有価証券報告書-第90期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 16:37
【資料】
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【項目】
163項目

有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループでは「お客様に喜んで頂く商品をつくり、社会に貢献する。」を経営理念に掲げております。技術革新と環境対応の両面で大きな変革期にある自動車業界において、社会的課題の解決に寄与する製品開発を進め、安全で高品質な製品を提供し続けることにより持続的な成長と価値創造を実現します。この実現のために様々な変革を実行し、社会にとって必要な企業であり続けることが株主の皆様をはじめ、当社を取り巻くすべてのステークホルダーにとって真の企業価値の向上をもたらすものと考えております。
(2)経営環境、経営戦略等
当社グループを取り巻く経営環境は、トラック市場の需要変動に加え、自動車産業における電動化の進展、地政学リスクの高まり、原材料・エネルギー価格の高止まりなどにより、先行き不透明な状況が継続しております。
特に海外市場においては、タイを中心としたアセアン市場での需要回復の遅れ、中国市場では需要の回復に時間が掛かっていることや、価格競争の激化など、地域ごとの市場構造変化への対応が重要な経営課題となっております。
こうした環境変化に的確に対応するため、2025年4月にスタートした第16次中期経営計画では、「コア技術・コア製品の強化」「事業基盤の変革」「新領域への挑戦」この3つを基本方針に定め、諸施策に取り組んでおります。
①コア技術・コア製品の強化
当社グループが事業を展開する自動車関連業界においては、EV市場の成長に一部調整局面が見られるものの、環境規制の強化やカーボンニュートラル実現に向けた動きは中長期的に継続するものと認識しております。一方で、国・地域ごとに異なる政策動向や市場特性を背景に、内燃機関を含む多様なパワートレインが当面併存すると見込まれております。
このような事業環境のもと、当社グループの主力製品であるドラムブレーキ、ポンプ類、エンジン部品については、商用車需要の回復を背景として堅調に推移しております。国内を中心とした販売数量の増加や新規受注の獲得、原材料価格上昇に対する販売価格への一部転嫁、内製化や合理化による原価低減施策に取り組んでおります。
また、当社グループは鋳造技術を中核とした保有技術の高度化を進めております。アルミダイカスト(ADC)およびグラビティダイカスト(GDC)製品の拡充に加え、海外子会社における内製化・自動化の推進や大型アルミダイカスト設備の導入を進めることで、高付加価値製品への対応力およびコスト競争力の向上に取り組んでおります。これらを「素形材事業」として位置付け、金型内製を含む一貫生産体制の高度化を通じ、収益基盤の安定化と競争力の強化を図ってまいります。
②事業基盤の変革
鋳物事業を中心とした生産体制の最適化に取り組んでおります。市場環境や需要動向の変化に対応するため、国内外拠点の役割分担や生産能力の見直しを行い、グローバルで効率的な生産体制の構築を進めております。
国内においては、鋳物事業における採算性や原価構造の可視化を進めるとともに、顧客との協働による物流改善等を通じ、付加価値向上を図っております。海外では、アジア地域を中心に自動化設備の導入や生産性改善を進め、品質の安定化およびコスト競争力の強化に取り組んでおります。中国事業については、需要停滞が続く状況を踏まえ、生産体制および組織体制の再構築を進め、収益改善を図っております。
さらに、2025年4月より本部制度を導入し、責任と権限を明確化することで、迅速な意思決定と事業変革の推進を可能とする体制を構築しました。加えて、DXの活用による生産実績管理やトレーサビリティの強化、外部専門家を通じ、生産性向上と事業基盤の強化に取り組んでおります。
③新領域への挑戦
持続的な成長を実現するため、新規マーケット顧客の獲得、グローバルアライアンスの強化およびシステム領域への展開を推進しております。
新規マーケット顧客の獲得については、既存事業領域に加え、新分野への展開を図っており、国内外における営業活動および技術提案活動を継続しております。電動化・自動化および環境対応製品については、重点分野として開発および拡販に取り組んでおります。
グローバルアライアンスの強化においては、2025年11月にBrakes India Private Limitedとの資本業務提携を実施いたしました。本提携を通じて、ブレーキ製品のラインアップ拡充、電動化製品分野における協業およびアジア市場での競争力強化を図っております。さらに、グローバルでのアライアンスを成功させるべく、今後も各地域における取り組みを進めてまいります。
システム領域への展開においては、単体部品の供給にとどまらず、電動化・自動化製品を含むシステムとしての提案力強化に取り組んでおり、将来的なシステムサプライヤーとしての事業展開を視野に入れた取り組みを継続しております。
④ESG経営の取り組み
持続可能な社会の実現に向け、ESG経営を一層強化いたします。環境面ではCO2排出削減や環境対応製品の開発を推進し、社会面では品質・安全の確保と人的資本の強化、ガバナンス面ではコンプライアンスと経営監督機能の高度化に取り組みます。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
インド、タイを中心として成長を続けるアジア事業の収益強化により財務体質の健全化を推進します。
しかしながら、中国事業不振の長期化、2024年問題に起因する物流費の上昇、賃上げ実施による人件費の上昇等の課題に対し、コスト削減やサプライチェーンの全体の中で解決してまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、第16次中期経営計画最終年度となる2028年3月期は、「連結営業利益率3~5%」
「ROE5.0%」を財務指標としております。
また、今中期経営計画より非財務指標についても目標設定しております。ESG経営の取り組みの中で進捗管理をしてまいります。

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