有価証券報告書-第82期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度において、当社とALT SAS、Société de Peinture de Pièces Plastiques SAS及びSPPP Slovakia s.r.o.との企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行ったため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の概況
当連結会計年度の世界経済は、米国では雇用情勢の改善などを背景に個人消費が堅調に推移しました。しかし、欧州では製造業を中心とした企業業績の悪化、中国では、インフラ投資は堅調ながら、米中貿易摩擦の影響による個人消費の悪化、企業による設備投資が控えられたこと等により景気の減速が継続しました。その結果、世界全体として、景気の回復力が鈍化しました。また新型コロナウイルス感染拡大の影響により、人やモノの移動制限に伴い、経済活動の停止により雇用や投資に大きな影響が出始めております。
日本経済は、相次ぐ自然災害の影響はあるものの、企業収益及び雇用環境の改善等を背景に緩やかな回復基調が継続しました。しかし、米中貿易摩擦や英国のEU離脱等、欧州の政治リスクなどの不安定な国際情勢から、先行き不透明な状況が続きました。さらに年明けには全世界で新型コロナウイルスが感染拡大し、国内外の経済活動において先行き不透明な状況にあります。
当社グループの属する自動車市場は、国内では消費税増税影響や輸出の減少、加えて第4四半期後半からは新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け生産、販売とも前期に比べ大きく減少いたしました。海外では、欧州で前期を上廻ったものの、米中貿易摩擦等の影響により主要市場で減速し、世界全体としても前期に比べ減少いたしました。
セキュリティ機器事業の主力市場において、2019年度の住宅着工戸数は前年度を7%以上(約6.9万戸)下回る結果となりました。これは賃貸住宅に関して、前年度から継続している金融庁による融資の監視強化や建築基準不適合問題に伴う着工数の減少が大きく影響しました。戸建住宅については、昨年10月に実施された10%への消費税増税の駆け込み需要およびその反動減の両方の動きが見られ、結果として戸建住宅は前年度を若干下回りましたが、前年度並みの着工数を維持しました。
また、長雨や台風、暖冬による雪不足等の天候影響に加え、年度末にかけ新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛・インバウンド減の影響を受け、コインロッカーのオペレーション収入は減収となりました。
この他、太陽光発電事業は、2016年12月より2基での稼働となった南アルプス太陽光発電所・群馬太陽光発電所は、夏場の天候不順などの影響により、前年を下回る発電量となりました。この太陽光発電は、当社の使用電力の約35%に相当します。
② 定性的成果
このような経営環境の中、当社グループは100年企業を目指し、2019年度からの4ヶ年中期経営計画の初年度のスタートを切りました。基本方針である「新事業・新商品開発」 「収益基盤の強化」 「人材育成」を、当社グループ一丸となって着実に取り組みました。具体的な成果は下記のとおりであります。
「新事業・新商品開発」では、自動車部品事業では、中国トラックメーカー向け RKPS(Remote Keyless entry & Push engine Start)を開発し、各メーカーへの拡販を開始しました。セキュリティ機器事業では、QRコード認証や多言語に対応した新型ターミナルロッカーAISが、順調に売り上げを伸ばしました。また、JR東日本によるスマートフォンでコインロッカーの予約ができるサービス「To Locca」への対応を開始しました。さらに賃貸住宅向け電気錠であるedロックPLUSが、シェアハウス物件への採用等、用途が広がっています。そして戸建用宅配ボックスed-CUBEは、大手建材メーカーへ採用され納入を開始いたしました。
「収益基盤の強化」では、当社グループ会社であるALPHA(GUANGZHOU)AUTOMOTIVEPARTS CO., LTD.が、中国市場におけるメッキ需要の取り込み、生産効率のレベルアップを狙い、中国国内の自動車用外装部品の成形・メッキ・組立を行っている事業会社の第三者割当増資を引き受け、子会社化しました。また、各地域で徹底した工程ロス削減、自動化、在庫削減等を積極的に進めてまいりました。
「人材育成」では、次世代のリーダーを育成するべく、選抜型のトップマネジメント研修を昨年に引き続き行いました。
③ 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、自動車部品事業(国内)に係る固定資産の減損損失の計上による減少1,570
百万円がありましたが、将来の技術革新への対応を見据えた戦略的な設備投資をメキシコ・中国の子会社におい
て推進したこと及び、新規に子会社化した中国子会社の資産受入等の結果、前連結会計年度末に比べ687百万円
増加し、56,366百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、現下の手許資金の充実を重視する方針に従い、長期借入金が前連結会計年度
末に比べ1,123百万円増加、短期借入金も987百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ2,604百万
円増加し、29,968百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,916百万円減少し、26,398百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は60,195百万円と前年同期に比べ149百万円(△0.2%)の減収と
なりました。利益につきましては、営業利益は1,811百万円と前年同期に比べ1,398百万円(△43.6%)の減益とな
りました。経常利益は1,700百万円と前年同期に比べ1,585百万円(△48.3%)の減益となりました。親会社株主に
帰属する当期純損失は1,210百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益2,161百万円)となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの本社費用の計上区分を変更しており、以下の前年同期比較につ
いては、前年同期の数値に当該変更を反映した数値で比較分析しております。
自動車部品事業(日本)
自動車部品事業(日本)は、市場の減速並びに主要得意先の減産により、売上高は9,221百万円と前年同期に比べ2,145百万円(△18.9%)の減収、営業損失は260百万円(前年同期は営業利益441百万円)となりました。
自動車部品事業(北米)
自動車部品事業(北米)は、主要得意先の減産等により、売上高は13,714百万円と前年同期に比べ1,463百万円(△9.6%)の減収となりました。また、原材料費及び固定費の増加等により、営業利益は606百万円と前年同期に比べ343百万円(△36.1%)の減益となりました。
