有価証券報告書-第13期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/03/26 16:04
【資料】
PDFをみる
【項目】
137項目
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
(1)財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの連結業績は、売上高は41億97百万円(前期比3.2%増)、営業利益3億9百万円(前期比34.5%増)、経常利益3億29百万円(前期比30.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1億81百万円(前期比49.9%増)の増収増益となりました。第2四半期(4-6月)に金型製造事業の売上が伸長し収益に貢献したほか、CAD/CAMシステム等事業において外注費削減により開発効率を高め、コストを抑制したことなどが利益増に貢献しました。
当社グループの各事業の取り組みは、以下のとおりです。
(CAD/CAMシステム等事業)
当連結会計年度における金型関連業界は、設備投資の先行指標となる工作機械受注統計によれば、米中貿易摩擦の影響により3年ぶりに前年の年間実績を下回るという厳しい状況で推移、国内外ともに設備投資を抑制する動きが見られました。
このような状況下、CAD/CAMシステム等事業においては、「既存の基幹収益源の維持・拡張」「販売領域の拡大」「技術の深耕によるIoT分野等への市場拡大」「新規事業の創出」の4つの方向性に基づいた中長期事業方針を推進しました。
① 既存の基幹収益源(国内のCAD/CAMシステム事業)の維持・拡張
当社では、国内企業および日系企業向けCAD/CAMシステム販売を基幹収益源と位置づけています。製品販売については、年間を通してパブリックショーへの出展、販売パートナー企業・生産財メーカーとのイベント共催等において協力体制の強化を図り、新規開拓を進めるとともに他社製品からの置き換えを狙った営業展開を進めてきました。10月には名古屋にて開催された工作機械見本市「MECT2019」に出展、各種CAD/CAM関連製品の紹介を行いました。
また研究開発においては主力製品の内部構造の刷新、操作性改良による製品競争力向上に向け、リニューアル開発を進めました。保守サービス売上については、製品バージョンアップ、ユーザーへの技術サポート提供を定期的に行うことで顧客満足度向上に努め、2019年度も保守更新率90%以上を維持することができました。CAD/CAMシステム等事業における保守サービスによる売上の割合は62.7%と高い割合を占め、今後も当社グループにとって重要な経営基盤として位置づけていく考えです。
② 販売領域の拡大(金型隣接市場・海外ローカル市場・内製市場)
当社ではさらなる市場拡大を目的に、当社が得意とする金型分野に加え、長年にわたり金型設計・製造分野で培った CAD/CAM 資産を活用し、金型隣接市場向け製品開発を進めました。2019年においては部品加工市場、量産市場向け製品「Parts CAM」を開発、①に記載の工作機械見本市「MECT2019」にて参考出品したほか、11月よりマーケットリサーチを兼ねた先行販売を開始、2020年2月より正式版をリリースいたしました。
また海外CAD/CAM市場に対しては、すでに展開を進めている日系企業だけでなく、金型生産拠点として今後伸長していくローカル企業に対しての拡販を目指し、現地販売代理店の発掘、協力関係の構築を進めました。2019年においては2社のローカル代理店を獲得したほか、現地技術員によるサポート体制の強化を図りました。
さらに大手金型内製部門へのアプローチおよび海外ローカル展開を視野に入れ米シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア社製3次元CAD/CAM/CAEシステム「NX」への当社「CAM-TOOL」の搭載を実現、「CAM-TOOL for NX」として2020年より販売を開始しております。自動車メーカーやサプライヤーの基幹CAD/CAMシステムとして広く採用されている「NX」のユーザーに対して「CAM-TOOL」の高精度かつ高効率な機能を提供することが可能となりました。
③ 技術の深耕によるIoT分野等への市場拡大
技術の深耕によるIoT分野等への市場拡大としては、「現場主導のIT活用」を新コンセプトとした金型・部品製造向け工程管理システム「AIQ」の開発および販売の強化を図りました。早期の販売体制確立を図るとともに、金型製造業以外への市場拡大を視野に、工程管理から生産管理システムへと発展させるべくさらに機能を強化してまいります。
④ 新規事業の創出
当社では、3D積層造形関連事業の育成として以前より積層造形技術に当社の5軸切削加工技術を組み合わせた「AM-CAM(AM=Additive Manufacturing:付加製造)」という新技術による積層造形の研究開発を行ってきました。これまで金型設計・製造に特化して培ってきたCAD/CAM 開発技術を生かし、FDM方式(熱溶解積層法)でCAM 開発のノウハウを蓄積してきましたが、粉末金属積層方式のCAM 開発にも参入し研究を継続、2019年7月にその成果を「CAM-TOOL AM」としてパッケージ化し販売開始いたしました。積層造形市場はまだ普及期の前段階でありますが、今後の市場拡大に向けAM複合加工機メーカーとの協力体制の構築を継続してまいります。
上記のような取り組みの結果、当連結会計年度におけるCAD/CAMシステム等事業のセグメント売上は前期とほぼ同額の35億27百万円(前期比0.1%増)、セグメント利益は2億40百万円(前期比22.3%増)となりました。上半期は政府補助金採択時期の影響を受け国内製品販売が低調に推移、第3四半期に政府補助金採択案件関連の販売および消費増税前の駆け込み需要により持ち直し、通期では前期実績との比較で微増となりました。利益面につきましては主に開発体制の内製化強化に伴う外注費の削減により、前期との比較で増益となりました。
(金型製造事業)
当社の金型製造子会社が拠点を置く米国の自動車業界は、米中貿易摩擦の長期化による影響が懸念され、先行き不透明な状況が継続いたしました。
そのような状況下、当社の金型製造子会社は年間を通して既存顧客からのプロジェクト受注および新規顧客開拓を積極的に行ってきました。同社の金型需要動向は主要顧客の新車開発状況の好転により変化しており、本年度においては第2四半期に大きく収益が伸長、下期にかけては低調となりましたが、第2四半期業績がこれをカバーする形となり、セグメント売上は6億70百万円(前期比23.0%増)、セグメント利益は69百万円(前期比105.7%増)と大幅な増収増益となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前年同期と比べ33百万円(1.5%)増加し、22億9百万円となりました。
当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益等により3億63百万円の収入となり、前年同期と比べ2億0百万円(122.8%)の収入の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得等により88百万円の支出となり、前年同期と比べ18百万円(26.0%)の支出の増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得等により2億41百万円の支出となり、前年同期と比べ1億96百万円(440.5%)の支出の増加となりました。
(3)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
品目
CAD/CAMシステム等
CAD/CAM製品1,198,351△2.6
保守契約・技術サービス2,211,548+4.0
開発サービス116,862△26.3
3,526,763+0.3
金型製造660,187+2.0
合計4,186,950+0.6

