有価証券報告書-第158期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)当社の社会的責任について
当社は「社会に信頼される会社であること」という企業理念のもと、ガバナンス(企業統治)を基盤とし、リスクマネジメントとともに、企業倫理の基本理念をはじめとする各個別理念や長期ビジョンを掲げ各種基本方針等を策定することで、グループ全体が同じ目標を共有し事業活動に取り組んでまいります。
この事業活動を通じて、持続可能な社会の発展に貢献し企業価値向上を追求することが当社の社会的責任と考えております。
(2)経営戦略及び対処すべき課題
[第6次中期経営計画(2017年3月期~2019年3月期)]
当社にとって当連結会計年度は2017年3月期を初年度とする第6次中期経営計画の最終年度にあたります。その内容と達成状況は次のとおりです。
1.長期ビジョン
グループスローガン「時代とハートを動かすSEIKO」を踏まえて、当社グループが10年後の将来に向け長期的に目指す姿を次のように制定しました。
常に時代をリードする先進性と革新性を備え
お客さまの期待を超える製品と品質・サービスを提供し
世界中のステークホルダーと感動を分かち合える
グローバルな企業グループを目指す
2.基本方針
ウオッチ事業を中核とする高収益グループを目指し、「収益力の強化と成長への投資」を推進するとともに、「経営基盤の強化」を徹底する。
3.収益力の強化と成長への投資
① ウオッチ事業はグループの中核事業としてさらなる成長へ(収益の拡大)
② 電子デバイス事業はコアビジネスに経営資源を重点配分し、利益を創出(収益力の向上)
③ システムソリューション事業は第3の主柱事業として事業基盤を強化(収益力の強化)
④ その他の事業は安定した収益体質を継続(収益力の安定)
4.経営基盤の強化
① コーポレートコミュニケーションの強化
② 資本・財務政策の基本方針の継続
③ コーポレートガバナンスの強化
④ 組織・グループ機能の強化、人事政策の基本方針の継続
5.第6次中期経営計画目標数値
① 連結損益計画 (金額単位:億円)
② 事業別売上高 (金額単位:億円)
③ 事業別営業利益 (金額単位:億円)
④ 貸借対照表項目 (金額単位:億円)
6.第6次中期経営計画の振返り
① 収益力の強化と成長への投資
ウオッチ事業は、グループの中核事業としてさらなる成長を目指し、収益の拡大を図りました。初年度に中・高価格帯ウオッチ強化のためマーケティング戦略の転換を行い、「グランドセイコー」や「プロスペックス」を中心としたグローバルブランド戦略を開始いたしました。主力の「グランドセイコー」は、2017年に独立ブランド化させ、昨年は世界最大規模のデザインの祭典「ミラノデザインウィーク」に「グランドセイコー」として初出展したほか、国内や米国などで「グランドセイコーブティック」をオープンしました。2018年には、米国に世界で初めて社名に「グランドセイコー」を冠したGrand Seiko Corporation of Americaを設立するなど、グローバル市場における様々な取り組みの成果により順調に売上を拡大しました。「プロスペックス」も2018年のジュネーブグランプリ・スポーツウオッチ部門ではグランプリを受賞するなど、国内外で知名度を着実に高め、売上も大きく伸長いたしました。中期経営計画初年度に起こった市場環境の大幅な変化により、最終年度の売上高および利益は中期経営計画から乖離しましたが、中・高価格帯ウオッチの強化を進め、継続的なコスト圧縮にも努めた結果、収益性は前年度から向上いたしました。また、ブランドのさらなる成長を目指し、世界に向けてセイコーブランドをダイレクトに発信する拠点として「セイコードリームスクエア」を銀座にオープンさせるなど、成長に向けた投資も継続的に行いました。
電子デバイス事業は、インクジェットプリントヘッド事業が伸び悩む中、その他の自社の強みのある領域を強化し、収益力の向上に努めました。最終年度の上期は半導体製造設備向けの高機能金属製品、サーマルミニプリンタメカニズムや精密部品を中心に順調に推移しましたが、下期に入り世界市場の急激な変化により、売上高、営業利益とも中期経営計画は未達となりました。
システムソリューション事業は、第3の主柱事業として事業基盤を強化しながら、収益力の強化に努めました。新規分野での売上増加やストックビジネスの拡大が進み、売上高、営業利益とも中期経営計画を大きく超過達成いたしました。
その他に含まれる事業は、安定した収益体質を継続すべく、収益力の安定化に努めました。収益力の安定は着実に進んだものの、最終年度の営業利益は中期経営計画の目標数値には届きませんでした。
② 経営基盤の強化
