有価証券報告書-第32期(2024/01/01-2024/12/31)
(継続企業の前提に関する事項)
当社グループは、半導体市場の減速の影響により、前連結会計年度における売上高は407,449千円となり、営業損失558,459千円、親会社株主に帰属する当期純損失554,572千円を計上いたしました。なお、営業キャッシュ・フローは、558,267千円のマイナスとなりました。
当連結会計年度(2024年1月~12月)における世界半導体市場は、WSTS(World Semiconductor Trade Statistics/世界半導体市場統計)の発表によると、前年比+16.0%増の6,112億ドルになるとの見通しでした。AI関連投資が好調で、これに伴ってメモリー製品や AIで使用されるGPUなどの複合ロジック製品半導体が市場の牽引役となりました。一方、AI関連を除くと、自動車用途が低迷したほか、設備投資の冷え込みを背景とした産業用途の不振、また民生向け半導体など全方位に亘り多くの製品で前年比マイナス成長となりました。2023年の半導体ダブつき解消後の「復活の年」という意味でも大きく期待された2024年の新規設備投資は、半導体工場各社の稼働率低迷継続をうけ、新規設備投資の抑制が年度末まで続く事態となりました(2025年1月6日付ストックマーク社記事「2024年の半導体市場は「復活の年」だったのか?」より引用)。そのため、当社グループの2024年度の受注、売上は低調に推移いたしました。
また、当社は、当社グループが保有する棚卸資産について厳格な評価を実施し、連結において574,470千円の棚卸資産評価損(売上原価)を計上いたしました。
近年、業界全体において市場環境が変化しており、特に受注の伸び悩みが見られる状況が続いています。当社におきましても、一部製品の市場動向を慎重に精査した結果、保有する棚卸資産の一部について、将来的な回収可能性について精度を高めて評価する必要があると判断しました。これに伴い、監査法人とも協議のうえ、適正な会計処理を行うために棚卸資産の評価損を計上することといたしました。
これは、「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準第9号)に従い資産評価の健全性を確保するために実施するものであります。今回の評価損計上により、短期的な財務指標には影響が出るものの、これは将来的な財務の健全性を確保し、持続的な成長基盤を強化するための戦略的な判断であります。当社は今後も、事業構造の見直しや市場ニーズに適した製品戦略を推進し、収益性の向上を図る施策を進めてまいります。また、当該棚卸資産に関しましては、2025年以降出荷される製品にすべて組み込む予定です。
当社の当連結会計年度の売上高は417,090千円となり、営業損失は1,083,829千円、経常損失は1,094,080千円、親会社株主に帰属する当期純損失は1,105,888千円となりました。また、営業キャッシュ・フローは、662,304千円のマイナスとなりました。
上記のとおり、継続的な営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスが発生している状況にあり、当社グループには継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社グループはこうした状況を早期に解消又は改善すべく、以下の対応策を継続して実施しております。
事業施策
1.中国国内での受注販売活動の促進
前述のとおり、AI市場以外の民生市場及び産業向け半導体市場は2024年度の新規設備投資を控えており、新設された各顧客における新工場など竣工はしたものの、設備導入は2025年度予算に組入れる様子です。しかし、今後の半導体市場は、各国政府の進めるDX(デジタルトランスフォーメーション)のさらなる進展や脱炭素化推進に向けた取り組み、自動運転や5G、6Gなどの高速通信環境がもたらす新しいイノベーションが期待されており、今後はAI関連だけではなくAIを基盤としたサービスのアウトプットに対応する半導体を含め、新しい技術が急速に開発・開拓され、広範な需要に支えられ伸長するものと想定されております。
当社グループが「主力装置」と位置付けるLCDドライバIC検査装置は、液晶パネルに使われるLCDドライバICの検査に使用されており、また、それら情報端末ではLCDドライバICだけではなく、当社が得意とするCMOSイメージセンサーIC、ロジックICなど周辺半導体デバイスの需要も大きな伸びが期待される分野です。当社の主力検査装置WTS-577SRは主にローエンドデバイス向けとし、2024年12月に開催されたセミコンジャパン2024展示会で完成リリースを行ったWTS-577SXにつきましては、ミドルクラスからハイエンドデバイス向けとし、新たに同展示会でリリースを行ったWTS-9000フラッグシップ機をハイエンド超多数個の同時測定用として販売しております。また、セミコンジャパン2024展示会では、国内外から多くのお客様にご来場いただき、実機展示を行っているメーカーが少ないこともあいまって国外、国内の御来場者から大きな反響を頂きました。その結果、WTS-9000においては、2025年1月20日に「次世代ディスプレイ・ドライバーIC検査装置WTS-9000受注及び初出荷のお知らせ」にてお知らせいたしましたように、リリース直後に海外のお客様から受注を頂くことができました。また、国内顧客からは、汎用ロジック検査装置WTS-3000のお引合いを多く頂くことができました。これら検査装置の受注は、設備投資が再開されると期待される2025年第2四半期(多くの日本のお客様では第1四半期)以降を予定しております。
