- #1 ガバナンス、気候変動(連結)
「ヤマハグループ木材調達方針」に基づき、調達する木材が伐採や取引の過程において、先住民の権利を侵害するなど地域社会に悪影響を及ぼしていないことを確認することとしております。具体的には、使用木材の合法性確認やリスク評価、環境・社会に配慮した認証木材の積極的な導入を進めております。2023年には地域社会への影響も含めた木材リスク確認の実効性向上を図るため、国際的な環境団体監修のもと、非認証木材に対し、デューディリジェンスを通じて持続可能性を客観的に判断するための評価項目・判断基準を制定し、運用しております。
また当社グループでは、高品質で楽器に適した木材を持続的に調達するために、地域社会と一体となって循環型の森林づくりを実現するおとの森活動を、行政や学術機関と連携し国内外で展開しております。
<参考>人権:https://www.yamaha.com/ja/sustainability/social/human-rights-and-labor-practices/
2026/06/25 15:34- #2 サステナビリティに関する考え方及び取組(連結)
持続可能な木材の利用
ヤマハグループが生産しているピアノや弦打楽器、木管楽器など楽器の多くは、主に木材でつくられております。事業活動において多種多様な木材を使用していることを踏まえ、生物多様性や生態系を損ねることなく貴重な木材資源を持続的に活用していけるよう、木材デューディリジェンスの推進のほか、原産地コミュニティーと連携した良質材の育成(おとの森活動)などを進めております。
木材デューディリジェンスでは、購入する木材の原産地や伐採の合法性、資源の持続可能性に関する書類調査を実施しております。リスクが高いと判断された木材については、現地訪問を含む追加調査および木材調達部門やサステナビリティ部門で構成する審査会での審議を通じて、より厳格な合法性などの確認を行っております。「持続可能性に配慮した木材」の基準への適合率については、中期経営計画「Rebuild & Evolve」で80%の目標を掲げているのに対し、2026年3月期は71.3%となりました。
2026/06/25 15:34- #3 事業の内容
(1) 楽器事業
楽器の製造・販売、音楽教室等の運営、音楽・映像ソフトの制作・販売など多彩な事業を展開しております。初心者からプロフェッショナルまで幅広いユーザーに評価されるこれらの製品・サービスは、アーティストとの対話により進める研究開発やグローバルに展開するきめ細かな営業・サービス活動に支えられております。
(2) 音響機器事業
2026/06/25 15:34- #4 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略(連結)
人材ポートフォリオ転換に向けた人材採用の取り組み(技能職を除く)
| 目的 | 施策 | 2026年3月期の実績・成果 |
| 適正要員数の確保 | 採用マーケティング強化タレントプール構築 | 正社員(技能職を除く)新規採用 115名[内訳] 2026年4月 新卒採用 68名2026年3月期 キャリア採用 47名アルムナイ(元メン)採用 5名リファラル採用 2名 |
| 未来への投資強化 | 成長領域・育成領域での重点採用 | 2026年3月期キャリア採用の6割を楽器事業以外に配属 |
| 事業背景に応じた多様な人材の確保 | グローバル人材(外国籍またはバイリンガル人材)の採用女性技術者の採用 | 2026年4月 新卒グローバル人材 7%2026年4月 新卒技術者の女性比率 20%2026年3月期 キャリア技術者の女性比率 24% |
2026/06/25 15:34- #5 従業員の状況(連結)
(2026年3月31日現在)
| セグメントの名称 | 従業員数(名) |
| 楽器 | 12,694 | (4,248) |
| 音響機器 | 4,374 | (1,268) |
(注) 1 従業員数は就業人員数であります。
2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。
2026/06/25 15:34- #6 戦略、気候変動(連結)
スコーピング
当社グループの事業の中でも、楽器事業は売上の6割以上を占める主要な事業であり、自然資本への依存と影響が大きい事業です。当社グループの使用するさまざまな資源のうち、木材は使用量・事業価値の両面で重要な位置を占める主要資源であり、とりわけ楽器事業においては不可欠な材料です。多くの楽器に使用される木材は、音色や耐久性、品質を左右する中核的な要素であり、自然資本への依存とその影響への取り組みは、当社グループの事業、さらには音楽文化の持続可能性を支える基盤です。このため、これまでも木材の持続可能な調達に関する目標を設定し、取り組んできました。
