有価証券報告書-第86期(2023/04/01-2024/03/31)
当連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の概況
当連結会計年度における国内外の経済情勢は、米国では個人消費や雇用情勢が下支えとなり堅調に推移しましたが、その他の地域は欧州での金利の高止まりや中国経済の減速を受けて低調に推移しました。日本では新型コロナウィルス感染症による行動制限が解除され、人流の回復やインバウンド需要が増加し、経済活動の正常化が進みました。また、好調な企業業績を背景に設備投資が底堅く推移したこと等により、景気は緩やかな回復基調となりました。一方、地政学リスクの長期化や各国の政策金利の引き上げ・高止まりとこれに伴う為替変動等の影響から、先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループの主要関連産業であります自動車産業におきましては、半導体供給制約の状況が緩和され、生産台数は世界的には回復基調にあるものの、中国においては自動車市場構造の急激な変化に伴う日系車での販売不振・減産が引き続き進行しております。セキュリティ機器事業の関連産業であります住宅産業におきましては、新築住宅着工戸数は資材高騰の影響等により、戸建ての注文住宅・分譲住宅及びマンションは減少、賃貸住宅は前年度とほぼ同水準に推移しております。
② 定性的成果
このような経営環境の中、当社は2023年4月14日に創業100周年を迎えました。2023年度からの4年間を対象とする中期経営計画MP2026を策定し、基本方針である「新事業・新商品開発」「収益基盤の強化」「サステナビリティ経営の実践」を、当社グループ一丸となって着実に取り組みました。
「新事業・新商品開発」については、自動車部品事業では、国内大手自動車メーカー向けに電動格納式ドアハンドルの納入を開始いたしました。ドアハンドルを格納させることで、車両デザイン性を高めると共に、インテリジェントキーを持って車に近づくと、自動的にドアハンドルが出現しユーザーをお迎えする演出を行います。セキュリティ機器事業では、「ed ロックPLUS」を初めとする様々なスマートロック/電気錠ラインナップを、「PREMIUM SMART LOCK」の名称にリニューアルすることを発表しました。なお、現在2024年度にリリースする新商品の開発を進行中です。ロッカーシステム部門では、食品ロス削減とさらなる利便性を目的とし、電子マネー・クレジット・コード決済が可能なロッカー型自販機を開発し、行政との連携を行い市場導入いたしました。このように当社グループは、環境、利便性を重視した新商品開発を進めてまいります。
③ 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ6,308百万円増加し、67,948百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、短期借入金が1,642百万円増加、社債が860百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,752百万円増加し、32,723百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,556百万円増加し、35,225百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は74,544百万円と前年同期に比べ11,661百万円(18.5%)の増収となりました。利益につきましては、営業利益は2,438百万円と前年同期に比べ1,837百万円(305.6%)の増益となりました。経常利益は3,088百万円と前年同期に比べ1,740百万円(129.0%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は1,802百万円と前年同期に比べ1,278百万円(244.0%)の増益となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
自動車部品事業(日本)
自動車部品事業(日本)におきましては、半導体供給不足の緩和に伴う得意先での生産台数の増加などにより、売上高は10,540百万円と前年同期に比べ、1,539百万円(17.1%)の増収となりました。増収効果や合理化活動の進展などにより、セグメント利益は562百万円(前年同期はセグメント損失5百万円)となりました。
自動車部品事業(北米)
自動車部品事業(北米)におきましては、半導体供給不足の緩和に伴う得意先での生産台数の増加に加えて、為替換算の影響等から、売上高は16,988百万円と前年同期に比べ、4,733百万円(38.6%)の増収となりました。インフレに伴うコストの高止まりはあるものの増収効果や合理化活動の進展などにより、セグメント利益は378百万円(前年同期はセグメント損失543百万円)となりました。
自動車部品事業(アジア)
自動車部品事業(アジア)におきましては、中国での日系車の販売不振・減産影響を大きく受け続けていること、タイでの金利上昇影響による下期販売減速などにより、売上高は17,179百万円と前年同期に比べ、836百万円(△4.6%)の減収となりました。固定費管理や経費削減の徹底を図ったものの中国での減収影響が大きく、セグメント損失は651百万円(前年同期はセグメント損失2百万円)となりました。
自動車部品事業(欧州)
自動車部品事業(欧州)におきましては、半導体供給不足の緩和に伴う得意先での生産台数の増加に加えて、為替換算の影響等から、売上高は16,157百万円と前年同期に比べ、4,743百万円(41.6%)の増収となりました。増収効果や合理化活動の進展などにより、セグメント利益は60百万円(前年同期はセグメント損失345百万円)となりました。
セキュリティ機器事業(日本)
