有価証券報告書-第24期(2025/01/01-2025/12/31)
有報資料
当期は、PivotおよびBack to Basicsの方針のもと、様々な成果を得ることができました。しかしながら、短期的には、AI分野の成長や一部分野における需要回復が期待されるものの、今後も当社グループを取り巻く事業環境の変化は激しく、先行き不透明な状況が続く見通しです。当社グループとしては、このような環境の変化に一喜一憂することなく、今後もBack to Basicsに基づく施策を軸として、以下の施策を着実に推進します。
(1) Back to Basicsの推進
当社グループは、事業環境に柔軟に適応して長期的な成長を実現し、「2035 Aspiration」を達成するため、これまで進めてきた事業戦略の基本に立ち返る「Back to Basics」の方針を、引き続き強力に推進します。具体的には、大きく以下の3点に注力します。
① 生産性の向上
当社グループは、グループを挙げて、事業運営の無駄を省く効率化を図りながら、世界で約22,000名の従業員を擁するグローバル企業としてのスケールメリットを最大限に活かして、生産性の向上を推進します。従業員一人一人が日々の業務において責任感を持ってその業務の生産性の向上と付加価値の創出に努めるとともに、アカウンタビリティの向上を図っていきます。
② パーパスフル投資
当社グループは、「パーパスフル投資」の方針のもと、事業戦略の原点に立ち返り、経営資源の戦略的な配分をより一層強化しております。
具体的には、コア分野である組み込み半導体ソリューションと、UXおよびデジタライゼーションの分野、そして、Vertical事業に注力します。特に、SDV(Software-Defined Vehicle)、AIインフラ/コンピュートおよびIntelligence at the Edgeという3つの分野を成長のベクトルとするSecular Growth分野は、当社グループの競争力と収益性が見込まれる重点領域と位置づけております。当社グループは、これらの分野に一層注力することで、競争力の強化と収益性のさらなる向上を目指します。
また、その一環として、本年2月に、当社グループのタイミング事業を、精密タイミングソリューションを提供する米国のSiTime社に30億米ドル(約4,680億円、1米ドル156円で換算)で譲渡する旨の契約を同社との間で締結しました。これは、同事業の今後の成長機会を総合的に勘案した結果、最先端の技術力と強い成長意欲・投資力を有するSiTime社へ譲渡することが最善であると判断したものです。また、あわせて、当社グループの組み込みコンピュート技術とSiTime社のMEMS(微小電気機械システム)タイミング技術をシリコンレベルで統合した新たなソリューションの開発に向けたパートナーシップを検討する旨の覚書を締結しました。これにより、設計の簡素化や省スペース化の実現を期待することができ、当社グループは、次世代のインテリジェントデバイスに求められる高い性能と効率を実現する統合ソリューションの提供を目指します。なお、今回受領する譲渡対価については、成長投資および株主還元の双方またはいずれかに充当することを念頭に、譲渡の実行までに決定する予定です。 当社グループは、今後も中長期的な成長を見据え、事業の優先順位をこれまで以上に明確にしたうえで、戦略的取り組みに最大限の資源を投じていきます。
③ UX・デジタライゼーション戦略の加速
当社グループは、UXおよびデジタライゼーションを最重要戦略として位置づけ、その取り組みを一層加速させていきます。半導体の特定から、システム設計・生産、さらにはライフサイクル管理に至るまで、一貫したデジタル化を実現するプラットフォームを提供することで、世界中の顧客がより「ラク」に開発を進められる環境を整備することを目指します。
(2) サステナビリティ・ESG活動と情報開示の推進
当社グループでは、近年注目されているサステナビリティ・ESGの分野について、当社グループの中長期的な企業価値向上に資する重要な課題と位置づけ、2040年のカーボンニュートラル達成に向けた取り組みをはじめとして、その強化に向けた各種施策を推進していきます。
また、情報開示の面では、サステナビリティ・ESG情報開示規制に対する対応準備を進めるとともに、これらの活動に関する非財務情報の開示を継続的に拡充し、当社グループを取り巻く様々なステークホルダーに対する情報提供の充実に努めます。
(3) 地政学リスクへの対応
地政学リスクについては、国際情勢の不確実性の高まりに伴い、関税措置を含む貿易・投資規制や輸出入の制限等が、当社グループのサプライチェーンやコスト構造に影響を与える可能性があります。
