有価証券報告書-第90期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 9:07
【資料】
PDFをみる
【項目】
146項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の経済環境は、米国経済の好調継続を背景におおむね安定して推移しておりましたが、年度末には中東情勢の緊迫化による原油価格の高騰や金融市場のボラティリティの高まりにより不確実性が増しており、先行きの不透明な状況が継続しております。
当社グループ事業全般に関係する製造業の設備投資は、先行きの不透明感から一部では慎重な動きも見られますが、堅調に推移しております。また、米国トランプ政権によるエネルギー・環境政策の見直しが世界全体の脱炭素化政策に影響を及ぼす懸念から、この分野における企業の設備投資は短期的には不確実性が増大しておりますが、中長期的には世界的な脱炭素化の流れは続くものと考えられます。
このような状況のなか、当社が推進中の中期経営計画(2021~2026年度)の5年目となる2025年度は、これまで注力してきた顧客価値創造と顧客増を目指す連携・共創の体制整備や仕組み作りをさらに進めるとともに、当社の製品・サービスの差別化と市場での競争力向上のため、温度を軸とした製品・技術・ノウハウを組み入れる「ループソリューション」のさらなる高度化を目指して活動を展開してまいりました。
当連結会計年度におきまして、売上高については、計装システムセグメント及びセンサセグメントが増加し、前期比で増収となりました。
受注高については、計装システムセグメントにおいて前年度に大型案件の受注を計上した影響により前期比減少となりましたが、センサセグメントの需要が大きく増加したことにより、全体では前期比で増加となりました。尚、計装システムセグメントの受注高・売上高の前期比の増減率は、大型案件の受注・納期のタイミングによって影響を受けます。
利益面では、計測制御機器セグメントにおいて減益となった一方で、計装システムセグメント及びセンサセグメントが前期実績を上回った結果、全体として前期比で増益となりました。
以上により、当連結会計年度の受注高は30,239百万円(前期比1.7%増)、売上高は31,648百万円(前期比7.9%増)となりました。利益については、営業利益は3,225百万円(前期比12.0%増)、経常利益は3,326百万円(前期比9.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,042百万円(前期比2.5%増)となり、それぞれ過去最高を更新しました。特に売上高及び営業利益は6年連続の更新となりました。
② キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益3,322百万円、減価償却費903百万円、棚卸資産の減少640百万円、仕入債務の増加518百万円等の資金増加が、売上債権の増加1,346百万円、法人税等の支払額1,084百万円等の資金減少を上回ったことにより、当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、2,904百万円の資金増加(前期は2,543百万円の資金増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形・無形固定資産の取得による支出1,613百万円、定期預金の預入による支出338百万円等の資金減少が、定期預金の払戻による収入557百万円等の資金増加を上回ったことにより、当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,526百万円の資金減少(前期は667百万円の資金減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入れによる収入2,100百万円の資金増加が、配当金の支払額681百万円、長期借入金の返済による支出491百万円、自己株式の取得による支出456百万円等の資金減少を上回ったことにより、当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、293百万円の資金増加(前期は1,103百万円の資金減少)となりました。
これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ1,705百万円増加し、9,281百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
計測制御機器6,939△3.5
計装システム11,18913.8
センサ8,8518.8
その他1,15612.3
合計28,1377.4

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、見込販売価額で示してあります。
b.受注状況
当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)
計測制御機器9,3385.1
計装システム10,130△12.6
センサ9,78817.2
その他98110.9
合計30,2391.7

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
計測制御機器9,608△1.4
計装システム11,69517.4
センサ9,1886.9
その他1,15512.3
合計31,6487.9

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
尚、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
<セグメント別の業績>① 計測制御機器
売上高は9,608百万円(前期比1.4%減)、セグメント利益は1,479百万円(前期比2.1%減)となりました。半導体・電子部品の製造設備や熱処理加工向け中心に引き続き堅調に推移しましたが、特定顧客向けOEM製品の需要が一時的に低迷したことにより前期比で減収となりました。
利益は、主に減収の影響により、前期比で減益となりました。
② 計装システム
売上高は11,695百万円(前期比17.4%増)、セグメント利益は1,663百万円(前期比7.2%増)となりました。自動車向けなどの燃料電池評価試験装置、水素エネルギー利用の研究・開発用途の水電解評価装置の売上が堅調であったことに加え、温室効果係数の低い自然冷媒に対応したコンプレッサ評価試験装置の売上が増加したことにより、前期比で増収となりました。
利益は、主に増収の効果により、前期比で増益となりました。
③ センサ
売上高は9,188百万円(前期比6.9%増)、セグメント利益は2,098百万円(前期比23.0%増)となりました。半導体・電子部品の製造設備向けの需要が堅調に推移したことに加えて、当社グループ会社の明陽電機株式会社が生産・販売を行う船舶向け温度センサ等の売上増加が継続したことにより、前期比で増収となりました。
利益は、主に増収の効果により、前期比で増益となりました。
④ その他
売上高は1,155百万円(前期比12.3%増)で、セグメント利益は317百万円(前期比25.9%増)となりました。
前期比で増収増益となりました。
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針」に記載しました(創立90周年=2026年に向けた経営ビジョン)の実現を目指し、中期経営計画の5年目となる当連結会計年度をグループ一丸となって持続的成長軌道の構築と中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいりました。
<経営成績の分析>(売上高)
当連結会計年度における売上高につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(営業利益)
主に増収の効果により、営業利益は3,225百万円(前連結会計年度に比べ346百万円の増益)となりました。
セグメント別の営業利益実績は、以下のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
計測制御機器1,479△2.1
計装システム1,6637.2
センサ2,09823.0
その他31725.9
全社費用(注)△2,332-
合計3,22512.0

