有価証券報告書-第85期(2022/04/01-2023/03/31)
当連結会計年度(2022年4月1日から2023年3月31日まで)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の概況
当連結会計年度における世界経済は、コロナ禍からの回復の動きが見られたものの、ウクライナ情勢の長期化等による原材料・エネルギー価格の高騰、世界的な物価上昇によるインフレの長期化懸念と、これに対する各国中央銀行による金利引き上げ策等が下押し要因となり景気は減速しました。日本経済は、新型コロナウイルス感染対策に係る行動制限の解除を受けて人流が回復する中で、サービス分野を中心に景気が持ち直しました。しかし、夏場以降の新型コロナウイルス感染再拡大や物価上昇、世界経済の減速の影響もあり、緩やかな回復に留まりました。
当社グループの属する自動車産業は、依然として半導体を始めとする部品調達不足による生産調整や、中国でのロックダウン等による減産、原材料価格やエネルギー価格の高止まり等、生産・販売側面で広範な影響が生じています。
また、セキュリティ機器事業の関連産業であります住宅設備産業におきましては、2022年度の新設住宅着工戸数は上期ではコロナ禍からの回復傾向が続いていたものの、下期からは戸建の注文住宅、分譲住宅を中心に資材高騰の影響を受けて着工数が減少し、前年度比0.6%減少(約5千戸減少)となりました。
② 定性的成果
このような経営環境の中、当社グループは100年企業を目指し、2019年度からの4ヶ年中期経営計画の最終年度を迎えました。基本方針である「新事業・新商品開発」「収益基盤の強化」「人材育成」を、当社グループ一丸となって着実に取り組みました。
「新事業・新商品開発」については、自動車部品事業では、海外のカーメーカー向けハンドルにおいて、環境に配慮したマテリアルリサイクル材(ポストコンシューマ品)を用いた部品を市場投入いたしました。
セキュリティ機器事業では、大手ドアメーカー向けに住宅玄関自動ドア用の電気錠システムを新たに開発し、納入いたしました。顔認証と組み合わせることにより、ハンズフリーで出入りが可能になります。ロッカーシステム部門では、キンコーズ・ジャパン株式会社様の「商品受取ロッカー」の試験運用に受け渡しロッカー「STLシリーズ」を採用頂きました。また、持続可能な社会への取り組みとして、食品ロス削減を目的に無人販売ロッカー「セルフベンダー」が注目を浴びました。このように当社グループは、環境、利便性を重視した新商品開発を進めてまいります。
「収益基盤の強化」については、スケールメリットによる利益獲得を目指す方針から、利益の質を重視した方針への転換を徹底し、各地域で徹底した工程ロス削減、自動化、在庫削減等を積極的に進めました。また、同時に、固定費と変動費の抜本的な見直しを行っております。
「人材育成」については、次世代のリーダーを育成するべく、選抜型のトップマネジメント研修を継続して実施いたしました。
③ 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ5,456百万円増加し、61,639百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、短期借入金が1,978百万円増加、支払手形及び買掛金が950百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ2,712百万円増加し、30,970百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,744百万円増加し、30,669百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は62,882百万円と前年同期に比べ9,114百万円(17.0%)の増収となりました。利益につきましては、営業利益は601百万円と前年同期に比べ14百万円(2.4%)の増益となりました。経常利益は1,348百万円と前年同期に比べ311百万円(30.1%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は524百万円と前年同期に比べ76百万円(△12.7%)の減益となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
自動車部品事業(日本)
自動車部品事業(日本)は、主要得意先での生産調整は続いているものの、年度後半からの回復基調等により、売上高は9,001百万円と前年同期に比べ1,443百万円(19.1%)の増収となりました。一方、原材料価格やエネルギー価格の高止まり等により、営業損失は5百万円(前年同期は営業損失225百万円)となりました。
自動車部品事業(北米)
自動車部品事業(北米)は、依然として主要得意先での生産調整影響を大きく受けているものの、円安進行に伴う為替換算の影響等から、売上高は12,255百万円と前年同期に比べ1,756百万円(16.7%)の増収となりました。一方、原材料やエネルギー費、インフレに伴う一段のコスト増等により、営業損失は543百万円(前年同期は営業損失124百万円)となりました。
自動車部品事業(アジア)
自動車部品事業(アジア)は、ASEANでの生産調整影響は比較的少なかったものの、中国においては主要得意先での生産調整やロックダウンによる減産影響を大きく受けました。売上高は為替換算の影響等もあり、18,016百万円と前年同期に比べ1,233百万円(7.3%)の増収となりました。一方、原材料やエネルギー価格の一段の上昇等により営業損失は2百万円(前年同期は営業利益247百万円)となりました。
自動車部品事業(欧州)
自動車部品事業(欧州)は、依然として半導体供給不足に伴う得意先減産の影響を大きく受けているものの、為替換算の影響等から、売上高は11,413百万円と前年同期に比べ1,266百万円(12.5%)の増収となりました。一方、原材料費の高止まりに加え、エネルギー費の大幅上昇影響等により、営業損失は345百万円(前年同期は営業損失183百万円)となりました。
セキュリティ機器事業(日本)
