- #1 サステナビリティに関する考え方及び取組(連結)
<取り組み例>・持続可能な木材の利用
ヤマハグループが生産しているピアノや弦打楽器、木管楽器など楽器の多くは、主に木材でつくられております。事業活動において多種多様な木材を使用していることを踏まえ、生物多様性や生態系を損ねることなく、貴重な木材資源を持続的に活用していけるよう、木材デューディリジェンスの推進や、原産地コミュニティーと連携した良質材の育成(おとの森活動)などを進めております。木管楽器の重要な材料である「アフリカン・ブラックウッド」の原産地であるタンザニア連合共和国では、同樹種の生態や森林の管理状態を調査。同樹種を楽器素材として持続的に利用できるビジネスモデルの実現に向け、森林保全と楽器生産、地域コミュニティー開発の観点から、植林技術の導入や土地利用の改善、材料利用技術の開発などを2015年から進めております。2017年に開始したアフリカン・ブラックウッドの定期的な植林活動には、2025年3月期に新たに1つのコミュニティーが加わり現在4つのコミュニティーが活動に参画。2025年3月期には新たに約9,000本の苗木を植栽、8年間で累計約27,000本(植林地総面積約13.5ha)の植栽規模となりました。
2025/06/23 15:36- #2 事業の内容
(1) 楽器事業
楽器の製造・販売、音楽教室等の運営、音楽・映像ソフトの制作・販売など多彩な事業を展開しております。初心者からプロフェッショナルまで幅広いユーザーに評価されるこれらの製品・サービスは、アーティストとの対話により進める研究開発やグローバルに展開するきめ細かな営業・サービス活動に支えられております。
(2) 音響機器事業
2025/06/23 15:36- #3 企業結合等関係、財務諸表(連結)
被結合企業の名称 株式会社ヤマハミュージックマニュファクチュアリング
事業の内容 日本国内における楽器、音響機器の製造
(2)企業結合日
2025/06/23 15:36- #4 従業員の状況(連結)
(2025年3月31日現在)
| セグメントの名称 | 従業員数(名) |
| 楽器 | 13,622 | (4,405) |
| 音響機器 | 4,286 | (1,039) |
(注) 1 従業員数は就業人員数であります。
2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。
2025/06/23 15:36- #5 戦略、気候変動(連結)
Locate
当社グループは、楽器事業、音響機器事業、その他の事業(部品・装置事業など)の3つの事業領域でグローバルに事業を展開しています。その中でも、楽器事業は売上の6割以上を占める主要な事業であり、自然資本への依存と影響が大きい事業です。特に、木材は多くの楽器に使用されており、当社グループの事業と深く関連しています。美しい音を奏でる木材は楽器製造に不可欠な材料であり、自然資本への依存とその影響への取り組みは、当社グループの事業、さらには音楽文化を持続する上で重要な位置を占めています。このため、これまでも木材の持続可能な調達に関する目標を設定し、取り組んできました。
当開示にあたり、当社は「ENCORE」を用いて自然関連の依存と影響を評価しました。この分析は、従来の自社の認識を再確認し、さらに客観的なデータに基づいた評価を行うために実施したものです。評価対象は、
2025/06/23 15:36- #6 指標及び目標(連結)
中期経営計画Rebuild & Evolve(2025/4~2028/3)の主なサステナビリティKPI・目標
| 分野 | マテリアリティ | Rebuild & EvolveのKPI・目標 |
| 持続可能な木材の利用 | 持続可能性に配慮した木材使用率 80% |
| おとの森活動(楽器材料となる希少樹種の育成・保全)推進タンザニア:2万本/年 苗木植栽・保全北海道:アカエゾマツ活用楽器の製作・公開インド:植林パイロット事業導入中南米:1樹種で保全モデル構築 |
| 社会 | バリューチェーンにおける人権尊重 | サプライヤー実地監査 60社 |
| 平等な社会と快適なくらしへの貢献 | 社会課題関連取り組み数 20件 |
2025/06/23 15:36- #7 指標及び目標、気候変動(連結)
前中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)の目標と実績および新中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)の目標は、以下のとおりです。
| 分類 | 2025年3月期目標(前中計) | 2028年3月期目標(新中計) | 目標の関連性 |
| 持続可能な木材の利用 | 持続可能性に配慮した木材使用率:75% | 持続可能性に配慮した木材使用率:80% | 継続的に拡大 |
| 楽器材料となる希少樹種3樹種の育成・保全:育成・保全対象を3樹種に拡大 | 森林育成推進(おとの森):①タンザニア 2万本/年 苗木植栽・保全②北海道 アカエゾマツ活用楽器の製作・公開③インド 植林パイロット事業導入④中南米 1樹種で保全モデル構築(対象を4樹種に拡大) | 継続的に拡大 |
