有価証券報告書-第159期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 15:18
【資料】
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【項目】
174項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
なお、経営環境につきましては、「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載しております。
(1)企業理念と社会的責任
当社は「社会に信頼される会社であること」という企業理念のもと、ガバナンス(企業統治)を基盤とし、リスクマネジメントとともに、企業倫理の基本理念をはじめとする各個別理念や長期ビジョンを掲げ各種基本方針等を策定することで、グループ全体が同じ目標を共有し事業活動に取り組んでまいります。この事業活動を通じて、持続可能な社会の発展に貢献し企業価値向上を追求することが当社の社会的責任と考えております。これらの社会的責任の取組みの一つとして、環境への配慮(E)、社会課題解決への貢献(S)そして社会からの信頼を保つ体制づくり(G)に意欲的に取り組み、企業価値の一層の向上を図ってまいります。
(2)経営戦略及び対処すべき課題
1)新型コロナウイルス感染症による影響
2020年3月期の第4四半期から新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界中で経済活動が大きく制限され、当社事業にも影響が出ております。1月の中国春節後半から訪日観光客が減少し、3月以降は海外都市のロックダウン、国内での外出自粛要請により、国内外で客先を含む多くの小売店舗や商業施設内店舗が閉鎖、あるいは営業時間短縮などを行ったことから、ウオッチ事業を中心に売上高が大きく減少いたしました。さらに、当社の海外における製造活動も一部活動を縮小したほか、サプライヤーやお客様の稼働状況が低下したことなどにより事業活動に影響が生じました。
さらに4月、5月は、国内でも緊急事態宣言が発令され、海外のロックダウンも継続したことから、当社の事業は大きな影響を受けました。6月に入り日本をはじめ海外の多くの都市で、ビジネスが再開してきておりますが、新型コロナウイルス感染症拡大の第二波、第三波への不安は残っており、世界経済の先行きは不透明なままとなっております。
新型コロナウイルス感染症が収束した後の我々を取り巻く環境は、これまでとは大きく変わり、デジタル化や働き方の多様化がさらに加速すると思われます。この環境の変化に対応すべく、ウオッチ事業ではEコマースを利用した販売、デジタルマーケティングの強化などを加速してまいります。電子デバイス事業では、自動車部品等の分野で厳しい状況が続くことが予想されるものの、一方で小型電池や一部の精密部品の需要拡大が想定されることから、確実にこれらの需要を獲得し、落ち込みを抑えていきたいと考えております。システムソリューション事業でも、一層のキャッシュレス化や契約の電子化などの変化を新たなビジネスチャンスと捉え、強みを活かして事業拡大を図ってまいります。
このように新型コロナウイルス感染症収束後の経営課題解決のためにも、各事業で第7次中期経営計画をさらに推し進めていくことが重要になっております。
2)第7次中期経営計画
当社は2020年3月期を初年度とする第7次中期経営計画を策定し推進しています。その内容は次のとおりです。
[第7次中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)]
1.長期ビジョン
グループスローガン「時代とハートを動かすSEIKO」を踏まえ、第6次中期経営計画策定時に制定いたしました長期ビジョンを第7次中期経営計画でも継続いたします。
常に時代をリードする先進性と革新性を備え
お客さまの期待を超える製品と品質・サービスを提供し
世界中のステークホルダーと感動を分かち合える
グローバルな企業グループを目指す
2.2025年度のあるべき姿
長期ビジョンのもと、2025年度のあるべき姿について、より具体的なイメージを定めました。
グローバルな舞台で期待を超えるSEIKOの活躍
信頼度No.1とともに得意分野の拡大と新領域への挑戦
世界中から「未来」を期待される企業への躍進
さらに成長した人材・組織と強いグループ一体感
3.第7次中期経営計画の基本方針
2025年度に向け、この3年間の基本方針を以下のように定め、第7次中期経営計画の達成を目指します。
「選択と集中」を細部にまで展開しつつ
「未来」に向けたシナリオへの投資に積極的に取組み