コーポレートコミュニケーションの強化については、「時代とハートを動かすSEIKO」のグループスローガンの下、スポーツ・音楽を通じたPRや社会貢献活動を継続しました。また、IRでは活動の充実を図るとともに、株主・投資家との対話の質的向上にも積極的に取組みました。
資本政策については、基本方針である継続的・安定的な配当の実施を目指して、2019年3月期も1株当たり75円の年間配当を実施します。また、自己資本比率は36.0%と向上し、中期経営計画の目標を達成いたしました。財務政策についても、有利子負債の圧縮に努めた結果、ネット有利子負債は721億円となり中期経営計画の目標を超過達成することができました。
コーポレートガバナンスの強化については、引き続き実効性のあるコーポレートガバナンス体制の強化に努めたほか、事業や環境の変化に合わせた柔軟なリスクマネジメントも進めております。
組織・グループ機能の強化については、意思決定の迅速化や業務の効率化などに向けて、グループ内の機能統合・組織変更などを行いました。また、人事政策の基本方針である多様な人財の育成については、グローバル人財や次世代を担う幹部候補生の育成とともに、全社員活躍推進へのさらなる取り組みや多様な働き方ができる労働環境の提供を行いました。
[第7次中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)]
当社は新たに2020年3月期を初年度とする第7次中期経営計画を策定いたしました。その内容は次のとおりです。
1.長期ビジョン
グループスローガン「時代とハートを動かすSEIKO」を踏まえ、第6次中期経営計画策定時に制定いたしました長期ビジョンを第7次中期経営計画でも継続いたします。
常に時代をリードする先進性と革新性を備え
お客さまの期待を超える製品と品質・サービスを提供し
世界中のステークホルダーと感動を分かち合える
グローバルな企業グループを目指す
2.2025年度のあるべき姿
長期ビジョンの下、2025年度のあるべき姿について、より具体的なイメージを定めました。
グローバルな舞台で期待を超えるSEIKOの活躍
信頼度No.1とともに得意分野の拡大と新領域への挑戦
世界中から「未来」を期待される企業への躍進
さらに成長した人材・組織と強いグループ一体感
3.第7次中期経営計画の基本方針
2025年度に向け、この3年間の基本方針を以下のように定め、第7次中期経営計画の達成を目指します。
「選択と集中」を細部にまで展開しつつ
「未来」に向けたシナリオへの投資に積極的に取組み
SEIKOブランドと精密技術、ソリューション提案力を武器に
持続的成長を確実に実現する
4.計画の位置づけ
第6次中期経営計画の位置づけは「攻めへの組織改革を継続」でしたが、これに続く第7次中期経営計画の位置づけは「攻め」といたしました。成長に向けた投資を強化し、「勝ち」という結果に結びつけてまいります。
5.第7次中期経営計画目標数値
① 連結損益計画 (金額単位:億円)
② 事業別売上高 (金額単位:億円)
③ 事業別営業利益 (金額単位:億円)
④ その他 (金額単位:億円)
(1)当社の社会的責任について
当社は「社会に信頼される会社であること」という企業理念のもと、ガバナンス(企業統治)を基盤とし、リスクマネジメントとともに、企業倫理の基本理念をはじめとする各個別理念や長期ビジョンを掲げ各種基本方針等を策定することで、グループ全体が同じ目標を共有し事業活動に取り組んでまいります。
この事業活動を通じて、持続可能な社会の発展に貢献し企業価値向上を追求することが当社の社会的責任と考えております。
(2)経営戦略及び対処すべき課題
[第6次中期経営計画(2017年3月期~2019年3月期)]
当社にとって当連結会計年度は2017年3月期を初年度とする第6次中期経営計画の最終年度にあたります。その内容と達成状況は次のとおりです。
1.長期ビジョン
グループスローガン「時代とハートを動かすSEIKO」を踏まえて、当社グループが10年後の将来に向け長期的に目指す姿を次のように制定しました。
常に時代をリードする先進性と革新性を備え
お客さまの期待を超える製品と品質・サービスを提供し
世界中のステークホルダーと感動を分かち合える
グローバルな企業グループを目指す
2.基本方針
ウオッチ事業を中核とする高収益グループを目指し、「収益力の強化と成長への投資」を推進するとともに、「経営基盤の強化」を徹底する。
3.収益力の強化と成長への投資
① ウオッチ事業はグループの中核事業としてさらなる成長へ(収益の拡大)
② 電子デバイス事業はコアビジネスに経営資源を重点配分し、利益を創出(収益力の向上)
③ システムソリューション事業は第3の主柱事業として事業基盤を強化(収益力の強化)
④ その他の事業は安定した収益体質を継続(収益力の安定)
4.経営基盤の強化
① コーポレートコミュニケーションの強化
② 資本・財務政策の基本方針の継続