| 有害物質削減 | 新規小型製品 梱包材プラスチック使用:使用廃止 | 梱包材プラスチック使用:発泡スチロール削減 重量比▲25%(2023年3月期比) | 継続的に拡大 |
当社グループは、2031年3月期をターゲットとした中期目標(SBTi 1.5℃水準)を策定し、長期的な視点で気候変動や自然関連課題への対応を進めています。
2025/06/23 15:36- #8 沿革
| 年 | 沿革 |
| 2012年 | 管楽器国内生産拠点を豊岡工場へ統合 |
| 2013年 | 国内の楽器・音響機器卸販売および教室事業を行う株式会社ヤマハミュージックジャパンを設立 |
| 2014年 | 米国の楽器・音響機器メーカー Line 6,Inc.(現 Yamaha Guitar Group,Inc.)を買収 |
| 2018年 | 本社構内に研究開発拠点 イノベーションセンターを開設 |
2025/06/23 15:36- #9 注記事項-その他の収益及びその他の費用、連結財務諸表(IFRS)(連結)
回収可能価額は、使用価値または売却価値のいずれか高い方により測定しております。今後の使用見込みがなくなった設備については回収可能価額をゼロとして評価しております。使用価値は将来キャッシュ・フローを主として12.0%(税引前)で割り引いて算定しております。
② Yamaha Guitar Group, Inc.及びその子会社ののれんの減損
楽器事業セグメントの米国ギター事業の非流動資産4,080百万円に関し、△1,204百万円の減損損失を認識し、「その他の費用」に計上しております。
2025/06/23 15:36- #10 注記事項-のれん及び無形資産、連結財務諸表(IFRS)(連結)
13.のれん及び無形資産
のれん及び無形資産の帳簿価額の増減、取得原価、償却累計額及び減損損失累計額は、次のとおりであります。
2025/06/23 15:36- #11 注記事項-セグメント情報、連結財務諸表(IFRS)(連結)
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社の取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、経済的特徴及び製品・サービス内容の類似性に基づき、「楽器」及び「音響機器」の2つを報告セグメントとしており、それ以外の事業は、「その他」に含めております。
楽器事業は、ピアノ、電子楽器、管弦打楽器等の製造販売等を行っております。音響機器事業は、オーディオ機器、業務用音響機器、情報通信機器(ICT機器)等の製造販売を行っております。その他には、電子デバイス事業、自動車用内装部品事業、FA機器事業、ゴルフ用品事業、リゾート事業等を含んでおります。
2025/06/23 15:36- #12 注記事項-企業結合、連結財務諸表(IFRS)(連結)
2023年2月7日に当社の連結子会社であるYamaha Guitar Group, Inc.が取得したCordoba Music Group, LLCについて、前連結会計年度末において取得対価の配分が完了していなかったため、暫定的な会計処理を行っておりましたが、第2四半期連結会計期間において取得対価の配分が完了したため、暫定的に算定した金額を修正しております。また、支払対価についても、クロージング時点での現預金・債務の残高及び運転資本の増減等による調整が完了し、修正しています。
この暫定的な会計処理の確定に伴い、連結財政状態計算書における前連結会計年度末の金額を遡及修正しております。その結果、遡及修正前と比べ、主として棚卸資産が102百万円、無形資産が3,418百万円それぞれ増加しており、のれんが3,572百万円減少しております。
(1) 取得日現在における支払対価、取得資産及び引受負債の公正価値
2025/06/23 15:36- #13 注記事項-偶発債務、連結財務諸表(IFRS)(連結)
訟の原因及び訴訟提起に至った経緯
2013年3月から2017年3月にかけて英国で行われた当社楽器製品のオンライン販売において、YME が、特定の取引先との間で再販売価格維持行為を行ったとする競争法違反の決定を受けておりました。これにより消費者が不当に高い価格で製品を購入したとして、発生した損害額の賠償を求める集団訴訟が申立てられたものであります。
2025/06/23 15:36- #14 注記事項-報告企業、連結財務諸表(IFRS)(連結)
告企業
ヤマハ株式会社(以下、当社)は日本に所在する株式会社であり、東京証券取引所に株式を上場しております。登記上の本社の住所は静岡県浜松市中央区中沢町10番1号であります。当社の連結財務諸表は、2025年3月31日を期末日とし、当社及びその子会社(以下、当社グループ)から構成されております。当社グループは楽器事業、音響機器事業及びその他の事業を営んでおります。