今後、ウインテスト武漢との協力体制強化を土台にし、中国PMI社並びに台湾代理店との協力関係を推し進め、営業活動を見直してまいります。さらに、ウインテスト武漢においては、顧客対応力の強化を目的にエンジニアの採用を促進、更なるサポート体制の強化と製造においては品質の向上に取り組み、今後AI市場の活性化が著しい中国国内市場への深耕を図ってまいります。
2.技術開発の強化
当社は、これまでのICチップの検査装置に加え、新たに2025年1月28日に「ウエハ・アクセプタンス・テスト(WAT)検査装置「WTS-511」リリース、販売開始のお知らせ」で開示いたしましたように、新領域である半導体製造工場で完成したウエハ上で行う電気的検査で、設計基準や顧客要求を満たしているか出荷される前の最終的な品質保証プロセスを検証できる検査装置を市場に投入してまいります。また汎用ロジックIC検査装置(256チャンネル、512チャンネル、1024チャンネル、周波数400Mhz)に関しては、国内、台湾、中国顧客向けを想定したWTS-3000、WTS-677そしてWTS577Lとして販売を開始しております。またロジック検査装置、ディスプレイ・ドライバー検査装置に関しましては、先端機能を更に引き上げるべく引続き開発を継続しております。これによって、ローエンド市場からハイエンド市場までを網羅的にカバーできる装置ラインナップを揃えました。
また、新たな収益の柱を構築するための成長戦略として、2025年までに当社グループがこれまで培ってきた検査技術や画像処理技術、高精度センサー技術、データ解析技術を応用しつつ、外部専門会社からの協力のもと、今後の市場拡大が見込まれる5Gと、その後の6G通信規格の台頭とともに注目を集めるパワーデバイス検査分野への進出を目指し、M&Aなども視野にシナジーの高い事業会社との資本・業務提携を積極的に進め、当該分野への新規参入、対応可能検査範囲の拡充と展開を計画、収益基盤の拡充に取り組んでまいります。
3.隣接領域の展開と製品化
検査装置向け工場FA化機器技術(「自重補償機構技術」)、当該技術については、慶應義塾先端科学技術研究センターと共同開発を進めており、特許等の申請についての手続きは終了、また現在は2024年中に開発した新技術について新たに特許の申請手続きに入っております。当初当社検査装置関連で製品化を目指しておりましたが、2024年に方向を転換、2024年問題で揺れる「物流輸送市場」における手動リフトゲートトラック向け補助装置の製品化を行っており、現在はロボットの開発設計製造の得意な工場に委託を行っており、2025年6月にプロトタイプの制作、複数のコンサル会社のアドバイスをもとに2025年中には量産体制を整え販売を開始いたします。なお、コンサル・アドバイザーとしてジェイ・フェニックス・リサーチ社と契約を結んでおります。
奈良県立大学と進めております脈波(BCG,ECG)を利用したヘルスケア管理システムは、同大学並びに株式会社TAOS研究所とアライアンスを継続し、量産方法の試行錯誤を完了し量産に向け当社大阪事業所並びにご協力企業様と協議を進めており、2025年4月からの本格販売に向け計画を進めております。販売に関しましては株式会社TAOS研究所主導のもと、強いご興味を頂いているウエルコンサル株式会社(大阪市生野区)などと連携し進める方向です。またコンサルには同じくジェイ・フェニックス・リサーチ社と契約を結び、販売チャンネルの多角化などを協議しております。
水素ナノバブル・アルカリイオン・洗浄水に関しましては、各種の実験を通し概ね良好な結果が得られましたことから、現在イオン水生成装置の内製化に取り組んでおり、イオン水を試験的にご希望の企業様に実験用として無償で供給させて頂いております。今後、本格販売に向け生成装置の内製化を加速してまいります。
(注)インダストリー4.0 検査装置向け工場FA化機器技術に使われる「自重補償機構技術」とは