自動車部品事業(アジア)
自動車部品事業(アジア)は、ASEANが前年並みであったものの中国市場での減速等により、売上高は19,507百万円と前年同期に比べ1,483百万円(△7.1%)の減収、営業利益は856百万円と前年同期に比べ346百万円(△28.8%)の減益となりました。
自動車部品事業(欧州)
自動車部品事業(欧州)は、2018年度期中に連結化した子会社の業績が年度を通じて寄与したこと等により、売上高は11,627百万円と前年同期に比べ3,721百万円(47.1%)の増収となりましたが、のれん償却額と新製品立ち上げ費用の増加等により、営業損失は153百万円(前年同期は営業損失26百万円)となりました。
セキュリティ機器事業(日本)
セキュリティ機器事業(日本)は、年度末にかけて旅行者減少・外出規制等によりコインロッカー関係の売上が減少した等により、売上高は9,016百万円と前年同期に比べ49百万円(△0.5%)の減収、営業利益は1,216百万円と前年同期に比べ70百万円(△5.4%)の減益となりました。
セキュリティ機器事業(海外)
セキュリティ機器事業(海外)は、売上高は4,630百万円と前年同期に比べ、231百万円(5.3%)の増収、営業利益は389百万円と前年同期に比べ33百万円(9.4%)の増益となりました。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、8,130百万円(前期比7.0%増)とな
り、前連結会計年度末に比べ533百万円増加しました。また、当連結会計年度における「営業活動によるキャッシ
ュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」との差額であるフリー・キャッシュ・フローは
61百万円の収入となり、前年同期の338百万円の支出に対して400百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは3,466百万円の収入(前期と比べて1,060百万円収入が減少)となりました。主な収入要因は、減価償却費であり、主な支出要因は、仕入債務の減少額によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは3,404百万円の支出(前期と比べて1,460百万円支出が減少)となりました。これは主として、有形固定資産の取得支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは412百万円の収入(前期と比べて904百万円収入が減少)となりました。これは主として、長期借入金の借入による収入によるものです。
⑤ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
※ 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先
につきましては記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
Ⅰ. 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努めておりますが、近年のビジネス環境の変化に鑑みると、国内外の企業とのグローバル競争が今後も予想されることから、当社グループを取り巻く環境は厳しい状況で推移するものと認識しております。こうした中、当社グループは、グローバル市場の急激な変化に的確に対応するため、安定した収益基盤の確立とお客さまの価値観とニーズに対応した新事業・新商品開発により、競争力の維持強化に向けた様々な取り組みを進めてまいります。今後、当社グループの想定を超えてグローバル市場が悪化した場合や、お客さまのニーズに対応する製品を開発・提供できない場合は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
a.財政状態及び経営成績等
1)財政状態
当連結会計年度末における総資産は、56,366百万円となり、前連結会計年度末に比べ687百万円増加いたしま
した。また、有利子負債は前連結会計年度末に比べ3,809百万円増加し、18,047百万円となりました。
各項目別の主な要因は次のとおりであります。
(資産の部)
流動資産は、現金及び預金が630百万円増加しましたが、受取手形及び売掛金が1,212百万円減少したこと等
により前連結会計年度末に比べ733百万円減少し、29,276百万円となりました。
これは手許資金の確保を優先する方針に従った借入金の増額があったこと及び、主要得意先の減産による売
上高の減少及び売掛債権の回収が進んだことの結果であります。
固定資産は、証券市場における株価の下落により投資有価証券が761百万円減少しましたが、リース資産が会
計基準の変更の影響で1,305百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ1,423百万円増加し、27,073
百万円となりました。なお、その他の固定資産に関しては自動車部品事業(日本)に係る減損処理を1,570百万
円実施いたしました。一方、メキシコ・中国における今後の技術革新に対応した新規設備の戦略的な導入を進
めております。
(負債の部)
流動負債は、短期借入金が987百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金が1,408百万円減少したこと等に
より前連結会計年度末に比べ496百万円減少し、18,647百万円となりました。
固定負債は、長期借入金が1,123百万円増加したこと、リース債務が会計基準の変更の影響で1,444百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ3,100百万円増加し、11,320百万円となりました。
(純資産の部)
純資産は、利益剰余金が1,593百万円減少したことや、その他有価証券評価差額金が698百万円減少したこと
等により前連結会計年度末に比べ1,916百万円減少し、26,398百万円となりました。この結果、自己資本比率は
前連結会計年度末の49.5%から4.7ポイント減少し44.8%となりました。
2)経営成績
(売 上 高)
当連結会計年度の売上高は、市場の減速並びに主要得意先の減産等により、前連結会計年度に比べ149百万円減少し、60,195百万円となりました。
なお、当社グループの中国子会社・欧州子会社等の決算日は12月31日であるため、2020年1月1日から3月
31日までに生じた当連結会計年度の売上高への影響は、主に親会社を含めた日本拠点の会社及び北米拠点の会
社に限定されます。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための各国政府による外出自粛・制限令による減産の当連結会計年
度売上高への影響額は日本拠点の会社において約2億円、北米拠点の会社において約3億円であります。
(売 上 原 価)
