有価証券報告書-第209期(2025/04/01-2026/03/31)
①戦略
当社グループは、「気候変動への対策」は地球規模で取り組むべき社会課題であり、経営においてより重要な課題としています。
気候変動の緩和のための取り組みは、既存技術や現有設備を活用した温室効果ガス排出量の削減と、新しい技術や仕組みの構築による削減の2段階で進めています。バリューチェーン全体でカーボンニュートラルを実現することを事業機会と捉え、当社グループの製品を対象としたライフサイクルビジネスからお客さまのバリューチェーンを対象としたライフサイクルビジネスへと変革し、提供する環境価値を向上するとともに経済価値を創出していきます。お客さまのバリューチェーン視点でのライフサイクルビジネスを通じて創出した経営資源は、カーボンニュートラルに資する新技術・新システムの開発や成長・育成事業に投下し持続的な高成長につなげていきます。また、これらの新技術・新システムを当社グループ内に積極的に導入することで、当社グループの事業活動におけるカーボンニュートラルの早期実現につなげていきます。
気候変動への適応のための取り組みは、特に社会基盤分野において、保全・防災・減災の視点で、安全・安心な社会インフラの構築と実装を進めることを事業機会と捉えています。近年頻発する自然災害に対応した、流域利水・治水などの防災・減災事業により、社会課題の解決に貢献します。
当社グループでは、展開する事業のうち、特に気候変動の影響を著しく受ける4つの主要事業(エネルギー事業、橋梁・水門事業、車両過給機事業、民間向け航空エンジン事業)を対象として、簡易的にシナリオ分析を行ないました。設定したシナリオは、①カーボンニュートラルな世界におけるシナリオ(移行リスクの大きいシナリオ)と②気候変動の影響が甚大な世界におけるシナリオ(物理的リスクが大きいシナリオ)の二つです。これらのシナリオにおけるリスク・機会とその対応策を、それぞれの事業に特化しているものと、どの事業にも共通しているものに分類しました。
<事業に特化している主なリスク・機会とその対応策>
<どの事業にも共通している主なリスクとその対応策>
なお、ライフサイクルビジネスや成長・育成事業などの詳細については、第2「事業の状況」1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しています。
当社グループは、「気候変動への対策」は地球規模で取り組むべき社会課題であり、経営においてより重要な課題としています。
気候変動の緩和のための取り組みは、既存技術や現有設備を活用した温室効果ガス排出量の削減と、新しい技術や仕組みの構築による削減の2段階で進めています。バリューチェーン全体でカーボンニュートラルを実現することを事業機会と捉え、当社グループの製品を対象としたライフサイクルビジネスからお客さまのバリューチェーンを対象としたライフサイクルビジネスへと変革し、提供する環境価値を向上するとともに経済価値を創出していきます。お客さまのバリューチェーン視点でのライフサイクルビジネスを通じて創出した経営資源は、カーボンニュートラルに資する新技術・新システムの開発や成長・育成事業に投下し持続的な高成長につなげていきます。また、これらの新技術・新システムを当社グループ内に積極的に導入することで、当社グループの事業活動におけるカーボンニュートラルの早期実現につなげていきます。
気候変動への適応のための取り組みは、特に社会基盤分野において、保全・防災・減災の視点で、安全・安心な社会インフラの構築と実装を進めることを事業機会と捉えています。近年頻発する自然災害に対応した、流域利水・治水などの防災・減災事業により、社会課題の解決に貢献します。
当社グループでは、展開する事業のうち、特に気候変動の影響を著しく受ける4つの主要事業(エネルギー事業、橋梁・水門事業、車両過給機事業、民間向け航空エンジン事業)を対象として、簡易的にシナリオ分析を行ないました。設定したシナリオは、①カーボンニュートラルな世界におけるシナリオ(移行リスクの大きいシナリオ)と②気候変動の影響が甚大な世界におけるシナリオ(物理的リスクが大きいシナリオ)の二つです。これらのシナリオにおけるリスク・機会とその対応策を、それぞれの事業に特化しているものと、どの事業にも共通しているものに分類しました。
<事業に特化している主なリスク・機会とその対応策>
