有価証券報告書-第71期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/24 15:48
【資料】
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【項目】
127項目

研究開発活動

当社グループは、社会と環境に調和した技術の創造を通して世界の人々に喜びと安心を提供するという基本理念に基づき、輸送用機器関連事業及び情報サービス事業を中心に、研究開発活動を推進しております。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は13,039百万円であり、全て輸送用機器関連事業によるものであります。
マーケットインをベースに事業拡大を図る為、「オリジナリティのある開発型企業」を目指して、将来における商品及び技術の動向を予測した開発戦略に基づき、研究開発テーマを推進しております。
商品力と技術力を飛躍的に高め、お客様から信頼をいただくために、当社の強みとするモーター技術に制御技術、及び機構技術を相互に結び合わせたトップランナー商品の開発を強化し、お客様の安全・安心に関するニーズにお応えしたいと考えています。
また、自動車産業は国内市場が成熟する一方で、新興国の市場は拡大しています。新興国のニーズに応えるために、開発の現地化を進めてまいります。
主要なテーマとして、将来の環境変化(地球環境保全や少子高齢化等)に対応するため、モーター技術と制御技術をコア技術とした新アクチュエーターの研究開発及び、そのキーとなる要素技術の開発を進めております。また、新成長分野及び将来市場の開拓に繋がる「モーター・制御・機構」技術を統合したシステム商品の研究開発を進めるとともに、先進の制御技術やセンシング技術、先端技術の研究として、大学やつくば市の物質・材料研究機構等と共同研究を行っております。
また、当連結会計年度において立ち上げた主な商品は、フロントワイパーシステム、リアワイパーシステム、ウインドウォッシャーシステム、ドアミラー、ホーン、パワーウインドウモーター、シートモーター、サンルーフモーター、パワースライドドアシステム、ファンモーター、電動パワーステアリングモーター、四輪用スターターモーター、二輪用スターターモーター、二輪用燃料ポンプ、ACG、ACGスターター、二輪用ウィンカーランプシステム、自転車用ハブダイナモ及び各種コントローラー等があります。
現在は、各種システム商品の次世代開発と次世代アクチュエーターの開発を信頼性向上の為の要素技術開発とともに推進しております。また、海外での研究開発体制を充実すべく、計画的な整備を進めております。
一方、生産技術分野においては、商品を構成する部品の競争力強化を目的に、革新的な加工技術開発や、商品付加価値向上への取り組み、廃材ゼロ化による環境負荷低減等の技術開発を推進しています。また、生産ラインの構想段階でのバーチャル検討や3Dシミュレーション等、デジタルエンジニアリングを活用し、究極のムダ取りを目指した生産システム開発に取組んでおります。さらに、インドネシア、ベトナム、中国、メキシコ拠点での設備・金型製作を通じて、グローバルでの生産技術力の強化を推し進めるとともに、技能五輪のメカトロニクス職種へのチャレンジ等を通じて若手社員の人材育成にも努めております。