セキュリティ機器事業(日本)におきましては、建築資材の高騰を背景とした新築住宅着工戸数減少の影響を受けているものの、大手賃貸住宅事業会社のプロジェクトによる受注が有り、住宅関連製品の売上は前年同期を上回りました。ロッカーシステム事業については、インバウンドの急速な回復でレジャー・観光客が増加しコインロッカーの利用機会と設備投資としてのマインドが上がったことで、ロッカー販売及びオペレーション事業が好調に推移し、売上は前年同期を上回りました。
なお、売上高は15,177百万円と前年同期に比べ、1,422百万円(10.3%)の増収、セグメント利益は1,924百万円と前年同期に比べ、86百万円(4.7%)の増益となりました。
セキュリティ機器事業(海外)
セキュリティ機器事業(海外)におきましては、日本向け製品(電気錠)の生産増及びタイ国内の樹脂成形部品の受注増により、売上高は11,190百万円と前年同期に比べ、2,874百万円(34.6%)の増収、セグメント利益は1,144百万円と前年同期に比べ、606百万円(112.6%)の増益となりました。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、9,699百万円(前期比44.4%増)となり、前連結会計年度末に比べ2,984百万円増加しました。また、当連結会計年度における「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」との差額であるフリー・キャッシュ・フローは3,851百万円の収入となり、前年同期の127百万円の収入に対して3,724百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは7,111百万円の収入(前期と比べて4,200百万円収入が増加)となりました。主な収入要因は、減価償却費です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは3,260百万円の支出(前期と比べて475百万円支出が増加)となりました。主な支出要因は、有形固定資産の取得による支出です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは1,094百万円の支出(前期は62百万円の収入)となりました。主な支出要因は、長期借入金の返済による支出です。
⑤ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
※ 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
Ⅰ.財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努めておりますが、近年のビジネス環境の変化に鑑みるに、国内外の企業とのグローバル競争が今後も予想されることから、当社グループを取り巻く環境は厳しい状況で推移するものと認識しております。こうした中、当社グループは、グローバル市場の急激な変化に的確に対応するため、安定した収益基盤の確立とお客さまの価値観とニーズに対応した新事業・新商品開発により、競争力の維持強化に向けた様々な取り組みを進めてまいります。今後、当社グループの想定を超えてグローバル市場が悪化した場合や、お客さまのニーズに対応する製品を開発・提供できない場合は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
a.財政状態及び経営成績等
1) 財政状態
当連結会計年度末における総資産は、67,948百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,308百万円増加しました。また、有利子負債は前連結会計年度末に比べ249百万円減少し、17,588百万円となりました。
各項目別の主な要因は次のとおりであります。
(資産の部)
流動資産は、現金及び預金が2,854百万円増加、売掛金が1,132百万円増加、商品及び製品が319百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ4,561百万円増加し、39,933百万円となりました。
固定資産は、投資有価証券が1,106百万円増加、建設仮勘定が786百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ1,739百万円増加し、28,002百万円となりました。
(負債の部)
流動負債は、短期借入金が1,642百万円増加、支払手形及び買掛金が628百万円増加、事業構造改善引当金が363百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ2,821百万円増加し、23,897百万円となりました。
固定負債は、社債が860百万円増加した一方、長期借入金が1,837百万円減少したこと等により前連結会計年度末に比べ1,068百万円減少し、8,825百万円となりました。
(純資産の部)
純資産は、利益剰余金が1,419百万円増加したことや、為替換算調整勘定が2,324百万円増加したことにより前連結会計年度末に比べ4,556百万円増加し、35,225百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の48.0%から2.4ポイント改善し50.4%となりました。
2) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、半導体供給不足の緩和に伴う得意先での生産台数の回復基調や為替換算等の影響により、前連結会計年度に比べ11,661百万円増加し、74,544百万円となりました。
(売上原価)
