有価証券報告書-第133期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績
① 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
当期における国内経済は、全般的に緩やかな回復傾向にはあるものの、力強さを欠く状況で推移しました。一方、米国経済は、雇用環境の改善が続く等、各経済指標は回復の兆しを示しております。欧州経済は、英国のEU離脱による見通し不透明感から景気に減速感がありました。アジア経済は、一部で一服感はあるものの、中国をはじめとして景気の持ち直し基調が見られました。
このような情勢のもと、当社グループは、平成25年2月に策定した中期経営計画「シチズングローバルプラン2018」のもと、製造革新を進め収益力強化を図るとともに、真のグローバル企業となるべく、時計事業を中心に新たな成長戦略を推進してまいりました。
当期の連結業績は、売上高は3,200億円(前期比2.4%増)、営業利益は249億円(前期比15.9%増)となり、増収増益となりました。また、経常利益は266億円(前期比21.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は193億円(前期比16.5%増)と、いずれも増益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(時計事業)
ウオッチ販売のうち、“CITIZEN”ブランドの国内市場は、都市部を中心にインバウンド需要の回復が顕著でした。高価格帯のEco-Drive One、CAMPANOLAやThe CITIZENの限定モデルのほか、PROMASTERも好調に推移しました。しかしながら、当社の主力である中価格帯の需要は勢いを欠き、全体では減収となりました。
海外市場においては、市場により濃淡はあるものの、引き続き市場の緩やかな回復が続き、増収となりました。北米市場は、期初から続く大手流通の店舗整理や在庫調整の影響を受けたものの、下期を中心に回復を示したことから、増収となりました。欧州市場は、個人消費が冷え込む英国やイタリアでの売上が伸び悩む一方で、ドイツでの販売が堅調に推移し、円安の追い風もあり増収となりました。アジア市場は、経済活動の緩やかな拡大を背景に市場が徐々に力強さを取り戻し、特に中国は、オンライン流通、実店舗流通ともに、販売が拡大しました。
“BULOVA”ブランドは、主要市場である北米全体の流通再編等の影響がありましたが、新たな販売チャネルの獲得に努めた結果、横ばいとなりました。
“Q&Q”ブランドは、アメリカ市場で好調を維持し、増収となりました。
“Frederique Constant”ブランドは、アジア地域向けを中心に、堅調に推移しました。
ムーブメント販売は、市場の回復に力強さを欠いており、また、高付加価値商品の需要が伸び悩んでいる影響を受けて、減収となりました。
なお、腕時計の生産規模は、前連結会計年度比2.7%増加し、約1,603億円(販売価格ベース)でありました。
以上の結果、時計事業全体では、中価格帯の需要の回復が当社の想定よりも遅れている中、中期経営計画の施策であるマルチブランド戦略の効果等があり、売上高は1,637億円(前期比0.1%増)と、増収となりました。営業利益においては、重点施策の一つである高価格帯製品の販売が好調に推移したこと等による製品単価の上昇や製品ミックスによる収益性の改善もあり、161億円(前期比11.7%増)と、増益となりました。
(工作機械事業)
国内市場は、自動車関連及び半導体製造装置関連を中心に販売が堅調に推移し、増収となりました。
米州市場は、医療関連を中心に設備投資需要が旺盛となり、増収となりました。
欧州市場は、自動車関連を中心に堅調に推移したドイツや、優遇税制の後押しを受けたイタリアが市場全体を牽引し、増収となりました。
アジア市場は、中国で主要業種全般が堅調に推移したほか、アセアン地域でも自動車関連及び精密関連が底堅く推移し、増収となりました。
なお、工作機械の生産規模は、前連結会計年度比44.6%増加し、約689億円(販売価格ベース)でありました。
以上の結果、工作機械事業全体では、国内外の好調な市況と当社グループの独自技術であるLFV(低周波振動切削)搭載機が寄与し、売上高は640億円(前期比28.9%増)と、大幅な増収となりました。営業利益においては、好調な市況を背景とした大幅な売上増と高単価機種の伸長を受け、104億円(前期比63.0%増)と、大幅な増益となりました。
(デバイス事業)
精密加工部品のうち、自動車部品は、国内、北米、欧州及び中国向けでブレーキ部品を中心に堅調に推移しましたが、スマートフォン向けスイッチが大きく落ち込み、精密加工部品全体では減収となりました。
オプトデバイスのうち、チップLEDは、照明向けの競争環境が激化する中、車載向け及びアミューズメント向け等が堅調に推移しました。また、バックライトは、車載向け製品の売上が拡大したほか、照明ユニットも売上を伸ばし、オプトデバイス全体では増収となりました。
なお、オプトデバイスの生産規模は、前連結会計年度比12.4%増加し、約332億円(販売価格ベース)でありました。