セキュリティ機器事業(日本)は、住宅・産業用ロック部門につきましては、下期以降、戸建の新設住宅着工の減少による影響を受けつつも、住宅市場での電気錠の認知や需要の高まりと、世界的な電子部品逼迫の状況が回復傾向にあることから生産の増加が図れ、前年度に比べて住宅関連製品の売上は好調に推移しました。
また、ロッカーシステム部門につきましては、夏場のコロナ感染拡大が収束した後は、政府の水際対策緩和と全国旅行支援策により国内観光需要がコロナ前の水準まで回復したことでコインロッカーのオペレーション収益が改善し、さらに人手不足による省人化・効率化へのニーズが高まったことでロッカーへの投資マインドが上がり大型物件の特需へつながりました。
以上により、売上高は13,755百万円と前年同期に比べ3,636百万円(35.9%)の増収、営業利益は1,837百万円と前年同期に比べ665百万円(56.8%)の増益となりました。
セキュリティ機器事業(海外)
セキュリティ機器事業(海外)は、日本向け製品の生産増により、売上高は8,315百万円と前年同期に比べ2,821百万円(51.4%)の増収、営業利益は538百万円と前年同期に比べ121百万円(29.1%)の増益となりました。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、6,714百万円(前期比5.8%増)となり、前連結会計年度末に比べ368百万円増加しました。また、当連結会計年度における「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」との差額であるフリー・キャッシュ・フローは127百万円の収入となり、前年同期の224百万円の収入に対して96百万円の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは2,911百万円の収入(前期と比べて1,036百万円収入が増加)となりました。主な収入要因は、減価償却費であり、主な支出要因は、棚卸債権の増加額です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは2,784百万円の支出(前期と比べて1,133百万円支出が増加)となりました。主な支出要因は、有形固定資産の取得による支出です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは62百万円の収入(前期は1,744百万円の支出)となりました。主な収入要因は、短期借入金の増減額による収入です。
⑤ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
※ 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
Ⅰ.財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努めておりますが、近年のビジネス環境の変化に鑑みるに、国内外の企業とのグローバル競争が今後も予想されることから、当社グループを取り巻く環境は厳しい状況で推移するものと認識しております。こうした中、当社グループは、グローバル市場の急激な変化に的確に対応するため、安定した収益基盤の確立とお客さまの価値観とニーズに対応した新事業・新商品開発により、競争力の維持強化に向けた様々な取り組みを進めてまいります。今後、当社グループの想定を超えてグローバル市場が悪化した場合や、お客さまのニーズに対応する製品を開発・提供できない場合は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
a.財政状態及び経営成績等
1) 財政状態
当連結会計年度末における総資産は、61,639百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,456百万円増加しました。また、有利子負債は前連結会計年度末に比べ1,125百万円増加し、17,837百万円となりました。
各項目別の主な要因は次のとおりであります。
(資産の部)
流動資産は、原材料及び貯蔵品が1,682百万円増加、売掛金が1,107百万円増加、商品及び製品が580百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ4,844百万円増加し、35,371百万円となりました。
固定資産は、建物及び構築物が686百万円増加、機械装置及び運搬具が519百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ613百万円増加し、26,262百万円となりました。
(負債の部)
流動負債は、短期借入金が1,978百万円増加、支払手形及び買掛金が950百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ3,840百万円増加し、21,076百万円となりました。
固定負債は、長期借入金が380百万円減少したこと等により前連結会計年度末に比べ1,127百万円減少し、9,894百万円となりました。
(純資産の部)
純資産は、為替換算調整勘定が2,402百万円増加したことにより前連結会計年度末に比べ2,744百万円増加し、30,669百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の47.6%から0.4ポイント改善し48.0%となりました。
2) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、主要得意先での生産調整は続いているものの、年度後半からの回復基調等により、前連結会計年度に比べ9,114百万円増加し、62,882百万円となりました。
(売上原価)
当連結会計年度の売上原価は、原材料費等の増加により、前連結会計年度に比べ8,344百万円増加し、54,320百万円となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ756百万円増加し、7,961百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ14百万円増加し、601百万円となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は、為替相場が円安傾向に進んだことから為替差益752百万円(前期は為替差益332百万円)を計上したこともあり、前連結会計年度に比べ332百万円増加し、1,067百万円となりました。