当連結会計年度の売上原価は、原材料費及び減価償却費等の増加により、前連結会計年度に比べ1,437百万円増加し、50,842百万円となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ188百万円減少し、7,540百万円となりま
した。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ1,398百万円減少し、1,811百万円となり
ました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ34百万円増加し、425百万円となりました。
当連結会計年度の営業外費用は、為替市場の影響により為替差損を210百万円計上したことから前連結会計年
度に比べ221百万円増加し、537百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ1,585百万円減少し、1,700百万円となりま
した。
(特 別 損 益)
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度に比べ306百万円減少し、31百万円となりました。
当連結会計年度の特別損失は、自動車部品事業に係る固定資産の減損損失1,570百万円を計上したこと等によ
り、前連結会計年度に比べ1,105百万円増加し、1,596百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益(△は損失)は、前連結会計年度に比べ
3,372百万円減少し、△1,210百万円となりました。
b.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントの業績は以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの本社費用の計上区分を変更しており、以下の前年同期比較につ
いては、前年同期の数値に当該変更を反映した数値で比較分析しております。
① 自動車部品事業(日本)
自動車部品事業(日本)は、市場の減速並びに主要得意先の減産、さらには2020年1月から3月にかけての新型コロナウイルス感染症拡大防止のための主要得意先の工場休業等の動きにより、売上高は9,221百万円と前年同期に比べ2,145百万円(△18.9%)の減収、営業損失は260百万円(前年同期は営業利益441百万円)となりました。
資産は売掛債権が減少したこと及び固定資産に係る減損処理を行った等もあり前連結会計年度末に比べ1,698百万円減少の7,974百万円となりました。
② 自動車部品事業(北米)
自動車部品事業(北米)は、主要取引先の減産及び2020年1月から3月にかけての新型コロナウイルス感染症拡大防止のための各国政府による外出禁止令に従った主要得意先の工場休業等の動きにより、売上高は13,714百万円と前年同期に比べ1,463百万円(△9.6%)の減収となりました。また、原材料費及び固定費の増加等により、営業利益は606百万円と前年同期に比べ343百万円(△36.1%)の減益となりました。
資産は先を見据えた戦略的投資による機械及び装置が増加した一方、減収による現金及び預金の減少等により、前連結会計年度末に比べ829百万円減少の11,689百万円となりました。
③ 自動車部品事業(アジア)
自動車部品事業(アジア)は、ASEANが前年並みであったものの中国市場での販売の減速等により、売上高は19,507百万円と前年同期に比べ1,483百万円(△7.1%)の減収、営業利益は856百万円と前年同期に比べ346百万円(△28.8%)の減益となりました。
なお、自動車部品事業(アジア)に属する子会社の主な決算日は12月31日であるため、2020年1月以降の各国政府による新型コロナウイルス感染症拡大防止のための外出禁止令に従った工場休業・閉鎖等の影響は、当連結会計年度の業績には影響しておりません。ただし、来期の業績に影響を及ぼす可能性があります。
資産は中国における売上高減少と回収を進めたことにより売掛債権が減少した一方、手許資金の確保から現金及び預金が増加、また、将来を見据えた戦略的投資による設備の増加、連結子会社の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,845百万円増加の18,713百万円となりました。
④ 自動車部品事業(欧州)
自動車部品事業(欧州)は、2018年度期中に連結化した子会社の業績が年度を通じて寄与したこと等により、売上高は11,627百万円と前年同期に比べ3,721百万円(47.1%)の増収となりましたが、のれん償却額と新製品立ち上げ費用の増加等により、営業損失は153百万円(前年同期は営業損失26百万円)となりました。
なお、自動車部品事業(欧州)に属する子会社の決算日は12月31日であるため、2020年1月以降の各国政府による新型コロナウイルス感染症拡大防止のための外出禁止令に従った工場休業・閉鎖等の影響は、当連結会計年度の業績には影響しておりません。ただし、来期の業績に影響を及ぼす可能性があります。
資産はのれんの償却による減少はあったものの、連結子会社の増収の効果もあり、前連結会計年度末に比べ315百万円増加の8,332百万円となりました。
⑤ セキュリティ機器事業(日本)
セキュリティ機器事業(日本)は、年度末にかけて旅行者減少・外出規制等によりコインロッカー関係の売上が減少したこと等により、売上高は9,016百万円と前年同期に比べ49百万円(△0.5%)の減収、営業利益は1,216百万円と前年同期に比べ70百万円(△5.4%)の減益となりました。
資産は売上高減少による売掛債権が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ284百万円減少の6,764百万円となりました。
⑥ セキュリティ機器事業(海外)
セキュリティ機器事業(海外)は、売上高は4,630百万円と前年同期に比べ、231百万円(5.3%)の増収、営業利益は389百万円と前年同期に比べ33百万円(9.4%)の増益となりました。
資産は売上高増加による売掛債権の増加等により、前連結会計年度末に比べ504百万円増加の2,706百万円となりました。
Ⅱ. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキ
ャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ④キャッシュ・フローの状況」の項目をご
参照ください。
キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは当社グループの自動車部品事業とセキュリテ
ィ機器事業に係わる製造原価、販売費および一般管理費になります。また、設備資金需要としては、生産能
力増強の為の新規設備購入、既存設備の償却に伴う更新に加え、情報処理に使用されるソフトウェアを始め
とする無形固定資産投資等があります。
財政政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保する為、内部資金の活用及び金融機関か
