有価証券報告書-第158期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/27 14:25
【資料】
PDFをみる
【項目】
181項目
④指標と目標
(ⅰ)環境目標
昨今、地球温暖化が要因とされる異常気象が頻発しています。こうした気候変動の影響を抑えるために、世界の平均気温上昇を産業革命以前から2℃未満に抑えることを目的に、今世紀後半に温室効果ガス排出の実質ゼロを目指す「パリ協定」が採択されました。
スズキは以前から、「小・少・軽・短・美」の理念に沿って、製造時、使用時ともにCO2排出の少ない製品を作り続けてきましたが、いわゆる1.5℃目標の達成に向けて、より一層のCO2削減に努めなければならないという課題意識のもと、気候科学と整合した削減目標を掲げ、取組みを推進していきます。
また、新興国は気候変動対策だけでなく経済成長との両立を求めています。新興国とともに成長を目指すスズキは、新興国の人々の暮らしを豊かにしつつ、気候変動対策を推進していきます。
スズキでは気候関連の目標と指標を複数設定し、推進並びに進捗管理しています。
指標にはCO2排出量のほか、気候変動と関連するエネルギー、大気保全、水資源保全等についても設定しています。
指標はターゲットに応じて大きく3つ設定しており、それぞれ目標達成を目指しています。
・ 長期:スズキ環境ビジョン2050
・ 中期:マイルストーン2030
2030年度に向けた成長戦略
・ 短期:スズキ環境計画2025
■スズキの環境目標

(ⅱ)バリューチェーン全体が排出する温室効果ガスの開示
スズキは、原材料・部品の購買や製品の製造・販売を通した事業活動に伴い排出される温室効果ガスの低減に向け、温室効果ガス排出量の把握・開示が必要であると考え、事業活動に伴い排出される温室効果ガスだけではなく、バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量を把握する取組みを2013年度より行っています。
2022年度にバリューチェーン全体が排出した温室効果ガス排出量10,370万t-CO2のうち10,256万t-CO2がスコープ3(その他の活動に伴う間接排出)に相当し、中でも「カテゴリー11 スズキが販売した製品の使用」による排出量が8,270万t-CO2とバリューチェーン全体の79.7%を占めています。
このことからスズキは、バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量を低減させるには製品の使用に伴う排出量を低減させることが重要であると考え、引き続き燃費向上を重視した製品の開発・改良に取り組んでいきます。
■バリューチェーン全体が排出する温室効果ガスの開示 スコープ1・2・3 (単位:万t-CO2)

※1 《スコープ1・2》
●算定範囲
-国内:スズキ株式会社、及び国内製造・非製造子会社66社
-海外:海外製造・非製造子会社32社
●対象ガス:温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、ハイドロフルオロカーボン類、パーフルオロカーボン類、
六フッ化硫黄、三フッ化窒素の7つのガス)
●排出係数
-電力:国内は電気事業者別の直近の調整後排出係数、海外はIEA Emissions Factors 2022
-燃料:国内は算定・報告・公表制度における排出係数、海外はIPCCガイドライン2006。
なお、都市ガスの単位発熱量は供給会社の公表値。
※2 《スコープ3_ カテゴリー11》
●算定範囲:スズキ株式会社グループ
●算定対象製品:四輪車、二輪車、船外機、電動車いす他の自社製品を対象
●算定方法概要
-当該年度に販売した製品の想定される生涯走行距離に、機種別の排出原単位を乗じて算出。
-年間走行距離、使用年数については、主にIEA SMP Model 等の公表情報を基に設定。
-機種別の排出原単位は、原則として各国規制に基づく認証値を採用し、WTW(Well to Wheel)に換算したものを設定。
*なお、2021年度以前のデータについては、算定方法の見直しに伴い遡って修正。
詳細は、ウェブサイト「サステナビリティ」をご参照ください。
  • 有価証券報告書-第158期(2023/04/01-2024/03/31)