当社グループとしては、これらの動向を的確に把握し、中長期的な競争力を強化するためのデジタライゼーションを着実に実行していきます。
(4) 生産構造の最適化
当社グループは、中長期的な需要変動に対応できる強靭かつ効率的な生産体制の構築に取り組んでおります。特に、前工程生産拠点の稼働率および設備投資については、市況や供給需要の状況を踏まえながら、供給能力の維持・増強とレジリエンス向上の観点で適切にコントロールしております。
当期においては、国内生産工場において一部不足製品の供給能力増強やレジリエンス向上を目的とした設備投資を実施しました。今後も引き続き、当社グループ製品の安定供給に向けて、グループ内の設備の増強に努めます。加えて、当社グループは、急激な需要変動への対応とレジリエンスを高めるため、引き続きダイバンクの構築を推進するとともに、生産委託先での生産量の確保・拡大にも取り組みます。
設備投資については、売上収益に対する適正水準の維持を図りつつ、中長期的には売上収益比5%程度にコントロールすることを目指します。
(5) タレント構成の最適化
当期末現在における当社グループの各拠点地域の人員構成は、日本が40%、北米が11%、欧州が14%、アジア太平洋が35%でした。
当社グループは、中長期的な視点から、グローバルなタレント採用チームのもとで、タレントの質やコスト等の要素も考慮しつつ、魅力のある給与水準やキャリア開発の機会の提供等を通じて、国内外の優秀な人材の確保を進めていきます。あわせて、ソフトウェアなどの重要分野や今後成長が見込まれる分野に従事する従業員を拡充することを目指し、様々な人事施策に取り組みます。
(6) 従業員エンゲージメントの向上と「Renesas Culture」の浸透
当社グループは、世界中の当社グループ組織とそこで働く従業員一人一人が絶えず変化する環境に迅速かつ柔軟に対応していくための行動指針として、「Renesas Culture」を策定し、その定着に向けて取り組んでおります。
当期においても、その一環として、従業員の勤務形態について、在宅勤務とオフィス勤務を併用するハイブリッド型の勤務形態(Back To Office)への移行を進めるとともに、働きやすい環境整備や人材育成プログラムの実施などの施策に取り組みました。
当社グループは、今後も「Renesas Culture」について、各種施策を推進し、採用、育成、評価などの人事サイクルの一つ一つに組み込みながら、従業員とさらに共有し、これを根付かせ、エンゲージメントのさらなる向上に努めます。
(1) Back to Basicsの推進
当社グループは、事業環境に柔軟に適応して長期的な成長を実現し、「2035 Aspiration」を達成するため、これまで進めてきた事業戦略の基本に立ち返る「Back to Basics」の方針を、引き続き強力に推進します。具体的には、大きく以下の3点に注力します。
① 生産性の向上
当社グループは、グループを挙げて、事業運営の無駄を省く効率化を図りながら、世界で約22,000名の従業員を擁するグローバル企業としてのスケールメリットを最大限に活かして、生産性の向上を推進します。従業員一人一人が日々の業務において責任感を持ってその業務の生産性の向上と付加価値の創出に努めるとともに、アカウンタビリティの向上を図っていきます。
② パーパスフル投資
当社グループは、「パーパスフル投資」の方針のもと、事業戦略の原点に立ち返り、経営資源の戦略的な配分をより一層強化しております。
具体的には、コア分野である組み込み半導体ソリューションと、UXおよびデジタライゼーションの分野、そして、Vertical事業に注力します。特に、SDV(Software-Defined Vehicle)、AIインフラ/コンピュートおよびIntelligence at the Edgeという3つの分野を成長のベクトルとするSecular Growth分野は、当社グループの競争力と収益性が見込まれる重点領域と位置づけております。当社グループは、これらの分野に一層注力することで、競争力の強化と収益性のさらなる向上を目指します。