当連結会計年度の売上原価は、原材料費等の増加により、前連結会計年度に比べ8,799百万円増加し、63,120百万円となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ1,025百万円増加し、8,986百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ1,837百万円増加し、2,438百万円となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は、為替相場が円安傾向に進んだことから為替差益726百万円を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ15百万円増加し、1,082百万円となりました。
当連結会計年度の営業外費用は、支払利息を302百万円計上したこと等により、前連結会計年度に比べ112百万円増加し、432百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ1,740百万円増加し、3,088百万円となりました。
(特別損益)
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度において投資有価証券売却益37百万円が計上されたこと等により、前連結会計年度に比べ26百万円減少し、29百万円となりました。
当連結会計年度の特別損失は、中国所在の子会社において、事業構造改善引当金繰入額363百万円を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ300百万円増加し、915百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ1,278百万円増加し、1,802百万円となりました。
b.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントの業績は以下のとおりであります。
① 自動車部品事業(日本)
自動車部品事業(日本)におきましては、半導体供給不足の緩和に伴う得意先での生産台数の増加などにより、売上高は10,540百万円と前年同期に比べ、1,539百万円(17.1%)の増収となりました。増収効果や合理化活動の進展などにより、セグメント利益は562百万円(前年同期はセグメント損失5百万円)となりました。
② 自動車部品事業(北米)
自動車部品事業(北米)におきましては、半導体供給不足の緩和に伴う得意先での生産台数の増加に加えて、為替換算の影響等から、売上高は16,988百万円と前年同期に比べ、4,733百万円(38.6%)の増収となりました。インフレに伴うコストの高止まりはあるものの増収効果や合理化活動の進展などにより、セグメント利益は378百万円(前年同期はセグメント損失543百万円)となりました。
③ 自動車部品事業(アジア)
自動車部品事業(アジア)におきましては、中国での日系車の販売不振・減産影響を大きく受け続けていること、タイでの金利上昇影響による下期販売減速などにより、売上高は17,179百万円と前年同期に比べ、836百万円(△4.6%)の減収となりました。固定費管理や経費削減の徹底を図ったものの中国での減収影響が大きく、セグメント損失は651百万円(前年同期はセグメント損失2百万円)となりました。
④ 自動車部品事業(欧州)
自動車部品事業(欧州)におきましては、半導体供給不足の緩和に伴う得意先での生産台数の増加に加えて、為替換算の影響等から、売上高は16,157百万円と前年同期に比べ、4,743百万円(41.6%)の増収となりました。増収効果や合理化活動の進展などにより、セグメント利益は60百万円(前年同期はセグメント損失345百万円)となりました。
⑤ セキュリティ機器事業(日本)
セキュリティ機器事業(日本)におきましては、建築資材の高騰を背景とした新築住宅着工戸数減少の影響を受けているものの、大手賃貸住宅事業会社のプロジェクトによる受注が有り、住宅関連製品の売上は前年同期を上回りました。ロッカーシステム事業については、インバウンドの急速な回復でレジャー・観光客が増加しコインロッカーの利用機会と設備投資としてのマインドが上がったことで、ロッカー販売及びオペレーション事業が好調に推移し、売上は前年同期を上回りました。
なお、売上高は15,177百万円と前年同期に比べ、1,422百万円(10.3%)の増収、セグメント利益は1,924百万円と前年同期に比べ、86百万円(4.7%)の増益となりました。
⑥ セキュリティ機器事業(海外)
セキュリティ機器事業(海外)におきましては、日本向け製品(電気錠)の生産増及びタイ国内の樹脂成形部品の受注増により、売上高は11,190百万円と前年同期に比べ、2,874百万円(34.6%)の増収、セグメント利益は1,144百万円と前年同期に比べ、606百万円(112.6%)の増益となりました。
Ⅱ.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ④ キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。
キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
・資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは当社グループの自動車部品事業とセキュリティ機器事業に係わる製造原価、販売費及び一般管理費になります。また、設備資金需要としては、生産能力増強の為の新規設備購入、既存設備の償却に伴う更新に加え、情報処理に使用されるソフトウェアを始めとする無形固定資産投資等があります。
・財政政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保する為、内部資金の活用及び金融機関からの借入と社債の発行により資金調達を行っており、運転資金及び設備資金につきましては、国内、海外子会社のものを含め当社において一元管理しております。
当社グループでは、当社グループ全体での有利子負債の削減を図り財務安定性を高め、また、資金調達コストの低減に努める一方、資金効率化の見地からコミットメントラインの弾力的な利用による機動的な資金調達での流動性確保も行っております。当期末の有利子負債残高は17,588百万円となりました。また、グローバルな事業展開による為替変動リスクの影響を極小化すべく、地産地消型ビジネスの推進や外貨建資産・負債に対し、必要に応じて為替予約の活用も行っております。