その他部品については、水晶デバイスがIoT市場の拡大による需要増を受けて堅調に推移した一方で、強誘電性液晶マイクロディスプレイの需要が弱含んだ結果、その他部品全体では減収となりました。
以上の結果、デバイス事業全体では、オプトデバイスが売上を伸ばしたもののスイッチの落ち込みの影響を受け、売上高は655億円(前期比5.6%減)と、減収となりました。営業利益においては、売上の減少により、27億円(前期比30.2%減)と、減益となりました。
(電子機器事業)
情報機器は、フォトプリンターが大幅な増収となったほか、POSプリンター、ラベルプリンターも堅調に推移しましたが、大型ドットプリンターにおける市場規模の縮小と前期にあった特需の反動により、情報機器全体では減収となりました。なお、大型ドットプリンターについては、今後も収益改善が見込めない状況であることから、当期末をもって撤退することといたしました。
健康機器は、国内市場で血圧計が伸び悩んだほか、海外市場においては、中東向けが伸長したものの、米州向けと中国向けの販売が落ち込んだ結果、減収となりました。
以上の結果、電子機器事業全体では、注力するフォトプリンター、POSプリンター及びラベルプリンターが総じて堅調に推移したものの、大型ドットプリンターの大幅な落ち込みを補うには至らず、売上高は205億円(前期比5.5%減)と、減収となりました。営業利益においては、売上高は減収となったものの、収益改善に向けた取組みを進めた結果、5億円(前期比1.2%増)と、増益となりました。
(その他の事業)
宝飾製品は、国内消費マインドに回復の兆しが見られず、主力のマリッジリングが苦戦したほか、展示会においても売上を伸ばすことができませんでした。また、球機用機器事業からの撤退に伴う売上減の影響もあり、その他の事業全体で減収となりました。
以上の結果、その他の事業全体では、主に宝飾製品の伸び悩みにより、売上高は61億円(前期比23.8%減)と、減収となりました。営業利益においては、不振が続いていた球機用機器事業からの撤退により、一定の収益改善が図れたものの、宝飾製品の売上減により、3億円(前期比8.2%減)と減益となりました。
② 目標とする経営指標の達成状況
当社グループは、平成31年3月期を最終年度とする中期経営計画「シチズングローバルプラン2018」において、平成31年3月期の目標営業利益を400億円、ROA(総資産当期純利益率)6.0%以上を確保することを主要な経営指標目標として定めており、グローバル市場において求められる「価値」を継続して提供できる「真のグローバル企業」を目指してきました。
当連結会計年度の営業利益は249億円、ROAは4.8%となり、市場環境の変化を受け時計事業を中心に進捗に遅れが見られておりますが、成長に向けた販促活動や宣伝投資を加速させ、改善していく所存です。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様でなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことをしておりません。
このため生産、受注及び販売の実績については、セグメント業績に関連付けて示しております。
(2)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ162億円増加し、4,121億円となりました。資産の内、流動資産は、現金及び預金が113億円、たな卸資産が62億円増加したこと等により、178億円の増加となりました。固定資産につきましては、投資有価証券が15億円、建設仮勘定が9億円増加した一方で、のれんが16億円、繰延税金資産が8億円、土地が8億円減少したこと等により、15億円の減少となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ、社債が100億円減少した一方で、長期借入金が49億円、未払法人税等が22億円、支払手形及び買掛金が14億円、短期借入金が10億円、電子記録債務が10億円増加したこと等により17億円増加し、1,484億円となりました。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、為替換算調整勘定が10億円減少した一方で、利益剰余金が138億円、その他有価証券評価差額金が15億円増加したこと等により144億円増加し、2,637億円となりました。
当連結会計年度末の現金及び預金は大きく増加しておりますが、これは工作機械事業の増益による利益剰余金の増加と、不要となった設備の売却及び設備投資が比較的に少なかったことが主な理由です。また、たな卸資産が大きく増加しておりますが、工作機械事業の売上増加に伴う在庫増加と計画に対して売上が未達であった時計事業の在庫増加が主な理由です。
