有価証券報告書-第59期(平成27年2月1日-平成28年1月31日)

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2016/04/28 9:16
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有報資料

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度の売上高は、前年同期比9.6%増、80億96百万円増収の922億9百万円となりました。事業セグメント別に見ると、国内ベビー・ママ事業は、哺乳びん・乳首等の既存商品に加え、ベビーカーを中心とした大型商品の販売好調により、前年同期比14.8%増、36億21百万円増収の280億53百万円となりました。子育て支援事業は、新規事業所内保育や幼児教育施設の開設による売上増加から、前年同期比0.5%増、35百万円増収の67億57百万円となっております。ヘルスケア・介護事業は、前年4月の介護保険制度改訂による介護施設の買い控え等の影響により、前年同期比3.9%減、2億62百万円減収の64億99百万円となりました。海外事業は、引き続き北米および欧州におけるさく乳器などの授乳関連用品の販売拡大により、前年同期比8.0%増、18億60百万円増収の252億34百万円となっております。中国事業は、哺乳びん・乳首の順調な売上拡大、また新ベビースキンケアシリーズの販売等により、前年同期比20.5%増、53億86百万円増収の316億88百万円となりました。その他事業は、前年同期比0.6%増、7百万円増収の12億83百万円となりました。
② 営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前年同期比13.6%増、17億41百万円増益の145億21百万円となりました。事業セグメント別に見ると、国内ベビー・ママ事業は、内製品の生産増加による生産子会社での原価低減や、販売費及び一般管理費の減少等により、前年同期比16.8%増、6億31百万円増益の43億83百万円となりました。子育て支援事業は、依然続く保育士不足に伴う採用費用の増加により、前年同期比21.7%減、41百万円減益の1億48百万円となりました。ヘルスケア・介護事業は、減収の影響により、前年同期比46.1%減、1億20百万円減益の1億40百万円となりました。海外事業は、引き続き欧米地域の増収および生産工場の稼働率向上などによる利益貢献により、前年同期比12.3%増、6億9百万円増益の55億79百万円となりました。中国事業は、事業の積極的な展開に伴い販売費及び一般管理費が増加したものの、増収により、前年同期比14.1%増、10億61百万円増益の85億86百万円となりました。その他事業は、前年同期比12.3%減、21百万円減益の1億52百万円となりました。
③ 営業外損益・経常利益
当連結会計年度の営業外収益は、1億89百万円増加の11億12百万円、営業外費用は、1億48百万円増加の5億53百万円となりました。その結果、当連結会計年度の経常利益は、前年同期比13.4%増、17億81百万円増益の150億80百万円となりました。
④ 特別損益
当連結会計年度の特別利益は固定資産売却益を計上し、2百万円増加の10百万円、特別損失は37百万円増加の2億4百万円となりました。
⑤ 当期純利益
当連結会計年度の当期純利益は、前年同期比20.7%増、17億45百万円増益の101億97百万円となりました。この結果、1株当たり当期純利益は85円15銭(前年同期70円55銭)となりました。
※当社は、平成27年5月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しています。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループが主として事業展開している国内ベビー・ママ事業は出生数の減少により総需要量(数)が低下し、売上高の減少を生じる可能性が考えられます。また、景気悪化に伴う個人消費の冷え込みによる流通在庫圧縮の動きも懸念されます。このような市場環境の下、これまで50年以上にわたる育児研究から生まれた競争優位性を発揮できる新商品の発売、カテゴリー拡大による新規事業の確立に努めてまいります。海外市場におきましては、海外各国における経済、社会情勢の変化、為替変動、新興国の経済成長に伴う原材料需給状況の変化等により売上高、利益額の減少が生じる可能性が考えられます。当社グループの事業成長継続のため、商品供給体制の整備・拡充、および、ブランド力強化と販売活動の一層の拡大が重要と考えております。また、当社グループは、保育、託児、ベビーシッター、幼児教育事業及び高齢者通所介護(デイサービスセンター)事業を展開し、多くの乳児、幼児及び高齢者をお預かりしております。このような子育て、介護支援サービス事業は予期せぬ事故が発生する可能性があります。これまでには、震災等の自然災害によるものを含めて、業績に影響を与えるような事故等は発生しておりませんが、将来にわたってそのような事態は発生しないとは言い切れず、そのような事態に陥った場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