③ コーポレートガバナンスの強化
④ 組織・グループ機能の強化、人事政策の基本方針の継続
5.第6次中期経営計画目標数値
① 連結損益計画 (金額単位:億円)
| 第6次中期経営計画 | 実績 | 対計画 | |||
| 2019年3月期 | 2019年3月期 | 増減 | |||
| 売上高 | 3,100 | 2,472 | △627 | ||
| 営業利益 | 170 | 93 | △76 | ||
| 経常利益 | 180 | 114 | △65 | ||
| 親会社株主に帰属 する当期純利益 | 125 | 92 | △32 |
② 事業別売上高 (金額単位:億円)
| 第6次中期経営計画 | 実績 | 対計画 | |||
| 2019年3月期 | 2019年3月期 | 増減 | |||
| ウオッチ事業 | 1,900 | 1,417 | △482 | ||
| 電子デバイス事業 | 750 | 555 | △194 | ||
| システムソリューション事業 | 250 | 308 | 58 | ||
| その他 | 300 | 283 | △16 |
| 連結合計 | 3,100 | 2,472 | △627 |
③ 事業別営業利益 (金額単位:億円)
| 第6次中期経営計画 | 実績 | 対計画 | |||
| 2019年3月期 | 2019年3月期 | 増減 | |||
| ウオッチ事業 | 170 | 103 | △66 | ||
| 電子デバイス事業 | 25 | 14 | △10 | ||
| システムソリューション事業 | 15 | 24 | 9 | ||
| その他 | 10 | 6 | △3 |
| 連結合計 | 170 | 93 | △76 |
④ 貸借対照表項目 (金額単位:億円)
| 第6次中期経営計画 | 実績 | 対計画 | |||
| 2019年3月期 | 2019年3月期 | 増減 | |||
| 総資産 | 3,400 | 3,030 | △369 | ||
| 純資産 | 1,200 | 1,104 | △95 | ||
| 自己資本比率 | 35.0% | 36.0% | +1.0% | ||
| ネット有利子負債 | 750 | 721 | △28 |
6.第6次中期経営計画の振返り
① 収益力の強化と成長への投資
ウオッチ事業は、グループの中核事業としてさらなる成長を目指し、収益の拡大を図りました。初年度に中・高価格帯ウオッチ強化のためマーケティング戦略の転換を行い、「グランドセイコー」や「プロスペックス」を中心としたグローバルブランド戦略を開始いたしました。主力の「グランドセイコー」は、2017年に独立ブランド化させ、昨年は世界最大規模のデザインの祭典「ミラノデザインウィーク」に「グランドセイコー」として初出展したほか、国内や米国などで「グランドセイコーブティック」をオープンしました。2018年には、米国に世界で初めて社名に「グランドセイコー」を冠したGrand Seiko Corporation of Americaを設立するなど、グローバル市場における様々な取り組みの成果により順調に売上を拡大しました。「プロスペックス」も2018年のジュネーブグランプリ・スポーツウオッチ部門ではグランプリを受賞するなど、国内外で知名度を着実に高め、売上も大きく伸長いたしました。中期経営計画初年度に起こった市場環境の大幅な変化により、最終年度の売上高および利益は中期経営計画から乖離しましたが、中・高価格帯ウオッチの強化を進め、継続的なコスト圧縮にも努めた結果、収益性は前年度から向上いたしました。また、ブランドのさらなる成長を目指し、世界に向けてセイコーブランドをダイレクトに発信する拠点として「セイコードリームスクエア」を銀座にオープンさせるなど、成長に向けた投資も継続的に行いました。
電子デバイス事業は、インクジェットプリントヘッド事業が伸び悩む中、その他の自社の強みのある領域を強化し、収益力の向上に努めました。最終年度の上期は半導体製造設備向けの高機能金属製品、サーマルミニプリンタメカニズムや精密部品を中心に順調に推移しましたが、下期に入り世界市場の急激な変化により、売上高、営業利益とも中期経営計画は未達となりました。
システムソリューション事業は、第3の主柱事業として事業基盤を強化しながら、収益力の強化に努めました。新規分野での売上増加やストックビジネスの拡大が進み、売上高、営業利益とも中期経営計画を大きく超過達成いたしました。
その他に含まれる事業は、安定した収益体質を継続すべく、収益力の安定化に努めました。収益力の安定は着実に進んだものの、最終年度の営業利益は中期経営計画の目標数値には届きませんでした。
② 経営基盤の強化
コーポレートコミュニケーションの強化については、「時代とハートを動かすSEIKO」のグループスローガンの下、スポーツ・音楽を通じたPRや社会貢献活動を継続しました。また、IRでは活動の充実を図るとともに、株主・投資家との対話の質的向上にも積極的に取組みました。