らの借入と社債の発行により資金調達を行っており、運転資金及び設備資金につきましては、国内、海外子
会社のものを含め当社において一元管理しております。
当社グループでは、当社グループ全体での有利子負債の削減を図り財務安定性を高め、また、資金調達コ
ストの低減に努める一方、資金効率化の見地からコミットメントラインの弾力的な利用による機動的な資金
調達での流動性確保も行っております。当期末の有利子負債残高は18,047百万円となりました。
また、グローバルな事業展開による為替変動リスクの影響を極小化すべく、地産地消型ビジネスの推進や
外貨建資産・負債に対し、必要に応じて為替予約の活用も行っております。
Cash(手元流動性)の確保
当社グループでは、連結ベースにおける年間売上高の概ね1.5ヶ月分に相当する金額を手元資金として保有
する方針の下で、2020年3月期末時点において約83億円(1.7ヶ月分)の現預金を保有しております。また、単体では複数の金融機関との間で締結しているコミットメントライン契約 10億円を未使用額としているほ
か、短期借入枠として42億円、合計で52億円を備え、手元流動性を確保しております。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、着実な企業価値の向上を測る尺度として、2019~22年度中期経営計画の連結売上高、同営
業利益率、新商品売上高比率、自己資本比率、ROEを重要な指標と位置づけております。具体的には中期経営計
画の最終年度となる2022年度において、「連結売上高 70,000百万円」「同営業利益率 6.0%以上」「新商品売
上高比率 25.0%以上」「自己資本比率 50.0%以上」「ROE 8.0%以上」の達成を目標としております。
当連結会計年度における各指標はそれぞれ「連結売上高」は60,195百万円、「同営業利益率」は3.0%、「新
商品売上高比率」は17.4%、「自己資本比率」は44.8%、「ROE」は△4.6%となりました。
Ⅰ. 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容に詳細は記載いたしましたが、主要
得意先の減産、新型コロナウイルス感染症の影響など中期経営計画策定時に予想し得なかった外部環境の変化
の影響を受け中期経営計画スタート初年度としては厳しい結果となりました。しかしながら、最終年度2022年
度に達成できるよう、基本方針である「新事業・新商品開発」 「収益基盤の強化」 「人材育成」を強力に推
進してまいります。
Ⅲ. 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産及び負債の報告数値及び報告期間の収益・費用の報告数値に影響を与える見積り、仮定及び判断を使用することが必要となります。当社の経営陣は、連結財務諸表作成の基礎となる見積り、仮定及び判断を、過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。ただし、これらの見積り、仮定及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。この差異は、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
当社の経営陣が、将来にわたり、重要な影響を及ぼす可能性があると考えている見積り及び仮定は、主として次のとおりです。なお、下記に掲げる各項目に関連する資産及び負債の当連結会計年度末における残高については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記」における各項目の注記内容をご参照ください。
・有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損判定において測定される回収可能価額
有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損判定において、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位における売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高いほうを回収可能価額として測定しております。当該売却費用控除後の公正価値算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損損失額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・引当金の測定
各引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日における最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・法人税等の見積り
法人税等の算定に際しては、税法規定の解釈や過去の税務調査の経緯等、様々な要因について見積り及び判断が必要となります。そのため、各期末において見積った法人税等と、実際に納付する法人税等の金額とが異なる可能性があり、その場合、翌年度以降の法人税等の計上額に重要な影響を与える可能性があります。また、繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、当該回収可能性の判断は、当社及び子会社の事業計画に基づいて決定した各将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来事業年度の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、当連結会計年度において、当社とALT SAS、Société de Peinture de Pièces Plastiques SAS及びSPPP Slovakia s.r.o.との企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行ったため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の概況
当連結会計年度の世界経済は、米国では雇用情勢の改善などを背景に個人消費が堅調に推移しました。しかし、欧州では製造業を中心とした企業業績の悪化、中国では、インフラ投資は堅調ながら、米中貿易摩擦の影響による個人消費の悪化、企業による設備投資が控えられたこと等により景気の減速が継続しました。その結果、世界全体として、景気の回復力が鈍化しました。また新型コロナウイルス感染拡大の影響により、人やモノの移動制限に伴い、経済活動の停止により雇用や投資に大きな影響が出始めております。
日本経済は、相次ぐ自然災害の影響はあるものの、企業収益及び雇用環境の改善等を背景に緩やかな回復基調が継続しました。しかし、米中貿易摩擦や英国のEU離脱等、欧州の政治リスクなどの不安定な国際情勢から、先行き不透明な状況が続きました。さらに年明けには全世界で新型コロナウイルスが感染拡大し、国内外の経済活動において先行き不透明な状況にあります。
