四半期報告書-第154期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/02/08 15:09
【資料】
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【項目】
14項目

事業等のリスク

当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」からの変更があった事項は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクの項目番号に対応しております。)
① 事業の特殊な環境・事情
映像事業の主要製品であるデジタルカメラの市場は、地域毎の景気変動の影響を受け、大きく変動する可能性があります。また、他のデジタル機器等、競合製品の市場拡大によりデジタルカメラの需要がさらに減少する可能性があります。
精機事業が扱うFPD露光装置の需要は、フラットパネル市場の動向に依存していますが、フラットパネルが供給過剰となった場合には価格下落が発生し、急激に露光装置の需要も落ち込む可能性があります。また、半導体露光装置の対象市場としている半導体産業は、ビジネスサイクルの変動が大きい産業として特徴付けられております。近年最終製品の多様化によってその傾向は弱まってはいるものの、市場において半導体デバイスが供給過剰となった際には、半導体メーカーの設備投資抑制による露光装置需要の減少という事態が生じるリスクがあり、その時期、期間、変動幅の正確な予測は困難であります。これに加え、当業界の顧客行動の特徴として、発注後も繰延べやキャンセルを行うといったことがあり、需要の減退期にはたな卸資産増となりやすい構造を抱えております。
ヘルスケア事業においては、顕微鏡市場がほぼ飽和状態であり、業界再編等により競争構造が変化する可能性があります。
産業機器・その他の事業のうちの産業機器事業は半導体・電気・電子部品・自動車・工作機械等さまざまな産業の景気、設備動向に影響を受けやすい構造となっております。
こうした事業環境の変化は、結果として当社グループの収益と財政状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
③ 特定顧客への依存
精機事業の顧客であるフラットパネル業界では、各社の競争が激しさを増しており、業界再編の動きも現れています。また、半導体業界では、拡大する設備投資規模と多彩化する技術開発に対応するため、合併・提携等の動きが進んでおります。さらに、保有する技術力や製造するデバイスの特性によって、各社における競争状況の優劣が明確になり、淘汰が進み、特定の顧客への依存度が高くなりつつあります。このような状況において、当社グループの主要顧客が設備投資計画を変更し、急激に発注量を減少させたり競合他社へ転注させた場合、または、何らかの事情により顧客の債務支払いに支障が生じた場合には、当社グループの収益と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 新製品開発力及び開発投資負担
当社グループの主力事業は厳しい競争下にあり、高度な研究開発の継続による新製品の開発が常に求められております。そのため、当社グループの収益の変動にかかわらず、製品開発のための投資を常に継続する必要があります。
映像事業においては、デジタルカメラを取り巻く技術的環境の進歩は速く、高度化・多様化も進み、新技術・新製品の開発には継続した投資が必要となります。しかし、投資の成果が十分に上がらず新製品、次世代技術の開発や市場投入がタイムリーに行えない場合や、より高機能なデジタル機器への急激な需要シフト等の変化がある場合、収益が減少する可能性があります。また、競合他社に新技術の特許を取得されることにより、生産・販売の停止や、ロイヤリティー支払いによる利益率低下の危険性があり、収益に影響が生じる可能性があります。
精機事業においては、新製品、次世代技術の開発や市場投入がタイムリーに行えない場合や当社グループが開発した技術が市場に受け入れられなかった場合、収益が減少する可能性があります。また、競合他社に新技術の特許を取得されることにより、生産・販売の停止や、ロイヤリティー支払いによる利益率低下の危険性があり、あるいは競合他社装置の新技術採用が、当社装置価格の低下を招くといった可能性もあります。FPD露光装置において新たな企業参入や新技術の導入があった場合、さらなる競争激化が予想され、収益に影響が生じる可能性があります。
また、ヘルスケア事業においては、新規分野への先行投資を継続的に行う必要がありますが、成果が十分に上がらない場合や、開発した技術・製品が収益の向上に結びつかない可能性があります。
⑤ 価格競争の激化
映像事業の主要製品であるデジタルカメラは、市場の成熟化に伴い、競合他社が低価格攻勢に出てくる可能性があります。
FPD露光装置及び半導体露光装置においては、先端技術開発が進む一方で競合他社が低価格攻勢に出てくる可能性があります。
ヘルスケア事業においては、顕微鏡市場の成熟化に伴い、商品の差別化競争が一層進むとともに、特に中低級機市場では価格競争が厳しくなる傾向にあり、急激な価格下落が起こった場合は、当社グループの収益と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。