当連結会計年度の営業外費用は、支払利息を215百万円計上したこと等により、前連結会計年度に比べ34百万円増加し、319百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ311百万円増加し、1,348百万円となりました。
(特別損益)
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度は投資有価証券売却益290百万円が計上されたこと等により、前連結会計年度に比べ273百万円減少し、56百万円となりました。
当連結会計年度の特別損失は、メキシコ及びフランス所在の子会社において、保有固定資産の減損損失545百万円(前期は減損損失448百万円)を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ139百万円増加し、614百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ76百万円減少し、524百万円となりました。
b.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントの業績は以下のとおりであります。
① 自動車部品事業(日本)
自動車部品事業(日本)は、主要得意先での生産調整は続いているものの、年度後半からの回復基調等により、売上高は9,001百万円と前年同期に比べ1,443百万円(19.1%)の増収となりました。一方、原材料価格やエネルギー価格の高止まり等により、営業損失は5百万円(前年同期は営業損失225百万円)となりました。
資産は前連結会計年度末に比べ1,157百万円増加の8,875百万円となりました。
② 自動車部品事業(北米)
自動車部品事業(北米)は、依然として主要得意先での生産調整影響を大きく受けているものの、円安進行に伴う為替換算の影響等から、売上高は12,255百万円と前年同期に比べ1,756百万円(16.7%)の増収となりました。一方、原材料やエネルギー費、インフレに伴う一段のコスト増等により、営業損失は543百万円(前年同期は営業損失124百万円)となりました。
資産は前連結会計年度末に比べ576百万円増加の11,550百万円となりました。
③ 自動車部品事業(アジア)
自動車部品事業(アジア)は、ASEANでの生産調整影響は比較的少なかったものの、中国においては主要得意先での生産調整やロックダウンによる減産影響を大きく受けました。売上高は為替換算の影響等もあり、18,016百万円と前年同期に比べ1,233百万円(7.3%)の増収となりました。一方、原材料やエネルギー価格の一段の上昇等により営業損失は2百万円(前年同期は営業利益247百万円)となりました。
資産は前連結会計年度末に比べ366百万円増加の19,020百万円となりました。
④ 自動車部品事業(欧州)
自動車部品事業(欧州)は、依然として半導体供給不足に伴う得意先減産の影響を大きく受けているものの、為替換算の影響等から、売上高は11,413百万円と前年同期に比べ1,266百万円(12.5%)の増収となりました。一方、原材料費の高止まりに加え、エネルギー費の大幅上昇影響等により、営業損失は345百万円(前年同期は営業損失183百万円)となりました。
資産は前連結会計年度末に比べ1,491百万円増加の8,968百万円となりました。
⑤ セキュリティ機器事業(日本)
セキュリティ機器事業(日本)は、住宅・産業用ロック部門につきましては、下期以降、戸建の新設住宅着工の減少による影響を受けつつも、住宅市場での電気錠の認知や需要の高まりと、世界的な電子部品逼迫の状況が回復傾向にあることから生産の増加が図れ、前年度に比べて住宅関連製品の売上は好調に推移しました。
また、ロッカーシステム部門につきましては、夏場のコロナ感染拡大が収束した後は、政府の水際対策緩和と全国旅行支援策により国内観光需要がコロナ前の水準まで回復したことでコインロッカーのオペレーション収益が改善し、さらに人手不足による省人化・効率化へのニーズが高まったことでロッカーへの投資マインドが上がり大型物件の特需へつながりました。
以上により、売上高は13,755百万円と前年同期に比べ3,636百万円(35.9%)の増収、営業利益は1,837百万円と前年同期に比べ665百万円(56.8%)の増益となりました。
資産は前連結会計年度末に比べ1,966百万円増加の9,370百万円となりました。
⑥ セキュリティ機器事業(海外)
セキュリティ機器事業(海外)は、日本向け製品の生産増により、売上高は8,315百万円と前年同期に比べ2,821百万円(51.4%)の増収、営業利益は538百万円と前年同期に比べ121百万円(29.1%)の増益となりました。
資産は前連結会計年度末に比べ1,215百万円増加の4,457百万円となりました。
Ⅱ.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ④ キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。
キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
・資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは当社グループの自動車部品事業とセキュリティ機器事業に係わる製造原価、販売費及び一般管理費になります。また、設備資金需要としては、生産能力増強の為の新規設備購入、既存設備の償却に伴う更新に加え、情報処理に使用されるソフトウェアを始めとする無形固定資産投資等があります。
・財政政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保する為、内部資金の活用及び金融機関からの借入と社債の発行により資金調達を行っており、運転資金及び設備資金につきましては、国内、海外子会社のものを含め当社において一元管理しております。