当社グループの属する自動車市場は、国内では消費税増税影響や輸出の減少、加えて第4四半期後半からは新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け生産、販売とも前期に比べ大きく減少いたしました。海外では、欧州で前期を上廻ったものの、米中貿易摩擦等の影響により主要市場で減速し、世界全体としても前期に比べ減少いたしました。
セキュリティ機器事業の主力市場において、2019年度の住宅着工戸数は前年度を7%以上(約6.9万戸)下回る結果となりました。これは賃貸住宅に関して、前年度から継続している金融庁による融資の監視強化や建築基準不適合問題に伴う着工数の減少が大きく影響しました。戸建住宅については、昨年10月に実施された10%への消費税増税の駆け込み需要およびその反動減の両方の動きが見られ、結果として戸建住宅は前年度を若干下回りましたが、前年度並みの着工数を維持しました。
また、長雨や台風、暖冬による雪不足等の天候影響に加え、年度末にかけ新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛・インバウンド減の影響を受け、コインロッカーのオペレーション収入は減収となりました。
この他、太陽光発電事業は、2016年12月より2基での稼働となった南アルプス太陽光発電所・群馬太陽光発電所は、夏場の天候不順などの影響により、前年を下回る発電量となりました。この太陽光発電は、当社の使用電力の約35%に相当します。
② 定性的成果
このような経営環境の中、当社グループは100年企業を目指し、2019年度からの4ヶ年中期経営計画の初年度のスタートを切りました。基本方針である「新事業・新商品開発」 「収益基盤の強化」 「人材育成」を、当社グループ一丸となって着実に取り組みました。具体的な成果は下記のとおりであります。
「新事業・新商品開発」では、自動車部品事業では、中国トラックメーカー向け RKPS(Remote Keyless entry & Push engine Start)を開発し、各メーカーへの拡販を開始しました。セキュリティ機器事業では、QRコード認証や多言語に対応した新型ターミナルロッカーAISが、順調に売り上げを伸ばしました。また、JR東日本によるスマートフォンでコインロッカーの予約ができるサービス「To Locca」への対応を開始しました。さらに賃貸住宅向け電気錠であるedロックPLUSが、シェアハウス物件への採用等、用途が広がっています。そして戸建用宅配ボックスed-CUBEは、大手建材メーカーへ採用され納入を開始いたしました。
「収益基盤の強化」では、当社グループ会社であるALPHA(GUANGZHOU)AUTOMOTIVEPARTS CO., LTD.が、中国市場におけるメッキ需要の取り込み、生産効率のレベルアップを狙い、中国国内の自動車用外装部品の成形・メッキ・組立を行っている事業会社の第三者割当増資を引き受け、子会社化しました。また、各地域で徹底した工程ロス削減、自動化、在庫削減等を積極的に進めてまいりました。
「人材育成」では、次世代のリーダーを育成するべく、選抜型のトップマネジメント研修を昨年に引き続き行いました。
③ 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、自動車部品事業(国内)に係る固定資産の減損損失の計上による減少1,570
百万円がありましたが、将来の技術革新への対応を見据えた戦略的な設備投資をメキシコ・中国の子会社におい
て推進したこと及び、新規に子会社化した中国子会社の資産受入等の結果、前連結会計年度末に比べ687百万円
増加し、56,366百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、現下の手許資金の充実を重視する方針に従い、長期借入金が前連結会計年度
末に比べ1,123百万円増加、短期借入金も987百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ2,604百万
円増加し、29,968百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,916百万円減少し、26,398百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は60,195百万円と前年同期に比べ149百万円(△0.2%)の減収と
なりました。利益につきましては、営業利益は1,811百万円と前年同期に比べ1,398百万円(△43.6%)の減益とな
りました。経常利益は1,700百万円と前年同期に比べ1,585百万円(△48.3%)の減益となりました。親会社株主に
帰属する当期純損失は1,210百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益2,161百万円)となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの本社費用の計上区分を変更しており、以下の前年同期比較につ
いては、前年同期の数値に当該変更を反映した数値で比較分析しております。
自動車部品事業(日本)
自動車部品事業(日本)は、市場の減速並びに主要得意先の減産により、売上高は9,221百万円と前年同期に比べ2,145百万円(△18.9%)の減収、営業損失は260百万円(前年同期は営業利益441百万円)となりました。
自動車部品事業(北米)
自動車部品事業(北米)は、主要得意先の減産等により、売上高は13,714百万円と前年同期に比べ1,463百万円(△9.6%)の減収となりました。また、原材料費及び固定費の増加等により、営業利益は606百万円と前年同期に比べ343百万円(△36.1%)の減益となりました。
自動車部品事業(アジア)
自動車部品事業(アジア)は、ASEANが前年並みであったものの中国市場での減速等により、売上高は19,507百万円と前年同期に比べ1,483百万円(△7.1%)の減収、営業利益は856百万円と前年同期に比べ346百万円(△28.8%)の減益となりました。
自動車部品事業(欧州)
自動車部品事業(欧州)は、2018年度期中に連結化した子会社の業績が年度を通じて寄与したこと等により、売上高は11,627百万円と前年同期に比べ3,721百万円(47.1%)の増収となりましたが、のれん償却額と新製品立ち上げ費用の増加等により、営業損失は153百万円(前年同期は営業損失26百万円)となりました。
セキュリティ機器事業(日本)
セキュリティ機器事業(日本)は、年度末にかけて旅行者減少・外出規制等によりコインロッカー関係の売上が減少した等により、売上高は9,016百万円と前年同期に比べ49百万円(△0.5%)の減収、営業利益は1,216百万円と前年同期に比べ70百万円(△5.4%)の減益となりました。
セキュリティ機器事業(海外)
セキュリティ機器事業(海外)は、売上高は4,630百万円と前年同期に比べ、231百万円(5.3%)の増収、営業利益は389百万円と前年同期に比べ33百万円(9.4%)の増益となりました。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、8,130百万円(前期比7.0%増)とな