一方負債では長期借入金の増加のほか社債を一部償還しております。これは、100億円の社債の償還による支出を一部賄う為に長期借入金で新たに資金調達したものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度に比べ127億円増加し、当連結会計年度末には、906億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度と比べ2億円減少し325億円となりました。これは主にたな卸資産の増加額67億円、法人税等の支払額52億円等による減少要因がありました一方、税金等調整前当期純利益が274億円、減価償却費が137億円、仕入債務の増加額が26億円となりましたこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度と比べ199億円減少し、78億円の支出となりました。これは主に有形固定資産の売却による収入52億円、投資有価証券の売却による収入21億円等がありました一方、有形固定資産の取得による支出が155億円となりましたこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度と比べ89億円減少し、117億円の支出となりました。これは主に長期借入れによる収入86億円等がありました一方、社債の償還による支出が100億円、配当金の支払額が54億円となりましたこと等によるものであります。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益は前年度より増加したもののたな卸資産が増加したため、前年と同程度となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、比較的に設備投資が少なく、前年度は新規に買収した子会社があったことから前年対比で大きく減少しております。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還による支出を賄うため長期借入金を増やしております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料及び部品等の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に生産設備投資であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。自己資金につきましては国内グループ会社間の資金効率を上げるためキャッシュマネージメントシステムを導入しております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入と債券市場からの社債等による調達を基本としております。
当連結会計年度末における有利子負債(リース債務含む)の残高は50,663百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は90,655百万円となっております。
不測の事態に備えて、金融機関との良好な関係の維持に努めるとともに、複数の金融機関との間で合計20,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績
① 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
当期における国内経済は、全般的に緩やかな回復傾向にはあるものの、力強さを欠く状況で推移しました。一方、米国経済は、雇用環境の改善が続く等、各経済指標は回復の兆しを示しております。欧州経済は、英国のEU離脱による見通し不透明感から景気に減速感がありました。アジア経済は、一部で一服感はあるものの、中国をはじめとして景気の持ち直し基調が見られました。
このような情勢のもと、当社グループは、平成25年2月に策定した中期経営計画「シチズングローバルプラン2018」のもと、製造革新を進め収益力強化を図るとともに、真のグローバル企業となるべく、時計事業を中心に新たな成長戦略を推進してまいりました。
当期の連結業績は、売上高は3,200億円(前期比2.4%増)、営業利益は249億円(前期比15.9%増)となり、増収増益となりました。また、経常利益は266億円(前期比21.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は193億円(前期比16.5%増)と、いずれも増益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(時計事業)
ウオッチ販売のうち、“CITIZEN”ブランドの国内市場は、都市部を中心にインバウンド需要の回復が顕著でした。高価格帯のEco-Drive One、CAMPANOLAやThe CITIZENの限定モデルのほか、PROMASTERも好調に推移しました。しかしながら、当社の主力である中価格帯の需要は勢いを欠き、全体では減収となりました。
海外市場においては、市場により濃淡はあるものの、引き続き市場の緩やかな回復が続き、増収となりました。北米市場は、期初から続く大手流通の店舗整理や在庫調整の影響を受けたものの、下期を中心に回復を示したことから、増収となりました。欧州市場は、個人消費が冷え込む英国やイタリアでの売上が伸び悩む一方で、ドイツでの販売が堅調に推移し、円安の追い風もあり増収となりました。アジア市場は、経済活動の緩やかな拡大を背景に市場が徐々に力強さを取り戻し、特に中国は、オンライン流通、実店舗流通ともに、販売が拡大しました。
“BULOVA”ブランドは、主要市場である北米全体の流通再編等の影響がありましたが、新たな販売チャネルの獲得に努めた結果、横ばいとなりました。
“Q&Q”ブランドは、アメリカ市場で好調を維持し、増収となりました。