当社グループでは、当社グループ全体での有利子負債の削減を図り財務安定性を高め、また、資金調達コストの低減に努める一方、資金効率化の見地からコミットメントラインの弾力的な利用による機動的な資金調達での流動性確保も行っております。当期末の有利子負債残高は17,837百万円となりました。また、グローバルな事業展開による為替変動リスクの影響を極小化すべく、地産地消型ビジネスの推進や外貨建資産・負債に対し、必要に応じて為替予約の活用も行っております。
・Cash(手元流動性)の確保
当社グループでは、連結ベースにおける年間売上高の概ね1.5ヶ月分に相当する金額を手元資金として保有する方針の下で、2023年3月期末時点において約69億円(1.3ヶ月分)の現預金を保有しております。また、単体では複数の金融機関との間で締結しているコミットメントライン契約15億円を未使用額としているほか、短期借入枠として40億円、合計で55億円を備え、手元流動性を確保しております。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、着実な企業価値の向上を測る尺度として、2019~22年度中期経営計画の連結売上高、同営業利益率、新商品売上高比率、自己資本比率、ROEを重要な指標と位置づけておりました。
当連結会計年度における各指標はそれぞれ「連結売上高」は62,882百万円、「同営業利益率」は1.0%、「新商品売上高比率」は30.5%、「自己資本比率」は48.0%、「ROE」は1.9%となりました。
Ⅰ.財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容に詳細は記載いたしましたが、主要得意先の減産、新型コロナウイルス感染症の影響など中期経営計画策定時に予想し得なかった外部環境の変化の影響を受け、2019~2022年度の中期経営計画は厳しい結果となりました。2023~2026年度の中期経営計画においては、連結売上高、同営業利益率、新商品売上高比率、自己資本比率、ROICを重要な指標と位置付け、基本方針である「新事業・新商品開発」 「収益基盤の強化」 「サステナビリティ経営の推進」を強力に推進してまいります。
Ⅲ.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産及び負債の報告数値及び報告期間の収益・費用の報告数値に影響を与える見積り、仮定及び判断を使用することが必要となります。当社の経営陣は、連結財務諸表作成の基礎となる見積り、仮定及び判断を、過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。ただし、これらの見積り、仮定及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。この差異は、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
・有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損判定において測定される回収可能価額
有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損判定において、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位における売却費用控除後の正味売却価額と使用価値のいずれか高いほうを回収可能価額として測定しております。当該売却費用控除後の正味売却価額算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損損失額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・引当金の測定
各引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日における最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・法人税等の見積り
法人税等の算定に際しては、税法規定の解釈や過去の税務調査の経緯等、様々な要因について見積り及び判断が必要となります。そのため、各期末において見積った法人税等と、実際に納付する法人税等の金額とが異なる可能性があり、その場合、翌年度以降の法人税等の計上額に重要な影響を与える可能性があります。また、繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、当該回収可能性の判断は、当社及び子会社の事業計画に基づいて決定した各将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来事業年度の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の概況
当連結会計年度における世界経済は、コロナ禍からの回復の動きが見られたものの、ウクライナ情勢の長期化等による原材料・エネルギー価格の高騰、世界的な物価上昇によるインフレの長期化懸念と、これに対する各国中央銀行による金利引き上げ策等が下押し要因となり景気は減速しました。日本経済は、新型コロナウイルス感染対策に係る行動制限の解除を受けて人流が回復する中で、サービス分野を中心に景気が持ち直しました。しかし、夏場以降の新型コロナウイルス感染再拡大や物価上昇、世界経済の減速の影響もあり、緩やかな回復に留まりました。
当社グループの属する自動車産業は、依然として半導体を始めとする部品調達不足による生産調整や、中国でのロックダウン等による減産、原材料価格やエネルギー価格の高止まり等、生産・販売側面で広範な影響が生じています。
また、セキュリティ機器事業の関連産業であります住宅設備産業におきましては、2022年度の新設住宅着工戸数は上期ではコロナ禍からの回復傾向が続いていたものの、下期からは戸建の注文住宅、分譲住宅を中心に資材高騰の影響を受けて着工数が減少し、前年度比0.6%減少(約5千戸減少)となりました。
② 定性的成果
このような経営環境の中、当社グループは100年企業を目指し、2019年度からの4ヶ年中期経営計画の最終年度を迎えました。基本方針である「新事業・新商品開発」「収益基盤の強化」「人材育成」を、当社グループ一丸となって着実に取り組みました。
「新事業・新商品開発」については、自動車部品事業では、海外のカーメーカー向けハンドルにおいて、環境に配慮したマテリアルリサイクル材(ポストコンシューマ品)を用いた部品を市場投入いたしました。