当開示にあたり、当社はENCOREを用いて自然関連の依存と影響を評価しました。この分析は、従来の自社の認識を再確認し、さらに客観的なデータに基づいた評価を行うために実施したものです。評価対象は、
2026/06/25 15:34- #7 指標及び目標(連結)
中期経営計画(2025年4月~2028年3月)の主なサステナビリティKPI・目標・実績
| 分野 | マテリアリティ | KPI・目標 | 2026年3月期の実績 |
| 持続可能な木材の利用 | 持続可能性に配慮した木材使用率 80% | 71.3% |
| おとの森活動(楽器材料となる希少樹種の育成・保全)推進タンザニア:2万本/年(最終年度) 苗木植栽・保全北海道:アカエゾマツ活用楽器の製作・公開インド:植林パイロット事業導入中南米:1樹種で保全モデル構築 | タンザニア:0.6万本/年 植栽北海道:楽器試作実施インド:現地パートナーと協定締結、植林試験地選定と苗畑設置中南米:対象樹種選定と広域情報の収集 |
| 社会 | バリューチェーンにおける人権尊重 | サプライヤー実地監査 60社 | 二者監査員養成計画策定(注2) |
| 平等な社会と快適なくらしへの貢献 | 社会課題関連取り組み数 20件 | 8件 |
(注2)第三者による監査に加え、自社によるサプライヤー監査(二者監査)を導入するため
(注3)一部のグループ企業については法令上の制約などにより集計対象外としています
2026/06/25 15:34- #8 指標及び目標、気候変動(連結)
気候変動対応と自然資本保全に関する短期・中期・長期の指標及び目標
| 分類 | 指標 | 目標達成の設定年度 | 目標 |
| 持続可能な木材の利用 | 持続可能性に配慮した木材使用率 | 2028年3月期 | 80% |
| 森林育成推進(おとの森活動) | 2028年3月期 | ①タンザニア 2万本/年(最終年度)苗木植栽・保全②北海道 アカエゾマツ活用楽器の製作・公開③インド 植林パイロット事業導入④中南米 1樹種で保全モデル構築(対象を4樹種に拡大) |
| 有害物質削減 | 梱包材プラスチック使用量(発泡スチロール) | 2028年3月期 | 重量比▲25%(2023年3月期比) |
| 有害性廃棄物排出量 | 2031年3月期 | 目標策定予定 |
当社グループは、気候変動対応と自然資本保全の両面で持続可能な社会の実現に貢献することを目指し、短期・中期・長期の視点を踏まえた取り組みを推進していきます。
気候変動への対応
2026/06/25 15:34- #9 有形固定資産等明細表(連結)
当期増加額 建設仮勘定 ピアノ生産設備 323百万円
デジタル楽器生産設備 197百万円
当期減少額 建設仮勘定 ピアノ生産設備完成振替 244百万円
2026/06/25 15:34- #10 沿革
| 年 | 沿革 |
| 2012年 | 管楽器国内生産拠点を豊岡工場へ統合 |
| 2013年 | 国内の楽器・音響機器卸販売および教室事業を行う株式会社ヤマハミュージックジャパンを設立 |
| 2014年 | 米国の楽器・音響機器メーカー Line 6,Inc.(現 Yamaha Guitar Group,Inc.)を買収※2018年 Ampegブランド、2023年 Cordoba Music Group, LLCを買収 |
| 2018年 | 本社構内に研究開発拠点 イノベーションセンターを開設 |
2026/06/25 15:34- #11 注記事項-その他の収益及びその他の費用、連結財務諸表(IFRS)(連結)
(b) 減損損失の認識に至った経緯
中国の音楽教室事業、シンガポールの楽器・音響販売、音楽教室事業においては、事業環境の変化による売上の減少や賃料上昇コスト高などで収益環境が悪化しております。
このような事業環境の変化を踏まえ、今後の事業計画を見直した結果、当初想定されていた収益を下回る見込みとなったため、減損の兆候があると判断いたしました。このため、将来キャッシュ・フローの見積りを行ったところ、回収可能価額が帳簿価額を下回ったことから、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として認識しております。
2026/06/25 15:34- #12 注記事項-セグメント情報、連結財務諸表(IFRS)(連結)
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社の取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、経済的特徴及び製品・サービス内容の類似性に基づき、「楽器」及び「音響機器」の2つを報告セグメントとしており、それ以外の事業は、「その他」に含めております。