一般的な「重量物搬送装置」は、電気モーターやエンジン等の動力源を持ち、かつ、重いカウンターウエイトや油圧・圧縮空気の出力を借りることで、数十キロから数百キロの重量物の移動をアシストしますが、装置が大掛りで重量が重くなることや、重量物に見合う外部動力が必要となるといった課題を有しています。これらの課題克服のため、当社と慶應義塾先端科学技術研究センターは、いかなる動力や重いカウンターウエイト、そして油圧・空圧機器をも使用しない「自重補償機構」の開発を進め、バネの弾性力を応用した軽量かつシンプルな構造を内蔵したロボットアームの継続開発を行っております。今般開発した試作機は、被搬送物の重量が変化した場合でもその重さに見合った自重補償ができる構造となっており、回転軸を除く各軸にて搬送する重量物の自重補償を達成し、自身の腕部分の自重をも含め、より安全な自重補償を成立させています。
財務施策
財務面については、財務基盤の安定化を図るために、2024年9月15日開催の取締役会において、GFA株式会社を割当先とする1,000万株の第三者割当による新株予約権の発行を決議し、2024年12月31日時点までに新株予約権の一部行使によって92,820千円の資金調達を実施しました。これにより、今後の半導体検査装置事業に必要なリニア半導体など新領域並びに新規事業の展開資金を確保するとともに、併せて財務基盤の強化を図りました。しかし、上述でご説明いたしましたお客様工場における新規設備投資が2024年中には回復せず、2025年にずれ込むなど、想定より長期にわたることから、業績の低迷が続き、加えて2021年~2023年にかけて発生した検査装置に不可欠な産業用半導体部品の大幅な不足と納期遅延、価格高騰を受け、タイムリーな製造ができるように早期の部材仕入れを行った結果、運転資金となる現預金が計画より減少することとなりました。今後とも筆頭株主である武漢精測と諮りながら、同社及び金融機関からの資金調達の施策を継続して実施してまいります。
以上の施策をもって抜本的な改善をしていく予定でおりますが、2023年から2024年度中にまで引き続いた、半導体市場の生産調整などから、設備投資の大幅な抑制という事態になり、当社がメイン市場とする海外受注並びに受注済み検査装置の出荷・売上は、新規設備投資の再開される2025年度以降となります。事業施策及び財務施策の実現可能性は市場の状況、需要動向等の今後の外部環境の影響を受けること、前記の新株予約権による調達についても確約されるものではないことから、現時点においては継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在するものと認識しております。
なお、連結財務諸表は、継続企業を前提として作成されており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。
当社グループは、半導体市場の減速の影響により、前連結会計年度における売上高は407,449千円となり、営業損失558,459千円、親会社株主に帰属する当期純損失554,572千円を計上いたしました。なお、営業キャッシュ・フローは、558,267千円のマイナスとなりました。
当連結会計年度(2024年1月~12月)における世界半導体市場は、WSTS(World Semiconductor Trade Statistics/世界半導体市場統計)の発表によると、前年比+16.0%増の6,112億ドルになるとの見通しでした。AI関連投資が好調で、これに伴ってメモリー製品や AIで使用されるGPUなどの複合ロジック製品半導体が市場の牽引役となりました。一方、AI関連を除くと、自動車用途が低迷したほか、設備投資の冷え込みを背景とした産業用途の不振、また民生向け半導体など全方位に亘り多くの製品で前年比マイナス成長となりました。2023年の半導体ダブつき解消後の「復活の年」という意味でも大きく期待された2024年の新規設備投資は、半導体工場各社の稼働率低迷継続をうけ、新規設備投資の抑制が年度末まで続く事態となりました(2025年1月6日付ストックマーク社記事「2024年の半導体市場は「復活の年」だったのか?」より引用)。そのため、当社グループの2024年度の受注、売上は低調に推移いたしました。
また、当社は、当社グループが保有する棚卸資産について厳格な評価を実施し、連結において574,470千円の棚卸資産評価損(売上原価)を計上いたしました。
近年、業界全体において市場環境が変化しており、特に受注の伸び悩みが見られる状況が続いています。当社におきましても、一部製品の市場動向を慎重に精査した結果、保有する棚卸資産の一部について、将来的な回収可能性について精度を高めて評価する必要があると判断しました。これに伴い、監査法人とも協議のうえ、適正な会計処理を行うために棚卸資産の評価損を計上することといたしました。
これは、「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準第9号)に従い資産評価の健全性を確保するために実施するものであります。今回の評価損計上により、短期的な財務指標には影響が出るものの、これは将来的な財務の健全性を確保し、持続的な成長基盤を強化するための戦略的な判断であります。当社は今後も、事業構造の見直しや市場ニーズに適した製品戦略を推進し、収益性の向上を図る施策を進めてまいります。また、当該棚卸資産に関しましては、2025年以降出荷される製品にすべて組み込む予定です。