セキュリティ機器事業では、大手ドアメーカー向けに住宅玄関自動ドア用の電気錠システムを新たに開発し、納入いたしました。顔認証と組み合わせることにより、ハンズフリーで出入りが可能になります。ロッカーシステム部門では、キンコーズ・ジャパン株式会社様の「商品受取ロッカー」の試験運用に受け渡しロッカー「STLシリーズ」を採用頂きました。また、持続可能な社会への取り組みとして、食品ロス削減を目的に無人販売ロッカー「セルフベンダー」が注目を浴びました。このように当社グループは、環境、利便性を重視した新商品開発を進めてまいります。
「収益基盤の強化」については、スケールメリットによる利益獲得を目指す方針から、利益の質を重視した方針への転換を徹底し、各地域で徹底した工程ロス削減、自動化、在庫削減等を積極的に進めました。また、同時に、固定費と変動費の抜本的な見直しを行っております。
「人材育成」については、次世代のリーダーを育成するべく、選抜型のトップマネジメント研修を継続して実施いたしました。
③ 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ5,456百万円増加し、61,639百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、短期借入金が1,978百万円増加、支払手形及び買掛金が950百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ2,712百万円増加し、30,970百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,744百万円増加し、30,669百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は62,882百万円と前年同期に比べ9,114百万円(17.0%)の増収となりました。利益につきましては、営業利益は601百万円と前年同期に比べ14百万円(2.4%)の増益となりました。経常利益は1,348百万円と前年同期に比べ311百万円(30.1%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は524百万円と前年同期に比べ76百万円(△12.7%)の減益となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
自動車部品事業(日本)
自動車部品事業(日本)は、主要得意先での生産調整は続いているものの、年度後半からの回復基調等により、売上高は9,001百万円と前年同期に比べ1,443百万円(19.1%)の増収となりました。一方、原材料価格やエネルギー価格の高止まり等により、営業損失は5百万円(前年同期は営業損失225百万円)となりました。
自動車部品事業(北米)
自動車部品事業(北米)は、依然として主要得意先での生産調整影響を大きく受けているものの、円安進行に伴う為替換算の影響等から、売上高は12,255百万円と前年同期に比べ1,756百万円(16.7%)の増収となりました。一方、原材料やエネルギー費、インフレに伴う一段のコスト増等により、営業損失は543百万円(前年同期は営業損失124百万円)となりました。
自動車部品事業(アジア)
自動車部品事業(アジア)は、ASEANでの生産調整影響は比較的少なかったものの、中国においては主要得意先での生産調整やロックダウンによる減産影響を大きく受けました。売上高は為替換算の影響等もあり、18,016百万円と前年同期に比べ1,233百万円(7.3%)の増収となりました。一方、原材料やエネルギー価格の一段の上昇等により営業損失は2百万円(前年同期は営業利益247百万円)となりました。
自動車部品事業(欧州)
自動車部品事業(欧州)は、依然として半導体供給不足に伴う得意先減産の影響を大きく受けているものの、為替換算の影響等から、売上高は11,413百万円と前年同期に比べ1,266百万円(12.5%)の増収となりました。一方、原材料費の高止まりに加え、エネルギー費の大幅上昇影響等により、営業損失は345百万円(前年同期は営業損失183百万円)となりました。
セキュリティ機器事業(日本)
セキュリティ機器事業(日本)は、住宅・産業用ロック部門につきましては、下期以降、戸建の新設住宅着工の減少による影響を受けつつも、住宅市場での電気錠の認知や需要の高まりと、世界的な電子部品逼迫の状況が回復傾向にあることから生産の増加が図れ、前年度に比べて住宅関連製品の売上は好調に推移しました。
また、ロッカーシステム部門につきましては、夏場のコロナ感染拡大が収束した後は、政府の水際対策緩和と全国旅行支援策により国内観光需要がコロナ前の水準まで回復したことでコインロッカーのオペレーション収益が改善し、さらに人手不足による省人化・効率化へのニーズが高まったことでロッカーへの投資マインドが上がり大型物件の特需へつながりました。
以上により、売上高は13,755百万円と前年同期に比べ3,636百万円(35.9%)の増収、営業利益は1,837百万円と前年同期に比べ665百万円(56.8%)の増益となりました。
セキュリティ機器事業(海外)
セキュリティ機器事業(海外)は、日本向け製品の生産増により、売上高は8,315百万円と前年同期に比べ2,821百万円(51.4%)の増収、営業利益は538百万円と前年同期に比べ121百万円(29.1%)の増益となりました。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、6,714百万円(前期比5.8%増)となり、前連結会計年度末に比べ368百万円増加しました。また、当連結会計年度における「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」との差額であるフリー・キャッシュ・フローは127百万円の収入となり、前年同期の224百万円の収入に対して96百万円の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは2,911百万円の収入(前期と比べて1,036百万円収入が増加)となりました。主な収入要因は、減価償却費であり、主な支出要因は、棚卸債権の増加額です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは2,784百万円の支出(前期と比べて1,133百万円支出が増加)となりました。主な支出要因は、有形固定資産の取得による支出です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは62百万円の収入(前期は1,744百万円の支出)となりました。主な収入要因は、短期借入金の増減額による収入です。