2025/06/23 15:36- #15 注記事項-売上収益、連結財務諸表(IFRS)(連結)
(1) 収益の分解
当社グループは、経済的特徴及び製品・サービスの類似性に基づき、「楽器」及び「音響機器」の2つの事業を報告セグメントとして分解しており、それ以外の事業は、「その他」に含めております。また、地域別の収益は、顧客の所在地別に分解しております。分解した売上収益とセグメント売上収益との関連は、次のとおりであります。
各事業に含まれる製品等については、「5.セグメント情報」を参照してください。
2025/06/23 15:36- #16 注記事項-重要な会計上の見積り及び判断、連結財務諸表(IFRS)(連結)
・非金融資産の減損(注記「3.重要性のある会計方針 (9) 非金融資産の減損」、注記「27.その他の収益及びその他の費用」)
当社グループは、有形固定資産、使用権資産、のれん及び無形資産について、注記「3.重要性のある会計方針」に従って、減損テストを実施しております。減損テストにおける回収可能価額の算定において、将来のキャッシュ・フロー、割引率等について仮定を設定しております。これらの仮定については、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
・引当金の認識及び測定(注記「3.重要性のある会計方針 (10) 引当金」、注記「19.引当金」)
2025/06/23 15:36- #17 注記事項-重要性がある会計方針、連結財務諸表(IFRS)(連結)
取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債及び当社が発行する資本性金融商品の取得日の公正価値の合計として測定しております。企業結合に関連して発生する取引費用は、発生時に費用処理しております。
取得対価が、取得した識別可能な資産及び引き受けた負債の取得日における公正価値の正味の金額を超過する場合は、のれんとして認識しております。反対に下回る場合は、差額を純損益として認識しております。
(2) 外貨換算
2025/06/23 15:36- #18 略歴、役員の状況(取締役(及び監査役))(連結)
| 1992年4月 | 当社入社 |
| 2022年4月 | 楽器事業本部長 |
| 2023年4月 | 楽器・音響営業本部副本部長 兼 ヤマハ楽器音響(中国)投資有限公司総経理 |
| 2024年4月 | 代表執行役社長(現) |
2025/06/23 15:36- #19 略歴、役員の状況(執行役)(連結)
| 1985年4月 | 当社入社 |
| 2013年6月 | 当社執行役員 |
| 2014年1月 | 楽器・音響営業本部事業企画部長 |
| 2015年4月 | ソフト事業本部長 |
| 2016年6月 | 上席執行役員 |
| 2017年4月 | 楽器・音響営業本部長 |
| 2017年6月 | 執行役 |
| 2023年4月2023年4月 | 楽器事業本部長常務執行役(現) |
| 2024年4月 | 楽器・音響事業本部長 |
| 2025年4月 | 楽器事業本部長(現) |
2025/06/23 15:36- #20 研究開発活動
をテーマに研究開発を進めました。
「ヤマハならではの新たな製品を生み出す」では、未利用材を鍵盤に活用した電子ピアノTORCH「T01」(トーチ ティーゼロワン)を開発しました。当社は、木材をはじめとする自然素材を製品に用いており、
楽器製造に欠かせない希少木材を未来に向けて守り、サステナブルな森をつくる「おとの森」活動に取り組んでいます。この活動から誕生した木のぬくもりを感じられる電子ピアノがTORCH「T01」です。鍵盤には、クラリネットやオーボエなどの木管
楽器の材料に欠かせない希少木材グラナディラの未利用材を使用しています。粉砕したグラナディラを高比率で含む鍵盤は、木材の色味を生かした黒色で、時間を経るごとに変化が生まれます。外装では、環境負荷の軽減に配慮して通常使用しているポリ塩化ビニルシートの使用を控え、木材の特長や質感を生かすため、天然オイルによる手仕上げや当社独自のレーザー技術による加工を行いました。また、椅子の座面にはヒノキを含む素材を使用しています。本製品のブランド名「TORCH」は「たいまつ」を意味します。音・音楽を愛する人たちに
楽器とともに過ごす時間のあたたかさを愉しんでいただきたい、
楽器や音楽文化の灯(ともしび)となり未来を明るく照らしていきたい、という想いを込めて命名しました。今回の製品開発により得られた知見や技術は、次世代の
楽器づくりにも応用し、新しい価値を創造していきます。

「音楽生活をより愉しむためのサービスを展開」では、自社保有の研究開発技術をAPI(アプリケーションプログラミングインターフェイス)の形にした「Yamaha Music Connect API」を事業者向けに提供を開始しました。当社の主要事業である
