有価証券報告書-第66期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/03/16 12:50
【資料】
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【項目】
138項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、お客様により付加価値の高い製品・サービスを提供し、社会の発展にさらに貢献できる企業となることを目指し、下記の経営理念・ビジョンを掲げております。
経営理念
・ 産業のマザーツールで、社会に貢献します
・「先義後利」で、社会と共に歩みます
ビジョン
・ お客様視点での「ものづくり」にこだわります
・ 新しい価値を創造し、ナンバーワンを目指します
・ 誰もやっていないことに挑戦する人財を育成します
絶えざる挑戦とお客様視点で、先進的かつ高付加価値の計測制御機器を提供して参ります。
(2)目標とする経営指標
当社グループの経営課題は、いかなる状況においても利益を確保できる体質に改善していくということであります。そのために、中期的には「売上高営業利益率15%以上」、「フリー・キャッシュ・フローを改善し、財務体質を強化」を目標として、販売の拡大及びさらなる原価低減、経費削減に努めてまいります。また、ROEにつきましても10%以上を目標としますが、現状の業績水準から当面は8%への回復を目指します。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループでは、経営環境の変化や将来の技術革新等を見据えた成長戦略に基づき、企業価値の向上を目指してまいります。
そのため、2016年から2018年までを第1期とする中期経営計画「Challenge StageⅠ」を推進してまいりました。
StageⅠ基本方針:「ブランド力の強化」
戦略① 当社の得意分野である自動車産業、音振事業への集中
戦略② 課題解決を通じたお客様との信頼関係の強化
戦略③ 高付加価値新商品を中心としたラインナップの強化
キーワード:「ワンストップソリューション」
また、2019年から2021年までの第2期中期経営計画「Challenge StageⅡ」を策定し、今後推進してまいります。
StageⅡ基本方針:「One Stop Solutionで次の10年も必要とされる共働パートナーに」
戦略① 新市場への挑戦
戦略② 新技術への挑戦
戦略③ コト事業への挑戦
戦略④ 挑戦する組織
(4)経営環境及び対処すべき課題
当社グループの主要顧客であります自動車業界におきましては、CASE(Connected、Autonomous、Shared/Service、Electric)やMaaS(Mobility as a Service)に代表される大きな変革の時代を迎え、これまでにない速さでめまぐるしく変化しており、当社を取り巻く事業環境も大きく変化するものと予想されます。
このような変化に対応し、更なる成長を遂げるため、当社グループの長期のビジョン(ありたい姿)、またこのビジョンを実現するための戦略をあわせて策定し、ビジョン実現に向けて実施すべきことは何かとの視点で策定しました中期経営計画「Challenge StageⅡ」を推進しております。
技術領域におきましては、お客様との価値共創を目指し、当社保有の技術と社外から取り込んだ先進技術を融合した新たな技術の創造による新商品、新サービスの開発を進めます。また、計測、解析、課題解決、ベンチ運用等をエンジニアリングすることで、サービスによる収益を確立し、同時にそこから得られる市場情報を、いち早く商品開発へとフィードバックする体制を整えてまいります。
市場に対しましては、マーケティング力の強化を図り、新市場の開拓に取り組むとともに、グルーバル市場での拡販を図ります。
また、これらを実現するため、従業員が何ごとにも果敢に挑戦する組織となることを目指し、当社と従業員のエンゲージメントを醸成する働き方改革に取り組みます。当社にとりまして、人財は「財(たから)」であります。少子高齢化が進展しておりますわが国におきましては、優秀な人財を確保していくことと同時に、シニア層にも「やりがい」を持って活躍できる組織を構築していく必要がございます。そのためにも、年齢、性別、人種等の別なく多様な人財の協働を推進してまいります。その上で、個人間、または部門間の壁を取り払い、素早い情報の展開と共有によって、組織全体のパフォーマンスの向上に努めてまいります。
当社におきましては、これらの活動を通じ、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指して取組みを進めてまいります。