⑤ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 自動車部品事業(日本)(百万円) | 7,018 | 124.9 |
| 自動車部品事業(北米)(百万円) | 12,284 | 116.6 |
| 自動車部品事業(アジア)(百万円) | 17,243 | 104.6 |
| 自動車部品事業(欧州)(百万円) | 11,653 | 118.5 |
| セキュリティ機器事業(日本)(百万円) | 13,683 | 137.3 |
| セキュリティ機器事業(海外)(百万円) | 2,312 | 158.3 |
| 合計(百万円) | 64,196 | 119.1 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 自動車部品事業(日本) | 7,087 | 115.3 | 1,898 | 105.0 |
| 自動車部品事業(北米) | 12,959 | 129.1 | 3,397 | 132.1 |
| 自動車部品事業(アジア) | 15,791 | 94.4 | 3,411 | 72.7 |
| 自動車部品事業(欧州) | 12,266 | 125.7 | 3,685 | 146.2 |
| セキュリティ機器事業 (日本) | 13,909 | 131.3 | 3,210 | 122.6 |
| セキュリティ機器事業 (海外) | 2,597 | 165.6 | 754 | 180.5 |
| 合計 | 64,611 | 117.8 | 16,359 | 111.8 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 自動車部品事業(日本)(百万円) | 6,996 | 124.6 |
| 自動車部品事業(北米)(百万円) | 12,133 | 116.8 |
| 自動車部品事業(アジア)(百万円) | 17,072 | 104.6 |
| 自動車部品事業(欧州)(百万円) | 11,101 | 112.2 |
| セキュリティ機器事業(日本)(百万円) | 13,318 | 131.9 |
| セキュリティ機器事業(海外)(百万円) | 2,261 | 156.2 |
| 合計(百万円) | 62,882 | 117.0 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 日産自動車株式会社 グループ | 19,288 | 35.9 | 19,713 | 31.3 |
| YKK AP株式会社 | 5,865 | 10.9 | 7,269 | 11.6 |
| The Volkswagen Group | 6,525 | 12.1 | 7,249 | 11.5 |
※ 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
Ⅰ.財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努めておりますが、近年のビジネス環境の変化に鑑みるに、国内外の企業とのグローバル競争が今後も予想されることから、当社グループを取り巻く環境は厳しい状況で推移するものと認識しております。こうした中、当社グループは、グローバル市場の急激な変化に的確に対応するため、安定した収益基盤の確立とお客さまの価値観とニーズに対応した新事業・新商品開発により、競争力の維持強化に向けた様々な取り組みを進めてまいります。今後、当社グループの想定を超えてグローバル市場が悪化した場合や、お客さまのニーズに対応する製品を開発・提供できない場合は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
a.財政状態及び経営成績等
1) 財政状態
当連結会計年度末における総資産は、61,639百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,456百万円増加しました。また、有利子負債は前連結会計年度末に比べ1,125百万円増加し、17,837百万円となりました。
各項目別の主な要因は次のとおりであります。
(資産の部)
流動資産は、原材料及び貯蔵品が1,682百万円増加、売掛金が1,107百万円増加、商品及び製品が580百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ4,844百万円増加し、35,371百万円となりました。
固定資産は、建物及び構築物が686百万円増加、機械装置及び運搬具が519百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ613百万円増加し、26,262百万円となりました。
(負債の部)
流動負債は、短期借入金が1,978百万円増加、支払手形及び買掛金が950百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ3,840百万円増加し、21,076百万円となりました。
固定負債は、長期借入金が380百万円減少したこと等により前連結会計年度末に比べ1,127百万円減少し、9,894百万円となりました。
(純資産の部)
純資産は、為替換算調整勘定が2,402百万円増加したことにより前連結会計年度末に比べ2,744百万円増加し、30,669百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の47.6%から0.4ポイント改善し48.0%となりました。
2) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、主要得意先での生産調整は続いているものの、年度後半からの回復基調等により、前連結会計年度に比べ9,114百万円増加し、62,882百万円となりました。