当社の当連結会計年度の売上高は417,090千円となり、営業損失は1,083,829千円、経常損失は1,094,080千円、親会社株主に帰属する当期純損失は1,105,888千円となりました。また、営業キャッシュ・フローは、662,304千円のマイナスとなりました。
上記のとおり、継続的な営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスが発生している状況にあり、当社グループには継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社グループはこうした状況を早期に解消又は改善すべく、以下の対応策を継続して実施しております。
事業施策
1.中国国内での受注販売活動の促進
前述のとおり、AI市場以外の民生市場及び産業向け半導体市場は2024年度の新規設備投資を控えており、新設された各顧客における新工場など竣工はしたものの、設備導入は2025年度予算に組入れる様子です。しかし、今後の半導体市場は、各国政府の進めるDX(デジタルトランスフォーメーション)のさらなる進展や脱炭素化推進に向けた取り組み、自動運転や5G、6Gなどの高速通信環境がもたらす新しいイノベーションが期待されており、今後はAI関連だけではなくAIを基盤としたサービスのアウトプットに対応する半導体を含め、新しい技術が急速に開発・開拓され、広範な需要に支えられ伸長するものと想定されております。
当社グループが「主力装置」と位置付けるLCDドライバIC検査装置は、液晶パネルに使われるLCDドライバICの検査に使用されており、また、それら情報端末ではLCDドライバICだけではなく、当社が得意とするCMOSイメージセンサーIC、ロジックICなど周辺半導体デバイスの需要も大きな伸びが期待される分野です。当社の主力検査装置WTS-577SRは主にローエンドデバイス向けとし、2024年12月に開催されたセミコンジャパン2024展示会で完成リリースを行ったWTS-577SXにつきましては、ミドルクラスからハイエンドデバイス向けとし、新たに同展示会でリリースを行ったWTS-9000フラッグシップ機をハイエンド超多数個の同時測定用として販売しております。また、セミコンジャパン2024展示会では、国内外から多くのお客様にご来場いただき、実機展示を行っているメーカーが少ないこともあいまって国外、国内の御来場者から大きな反響を頂きました。その結果、WTS-9000においては、2025年1月20日に「次世代ディスプレイ・ドライバーIC検査装置WTS-9000受注及び初出荷のお知らせ」にてお知らせいたしましたように、リリース直後に海外のお客様から受注を頂くことができました。また、国内顧客からは、汎用ロジック検査装置WTS-3000のお引合いを多く頂くことができました。これら検査装置の受注は、設備投資が再開されると期待される2025年第2四半期(多くの日本のお客様では第1四半期)以降を予定しております。
今後、ウインテスト武漢との協力体制強化を土台にし、中国PMI社並びに台湾代理店との協力関係を推し進め、営業活動を見直してまいります。さらに、ウインテスト武漢においては、顧客対応力の強化を目的にエンジニアの採用を促進、更なるサポート体制の強化と製造においては品質の向上に取り組み、今後AI市場の活性化が著しい中国国内市場への深耕を図ってまいります。
2.技術開発の強化
当社は、これまでのICチップの検査装置に加え、新たに2025年1月28日に「ウエハ・アクセプタンス・テスト(WAT)検査装置「WTS-511」リリース、販売開始のお知らせ」で開示いたしましたように、新領域である半導体製造工場で完成したウエハ上で行う電気的検査で、設計基準や顧客要求を満たしているか出荷される前の最終的な品質保証プロセスを検証できる検査装置を市場に投入してまいります。また汎用ロジックIC検査装置(256チャンネル、512チャンネル、1024チャンネル、周波数400Mhz)に関しては、国内、台湾、中国顧客向けを想定したWTS-3000、WTS-677そしてWTS577Lとして販売を開始しております。またロジック検査装置、ディスプレイ・ドライバー検査装置に関しましては、先端機能を更に引き上げるべく引続き開発を継続しております。これによって、ローエンド市場からハイエンド市場までを網羅的にカバーできる装置ラインナップを揃えました。
また、新たな収益の柱を構築するための成長戦略として、2025年までに当社グループがこれまで培ってきた検査技術や画像処理技術、高精度センサー技術、データ解析技術を応用しつつ、外部専門会社からの協力のもと、今後の市場拡大が見込まれる5Gと、その後の6G通信規格の台頭とともに注目を集めるパワーデバイス検査分野への進出を目指し、M&Aなども視野にシナジーの高い事業会社との資本・業務提携を積極的に進め、当該分野への新規参入、対応可能検査範囲の拡充と展開を計画、収益基盤の拡充に取り組んでまいります。