楽器や音響機器などの製品・ソフト開発で蓄積した多様な技術を広く公開し、それらを音・音楽およびその周辺領域でモノ・コトを創造しようとされている多くの人たちに活用していただくことで、当社の既存事業以外の幅広いお客様に、新たな顧客体験を提供していきます。「Yamaha Music Connect API」は、当社技術をAPIの形で提供するサービス群です。当社が音・音楽を通して長年培ってきた技術とMIDIや楽譜変換などの楽譜制作に関連する技術をウェブAPIとして公開します。公開するAPIに関しては、今後も新たな技術開発を加速し魅力的なAPIのラインアップを拡充していく予定です。今後もさまざまなパートナーとの協業を通じて新たなソリューションを提供し、日常生活からビジネスまで、お客様が抱えているさまざまな音・音楽に関する課題解決を目指します。
2025/06/23 15:36- #21 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(連結)
- 略方針1:強固な事業基盤の再構築(Rebuild)
既存事業の在り方について抜本的な見直しを行い、事業環境に適応したあるべき姿に早期に作り替えていくことを目指します。過去数年、私たちは市場環境の急速な変化に対して十分な対応ができず、一部事業で収益性が低下しました。この反省を踏まえ、まず課題事業の収益構造を徹底的に見直します。楽器事業ではピアノ・ギター事業の構造改革と高付加価値製品の比重を高め収益性を改善するとともに、デジタルピアノ等のさらなる競争力強化で再び成長軌道に回帰することに取り組みます。音響事業では、顧客要求へのタイムリーな対応など、B2Bに必要な視点がこれまで十分に反映できていなかった反省をもとに、事業環境の変化に即応できる組織体制を整備し、収益性と販売力を強化します。2025/06/23 15:36 - #22 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(連結)
“新たな価値を創出する”では、2024年4月にヤマハミュージックコネクトのポータルサイトを公開後、ヤマハが提供する音楽体験「成長する」「表現する」「つながる」の3つの事業領域についてのサービス開発に注力し、世界中のより多くのお客様に優れた顧客体験の提供を開始しています。米国シリコンバレーに事業開発拠点ヤマハミュージックイノベーションズを法人化し、コーポレートベンチャーキャピタルを設立。他社との技術提携や協業、新たなビジネスの探索に向けた仕組みづくりが進みました。また、フィンガードラムパッドやSEQTRAKなど音・音楽の愉しさを広げる個性豊かな新商品も数多く生み出し、高い評価を得ました。
“柔軟さと強靭さを備え持つ”では、顕在化した市場環境の変化に迅速に対応し、将来の変動にも耐えうるモノづくりを実現するため、アコースティック楽器を中心とした製造拠点・インフラの最適化を進めました。
中期経営計画「Make Waves 2.0」における2025年3月期の経営目標とその進捗は以下の通りです。
2025/06/23 15:36- #23 設備の新設、除却等の計画(連結)
当社グループにおいて2026年3月期に計画しているセグメントごとの設備投資の新設、拡充の概要は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 計画金額(百万円) | 目的 |
| 楽器 | 9,500 | 製造設備及び営業施設の新設及び更新等 |
| 音響機器 | 4,500 | 製造設備及び営業施設の新設及び更新等 |
(注) 1 上記計画に伴う今後の所要資金15,000百万円は、主として、自己資金で賄う予定であります。
2 上記以外に経常的な設備の更新のための売廃却を除き、重要な売廃却はありません。
2025/06/23 15:36- #24 設備投資等の概要
当連結会計年度の設備投資については、設備の更新改修を中心に総額で19,959百万円の投資を実施しました。セグメントごとの内訳は、以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 投資額(百万円) |
| 楽器 | 14,610 |
| 音響機器 | 3,664 |
(注)有形固定資産及び使用権資産の支出を伴う増加額を設備投資額としております。
なお、当連結会計年度における有形固定資産、無形資産及び使用権資産の増加額は24,490百万円であります。
2025/06/23 15:36- #25 重要な会計方針、財務諸表(連結)
ステップ5 :履行義務の充足時に又は充足するにつれて収益を認識する
当社は、楽器、音響機器及びその他製品の製造販売を主な事業としております。これらの製品の販売については、原則として、製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、主として当該製品の引渡時点で収益を認識しております。収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引、リベート及び返品を控除した金額で測定しております。
5 その他財務諸表作成のための重要な事項
2025/06/23 15:36