(売上原価)
当連結会計年度の売上原価は、原材料費等の増加により、前連結会計年度に比べ8,344百万円増加し、54,320百万円となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ756百万円増加し、7,961百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ14百万円増加し、601百万円となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は、為替相場が円安傾向に進んだことから為替差益752百万円(前期は為替差益332百万円)を計上したこともあり、前連結会計年度に比べ332百万円増加し、1,067百万円となりました。
当連結会計年度の営業外費用は、支払利息を215百万円計上したこと等により、前連結会計年度に比べ34百万円増加し、319百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ311百万円増加し、1,348百万円となりました。
(特別損益)
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度は投資有価証券売却益290百万円が計上されたこと等により、前連結会計年度に比べ273百万円減少し、56百万円となりました。
当連結会計年度の特別損失は、メキシコ及びフランス所在の子会社において、保有固定資産の減損損失545百万円(前期は減損損失448百万円)を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ139百万円増加し、614百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ76百万円減少し、524百万円となりました。
b.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントの業績は以下のとおりであります。
① 自動車部品事業(日本)
自動車部品事業(日本)は、主要得意先での生産調整は続いているものの、年度後半からの回復基調等により、売上高は9,001百万円と前年同期に比べ1,443百万円(19.1%)の増収となりました。一方、原材料価格やエネルギー価格の高止まり等により、営業損失は5百万円(前年同期は営業損失225百万円)となりました。
資産は前連結会計年度末に比べ1,157百万円増加の8,875百万円となりました。
② 自動車部品事業(北米)
自動車部品事業(北米)は、依然として主要得意先での生産調整影響を大きく受けているものの、円安進行に伴う為替換算の影響等から、売上高は12,255百万円と前年同期に比べ1,756百万円(16.7%)の増収となりました。一方、原材料やエネルギー費、インフレに伴う一段のコスト増等により、営業損失は543百万円(前年同期は営業損失124百万円)となりました。
資産は前連結会計年度末に比べ576百万円増加の11,550百万円となりました。
③ 自動車部品事業(アジア)
自動車部品事業(アジア)は、ASEANでの生産調整影響は比較的少なかったものの、中国においては主要得意先での生産調整やロックダウンによる減産影響を大きく受けました。売上高は為替換算の影響等もあり、18,016百万円と前年同期に比べ1,233百万円(7.3%)の増収となりました。一方、原材料やエネルギー価格の一段の上昇等により営業損失は2百万円(前年同期は営業利益247百万円)となりました。
資産は前連結会計年度末に比べ366百万円増加の19,020百万円となりました。
④ 自動車部品事業(欧州)
自動車部品事業(欧州)は、依然として半導体供給不足に伴う得意先減産の影響を大きく受けているものの、為替換算の影響等から、売上高は11,413百万円と前年同期に比べ1,266百万円(12.5%)の増収となりました。一方、原材料費の高止まりに加え、エネルギー費の大幅上昇影響等により、営業損失は345百万円(前年同期は営業損失183百万円)となりました。
資産は前連結会計年度末に比べ1,491百万円増加の8,968百万円となりました。
⑤ セキュリティ機器事業(日本)
セキュリティ機器事業(日本)は、住宅・産業用ロック部門につきましては、下期以降、戸建の新設住宅着工の減少による影響を受けつつも、住宅市場での電気錠の認知や需要の高まりと、世界的な電子部品逼迫の状況が回復傾向にあることから生産の増加が図れ、前年度に比べて住宅関連製品の売上は好調に推移しました。
また、ロッカーシステム部門につきましては、夏場のコロナ感染拡大が収束した後は、政府の水際対策緩和と全国旅行支援策により国内観光需要がコロナ前の水準まで回復したことでコインロッカーのオペレーション収益が改善し、さらに人手不足による省人化・効率化へのニーズが高まったことでロッカーへの投資マインドが上がり大型物件の特需へつながりました。
以上により、売上高は13,755百万円と前年同期に比べ3,636百万円(35.9%)の増収、営業利益は1,837百万円と前年同期に比べ665百万円(56.8%)の増益となりました。
資産は前連結会計年度末に比べ1,966百万円増加の9,370百万円となりました。
⑥ セキュリティ機器事業(海外)
セキュリティ機器事業(海外)は、日本向け製品の生産増により、売上高は8,315百万円と前年同期に比べ2,821百万円(51.4%)の増収、営業利益は538百万円と前年同期に比べ121百万円(29.1%)の増益となりました。
資産は前連結会計年度末に比べ1,215百万円増加の4,457百万円となりました。
Ⅱ.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ④ キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。
キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
| 2021年3月期 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | ||||
| 自己資本比率 | 45.7 | % | 47.6 | % | 48.0 | % |