り、前連結会計年度末に比べ533百万円増加しました。また、当連結会計年度における「営業活動によるキャッシ
ュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」との差額であるフリー・キャッシュ・フローは
61百万円の収入となり、前年同期の338百万円の支出に対して400百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは3,466百万円の収入(前期と比べて1,060百万円収入が減少)となりました。主な収入要因は、減価償却費であり、主な支出要因は、仕入債務の減少額によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは3,404百万円の支出(前期と比べて1,460百万円支出が減少)となりました。これは主として、有形固定資産の取得支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは412百万円の収入(前期と比べて904百万円収入が減少)となりました。これは主として、長期借入金の借入による収入によるものです。
⑤ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 自動車部品事業(日本)(百万円) | 6,750 | 84.7 |
| 自動車部品事業(北米)(百万円) | 13,517 | 89.4 |
| 自動車部品事業(アジア)(百万円) | 18,739 | 92.7 |
| 自動車部品事業(欧州)(百万円) | 11,301 | 157.8 |
| セキュリティ機器事業(日本)(百万円) | 8,978 | 98.2 |
| セキュリティ機器事業(海外)(百万円) | 982 | 114.4 |
| 合計(百万円) | 60,270 | 99.7 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 自動車部品事業(日本) | 6,183 | 81.8 | 962 | 62.6 |
| 自動車部品事業(北米) | 12,383 | 82.0 | 2,420 | 69.0 |
| 自動車部品事業(アジア) | 18,057 | 89.9 | 3,985 | 84.9 |
| 自動車部品事業(欧州) | 11,561 | 159.9 | 3,012 | 112.6 |
| セキュリティ機器事業(日本) | 9,019 | 97.6 | 1,902 | 101.6 |
| セキュリティ機器事業(海外) | 990 | 110.2 | 241 | 102.5 |
| 合計 | 58,195 | 96.8 | 12,525 | 86.2 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 自動車部品事業(日本)(百万円) | 6,759 | 84.7 |
| 自動車部品事業(北米)(百万円) | 13,470 | 89.8 |
| 自動車部品事業(アジア)(百万円) | 18,766 | 92.6 |
| 自動車部品事業(欧州)(百万円) | 11,225 | 156.0 |
| セキュリティ機器事業(日本)(百万円) | 8,989 | 99.5 |
| セキュリティ機器事業(海外)(百万円) | 984 | 112.4 |
| 合計(百万円) | 60,195 | 99.8 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 日産自動車株式会社グループ | 29,847 | 49.5 | 25,153 | 41.8 |
| The Volkswagen Group | 7,917 | 13.1 | 8,963 | 14.9 |
※ 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先
につきましては記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
Ⅰ. 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努めておりますが、近年のビジネス環境の変化に鑑みると、国内外の企業とのグローバル競争が今後も予想されることから、当社グループを取り巻く環境は厳しい状況で推移するものと認識しております。こうした中、当社グループは、グローバル市場の急激な変化に的確に対応するため、安定した収益基盤の確立とお客さまの価値観とニーズに対応した新事業・新商品開発により、競争力の維持強化に向けた様々な取り組みを進めてまいります。今後、当社グループの想定を超えてグローバル市場が悪化した場合や、お客さまのニーズに対応する製品を開発・提供できない場合は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
a.財政状態及び経営成績等
1)財政状態
当連結会計年度末における総資産は、56,366百万円となり、前連結会計年度末に比べ687百万円増加いたしま
した。また、有利子負債は前連結会計年度末に比べ3,809百万円増加し、18,047百万円となりました。
各項目別の主な要因は次のとおりであります。
(資産の部)
流動資産は、現金及び預金が630百万円増加しましたが、受取手形及び売掛金が1,212百万円減少したこと等
により前連結会計年度末に比べ733百万円減少し、29,276百万円となりました。
これは手許資金の確保を優先する方針に従った借入金の増額があったこと及び、主要得意先の減産による売
上高の減少及び売掛債権の回収が進んだことの結果であります。
固定資産は、証券市場における株価の下落により投資有価証券が761百万円減少しましたが、リース資産が会
計基準の変更の影響で1,305百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ1,423百万円増加し、27,073
百万円となりました。なお、その他の固定資産に関しては自動車部品事業(日本)に係る減損処理を1,570百万
円実施いたしました。一方、メキシコ・中国における今後の技術革新に対応した新規設備の戦略的な導入を進
めております。
(負債の部)
流動負債は、短期借入金が987百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金が1,408百万円減少したこと等に
より前連結会計年度末に比べ496百万円減少し、18,647百万円となりました。
固定負債は、長期借入金が1,123百万円増加したこと、リース債務が会計基準の変更の影響で1,444百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ3,100百万円増加し、11,320百万円となりました。
(純資産の部)
純資産は、利益剰余金が1,593百万円減少したことや、その他有価証券評価差額金が698百万円減少したこと
等により前連結会計年度末に比べ1,916百万円減少し、26,398百万円となりました。この結果、自己資本比率は
前連結会計年度末の49.5%から4.7ポイント減少し44.8%となりました。