・Cash(手元流動性)の確保
当社グループでは、連結ベースにおける年間売上高の概ね1.5ヶ月分に相当する金額を手元資金として保有する方針の下で、2024年3月期末時点において約98億円(1.6ヶ月分)の現預金を保有しております。また、単体では複数の金融機関との間で締結しているコミットメントライン契約15億円を未使用額としている他、短期借入枠として147億円、合計で162億円を備え、手元流動性を確保しております。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2023年度~2026年度の中期経営計画においては、連結売上高、同営業利益率、新商品売上高比率、自己資本比率、ROICを重要な指標と位置付け、基本方針である「新事業・新商品開発」 「収益基盤の強化」 「サステナビリティ経営の推進」を強力に推進してまいります。
当連結会計年度における各指標はそれぞれ「連結売上高」は74,544百万円、「同営業利益率」は3.3%、「新商品売上高比率」は32.5%、「自己資本比率」は50.4%、「ROIC」は5.7%となりました。
当社グループは、事業環境の不透明な見通しやグローバル競争が激化する中、外部環境に影響されにくい体質強化を優先課題として、基本方針を、国内拠点及び拡充した海外拠点の生産、間接業務の効率化等の諸施策を通じて、引き続き強力に推進してまいります。
Ⅲ.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産及び負債の報告数値及び報告期間の収益・費用の報告数値に影響を与える見積り、仮定及び判断を使用することが必要となります。当社の経営陣は、連結財務諸表作成の基礎となる見積り、仮定及び判断を、過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。ただし、これらの見積り、仮定及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。この差異は、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
・有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損判定において測定される回収可能価額
有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損判定において、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位における売却費用控除後の正味売却価額と使用価値のいずれか高いほうを回収可能価額として測定しております。当該売却費用控除後の正味売却価額算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損損失額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・引当金の測定
各引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日における最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・法人税等の見積り
法人税等の算定に際しては、税法規定の解釈や過去の税務調査の経緯等、様々な要因について見積り及び判断が必要となります。そのため、各期末において見積った法人税等と、実際に納付する法人税等の金額とが異なる可能性があり、その場合、翌年度以降の法人税等の計上額に重要な影響を与える可能性があります。また、繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、当該回収可能性の判断は、当社及び子会社の事業計画に基づいて決定した各将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来事業年度の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の概況
当連結会計年度における国内外の経済情勢は、米国では個人消費や雇用情勢が下支えとなり堅調に推移しましたが、その他の地域は欧州での金利の高止まりや中国経済の減速を受けて低調に推移しました。日本では新型コロナウィルス感染症による行動制限が解除され、人流の回復やインバウンド需要が増加し、経済活動の正常化が進みました。また、好調な企業業績を背景に設備投資が底堅く推移したこと等により、景気は緩やかな回復基調となりました。一方、地政学リスクの長期化や各国の政策金利の引き上げ・高止まりとこれに伴う為替変動等の影響から、先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループの主要関連産業であります自動車産業におきましては、半導体供給制約の状況が緩和され、生産台数は世界的には回復基調にあるものの、中国においては自動車市場構造の急激な変化に伴う日系車での販売不振・減産が引き続き進行しております。セキュリティ機器事業の関連産業であります住宅産業におきましては、新築住宅着工戸数は資材高騰の影響等により、戸建ての注文住宅・分譲住宅及びマンションは減少、賃貸住宅は前年度とほぼ同水準に推移しております。
② 定性的成果
このような経営環境の中、当社は2023年4月14日に創業100周年を迎えました。2023年度からの4年間を対象とする中期経営計画MP2026を策定し、基本方針である「新事業・新商品開発」「収益基盤の強化」「サステナビリティ経営の実践」を、当社グループ一丸となって着実に取り組みました。
