円) | 3,202 | △0.3 | 2,829 | 25.9 |
| パーツ等(百万円) | 1,210 | △28.8 | 359 | △41.2 |
| 合計(百万円) | 8,585 | △20.6 | 6,042 | △2.5 |
(注)金額は販売価格によっております。
c.販売実績
当社グループは、半導体検査装置の製造・販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| 品目 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 対前期増減率(%) |
| ハンドラ(百万円) | 4,660 | 17.1 |
| テスタ(百万円) | 2,620 | 23.4 |
| パーツ等(百万円) | 1,462 | 3.8 |
| 合計(百万円) | 8,743 | 16.4 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| TEXAS INSTRUMENTS MALAYSIA SDN. BHD. | 1,340 | 17.8 | 3,076 | 35.2 |
| INFINEON SOUTHEAST ASIA P/L | - | - | 1,226 | 14.0 |
| TEXAS INSTRUMENTS SEMICONDUCTOR MANUFACTURING(CHENGDU)CO.,LTD. | 1,144 | 15.2 | - | - |
(注)総販売実績に対する割合が10%未満となる連結会計年度の販売実績及び総販売実績に対する割合は、記載を省略しております。
2.金額は販売価格によっております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 3.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
財務諸表の作成に必要な見積りは、過去の実績、見通し、その他状況に応じて合理的であると考えられる様々な仮定に基づき実施しておりますが、本質的に不確実な事項についての見積りを行う必要性の結果として、困難で主観的な判断が要求されることから、実際の業績は大きく異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。なお、繰延税金資産の回収可能性の検討に際しては、半導体製造市場および当社固有のリスク、過去の業績推移等を踏まえ、評価性引当額の必要性を判断しております。
②経営成績に重要な影響を与える要因
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における売上高は、前期比16%増の87億43百万円となりました。
ハンドラにつきましては、単価とロットの大きさ、顧客構成の違いから、テスタよりも業績の変動が大きくなる傾向があります。受注高は同3割減となりましたが、大手海外半導体メーカーの投資が概ね高水準で継続し、売上高は同17.1%増の46億60百万円となりました。出荷地域別では、国内はほとんどなく、海外割合が非常に高くなっております。欧米資本の顧客でも納入地はアジア地域が多く、当連結会計年度はマレーシアが6割、米州が2割を占めました。
テスタにつきましては、部品調達難が解消せず、納期要因で失注するケースもありましたが、受注高は前期に続き30億円を超える高水準となりました。一方、リードタイムが長期化するなか、売上高は同23.4%増の26億20百万円となりました。当社はパワーデバイス向けテスタを手掛けておりますが、日本には有力なパワーデバイスメーカーが多いことから、国内売上が一定割合を占めております。成長が見込まれる中国、欧米市場への拡販も進めており、当連結会計年度は国内が4割、中国と米州が2割ずつを占めました。
パーツ等につきましては、ハンドラ改造用のチェンジキットの受注が落ち着いたことから、受注高は同3割減となりましたが、売上高は前期並みの14億62百万円となりました。出荷地域は、マレーシアなどハンドラの既納入地が中心となっております。
損益面は、円安による増益効果が固定費増やモデルミックスによる減益影響を吸収し、営業利益は前期比22%増の21億33百万円となりました。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備資金とも基本的には内部資金により賄っておりますが、資金需要が急増した場合等は銀行借入により調達しております。当社は、運転資金の効率的な調達を行うため、主要取引金融機関と10億円の貸出コミットメントライン契約を締結しておりますが、当連結会計年度末における借入実行残高はありません。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。