楽器事業は、ピアノ、電子楽器、管弦打楽器等の製造販売等を行っております。音響機器事業は、オーディオ機器、業務用音響機器、情報通信機器(ICT機器)、モビリティ音響機器等の製造販売等を行っております。その他には自動車用内装部品事業、FA機器事業、ゴルフ用品事業、リゾート事業等を含んでおります。
2026/06/25 15:34- #13 注記事項-偶発債務、連結財務諸表(IFRS)(連結)
訟の原因及び訴訟提起に至った経緯
2013年3月から2017年3月にかけて英国で行われた当社楽器製品のオンライン販売において、YME が、特定の取引先との間で再販売価格維持行為を行ったとする競争法違反の決定を受けておりました。これにより消費者が不当に高い価格で製品を購入したとして、発生した損害額の賠償を求める集団訴訟が申立てられたものであります。
2026/06/25 15:34- #14 注記事項-報告企業、連結財務諸表(IFRS)(連結)
告企業
ヤマハ株式会社(以下、当社)は日本に所在する株式会社であり、東京証券取引所に株式を上場しております。登記上の本社の住所は静岡県浜松市中央区中沢町10番1号であります。当社の連結財務諸表は、2026年3月31日を期末日とし、当社及びその子会社(以下、当社グループ)から構成されております。当社グループは楽器事業、音響機器事業及びその他の事業を営んでおります。
2026/06/25 15:34- #15 注記事項-売上収益、連結財務諸表(IFRS)(連結)
(1) 収益の分解
当社グループは、経済的特徴及び製品・サービスの類似性に基づき、「楽器」及び「音響機器」の2つの事業を報告セグメントとして分解しており、それ以外の事業は、「その他」に含めております。また、地域別の収益は、顧客の所在地別に分解しております。分解した売上収益とセグメント売上収益との関連は、次のとおりであります。
各事業に含まれる製品等については、「5.セグメント情報」を参照してください。
2026/06/25 15:34- #16 注記事項-重要性がある会計方針、連結財務諸表(IFRS)(連結)
ステップ5:履行義務の充足時に又は充足するにつれて収益を認識する
当社グループは、楽器、音響機器及びその他製品の製造販売を主な事業としております。これらの製品の販売については、原則として、製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、主として当該製品の引渡時点で収益を認識しております。
収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引、リベート及び返品を控除した金額で測定しております。
2026/06/25 15:34- #17 略歴、役員の状況(取締役(及び監査役))(連結)
| 1992年4月 | 当社入社 |
| 2022年4月 | 執行役楽器事業本部長 |
| 2023年4月 | 楽器・音響営業本部副本部長 兼 ヤマハ楽器音響(中国)投資有限公司総経理 |
| 2024年4月 | 代表執行役社長(現) |
2026/06/25 15:34- #18 略歴、役員の状況(執行役)(連結)
| 1988年4月 | 当社入社 |
| 2009年5月 | 国内営業本部鍵盤企画部長 |
| 2015年4月 | 楽器・音響営業本部楽器営業統括部長 |
| 2015年6月 | 当社執行役員 |
| 2018年4月 | 株式会社ヤマハミュージックジャパン代表取締役社長 |
| 2023年4月 | 執行役楽器・音響営業本部長 |
| 2025年4月 | 常務執行役(現)楽器事業本部副本部長 兼 音響事業本部副本部長 |
2026/06/25 15:34- #19 研究開発活動
各セグメントにおける研究開発費の金額は以下の通りであります。
| セグメントの名称 | 研究開発費(百万円) |
| 楽器 | 12,025 |
| 音響機器 | 14,498 |
当連結会計年度における主な成果をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(1)
楽器事業
2026/06/25 15:34- #20 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(連結)
- 略方針1:強固な事業基盤の再構築(Rebuild)