「新事業・新商品開発」については、自動車部品事業では、国内大手自動車メーカー向けに電動格納式ドアハンドルの納入を開始いたしました。ドアハンドルを格納させることで、車両デザイン性を高めると共に、インテリジェントキーを持って車に近づくと、自動的にドアハンドルが出現しユーザーをお迎えする演出を行います。セキュリティ機器事業では、「ed ロックPLUS」を初めとする様々なスマートロック/電気錠ラインナップを、「PREMIUM SMART LOCK」の名称にリニューアルすることを発表しました。なお、現在2024年度にリリースする新商品の開発を進行中です。ロッカーシステム部門では、食品ロス削減とさらなる利便性を目的とし、電子マネー・クレジット・コード決済が可能なロッカー型自販機を開発し、行政との連携を行い市場導入いたしました。このように当社グループは、環境、利便性を重視した新商品開発を進めてまいります。
③ 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ6,308百万円増加し、67,948百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、短期借入金が1,642百万円増加、社債が860百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,752百万円増加し、32,723百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,556百万円増加し、35,225百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は74,544百万円と前年同期に比べ11,661百万円(18.5%)の増収となりました。利益につきましては、営業利益は2,438百万円と前年同期に比べ1,837百万円(305.6%)の増益となりました。経常利益は3,088百万円と前年同期に比べ1,740百万円(129.0%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は1,802百万円と前年同期に比べ1,278百万円(244.0%)の増益となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
自動車部品事業(日本)
自動車部品事業(日本)におきましては、半導体供給不足の緩和に伴う得意先での生産台数の増加などにより、売上高は10,540百万円と前年同期に比べ、1,539百万円(17.1%)の増収となりました。増収効果や合理化活動の進展などにより、セグメント利益は562百万円(前年同期はセグメント損失5百万円)となりました。
自動車部品事業(北米)
自動車部品事業(北米)におきましては、半導体供給不足の緩和に伴う得意先での生産台数の増加に加えて、為替換算の影響等から、売上高は16,988百万円と前年同期に比べ、4,733百万円(38.6%)の増収となりました。インフレに伴うコストの高止まりはあるものの増収効果や合理化活動の進展などにより、セグメント利益は378百万円(前年同期はセグメント損失543百万円)となりました。
自動車部品事業(アジア)
自動車部品事業(アジア)におきましては、中国での日系車の販売不振・減産影響を大きく受け続けていること、タイでの金利上昇影響による下期販売減速などにより、売上高は17,179百万円と前年同期に比べ、836百万円(△4.6%)の減収となりました。固定費管理や経費削減の徹底を図ったものの中国での減収影響が大きく、セグメント損失は651百万円(前年同期はセグメント損失2百万円)となりました。
自動車部品事業(欧州)
自動車部品事業(欧州)におきましては、半導体供給不足の緩和に伴う得意先での生産台数の増加に加えて、為替換算の影響等から、売上高は16,157百万円と前年同期に比べ、4,743百万円(41.6%)の増収となりました。増収効果や合理化活動の進展などにより、セグメント利益は60百万円(前年同期はセグメント損失345百万円)となりました。
セキュリティ機器事業(日本)
セキュリティ機器事業(日本)におきましては、建築資材の高騰を背景とした新築住宅着工戸数減少の影響を受けているものの、大手賃貸住宅事業会社のプロジェクトによる受注が有り、住宅関連製品の売上は前年同期を上回りました。ロッカーシステム事業については、インバウンドの急速な回復でレジャー・観光客が増加しコインロッカーの利用機会と設備投資としてのマインドが上がったことで、ロッカー販売及びオペレーション事業が好調に推移し、売上は前年同期を上回りました。
なお、売上高は15,177百万円と前年同期に比べ、1,422百万円(10.3%)の増収、セグメント利益は1,924百万円と前年同期に比べ、86百万円(4.7%)の増益となりました。
セキュリティ機器事業(海外)
セキュリティ機器事業(海外)におきましては、日本向け製品(電気錠)の生産増及びタイ国内の樹脂成形部品の受注増により、売上高は11,190百万円と前年同期に比べ、2,874百万円(34.6%)の増収、セグメント利益は1,144百万円と前年同期に比べ、606百万円(112.6%)の増益となりました。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、9,699百万円(前期比44.4%増)となり、前連結会計年度末に比べ2,984百万円増加しました。また、当連結会計年度における「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」との差額であるフリー・キャッシュ・フローは3,851百万円の収入となり、前年同期の127百万円の収入に対して3,724百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは7,111百万円の収入(前期と比べて4,200百万円収入が増加)となりました。主な収入要因は、減価償却費です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは3,260百万円の支出(前期と比べて475百万円支出が増加)となりました。主な支出要因は、有形固定資産の取得による支出です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは1,094百万円の支出(前期は62百万円の収入)となりました。主な支出要因は、長期借入金の返済による支出です。