2)経営成績
(売 上 高)
当連結会計年度の売上高は、市場の減速並びに主要得意先の減産等により、前連結会計年度に比べ149百万円減少し、60,195百万円となりました。
なお、当社グループの中国子会社・欧州子会社等の決算日は12月31日であるため、2020年1月1日から3月
31日までに生じた当連結会計年度の売上高への影響は、主に親会社を含めた日本拠点の会社及び北米拠点の会
社に限定されます。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための各国政府による外出自粛・制限令による減産の当連結会計年
度売上高への影響額は日本拠点の会社において約2億円、北米拠点の会社において約3億円であります。
(売 上 原 価)
当連結会計年度の売上原価は、原材料費及び減価償却費等の増加により、前連結会計年度に比べ1,437百万円増加し、50,842百万円となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ188百万円減少し、7,540百万円となりま
した。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ1,398百万円減少し、1,811百万円となり
ました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ34百万円増加し、425百万円となりました。
当連結会計年度の営業外費用は、為替市場の影響により為替差損を210百万円計上したことから前連結会計年
度に比べ221百万円増加し、537百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ1,585百万円減少し、1,700百万円となりま
した。
(特 別 損 益)
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度に比べ306百万円減少し、31百万円となりました。
当連結会計年度の特別損失は、自動車部品事業に係る固定資産の減損損失1,570百万円を計上したこと等によ
り、前連結会計年度に比べ1,105百万円増加し、1,596百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益(△は損失)は、前連結会計年度に比べ
3,372百万円減少し、△1,210百万円となりました。
b.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントの業績は以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの本社費用の計上区分を変更しており、以下の前年同期比較につ
いては、前年同期の数値に当該変更を反映した数値で比較分析しております。
① 自動車部品事業(日本)
自動車部品事業(日本)は、市場の減速並びに主要得意先の減産、さらには2020年1月から3月にかけての新型コロナウイルス感染症拡大防止のための主要得意先の工場休業等の動きにより、売上高は9,221百万円と前年同期に比べ2,145百万円(△18.9%)の減収、営業損失は260百万円(前年同期は営業利益441百万円)となりました。
資産は売掛債権が減少したこと及び固定資産に係る減損処理を行った等もあり前連結会計年度末に比べ1,698百万円減少の7,974百万円となりました。
② 自動車部品事業(北米)
自動車部品事業(北米)は、主要取引先の減産及び2020年1月から3月にかけての新型コロナウイルス感染症拡大防止のための各国政府による外出禁止令に従った主要得意先の工場休業等の動きにより、売上高は13,714百万円と前年同期に比べ1,463百万円(△9.6%)の減収となりました。また、原材料費及び固定費の増加等により、営業利益は606百万円と前年同期に比べ343百万円(△36.1%)の減益となりました。
資産は先を見据えた戦略的投資による機械及び装置が増加した一方、減収による現金及び預金の減少等により、前連結会計年度末に比べ829百万円減少の11,689百万円となりました。
③ 自動車部品事業(アジア)
自動車部品事業(アジア)は、ASEANが前年並みであったものの中国市場での販売の減速等により、売上高は19,507百万円と前年同期に比べ1,483百万円(△7.1%)の減収、営業利益は856百万円と前年同期に比べ346百万円(△28.8%)の減益となりました。
なお、自動車部品事業(アジア)に属する子会社の主な決算日は12月31日であるため、2020年1月以降の各国政府による新型コロナウイルス感染症拡大防止のための外出禁止令に従った工場休業・閉鎖等の影響は、当連結会計年度の業績には影響しておりません。ただし、来期の業績に影響を及ぼす可能性があります。
資産は中国における売上高減少と回収を進めたことにより売掛債権が減少した一方、手許資金の確保から現金及び預金が増加、また、将来を見据えた戦略的投資による設備の増加、連結子会社の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,845百万円増加の18,713百万円となりました。
④ 自動車部品事業(欧州)
自動車部品事業(欧州)は、2018年度期中に連結化した子会社の業績が年度を通じて寄与したこと等により、売上高は11,627百万円と前年同期に比べ3,721百万円(47.1%)の増収となりましたが、のれん償却額と新製品立ち上げ費用の増加等により、営業損失は153百万円(前年同期は営業損失26百万円)となりました。
なお、自動車部品事業(欧州)に属する子会社の決算日は12月31日であるため、2020年1月以降の各国政府による新型コロナウイルス感染症拡大防止のための外出禁止令に従った工場休業・閉鎖等の影響は、当連結会計年度の業績には影響しておりません。ただし、来期の業績に影響を及ぼす可能性があります。
資産はのれんの償却による減少はあったものの、連結子会社の増収の効果もあり、前連結会計年度末に比べ315百万円増加の8,332百万円となりました。
⑤ セキュリティ機器事業(日本)
セキュリティ機器事業(日本)は、年度末にかけて旅行者減少・外出規制等によりコインロッカー関係の売上が減少したこと等により、売上高は9,016百万円と前年同期に比べ49百万円(△0.5%)の減収、営業利益は1,216百万円と前年同期に比べ70百万円(△5.4%)の減益となりました。
資産は売上高減少による売掛債権が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ284百万円減少の6,764百万円となりました。
⑥ セキュリティ機器事業(海外)
セキュリティ機器事業(海外)は、売上高は4,630百万円と前年同期に比べ、231百万円(5.3%)の増収、営業利益は389百万円と前年同期に比べ33百万円(9.4%)の増益となりました。
資産は売上高増加による売掛債権の増加等により、前連結会計年度末に比べ504百万円増加の2,706百万円となりました。
Ⅱ. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキ
ャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ④キャッシュ・フローの状況」の項目をご
参照ください。
キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 自己資本比率 | 51.7% | 49.5% | 44.8% |
| 時価ベースの自己資本比率 | 30.8% | 22.7% | 15.5% |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率 | 3.59年 | 3.14年 | 5.20年 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | 16.9倍 | 27.2倍 | 14.4倍 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは当社グループの自動車部品事業とセキュリテ
ィ機器事業に係わる製造原価、販売費および一般管理費になります。また、設備資金需要としては、生産能
力増強の為の新規設備購入、既存設備の償却に伴う更新に加え、情報処理に使用されるソフトウェアを始め
とする無形固定資産投資等があります。
財政政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保する為、内部資金の活用及び金融機関か
らの借入と社債の発行により資金調達を行っており、運転資金及び設備資金につきましては、国内、海外子
会社のものを含め当社において一元管理しております。
当社グループでは、当社グループ全体での有利子負債の削減を図り財務安定性を高め、また、資金調達コ
ストの低減に努める一方、資金効率化の見地からコミットメントラインの弾力的な利用による機動的な資金
調達での流動性確保も行っております。当期末の有利子負債残高は18,047百万円となりました。
また、グローバルな事業展開による為替変動リスクの影響を極小化すべく、地産地消型ビジネスの推進や
外貨建資産・負債に対し、必要に応じて為替予約の活用も行っております。
Cash(手元流動性)の確保
当社グループでは、連結ベースにおける年間売上高の概ね1.5ヶ月分に相当する金額を手元資金として保有
する方針の下で、2020年3月期末時点において約83億円(1.7ヶ月分)の現預金を保有しております。また、単体では複数の金融機関との間で締結しているコミットメントライン契約 10億円を未使用額としているほ
か、短期借入枠として42億円、合計で52億円を備え、手元流動性を確保しております。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、着実な企業価値の向上を測る尺度として、2019~22年度中期経営計画の連結売上高、同営
業利益率、新商品売上高比率、自己資本比率、ROEを重要な指標と位置づけております。具体的には中期経営計
画の最終年度となる2022年度において、「連結売上高 70,000百万円」「同営業利益率 6.0%以上」「新商品売
上高比率 25.0%以上」「自己資本比率 50.0%以上」「ROE 8.0%以上」の達成を目標としております。
当連結会計年度における各指標はそれぞれ「連結売上高」は60,195百万円、「同営業利益率」は3.0%、「新
商品売上高比率」は17.4%、「自己資本比率」は44.8%、「ROE」は△4.6%となりました。
Ⅰ. 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容に詳細は記載いたしましたが、主要
得意先の減産、新型コロナウイルス感染症の影響など中期経営計画策定時に予想し得なかった外部環境の変化
の影響を受け中期経営計画スタート初年度としては厳しい結果となりました。しかしながら、最終年度2022年
度に達成できるよう、基本方針である「新事業・新商品開発」 「収益基盤の強化」 「人材育成」を強力に推
進してまいります。
Ⅲ. 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産及び負債の報告数値及び報告期間の収益・費用の報告数値に影響を与える見積り、仮定及び判断を使用することが必要となります。当社の経営陣は、連結財務諸表作成の基礎となる見積り、仮定及び判断を、過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。ただし、これらの見積り、仮定及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。この差異は、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
当社の経営陣が、将来にわたり、重要な影響を及ぼす可能性があると考えている見積り及び仮定は、主として次のとおりです。なお、下記に掲げる各項目に関連する資産及び負債の当連結会計年度末における残高については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記」における各項目の注記内容をご参照ください。
・有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損判定において測定される回収可能価額
有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損判定において、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位における売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高いほうを回収可能価額として測定しております。当該売却費用控除後の公正価値算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損損失額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・引当金の測定
各引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日における最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・法人税等の見積り
法人税等の算定に際しては、税法規定の解釈や過去の税務調査の経緯等、様々な要因について見積り及び判断が必要となります。そのため、各期末において見積った法人税等と、実際に納付する法人税等の金額とが異なる可能性があり、その場合、翌年度以降の法人税等の計上額に重要な影響を与える可能性があります。また、繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、当該回収可能性の判断は、当社及び子会社の事業計画に基づいて決定した各将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来事業年度の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な影響を及ぼす可能性があります。