また、その一環として、本年2月に、当社グループのタイミング事業を、精密タイミングソリューションを提供する米国のSiTime社に30億米ドル(約4,680億円、1米ドル156円で換算)で譲渡する旨の契約を同社との間で締結しました。これは、同事業の今後の成長機会を総合的に勘案した結果、最先端の技術力と強い成長意欲・投資力を有するSiTime社へ譲渡することが最善であると判断したものです。また、あわせて、当社グループの組み込みコンピュート技術とSiTime社のMEMS(微小電気機械システム)タイミング技術をシリコンレベルで統合した新たなソリューションの開発に向けたパートナーシップを検討する旨の覚書を締結しました。これにより、設計の簡素化や省スペース化の実現を期待することができ、当社グループは、次世代のインテリジェントデバイスに求められる高い性能と効率を実現する統合ソリューションの提供を目指します。なお、今回受領する譲渡対価については、成長投資および株主還元の双方またはいずれかに充当することを念頭に、譲渡の実行までに決定する予定です。 当社グループは、今後も中長期的な成長を見据え、事業の優先順位をこれまで以上に明確にしたうえで、戦略的取り組みに最大限の資源を投じていきます。
③ UX・デジタライゼーション戦略の加速
当社グループは、UXおよびデジタライゼーションを最重要戦略として位置づけ、その取り組みを一層加速させていきます。半導体の特定から、システム設計・生産、さらにはライフサイクル管理に至るまで、一貫したデジタル化を実現するプラットフォームを提供することで、世界中の顧客がより「ラク」に開発を進められる環境を整備することを目指します。
(2) サステナビリティ・ESG活動と情報開示の推進
当社グループでは、近年注目されているサステナビリティ・ESGの分野について、当社グループの中長期的な企業価値向上に資する重要な課題と位置づけ、2040年のカーボンニュートラル達成に向けた取り組みをはじめとして、その強化に向けた各種施策を推進していきます。
また、情報開示の面では、サステナビリティ・ESG情報開示規制に対する対応準備を進めるとともに、これらの活動に関する非財務情報の開示を継続的に拡充し、当社グループを取り巻く様々なステークホルダーに対する情報提供の充実に努めます。
(3) 地政学リスクへの対応
地政学リスクについては、国際情勢の不確実性の高まりに伴い、関税措置を含む貿易・投資規制や輸出入の制限等が、当社グループのサプライチェーンやコスト構造に影響を与える可能性があります。
当社グループとしては、これらの動向を的確に把握し、中長期的な競争力を強化するためのデジタライゼーションを着実に実行していきます。
(4) 生産構造の最適化
当社グループは、中長期的な需要変動に対応できる強靭かつ効率的な生産体制の構築に取り組んでおります。特に、前工程生産拠点の稼働率および設備投資については、市況や供給需要の状況を踏まえながら、供給能力の維持・増強とレジリエンス向上の観点で適切にコントロールしております。
当期においては、国内生産工場において一部不足製品の供給能力増強やレジリエンス向上を目的とした設備投資を実施しました。今後も引き続き、当社グループ製品の安定供給に向けて、グループ内の設備の増強に努めます。加えて、当社グループは、急激な需要変動への対応とレジリエンスを高めるため、引き続きダイバンクの構築を推進するとともに、生産委託先での生産量の確保・拡大にも取り組みます。
設備投資については、売上収益に対する適正水準の維持を図りつつ、中長期的には売上収益比5%程度にコントロールすることを目指します。
(5) タレント構成の最適化
当期末現在における当社グループの各拠点地域の人員構成は、日本が40%、北米が11%、欧州が14%、アジア太平洋が35%でした。
当社グループは、中長期的な視点から、グローバルなタレント採用チームのもとで、タレントの質やコスト等の要素も考慮しつつ、魅力のある給与水準やキャリア開発の機会の提供等を通じて、国内外の優秀な人材の確保を進めていきます。あわせて、ソフトウェアなどの重要分野や今後成長が見込まれる分野に従事する従業員を拡充することを目指し、様々な人事施策に取り組みます。
(6) 従業員エンゲージメントの向上と「Renesas Culture」の浸透
当社グループは、世界中の当社グループ組織とそこで働く従業員一人一人が絶えず変化する環境に迅速かつ柔軟に対応していくための行動指針として、「Renesas Culture」を策定し、その定着に向けて取り組んでおります。
当期においても、その一環として、従業員の勤務形態について、在宅勤務とオフィス勤務を併用するハイブリッド型の勤務形態(Back To Office)への移行を進めるとともに、働きやすい環境整備や人材育成プログラムの実施などの施策に取り組みました。
当社グループは、今後も「Renesas Culture」について、各種施策を推進し、採用、育成、評価などの人事サイクルの一つ一つに組み込みながら、従業員とさらに共有し、これを根付かせ、エンゲージメントのさらなる向上に努めます。