⑤ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 自動車部品事業(日本)(百万円) | 8,267 | 117.8 |
| 自動車部品事業(北米)(百万円) | 16,987 | 138.3 |
| 自動車部品事業(アジア)(百万円) | 15,777 | 91.5 |
| 自動車部品事業(欧州)(百万円) | 15,745 | 135.1 |
| セキュリティ機器事業(日本)(百万円) | 15,531 | 113.5 |
| セキュリティ機器事業(海外)(百万円) | 2,428 | 105.0 |
| 合計(百万円) | 74,737 | 116.4 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 自動車部品事業(日本) | 8,289 | 117.0 | 1,923 | 101.3 |
| 自動車部品事業(北米) | 17,465 | 134.8 | 3,938 | 115.9 |
| 自動車部品事業(アジア) | 15,997 | 101.3 | 3,518 | 103.1 |
| 自動車部品事業(欧州) | 16,133 | 131.5 | 3,931 | 106.7 |
| セキュリティ機器事業 (日本) | 14,731 | 105.9 | 2,792 | 87.0 |
| セキュリティ機器事業 (海外) | 2,263 | 87.1 | 590 | 78.3 |
| 合計 | 74,880 | 115.9 | 16,695 | 102.1 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 自動車部品事業(日本)(百万円) | 8,264 | 118.1 |
| 自動車部品事業(北米)(百万円) | 16,924 | 139.5 |
| 自動車部品事業(アジア)(百万円) | 15,891 | 93.1 |
| 自動車部品事業(欧州)(百万円) | 15,888 | 143.1 |
| セキュリティ機器事業(日本)(百万円) | 15,149 | 113.7 |
| セキュリティ機器事業(海外)(百万円) | 2,426 | 107.3 |
| 合計(百万円) | 74,544 | 118.5 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 日産自動車株式会社 グループ | 19,713 | 31.3 | 25,841 | 34.7 |
| The Volkswagen Group | 7,249 | 11.5 | 8,987 | 12.1 |
| YKK AP株式会社 | 7,269 | 11.6 | 6,637 | 8.9 |
※ 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
Ⅰ.財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努めておりますが、近年のビジネス環境の変化に鑑みるに、国内外の企業とのグローバル競争が今後も予想されることから、当社グループを取り巻く環境は厳しい状況で推移するものと認識しております。こうした中、当社グループは、グローバル市場の急激な変化に的確に対応するため、安定した収益基盤の確立とお客さまの価値観とニーズに対応した新事業・新商品開発により、競争力の維持強化に向けた様々な取り組みを進めてまいります。今後、当社グループの想定を超えてグローバル市場が悪化した場合や、お客さまのニーズに対応する製品を開発・提供できない場合は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
a.財政状態及び経営成績等
1) 財政状態
当連結会計年度末における総資産は、67,948百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,308百万円増加しました。また、有利子負債は前連結会計年度末に比べ249百万円減少し、17,588百万円となりました。
各項目別の主な要因は次のとおりであります。
(資産の部)
流動資産は、現金及び預金が2,854百万円増加、売掛金が1,132百万円増加、商品及び製品が319百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ4,561百万円増加し、39,933百万円となりました。
固定資産は、投資有価証券が1,106百万円増加、建設仮勘定が786百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ1,739百万円増加し、28,002百万円となりました。
(負債の部)
流動負債は、短期借入金が1,642百万円増加、支払手形及び買掛金が628百万円増加、事業構造改善引当金が363百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ2,821百万円増加し、23,897百万円となりました。
固定負債は、社債が860百万円増加した一方、長期借入金が1,837百万円減少したこと等により前連結会計年度末に比べ1,068百万円減少し、8,825百万円となりました。
(純資産の部)
純資産は、利益剰余金が1,419百万円増加したことや、為替換算調整勘定が2,324百万円増加したことにより前連結会計年度末に比べ4,556百万円増加し、35,225百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の48.0%から2.4ポイント改善し50.4%となりました。
2) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、半導体供給不足の緩和に伴う得意先での生産台数の回復基調や為替換算等の影響により、前連結会計年度に比べ11,661百万円増加し、74,544百万円となりました。
(売上原価)
当連結会計年度の売上原価は、原材料費等の増加により、前連結会計年度に比べ8,799百万円増加し、63,120百万円となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ1,025百万円増加し、8,986百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ1,837百万円増加し、2,438百万円となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は、為替相場が円安傾向に進んだことから為替差益726百万円を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ15百万円増加し、1,082百万円となりました。
当連結会計年度の営業外費用は、支払利息を302百万円計上したこと等により、前連結会計年度に比べ112百万円増加し、432百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ1,740百万円増加し、3,088百万円となりました。
(特別損益)
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度において投資有価証券売却益37百万円が計上されたこと等により、前連結会計年度に比べ26百万円減少し、29百万円となりました。
当連結会計年度の特別損失は、中国所在の子会社において、事業構造改善引当金繰入額363百万円を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ300百万円増加し、915百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ1,278百万円増加し、1,802百万円となりました。
b.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントの業績は以下のとおりであります。
① 自動車部品事業(日本)
自動車部品事業(日本)におきましては、半導体供給不足の緩和に伴う得意先での生産台数の増加などにより、売上高は10,540百万円と前年同期に比べ、1,539百万円(17.1%)の増収となりました。増収効果や合理化活動の進展などにより、セグメント利益は562百万円(前年同期はセグメント損失5百万円)となりました。
② 自動車部品事業(北米)
自動車部品事業(北米)におきましては、半導体供給不足の緩和に伴う得意先での生産台数の増加に加えて、為替換算の影響等から、売上高は16,988百万円と前年同期に比べ、4,733百万円(38.6%)の増収となりました。インフレに伴うコストの高止まりはあるものの増収効果や合理化活動の進展などにより、セグメント利益は378百万円(前年同期はセグメント損失543百万円)となりました。
③ 自動車部品事業(アジア)
自動車部品事業(アジア)におきましては、中国での日系車の販売不振・減産影響を大きく受け続けていること、タイでの金利上昇影響による下期販売減速などにより、売上高は17,179百万円と前年同期に比べ、836百万円(△4.6%)の減収となりました。固定費管理や経費削減の徹底を図ったものの中国での減収影響が大きく、セグメント損失は651百万円(前年同期はセグメント損失2百万円)となりました。
④ 自動車部品事業(欧州)
自動車部品事業(欧州)におきましては、半導体供給不足の緩和に伴う得意先での生産台数の増加に加えて、為替換算の影響等から、売上高は16,157百万円と前年同期に比べ、4,743百万円(41.6%)の増収となりました。増収効果や合理化活動の進展などにより、セグメント利益は60百万円(前年同期はセグメント損失345百万円)となりました。
⑤ セキュリティ機器事業(日本)
セキュリティ機器事業(日本)におきましては、建築資材の高騰を背景とした新築住宅着工戸数減少の影響を受けているものの、大手賃貸住宅事業会社のプロジェクトによる受注が有り、住宅関連製品の売上は前年同期を上回りました。ロッカーシステム事業については、インバウンドの急速な回復でレジャー・観光客が増加しコインロッカーの利用機会と設備投資としてのマインドが上がったことで、ロッカー販売及びオペレーション事業が好調に推移し、売上は前年同期を上回りました。
なお、売上高は15,177百万円と前年同期に比べ、1,422百万円(10.3%)の増収、セグメント利益は1,924百万円と前年同期に比べ、86百万円(4.7%)の増益となりました。
⑥ セキュリティ機器事業(海外)
セキュリティ機器事業(海外)におきましては、日本向け製品(電気錠)の生産増及びタイ国内の樹脂成形部品の受注増により、売上高は11,190百万円と前年同期に比べ、2,874百万円(34.6%)の増収、セグメント利益は1,144百万円と前年同期に比べ、606百万円(112.6%)の増益となりました。
Ⅱ.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ④ キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。
キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
| 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | ||||
| 自己資本比率 | 47.6 | % | 48.0 | % | 50.4 | % |