3.隣接領域の展開と製品化
検査装置向け工場FA化機器技術(「自重補償機構技術」)、当該技術については、慶應義塾先端科学技術研究センターと共同開発を進めており、特許等の申請についての手続きは終了、また現在は2024年中に開発した新技術について新たに特許の申請手続きに入っております。当初当社検査装置関連で製品化を目指しておりましたが、2024年に方向を転換、2024年問題で揺れる「物流輸送市場」における手動リフトゲートトラック向け補助装置の製品化を行っており、現在はロボットの開発設計製造の得意な工場に委託を行っており、2025年6月にプロトタイプの制作、複数のコンサル会社のアドバイスをもとに2025年中には量産体制を整え販売を開始いたします。なお、コンサル・アドバイザーとしてジェイ・フェニックス・リサーチ社と契約を結んでおります。
奈良県立大学と進めております脈波(BCG,ECG)を利用したヘルスケア管理システムは、同大学並びに株式会社TAOS研究所とアライアンスを継続し、量産方法の試行錯誤を完了し量産に向け当社大阪事業所並びにご協力企業様と協議を進めており、2025年4月からの本格販売に向け計画を進めております。販売に関しましては株式会社TAOS研究所主導のもと、強いご興味を頂いているウエルコンサル株式会社(大阪市生野区)などと連携し進める方向です。またコンサルには同じくジェイ・フェニックス・リサーチ社と契約を結び、販売チャンネルの多角化などを協議しております。
水素ナノバブル・アルカリイオン・洗浄水に関しましては、各種の実験を通し概ね良好な結果が得られましたことから、現在イオン水生成装置の内製化に取り組んでおり、イオン水を試験的にご希望の企業様に実験用として無償で供給させて頂いております。今後、本格販売に向け生成装置の内製化を加速してまいります。
(注)インダストリー4.0 検査装置向け工場FA化機器技術に使われる「自重補償機構技術」とは
一般的な「重量物搬送装置」は、電気モーターやエンジン等の動力源を持ち、かつ、重いカウンターウエイトや油圧・圧縮空気の出力を借りることで、数十キロから数百キロの重量物の移動をアシストしますが、装置が大掛りで重量が重くなることや、重量物に見合う外部動力が必要となるといった課題を有しています。これらの課題克服のため、当社と慶應義塾先端科学技術研究センターは、いかなる動力や重いカウンターウエイト、そして油圧・空圧機器をも使用しない「自重補償機構」の開発を進め、バネの弾性力を応用した軽量かつシンプルな構造を内蔵したロボットアームの継続開発を行っております。今般開発した試作機は、被搬送物の重量が変化した場合でもその重さに見合った自重補償ができる構造となっており、回転軸を除く各軸にて搬送する重量物の自重補償を達成し、自身の腕部分の自重をも含め、より安全な自重補償を成立させています。
財務施策
財務面については、財務基盤の安定化を図るために、2024年9月15日開催の取締役会において、GFA株式会社を割当先とする1,000万株の第三者割当による新株予約権の発行を決議し、2024年12月31日時点までに新株予約権の一部行使によって92,820千円の資金調達を実施しました。これにより、今後の半導体検査装置事業に必要なリニア半導体など新領域並びに新規事業の展開資金を確保するとともに、併せて財務基盤の強化を図りました。しかし、上述でご説明いたしましたお客様工場における新規設備投資が2024年中には回復せず、2025年にずれ込むなど、想定より長期にわたることから、業績の低迷が続き、加えて2021年~2023年にかけて発生した検査装置に不可欠な産業用半導体部品の大幅な不足と納期遅延、価格高騰を受け、タイムリーな製造ができるように早期の部材仕入れを行った結果、運転資金となる現預金が計画より減少することとなりました。今後とも筆頭株主である武漢精測と諮りながら、同社及び金融機関からの資金調達の施策を継続して実施してまいります。
以上の施策をもって抜本的な改善をしていく予定でおりますが、2023年から2024年度中にまで引き続いた、半導体市場の生産調整などから、設備投資の大幅な抑制という事態になり、当社がメイン市場とする海外受注並びに受注済み検査装置の出荷・売上は、新規設備投資の再開される2025年度以降となります。事業施策及び財務施策の実現可能性は市場の状況、需要動向等の今後の外部環境の影響を受けること、前記の新株予約権による調達についても確約されるものではないことから、現時点においては継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在するものと認識しております。
なお、連結財務諸表は、継続企業を前提として作成されており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。