(注) 全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
(経常利益)
営業外収益につきましては、174百万円と前連結会計年度に比べ59百万円減少しました。
営業外費用につきましては、73百万円と前連結会計年度に比べ4百万円減少しました。
これらの結果、経常利益は3,326百万円(前連結会計年度に比べ291百万円の増益)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、2,042百万円(前連結会計年度に比べ50百万円の増益)となりました。
<経営戦略の現状と見通し>中期経営計画5年目(2025年度)における、4つの基本戦略に基づく活動の概要は下記のとおりであります。
1.成長分野の更なる開拓・拡大
・データセンター、電子部品、自動車部品及び脱炭素関連市場を重点領域として事業拡大を推進しました。特にデータセンター向けで、装置メーカーにおけるセンサ・放射温度計・機器の標準採用を拡大しました。
・電子部品・自動車部品分野では、熱処理設備向けの更新・校正需要を着実に獲得しました。
・脱炭素化関連では、水電解や燃料電池試験装置の需要が好調に推移しました。また、電動車の性能の安定性と省エネを目的とした熱マネジメントに関する営業活動を新たに展開しております。
2.コア事業の高度化と価値創造
・モノづくり現場における温度管理規制の強化や校正サービス需要の高まりを捉え、極低温から超高温まで対応する温度センサ・計測機器の技術力向上を推進しながら、受注の拡大に取り組んでおります。
・点検・校正とクラウドサービスを融合した独自のリカーリングビジネスモデルを企画・展開し、継続的な収益基盤の強化と顧客価値の向上に貢献します。
3.海外事業の基盤強化と拡大
・グローバルサービス体制の強化を推進し、国内主要顧客が海外現地法人向けに進めるAI関連分野及び環境配慮型成長市場への投資案件に対応した設備・装置の受注を獲得しました。
・海外現地法人との情報連携を強化し、特定市場のニーズを反映した製品開発を推進することでグローバル展開を加速させました。さらに、中国生産品のグループ内取引拡大を通じて収益基盤を強化しております。
4.経営基盤の強靭化
・人的資本関連は、新評価制度の設計及び事業所別説明会の実施等2026年4月以降の運用開始に向けた準備を完了させるとともに、2027年度導入予定の新等級・新報酬制度の検討と影響分析を行い、人事制度再構築の取組みを進めました。また、組織改善サーベイに基づく職場単位のPDCA活動により、2023年の取組み開始以降、従業員エンゲージメントが継続的に改善しております。
・事業別ROICの検討・導入等資本コスト経営の強化、増配や自社株買い等株主還元の充実、女性取締役の追加登用とグループ内部統制体制の継続整備、CDPスコアの改善、DX人財の育成とICT基盤の強化など、各領域で経営基盤の強靭化を加速させました。
当社グループを取り巻く経済環境については、エネルギー価格の高止まりや物価の高騰、不安定な為替相場などに加え、米国における関税政策の影響等、先行きの不透明感は増しておりますが、2026年度は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載しました(2026年度重点施策)を推進し、「成長の加速」を推進いたします。
<財政状態の分析>(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて3,344百万円増加し、41,109百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて2,310百万円増加し、29,579百万円となりました。主な増減要因は、現金及び預金の増加1,494百万円、売上債権の増加1,368百万円、棚卸資産の減少611百万円であります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて1,033百万円増加し、11,529百万円となりました。主な増減要因は、土地の増加682百万円、投資有価証券の増加439百万円、退職給付に係る資産の増加316百万円、繰延税金資産の減少269百万円であります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて1,792百万円増加し、14,524百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて332百万円増加し、9,723百万円となりました。主な増減要因は、仕入債務の増加558百万円、前受金の減少224百万円であります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて1,460百万円増加し、4,801百万円となりました。主な増加要因は、長期借入金の増加1,548百万円であります。
(非支配株主持分)
連結子会社のアーズ㈱、明陽電機㈱、上海大華-千野儀表有限公司、千野測控設備(昆山)有限公司、韓国チノー株式会社及びCHINO Coporation (Thailand)Limitedの非支配株主持分であります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,551百万円増加し、26,585百万円となりました。主な増減要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の増加2,042百万円、その他の包括利益累計額(その他有価証券評価差額金)の増加297百万円、配当金の支払による減少680百万円、自己株式の取得による減少456百万円であります。
<キャッシュ・フローの分析>当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローは2,904百万円の資金増加、投資活動によるキャッシュ・フローは1,526百万円の資金減少となり、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計額)は、1,378百万円となりました。
(フリー・キャッシュ・フロー)
0102010_019.png
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金は自己資金を基本としつつ、必要に応じて短期資金は、金融機関からの短期借入により調達し、設備投資や長期運転資金につきましては、金融機関からの長期借入により調達することとしております。
尚、当連結会計年度末における有利子負債の残高は4,194百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は9,281百万円となっております。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。