“Frederique Constant”ブランドは、アジア地域向けを中心に、堅調に推移しました。
ムーブメント販売は、市場の回復に力強さを欠いており、また、高付加価値商品の需要が伸び悩んでいる影響を受けて、減収となりました。
なお、腕時計の生産規模は、前連結会計年度比2.7%増加し、約1,603億円(販売価格ベース)でありました。
以上の結果、時計事業全体では、中価格帯の需要の回復が当社の想定よりも遅れている中、中期経営計画の施策であるマルチブランド戦略の効果等があり、売上高は1,637億円(前期比0.1%増)と、増収となりました。営業利益においては、重点施策の一つである高価格帯製品の販売が好調に推移したこと等による製品単価の上昇や製品ミックスによる収益性の改善もあり、161億円(前期比11.7%増)と、増益となりました。
(工作機械事業)
国内市場は、自動車関連及び半導体製造装置関連を中心に販売が堅調に推移し、増収となりました。
米州市場は、医療関連を中心に設備投資需要が旺盛となり、増収となりました。
欧州市場は、自動車関連を中心に堅調に推移したドイツや、優遇税制の後押しを受けたイタリアが市場全体を牽引し、増収となりました。
アジア市場は、中国で主要業種全般が堅調に推移したほか、アセアン地域でも自動車関連及び精密関連が底堅く推移し、増収となりました。
なお、工作機械の生産規模は、前連結会計年度比44.6%増加し、約689億円(販売価格ベース)でありました。
以上の結果、工作機械事業全体では、国内外の好調な市況と当社グループの独自技術であるLFV(低周波振動切削)搭載機が寄与し、売上高は640億円(前期比28.9%増)と、大幅な増収となりました。営業利益においては、好調な市況を背景とした大幅な売上増と高単価機種の伸長を受け、104億円(前期比63.0%増)と、大幅な増益となりました。
(デバイス事業)
精密加工部品のうち、自動車部品は、国内、北米、欧州及び中国向けでブレーキ部品を中心に堅調に推移しましたが、スマートフォン向けスイッチが大きく落ち込み、精密加工部品全体では減収となりました。
オプトデバイスのうち、チップLEDは、照明向けの競争環境が激化する中、車載向け及びアミューズメント向け等が堅調に推移しました。また、バックライトは、車載向け製品の売上が拡大したほか、照明ユニットも売上を伸ばし、オプトデバイス全体では増収となりました。
なお、オプトデバイスの生産規模は、前連結会計年度比12.4%増加し、約332億円(販売価格ベース)でありました。
その他部品については、水晶デバイスがIoT市場の拡大による需要増を受けて堅調に推移した一方で、強誘電性液晶マイクロディスプレイの需要が弱含んだ結果、その他部品全体では減収となりました。
以上の結果、デバイス事業全体では、オプトデバイスが売上を伸ばしたもののスイッチの落ち込みの影響を受け、売上高は655億円(前期比5.6%減)と、減収となりました。営業利益においては、売上の減少により、27億円(前期比30.2%減)と、減益となりました。
(電子機器事業)
情報機器は、フォトプリンターが大幅な増収となったほか、POSプリンター、ラベルプリンターも堅調に推移しましたが、大型ドットプリンターにおける市場規模の縮小と前期にあった特需の反動により、情報機器全体では減収となりました。なお、大型ドットプリンターについては、今後も収益改善が見込めない状況であることから、当期末をもって撤退することといたしました。
健康機器は、国内市場で血圧計が伸び悩んだほか、海外市場においては、中東向けが伸長したものの、米州向けと中国向けの販売が落ち込んだ結果、減収となりました。
以上の結果、電子機器事業全体では、注力するフォトプリンター、POSプリンター及びラベルプリンターが総じて堅調に推移したものの、大型ドットプリンターの大幅な落ち込みを補うには至らず、売上高は205億円(前期比5.5%減)と、減収となりました。営業利益においては、売上高は減収となったものの、収益改善に向けた取組みを進めた結果、5億円(前期比1.2%増)と、増益となりました。
(その他の事業)
宝飾製品は、国内消費マインドに回復の兆しが見られず、主力のマリッジリングが苦戦したほか、展示会においても売上を伸ばすことができませんでした。また、球機用機器事業からの撤退に伴う売上減の影響もあり、その他の事業全体で減収となりました。
以上の結果、その他の事業全体では、主に宝飾製品の伸び悩みにより、売上高は61億円(前期比23.8%減)と、減収となりました。営業利益においては、不振が続いていた球機用機器事業からの撤退により、一定の収益改善が図れたものの、宝飾製品の売上減により、3億円(前期比8.2%減)と減益となりました。
② 目標とする経営指標の達成状況
当社グループは、平成31年3月期を最終年度とする中期経営計画「シチズングローバルプラン2018」において、平成31年3月期の目標営業利益を400億円、ROA(総資産当期純利益率)6.0%以上を確保することを主要な経営指標目標として定めており、グローバル市場において求められる「価値」を継続して提供できる「真のグローバル企業」を目指してきました。