| 時価ベースの自己資本比率 | 17.4 | % | 15.4 | % | 23.6 | % |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率 | 8.91 | 年 | 6.13 | 年 | 2.47 | 年 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | 9.1 | 倍 | 13.9 | 倍 | 24.0 | 倍 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
・資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは当社グループの自動車部品事業とセキュリティ機器事業に係わる製造原価、販売費及び一般管理費になります。また、設備資金需要としては、生産能力増強の為の新規設備購入、既存設備の償却に伴う更新に加え、情報処理に使用されるソフトウェアを始めとする無形固定資産投資等があります。
・財政政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保する為、内部資金の活用及び金融機関からの借入と社債の発行により資金調達を行っており、運転資金及び設備資金につきましては、国内、海外子会社のものを含め当社において一元管理しております。
当社グループでは、当社グループ全体での有利子負債の削減を図り財務安定性を高め、また、資金調達コストの低減に努める一方、資金効率化の見地からコミットメントラインの弾力的な利用による機動的な資金調達での流動性確保も行っております。当期末の有利子負債残高は17,588百万円となりました。また、グローバルな事業展開による為替変動リスクの影響を極小化すべく、地産地消型ビジネスの推進や外貨建資産・負債に対し、必要に応じて為替予約の活用も行っております。
・Cash(手元流動性)の確保
当社グループでは、連結ベースにおける年間売上高の概ね1.5ヶ月分に相当する金額を手元資金として保有する方針の下で、2024年3月期末時点において約98億円(1.6ヶ月分)の現預金を保有しております。また、単体では複数の金融機関との間で締結しているコミットメントライン契約15億円を未使用額としている他、短期借入枠として147億円、合計で162億円を備え、手元流動性を確保しております。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2023年度~2026年度の中期経営計画においては、連結売上高、同営業利益率、新商品売上高比率、自己資本比率、ROICを重要な指標と位置付け、基本方針である「新事業・新商品開発」 「収益基盤の強化」 「サステナビリティ経営の推進」を強力に推進してまいります。
当連結会計年度における各指標はそれぞれ「連結売上高」は74,544百万円、「同営業利益率」は3.3%、「新商品売上高比率」は32.5%、「自己資本比率」は50.4%、「ROIC」は5.7%となりました。
当社グループは、事業環境の不透明な見通しやグローバル競争が激化する中、外部環境に影響されにくい体質強化を優先課題として、基本方針を、国内拠点及び拡充した海外拠点の生産、間接業務の効率化等の諸施策を通じて、引き続き強力に推進してまいります。
Ⅲ.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産及び負債の報告数値及び報告期間の収益・費用の報告数値に影響を与える見積り、仮定及び判断を使用することが必要となります。当社の経営陣は、連結財務諸表作成の基礎となる見積り、仮定及び判断を、過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。ただし、これらの見積り、仮定及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。この差異は、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
・有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損判定において測定される回収可能価額
有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損判定において、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位における売却費用控除後の正味売却価額と使用価値のいずれか高いほうを回収可能価額として測定しております。当該売却費用控除後の正味売却価額算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損損失額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・引当金の測定
各引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日における最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・法人税等の見積り
法人税等の算定に際しては、税法規定の解釈や過去の税務調査の経緯等、様々な要因について見積り及び判断が必要となります。そのため、各期末において見積った法人税等と、実際に納付する法人税等の金額とが異なる可能性があり、その場合、翌年度以降の法人税等の計上額に重要な影響を与える可能性があります。また、繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、当該回収可能性の判断は、当社及び子会社の事業計画に基づいて決定した各将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来事業年度の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な影響を及ぼす可能性があります。