| エネルギー事業 | 橋梁・水門事業 | 車両過給機事業 | 民間航空エンジン事業 | |
| 「①カーボンニュートラルな世界」におけるリスク・機会及び主な対応策 | ||||
| リスク | ・大型化石燃料発電設備関連の需要減少 | ・CO₂を大量に排出する素材(セメント、鋼材など)の調達コスト(炭素税など)増加 | ・脱炭素要求に対応できず、エンジン車需要が減少し、既存過給機需要も減少 | ・脱炭素要求や高速代替輸送手段の普及による航空機需要減少 |
| 機会 | ・燃料転換やCCUSなど脱炭素化技術の導入需要増加 ・再エネ普及拡大に伴ったエネルギー需給安定化のための調整電源、蓄エネ、Power to Xの需要増加 | ・交通網の効率化に向けた道路需要の増加 (橋・トンネル) ・海外での鉄道網の強化に伴う建設需要の増加 | ・脱炭素に向けた電動化車両(PHEV、HEV、FCVなど)に対応する過給機新製品(既存型に加え電動型)の早期市場投入により、市場優位性を確保し、過給機需要が増加 | ・航空機の脱炭素要求に適合したエンジン開発への期待が高まり、電動化や先進材料技術を適用する機会が増大 |
| 主な対応策 | ・脱炭素化技術の社会実装の早期化 ・エネルギー需給安定化技術の開発促進 ・遠隔監視などIoT技術によるライフサイクルビジネスの拡大 | ・デジタルトランスフォーメーション(DX)推進による省人化/遠隔化や工法改善による工期及び工費の低減 | ・脱炭素要求の動向に対応する電動化車両向け過給機新製品の開発、商品化を加速 | ・電動化や先進複合材などの高度な技術の早期実用化 |
| 「②気候変動の影響が甚大な世界」におけるリスク・機会及び主な対応策 | ||||
| リスク | ・気象災害多発による現場の工事停滞や被災により、工程が大幅に遅延 | ・気象災害多発による現場の工事停滞や被災により、工程が大幅に遅延 | ・気象災害多発によるサプライチェーン寸断により、生産活動が停滞 | ・気候災害多発によるサプライチェーン寸断により、生産活動が停滞 |
| 機会 | ・気象災害で損傷した設備の早期復旧への貢献 ・省人化、遠隔化推進によるデジタル化需要の増加 | ・国土強靭化に向けたインフラ整備の需要が増加 ・気象災害で損傷したインフラの早期復旧への貢献 | ・事業特有の機会はなし | ・事業特有の機会はなし |
| 主な対応策 | ・遠隔監視などIoT技術によるライフサイクルビジネスの拡大 | ・ライフサイクルビジネスのほか、防災にも視野を広げた事業展開 ・インフラの保全や防災・減災、早期復旧に資する技術・体制の整備 | ・サプライチェーンの強靭化 | ・サプライチェーンの強靭化 |
<どの事業にも共通している主なリスクとその対応策>
| 「①カーボンニュートラルな世界」における移行リスクとその対応策 | ||
| カテゴリー | 主な内容 | 主な対応策及び機会への転換 |
| 政策・法規制 | 炭素税の導入、産業廃棄物の規制強化、再エネ導入・設備更新によるコスト増加など | 生産、輸送などの効率化やエネルギー消費量の適切なマネジメントによって、事業活動に係るコストを低減する |
| 技術 | 脱炭素化に向けた研究開発のためのコスト増加、技術開発の失敗など | 政策・技術・市場などの社会動向を見極めながら、集中的な技術開発投資を行なう |
| 市場 | CO₂排出量の多い製品・サービスに対する需要の低下など | 市場の構造の急激な変化に対応できるように、常に複数の事業シナリオを想定した事業計画の立案・推進に取り組む |
| 評判 | 気候変動への対策が不十分などの評価による受注機会の喪失、社会的信用力の低下など | 気候変動の緩和と適応に貢献できる製品・サービスに関する情報を、わかりやすく発信する |
| 「②気候変動の影響が甚大な世界」における物理的リスクとその対応策 | ||
| カテゴリー | 主な内容 | 主な対応策 |
| 急性・慢性 | 台風や洪水などの自然災害で工場・拠点が被災することによる事業活動の停止など | ・工場・拠点の事業継続計画において、気象災害への対応を組み込み、従業員の安全確保やサプライチェーンの強化を図る ・予測可能な風水害に対する事前対策の策定・実施・運用 |
なお、ライフサイクルビジネスや成長・育成事業などの詳細については、第2「事業の状況」1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しています。