| 時価ベースの自己資本比率 | 21.1 | % | 17.4 | % | 15.4 | % |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率 | 5.73 | 年 | 8.91 | 年 | 6.13 | 年 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | 12.6 | 倍 | 9.1 | 倍 | 13.9 | 倍 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
・資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは当社グループの自動車部品事業とセキュリティ機器事業に係わる製造原価、販売費及び一般管理費になります。また、設備資金需要としては、生産能力増強の為の新規設備購入、既存設備の償却に伴う更新に加え、情報処理に使用されるソフトウェアを始めとする無形固定資産投資等があります。
・財政政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保する為、内部資金の活用及び金融機関からの借入と社債の発行により資金調達を行っており、運転資金及び設備資金につきましては、国内、海外子会社のものを含め当社において一元管理しております。
当社グループでは、当社グループ全体での有利子負債の削減を図り財務安定性を高め、また、資金調達コストの低減に努める一方、資金効率化の見地からコミットメントラインの弾力的な利用による機動的な資金調達での流動性確保も行っております。当期末の有利子負債残高は17,837百万円となりました。また、グローバルな事業展開による為替変動リスクの影響を極小化すべく、地産地消型ビジネスの推進や外貨建資産・負債に対し、必要に応じて為替予約の活用も行っております。
・Cash(手元流動性)の確保
当社グループでは、連結ベースにおける年間売上高の概ね1.5ヶ月分に相当する金額を手元資金として保有する方針の下で、2023年3月期末時点において約69億円(1.3ヶ月分)の現預金を保有しております。また、単体では複数の金融機関との間で締結しているコミットメントライン契約15億円を未使用額としているほか、短期借入枠として40億円、合計で55億円を備え、手元流動性を確保しております。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、着実な企業価値の向上を測る尺度として、2019~22年度中期経営計画の連結売上高、同営業利益率、新商品売上高比率、自己資本比率、ROEを重要な指標と位置づけておりました。
当連結会計年度における各指標はそれぞれ「連結売上高」は62,882百万円、「同営業利益率」は1.0%、「新商品売上高比率」は30.5%、「自己資本比率」は48.0%、「ROE」は1.9%となりました。
Ⅰ.財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容に詳細は記載いたしましたが、主要得意先の減産、新型コロナウイルス感染症の影響など中期経営計画策定時に予想し得なかった外部環境の変化の影響を受け、2019~2022年度の中期経営計画は厳しい結果となりました。2023~2026年度の中期経営計画においては、連結売上高、同営業利益率、新商品売上高比率、自己資本比率、ROICを重要な指標と位置付け、基本方針である「新事業・新商品開発」 「収益基盤の強化」 「サステナビリティ経営の推進」を強力に推進してまいります。
Ⅲ.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産及び負債の報告数値及び報告期間の収益・費用の報告数値に影響を与える見積り、仮定及び判断を使用することが必要となります。当社の経営陣は、連結財務諸表作成の基礎となる見積り、仮定及び判断を、過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。ただし、これらの見積り、仮定及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。この差異は、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
・有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損判定において測定される回収可能価額
有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損判定において、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位における売却費用控除後の正味売却価額と使用価値のいずれか高いほうを回収可能価額として測定しております。当該売却費用控除後の正味売却価額算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損損失額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・引当金の測定
各引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日における最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・法人税等の見積り
法人税等の算定に際しては、税法規定の解釈や過去の税務調査の経緯等、様々な要因について見積り及び判断が必要となります。そのため、各期末において見積った法人税等と、実際に納付する法人税等の金額とが異なる可能性があり、その場合、翌年度以降の法人税等の計上額に重要な影響を与える可能性があります。また、繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、当該回収可能性の判断は、当社及び子会社の事業計画に基づいて決定した各将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来事業年度の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な影響を及ぼす可能性があります。