有価証券報告書-第67期(2022/01/01-2022/12/31)

【提出】
2023/03/28 16:05
【資料】
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【項目】
126項目

対処すべき課題

当社グループは、「Ever Researching for a Brighter World-より明るい世界のために限りなき研究を-」を企業理念に掲げ、光とエネルギーに関連する二大分野において挑戦領域を拡げています。
また、こうした経営方針や組織風土の継承による一層の発展を目指すため、これまで培ってきた日亜らしい研究開発やものつくりへの姿勢を「The NICHA Way」という形で体系づけ、「日亜の『これから』を創ろう」という社長のメッセージが込められた共通の理念体系のもと、社員全員が様々な挑戦を続けています。
経営環境においては、各国政府による新型コロナウイルス感染症への対応が感染防止対策と経済活動の両立へと移行しており、消費や投資の拡大による世界経済の回復傾向が見られます。
こうした中、消費者の環境意識の一層の高まりを受けて、企業は二酸化炭素の排出量削減をはじめとする地球環境問題への取組みをより積極化させており、これに歩調を合わせていくことが強く求められています。また、ウクライナ紛争による資源価格の高騰に端を発した、電力をはじめとするエネルギー価格および輸送費の大幅な上昇により、競争力維持という別の観点からも効率的生産、省エネルギーに向けての更なる取組みが必要となっています。このような時代の変化への対応とともに、新たな商品・機能を創造すべく研究開発と設備投資の継続も従来にも増して重要課題となっています。
事業内容別にみると次のとおりです。
a.化学品事業
(a)正極材料事業
世界の上位メーカーとして生き残るため、生産革新活動を推進し、生産の合理化を徹底しながら着実に新プラントを立ち上げます。また、正極材料のより一層の高性能化とその量産技術の確立に努めてまいります。
(b)蛍光体事業
LED/LDの更なる競争優位実現に不可欠なキーマテリアルとして位置づけ、加工部材の増産と併せて、積極的な商品開発と合理化に努めてまいります。
(c)磁性材料事業
将来の車載市場への本格的な展開を目指して、顧客との連携を密にし、技術開発と合理化を推進してまいります。
b.光半導体事業
(a)LED事業
業界をリードするトップメーカーとして、本質的な顧客価値の実現を目指した市場開発を積極的に推進するために、競争優位性の高い商品を継続的に創出します。そのため、部材の単純な組合せに留まらない新しい光源モジュールの開発及び商品化を実施し、自動車をはじめとする最終製品への対応を図ります。また、殺菌効果に優れる深紫外LEDの開発に引き続き注力し、ウィズコロナ社会下での新しい市場を創出します。
(b)LD事業
半導体レーザーにおける世界のトップメーカーとして、主力であるプロジェクター用商品の高性能化に加え、金属加工や医療・バイオメディカル向けなどの産業用途を中心に新市場開拓に邁進してまいります。
当社グループ社員一同、上記の課題に対する取り組みを着実に推進し、継続的な企業価値の向上を目指してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。