有価証券報告書-第76期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/28 15:17
【資料】
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【項目】
119項目
(1)経営方針、経営環境及び対処すべき課題
当社グループは、平成27年3月期~平成29年3月期の3カ年におきまして中期3カ年経営計画「Challenge2016」に取り組んでまいりました。この間、セミコンダクターソリューション事業では、スマートフォンの需要拡大を背景にした継続した最先端投資やIoTに代表される新しい領域の拡大による追い風と、絶え間ない収益構造改革により、売上・収益とも拡大することができました。グラフィックアンドプレシジョンソリューション事業では、一定の売上規模の拡大は見られたものの、デジタル印刷機市場の競争激化などにより、収益性が低迷する結果となりました。また、ファインテックソリューション事業では、中国市場での設備投資意欲が旺盛な中、時宜を得た活動と新規分野への取り組みにより、当初予想を上回る好業績を残すことができました。
このような背景から、計画で目標に掲げた、①「収益構造改革を完遂し、高収益体質へ」として、最終年度において営業利益率10%以上、②「新規領域での事業化」、③「財務体質の強化」として、最終年度末において自己資本比率50%以上、に対して新規領域での事業化に関しては遅れはあるものの、一定の成果を出すことができました。
われわれを取り巻く事業環境は、変化が激しく、スピードとイノベーションが求められるものの、常にビジネスチャンスは存在し、市場としても成長し続けるものと認識しております。そのような環境の下、今年度から3年間で新たに取り組む、中期3カ年経営計画「Challenge 2019」では、前中期経営計画で確立した収益構造と財務基盤を維持するとともに、「グループの成長と質の向上」を目指し、持続的な利益創出や株主還元などを推進してまいります。また、次の成長に向けた積極的なアクションとして、成長に向けたリソースの配分およびオープンイノベーション、M&Aも選択肢として取り組んでまいります。
中期3カ年経営計画「Challenge 2019」(平成30年3月期~平成32年3月期)
1.基本コンセプト
「グループの成長と質の向上」
2.目標
①売上規模の拡大
単年度売上高3,000億円レベル
②収益性の維持・向上
最終年度の営業利益率13%以上
③資本効率の維持・向上
ROE15%レベル
※上記3項目の数値目標はオーガニック・グロースを前提としております。
3.主たる取り組み
①既存事業における損益分岐点売上高比率の改善
売上の変動に応じた損益分岐点売上高のコントロール
②装置ビジネスをベースとした周辺領域における収益基盤の確立
改造を含むポストセールス(印刷分野においては消耗品ビジネスも含む)のさらなる強化
③一定の財務規律を維持しながらも、積極的に成長投資を実行
効果的なM&Aの検討・実施。オープンイノベーション戦略としての研究機関、他社など
との協業、業務提携、ベンチャー企業への出資・支援などの検討・実施
④ESGに重点をおいたCSR経営の推進
E:「環境価値」を創造し、低炭素・循環型社会への貢献
S:ディーセント・ワーク(働き甲斐のある人間らしい仕事)の実現と、社会的価値の創造
G:守りと攻めのガバナンス体制の推進とESG情報の開示
⑤株主還元の充実
連結総還元性向 25%以上を目指す
上記における将来数値は、当社が現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績などは様々な要因により大きく異なる可能性があります。
*ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取ったもの
(2)セグメント別の今後の取り組みについて
当社グループは、中期3カ年経営計画「Challenge 2019」の下、セグメント別に以下の取り組みを進めてまいります。