(4) 戦略的現状と見通し
当社グループでは、「第5次中期経営計画 (平成27年1月期~平成29年1月期)」を策定しており、事業方針、事業戦略の概要を次のように定め、事業運営にあたってまいります。
《1》『Pigeon Way』の策定
当社グループは、経営理念である「愛」を製品やサービスの形にして提供することによって、世界中の赤ちゃんとご家族に喜び、幸せ、そして感動をもたらすことを「使命」として事業展開しております。そしてこの考えに基づき、「世界中の赤ちゃんとご家族に最も信頼される育児用品メーカー(Global Number One)」を中長期的な「ビジョン(到達したい姿)」としております。 当社グループでは、これら「使命(Mission)」および「ビジョン(Vision)」、さらに業務上で社員個々が大切にする3つの「基本となる価値観(Values)」、すべての行動のベースでありガイドとなる5つの「行動原則(Action Principles)」から構成される『Pigeon Way』を策定しております。
グローバルに事業の展開が拡大する中、国内外すべての当社グループ社員がこの『Pigeon Way』を理解・共有し、全社一丸となって「ビジョン」の実現に向けて邁進してまいります。
《2》中期事業方針及び事業戦略の概要
当中期経営計画においては、スローガンを「Pursuing world class business excellence, think globally, plan agilely, and implement locally.」と掲げております。また事業方針として、以下「ビジョン(Vision)2016」を定め、グループ事業の拡大と経営品質の向上を目指してまいります。
ⅰ)ブランド力強化(Global Number Oneの育児用品メーカー)
ⅱ)継続的な事業発展に向けた経営体制の強化
ⅲ)キャッシュフロー重視による経営品質の向上
ⅳ)グローバルな人材育成と人事制度構築、社員の活躍促進
ⅴ)企業価値の一層の向上
また、事業および機能戦略の概要は、以下のとおりです。
[海外事業]
・重点市場:中長期視点も含めた市場ポテンシャルから重点国を設定し市場を開拓、深耕
・重点カテゴリー:ピジョンの「強み」を活かせるカテゴリーに注力
(哺乳びん・乳首、さく乳器、おしゃぶり、スキンケア、母乳パッド)
・病産院活動:病産院活動モデルの水平展開とブランド力強化とのシナジー
① 中国市場
*事業規模の拡大
・既存カテゴリーの成長と紙おむつ等新規商品での成長
*事業基盤の強化
・事業拡大に対応した設備投資
・生産ラインの自動化等によるコスト抑制と安定供給
・事業拡大に対応した組織体制のさらなる強化
② 欧米市場
*母乳育児支援企業としてのブランド力強化
・哺乳びん:母乳実感(NaturalWave) の欧米投入
・「さく乳→保存→授乳」の育児シーンのトータルサポート強化
・病産院活動の強化
*中南米における事業拡大および新規市場開拓
③ アジア・中近東市場
*重点5カテゴリー(哺乳びん・乳首、さく乳器、おしゃぶり、スキンケア、母乳パッド)を核として成長
*ピジョンブランドのさらなる強化・浸透の加速
*インド:現地生産工場の稼働、マーケティング機能の強化
[国内事業]
ベビー・ママ事業における既存事業の収益性の向上、大型事業の確実な成長、ヘルスケア・介護事業における介護施設ルート中心の営業体制の強化や競争優位性のある商品の上市など、既存事業分野の事業成長と収益性の向上を目指す。
① 国内ベビー・ママ事業
*既存事業の収益性の向上
*大型商品事業の確立と新規参入カテゴリーの検討
② ヘルスケア・介護事業
*介護施設ルートでの営業強化
*競争優位性のある商品の上市による施設及び既存ルート双方での成長
*介護サービス品質の一層の向上
③ 子育て支援事業
*保育品質の向上と着実な事業成長
*質の高い保育人材の育成
[機能戦略]
① 研究・開発
*研究「ベビー理論」の深耕と顧客指向の徹底による商品開発力の向上
*研究・企画・開発機能の見直しによるグローバル開発体制の構築と強化
② 品質管理
*各生産拠点における品質管理機能強化
*PIGEON PRODUCTIVE MANAGEMENT(PPM)体制の確立