(注) 金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
② 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高
(千円)
前期比
(%)
受注残高
(千円)
前期比
(%)
品目
CAD/CAMシステム等
CAD/CAM製品1,177,646△3.920,811△49.5
保守契約・技術サービス2,245,012+5.1789,929+4.4
開発サービス113,142△33.716,730△20.9
3,535,801+0.1827,471+1.1
金型製造596,289△21.7314,804△19.0
合計4,132,091△3.81,142,275△5.4

(注) 金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
品目
CAD/CAMシステム等
CAD/CAM製品1,198,066△2.8
保守契約・技術サービス2,211,548+4.0
開発サービス117,553△27.7
3,527,168+0.1
金型製造670,137+23.0
合計4,197,306+3.2

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りとは異なる場合があります。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
② 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前年同期と比較して94百万円(1.9%)増加し、50億33百万円となりました。主な増加要因は現金及び預金48百万円および受取手形及び売掛金21百万円であります。
(負債)
当連結会計年度末の負債については、前年同期と比較して1億71百万円(7.7%)増加し、24億10百万円となりました。主な増加要因は未払法人税等78百万円および退職給付に係る負債59百万円であります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産については、前年同期と比較して77百万円(2.9%)減少し、26億22百万円となりました。主な増加要因は親会社株主に帰属する当期純利益1億81百万円、主な減少要因は配当による利益剰余金の減少98百万円、自己株式の取得1億17百万円および有価証券評価差額金53百万円であります。
③ 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、41億97百万円となり、前連結会計年度に比べ1億30百万円の増加(前期比3.2%増)となりました。報告セグメントごとの売上高については、CAD/CAMシステム等事業は35億27百万円(前期比0.1%増)、金型製造事業は6億70百万円(前期比23.0%増)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、3億9百万円となり、前連結会計年度に比べ79百万円の増加(前期比34.5%増)となりました。また、売上高営業利益率は前連結会計年度より1.7ポイント上昇し7.4%となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、3億29百万円となり、前連結会計年度に比べ76百万円の増加(前期比30.5%増)となりました。また、売上高経常利益率は前連結会計年度より1.6ポイント上昇し7.9%となりました。
主な営業外収益としましては不動産賃借料89百万円(前連結会計年度88百万円)、主な営業外費用としましては不動産賃貸費用67百万円(前連結会計年度66百万円)が挙げられます。
(親会社株主に帰属する利益)
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、3億29百万円となり、前連結会計年度に比べ92百万円の増加(前期比39.0%増)となりました。
また、当連結会計年度の法人税等は1億18百万円となり、前連結会計年度に比べ17百万円の増加となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は1億81百万円となり、前連結会計年度に比べ60百万円の増加(前期比49.9%増)となりました。
④ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑤ 資本の財源および資金の流動性
当社グループの資本の財源は、自己資金とすることを基本としておりますが、必要に応じて多様な調達手段を検討し財源の確保を図っております。
資金の流動性は、営業活動によるキャッシュ・フローを確実に獲得することを基本に、適正な投資活動と財務活動を組み合わせることで十分な流動性の確保と財務体質の健全性を維持するよう努めております。
資金需要の主な要因は、研究開発資金、当社並び当社ブランドの認知度および価値向上のための資金、国内外の事業加速のための運転資金、人材投資資金であります。これらに対応する目的も含め、取引金融機関との連携を強化するとともに、一定の流動性預金の確保を図っております。
⑥ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、長期的・継続的な企業価値の向上および株主資本の効率的活用が重要であると認識しており、売上高年平均成長率、売上高経常利益率並びにROEを主要な経営指標として位置づけております。現在当社グループでは、2025年までを目途に、「2018年から2025年の売上高年平均成長率5%」、「2025年経常利益率20%以上」、「2025年ROE15%以上」という中期の事業方針を掲げております。
当社グループは、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の施策を継続的に進めていくことが経営指標の持続的向上に寄与すると判断しており、今後も引き続きこれらの指標を向上させるべく努めてまいります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。