セミコンダクターソリューション事業では、前期はパソコン、スマートフォンのみならず自動車などへとますますその用途が拡大する半導体市場の成長を背景に、リードタイムの短縮など継続的に取り組む施策も計画通りに進め、過去最高の売上高と営業利益を達成することができました。また、主力製品の枚葉式洗浄装置において、高生産性と微細化対応技術を備えた新製品「SU-3300」のリリースをはじめ、熱処理装置、後工程の直接描画装置などの分野で新製品を投入し、事業領域および製品ポートフォリオの拡充を図りました。当期は、強化されたビジネス基盤を活用することで継続的な売上拡大・シェア拡大を目指してまいります。新中期3カ年経営計画期間となる3カ年においては、半導体業界は年率5%以上の伸びが予想されております。成長著しいNANDフラッシュメモリー、微細化が継続するロジック、用途数量共に拡大するセンサーなど、幅広いデバイス領域でのポジション強化を図り、更には投資拡大が期待される中国市場も取り込むべく、競争力のある製品群の準備を進めてまいります。また、重点施策の一つとして組織強化を挙げております。お客様の高い要望を短時間で実現するためには、全社員で課題を共有し取り組むことが必要となります。そのため、事業全体を見渡せるビジネス本部を立ち上げ、必要に応じて、臨機応変に人材を投入できる体制を作ることで、お客様の要望に応えてまいります。
グラフィックアンドプレシジョンソリューション事業では、前期、印刷関連機器はPOD装置の市場浸透を進めたものの、円高影響を受け海外の売上が減少し、国内の売上も低調であったことから、3期続いた増収増益から減収減益という厳しい結果となりました。印刷関連機器では、CTPの市場が縮小する一方、POD市場は商業印刷分野に拡大し、年率10%以上伸びていくという予測があります。そこで、CTPに関してはOEM先を増やし売上を維持していくとともに、これから訪れる商業印刷分野におけるPODへの移行を機に、欧米などで販売力を強化してまいります。前期は欧州においても小森コーポレーション社との戦略的事業契約を締結し、POD装置の自社ブランド販売網を拡大いたしましたが、当期も引き続き、自社ブランド製品の売上アップを目指してまいります。併せて、自社ブランドのPOD装置には、インクなどの消耗品や部品販売、サポートサービスなどのポストセールス(循環型ビジネス)が期待できるため、販売台数を増やすとともに、循環型ビジネスの売上も伸ばしていく計画であります。高収益企業への転換という目標は、当期も継続課題となります。そのため、前期より取り組んでおります収益構造改革を目指した事業会社社長直轄のプロジェクトチームで、在庫抑制や設計変更などによるコストダウンを推し進め、高収益体質への変革を目指してまいります。
なお、プリント基板関連機器事業については、電子デバイス市場が大きく変化していく中、より洗練された先進のソリューションを提供し、顧客満足度のさらなる向上を図るため、平成29年4月1日付で株式会社SCREEN PE ソリューションズとして分社いたしました。当期は、スマートフォンの高機能機への買い替え需要や自動車、通信、データストレージ等でのIoT需要の増加により、プリント基板市場が拡大する中、直接描画装置や検査装置の新製品を投入し、売上拡大を目指してまいります。
ファインテックソリューション事業では、前期は中国向けの大型パネル用製造装置の売上は減少しましたが、国内や中国・台湾向けの中小型パネル用製造装置の売上が大幅に増加いたしました。また、リチウムイオンバッテリー関連などの新規事業で売上高20億円を突破することができました。ディスプレー分野では、液晶テレビの大型化・高精細化、中小型を中心とした有機ELディスプレー(OLED)化という大きな流れがあります。当社では、スマートフォンやウェアラブルデバイスなどを中心に、用途の広がりを見せるOLED化に一早く対応し、前期には、フレキシブルディスプレー用基板となる素材ポリイミドの塗布装置を発売いたしました。今後は、液晶ディスプレー向けのみならず、OLEDをはじめとするフレキシブルディスプレーや車載用など、新たなアプリケーション向けに競争力の高い新製品をリリースし、シェア拡大を目指してまいります。さらに、新規事業としては成膜分野に注力し、ウェット成膜ではリチウムイオンバッテリーや燃料電池関連製造装置などへの応用展開を進め、ドライ成膜でも多様なアプリケーションへの展開を進めるなど、売上拡大を目指してまいります。また、収益構造の改善という点では、中国での製造拠点づくりなど、サプライチェーン全般での見直しを進め、収益力を高めていきたいと考えております。
新規事業では、ライフサイエンス市場での創薬、再生医療、iPS細胞の研究開発投資、自動車業界、検査・計測市場での鍛造部品等の目視検査の自動化ニーズが増加する中、当社の製品を評価していただくため、評価機としてお客様への装置の納入を進めてまいりました。当期は、成長市場をターゲットにさらなる製品ラインナップの拡充や営業力の強化を行い、装置評価フェーズから、売上増加フェーズへの移行を目指してまいります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

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