当連結会計年度の営業利益は249億円、ROAは4.8%となり、市場環境の変化を受け時計事業を中心に進捗に遅れが見られておりますが、成長に向けた販促活動や宣伝投資を加速させ、改善していく所存です。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様でなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことをしておりません。
このため生産、受注及び販売の実績については、セグメント業績に関連付けて示しております。
(2)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ162億円増加し、4,121億円となりました。資産の内、流動資産は、現金及び預金が113億円、たな卸資産が62億円増加したこと等により、178億円の増加となりました。固定資産につきましては、投資有価証券が15億円、建設仮勘定が9億円増加した一方で、のれんが16億円、繰延税金資産が8億円、土地が8億円減少したこと等により、15億円の減少となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ、社債が100億円減少した一方で、長期借入金が49億円、未払法人税等が22億円、支払手形及び買掛金が14億円、短期借入金が10億円、電子記録債務が10億円増加したこと等により17億円増加し、1,484億円となりました。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、為替換算調整勘定が10億円減少した一方で、利益剰余金が138億円、その他有価証券評価差額金が15億円増加したこと等により144億円増加し、2,637億円となりました。
当連結会計年度末の現金及び預金は大きく増加しておりますが、これは工作機械事業の増益による利益剰余金の増加と、不要となった設備の売却及び設備投資が比較的に少なかったことが主な理由です。また、たな卸資産が大きく増加しておりますが、工作機械事業の売上増加に伴う在庫増加と計画に対して売上が未達であった時計事業の在庫増加が主な理由です。
一方負債では長期借入金の増加のほか社債を一部償還しております。これは、100億円の社債の償還による支出を一部賄う為に長期借入金で新たに資金調達したものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度に比べ127億円増加し、当連結会計年度末には、906億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度と比べ2億円減少し325億円となりました。これは主にたな卸資産の増加額67億円、法人税等の支払額52億円等による減少要因がありました一方、税金等調整前当期純利益が274億円、減価償却費が137億円、仕入債務の増加額が26億円となりましたこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度と比べ199億円減少し、78億円の支出となりました。これは主に有形固定資産の売却による収入52億円、投資有価証券の売却による収入21億円等がありました一方、有形固定資産の取得による支出が155億円となりましたこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度と比べ89億円減少し、117億円の支出となりました。これは主に長期借入れによる収入86億円等がありました一方、社債の償還による支出が100億円、配当金の支払額が54億円となりましたこと等によるものであります。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益は前年度より増加したもののたな卸資産が増加したため、前年と同程度となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、比較的に設備投資が少なく、前年度は新規に買収した子会社があったことから前年対比で大きく減少しております。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還による支出を賄うため長期借入金を増やしております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料及び部品等の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に生産設備投資であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。自己資金につきましては国内グループ会社間の資金効率を上げるためキャッシュマネージメントシステムを導入しております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入と債券市場からの社債等による調達を基本としております。
当連結会計年度末における有利子負債(リース債務含む)の残高は50,663百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は90,655百万円となっております。
不測の事態に備えて、金融機関との良好な関係の維持に努めるとともに、複数の金融機関との間で合計20,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。