SEIKOブランドと精密技術、ソリューション提案力を武器に
持続的成長を確実に実現する
4.事業を取り巻く環境と課題への取組み
① ウオッチ事業
前中期経営計画では初年度からグローバルブランド戦略をスタートし、高価格帯ウオッチ「グランドセイコー」やスポーツウオッチの「セイコー プロスペックス」などを中心とするグローバルブランドは3年間で大きく成長しました。また、継続的なコスト圧縮に努めた結果、収益性も向上するなど、着実な結果を出すことができました。
ウオッチ事業ではこの結果を踏まえ、第7次中期経営計画の3年間で、2025年に向けてSEIKOを、時代をリードする先進技術、匠の技、日本の美意識を持った真のグローバルブランドに成長させ、世界の時計市場における「メジャープレイヤー」となることを目標に事業を推進していきます。グローバルブランド戦略を成長エンジンとし、戦略をさらに加速させて非連続を起こしながら、国内に続いて、海外、特に米国、アジアを中心に売上の拡大を図ってまいります。
② 電子デバイス事業
前中期経営計画期間では、一部の製品が中国市場の低迷などにより伸び悩みましたが、得意分野で売上を伸ばし、不採算事業の解消やコストダウンも進めた結果、収益力は安定してきました。当社の持つ「匠・小・省」という強みをさらに進化させ、選択と集中を進めることによって、得意分野や成長市場をターゲットにした重点製品へのシフトを図ってまいります。
③ システムソリューション事業
ITシステムの性能管理やセキュリティソリューションを展開する(株)アイ・アイ・エムを子会社にしたことに加え、新規分野での売上増加やストックビジネスの拡大などにより前中期経営計画期間で順調に成長を遂げました。引き続きストックビジネスの拡大を図るとともに、M&Aの活用も含めた多角化などにより、事業拡大や環境変化に強い事業構造の構築を目指します。加えて、行動様式の変革、組織のパワーアップとシェイプアップを図ってまいります。
④クロック、和光、タイムシステム事業
クロック、和光、タイムシステム事業は、長い歴史を持ちかつてはセイコーの発展を支え、今でも多くのステークホルダーとの繋がりを持つ、まさにレガシー事業であると位置づけています。今後も、ブランドの価値向上の担い手としての役割を果たし、同時に東京オリンピック・パラリンピックを契機に一層のグローバル化を図ってまいります。
5.その他の課題への取組み
① 新規研究開発
ウオッチ事業における高価格・高付加価値製品へのシフトを実現させる積極投資によって、新高級ムーブメント、新素材、スマートリンクの開発に取り組みます。また電子デバイス事業、システムソリューション事業においても成長市場に向けた新製品、新素材、新技術等の研究開発を強化します。
② 経営基盤の強化
ブランディング、人材、財務それぞれの強化を図ります。
ブランディング戦略では、躍動感のある企業イメージをさらに高めるため、スポーツ、音楽領域での強化を進めるとともに、デジタル発信や若者向けのイベントに積極的に取り組むなど、中長期的な視点で企業ブランド価値向上のための投資を継続します。
人材戦略では、多様な価値観を持った人材が活き活きと働くことができる環境を整備し、「採る」「育てる」「活かす」の好循環により、グループの持続的な成長を支えます。
財務戦略としては、「攻め」の期間を支える営業キャッシュ・フローの創出、バランスのよい投資キャッシュ・フロー、コストを抑えた財務キャッシュ・フローなど徹底した投資管理によって「勝ち」の実現を目指します。さらに、利益の積み上げによる自己資本比率の継続的な改善と安定配当の維持を目指します。
6.第7次中期経営計画目標数値
① 連結損益計画 (金額単位:億円)
実績第7次中期経営計画
2020年3月期2022年3月期
売上高2,3912,850
営業利益61142
経常利益70160
親会社株主に帰属する
当期純利益
33125

② 事業別売上高 (金額単位:億円)
実績第7次中期経営計画
2020年3月期2022年3月期
ウオッチ事業1,3541,650
電子デバイス事業517630
システムソリューション事業328350
その他295310

連結合計2,3912,850

③ 事業別営業利益 (金額単位:億円)
実績第7次中期経営計画
2020年3月期2022年3月期
ウオッチ事業101145
電子デバイス事業630
システムソリューション事業3030
その他310

連結合計61142

④ その他 (金額単位:億円)
実績第7次中期経営計画
2020年3月期2022年3月期
自己資本比率34.4%40.0%
ネット有利子負債891概ね現状どおり

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