資本政策については、基本方針である継続的・安定的な配当の実施を目指して、2019年3月期も1株当たり75円の年間配当を実施します。また、自己資本比率は36.0%と向上し、中期経営計画の目標を達成いたしました。財務政策についても、有利子負債の圧縮に努めた結果、ネット有利子負債は721億円となり中期経営計画の目標を超過達成することができました。
コーポレートガバナンスの強化については、引き続き実効性のあるコーポレートガバナンス体制の強化に努めたほか、事業や環境の変化に合わせた柔軟なリスクマネジメントも進めております。
組織・グループ機能の強化については、意思決定の迅速化や業務の効率化などに向けて、グループ内の機能統合・組織変更などを行いました。また、人事政策の基本方針である多様な人財の育成については、グローバル人財や次世代を担う幹部候補生の育成とともに、全社員活躍推進へのさらなる取り組みや多様な働き方ができる労働環境の提供を行いました。
[第7次中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)]
当社は新たに2020年3月期を初年度とする第7次中期経営計画を策定いたしました。その内容は次のとおりです。
1.長期ビジョン
グループスローガン「時代とハートを動かすSEIKO」を踏まえ、第6次中期経営計画策定時に制定いたしました長期ビジョンを第7次中期経営計画でも継続いたします。
常に時代をリードする先進性と革新性を備え
お客さまの期待を超える製品と品質・サービスを提供し
世界中のステークホルダーと感動を分かち合える
グローバルな企業グループを目指す
2.2025年度のあるべき姿
長期ビジョンの下、2025年度のあるべき姿について、より具体的なイメージを定めました。
グローバルな舞台で期待を超えるSEIKOの活躍
信頼度No.1とともに得意分野の拡大と新領域への挑戦
世界中から「未来」を期待される企業への躍進
さらに成長した人材・組織と強いグループ一体感
3.第7次中期経営計画の基本方針
2025年度に向け、この3年間の基本方針を以下のように定め、第7次中期経営計画の達成を目指します。
「選択と集中」を細部にまで展開しつつ
「未来」に向けたシナリオへの投資に積極的に取組み
SEIKOブランドと精密技術、ソリューション提案力を武器に
持続的成長を確実に実現する
4.計画の位置づけ
第6次中期経営計画の位置づけは「攻めへの組織改革を継続」でしたが、これに続く第7次中期経営計画の位置づけは「攻め」といたしました。成長に向けた投資を強化し、「勝ち」という結果に結びつけてまいります。
5.第7次中期経営計画目標数値
① 連結損益計画 (金額単位:億円)
| 実績 | 第7次中期経営計画 | 予算(参考) | ||||
| 2019年3月期 | 2022年3月期 | 2020年3月期 | ||||
| 売上高 | 2,472 | 2,850 | 2,550 | |||
| 営業利益 | 93 | 142 | 95 | |||
| 経常利益 | 114 | 160 | 115 | |||
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 92 | 125 | 95 |
② 事業別売上高 (金額単位:億円)
| 実績 | 第7次中期経営計画 | 予算(参考) | ||||
| 2019年3月期 | 2022年3月期 | 2020年3月期 | ||||
| ウオッチ事業 | 1,417 | 1,650 | 1,480 | |||
| 電子デバイス事業 | 555 | 630 | 550 | |||
| システムソリューション事業 | 308 | 350 | 320 | |||
| その他 | 283 | 310 | 290 |
| 連結合計 | 2,472 | 2,850 | 2,550 |
③ 事業別営業利益 (金額単位:億円)
| 実績 | 第7次中期経営計画 | 予算(参考) | ||||
| 2019年3月期 | 2022年3月期 | 2020年3月期 | ||||
| ウオッチ事業 | 103 | 145 | 115 | |||
| 電子デバイス事業 | 14 | 30 | 25 | |||
| システムソリューション事業 | 24 | 30 | 25 | |||
| その他 | 6 | 10 | 8 |
| 連結合計 | 93 | 142 | 95 |
④ その他 (金額単位:億円)
| 実績 | 第7次中期経営計画 | |||
| 2019年3月期 | 2022年3月期 | |||
| 自己資本比率 | 36.0% | 40.0% | ||
| ネット有利子負債 | 721 | 概ね現状どおり |