③ 生産・調達・物流
*効率的な生産・調達・物流体制の実現によるコストの削減
*Global Supply Chain Management 体制の確立
④ グローバル人事制度
*海外事業の更なる拡大に対応し、グローバルに活躍できる人材の育成および人事制度の構築
⑤グローバル本社
*コーポレートセンター機能の強化
・グループ戦略の企画・推進機能強化
・Global Cash Management Systemによる財務基盤の強化
・コンプライアンス、社会的責任遂行機能強化
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
② 資金の調達
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、主として営業活動から得られるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入を資金の源泉としております。設備投資並びにM&A等の事業投資等の長期資金需要につきましては、資金需要が発生した時点で、自己資金はもとより、金融機関からの長期借入等、金利コストの最小化を図れるような調達方法を検討し対応しております。また、運転資金需要については、営業活動から得られるキャッシュ・フローおよび金融機関からの短期借入金等により賄っております。
③ 財政状態
資産
当連結会計年度末における資産の残高は、739億43百万円となり、前連結会計年度末と比べ15億76百万円(前連結会計年度末比2.2%増)増加となりました。
流動資産は18億86百万円(同4.0%増)増加、固定資産は3億10百万円(同1.2%減)減少となりました。
流動資産の増加の主な要因は、受取手形及び売掛金が14億7百万円(同9.2%減)減少したものの、現金及び預金が27億6百万円(同12.5%増)増加したことによるものです。
固定資産の減少の主な要因は、建物及び構築物が5億69百万円(同8.4%増)増加したものの、建設仮勘定が3億97百万円(同67.2%減)、無形固定資産が3億78百万円(同21.9%減)減少したことによるものです。
負債
当連結会計年度末における負債の残高は、231億50百万円となり、前連結会計年度末と比べ19億19百万円(前連結会計年度末比7.7%減)減少となりました。流動負債は10億49百万円(同6.9%減)、固定負債は8億70百万円(同8.9%減)減少となりました。
流動負債の減少の主な要因は、電子記録債務が16億23百万円増加したものの、未払金16億31百万円(同43.2%減)、短期借入金が5億10百万円(同57.3%減)減少したことによるものです。
固定負債の減少の主な要因は、長期借入金が9億28百万円(同15.7%減)減少したことによるものです。
純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、507億92百万円となり、前連結会計年度末と比べ34億95百万円(前連結会計年度末比7.4%増)増加となりました。
その主な要因は、為替換算調整勘定が19億94百万円(同37.6%減)減少したものの、利益剰余金が54億6百万円(同17.2%増)増加したことによるものです。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの当連結会計年度の国内売上高に占める国内ベビー・ママ事業および子育て支援事業の割合は80%を超えております。海外事業の比率が高まってはいるものの、今後におきましても、日本国内の出生数の減少によって売上高に影響を与える可能性があります。一方で、高齢社会の進行による介護市場および高齢者向け商品の需要は拡大する可能性があります。また、流通業界の寡占化、ネット通販の拡大など消費行動の変化がより顕著になると思われます。さらに海外への事業展開が拡大している中、グローバルな視点から市場を俯瞰し、全体最適ならびに地域最適の判断、意思決定のスピードアップが求められております。当社グループは市場の変化を先取りし、経営資源を最大限に活かして現在および将来にわたる経営課題を解決し、経営品質のさらなる向上と企業価値の最大化を図る所存でございます。さらに、震災等による社会的インフラや当社グループ事業への影響を鑑み、今後に向けて、引き続き大規模災害に備えた事業継続計画の整備・強化等を図ってまいります。
平成29年1月期は、「第5次中期経営計画」の最終年度として、その事業方針および事業戦略に沿った各施策を着実に実行するとともに、確実な目標の達成に向けて取り組んでまいります。

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