既存事業の在り方について抜本的な見直しを行い、事業環境に適応したあるべき姿に早期に作り替えていくことを目指します。過去数年、私たちは市場環境の急速な変化に対して十分な対応ができず、一部事業で収益性が低下しました。この反省を踏まえ、まず課題事業の収益構造を徹底的に見直します。楽器事業ではピアノ・ギター事業の構造改革と高付加価値製品の比重を高め収益性を改善するとともに、デジタルピアノ等のさらなる競争力強化で再び成長軌道に回帰することに取り組みます。音響事業では、顧客要求へのタイムリーな対応など、B2Bに必要な視点がこれまで十分に反映できていなかった反省をもとに、事業環境の変化に即応できる組織体制を整備し、収益性と販売力を強化します。2026/06/25 15:34 - #21 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(連結)

《未来を創る挑戦》
音・音楽の愉しみ方を広げる体験価値の提供を通じて、事業ドメインの拡大に取り組んでいます。ミュージックコネクト事業(学び・表現・人のつながり創出)では、Yamaha Music School Onlineや
楽器演奏をより愉しむためのスマートフォン用アプリなどのコンテンツを拡充しました。また、Yamaha Music IDを活用した多様な製品・サービスから顧客に最適なコンテンツを提供するメンバーシッププログラムの運用を欧州より開始しました。新規事業開発戦略については、2025年4月より新規事業開発部を新設し、「
楽器・音響機器メーカー」の枠を超えた事業領域へ拡大していくためのグランドデザインと事業開発のメカニズム構築を進めています。米国シリコンバレーのYamaha Music Innovations, LLCによる事業開発戦略については、アフリカで1億人以上の利用者がいる音楽配信プラットフォーマーAudiomack社との協業や、音楽キャリア支援プラットフォームを運営する米国スタートアップ企業Groover社との協業など、立ち上げから2年という短い期間でスタートアップ12社との協業、7件の投資を実施しました。2026年3月には、ヤマハ及びパートナー企業の幅広いサービスをワンストップで提供し、より快適かつ効果的な音楽制作を実現するサブスクリプションサービス「Yamaha Creator Pass」を立ち上げました。このように外部リソースを活用したスピード感ある事業開発を進めています。また、オープンイノベーションの仕組みの一つとして、「未来を創る挑戦を、世界中のイノベーターと共に」という狙いのもと、グローバルビジネスコンテスト「TRANSPOSE Innovation Challenge」を開催しました。63か国から300件を超える優れたビジネスアイディアが寄せられ、「音・音楽とテクノロジーによる社会課題解決」に大きなポテンシャルがあることを確信しました。このような様々な挑戦的な取り組みの中で、成長領域には積極的に投資し、10年後の新たな成長領域となる事業を育てていきます。
中期経営計画における経営目標と当連結会計年度の進捗は以下の通りです。
2026/06/25 15:34- #22 設備の新設、除却等の計画(連結)
当社グループにおいて2027年3月期に計画しているセグメントごとの設備投資の新設、拡充の概要は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 計画金額(百万円) | 目的 |
| 楽器 | 10,500 | 製造設備及び営業施設の新設及び更新等 |
| 音響機器 | 4,500 | 製造設備及び営業施設の新設及び更新等 |
(注) 1 上記計画に伴う今後の所要資金16,000百万円は、主として、自己資金で賄う予定であります。
2 上記以外に経常的な設備の更新のための売廃却を除き、重要な売廃却はありません。
2026/06/25 15:34- #23 設備投資等の概要
当連結会計年度の設備投資については、設備の更新改修を中心に総額で14,390百万円の投資を実施しました。セグメントごとの内訳は、以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 投資額(百万円) |
| 楽器 | 9,182 |
| 音響機器 | 4,214 |
(注)有形固定資産及び使用権資産の支出を伴う増加額を設備投資額としております。
なお、当連結会計年度における有形固定資産、無形資産及び使用権資産の増加額は21,902百万円であります。
2026/06/25 15:34- #24 重要な会計方針、財務諸表(連結)
ステップ5 :履行義務の充足時に又は充足するにつれて収益を認識する
当社は、楽器、音響機器及びその他製品の製造販売を主な事業としております。これらの製品の販売については、原則として、製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、主として当該製品の引渡時点で収益を認識しております。収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引、リベート及び返品を控除した金額で測定しております。
5 その他財務諸表作成のための重要な事項
2026/06/25 15:34