有価証券報告書-第57期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/26 14:33
【資料】
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【項目】
134項目
(2) 戦略
気候変動に関する重要な物理的リスク・移行リスクと機会を認識し、対応方針を定めております。
シナリオ分析については当社の全ての製品について移行リスクを算出しております。物理的リスクに関しては気候変動に起因する大規模水害が発生した場合の損害と売上減少の影響を分析しております。
リスク項目主なリスク・機会リスク機会影響度
移行
リスク
政策・
法規制
リスク
炭素税・炭素価格・GHG排出に炭素税がかかる。
環境配慮商品・環境配慮製品の需要動向が売上高や営業利益に影響を与える。
技術
リスク
低炭素技術への
移行コスト(設備)
・設備投資の遅れにより生産コストが増加する。
・低炭素技術への移行の先行コストは多額を要する。
市場
リスク
生産原価増大・調達コストが増加する。
物理的
リスク
急性
リスク
異常気象の激甚化・豪雨や台風により生産拠点や営業拠点が被災することにより、建物・機械・什器備品・製品材料に被害が発生するとともに、売上の低下が起きる。


シナリオ分析
移行リスク算定フロー図

移行リスク・全ての製品に対し、下記の項目における脱炭素社会への移行に向けた影響を分析しました。
①炭素税 ②エネルギーコスト ③調達コスト
・上記の項目を考慮し移行の影響を分析した結果、政策・法規制のリスク、市場リスクに関する影響度が大きくなる見込みとなりました。
物理的リスク・IPCCの4℃シナリオ及び2℃シナリオを参考に、気候変動に起因する100年に1度の大規模水害が発生した場合の損害と売上減少の影響を分析しました。
・2050年までを対象期間とし、想定浸水深に基づく被害推計を分析した結果、影響度は大きく、そのうち約8割を物理的損害が占める見込みとなりました。